JPH08108094A - 電気集塵機の洗浄時期検出方法および装置 - Google Patents

電気集塵機の洗浄時期検出方法および装置

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JPH08108094A
JPH08108094A JP24817894A JP24817894A JPH08108094A JP H08108094 A JPH08108094 A JP H08108094A JP 24817894 A JP24817894 A JP 24817894A JP 24817894 A JP24817894 A JP 24817894A JP H08108094 A JPH08108094 A JP H08108094A
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勇 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 集塵部電極の無駄な洗浄を防止し、また粉塵
の再飛散を防いで集塵効率を良好な状態に保ち、かつ洗
浄時期検出のための装置の構成を簡略化する。 【構成】 洗浄時期検出手段71は、温度検出手段21
で検出した空気温度Tpおよび湿度検出手段72で検出
した空気湿度Hpから、被処理ガスおよび付着粉塵の抵
抗率の温度および湿度係数h0,t0,h1,t1を演
算する。前記係数h0,t0,h1,t1、ガスの抵抗
率出力手段80の出力ρ0c、粉塵抵抗率出力手段81
の出力ρ1c、集塵部電極間の電圧Vpおよび電流Ip
を用いてオームの法則から付着した粉塵厚みd1を演算
し、粉塵の厚みd1が許容される最大付着粉塵厚さdm
ax以上になったときには、洗浄時期がきたものと判定
し、洗浄要求を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば自動車が走行
するトンネル内の空気の粉塵を集塵除去するために好適
に実施される、電気集塵機の洗浄時期検出方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などが走行するトンネル内の換気
用電気集塵機として、帯電部と集塵部とに分けられた2
段式電気集塵機が採用されている。前記電気集塵機で
は、帯電部電極間に高電圧を印加してコロナ放電を発生
させ、粉塵を含むガス(以後、被処理ガスと称する)、
たとえば空気を流過させ、被処理ガス中の粉塵粒子を帯
電させる。その帯電した粉塵粒子を、集塵部電極上に静
電作用によって堆積させて集塵が行われる。集塵効率
は、一般にコロナ放電電流が大きいほど良好である。前
記集塵部電極用に堆積した粉塵が一定量を超えると、火
花放電が多発したり、またはそれによって粉塵の再飛散
が生じたりして集塵効率を低下させる原因となるため、
ある程度の時間毎に前記電気集塵機を停止させ、電極を
水などで洗浄して電極に付着した粉塵を除去する必要が
ある。
【0003】或る先行技術では、予め定めた一定期間毎
に電極の洗浄を行っている。前記電気集塵機において
は、付着粉塵の量が多くなると電極間に火花放電が多発
し、特に運転起動時に火花放電が発生すると、電気集塵
機を起動することができなくなることがある。本先行技
術では、これを防止するため、電極の洗浄時期を付着粉
塵の量が火花放電を多発させるほど多くなる期間より短
めに設定されている。このため、まだ付着粉塵の量が火
花放電を多発させるほど多くなく、電極の洗浄を必要と
しない早い時期に、無駄に集塵機を停止させて電極の洗
浄を行うことになる場合がある。
【0004】また他の先行技術では、集塵部電極に発生
する火花放電の発生回数を計測し、前記発生回数が設定
回数以上になったときに前記集塵機を停止させ、電極の
洗浄を行っている。しかしながら火花放電が多発する
と、集塵部電極に付着した粉塵が再飛散して集塵効率を
低下させる場合がある。
【0005】またさらに他の先行技術として、特公昭5
8−10148が挙げられる。本先行技術は、付着した
粉塵厚みに対応する集塵部電極間の静電容量を測定し、
その静電容量の変化から洗浄時期を検出する方法であ
る。このような方法では、静電容量を検出するための交
流電源と電極とが必要であり、このために集塵部の電源
装置および電極構造が複雑になるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、集塵
部電極の無駄な洗浄を行わないようにし、また、粉塵の
再飛散を防止して集塵効率を良好な状態に保ち、さらに
装置の構成を簡略化することができる、電気集塵機の洗
浄時期検出方法および装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電圧発生手段
からの電圧を印加した電極間に粉塵を含むガスを流過す
る電気集塵機の洗浄時期検出方法において、前記電極間
の漏れ電流と、前記粉塵を含むガスの温度と湿度とを検
出し、前記漏れ電流と前記温度と前記湿度から前記電極
に付着した粉塵の厚みを演算し、前記厚みが予め定める
値以上になったとき、洗浄時期がきたものと判定するこ
とを特徴とする電気集塵機の洗浄時期検出方法である。
【0008】また本発明は、電圧発生手段からの電圧を
印加した電極間に粉塵を含むガスを流過する電気集塵機
の洗浄時期検出装置において、前記電極間の漏れ電流を
検出する漏れ電流検出手段と、前記粉塵を含むガスの温
度を検出する温度検出手段と、前記粉塵を含むガスの湿
度を検出する湿度検出手段と、前記漏れ電流検出手段
と、前記温度検出手段と、前記湿度検出手段の各出力に
応答し、前記電極上に付着した粉塵の厚みを演算する演
算手段と、前記演算手段からの出力に応答し、その演算
して求めた粉塵の厚みが予め定める値以上であるか否か
をレベル弁別するレベル弁別手段とを含むことを特徴と
する電気集塵機の洗浄時期検出装置である。
【0009】また本発明の前記厚み検出手段は、前記湿
度検出手段からの出力Hpに対応したh0を演算する第
1演算手段と、前記湿度検出手段からの出力Hpに対応
したh1を演算する第2演算手段と、前記温度検出手段
からの出力Tpに対応したt0を演算する第3演算手段
と、前記温度検出手段からの出力Tpに対応したt1を
演算する第4演算手段と、空気の抵抗率を表す信号を出
力するガス抵抗率出力手段と、粉塵の抵抗率を表す信号
を出力する粉塵抵抗率出力手段と、集塵部電極の電圧V
pおよび電流Ipと第1〜第4演算手段の出力h0,h
1;t0,t1と、ガス抵抗率出力手段の出力と、粉塵
抵抗率出力手段の出力とに基づいて、前記電極に付着し
た粉塵の厚みd1
【0010】
【数2】
【0011】を演算する演算手段とを含むことを特徴と
する。
【0012】
【作用】本発明に従えば、電圧発生手段からの電圧を印
加した電極間に粉塵を含むガスを流過する電気集塵機の
洗浄時期検出方法は、前記電極間の漏れ電流と、前記粉
塵を含むガスの温度と湿度とを検出し、前記漏れ電流と
前記温度と前記湿度とから前記電極に付着した粉塵の厚
みを演算し、前記厚みが予め定める値以上になったとき
洗浄時期がきたものと判定し、洗浄を行う方法である。
また、そのための装置は、前記電極間の漏れ電流を検出
する漏れ電流検出手段と、前記粉塵を含むガスの温度を
検出する温度検出手段と、前記粉塵を含むガスの湿度を
検出する湿度検出手段と、前記漏れ電流検出手段と前記
温度検出手段と前記湿度検出手段の各出力に応答し、前
記電極上に付着した粉塵の厚みを演算する厚み演算手段
と、前記厚み演算手段からの出力に応答し、その演算し
て求めた粉塵の厚みが予め定める値以上であるかどうか
をレベル弁別するレベル弁別手段とを含む。
【0013】また好ましくは、前記厚み演算手段は、前
記湿度検出手段からの出力Hpに対応したh0およびh
1を演算する第1および第2演算手段と、前記温度検出
手段からの出力Tpに対応したt0およびt1を演算す
る第3および第4演算手段と、空気の抵抗率を表す信号
を出力するガス抵抗率出力手段と、粉塵の抵抗率を表す
信号を出力する粉塵抵抗率出力手段と、集塵部電極の電
圧Vpおよび電流Ipと第1〜第4演算手段の出力h
0,h1;t0,t1とガス抵抗率出力手段および粉塵
抵抗率出力手段との出力に基づいて、前記電極に付着し
た粉塵の厚みd1
【0014】
【数3】
【0015】を演算する演算手段とを含んで構成され
る。これによって、前記ガスの温度と湿度によって変化
する前記ガスの抵抗率および付着粉塵の抵抗率を算出
し、前記2つの抵抗率と電極間の電圧および電流の変化
から、集塵部電極に付着した粉塵厚みを検出することが
できる。
【0016】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の電気集塵機の洗
浄時期検出手段の全体の電気的構成を示すブロック図で
ある。この洗浄時期検出手段は、図2に示す電気集塵機
の制御装置内に備えられ、後述する集塵部電極(図4参
照)に付着した粉塵を水などで除去する洗浄時期を検出
し、洗浄を要求するためのものである。
【0017】この電気集塵機は、図3に示されるように
車道用トンネル1の側壁に連通した電気集塵機用トンネ
ル2内に、参照符3で示されるようにして配置される。
この集塵機用トンネル2内には、送風機17および制御
装置10が設けられ、これによって車道用トンネル1内
の被処理ガスをトンネル2にバイパスして、縦流換気シ
ステムを構成する。これによって、空気中の粉塵を除去
した清浄化したガスを、車道用トンネル1の空間に吹出
すことができる。またこれによって、車道用トンネル1
内の見通し距離の改善を行うことができる。また、車道
用トンネル1または集塵機用トンネル2内の電気集塵機
3より上流側には、温度検出手段21と、湿度検出手段
72とが設けられている。
【0018】電気集塵機3は、図4の平面図に示される
ように、帯電部4と集塵部5とから成る。図5は、帯電
部4の正面図である。間隔をあけて配置された平板状の
複数の電極6間に放電線である複数の電極7が配置され
る。平板状の電極6は、ライン8を介して接地される。
放電線である電極7はライン9に接続され、制御装置1
0から正の電圧が印加されて供給される。これらの電極
6,7間に流れる放電電流は電流計11によって検出さ
れ、電極6,7間の電圧は電圧計12によって検出され
る。
【0019】帯電部4の下流側には、集塵部5が配置さ
れる。この集塵部5は、その正面が図6に示されるよう
に、平板状の複数の電極13,14が対向して交互に配
置される。一方の電極13は、ライン15を介して接地
される。他方の電極14は、ライン16を介して制御装
置10に接続され、正の電圧が与えられる。こうして、
粉塵を含む空気が帯電部4の電極6,7間に流過するこ
とによって、その粉塵がコロナ放電によって帯電され、
この帯電された粉塵が集塵部5の電極13,14に静電
力で付着して集塵される。
【0020】これらの電極13,14間に流れる漏れ電
流は、電流計19によって検出され、電極13,14間
の電圧は電圧計20によって検出される。集塵機用トン
ネル2を流れる空気の温度および湿度は、温度検出手段
21および湿度検出手段72によって検出される。
【0021】図7は、集塵部5の具体的な構成を簡略化
して示す水平面から見た断面図である。被処理ガスは、
流量制御ダンパ91によって集塵機3内を流過する量が
調整されて、集塵機3内に流過される。被処理ガスは、
帯電部3で被処理ガスに含まれる粉塵が帯電され、集塵
部5で帯電した粒子が集塵され、清浄ガスとなって排出
される。粉塵は、静電力によって電極13,14に付着
する。洗浄要求手段73によって電極の洗浄が要求され
ると、たとえば電磁弁等によって自動的にノズルなどで
実現される水洗浄手段79から加圧された水が噴射され
て電極が水洗浄され、粉塵が捕集されて払い落とされ
る。粉塵を含む排水は集塵機下部に集められ、排出され
る。
【0022】再び、図2を参照する。図2は、電気集塵
機3の制御装置10の全体の電気的構成を示すブロック
図である。電気集塵機3の帯電部4のために、帯電部用
制御回路22と、火花制御回路23と、直流電圧発生回
路24とが備えられる。同様にして、集塵部5のため
に、集塵部用制御回路22aと、火花制御回路23a
と、直流電圧発生回路24aと、洗浄時期検出手段71
とが備えられる。温度検出手段21の出力は、帯電部用
制御回路22および洗浄時期検出手段71にそれぞれ与
えられる。また、湿度検出手段72の出力は、洗浄時期
検出手段71に与えられる。帯電部4の電流計11の出
力は、帯電部用制御回路22に与えられるとともに、ラ
イン25を介して火花制御回路23に与えられる。帯電
部4の電圧計12の出力は、帯電部用制御回路22に与
えられる。また、同様にして集塵部5における電流計1
9の出力は、集塵部用制御回路22aに与えられるとと
もに、火花制御回路23aにライン25を介して与えら
れる。集塵部5の電圧計20の出力は、集塵部用制御回
路22aに与えられる。このような集塵部5に関する各
構成要素23a,24aは、帯電部4のための各構成要
素23,24と同様な構成を有している。また、洗浄時
期検出手段71の出力は、洗浄装置73に与えられる。
【0023】図8は、集塵部電極の等価回路図である。
集塵部電極13,14は、多数の平行平板で構成されて
いるが、等価的にはこのような一対の平行平板と考えら
れる。平行平板電極の一方の電極である電極14上に粉
塵93が付着している状態で、電極13,14に直流電
圧Vを印加したときに流れる漏れ電流iは、オームの法
則から次式で表される。
【0024】
【数4】
【0025】このとき、Sは電極面積、d0は電極間
隔、d1は電極14に付着した粉塵の厚さ、ρ0は被処
理ガスの抵抗率、ρ1は付着粉塵の抵抗率である。
【0026】上式から電極14に付着する粉塵の厚さd
1は、次式で求まることが判る。
【0027】
【数5】
【0028】電極面積Sと電極間隔d0とは電極の形状
および大きさによって予め定められる定数である。被処
理ガスの抵抗率ρ0と、付着粉塵の抵抗率ρ1は、温度
が上昇するのに伴い増加する、図9の参照符94および
95に示すような特性を持つ。また、被処理ガスの抵抗
率ρ0および付着粉塵の抵抗率ρ1とは、湿度に反比例
して減少する、図10の参照符96および97に示され
るような特性を持つ。さらにまた、被処理ガスの抵抗率
ρ0は、被処理ガスの組成によっても特性が変化する。
これらの特性によって、被処理ガスの抵抗率ρ0と付着
粉塵の抵抗率ρ1は、次式で表すことができる。
【0029】 ρ0 = h0・t0・ρ0c …(3) ρ1 = h1・t1・ρ1c …(4) このとき、h0は被処理ガスの湿度特性から求まる係数
であり、図11に示すように、湿度が上昇するとh0が
反比例して低下するような特性を持ち、基準湿度のとき
はh0=1である。h1は、付着粉塵の湿度特性から求
まる係数であり、図12に示すように、湿度が上昇する
とh1が反比例して低下するような特性を持ち、基準湿
度のときはh1=1である。また、d0は被処理ガスの
温度特性から求まる係数であり、図13に示すように、
温度が上昇すると比例してt0が上昇するような特性を
持ち、基準温度のときはt0=1である。さらにまた、
t1は付着粉塵の温度特性から求まる係数であり、図1
4に示すように温度が上昇すると比例してt1が上昇す
るような特性を持ち、基準温度のときはt1=1であ
る。さらにまた、ρ0cは、基準温度および基準湿度に
おける被処理ガスの抵抗値であり、ρ1cは、基準温度
および基準湿度における粉塵の抵抗率である。したがっ
て、電極に付着する粉塵厚さd1が温度、湿度、電極1
3,14間の電圧および電流に対応していることが理解
される。
【0030】再び、図1を参照する。電気集塵機3の洗
浄時期検出手段71において、湿度検出手段72によっ
て検出された空気の温度Hpは、第1演算手段74と、
第2演算手段75とに与えられる。また、温度検出手段
21によって検出された空気の温度Tpは、第3演算手
段76と、第4演算手段77とに与えられる。第1演算
手段74および第2演算手段75は、それぞれ前述の図
11または図12に示すような、湿度とガスまたは粉塵
の抵抗率の湿度特性係数の特性をメモリのテーブルとし
て備えている。第3演算手段76または第4演算手段7
7は、それぞれ前述の図13または図14に示すよう
な、温度とガスまたは粉塵抵抗率の温度特性係数の特性
をメモリのテーブルとして備えている。第1演算手段7
4から出力されるガス抵抗率の湿度特性係数h0、第3
演算手段76から出力されるガス抵抗率の温度特性係数
t0およびガス抵抗率出力手段80から出力されるガス
抵抗率ρ0cは、ガス抵抗率演算手段78に入力され
る。同様に、第2演算手段75から出力される粉塵抵抗
率の湿度特性係数h1、第4演算手段77から出力され
る粉塵抵抗率の温度特性係数t1および粉塵抵抗率出力
手段81から出力される粉塵抵抗率ρ1cは、粉塵抵抗
率演算手段79に入力される。ガス抵抗率出力手段80
または粉塵抵抗率出力手段81は、たとえば湿度40
%、温度20℃である基準状態でのガスまたは粉塵の抵
抗率ρ0c,ρ1cをガス抵抗率演算手段78または粉
塵抵抗率演算手段79に出力する。基準状態での被処理
ガスまたは粉塵の抵抗率ρ0c,ρ1cは手動で設定し
てもよく、また抵抗率測定手段を備え、測定して設定し
てもよい。
【0031】ガス抵抗率演算手段78では、前述の式
(3)に示すように、ガス抵抗率の湿度特性係数h0
と、ガス抵抗率の温度特性係数t0と、基準状態でのガ
ス抵抗率ρ0cとの積である被処理ガスの抵抗率ρ0を
求める。また、粉塵抵抗率演算手段79では、前述の式
(4)に示すように、粉塵抵抗率の湿度特性係数h1
と、粉塵抵抗率の温度特性係数t1と、基準状態での粉
塵抵抗率ρ1との積である付着粉塵の抵抗率ρ1を求め
る。ガス抵抗率演算手段78からの出力である被処理ガ
スの抵抗率ρ0と、粉塵抵抗率演算手段79からの出力
である付着粉塵の抵抗率ρ1とは演算手段82に与えら
れる。また、演算手段82には、電極面積設定手段83
から電極面積Sが、電極間隔設定手段84から電極間隔
d0が与えられ、また集塵部用制御回路22aからライ
ン85,86を介して集塵部電極間の電圧Vpおよび電
流Ipが与えられる。電極面積Sおよび電極間隔d0
は、それぞれ電極面積設定手段83および電極間隔設定
手段84において、手動で設定することができる。
【0032】演算手段82では、被処理ガスの抵抗率ρ
0、付着粉塵抵抗率ρ1、電極面積S、電極間隔d0、
集塵部電極間の電圧Vpおよび電流Ipを用いて前述の
式(2)による演算を行い、付着粉塵の厚さd1を求め
る。レベル弁別手段87は、演算手段82の出力である
付着粉塵の厚さd1に応答し、付着粉塵の厚さd1を許
容最大付着粉塵厚さdmaxと比較して、 d1 ≧ dmax …(5) であれば洗浄装置73に信号を出力し、洗浄を行う。許
容最大付着粉塵厚さdmaxは、許容最大付着粉塵厚さ
設定手段88によって手動で設定することができる。
【0033】図15は、図2の帯電部用制御回路22の
電気的構成を示すブロック図である。帯電部用制御回路
22において、演算手段27には温度検出手段21によ
って検出された空気の温度Tpを表す信号が与えられ、
また電圧計12によって検出された電極6,7間の電圧
Vpからフィルタ28を介する出力が与えられる。フィ
ルタ28は、電圧計12の出力の不所望な変動をなくす
働きをする。演算手段27は、空気の検出温度Tpをパ
ラメータとした電極6,7間の印加電圧と許容最大放電
電流I1の図16に示される特性をメモリのテーブルと
して備えている。印加電圧の上昇に伴って、許容最大放
電電流I1が大きくなり、また空気の温度Tpの上昇に
伴って、印加電圧が一定であっても、放電電流I1が増
大する。図16の特性のライン29に比べてライン30
の特性は、空気の温度Tpが高いときの特性である。許
容最大放電電流I1は、帯電部4の電極6,7間でコロ
ナ放電が生じており、火花放電が発生しない最大の電流
をいう。
【0034】演算手段27の出力は、減算回路31に与
えられる。この減算回路31には、電流計11によって
検出された電極6,7間の放電電流Ipがフィルタ32
によって不所望な変動がなくされて、減算回路31に与
えられる。減算回路31は、演算手段27によって求め
られた許容最大放電電流I1から電流計11によって検
出された検出電流Ipを減算して、その差Egを求め
る。
【0035】 Eg = I1 − Ip …(6) 判定回路33は、減算回路31の出力Egに応答し、 Eg > 0 …(7) であるならば、起動時の電極6,7間に印加すべき電圧
Vの予め定める時間変化率Kgを表す信号を出力する。
【0036】
【数6】
【0037】また Eg ≦ 0 …(9) であれば、起動時に電極6,7間に印加すべき電圧Vの
時間変化率を式(10)で示されるように零とし、その
印加電圧Vを保持する。
【0038】
【数7】
【0039】こうして許容最大放電電流I1が検出電流
Ipを超えるとき、すなわち検出電流Ipが許容最大放
電電流I1未満であるときには、時間変化率Kgで上昇
する印加電圧を表す信号を導出し、また許容最大放電電
流I1が検出電流Ip以下のとき、すなわち検出電流I
pが許容最大放電電流I1以上であるときには、印加電
圧を現状維持とする。この時間変化率Kgは、時間変化
率測定手段34によって、手動で調整して設定すること
ができる。
【0040】減算回路31は、電流I1,Ipの大小関
係を比較して検出する機能のみを有していてもよい。
【0041】判定回路33の出力は起動電圧制御信号発
生手段35に与えられ、電極6,7間に印加する電圧V
sを表す電圧制御信号をライン36に導出する。図17
は、起動電圧制御信号発生手段35から導出される電圧
制御信号の表す印加電圧Vsの時間経過を示す図であ
る。時刻t1から、前述の式8で示される時間変化率で
印加電圧を上昇し、その後時間変化率を式(10)で示
されるように零とし、また同様に時刻t2,t3から時
間変化率Kgで印加電圧を上昇し、その後時間変化率を
零とする。このような動作を繰り返して、電極6,7間
の印加電圧を時間経過にともなって上昇してゆく。時間
変化率Kgは、たとえば200V/secであってもよ
い。
【0042】集塵機3の帯電部4の定常運転時の印加電
圧は、次のようにして定められる。切換えスイッチ38
の一方の個別接点39と他方の個別接点40には、共通
接点41が切換えてたとえば手動によって操作されるよ
うに構成されており、一方の個別接点39には、基準温
度設定手段42からの基準温度Tb、たとえば25℃を
表す信号がライン43を介して与えられる。もう1つの
個別接点40には、温度検出手段21による検出温度T
pを表す信号が、電圧制御のために与えられる。基準温
度設定手段42からライン43を介して一方の個別接点
39に与えられる信号は、定電流制御のために用いられ
る。切換えスイッチ38の共通接点41の出力は演算手
段44に与えられる。この演算手段44にはまた、電圧
設定手段45からの定常運転時の設定電圧Vb、たとえ
ば11kVを表す信号が、ライン46を介して与えられ
る。
【0043】演算手段44は、図18に示されるよう
に、切換えスイッチ38の共通接点41を介する信号に
よって表される空気の温度をパラメータとした帯電部4
における印加電圧Vbと放電電流I2の特性を、メモリ
のテーブルとして有している。切換えスイッチ38の共
通接点41、個別接点39に導通して接続している定電
流制御時では、セットされた基準温度Tbと設定電圧V
bとから、帯電部4における設定された放電電流I2を
表す信号を導出して減算回路48に与える。図18のラ
イン49の特性に比べて、ライン50の特性は、帯電部
4における粉塵を含む空気の温度が高いときの特性であ
る。ライン49,50の各特性は、図16に関連して述
べた許容最大放電電流未満であって、かつ近似した値を
有している。これによってコロナ放電電流を大きくし
て、イオン放出量を大きくすることができ、空気に含ま
れている粉塵の帯電を効率よく行うことができ、集塵効
率が高まる。
【0044】減算回路48には、帯電部4の電流計11
の検出電流Ipを表す信号が、上述のようにフィルタ3
2を介して与えられる。減算回路48は、演算手段44
から出力される定常運転時の放電電流I2と検出電流I
pの差Ebを減算して求める。
【0045】 Eb = I2 − Ip …(11) 補正値演算回路52は、減算回路48の出力Ebと、係
数設定回路53で設定された係数Kbとの積Mbを演算
して求める。
【0046】 Mb = Kb ・ Eb …(12) 係数設定回路53によって設定される係数Kbは、0〜
1の間の値であってもよく、また1を超える値であって
もよく、正の値である。この係数Kbは、手動操作によ
って調整することができる。補正値演算回路52の出力
は、加算回路54に与えられ、ライン46を介する電圧
設定手段45からの設定電圧Vbとともに加算されて、
定常運転時の補正された印加電圧Vb1を表す電圧制御
信号を、ライン55に導出する。こうして補正値演算回
路52と加算回路54とは、設定された印加電圧Vbを
補正して定常運転のための電圧制御信号を発生する手段
を構成する。
【0047】ライン36を介する起動電圧制御信号発生
手段35からの起動時の印加電圧Vsを表す信号と加算
回路54からの定常時の印加電圧Vb1を表す定常運転
電圧制御信号とは、切換え回路57のスイッチ58およ
び59を介して加算回路60に与えられ、その加算回路
60の出力は、印加電圧V0を表す電圧制御信号とし
て、火花制御回路23にライン61を介して与えられ
る。切換え回路57は、ライン36,55の出力に応答
し、 Vs < Vb1 …(13) であれば、スイッチ58を導通し、スイッチ59を遮断
し、また Vs ≧ Vb1 …(14) であるときには、スイッチ58を遮断し、スイッチ59
を導通する。こうして起動時の印加電圧Vsが定常運転
時の印加電圧Vb1に達するまでは、そのライン36を
介する印加電圧Vsを表す電圧制御信号がライン61を
介して火花制御回路23に与えられ、またその起動時の
印加電圧Vsが定常運転時の印加電圧Vb1に達する
と、スイッチ58,59が切換えられて、その定常運転
時の印加電圧Vb1を表す電圧制御信号がライン61を
介して火花制御回路23に与えられる。一度定常運転時
の印加電圧Vb1に切換えれば、停止するまでVb1を
火花制御回路23に与える。切換え回路57とスイッチ
58,59とは、切換え手段を構成する。
【0048】定常運転時の印加電圧Vb1は、電気集塵
機3を流過する空気の温度が上昇し、この結果、電流計
11によって検出される電流Ipが、増大し、基準温度
Tbに対応して演算手段44から導出される放電電流I
2を超えると、減算回路48の出力Ebが負値となり、
したがって、定常運転のための印加電圧Vb1が低下さ
れる結果になる。空気温度が低下すれば、これとは逆の
動作が行われる。こうして切換えスイッチ38の共通接
点41が個別接点39に導通されている状態では、定常
運転時には、印加電圧Vb1が制御されて、その帯電部
4の放電電流Ipの変動が小さくされ、上述のように定
電流制御が達成される。
【0049】図19は、電気集塵機3の集塵部5のため
の集塵部用制御回路22aの電気的構成を示すブロック
図である。帯電部用制御回路22と、集塵部用制御回路
22aとは、類似の構成を有している。
【0050】演算手段27aには、電圧計20によって
検出された電極13,14間の電圧Vpからフィルタ2
8aによって不所望な変動がなくされた出力が与えられ
る。演算手段27aは、電極13,14間の印加電圧と
許容最大漏れ電流I1の、図20の参照符29aで示す
ラインに示される印加電圧の上昇に伴って許容最大漏れ
電流I1が大きくなるような特性をメモリのテーブルと
して備えている。また、演算手段27と異なり、演算手
段27aの備える印加電圧と許容最大漏れ電流I1との
特性は、空気温度に左右されない。
【0051】演算手段27aの出力は、減算回路31a
に与えられる。この減算回路31aには、電流計11に
よって検出された電極13,14間の漏れ電流Ipがフ
ィルタ32aによって不所望な変動がなくされて、減算
回路31に与えられる。減算回路31aは、前述の式
(6)のように、演算手段27aによって求められた許
容最大漏れ電流I1から電流計19によって検出された
検出電流Ipを減算して、その差Egを求める。また、
集塵部電圧計20からの出力Vpと、集塵部電流計19
からの出力Ipとは、それぞれフィルタ28a,32a
およびライン85,86を介して洗浄時期検出手段71
に与えられる。
【0052】判定回路33aは、減算回路31aの出力
Egに応答し、前述の式(7)に示すように、Eg>0
であるならば、前述の式(8)で示す起動時の電極1
3,14間に印加すべき電圧Vの予め定める時間変化率
Kgを表す信号を出力する。また、前述の式(9)に示
すように、Eg≦0であるならば、起動時に電極13,
14間に印加すべき電圧Vの時間変化率を前述の式(1
0)で示されるように0とし、その印加電圧Vを保持す
る。この時間変化率Kgは、時間変化率設定手段34a
によって手動で調整して設定することができる。また、
減算回路31aは、電流I1,Ipの大小関係を比較し
て検出する機能のみを有していてもよい。
【0053】判定回路33aの出力は、起動電圧制御信
号発生手段35aに与えられ、電極13,14間に印加
する電圧Vsを表す電圧制御信号をライン36aに導出
する。
【0054】図21は、起動電圧制御信号発生手段35
から導出される電圧制御信号の表す印加電圧Vsの時間
経過を示す図である。時刻t1から前述の式(8)で示
される時間変化率で印加電圧を上昇し、その後、時間変
化率を式(10)で示されるように0とする。このよう
な動作によって、電極13,14間の印加電圧を時間経
過に伴って上昇してゆく。
【0055】切換え回路57aには、印加電圧設定手段
45aからライン46aを介して設定電圧Vbが、また
起動電圧制御信号発生手段35aからライン36aを介
して印加電圧Vsを表す信号が与えられる。切換え回路
57aは、前記印加電圧設定手段45aと、起動電圧制
御信号発生手段35aの出力に応答し、 Vs < Vb …(15) であればスイッチ58aを導通し、スイッチ59aを遮
断する。また、 Vs ≧ Vb …(16) であるときにはスイッチ58aを遮断し、スイッチ59
aを導通する。これによって、起動時の印加電圧Vsが
設定電圧Vbに達するまではライン36aを介する印加
電圧Vsを表す電圧制御信号が、ライン61aを介して
火花制御回路23aに与えられ、また印加電圧Vsが設
定電圧Vbに達すると、スイッチ58a,59aが切換
えられて、その定常運転時の印加電圧Vbを表す電圧制
御信号が、ライン64aを介して火花制御回路23aに
与えられる。これによって、起動時には、起動電圧制御
信号発生手段35aからの出力が火花制御回路23aに
入力され、起動が終了すると、印加電圧設定手段45a
からの出力が火花制御回路23aに入力される。また、
火花制御回路23aと、直流電圧発生手段24aとは、
図15の火花制御回路23および直流電圧発生手段24
と同様の操作を行い、集塵部5の電極13,14間の印
加電圧を制御する。
【0056】火花制御回路23では、電流計11の放電
電流Ipを表す信号がライン25を介して与えられ、こ
れによってその電流Ipが増大すれば、火花放電が発生
したものと検出することができ、予め定める時間毎の火
花放電回数がカウンタ63によって計数される。設定回
路64は、前記予め定める時間中の火花放電回数を予め
設定し、比較回路65は、カウンタ63の計数値が、設
定回路64で設定した予め定める値以上になると、電極
6,7間への電圧の供給を休止し、または供給電圧を一
旦低下して再上昇するための印加電圧V0aを表す信号
を、ライン66を介して高電圧発生回路24に与える。
高電圧発生回路24は、ライン66を介する印加電圧V
0aが帯電部4の電極6,7間に与えられるように、高
電圧を発生する。
【0057】図22は、火花制御回路23の動作を説明
するための波形図である。ライン61を介して火花制御
回路23に与えられる電圧制御信号の表す印加電圧V0
は、図22において仮想線で示され、またライン66を
介して出力される電圧制御信号の表す印加電圧V0a
は、図22において実線で示されている。図22の時刻
t1,t2,t3の各動作は、前述の図17に関連して
述べたとおりであり、起動時において時間経過に伴って
印加電圧Vsが上昇してゆく。時刻t3aにおいて、前
述の式10で示されるように起動のための印加電圧Vs
が上昇して起動動作が終了した後には、切換え手段57
の働きによって、印加電圧Vb1を表す定常運転のため
の電圧制御信号がライン61を介して火花制御回路23
に与えられる。
【0058】時刻t4において帯電部4の電極6,7間
で火花が発生すると、電流計11の検出電流Ipが大き
くなり、これによって火花発生が検出され、印加電圧V
0aを瞬時に零となるように印加電圧の供給を休止す
る。また時刻t5〜t6に示されるように、予め定める
時間内に火花発生回数が予め定める値以上になると、電
極6,7間の印加する電圧を、ΔV1、たとえば200
Vだけ低下し、その後時間経過に伴って印加電圧を上昇
する。設定回路64によって設定される値は、たとえば
30秒間に10回の火花放電回数であってもよい。
【0059】時刻t7〜t8に示されるようにたとえば
約1分間にわたり、連続的に火花放電が発生されたとき
には、印加電圧V0aを時間経過に伴って低下してゆ
き、その後の時間t8では、印加電圧を0とし、この印
加電圧V0aを零とする時間を、予め定める時間、たと
えば1分間とする。その後時刻t9では、印加電圧を時
間経過に伴って上昇してゆく。時刻t10で、電極6,
7の短絡が電圧計12の出力によって検出され、その時
間が、時刻t10aまでのたとえば約2.5秒間継続し
たときには、その後の時刻t11までのたとえば1分
間、印加電圧V0aを休止する。時刻t11から、再び
印加電圧V0aを上昇する。時刻t12以降で短絡が継
続して発生されることが検出されると、帯電部3では時
刻t12からたとえば約5〜10分間経過した時刻t1
3では、電気集塵機3の電極6,7に圧力水を噴射して
水洗浄を行うべきことを指令する信号を、時刻t13に
おいて、火花制御回路23が導出して、水洗浄手段によ
って水洗浄を行う。この水洗浄後または前述の洗浄要求
手段71によって要求された水洗浄が行われた後におい
ては、再び前述の時刻t1以降の集塵のための起動動作
が繰り返される。
【0060】帯電部3においては、切換えスイッチ38
の共通接点41を個別接点40に切換えて導通すると、
演算手段44は、空気の検出温度Tpをパラメータとす
る設定電圧Vbに対応した定常運転時の放電電流I2を
表す信号を導出し、この放電電流I2は、空気温度Tp
の変化に連動して変化するので、印加電圧Vb1の変動
が小さくなる。こうして定電圧制御が行われる。
【0061】定常運転時における帯電部4の電極6,7
間に印加される電圧は、直流10〜12kVであり、た
とえば前述のように11kVであってもよく、また集塵
部5では、電極13,14間の定常運転時における印加
電圧は、たとえば直流5〜6kVに選ばれる。
【0062】本発明の他の実施例として、補正値演算手
段52が省略され、減算回路48の出力が加算回路54
に直接に与えられるようにしてもよい。制御装置10は
マイクロコンピュータなどによって実現されるようにし
てもよい。
【0063】本発明は、上述のようにトンネル内の空気
を再利用する換気システムに関連して実施されてもよい
けれども、トンネル換気に限らず、たとえば脱硝装置の
入口ガスの粉塵を除去するために本発明が実施されても
よく、その他の広範囲の技術分野において本発明が実施
される。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電圧発生
手段からの電圧を印加した電極間に粉塵を含むガスを流
過する電気集塵機の洗浄時期検出方法は、前記電極間の
漏れ電流と、前記粉塵を含むガスの温度と湿度とを検出
し、前記漏れ電流と、前記温度と、前記湿度から前記電
極に付着した粉塵の厚みを演算し、前記厚みが予め定め
る値以上になったとき、洗浄時期がきたものと判定する
方法である。また、そのための装置は、前記電極間の漏
れ電流を検出する漏れ電流検出手段と、前記粉塵を含む
ガスの温度を検出する温度検出手段と、前記粉塵を含む
ガスの湿度を検出する湿度検出手段と、前記漏れ電流検
出手段と前記温度検出手段と前記湿度検出手段の各出力
に応答し、前記電極上に付着した粉塵の厚みを演算する
厚み演算手段と、前記厚み演算手段からの出力に応答
し、その演算して求めた粉塵の厚みが予め定める値以上
であるか否かをレベル弁別するレベル弁別手段とを含ん
で構成される。また好ましくは、前記装置内の前記厚み
演算手段は、前記湿度検出手段からの出力Hpに対応し
たh0およびh1を演算する第1および第2演算手段
と、前記温度検出手段からの出力Tpに対応したt0お
よびt1を演算する第3および第4演算手段と、空気の
抵抗率を表す信号を出力するガス抵抗率出力手段と、粉
塵の抵抗率を表す信号を出力する粉塵抵抗率出力手段
と、集塵部電極の電圧Vpと、電流Ipと、第1〜第4
演算手段の出力h0,h1;t0,t1と、ガス抵抗率
出力手段の出力と粉塵抵抗率出力手段の出力に基づい
て、前記電極に付着した粉塵の厚みd1を演算する演算
手段とを含む。これによって、前記ガスの温度と湿度に
よって変化する前記ガスおよび付着粉塵の抵抗率を算出
し、前記2つの抵抗率と、電極間の電圧および電流の変
化から、集塵部電極に付着した粉塵厚みを演算すること
ができる。したがって、洗浄時期を正確に検出すること
ができるので、洗浄時期が早過ぎて無駄に装置を停止さ
せたり、洗浄時期が遅すぎて付着粉塵の再飛散を生じさ
せることによって、集塵効率が低下することを防止でき
る。また、本装置は、洗浄時期を検出するための専用の
電源装置および電極を必要としないので、洗浄時期検出
装置および集塵部の構成を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気集塵機の洗浄時期検出
手段の全体の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】前記電気集塵機の制御装置10の全体の電気的
構成を示すブロック図である。
【図3】図2の制御装置10が関連して実施されるトン
ネル内空気を再利用する換気システムの構成を簡略化し
て示す水平断面図である。
【図4】前記電気集塵機3の帯電部4および集塵部5の
構成を簡略化して示す平面図である。
【図5】電気集塵機3の帯電部4の構成を簡略化して示
す正面図である。
【図6】電気集塵機3の集塵部5の構成を簡略化して示
す正面図である。
【図7】電気集塵機3の集塵部5の具体的な構成を簡略
化して示す水平面から見た断面図である。
【図8】電気集塵機3の集塵部電極13,14の等価回
路図である。
【図9】被処理ガスおよび付着粉塵の抵抗率の温度特性
を示すグラフである。
【図10】被処理ガスおよび付着粉塵の抵抗率の湿度特
性を示すグラフである。
【図11】ガス抵抗率の湿度特性係数h0の湿度特性を
示すグラフである。
【図12】粉塵抵抗率の湿度特性係数h1の湿度特性を
示すグラフである。
【図13】ガス抵抗率の温度特性係数t0の温度特性を
示すグラフである。
【図14】粉塵抵抗率の温度特性係数t1の温度特性を
示すグラフである。
【図15】図2の帯電部用制御回路22および火花制御
回路23および直流電圧発生手段24の電気的構成を示
すブロック図である。
【図16】図15に示される演算手段27の動作を説明
するための印加電圧Vpと、放電電流I1との関係を示
すグラフである。
【図17】帯電部4における起動時の印加電圧Vsの時
間経過を示す図である。
【図18】図15における定常運転のための演算手段4
4の動作を説明するための印加電圧Vpと、放電電流I
2の関係を示すグラフである。
【図19】図2の集塵部用制御回路22a、火花制御回
路23aおよび直流電圧発生手段24aの電気的構成を
示すブロック図である。
【図20】図19に示される演算手段27aの動作を説
明するための印加電圧Vpと、漏れ電流I1との関係を
示すグラフである。
【図21】集塵部5における起動時の印加電圧Vsの時
間経過を示す図である。
【図22】火花制御回路23の動作を説明するための印
加電圧V0,V0aを示す図である。
【符号の説明】
1 車道用トンネル 2 電気集塵機用トンネル 3 電気集塵機 4 帯電部 5 集塵部 6,7;13,14 電極 10 制御装置 11,19 電流計 12,20 電圧計 21 温度検出手段 22 帯電部用制御回路 22a 集塵部用制御回路 23,23a 火花制御回路 24,24a 直流電圧発生手段 27,27a;44;82 演算手段 31,31a;48 減算演算回路 33,33a 判定手段 35,35a 起動電圧制御信号発生手段 38 切換えスイッチ 42 基準温度設定手段 45,45a 印加電圧設定手段 52 補正値演算手段 54,60,60a 加算回路 57,57a 切換え回路 71 洗浄時期検出手段 72 湿度検出手段 73 洗浄装置 74 第1演算手段 75 第2演算手段 76 第3演算手段 77 第4演算手段 78 ガス抵抗率演算手段 79 粉塵抵抗率演算手段 80 ガス抵抗率出力手段 81 粉塵抵抗率出力手段 83 電極面積設定手段 84 電極間隔設定手段 87 レベル弁別手段 88 許容最大付着粉塵厚さ設定手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧発生手段からの電圧を印加した電極
    間に粉塵を含むガスを流過する電気集塵機の洗浄時期検
    出方法において、 前記電極間の漏れ電流と、前記粉塵を含むガスの温度と
    湿度とを検出し、 前記漏れ電流と前記温度と前記湿度から前記電極に付着
    した粉塵の厚みを演算し、 前記厚みが予め定める値以上になったとき、洗浄時期が
    きたものと判定することを特徴とする電気集塵機の洗浄
    時期検出方法。
  2. 【請求項2】 電圧発生手段からの電圧を印加した電極
    間に粉塵を含むガスを流過する電気集塵機の洗浄時期検
    出装置において、 前記電極間の漏れ電流を検出する漏れ電流検出手段と、 前記粉塵を含むガスの温度を検出する温度検出手段と、 前記粉塵を含むガスの湿度を検出する湿度検出手段と、 前記漏れ電流検出手段と、前記温度検出手段と、前記湿
    度検出手段の各出力に応答し、前記電極上に付着した粉
    塵の厚みを演算する厚み演算手段と、 前記厚み演算手段からの出力に応答し、その演算して求
    めた粉塵の厚みが予め定める値以上であるか否かをレベ
    ル弁別するレベル弁別手段とを含むことを特徴とする電
    気集塵機の洗浄時期検出装置。
  3. 【請求項3】 前記厚み演算手段は、前記湿度検出手段
    からの出力Hpに対応したh0を演算する第1演算手段
    と、 前記湿度検出手段からの出力Hpに対応したh1を演算
    する第2演算手段と、前記温度検出手段からの出力Tp
    に対応したt0を演算する第3演算手段と、前記温度検
    出手段からの出力Tpに対応したt1を演算する第4演
    算手段と、空気の抵抗率を表す信号を出力するガス抵抗
    率出力手段と、 粉塵の抵抗率を表す信号を出力する粉塵抵抗率出力手段
    と、 集塵部電極の電圧Vpおよび電流Ipと、第1〜第4演
    算手段の出力h0,h1;t0,t1と、ガス抵抗率出
    力手段の出力と、粉塵抵抗率出力手段との出力に基づい
    て、前記電極に付着した粉塵の厚みd1 【数1】 を演算する演算手段とを含むことを特徴とする請求項2
    記載の電気集塵機の洗浄時期検出装置。
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