JPH08108760A - 4輪駆動車両のトランスファー構造 - Google Patents

4輪駆動車両のトランスファー構造

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JPH08108760A
JPH08108760A JP24905894A JP24905894A JPH08108760A JP H08108760 A JPH08108760 A JP H08108760A JP 24905894 A JP24905894 A JP 24905894A JP 24905894 A JP24905894 A JP 24905894A JP H08108760 A JPH08108760 A JP H08108760A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 4輪駆動車両のトランスファーケースを単一
部材で構成するとともに、トランスファー入出力軸の組
付性を向上させる。 【構成】 トランスファーケース15の前面に前部カバ
ー16で閉塞可能な開口部152 を形成し、その開口部
152 からトランスファー出力軸66及び第2トランス
ファーベベルギヤ67を組み付ける。トランスファーケ
ース15の左側面に側部カバー17で閉塞可能な開口部
153 を形成し、その開口部153 から第1トランスフ
ァーベベルギヤ57を組み付ける。トランスファーケー
ス15の開口部152 を通して第1、第2トランスファ
ーベベルギヤ57,67の歯当たりを調節するシム72
の厚さを設定するとともに、両トランスファーベベルギ
ヤ57,67の歯当たりの確認やバックラッシュの測定
を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体前部に搭載したエ
ンジンによって前輪及び後輪を駆動する4輪駆動車両に
関し、特にそのフロントディファレンシャルギヤとリヤ
ディファレンシャルギヤ間に設けられるトランスファー
の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトランスファーのトランスファー
ケースは前後に2分割されており、トランスファー入力
軸を車体左右方向に支持する第1トランスファーケース
の後部にトランスファー出力軸を車体前後方向に支持す
る第2トランスファーケースを結合し、トランスファー
入力軸の左端に設けた第1トランスファーベベルギヤを
トランスファー出力軸の前端に設けた第2トランスファ
ーベベルギヤを噛合させている。第1トランスファーベ
ベルギヤの組み付けは第1トランスファーケースの左側
面に形成した開口部を介して行われ、第2トランスファ
ーベベルギヤの組み付けは、それを予め組み込んだ第2
トランスファーケースを第1トランスファーケースに結
合することにより行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のも
のは、トランスファーケースが2分割されているために
部品点数が増加して製造コストが嵩むばかりか、トラン
スファーの組立後に再度トランスファーケースを2分割
して第1トランスファーベベルギヤ及び第2トランスフ
ァーベベルギヤの歯当たりの確認を行う必要がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、トランスファーの製造コストを削減するとともに、
トランスファーベベルギヤの歯当たりの確認やバックラ
ッシュの測定を容易に行えるようにすることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、トランスファーケー
スに車体左右方向に支持したトランスファー入力軸に設
けた第1トランスファーベベルギヤと、トランスファー
ケースに車体前後方向に支持したトランスファー出力軸
に設けた第2トランスファーベベルギヤとを噛合させ、
トランスファー入力軸の延長線上に位置するトランスフ
ァーケースの側面に第1トランスファーベベルギヤが通
過し得る開口部を形成し、この開口部を着脱自在な側部
カバーで覆ってなる4輪駆動車両のトランスファー構造
において、トランスファー出力軸の延長線上に位置する
トランスファーケースの前面に第2トランスファーベベ
ルギヤが通過し得る開口部を形成し、この開口部を着脱
自在な前部カバーで覆ったことを特徴とする。
【0006】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、第1トランスファーベベルギヤと第
2トランスファーベベルギヤとの歯当たりを、第2トラ
ンスファーベベルギヤとトランスファーケースとの間に
介装したシムにより調節することを特徴とする。
【0007】
【作用】請求項1の構成によれば、トランスファーケー
スを一部材で構成しても、トランスファーケースの前面
に形成した開口部から第2トランスファーベベルギヤを
組み付け、トランスファーケースの側面に形成した開口
部から第1トランスファーベベルギヤを組み付けること
ができる。また第1トランスファーベベルギヤ及び第2
トランスファーベベルギヤの歯当たりの確認やバックラ
ッシュの測定をトランスファーケースの前面に形成した
開口部から行うことができる。
【0008】請求項2の構成によれば、第1トランスフ
ァーベベルギヤ及び第2トランスファーベベルギヤの歯
当たりを、第2トランスファーベベルギヤとトランスフ
ァーケースとの間に介装したシムで調節することによ
り、前記シムに比較的に低コストのものを使用すること
ができる。
【0009】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0010】図1〜図8は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は4輪駆動車両の動力伝達系の概略図、図2は
伝動装置のスケルトン図、図3は伝動装置の一部破断平
面図、図4は図3の要部拡大図、図5は図4の5方向矢
視図、図6は図4の6−6線断面図、図7は図6の7−
7線断面図、図8は図6の8方向矢視図である。
【0011】図1に示すように、エンジンEはクランク
シャフト1が車体左右方向を向くように横置きに搭載さ
れる。エンジンEの駆動力を左右の前輪WFL,WFR及び
左右の後輪WRL,WRRに伝達する伝動装置は、クランク
シャフト1に接続されたトルクコンバータ2と、トルク
コンバータ2に接続されたトランスミッション3と、ト
ランスミッション3に接続されたフロントディファレン
シャルギヤ4と、フロントディファレンシャルギヤ4に
接続されたトランスファー5と、トランスファー5に接
続されたリヤディファレンシャルギヤ6とから構成され
る。
【0012】フロントディファレンシャルギヤ4は、前
部左車軸7L 及び前部右車軸7R を介して左右の前輪W
FL,WFRに接続される。トランスファー5にプロペラシ
ャフト8を介して接続されたリヤディファレンシャルギ
ヤ6は、後部左車軸9L 及び後部右車軸9R を介して左
右の後輪WRL,WRRに接続される。
【0013】図3から明らかなように、エンジンEのク
ランクケース11の右側面に、トルクコンバータケース
12、ミッションケース13及びミッションケースカバ
ー14が順次結合されるとともに、トルクコンバータケ
ース12の後部左側面にトランスファーケース15が結
合される。トランスファーケース15は前部カバー16
及び側部カバー17を備えており、前部カバー16はト
ランスファーケース15の前面の開口部を覆うととも
に、側部カバー17はトランスファーケース15の左側
面の開口部を覆う。
【0014】次に、図2及び図3を参照してトランスミ
ッション3の構造を説明する。
【0015】ミッションケース13の内部に収納された
トランスミッション3は、相互に平行に配置されて車体
左右方向に延びるメインシャフトMS、セカンダリシャ
フトSS及びカウンタシャフトCSを備える。
【0016】メインシャフトMSには、メインドライブ
ギヤ21が固設されるとともに、3速クラッチC3 によ
りメインシャフトMSに結合可能なメイン3速ギヤ22
と、一体に形成されて4速−リバースクラッチC4Rによ
りメインシャフトMSに結合可能なメイン4速ギヤ23
及びメインリバースギヤ24とが回転自在に支持され
る。
【0017】セカンダリシャフトSSには、セカンダリ
ドリブンギヤ25が固設されるとともに、1速クラッチ
1 によりセカンダリシャフトSSに結合可能なセカン
ダリ1速ギヤ26と、2速クラッチC2 によりセカンダ
リシャフトSSに結合可能なセカンダリ2速ギヤ27と
が回転自在に支持される。
【0018】カウンタシャフトCSには、カウンタ2速
ギヤ28とカウンタ3速ギヤ29とファイナルドライブ
ギヤ30とが固設されるとともに、カウンタアイドルギ
ヤ31とカウンタ4速ギヤ32とカウンタリバースギヤ
33とが回転自在に支持され、更に1速ホールドクラッ
チCLHを介してカウンタシャフトCSに結合可能なカウ
ンタ1速ギヤ34が回転自在に支持される。メインリバ
ースギヤ24とカウンタリバースギヤ33とに、リバー
スアイドルギヤ35が噛合する。カウンタ1速ギヤ34
は一方向クラッチCOWを介してカウンタ3速ギヤ29に
結合可能であり、またカウンタ4速ギヤ32及びカウン
タリバースギヤ33はセレクタ36を介してカウンタシ
ャフトCSに選択的に結合可能である。
【0019】メインドライブギヤ21はカウンタアイド
ルギヤ31に噛合し、カウンタアイドルギヤ31はセカ
ンダリドリブンギヤ25に噛合しており、エンジンEの
クランクシャフト1の回転はトルクコンバータ2、メイ
ンシャフトMS、メインドライブギヤ21、カウンタア
イドルギヤ31及びセカンダリドリブンギヤ25を介し
てセカンダリシャフトSSに伝達される。
【0020】従って、セカンダリシャフトSSに回転自
在に支持したセカンダリ1速ギヤ26を1速クラッチC
1 でセカンダリシャフトSSに結合すると、セカンダリ
シャフトSSの回転が1速クラッチC1 、セカンダリ1
速ギヤ26、一方向クラッチCOW及びカウンタ3速ギヤ
29を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速変
速段が確立する。尚、1速クラッチC1 は2速〜4速変
速段の確立時にも係合状態に保持されるが、2速〜4速
変速段の確立時には一方向クラッチCOWがスリップす
る。
【0021】セカンダリシャフトSSに回転自在に支持
したセカンダリ2速ギヤ27を2速クラッチC2 でセカ
ンダリシャフトSSに結合すると、セカンダリシャフト
SSの回転が2速クラッチC2 、セカンダリ2速ギヤ2
7及びカウンタ2速ギヤ28にを介してカウンタシャフ
トCSに伝達され、2速変速段が確立する。
【0022】メインシャフトMSに回転自在に支持した
メイン3速ギヤ22を3速クラッチC3 でメインシャフ
トMSに結合すると、メインシャフトMSの回転が3速
クラッチC3 、メイン3速ギヤ22及びカウンタ3速ギ
ヤ29を介してカウンタシャフトCSに伝達され、3速
変速段が確立する。
【0023】カウンタシャフトCSに相対回転自在に支
持したカウンタ4速ギヤ32をセレクタ36でカウンタ
シャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに
回転自在に支持したメイン4速ギヤ23を4速−リバー
スクラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、メ
インシャフトMSの回転が4速−リバースクラッチ
4R、メイン4速ギヤ23、カウンタ4速ギヤ32及び
セレクタ36を介してカウンタシャフトCSに伝達さ
れ、4速変速段が確立する。
【0024】カウンタシャフトCSに回転自在に支持し
たカウンタリバースギヤ33をセレクタ36でカウンタ
シャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに
相対回転自在に支持したメインリバースギヤ24を4速
−リバースクラッチC4RでメインシャフトMSに結合す
ると、メインシャフトMSの回転が4速−リバースクラ
ッチC4R、メインリバースギヤ24、リバースアイドル
ギヤ35、カウンタリバースギヤ33及びセレクタ36
を介してカウンタシャフトCSに伝達され、後進変速段
が確立する。
【0025】1速クラッチC1 を係合させた状態で1速
ホールドクラッチCLHを係合させると、1速ホールド変
速段が確立する。強力なエンジンブレーキが必要なとき
に1速ホールド変速段を確立すれば、一方向クラッチC
OWがスリップしても、1速ホールドクラッチCLHを介し
て後輪WRL,WRRのトルクをエンジンEに逆伝達するこ
とができる。
【0026】次に、図2〜図4を併せて参照しながらフ
ロントディファレンシャルギヤ4の構造を説明する。
【0027】トルクコンバータケース12及びミッショ
ンケース13の後部に収納されるフロントディファレン
シャルギヤ4は、トルクコンバータケース12に設けた
テーパローラベアリング41及びミッションケース13
に設けたテーパローラベアリング42により回転自在に
支持されたディファレンシャルケース43を備える。デ
ィファレンシャルケース43の外周には、カウンタシャ
フトCSに設けたファイナルドライブギヤ30に噛合す
るファイナルドリブンギヤ44と、トランスファー5に
動力を伝達するトランスファードライブギヤ45とが、
複数本のボルト46…によって共締めされる。
【0028】而して、トランスミッション3のカウンタ
シャフトCSの回転は、ファイナルドライブギヤ30及
びファイナルドリブンギヤ44を介してディファレンシ
ャルケース43に伝達され、ディファレンシャルケース
43の回転は左右の前輪WFL,WFRの負荷に応じて前部
左車軸7L 及び前部右車軸7R に伝達される。
【0029】前部左車軸7L に連なる前部左出力軸47
L と、前部右車軸7R に連なる前部右出力軸47R とが
ディファレンシャルケース43に相対回転自在に嵌合
し、両出力軸47L ,47R の対向端にそれぞれディフ
ァレンシャルサイドギヤ48,48がスプライン結合さ
れる。前記両出力軸47L ,47R と直交するようにデ
ィファレンシャルケース43の内部にスプリングピン4
9で固定されたピニオンシャフト50に、前記両ディフ
ァレンシャルサイドギヤ48,48にそれぞれ噛合する
一対のディファレンシャルピニオンギヤ51,51が支
持される。
【0030】次に、図2〜図5を併せて参照しながらト
ランスファー5の構造を説明する。
【0031】トルクコンバータケース12の後部にはト
ランスファーケース15を支持する支持孔121 が左右
方向に形成されており、この支持孔121 にトランスフ
ァーケース15の右側面に突設した支持部151 が印籠
嵌合して4本のボルト52…で固定される。トランスフ
ァーケース15の前面に形成された開口部152 を覆う
前部カバー16は4本のボルト53…で固定されるとと
もに、トランスファーケース15の左側面に形成された
開口部153 を覆う側部カバー17は5本のボルト54
…で固定される。
【0032】トランスファーケース15の内部に車体左
右方向に支持されるトランスファー入力軸55は、その
右端に前記トランスファードライブギヤ45に噛合する
トランスファードリブンギヤ56を一体に備えるととも
に、その左端に第1トランスファーベベルギヤ57がナ
ット58で固定される。トランスファー入力軸55は、
そのトランスファードリブンギヤ56の左側においてト
ランスファーケース15の支持部151 に設けたローラ
ベアリング59に支持されるとともに、その中間部にお
いてトランスファーケース15の支持部151 に設けた
テーパローラベアリング60に支持され、且つその左端
部において第1トランスファーベベルギヤ57と側部カ
バー17との間に設けたテーパローラベアリング61に
支持される。
【0033】トランスファー入力軸55は、2個のテー
パローラベアリング60,61によって軸方向に位置決
めされる。即ち、トランスファー入力軸55の左向きの
スラスト力は、トランスファー入力軸55の段部551
からテーパローラベアリング60、ディスタンスカラー
62、シム63、第1トランスファーベベルギヤ57、
テーパローラベアリング61及びシム64を介して側部
カバー17の段部17 1 に受止される。またトランスフ
ァー入力軸55の右向きのスラスト力は、ナット58、
ワッシャ65、第1トランスファーベベルギヤ57、シ
ム63、ディスタンスカラー62及びテーパローラベア
リング60を介してトランスファーケース15の段部1
4 に受止される。このとき、一対のテーパローラベア
リング60,61のセット荷重はシム63及びシム64
の厚さによって調節される。
【0034】トランスファーケース15の内部に車体前
後方向に支持されるトランスファー出力軸66は、その
前端に前記第1トランスファーベベルギヤ57に噛合す
る第2トランスファーベベルギヤ67を一体に備えると
ともに、その後端にカップリング68がスプライン嵌合
してナット69で固定される。トランスファー出力軸6
6は、その前部においてトランスファーケース15に設
けたテーパローラベアリング70に支持されるととも
に、その後部においてトランスファーケース15に設け
たテーパローラベアリング71に支持される。
【0035】トランスファー出力軸66の後向きのスラ
スト力は、第2トランスファーベベルギヤ67からシム
72及びテーパローラベアリング70を介してトランス
ファーケース15の段部155 に受止され、前向きのス
ラスト力は、ナット69からワッシャ73、カップリン
グ68及びテーパローラベアリング71を介してトラン
スファーケース15の段部156 に受止される。一対の
テーパローラベアリング70,71のセット荷重はナッ
ト69の締付量を調節することにより行われる。第1ト
ランスファーベベルギヤ57及び第2トランスファーベ
ベルギヤ67の歯当たりは、第2トランスファーベベル
ギヤ67とテーパローラベアリング70間に介装したシ
ム72の厚さを変えて第2トランスファーベベルギヤ6
7の位置を前後方向に調節することにより行われる。
【0036】トランスファー5は予めサブアセンブリと
して小組みされ、一括してトルクコンバータケース12
に組み付けられる。トランスファー5の組立は以下の手
順で行われる。先ず前部カバー16及び側部カバー17
を取り外した状態で、トランスファーケース15の前面
の開口部152 からトランスファー出力軸66の標準ダ
ミーを挿入してテーパローラベアリング70に予圧を加
える。この状態で前記開口部152 から測定器具を挿入
して、トランスファー入力軸55の軸心からテーパロー
ラベアリング70のインナレースの前端面までの距離を
測定することにより、第2トランスファーベベルギヤ6
7とテーパローラベアリング70間に介装すべきシム7
2の厚さを設定する。シム72は30ミクロン間隔で厚
さの異なるものが複数種類準備されており、そこから所
定の厚さのものが選択される。
【0037】続いて、トランスファー出力軸66の標準
ダミーを取り外し、実際のトランスファー出力軸66に
前記選択したシム72を装着してトランスファーケース
15に挿入し、その後端にカップリング68をスプライ
ン嵌合してワッシャ73及びナット69で固定すること
により、トランスファー出力軸66の組み付けを完了す
る。
【0038】次に、トランスファーケース15の支持部
151 側からトランスファードリブンギヤ56を一体に
備えたトランスファー入力軸55を挿入してローラベア
リング59及びテーパローラベアリング60に支持する
とともに、トランスファーケース15の左側面の開口部
153 からトランスファー出力軸65にディスタンスカ
ラー62、シム63、第1トランスファーベベルギヤ5
7を装着してワッシャ65及びナット58で固定し、更
にテーパローラベアリング61及びシム64を介して側
部カバー17を装着することにより、トランスファー入
力軸65の組み付けを完了する。
【0039】この状態でトランスファーケース15の前
面の開口部152 が開放しているため、トランスファー
ケース15に特別の窓を形成することなく、前記開口部
15 2 から第1トランスファーベベルギヤ57及び第2
トランスファーベベルギヤ67の歯当たりの確認やバッ
クラッシュの測定を行うことができる。而して、トラン
スファーケース15の前面の開口部152 に前部カバー
16を装着することにより、トランスファー5のサブア
センブリが完成する。
【0040】上述のようにして完成したトランスファー
5は、その支持部151 をトルクコンバータケース12
の支持孔121 に印籠嵌合した状態で、4本のボルト5
2…で固定される。トランスファー5をサブアセンブリ
化することにより、主組立ラインにおける組付工数の削
減が可能となる。
【0041】図4から明らかなように、トランスファー
ケース15に片持ち支持されて右側に延出するトランス
ファー入力軸55の右端に設けたトランスファードリブ
ンギヤ56は、ディファレンシャルケース43の外周に
設けたファイナルドリブンギヤ44の回転面よりも左側
に配置される。従って、ファイナルドリブンギヤ44の
直径を大きくしても、そのファイナルドリブンギヤ44
がトランスファー入力軸55と干渉する虞はなく、ファ
イナルドライブギヤ30及びファイナルドリブンギヤ4
4のギヤ比を任意に設定することができる。また、ファ
イナルドリブンギヤ44との干渉を避けるためにトラン
スファー入力軸55の直径を減少させる必要がないた
め、そのトランスファー入力軸55を支持するベアリン
グの容量を充分に確保することができる。
【0042】次に、図6〜図8に基づいてトランスミッ
ション3の変速アームの操作構造について説明する。
【0043】トルクコンバータケース12の左側面に、
変速軸81を介して変速アーム82が回動自在に枢支さ
れる。変速アーム82はプッシュプルケーブル83を介
して車室内に設けたセレクトレバー94(図6参照)に
接続され、また変速軸81はトルクコンバータケース1
2を貫通してトランスミッション3内部の油圧制御装置
に設けられた図示せぬマニュアルバルブに接続される。
【0044】プッシュプルケーブル83はアウタチュー
ブ84とインナケーブル85とからなり、アウタチュー
ブ84の先端はジョイント86により連結カラー87に
結合される。連結カラー87は大径の本体部871 と小
径の雄ねじ部872 とを一体に備えており、この雄ねじ
部871 に螺合するナット88によってアウタチューブ
84がトルクコンバータケース12に支持される。
【0045】即ち、トルクコンバータケース12の支持
孔121 の下面には車体前後方向に延びる切欠き122
が形成されており、この切欠き122 の後端に臨むよう
に取付ブラケット89が2本のボルト90,90で固定
される。取付ブラケット89は上方に開口するU字状の
切欠き891 を備えており、この切欠き891 に前記連
結カラー87の雄ねじ部872 を嵌合させてナット88
を螺合する。これにより、連結カラー87の本体部87
1 とナット88とによって取付ブラケット89の切欠き
891 の縁部が挟持され、プッシュプルケーブル83の
アウタチューブ84が取付ブラケット89に固定され
る。
【0046】トルクコンバータケース12の支持孔12
1 に嵌合するトランスファーケース15の支持部151
の下面には、前記切欠き122 に対応する上向きの凹部
15 7 が形成される。前記凹部157 は、トランスファ
ー入力軸55を支持するローラベアリング59及びテー
パローラベアリング60間において、支持部151 の下
面をトランスファー入力軸55に近接する位置まで上向
きに凹ませたもので、そこに前記プッシュプルケーブル
83の端部が収納される。
【0047】アウタチューブ84の内部に摺動自在に嵌
合するインナケーブル85の先端はジョイント86及び
連結カラー87の内部を貫通し、前記雄ねじ部872
支持した可撓性のブーツ91の内部でロッド92に連結
される。そしてブーツ91から延出するロッド92の先
端が、前記変速アーム82に継手93を介して接続され
る。
【0048】上述したように、プッシュプルケーブル8
3をトランスファーケース15の下面に形成した凹部1
7 に収納したので、複雑なリンク機構によりセレクト
レバー94と変速アーム82とを接続してトランスファ
ーケース15の下面を迂回しなくとも、プッシュプルケ
ーブル83の位置を高くして最低地上高を充分に確保す
ることができる。また、本実施例の4輪駆動車両からト
ランスファー5、プロペラシャフト8及びリヤディファ
レンシャルギヤ6を取り外して2輪駆動車両を構成する
場合、4輪駆動車両と2輪駆動車両とでプッシュプルケ
ーブル83の取り廻しが同一になり、製造コストの削減
を図ることができる。
【0049】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、トランスファー出力軸の延長線上に位置す
るトランスファーケースの前面に第2トランスファーベ
ベルギヤが通過し得る開口部を形成し、この開口部を着
脱自在な前部カバーで覆ったので、トランスファーケー
スを一部材で構成して製造コストを削減しても、第1、
第2トランスファーベベルギヤを支障無く組み付けるこ
とができる。またトランスファーケースの前面の開口部
を通して両トランスファーベベルギヤの噛合部が目視可
能であるので、特別の窓を形成しなくても歯当たりの確
認やバックラッシュの測定を行うことができる。
【0051】また請求項2に記載された発明によれば、
第1トランスファーベベルギヤと第2トランスファーベ
ベルギヤとの歯当たりを第2トランスファーベベルギヤ
とトランスファーケースとの間に介装したシムにより調
節するので、2分割したトランスファーケース間にシム
を介装して歯当たりを調節するものに比べて、前記シム
として小型で単純な形状のものを使用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】4輪駆動車両の動力伝達系の概略図
【図2】伝動装置のスケルトン図
【図3】伝動装置の一部破断平面図
【図4】図3の要部拡大図
【図5】図4の5方向矢視図
【図6】図4の6−6線断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図6の8方向矢視図
【符号の説明】
15 トランスファーケース 152 開口部 153 開口部 16 前部カバー 17 側部カバー 55 トランスファー入力軸 57 第1トランスファーベベルギヤ 66 トランスファー出力軸 67 第2トランスファーベベルギヤ 72 シム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランスファーケース(15)に車体左
    右方向に支持したトランスファー入力軸(55)に設け
    た第1トランスファーベベルギヤ(57)と、トランス
    ファーケース(15)に車体前後方向に支持したトラン
    スファー出力軸(66)に設けた第2トランスファーベ
    ベルギヤ(67)とを噛合させ、トランスファー入力軸
    (55)の延長線上に位置するトランスファーケース
    (15)の側面に第1トランスファーベベルギヤ(5
    7)が通過し得る開口部(153 )を形成し、この開口
    部(153 )を着脱自在な側部カバー(17)で覆って
    なる4輪駆動車両のトランスファー構造において、 トランスファー出力軸(66)の延長線上に位置するト
    ランスファーケース(15)の前面に第2トランスファ
    ーベベルギヤ(67)が通過し得る開口部(152 )を
    形成し、この開口部(152 )を着脱自在な前部カバー
    (16)で覆ったことを特徴とする、4輪駆動車両のト
    ランスファー構造。
  2. 【請求項2】 第1トランスファーベベルギヤ(57)
    と第2トランスファーベベルギヤ(67)との歯当たり
    を、第2トランスファーベベルギヤ(67)とトランス
    ファーケース(15)との間に介装したシム(72)に
    より調節することを特徴とする、請求項1記載の4輪駆
    動車両のトランスファー構造。
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