JPH08109586A - ロープの表示・被覆構造 - Google Patents

ロープの表示・被覆構造

Info

Publication number
JPH08109586A
JPH08109586A JP9773695A JP9773695A JPH08109586A JP H08109586 A JPH08109586 A JP H08109586A JP 9773695 A JP9773695 A JP 9773695A JP 9773695 A JP9773695 A JP 9773695A JP H08109586 A JPH08109586 A JP H08109586A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
display
synthetic resin
covered
strand
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9773695A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Ichikawa
邦雄 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP9773695A priority Critical patent/JPH08109586A/ja
Publication of JPH08109586A publication Critical patent/JPH08109586A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/14Ropes or cables with incorporated auxiliary elements, e.g. for marking, extending throughout the length of the rope or cable
    • D07B1/148Ropes or cables with incorporated auxiliary elements, e.g. for marking, extending throughout the length of the rope or cable comprising marks or luminous elements
    • DTEXTILES; PAPER
    • D07ROPES; CABLES OTHER THAN ELECTRIC
    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/18Grommets

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ロープ自体に長さやロープ径等の表示部を簡
単かつコスト安に設けることができると共に、ストラン
ド切断端が露出する部分等を安全かつコスト安にカバー
できるロープの表示・被覆構造を提供する。 【構成】 ロープ3の外周に設けた表示部6,7を、外
方から透視可能な合成樹脂材5で被覆した。ロープ3の
フック部3a、フック部3aの根元、中間部3g、途中
部3hの少なくとも一部の外周に設けた着色や文字等を
表示した表示シート6,7を、外方から透視可能な合成
樹脂材5で被覆した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロープ自体に長さやロ
ープ径等の表示部を設けたロープの表示・被覆構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、図6に示すように、長尺の鋼材等
1をクレーンのフック2,2で吊り上げる作業をする場
合、鋼材等1の水平バランスを保つために、2個のフッ
ク2,2と、長さが同じ2本のロープ3,3を使用して
いる。
【0003】上記ロープ3には、図7に詳細に示すよう
に、両端末をリング状に丸めたフック部3a,3aを形
成してあり、その長さLは、クレーンの吊り上げ用であ
れば、吊り上げ物に応じて、例えば、1m〜6mの範囲
の長さのものが何種類か用意されている。
【0004】上記ロープ3のフック部3aは、図8に示
すように、丸めたロープ3の端末の先端をほぐして、ほ
ぐしたストランド(二点鎖線参照…本例では6本)3b
を上記フック部3aの根元のストランド3dに編み込ん
でいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ロープ3が
上記のようなクレーンの吊り上げ用であれば、長さLの
異なるものが何種類か(例えば、1m、3m、5m)用
意されているが、吊り上げ作業毎に、用意された多数本
のロープ3の長さを巻尺等で測って、同じ長さLのもの
を揃える作業は煩わしく、吊り上げ作業性が悪くなる。
このため、長さLが同じロープ3のフック部3aの編み
込み部3eに、同色(例えば、赤色や黄色等)の着色ラ
ッカーを塗って目印aとし、ロープ3の長さLが色分け
で簡単に分かるようにしている。しかしながら、着色ラ
ッカーの塗布だけでは、こすれ等によってラッカーは剥
離しやすいので、頻繁に補修をしなければならない。ま
た、ロープ3の全体を着色処理する方法(いわゆる、カ
ラーロープ)もあるが、非常にコスト高となる。
【0006】さらに、図9に示すように、フック部3a
を形成する際に、ほぐしたストランド3bの1本に細い
着色チューブ4を差し込み、該ストランド3bを上記フ
ック部3aの根元のストランド3dに編み込んだとき、
着色チューブ4の一部を編み込み部3eから露出させる
ことにより、目印とするものも提案されているが、スト
ランド編み込み作業時に着色チューブ4を差し込む作業
をしなければならないので、製造作業性が悪くなるう
え、着色チューブ4は薄肉であるから、こすれ等以外
に、編み込み作業時にも破れやすい。また、フック部3
aの根元に編み込まれるので、露出する部分が少なく、
目印としては非常に見えにくく、実用的ではない。
【0007】一方、上記ロープ3のフック部3aの編み
込み部3eには、ほぐして編み込んだストランド3bの
切断端がワイヤーブラシのように露出するので、作業者
がけがをするおそれがある。このため、編み込み部3e
にストランド端末が露出しないように、ほぐしたストラ
ンド3bを編み込む特殊技術があるが、通常の編み込み
に比べて、コストが約10倍も高くなる。また、ストラ
ンド切断端が露出する部分3fの全長に、マーレン巻き
(細糸を巻く)をする技術があるが、作業に熟練者が必
要であるうえ、やはりコスト高になる。
【0008】さらに、市販の絶縁用ビニールテープを巻
く技術があるが、巻き付けと同時にストランド切断端が
テープに突き刺さって、テープが破れやすく、使用中
に、こすれ等でも破れやすい。さらにまた、アルミニュ
ーム製パイプを圧縮加工する技術があるが、圧縮した部
分が太くなりすぎるうえ、ロープ3が海中に浸かる漁網
用のロープであるときには、電解作用で腐食しやすい。
なお、防水の目的のために、ロープ3にゴム製の黒色防
水チューブを被せる技術もあるが、防水チューブ自体が
薄肉であるから、ストランド切断端が露出する部分3f
に用いると、上記絶縁ビニールテープと同様に、ストラ
ンド切断端がチューブに突き刺さって、チューブが破れ
やすい。
【0009】本発明は上記諸問題を解決するためになさ
れたもので、ロープ自体に長さやロープ径等の表示部を
簡単かつコスト安に設けることができると共に、ストラ
ンド切断端が露出する部分等を安全かつコスト安にカバ
ーできるロープの表示・被覆構造を提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1では、ロープの外周の適所に表示
部を設けて、該表示部を、外方から透視可能な合成樹脂
材で被覆したことを特徴とするロープの表示・被覆構造
を提供するものである。
【0011】請求項2では、ロープの外周の適所に、着
色や文字等を表示した表示シートを設けて、該表示シー
トを、外方から透視可能な合成樹脂材で被覆したことを
特徴とするロープの表示・被覆構造を提供するものであ
る。
【0012】請求項3では、ロープの端末をリング状に
丸めてフック部を形成したロープにおいて、上記フック
部、フック部の根元、ロープの中間部、ロープの途中部
の少なくとも一部の外周に、着色や文字等を表示した表
示シートを設けて、該表示シートを、外方から透視可能
な合成樹脂材で被覆したことを特徴とするロープの表示
・被覆構造を提供するものである。
【0013】請求項4では、ロープの端末をリング状に
丸めてフック部を形成すると共に、該端末の先端をほぐ
して、ほぐしたストランドを上記フック部の根元のスト
ランドに編み込んでなるロープにおいて、上記ロープの
フック部の編み込み部のストランド切断端が露出する部
分の外周に、着色や文字等を表示した表示シートを設け
て、該表示シートとストランド切断端が露出する部分と
を、外方から透視可能な熱収縮性合成樹脂チューブで被
覆したことを特徴とするロープの端末構造を提供するも
のである。
【0014】請求項5では、ロープの外周の適所を合成
樹脂材又はゴム材で被覆して、該被覆材の外面に、文字
等を印刷若しくは刻設したことを特徴とするロープの表
示・被覆構造を提供するものである。
【0015】
【作用】本発明の請求項1によれば、ロープの外周の適
所に表示部を設けている。上記ロープは、フック部が有
るタイプに限られるものではなく、フック部が無いタイ
プであっても良い。また、エンドレスタイプであっても
良い。なお、ロープは、金属製ワイヤーの他、繊維製で
あっても良い。
【0016】上記表示部を設ける箇所は、ロープの使用
目的に応じて決定すれば良く、例えば、フック部の有る
タイプではフック部やフック部の根元、フック部の無い
タイプでは端末部、各タイプのロープの中間部、ロープ
の途中部等の一部又は全部に設けることができる。な
お、ロープにアルミニューム製等のパイプを圧縮加工し
たものであれば、パイプの外周に表示部を設けることも
可能である。
【0017】上記表示部は、ロープの長さ、ロープ径、
安全荷重、材質等が色分けで簡単に分かる目印とするの
であれば、赤色や黄色等の市販の着色ラッカーを塗った
り、市販の絶縁用着色ビニールテープや着色シートを巻
き付けたり貼り付けたりするだけで良い。上記着色ラッ
カーや着色ビニールテープの目印は、単色である必要な
無く、例えば、赤色と黄色、青色と白色のように並べ塗
り若しくは並べ巻きして、多色のストライブ状としても
良い。
【0018】上記着色シートは、紙シートや合成樹脂シ
ートのように、ロープの外周に簡単に巻き付けたり貼り
付けられる柔軟性のあるものが好ましいが、箔状の金属
シートであっても良い。該着色シートは、印刷や塗装で
予め着色されたものを適当なサイズにカットして使用す
ることができる。なお、上記着色ラッカー等と同様に、
単色である必要な無く、多色の並べ印刷や並べ塗りをし
ても良い。
【0019】上記表示部には、例えば、“ロープ径8m
m”や“長さ5m”のような寸法の表示、“ロ加第○○
号”のような製造業者の認可表示[製造物責任法(PL
法)における製造業者等の表示となる。]、“○○スリ
ング”のような商品名の表示、“1本吊り厳禁”や“安
全荷重3トン”のような取り扱い注意の表示等の文字、
記号、絵記号等を任意に表示することができる。
【0020】上記文字等は、ロープの外周に白色等の着
色ラッカーで直接書き込むことができる他、下地として
白色等の着色ラッカーを塗った上に、赤色等の着色ラッ
カーで書き込むことができる。また、白色等の着色ビニ
ールテープや着色シートを巻き付けたり貼り付けたりし
た上に、赤色等の着色ラッカーで書き込むこともでき
る。さらに、文字等を予め印刷した着色シートを巻き付
けたり貼り付けたりすることもできる。
【0021】上記ロープの外周に設けた表示部は、外方
から透視可能な合成樹脂材で被覆している。該合成樹脂
材は、透明のものが好ましいが、表示部が透視可能であ
れば、半透明若しくは薄い着色のものであっても良い。
また、合成樹脂材は、衝撃等で破損しにくい柔軟性の有
るものが好ましく、肉厚は1〜2mm程度のものが好ま
しい。なお、外方から透視可能なゴム材で被覆すること
も可能である。
【0022】上記ロープの表示部を被覆する方法として
は、例えば、市販のポリオレフィン系の熱収縮性合成樹
脂チューブを表示部に被せて、熱風や熱湯等でチューブ
を加熱すると、チューブが収縮して表示部とロープの外
周に密着して、簡単かつコスト安に被覆することができ
る。
【0023】また、成形機があれば、表示部とロープの
外周を、熱可塑性合成樹脂材でインサートモールドして
被覆することができる。さらに、円筒状の合成樹脂材を
軸方向に2つ割りした成形部品を、表示部とロープの外
周に半径方向から嵌め込み、高周波で溶着又は接着剤で
接着して被覆することができる。
【0024】本発明の請求項2によれば、ロープの外周
の適所に、着色や文字等を表示した表示シートを設けて
表示部とすることにより、ロープに着色ラッカーを塗っ
たり、着色ラッカーで文字等を書き込む手間等が不要に
なる。
【0025】本発明の請求項3によれば、フック部を有
するロープにおいて、フック部、フック部の根元、ロー
プの中間部、ロープの途中部の少なくとも一部の外周
に、着色や文字等を表示した表示シートを設けて表示部
としている。したがって、フック部に設けた表示部を合
成樹脂材で被覆することにより、表示部による表示作用
の他に、フック部をクレーンのフックに引っ掛けたと
き、合成樹脂材による緩衝作用で、金属どうしの接触異
音を抑制する作用もある。また、フック部の根元に設け
た表示部を合成樹脂材で被覆することにより、表示部に
よる表示作用の他に、ロープの重ね合わせ部分や切断端
を安全にカバーする作用もある。さらに、ロープの中間
部若しくは途中部に設けた表示部を合成樹脂材で被覆す
ることにより、表示部による表示作用の他に、フック部
をクレーンに引っ掛けてロープの中間部で鋼材等を吊り
上げるとき、合成樹脂材による緩衝作用で、金属どうし
の接触異音を抑制すると共に、鋼材等に擦傷等を付けな
い作用もある。
【0026】本発明の請求項4によれば、フック部を有
するロープにおいて、フック部の編み込み部のストラン
ド切断端が露出する部分の外周に、着色や文字等を表示
した表示シートを設けて表示部としている。該表示部
は、市販の絶縁用着色ビニールテープ等では、巻き付け
時にストランド切断端が突き刺さって、テープからスト
ランド切断端が突き出ることがあるが、一向に差し支え
ない。
【0027】その後、表示部とストランド切断端が露出
する部分に、透明状の熱収縮性合成樹脂チューブを被せ
る。該チューブは、熱収縮前はストランド切断端が露出
する部分よりも大径であり、熱収縮時に、表示部とスト
ランド切断端が露出する部分に密着して、ストランド切
断端が露出する部分を被覆する。熱収縮後のチューブに
ストランド切断端が突き刺さっても、チューブは熱収縮
により厚肉になっているので破れないから、ストランド
切断端が露出する部分を安全にカバーできる。また、熱
収縮性チューブを被せて熱収縮させるだけであるから、
成形機でインサートモールドして被覆したり、成形部品
を嵌め込んで被覆したりする場合に比べて、製造コスト
が非常に安価になる。
【0028】さらに、チューブは透明状であるから、表
示部を外方から透視できるので、表示部が見えやすく、
また、表示部はチューブでカバーされて保護されるの
で、表示部の位置がずれたり、こすれ等によって破れる
こともなく、表示部の耐久性が良好になる。
【0029】本発明の請求項5によれば、ロープの外周
の適所を合成樹脂材又はゴム材で被覆して、被覆材の外
面に、文字等を印刷したり刻設(凹刻若しくは凸刻)し
た表示部を設けている。上記被覆材の外面に文字等を印
刷するには、円筒状の合成樹脂材又はゴム材を軸方向に
2つ割りした成形部品の外面に予め文字等を印刷した
後、ロープの外周に半径方向から嵌め込み、高周波で溶
着又は接着剤で接着するのが好ましい。また、文字等を
刻設するには、成形機でロープの外周を熱可塑性合成樹
脂材又はゴム材でインサートモールドして被覆するとき
に、成形型を利用して同時に凹刻若しくは凸刻するのが
好ましい。
【0030】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。なお、図6以下の従来技術と同一構成・作用の
箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。
【0031】図2(A)に示すように、ロープ3の両端
末にフック部3a,3aを形成する前に、ロープ3に、
ストランド切断端が露出する部分3fの全長より僅かに
長い透明な熱収縮性合成樹脂チューブ5,5を通してお
く。そして、従来と同様に、ロープ3の両端末をリング
状に丸めて、丸めたロープ3の端末の先端をほぐして、
ほぐしたストランド3bを上記フック部3aの根元のス
トランド3dに編み込む。
【0032】その後、編み込み部3eのストランド切断
端が露出する部分3fに、ロープ3の長さLの目印とな
る着色テープ(表示シート)6を2〜3巻き程度で巻き
付ける。該着色テープ6は、市販の安価な絶縁用着色ビ
ニールテープでよく、例えば、ロープ3の長さLが1m
では黄色、3mでは赤色、5mでは青色というように、
長さLに応じて色を変える。なお、着色テープ6による
目印は単色である必要な無く、例えば、赤色と黄色のよ
うに並べ巻きして、多色のストライブ状としても良い。
この巻き付け時に、着色テープ6にストランド切断端が
突き刺さって、着色テープ6からストランド切断端が突
き出ても差し支えない。
【0033】その後、図2(B)に示すように、上記チ
ューブ5をロープ3に沿って編み込み部3eのストラン
ド切断端が露出する部分3fまで移動させ、熱風や熱湯
等でチューブ5を加熱すると、図1に示すように、チュ
ーブ5が熱収縮して着色テープ6と、ストランド切断端
が露出する部分3fに密着する。
【0034】上記チューブ5は、市販のポリオレフィン
系の合成樹脂製のものが好適であり、例えば、ロープ3
の直径が12mm、フック部3aの外径が200mm、
編み込み部3eの長さが160mm、ストランド切断端
が露出する部分3fの長さが50〜60mmである場合
には、熱収縮前の内径が19mm、外径が21mm、肉
厚が1mm、長さが80mm程度のものを使用すればよ
い。上記チューブ5は、熱収縮後には、ストランド切断
端が露出する部分3fの外周に密着するように収縮す
る。なお、上記の寸法例では、着色テープ6の幅は15
mm程度である。
【0035】上記熱収縮後のチューブ5にストランド切
断端が突き刺さっても、チューブ5は熱収縮により厚肉
(上記の寸法例では2mm程度)になっているので破れ
ることがない。これにより、チューブ5でストランド切
断端が露出する部分3fを安全にカバーできるようにな
る。また、製造作業は、着色テープ6を巻き、熱収縮チ
ューブ5を被せて熱収縮させるだけであるから、特殊な
技術や熟練者が不要であり、コスト安に製造できる。
【0036】一方、上記チューブ5は透明であるから、
巻き付けた着色テープ6が外方から透視できるので、ロ
ープ3の長さLの目印として、非常に見えやすい。さら
に、着色テープ6はチューブ5でカバーされて保護され
るので、巻き付け位置がずれたり、こすれ等で破れるこ
ともなく、着色テープ6の耐久性が良好になる。
【0037】上記実施例では、ロープ3の長さ方向Lの
目印として市販の絶縁用着色ビニールテープ6を巻き付
けて用いたが、長さの他に、ロープ径、安全荷重、材質
等が色分けで簡単に分かる目印としても良い。また、着
色テープ6に代えて、市販の着色ラッカーを塗っても良
い。この着色ラッカーの場合も、上記着色テープ6と同
様に、単色である必要は無く、例えば、青色と白色のよ
うに並べ塗りして、多色のストライブ状としても良い。
【0038】さらに、着色テープ6に代えて、市販の着
色シート(表示シート)7を巻き付けたり貼り付けても
良い。該着色シート7は、図4(A)(B)に示すよう
に、ロープ3の外周に巻き付けるときは、外周長さに見
合う幅Wに設定する。また、ロープ3の外周に貼り付け
るときは、短冊状の幅W′に設定すれば良い。なお、巻
き付け又は貼り付けるときは、接着剤を使用して接着す
ると位置ずれが生じにくくなる。
【0039】上記着色シート7は、紙シートや薄い合成
樹脂シートのように、ロープ3の外周に簡単に巻き付け
たり貼り付けられる柔軟性のあるものが好ましく、柔軟
性があれば、箔状の金属シートも使用することができ
る。
【0040】上記着色シート7は、印刷や塗装で予め着
色されたものを適当なサイズにカットして使用すること
ができる。なお、着色シート7は、必ずしも印刷等で着
色する必要は無く、紙シートであれば紙の原色、合成樹
脂シートであれば合成樹脂の原色、金属シートであれば
金属の原色であっても良い。上記着色シート7の場合、
上記着色テープ6や着色ラッカーと同様に、単色である
必要は無く、例えば、青色と白色のように並べ印刷や並
べ塗りして、多色のストライブ状としても良い。
【0041】上記着色シート7には、図4(A)(B)
に示したように、例えば、“ロープ径8mm”や“長さ
5m”のような寸法の表示、“ロ加第○○号”のような
製造業者の認可表示[製造物責任法(PL法)における
製造業者等の表示となる。]、“○○スリング”のよう
な商品名の表示、“1本吊り厳禁”や“安全荷重3ト
ン”のような取り扱い注意の表示等の文字、記号、絵記
号等bを任意に表示することができる。
【0042】そして、例えば、図4(A)の着色シート
7は、図3(A)に示すロープ3の一方(図中左側)の
フック部3aのストランド切断端が露出する部分3fに
巻き付けて、チューブ5で被覆する一方、図4(B)の
着色シート7は、ロープ3の他方(図中右側)のフック
部3aのストランド切断端が露出する部分3fに巻き付
けて、チューブ5で被覆すると、多数の文字等bの情報
を1本のロープ3に表示することができる。
【0043】上記文字等bの表示は、着色シート7に印
刷する場合に限られるものではなく、ロープ3の外周に
白色等の着色ラッカーで直接書き込むことができる他、
下地として白色等の着色ラッカーを塗った上に、赤色等
の着色ラッカーで書き込むことができる。また、白色等
の着色テープ6や着色シート7を巻き付けたり貼り付け
たりした上に、赤色等の着色ラッカーで書き込むことも
できる。
【0044】上記着色テープ6や着色シート7(以下、
表示シート6,7という。)を設ける箇所は、上記スト
ランド切断端が露出する部分3fに限られるものではな
く、図3(A)に示すように、ロープ3にフック部3a
の有るタイプでは、フック部3aにも設けることがで
き、ロープ3の中間部3gや途中部3hにも設けること
ができる。上記フック部3aに設けた場合、チューブ5
で被覆することにより、表示シート6,7による表示作
用の他に、フック部3aをクレーンのフック2に引っ掛
けたとき、チューブ5による緩衝作用で、金属どうしの
接触異音を抑制する作用もある。また、ロープ3の中間
部3gや途中部3hに設けた場合、チューブ5で被覆す
ることにより、表示シート6,7による表示作用の他
に、フック部3aをクレーンのフック2に引っ掛けてロ
ープ3の中間部3gで鋼材等1を吊り上げるとき、チュ
ーブ5による緩衝作用で、金属どうしの接触異音を抑制
すると共に、鋼材等1に擦傷等を付けない作用もある。
【0045】さらに、ロープ3にフック部3aの無いタ
イプでは、図3(B)に示すように、端末部3jにも設
けることができる。この場合、チューブ5で端末部3j
の切断端面も同時に被覆するようにすれば、ワイヤーブ
ラシのような切断端面を安全にカバーできるようにな
る。
【0046】上記ロープ3は、フック部3aや端末部3
jの無いエンドレスタイプであっても良い。なお、ロー
プ3は、金属製ワイヤーロープ以外に、繊維製ロープで
あっても良い。
【0047】上記ロープ3のフック部3aの根元やエン
ドレスタイプのロープ(スリング)の両端末部の重ね合
わせ部分を、アルミニューム製パイプで圧縮加工したも
のであれば、パイプの外周に表示シート6,7を設けて
も良く、この場合には、チューブ5をパイプに被せて被
覆することができる。
【0048】また、エンドレスタイプのロープ(スリン
グ)としては、所定長さのロープ3の全長にわたって、
全本数の1/2のストランドが切除されると共に、該ロ
ープ3の全長の1/2の芯綱が切除されて、残った芯綱
の両端部を同芯に突き合わせた状態で、芯綱を切除した
側のストランドが、芯綱を切除しない側のストランドの
切除部に巻き付けられて同芯状のエンドレスとなし、芯
綱及びストランドの両端部にまたがってスリーブが圧縮
加工されたものが本出願人から提案されている(特開平
5−132881号参照)。このパイプの外周に表示シ
ート6,7を設けて、チューブ5をパイプに被せて被覆
することもできる。
【0049】上記実施例では、表示シート6,7を透明
な熱収縮性合成樹脂チューブ5で被覆したものであった
が、表示シート6,7の表示面が透視可能であれば、半
透明若しくは薄い着色のものであっても差し支えない。
また、上記チューブ5は、衝撃等で破損しにくい柔軟性
の有るものが好ましく、肉厚は1〜2mm程度のものが
良好である。
【0050】上記熱収縮性合成樹脂チューブ5を用いれ
ば、熱風又は熱湯等の簡易な加熱装置が有れば、簡単か
つコスト安に被覆作業が行えるが、成形機があれば、図
5(A)に示すように、表示シート6,7とロープ3の
外周を、透明な熱可塑性合成樹脂材8でインサートモー
ルドして被覆することもできる。
【0051】また、図5(B)に示すように、円筒状の
合成樹脂材を軸方向に2つ割りした透明な成形部品9
a,9aを、表示シート6,7とロープ3の外周に半径
方向から嵌め込み、高周波で溶着又は接着剤で接着して
被覆することもできる。
【0052】一方、上記各実施例は、ロープ3の外面に
設けた表示シート6,7を透明なチューブ5等で被覆し
たものであったが、図5(C)(D)に示すように、ロ
ープ3の外周を、好ましくは半透明や不透明の着色(白
色、黒色、赤色等)合成樹脂材又はゴム材のような被覆
材10,11a,11aで被覆して、該被覆材10,1
1a,11aの外面に文字等bを印刷したり刻設したり
することができる。これにより、表示テープ6,7が不
要になり、ロープ3に巻き付けたりする手間も不要にな
る。
【0053】この場合、図5(D)のように、被覆材1
1a,11aの外面に文字等bを印刷するには、円筒状
の合成樹脂材を軸方向に2つ割りした透明な成形部品1
1,11aの外面に予め文字等bを印刷した後、ロープ
3の外周に半径方向から嵌め込み、高周波で溶着又は接
着剤で接着して被覆することができる。
【0054】また、図5(C)のように、被覆材10の
外面に文字等bを刻設するには、成形機でロープ3の外
周を熱可塑性合成樹脂材又はゴム材のような被覆材10
でインサートモールドして被覆するとき、成形型を利用
して同時に凹刻又は凸刻することができる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項1は、ロープの外周の適所に、着色や文字等を
表示した表示部を設けて、外方から透視可能な合成樹脂
材で被覆したものであるから、表示部を外方から透視で
きるので表示部が見えやすく、表示部が合成樹脂材でカ
バーされて保護されるので、表示部の位置がずれたり、
こすれ等によって破れることがなく、表示部の耐久性が
向上するようになる
【0056】本発明の請求項2は、ロープの外周の適所
に、着色や文字等を表示した表示シートを設けて表示部
とすることにより、ロープに着色ラッカーを塗ったり、
ロープに着色ラッカーで文字等を書き込む手間等が不要
になる。
【0057】本発明の請求項3は、ロープのフック部、
フック部の根元、ロープの中間部、ロープの途中部の少
なくとも一部の外周に、着色や文字等を表示した表示シ
ートを設けて表示部としたものであるから、フック部に
設けた表示部を合成樹脂材で被覆すると、表示部による
表示作用の他に、フック部をクレーンのフックに引っ掛
けたとき、合成樹脂材による緩衝作用で、金属どうしの
接触異音を抑制することができる。また、フック部の根
元に設けた表示部を合成樹脂材で被覆すると、表示部に
よる表示作用の他に、ロープの切断端を安全にカバーす
ることもできる。さらに、ロープの中間部若しくは途中
部に設けた表示部を合成樹脂材で被覆すると、表示部に
よる表示作用の他に、フック部をクレーンに引っ掛けて
ロープの中間部で鋼材等を吊り上げるとき、合成樹脂材
による緩衝作用で、金属どうしの接触異音を抑制すると
共に、鋼材等に擦傷等が付かなくなる。
【0058】本発明の請求項4は、ロープのフック部の
編み込み部のストランド切断端が露出する部分の外周
に、着色や文字等を表示した表示シートを設けて表示部
とすると共に、該表示シートとストランド切断端が露出
する部分に、透明状の熱収縮性合成樹脂チューブを被せ
るようにしたものである。したがって、透明状のチュー
ブは、熱収縮時に、表示シートとストランド切断端が露
出する部分に密着して、ストランド切断端が露出する部
分を被覆するから、ストランド切断端が露出する部分を
安全にカバーできるようになる。また、熱収縮性チュー
ブを被せて熱収縮させるだけであるから、成形機でイン
サートモールドして被覆したり、成形部品を嵌め込んで
被覆したりする場合に比べて、製造コストが非常に安価
になる。さらに、チューブは透明状であるから、表示部
を外方から透視できるので、表示部が見えやすく、ま
た、表示部はチューブでカバーされて保護されるので、
表示部の位置がずれたり、こすれ等によって破れること
もなく、表示部の耐久性が良好になる。
【0059】本発明の請求項5は、ロープの外周を合成
樹脂材又はゴム材で被覆して、被覆材の外面に、文字等
を印刷したり刻設した表示部を設けたものであるから、
着色テープや着色シートが不要になると共に、ロープに
巻き付けたりする手間も不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のロープの表示・被覆構造の側面図で
ある。
【図2】 (A)は表示シートを巻き付けたロープの側
面図、(B)は熱収縮前の透明チューブを差し込んだロ
ープの側面図である。
【図3】 (A)はフック部の有るロープの側面図、
(B)はフック部の無いロープの側面図である。
【図4】 (A)(B)は、それぞれ表示シートの正面
図である。
【図5】 (A)は合成樹脂材で被覆したロープの斜視
図、(B)は成形部品で被覆したロープの斜視図、
(C)は外面に文字等を刻設した被覆材で被覆したロー
プの斜視図、(D)は外面に文字等を印刷した成形部品
で被覆したロープの斜視図である。
【図6】 クレーンのフックに引っ掛けた吊り上げ用ロ
ープの側面図である。
【図7】 従来のロープの側面図である。
【図8】 従来のロープの端末構造の側面図である。
【図9】 目印用の着色チューブの側面断面図である。
【符号の説明】
3 ロープ 3a フック部 3b ほぐしたストランド 3d 根元のストランド 3e 編み込み部 3f ストランド切断端が露出する部分 3g 中間部 3h 途中部 3j 端末部 5 透明チューブ 6 着色テープ(表示シート) 7 着色シート(表示シート) 8 合成樹脂材 9a 成形部品 10 被覆材 11a 成形部品 b 文字等

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロープの外周の適所に表示部を設けて、
    該表示部を、外方から透視可能な合成樹脂材で被覆した
    ことを特徴とするロープの表示・被覆構造。
  2. 【請求項2】 ロープの外周の適所に、着色や文字等を
    表示した表示シートを設けて、該表示シートを、外方か
    ら透視可能な合成樹脂材で被覆したことを特徴とするロ
    ープの表示・被覆構造。
  3. 【請求項3】 ロープの端末をリング状に丸めてフック
    部を形成したロープにおいて、 上記フック部、フック部の根元、ロープの中間部、ロー
    プの途中部の少なくとも一部の外周に、着色や文字等を
    表示した表示シートを設けて、該表示シートを、外方か
    ら透視可能な合成樹脂材で被覆したことを特徴とするロ
    ープの表示・被覆構造。
  4. 【請求項4】 ロープの端末をリング状に丸めてフック
    部を形成すると共に、該端末の先端をほぐして、ほぐし
    たストランドを上記フック部の根元のストランドに編み
    込んでなるロープにおいて、 上記ロープのフック部の編み込み部のストランド切断端
    が露出する部分の外周に、着色や文字等を表示した表示
    シートを設けて、該表示シートとストランド切断端が露
    出する部分とを、外方から透視可能な熱収縮性合成樹脂
    チューブで被覆したことを特徴とするロープの端末構
    造。
  5. 【請求項5】 ロープの外周の適所を合成樹脂材又はゴ
    ム材で被覆して、該被覆材の外面に、文字等を印刷若し
    くは刻設したことを特徴とするロープの表示・被覆構
    造。
JP9773695A 1994-08-12 1995-03-30 ロープの表示・被覆構造 Pending JPH08109586A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9773695A JPH08109586A (ja) 1994-08-12 1995-03-30 ロープの表示・被覆構造

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-212052 1994-08-12
JP21205294 1994-08-12
JP9773695A JPH08109586A (ja) 1994-08-12 1995-03-30 ロープの表示・被覆構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08109586A true JPH08109586A (ja) 1996-04-30

Family

ID=26438885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9773695A Pending JPH08109586A (ja) 1994-08-12 1995-03-30 ロープの表示・被覆構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08109586A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231629A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Ihi Corp アイ付き被覆ワイヤ及びその製造方法
JP2010159109A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Haruko Amiya 定尺ワイヤー
JPWO2011052057A1 (ja) * 2009-10-29 2013-03-14 三菱電機株式会社 エレベータの主索固定装置
KR20200038633A (ko) * 2018-10-04 2020-04-14 상 범 강 와이어 로프 안전슬링
EP3797839A1 (fr) * 2019-09-27 2021-03-31 Delta Plus Group Longe compacte, de preference du type avec absorbeur d'energie, procede de fabrication de celle-ci et dispositif utilisable pour le procede de fabrication

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231629A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Ihi Corp アイ付き被覆ワイヤ及びその製造方法
JP2010159109A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Haruko Amiya 定尺ワイヤー
JPWO2011052057A1 (ja) * 2009-10-29 2013-03-14 三菱電機株式会社 エレベータの主索固定装置
KR20200038633A (ko) * 2018-10-04 2020-04-14 상 범 강 와이어 로프 안전슬링
EP3797839A1 (fr) * 2019-09-27 2021-03-31 Delta Plus Group Longe compacte, de preference du type avec absorbeur d'energie, procede de fabrication de celle-ci et dispositif utilisable pour le procede de fabrication
FR3101254A1 (fr) * 2019-09-27 2021-04-02 Delta Plus Group Longe compacte, de préférence du type avec absorbeur d’énergie, procédé de fabrication de celle-ci et dispositif utilisable pour le procédé de fabrication

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08109586A (ja) ロープの表示・被覆構造
US6183016B1 (en) Labeling insulation tape
US6990761B1 (en) Identification tag and method of making the same for wire rope slings
ITBO960672A1 (it) Procedimento per la realizzazione di spazzole e spazzola cosi' realizzata
JP3542983B2 (ja) タイヤ及びその装着方法
EP1138625B1 (en) Yarn carrier having an annular recess containing markings for yarn identification
JPS6144218Y2 (ja)
JP3011704B1 (ja) テープカッター
JP3647144B2 (ja) 測定用テープおよび巻尺
JPS62211276A (ja) ウエブの巻付け方法
KR101405389B1 (ko) 와이어로프 고리
JP2005121677A (ja) 光ファイバケーブル
CN218448060U (zh) 一种锂电池标识结构
JP3227423U (ja) 束巻き導電路
US20040089398A1 (en) Splice for a heat shrinkable label
JPS5941543Y2 (ja) 標識入り熱収縮性プラスチツクスリ−ブ
JP3053765U (ja) マスキングテープ
CN111085945A (zh) 砂轮片及其系列
JP3051164U (ja) 玉掛けワイヤ
JP3122478U (ja) 長尺ゴムシート
JPH085192Y2 (ja) ワイヤロープ
JP2000227369A (ja) 光ファイバセンサ
JPH07208660A (ja) ホース
KR100543890B1 (ko) 배관용 마킹 테이프
JPH0336006Y2 (ja)