JPH08107783A - ソルビトールキナーゼを生産する実質上純粋な微生物 - Google Patents

ソルビトールキナーゼを生産する実質上純粋な微生物

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JPH08107783A
JPH08107783A JP6247419A JP24741994A JPH08107783A JP H08107783 A JPH08107783 A JP H08107783A JP 6247419 A JP6247419 A JP 6247419A JP 24741994 A JP24741994 A JP 24741994A JP H08107783 A JPH08107783 A JP H08107783A
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sorbitol
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microorganism
kinase
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Yasushi Suzuki
康司 鈴木
Mamoru Takahashi
守 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ソルビトールキナーゼのアミノ酸配列を実質
的にコードする塩基配列を有する組換えプラスミドによ
って形質転換されたソルビトールキナーゼを生産する実
質上純粋な微生物、そのアミノ酸配列を実質的にコード
する塩基配列を有するDNA、当該微生物を用いるソル
ビトールキナーゼの製造方法およびソルビトールキナー
ゼのアミノ酸配列を実質的にコードするポリペプチド。 【効果】 ソルビトールに対する基質特異性が高く、リ
ン酸供与体として主にATPを利用する微生物起源のソ
ルビトールキナーゼの遺伝子組換え技術を用いた高生産
法および該酵素を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリン酸供与体としてAT
Pを利用し、ホスホエノールピルビン酸を実質的に利用
しないソルビトールキナーゼを生産する実質上純粋な微
生物、ソルビトールキナーゼを発現する実質上純粋なD
NA及びソルビトールキナーゼの製造法、そのポリペプ
チドに関する。
【0002】
【従来の技術】ソルビトールは、ポリオールのうちの代
表的なものであり、生体内ではグルコースからアルドー
ス還元酵素により生成される。糖尿病において、高血糖
状態が続き、細胞内におけるソルビトール産生が亢進す
ると、ソルビトールは微量しか細胞膜外へ拡散しないた
めに、細胞内に過剰蓄積し、蓄積されたソルビトールに
より種々の障害をきたすことが明らかとなってきた。従
ってソルビトールを正確に定量することは糖尿病を把握
する上で重要である。
【0003】ソルビトールは特に水晶体、神経、赤血球
などに存在していることから、各臓器におけるソルビト
ールの測定が試みられているが、たとえば赤血球中のソ
ルビトールの濃度は全血に換算した場合、糖尿病患者に
おいてさえ10μM〜50μM程度と低濃度であること
が知られている(J.Maloneら:Red cel
l sorbitol:An indicator o
f diabeticcontrol.Diabete
s:861−864,1980)。
【0004】またさらには細胞由来の多量、多種の酵
素、基質が抽出時に漏出することは明かである。ソルビ
トールに作用する酵素を検索したところ、ソルビトール
キナーゼとしてカイコの卵(T.Yaginuma,
O.Yamashita,Comp.Biochem.
Physial.98B(1),135−141,19
91)、牛及び人眼球レンズ(S.Srivastav
aら、Biochim.Biophs.Acta,71
7(2),210−214,1982)の2種がそのリ
ン酸供与体として主にATPを利用することが述べられ
ている。しかし2種共にそこからソルビトールキナーゼ
を抽出し実用化することは不可能であった。
【0005】微生物由来のソルビトールキナーゼとして
は、Aerobactor aerogenes(N.
E.Kelker,R.L.Anderson,J.B
acteriol.,160−164,1971)のも
のが知られているが、リン酸供与体としてホスホエノー
ルピルビン酸を利用すると述べられている。さらに本発
明者らはソルビトールに対する基質特異性が高く、リン
酸供与体として主にATPを利用する微生物起源のソル
ビトールキナーゼを検索したところ、エルビニア・エス
ピー(Erwina sp.)SK−472−20株
(FERM BP−4492)にホスホエノールピルビ
ン酸をリン酸供与体として実質的に利用しない新規なソ
ルビトールキナーゼを見いだした。しかしながらエルビ
ニア・エスピーSK−472−20株が産生するソルビ
トールキナーゼ量が著しく低いため遺伝子組換え技術を
用いた高生産法の開発が待たれていた。
【0006】エルビニア・エスピーSK−472−20
株が産生するソルビトールキナーゼが大量に取得できた
なら、例えばコマモナス・エスピー(Comamona
ssp.)SY−77−1株(FERM BP−481
0)のソルビトール−6−デヒドロゲナーゼと組み合わ
せることによりソルビトールの簡便な定量用の分析組成
物の提供が可能となる。
【0007】そこで本発明者らは、エルビニア・エスピ
ー(Erwina sp.)SK−472−20株のソ
ルビトールキナーゼ遺伝子を取得しようと試み、他のソ
ルビトールキナーゼのDNA塩基配列、アミノ酸配列の
情報検索を試みたが、いずれの情報も報告されていな
い。即ち、各生産生物によってソルビトールキナーゼが
どのようなアミノ酸配列であるかは全く推定できないも
のであった。
【0008】このような状況下、反応性、安定性が共に
高く、ソルビトールの測定に有効であるエルビニア・エ
スピーSK−472−20株由来のソルビトールキナー
ゼにおいては生産性が低いことから、遺伝子工学等を用
い、効率よくこの酵素を生産する微生物の開発が望まれ
ていたが、本ソルビトールキナーゼを構成するポリペプ
チドの一次構造及び該酵素のアミノ酸配列をコードする
DNAの塩基配列については未だ発表されていない。
【0009】従って、ソルビトールキナーゼを構成する
ポリペプチドの一次構造の決定、該酵素のアミノ酸配列
をコードするDNAの塩基配列の決定及び遺伝子工学に
よる該酵素の生産が望まれていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実情のもとで、ソルビトールの定量に有用なソルビトー
ルキナーゼを効率よく生産する微生物を開発し、この微
生物を用いて該酵素を量産する方法および該酵素を提供
することを目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、ソルビトールキ
ナーゼを生産する微生物由来の染色体DNAライブラリ
ーの中から、該酵素を発現する遺伝子DNAをスクリー
ニングし、次いでこのDNAを用いて発現ベクターを構
築したのち、例えばエッシェリヒア・コリー(Esch
erichiacoli;以下E.coliと略称する
ことがある)に属する微生物に導入して形質転換微生物
を作出し、これを培地中で培養することによって、該ソ
ルビトールキナーゼを効率よく量産することを見い出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、リン酸供与体として
ATPを利用し、実質的にホスホエノールピルビン酸を
利用しない新規なソルビトールキナーゼを発現すること
を見出したものであり、配列表の配列番号1に記載のア
ミノ酸順位1から313のアミノ酸配列(図1)を実質
的にコードする塩基配列を有する組換えプラスミドによ
って形質転換されたソルビトールキナーゼを生産する実
質上純粋な微生物、配列表の配列番号1に記載のアミノ
酸順位1から313のアミノ酸配列を実質的にコードす
る塩基配列を有するDNA、配列表の配列番号1に記載
のアミノ酸順位1から313のアミノ酸配列を実質的に
コードする塩基配列を有する組換えプラスミドによって
形質転換された微生物であるソルビトールキナーゼを生
産する実質上純粋な微生物を培地に培養し、次いでその
培養物からソルビトールキナーゼを採取することを特徴
とするソルビトールキナーゼの製造方法および配列表の
配列番号1に記載のアミノ酸順位1から313のアミノ
酸配列を実質的にコードするポリペプチドである。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ソルビトールキナーゼを生産する形質転換され
た微生物を作出するのに用いられるソルビトールキナー
ゼを発現する遺伝子DNAは、例えば該酵素を生産する
微生物由来の染色体DNAライブラリーの中から、スク
リーニングすることによって得ることができる。
【0014】本発明においては、前記のソルビトールキ
ナーゼを生産する微生物として、エルビニア・エスピー
SK−472−20株が好ましく用いられる。このエル
ビニア・エスピーSK−472−20株の染色体DNA
ライブラリーから該酵素を発現する遺伝子DNAをスク
リーニングする方法の具体例について説明すると、ま
ず、該微生物の染色体DNA100〜2000μg程度
を通常用いられている方法によって抽出する。
【0015】次に、ソルビトールキナーゼをコードする
遺伝子DNAを組み込んだプラスミドを構築する。この
ライブラリー作製ベクターとしては、宿主微生物で自律
的に増殖し得るファージまたはプラスミドから遺伝子組
換え用として構築されたものが適している。前者のファ
ージとしては、例えばE.coliを宿主微生物とする
場合には、λgt・λC、λgt・λBなどが用いられ
る。また、プラスミドとしては、E.coliを宿主微
生物とするに、例えばpBR322、pBR325、p
ACYC184、pUC12、pUC13、pUC1
8、pUC19、pUC118、pUC119、ブルー
スクリプトSK+、ブルースクリプトKS+、ブルース
クリプトSK−、ブルースクリプトKS−、ブルースク
リプトSKII+、ブルースクリプトKSII+、ブル
ースクリプトSKII−、ブルースクリプトKSII−
などが用いられる。さらに、バチルス属を宿主微生物と
する場合は、例えばpHY300PLKなどを用いれば
よく、サッカロミセス属を宿主微生物とする場合は、例
えばpYAC5などを用いればよい。
【0016】これらのベクターに、該ソルビトールキナ
ーゼ遺伝子DNAを組み込む方法については特に制限は
なく、従来慣用されている方法を用いることができる。
例えば先に抽出した該微生物の染色体DNA1〜10μ
g程度を適当な制限酵素を用い、同様にライブラリー作
製ベクター1〜10μg程度も適当な制限酵素を作用さ
せたのち、それぞれの接着末端をアニーリング後、適当
なDNAリガーゼを用いて結合させ、目的の宿主微生物
に形質転換させることによって、染色体DNAライブラ
リーが得られる。
【0017】この際用いられる宿主微生物としては、
E.coliがよく使用され、構築されたプラスミドを
E.coliに属する微生物に導入する方法としては、
コンピテントセル法を用いてもよく、あるいはカルシウ
ムイオンの存在下に組換えDNAの導入を行ってもよ
い。また宿主微生物への所望組換えDNA導入の有無の
選択については、組換えDNAを構成するベクターの薬
剤耐性マーカーに基づく選択培地で、該宿主微生物を培
養し、生育する宿主微生物を選択すればよい。
【0018】一方、ソルビトールキナーゼ精製標品のN
末端側アミノ酸配列、リシルエンドペプチダーゼ処理断
片アミノ酸配列を決定し、これに基づいて種々のオリゴ
ヌクレオチドを合成した後、例えばアイソトープで標識
して放射性オリゴヌクレオチドプローブを作製する。次
いで、これらの放射性オリゴヌクレオチドプローブを用
い、従来慣用されている方法に従って、前記の染色体D
NAライブラリーの中から、ソルビトールキナーゼを発
現する遺伝子を持つ組換え体大腸菌をスクリーニングす
るわけであるが、この段階が本発明において非常に困難
な部分であり、ソルビトールキナーゼの部分的なアミノ
酸配列から種々のプローブを作製したが、ソルビトール
キナーゼ遺伝子を保持するクローンをなかなか見い出せ
なかった。具体的に述べるとプローブを設計する場合、
一般に推定されるDNA配列の組合せがなるべく少ない
配列を選択してプローブを合成するが、本発明のソルビ
トールキナーゼの場合、組合せの少ない配列が余り存在
せず、エルビニアの遺伝子のコドン使用頻度を参考にし
て数多い組合せの中から組合せを絞ったプローブを作製
したり、複数に推定される部分の塩基をイノシンにした
プローブを作製したり、またプローブの長さについても
種々検討し、さらにハイブリダイゼーション、及びその
後の洗浄の条件(溶液の組成、温度、時間)を種々検討
した結果、後の実施例で述べるが、本発明においてはN
末端アミノ酸配列に基づく放射性オリゴヌクレオチドプ
ローブを用い、特定の条件でハイブリダイゼーション、
洗浄を行って釣り上げられた組換え体大腸菌が、目的の
遺伝子DNAを持つものであることが判明した。
【0019】次に、この目的の遺伝子DNAを含む組換
え体ライブラリーから、例えばマニアティス(Mani
atis)らの方法[「モレキュラル・クローニング:
コールドスプリングハーバー(Molecular C
loning:Cold Spring Harbo
r)」(1982年)]などに従って、ソルビトールキ
ナーゼ遺伝子を有するDNAを含む組換えプラスミド
(pSK1と命名)を調製することができる。このプラ
スミドの構成を示す模式図を図4に示す。また、該プラ
スミド中のエルビニア・エスピーSK−472−20株
染色体DNA由来の部位の制限酵素地図は図3に示すと
おりである。
【0020】上記図4に示すプラスミド中の染色体由来
の部分をジデオキシ法[「サイエンス(Scienc
e)」第214巻、第1205〜1210ページ(19
81年)]により、塩基配列を決定し、ソルビトールキ
ナーゼをコードする全DNAが含まれていることを確認
すると共に、その全塩基配列を決定し、少なくとも図2
にて示される配列を含むものであることを確認した。
【0021】さらに、本発明の目的とするソルビトール
キナーゼの活性発現および解析したソルビトールキナー
ゼのN末端側アミノ酸配列、リシルエンドペプチダーゼ
処理断片アミノ酸配列との同一フレームにおいて完全一
致の確認事実から図1にて示されるアミノ酸配列を含む
ものであることを確認した。さらに本発明では、上記図
1または図2の配列において、そのアミノ酸を実質的に
コードするポリペプチドやアミノ酸を実質的にコードす
る塩基配列を有するものであって、本発明のソルビトー
ルキナーゼ活性を有するものであればいずれも包含する
ものである。
【0022】ソルビトールキナーゼの発現には、このp
SK1を用いてもよく、さらにソルビトールキナーゼを
コードしている遺伝子DNAを新たにに組み込んだ発現
ベクターを構築してもよい。この発現用ベクターとして
は、宿主微生物で自律的に増殖し得るファージまたはプ
ラスミドから遺伝子組換え用として構築されたものが適
している。前者のファージとしては、例えばE.col
iを宿主微生物とする場合には、λgt・λC、λgt
・λBなどが用いられる。また、プラスミドとしては、
E.coliを宿主微生物とするに、例えばpBR32
2、pBR325、pACYC184、pUC12、p
UC13、pUC18、pUC19、pUC118、p
UC119、ブルースクリプトSK+、ブルースクリプ
トKS+、ブルースクリプトSK−、ブルースクリプト
KS−、ブルースクリプトSKII+、ブルースクリプ
トKSII+、ブルースクリプトSKII−、ブルース
クリプトKSII−などが用いられる。さらに、バチル
ス属を宿主微生物とする場合は、例えばpHY300P
LKなどを用いればよく、サッカロミセス属を宿主微生
物とする場合は、例えばpYAC5などを用いればよ
い。
【0023】これらのベクターに、該ソルビトールキナ
ーゼ遺伝子DNAを組み込む方法については特に制限は
なく、従来慣用されている方法を用いることができる。
例えば適当な制限酵素を用いて、前記のソルビトールキ
ナーゼ遺伝子DNAを含む組換えプラスミドDNA及び
該発現用ベクターを処理し、それぞれソルビトールキナ
ーゼ遺伝子を含むDNA断片及びベクター断片を得たの
ち、それぞれの接着末端をアニーリング後、適当なDN
Aリガーゼを用いて結合させることによって、あらたな
発現ベクターが得られる。
【0024】このようにして、構築されたプラスミドの
E.coliへの導入および宿主微生物への所望組換え
DNA導入の有無の選択については、前述した方法を用
いればよい。本発明においては、前記組換えプラスミド
pSK1によって形質転換されたE.coliに属する
微生物は、エシェリヒア・コリーDH1−pSK1
(E.coli DH1−pSK1:FERM BP−
4496)と命名される。
【0025】このようにして得られた形質転換微生物の
培養は、該微生物の生育に必要な炭素源や窒素源などの
栄養源や無機成分などを含む培地中において行うことが
できる。該炭素源としては、例えばグルコース、デンプ
ン、ショ糖、モラッセス、デキストリンなどが、窒素源
としては、例えばペプトン、肉エキス、カゼイン加水分
解物、コーンスチープリカー、硝酸塩、アンモニウム塩
などが、無機成分としては、例えばナトリウム、カリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、コバルト、亜鉛、マン
ガン、鉄などの陽イオンや塩素、硫酸、リン酸などの陰
イオンを含む塩が挙げられる。
【0026】培養方法については特に制限はなく公知の
方法、例えば通気撹拌培養、振盪培養、回転培養、静置
培養などの方法によって、通常20〜50℃、好ましく
は25〜42℃、より好ましくは37℃近辺で、12〜
48時間程度培養する方法が用いられる。このようにし
て培養を行ったのち、遠心分離処理などの手段によって
菌体を集め、次いで酵素処理、自己消化、フレンチプレ
ス、超音波処理などによって細胞を破壊して目的とする
酵素を含有する抽出液を得る。この抽出液から、該酵素
を分離、精製するには、例えば、塩析、脱塩、イオン交
換樹脂による吸脱着処理などを行ったのち、さらに吸着
クロマトグラフィー、ゲル濾過、電気泳動法などによっ
て精製すればよい。
【0027】この精製標品について、ソルビトールキナ
ーゼの酵素活性及び物理化学的性質を調べることによっ
て、該形質転換微生物がソルビトールキナーゼの産生能
を有することが確認された。したがって、本発明におい
て用いたソルビトールキナーゼを発現する遺伝子DNA
は、図1で表されるアミノ酸配列をコードする塩基配列
を有し、かつその塩基配列が図2に示す配列であること
が明らかである。
【0028】このようにして得られたソルビトールキナ
ーゼは、エルビニア・エスピーSK−472−20(F
ERM BP4492)株のソルビトールキナーゼと同
様な触媒作用、酵素学的性質を有していた。即ちMg2+
の存在下で、D−ソルビトールとATPからD−ソルビ
トール−6−リン酸とADPを生成させる反応を触媒す
る、リン酸供与体としてATPを利用し、ホスホエノー
ルピルビン酸を実質的に利用しない、基質特異性として
ソルビトールを相対活性100%とした場合、フルクト
ース、グルコース、ガラクトース、マンノース、イノシ
トール、サッカロース、マルトース、ラクトースが相対
活性0%である、SDS−アクリルアミドゲルクロマト
法での分子量が35,000±4,000である、等電
点が4.80±0.5である、至適pHが8.5〜9.
5である、60℃までの熱安定性を有する、pH6.5
〜10.0までのpH安定性を有する、金属イオンの活
性に及ぼす影響が銅イオン、ニッケルイオン、コバルト
イオン、EDTAによって阻害を受け、カリウムイオン
によって活性化される、などである。
【0029】このことからこのようにして得られたソル
ビトールキナーゼは、例えば血清中のソルビトール定量
などの臨床用酵素として有用である。なお、本発明明細
書に記載の塩基配列の記号及びアミノ酸配列の記号は、
当該分野における慣用略号に基づくもので、それらの例
を以下に列記する。また、すべてのアミノ酸はL体を示
すものとする。
【0030】DNA:デオキシリボ核酸 A:アデニン T:チミン G:グアニン C:シトシン H:アデニン、チミンまたはシトシン N:アデニン、チミン、グアニン、シトシンまたは他の
塩基 R:アデニンまたはグアニン Y:チミンまたはシトシン Ala:アラニン Arg:アルギニン Asn:アスパラギン Asp:アスパラギン酸 Cys:システイン Gln:グルタミン Glu:グルタミン酸 His:ヒスチジン Ile:イソロイシン Leu:ロイシン Lys:リジン Met:メチオニン Phe:フェニルアラニン Pro:プロリン Ser:セリン Thr:スレオニン Trp:トリプトファン Tyr:チロシン Val:バリン Xaa:不明または他のアミノ酸
【0031】
【実施例】次に、参考例及び実施例によって本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。
【0032】
【参考例1】 染色体DNAの分離 エルビニア・エスピーSK−472−20株(FERM
BP−4492)を培地(酵母エキス0.5%、ペプ
トン0.5%、K2 HPO4 0.05%、KH 2 PO4
0.05%、NH4 Cl0.05%、MgSO4 ・7H
2 O0.03%、[pH7.0])100mlにて37
℃で40時間振盪培養した後、この培養液を高速冷却遠
心機(トミーCX−250型)を用い、6500rpm
(7660G)で10分間遠心分離処理して、菌体を集
菌した。
【0033】次いで、この菌体を50mMトリス−塩酸
(pH8.0)、50mM EDTA(pH8.0)及
び15%シュークロースからなる溶液20mlに懸濁
し、最終濃度が2mg/mlとなるようにリゾチーム
(生化学工業(株)社製)を加え、37℃で10分間処
理して菌株の細胞壁を破壊した。次に、これに10%ラ
ウリル硫酸ナトリウム(シグマ社製)水溶液1mlを加
えて、37℃で5分間処理した後、クロロホルム/フェ
ノール(1:1)混合液21mlを加え撹拌後、100
00rpm(12080G)で10分間遠心分離処理し
て水相を回収した。この水相に2倍量のエタノールを静
かに混合し、ガラス棒でゆっくり撹拌しながら、DNA
をガラス棒にまきつかせて分離した後、10mMトリス
−塩酸(pH8.0)及び1mM EDTAからなる溶
液20mlで溶解し、最終濃度が10μg/mlとなる
ようにRNase(ファルマシア社製)を加えて37℃
で30分処理をした。ついでこれに等量のフェノール/
クロロホルム(1/1)混合液を加え、前記と同様に処
理してそれぞれ水相を分取した。
【0034】次に、この水相に2倍量のエタノールを加
えて前記の方法でもう一度DNAを分離した後、10m
Mトリス−塩酸(pH8.0)及び1mM EDTAか
らなる溶液2mlに溶解した。
【0035】
【参考例2】 エルビニア・エスピーSK−472−20株遺伝子ライ
ブラリーの作製 参考例1で得られたエルビニア・エスピーSK−472
−20株染色体5μgを、制限酵素HindIII(宝
酒造社製)10単位を用い、10mMトリス−酢酸(p
H7.5)、50mMのNaCl、10mMのMgCl
2 及び1mMDTTからなる溶液中、37℃で2時間切
断処理した。
【0036】一方、ベクタープラスミドpUC118
(宝酒造社製)3μgを別の容器中で、制限酵素Hin
dIII(宝酒造社製)10単位を用い、10mMトリ
ス−酢酸(pH7.5)、50mMのNaCl、10m
MのMgCl2 及び1mMのDTTからなる溶液中で、
37℃で2時間切断処理した後、5’末端を脱リン酸化
するために、反応液にアルカリ性ホスファターゼ(宝酒
造社製)1単位を加えて65℃で2時間処理した。
【0037】次に、前記のようにして得られた2種のD
NA溶液を混合し、この混合液に等量のフェノール/ク
ロロホルム(1/1)混合液を加えて処理した後、遠心
分離処理によって水相を分取した。さらに、この水相に
1/10量の3M酢酸ナトリウム溶液および2倍量のエ
タノールを加えて遠心分離処理することによってDNA
を回収し、減圧乾燥した。
【0038】そのDNAを10mMトリス−塩酸(pH
8.0)及び1mMのEDTA溶液からなる溶液にて溶
解した後、66mMトリス−塩酸(pH7.6)、6.
6mMのMgCl2、10mMのDTT及び660μM
のATP(ベーリンガーマンハイム社製)の存在下、T
4DNAライゲース(宝酒造社製)300単位を用い、
4℃で16時間ライゲーションを行った。
【0039】次にこれを、A.Mishimuraらの
方法(Nucleic AcidsResearch1
8巻、第6169ページ(1990年))によってコン
ピテント細胞としたE.coliDH1(ATCC33
849)[F−、recA1、endA1、gyrA9
6、thi−1、hsdR17(rk-、mk+)、Sup
E44、relA1、λ−][「モレキュラル・クロー
ニング:コールドスプリングハーバー(Molecul
ar Cloning:Cold Spring Ha
rbor)」504〜506ページ(1982年)]に
トランスフォーメーションし、これをアンピシリン50
μg/ml含有BHI寒天培地にて、37℃で一昼夜培
養し、約10,000の形質転換微生物を得て、エルビ
ニア・エスピーSK−472−20株遺伝子ライブラリ
ーとした。
【0040】
【実施例1】 放射性オリゴヌクレオチドプローブの作製 ソルビトールキナーゼ精製標品のN末端側アミノ酸配列
を調べた結果を図5(配列番号2)に示し、さらに、、
リシルエンドペプチダーゼ処理断片のアミノ酸配列を調
べた結果を図6(配列番号3)、図7(配列番号4)お
よび図8(配列番号5)に示した。
【0041】この情報をもとに遺伝子の5’末端側から
塩基配列を予想した。この予想された塩基配列には種々
の組合せが考えられるので、組合せの数が少ない部分の
オリゴヌクレオチドを設計して実験を行った。このオリ
ゴヌクレオチドはアール・エル・レッシンジャーらの方
法[「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサ
エティ(J.Am.Chem.Soc.)」第98巻、
3655ページ]に基づき、DNAシンセサイザー[サ
イクロン(バイオサーチ社製)]を用いて作製した。
【0042】まず図5のN末端アミノ酸配列で、34ア
ミノ酸残基目のAspから39アミノ酸残基目のThr
に対応する合成DNAを作製した。この組合せは17マ
ーのものを考えた場合32通り存在する。したがって、
アミノ酸配列から推定されるmRNAに相補的な図9の
、配列番号6に示すプローブSK1、17マーのオリ
ゴヌクレオチドを作製した。
【0043】このようにして得られたオリゴヌクレオチ
ド5pmolをT4ポリヌクレオチドキナーゼバッファ
ー[50mMトリス−塩酸(pH8.0)、10mMの
MgCl2 、4mMのDTT、0.1mMのEDTA、
0.1mMのスペルミジン]および370キロベクレル
の[γ−32P]ATP(アマシャム社製)の存在下、T
4ポリヌクレオチドキナーゼ(東洋紡績社製)8.5単
位を用い、37℃で30分間反応させて、アイソトープ
32Pを取り込ませ、放射性オリゴヌクレオチドプローブ
を作製した。しかしながら本放射性オリゴヌクレオチド
プローブを用い、種々の条件を検討してソルビトールキ
ナーゼ遺伝子のクローニングを試みたが目的の遺伝子は
取得できなかった。
【0044】次に図5のN末端アミノ酸配列で、34ア
ミノ酸残基目のAspから40アミノ酸残基目のIle
に対応する合成DNAを作製した。この組合せは20マ
ーのものを考えた場合128通りも存在する。そこでエ
ルビニアの遺伝子のコドン使用頻度を参考にして(K.
Wadaらのデータ(Nucleic AcidsRe
search20巻、第2114ページ、1992
年))数多い組合せの中から39アミノ酸残基目のTh
rの組合せをACCとACGに絞ったプローブを考案
し、アミノ酸配列から推定されるmRNAに相補的な図
9の、配列番号7に示すプローブSK2、20マーの
オリゴヌクレオチドを作製した。
【0045】このオリゴヌクレオチドについても前記と
同様に、アイソトープ32Pを取り込ませ、放射性オリゴ
ヌクレオチドプローブを作製した。しかしながら本放射
性オリゴヌクレオチドプローブを用いたものについて
も、種々の条件を検討してソルビトールキナーゼ遺伝子
のクローニングを試みたが目的の遺伝子は取得できなか
った。これは、後述の本発明の成果で確かめられたが、
ここで選択したThrのコドン使用頻度が本来非常に少
ないACTが用いられていたためで、このことからも本
遺伝子の取得は困難で、種々の工夫を要求された。
【0046】そこで次に、図5のN末端アミノ酸配列の
下線で示した、34アミノ酸残基目のAspから44ア
ミノ酸残基目のAlaに対応する合成DNAを作製し
た。この組合せは32マーのものを考えた場合9216
通りも存在する。そこで6つのアミノ酸においてはコド
ンの3レター目にイノシンを用い、16通りの組み合わ
せに絞ったものを考案した。このアミノ酸配列から推定
されるmRNAに相補的な図9の、配列番号8に示す
プローブSK3、32マーのオリゴヌクレオチドを作製
した。
【0047】このオリゴヌクレオチドについても前記と
同様に、アイソトープ32Pを取り込ませ、放射性オリゴ
ヌクレオチドプローブを作製した。
【0048】
【実施例2】 ソルビトールキナーゼ遺伝子含有DNAのスクリーニン
グ 参考例2で得たエルビニア・エスピーSK−472−2
0株遺伝子DNAライブラリー、すなわち平板寒天培地
上のアンピシリン耐性コロニーの上に、ナイロンメンブ
レンフィルター(マグナグラフナイロン(ミクロンセパ
レーション社製))を重ね、フィルター上に該コロニー
菌体の一部を移行させた後、このフィルターをアルカリ
変性溶液(1.5M NaCl含有0.5N−NaOH
溶液)中に5分間浸し、さらに中和溶液[0.5Mトリ
ス−塩酸(pH7.0)及び3MNaCl混合液]に5
分間浸漬後、乾燥させた。
【0049】次に、このフィルターを80℃で2時間加
熱し、菌体中にあったプラスミドDNAをフィルターに
固定した。さらに、このフィルターをハイブリダイゼー
ション溶液(NaCl43.8g/リットル、クエン酸
3ナトリウム22.1g/リットル、50mMリン酸3
ナトリウム(pH6.5)、ラウリル硫酸ナトリウム1
g/リットル、フィコール1g/リットル、ポリビニル
ピロリドン1g/リットル、BSA1g/リットル、サ
ケ精子DNA250mg/リットル、ホルムアミド20
0ml/リットル)に浸し、42℃で1時間プレハイブ
リダイゼーションを行った。その後、フィルターを、新
しいハイブリダイゼーション溶液に浸し、先に実施例1
で得られた図9のに示した配列の放射性オリゴヌクレ
オチドプローブを加え、42℃で一昼夜ハイブリダイゼ
ーションを行った。
【0050】ハイブリダイゼーション後、洗浄液(Na
Cl4.38g/リットル、クエン酸3ナトリウム2.
21g/リットル、ラウリル硫酸ナトリウム1g/リッ
トル)でフィルターを3回洗浄し、次いでこのフィルタ
ーを42℃の洗浄液に10分間浸し、余分なプローブを
洗い落とした。ついで、フィルターを風乾後、X線フィ
ルム(富士写真フィルム社製、HR−H)に重ね、遮光
下−80℃で24時間オートラジオグラフィーを行っ
た。
【0051】その後、フィルムを現像したところ、ポジ
ティブシグナルを示すコロニーを確認した。該コロニー
を形成する組換え体E.coliに含まれるプラスミド
に挿入されたDNAの制限酵素切断地図を図3に示し
た。該コロニーを、ソルビトールキナーゼをコードする
DNAを含む形質転換体E.coli DH1−pSK
1(FERM BP−4496)と命名し、その形質転
換体E.coli DH1−pSK1中に含まれるプラ
スミドはpSK1と命名した。このプラスミドpSK1
を構築する流れを図10に示した。
【0052】
【実施例3】 ソルビトールキナーゼをコードするDNA塩基配列の決
定 プラスミドpSK1で形質転換したE.coliDH1
から、ティー・マニアティスらの方法[「モレキュラル
・クローニング:コールド・スプリング・ハーバー(M
olecular Cloning:Cold Spr
ing Harbor)」第86〜94ページ(198
2年)]によって、pSK1DNAを抽出した。このプ
ラスミドの構成を示す模式図を図4に示す。該プラスミ
ド中のエルビニア・エスピーSK−472−20株染色
体由来の部位をジデオキシ法[「サイエンス(Scie
nce)」第214巻、第1205〜1210ページ
(1981年)]により、塩基配列を決定し、ソルビト
ールキナーゼをコードする全DNAが含まれていること
を確認すると共に、その全塩基配列を決定し、少なくと
も図2にて示される配列を含むものであることを確認し
た。
【0053】今回解析したソルビトールキナーゼのN末
端側アミノ酸配列、リシルエンドペプチダーゼ処理断片
アミノ酸配列とも同一フレームにおいて完全に一致し
た。またこのことから図1で示されるソルビトールキナ
ーゼ(下記活性発現と合わせて)のアミノ酸配列を含む
ものであることを確認した。
【0054】
【実施例4】 大腸菌内でのソルビトールキナーゼの活性発現 実施例2で得られたソルビトールキナーゼをコードする
DNAを含む形質転換体E.coli DH1−pSK
1をアンピシリン50μg/ml含有BHI培地にて3
7℃一昼夜培養した後、培養液を15,000rpmで
1分間遠心分離処理して沈澱を回収した。この沈澱に、
該培養液と同量の10Mトリス−塩酸(pH8.0)を
加え、超音波破砕を行った。
【0055】ソルビトールキナーゼ活性の測定は、10
0mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5)、2mM AT
P、2mM MgCl2 、5ユニット/mlソルビトー
ル−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(参考例3に記載)、
1mM NAD、5ユニット/mlジアホラーゼ(旭化
成工業(株)社製)、0.025%ニトロテトラゾリウ
ムブルー、100mM D−ソルビトール、0.1%ト
リトンX−100からなる反応液1mlと、先に示した
超音波砕液を適宜希釈した後、20μlとり、37℃で
10分間反応させる。0.1N塩酸2.0mlを加えて
反応をとめ、この反応液の550nmにおける吸光度を
測定することによって、ソルビトールキナーゼ活性を定
量した。なお、比較のためにpUC118をトランスフ
ォーメーションしたE.coli DH1の破砕液につ
いても前記と同様の処理を行い、ソルビトールキナーゼ
活性を測定した。その結果、驚くことにプラスミドpS
K1を保持した形質転換微生物での活性は200mU/
mlも発現していたが、pUC118を持つものの活性
は0U/mlであった。これより、ソルビトールキナー
ゼ活性をもつ形質転換体が得られていることが確認され
た。さらに得られたソルビトールキナーゼを単離・精製
し、分子量、等電点が先に示したエルビニア・エスピー
SK−472−20株と全く同一であったことなど、発
現蛋白の物理化学的性質を確認した。
【0056】
【参考例3】 ソルビトール−6−リン酸デヒドロゲナーゼのコマモナ
ス・エスピーSY−77−1(FERM BP−481
0:菌学的性質は米国特許第3960662号明細書に
て記載されている)株からの製造法、理化学的性質及び
酵素活性測定法 ソルビトール−6−リン酸脱水素酵素の活性測定法 0.2Mのトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)0.25
ml、0.1Mのソルビトール−6−リン酸0.2m
l、10mMのNAD0.1ml、100U/mlのジ
アホラーゼ0.05ml、0.25%のNTB(ニトロ
テトラゾニウムブルー)0.1ml、10%のトリトン
X−100を0.01ml、および蒸留水0.29ml
よりなる反応液1mlを37℃で1分間予備加温した
後、0.02mlの酵素液を添加して10分間反応させ
る。反応後、0.1Nの塩酸を2ml添加して反応を停
止させ、5分以内に層長1.0cmセルを用いて波長5
50nmにおける吸光度を測定する(As)。また盲検
として酵素液のかわりに蒸留水0.02mlを用いて同
一の操作を行って吸光度を測定する(Ab)、この酵素
使用の吸光度(As)と盲検の吸光度(Ab)の吸光度
差(As−Ab)より酵素活性を求める。酵素活性1単
位は37℃で1分間に1μモルの還元型NADを生成さ
せる酵素量とし、計算式は下記のとうりである。
【0057】
【数1】
【0058】理化学的性質 (1)酵素作用 基質としてソルビトール−6−リン酸を用いた酵素作用
を以下に示す。
【0059】
【化1】
【0060】(2)基質特異性 ソルビトール−6−リン酸に基質特異性を示す。各種基
質に対する特異性は表1の通りである。
【0061】
【表1】
【0062】(3)Km値 ソルビトール−6−リン酸に対して2.0±0.5(m
M)、NADに対して0.13±0.05mM、チオN
ADに対して0.14±0.05mMであった。 (4)等電点 pH3.5−10.0のキャリアアンフォライトを用い
た電気泳動法により本酵素の等電点は4.8±0.2で
あった。 (5)分子量 トーソー社製TSK−G3000SW(0.75×60
cm)を用いたゲル濾過法により測定した本酵素の分子
量は70000±5000であった。 (6)至適pH 前記酵素活性測定法にしたがって至適pHを求め、その
結果を図11に示した。pH6.0〜6.5の範囲は1
00mMの酢酸緩衝液、pH6.5〜8.0の範囲は1
00mMのリン酸緩衝液、pH7.5〜9.0の範囲は
100mMのトリス−塩酸緩衝液、pH9.0〜10.
0の範囲は100mMのグリシン−水酸化ナトリウム緩
衝液を使用した場合の活性値を示すもので、至適pHは
8〜8.5であった。 (7)pH安定性 1U/mlのソルビトール−6−リン酸脱水素酵素を各
種緩衝液中、37℃、60分間、処理し、その残存活性
を前記酵素活性測定法に従って測定した。その結果を図
12に示した。pH5.5〜6.5の範囲は100mM
の酢酸緩衝液、pH6.5〜8.0の範囲は100mM
のリン酸緩衝液、pH7.5〜9.0の範囲は100m
Mのトリス−塩酸緩衝液、pH9.0〜11.0の範囲
はグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液を使用した。pH
8〜11の範囲で最も良好な安定性を示した。 (8)至適温度 前記酵素活性測定法に従って、温度を37〜60℃の範
囲で変化させて至適温度を求め、その結果を図13に示
した。至適温度は50℃付近であった。 (9)熱安定製 1U/mlのソルビトール−6−リン酸脱水素酵素を1
00mMトリス−塩酸緩衝液(pH8.5)で調製し、
10分間の加熱処理の後に残存活性を前記酵素活性測定
法にしたがって測定した。その結果は図14に示される
通りであって、酵素活性は少なくとも37℃までは安定
であった。 (10)金属イオンの影響 1mMの各種金属イオンのソルビトール−6−リン酸脱
水素酵素活性への影響について調べた結果は表2に示す
通りで、銅イオン、鉛イオンによる強い阻害がみられ
た。
【0063】
【表2】
【0064】ついで、ソルビトール−6−リン酸脱水素
酵素の製造法を詳しく述べた。 (コマモナス・エスピーSY−77−1株の培養)ソル
ビトール2.0%、ブレインハートインフュージョン
2.0%を含む液体培地(pH7.0)100mlを、
500ml溶三角フラスコ20本に分注し、120℃、
20分間加熱滅菌した後、これにコマモナス・エスピー
SY−77−1の菌体1白金耳を接種し、28℃で12
0rpmの振とう培養機で20時間培養し、酵素活性
2.7U/mlの培養液1.9lを得た。 (酵素の分離精製)得られた培養液1.9lを遠心分離
して、得られた菌体を20mMのトリス−塩酸緩衝液
(pH8.5)2lで1回洗浄した。洗浄菌体を同様の
緩衝液に懸濁して50mlに調製し、クボタ社製の超音
波破砕機(INSONATOR 201M)を用いて1
80W、30分間処理して破砕液を得た。この破砕液を
12000rpm20分間遠心分離し、42ml(酵素
活性105U/ml、4200U)の上清を得た。この
上清を透析チューブを用いて20mMのトリス−塩酸緩
衝液(pH8.0)5lに対して5℃で1夜透析し、5
1mlの粗酵素液(酵素活性85U/ml、4340
U)を得た。得られた酵素液を20mMのトリス塩酸−
緩衝液(pH8.0)で緩衝化したDEAE−Seph
aroseCL−6B(ファルマシア社製)100ml
(2.6×19cm)のカラムに通し、0.2MのKC
lを含む20mMのトリス−塩酸緩衝液(pH8.0)
1lを流し、次いで、0.3M KClを含む20mM
のトリス塩酸緩衝液(pH8.0)で溶出し、酵素液2
50ml(酵素活性13U/ml、3250U)を得
た。得られた酵素液に3MになるようにNaClを溶解
し、3MのNaClを含んだ20mMのトリス−塩酸緩
衝液(pH8.0)で緩衝化したPhenyl−Sep
harose(ファルマシア社製)50ml(1.5×
28cm)カラムに通した。溶出は3M〜0MのNaC
l直線濃度勾配により行い、1M〜0MのNaClの溶
出画分(酵素活性35U/ml、2450U)を回収し
た。この酵素液に牛血清アルブミンを100mg溶解
し、凍結乾燥し、酵素粉末として68mg(酵素活性3
3U/mg)を得た。
【0065】
【発明の効果】本発明によるとエルビニア・エスピーS
K−472−20株由来の染色体DNAライブラリーか
ら、ソルビトールキナーゼを発現する遺伝子DNAをス
クリーニングし、これを用いて構築された発現ベクター
の組み換えプラスミドを例えばE.coliに属する微
生物に導入することによって、得られた形質転換微生物
は効率よくリン酸供与体としてATPを利用し、ホスホ
エノールピルビン酸を実質的に利用しないソルビトール
キナーゼを生産することができる。
【0066】また、本発明によって、ソルビトールキナ
ーゼの全アミノ酸配列及びこのアミノ酸をコードする遺
伝子DNAの塩基配列が決定できたので、該酵素の基質
及び補酵素特異性の変換や耐熱性の向上などのプロテイ
ンエンジニアリングが可能となった。
【0067】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1075塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:エルビニア・エスピー 株名:SK−472−20 配列の特徴: 31−969 E ソルビトールキナーゼ遺伝子 配列 GTTGATAATC AAAATAATGA GGAGTGTCTT GTG CGT ATT GGG ATT GAT TTG GGC 54 Met Arg Ile Gly Ile Asp Leu Gly 1 5 GGC ACT AAA ACA GAA GTC ATC GCA CTG AGC GAG CAG GGG GAG CAA CTG 102 Gly Thr Lys Thr Glu Val Ile Ala Leu Ser Glu Gln Gly Glu Gln Leu 10 15 20 TTC CGC CAC CGT CTG CCT ACG CCG CGC GAT GAT TAT CAC CAG ACT ATC 150 Phe Arg His Arg Leu Pro Thr Pro Arg Asp Asp Tyr His Gln Thr Ile 25 30 35 40 GAG ACG ATT GCC CGG CTG GTC GAC ATG GCT GAG CAG GCG ACA GGG CAG 198 Glu Thr Ile Ala Arg Leu Val Asp Met Ala Glu Gln Ala Thr Gly Gln 45 50 55 ACC GGC ACC GTT GGG ATG GGG ATC CCG GGG TCA ATC TCG CCC TAT ACC 246 Thr Gly Thr Val Gly Met Gly Ile Pro Gly Ser Ile Ser Pro Tyr Thr 60 65 70 GGG GTG GTT AAA AAC GCC AAC TCC ACC TGG CTC AAC GGT CAG CCT TTT 294 Gly Val Val Lys Asn Ala Asn Ser Thr Trp Leu Asn Gly Gln Pro Phe 75 80 85 GAT AAA GAT TTA AGT CAG CGC CTG AAC CGG GAA GTG CGT CTG GCA AAT 342 Asp Lys Asp Leu Ser Gln Arg Leu Asn Arg Glu Val Arg Leu Ala Asn 90 95 100 GAC GCC AAC TGT CTG GCC GTC TCC GAA GCC ATT GAC GGT GCC GCC GCA 390 Asp Ala Asn Cys Leu Ala Val Ser Glu Ala Ile Asp Gly Ala Ala Ala 105 110 115 120 GGG GCC CAG ACC GTT TTT GCG GTC ATT ATC GGG ACC GGC TGT GGC GCA 438 Gly Ala Gln Thr Val Phe Ala Val Ile Ile Gly Thr Gly Cys Gly Ala 125 130 135 GGC GTG GCC CTG GGC GGG CGT GCC CAT ATT GGC GGC AAC GGT ACG GCG 486 Gly Val Ala Leu Gly Gly Arg Ala His Ile Gly Gly Asn Gly Thr Ala 140 145 150 GGC GAG TGG GGA CAT AAC CCC TTG CCG TGG ATG GAT GAA GAT GAA CTT 534 Gly Glu Trp Gly His Asn Pro Leu Pro Trp Met Asp Glu Asp Glu Leu 155 160 165 AAA TAC CGC GCC GAG GTG CCG TGC TAT TGC GGC AAG CAG GGC TGT ATT 582 Lys Tyr Arg Ala Glu Val Pro Cys Tyr Cys Gly Lys Gln Gly Cys Ile 170 175 180 GAG ACG TTT ATC TCC GGC ACC GGT TTT GCC ACC GAT TAC CAC CGC CTG 630 Glu Thr Phe Ile Ser Gly Thr Gly Phe Ala Thr Asp Tyr His Arg Leu 185 190 195 200 AGT GGC CAG CCA CTC AAG GGG AAC GAG ATT ATG CGC CGG GTC GGG GAA 678 Ser Gly Gln Pro Leu Lys Gly Asn Glu Ile Met Arg Arg Val Gly Glu 205 210 215 CAC GAT CCG GTG GCT GAG CTG GCT CTC AGC CGC TAT GAA ATG CGG CTG 726 His Asp Pro Val Ala Glu Leu Ala Leu Ser Arg Tyr Glu Met Arg Leu 220 225 230 GCG AAA TCC CTG GCG CAC GTG GTG AAT ATC CTT GAC CCT GAC GTG ATT 774 Ala Lys Ser Leu Ala His Val Val Asn Ile Leu Asp Pro Asp Val Ile 235 240 245 GTG CTC GGC GGC GGG ATG AGC AAC GTC GAC CGT TTA TAT GCC ACG GTA 822 Val Leu Gly Gly Gly Met Ser Asn Val Asp Arg Leu Tyr Ala Thr Val 250 255 260 CCG AAT CTG GTG AAG CAG TGG GTC TTC GGG GGT GAG TGT GAA ACC CCG 870 Pro Asn Leu Val Lys Gln Trp Val Phe Gly Gly Glu Cys Glu Thr Pro 265 270 275 280 ATC CGA AAG CGG TGC ACG GGG ACT CCA GCG GCG TGC GCG GCG CCG CGT 918 Ile Arg Lys Arg Cys Thr Gly Thr Pro Ala Ala Cys Ala Ala Pro Arg 285 290 295 GGC TCT GGC CGC TAT AGC CAT TCT CCC TCT CCC TAC GTG AGA GGG GCG 966 Gly Ser Gly Arg Tyr Ser His Ser Pro Ser Pro Tyr Val Arg Gly Ala 300 305 310 GGA TGA GGGTGCCCTC ATGCAGGGCA CCCTCACTCC ACCGCAAACA CCTTATCCAG 1022 Gly *** 313 CTTGCTATAC CCCAGCCCGT TAATCTTCTT CACTTTGATC TGCACCGGGA TCC 1075
【0068】
【配列表】
配列番号:2 配列の長さ:52アミノ酸残基 配列の種類:ペプチド 配列の名称:ソルビトールキナーゼのN末端アミノ酸配
列 配列 Met Arg Ile Gly Ile Asp Leu Gly Gly Thr Lys Thr Glu Val Ile 15 Ala Leu Ser Glu Gln Gly Glu Gln Leu Phe Arg His Arg Leu Pro 30 Thr Pro Arg Asp Asp Tyr His Gln Thr Ile Glu Thr Ile Ala Arg 45 Leu Val Asp Met Ala Glu Gln 52
【0069】
【配列表】
配列番号:3 配列の長さ:14アミノ酸残基 配列の種類:ペプチド 配列の名称:ソルビトールキナーゼのリジルエンドペプ
チダーゼ処理断片K−20アミノ酸配列 配列 Asn Ala Asn Ser Thr Trp Leu Asn Gly Gln Pro Phe Asp Lys 14
【0070】
【配列表】
配列番号:4 配列の長さ:14アミノ酸残基 配列の種類:ペプチド 配列の名称:ソルビトールキナーゼのリジルエンドペプ
チダーゼ処理断片K−27アミノ酸配列 配列 Xaa Trp Val Phe Gly Gly Glu Xaa Glu Thr Pro Ile Arg Lys 14
【0071】
【配列表】
配列番号:5 配列の長さ:32アミノ酸残基 配列の種類:ペプチド 配列の名称:ソルビトールキナーゼのリジルエンドペプ
チダーゼ処理断片K−35アミノ酸配列 配列 Tyr Arg Ala Glu Val Pro Cys Tyr Cys Gly Lys Gln Gly Cys Ile 15 Glu Thr Phe Ile Ser Gly Thr Gly Phe Ala Thr Asp Tyr His Arg 30 Leu Ser 32
【0072】
【配列表】
配列番号:6 配列の長さ:17塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ソルビトールキナーゼ遺伝子プローブ S
K1 配列 GAYGAYTAYC AYCARAC 17
【0073】
【配列表】
配列番号:7 配列の長さ:20塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ソルビトールキナーゼ遺伝子プローブ S
K2 配列 GAYGAYTAYC AYCARACSAT 20
【0074】
【配列表】
配列番号:8 配列の長さ:32塩基対 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の名称:ソルビトールキナーゼ遺伝子プローブ S
K3 配列の特徴:Nはイノシン 配列 GAYGAYTAYC AYCANACNAT NGANACNATN GC 32
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はソルビトールキナーゼのアミノ酸配列を
示す図である。
【図2】図2は図1のアミノ酸をコードするソルビトー
ルキナーゼ遺伝子DNAの塩基配列を示す図である。
【図3】図3はプラスミドpSK1におけるエルビニア
・エスピーSK−472−20由来の染色体DNAの制
限酵素地図である。
【図4】図4はプラスミドpSK1の構造を示す模式図
である。
【図5】図5はソルビトールキナーゼ精製標品のN末端
側アミノ酸配列を示す。下線で示した部分は作製したオ
リゴヌクレオチドプローブに対応する領域である。
【図6】図6はリシルエンドペプチダーゼ処理断片アミ
ノ酸配列を解析したソルビトールキナーゼのアミノ酸配
列を示す図である。
【図7】図7はリシルエンドペプチダーゼ処理断片アミ
ノ酸配列を解析したソルビトールキナーゼのアミノ酸配
列を示す図である。なお、Xaaは不明アミノ酸を示
す。
【図8】図8はリシルエンドペプチダーゼ処理断片アミ
ノ酸配列を解析したソルビトールキナーゼのアミノ酸配
列を示す図である。
【図9】図9はオリゴヌクレオチドプローブの作製に用
いたオリゴヌクレオチドの塩基配列を示す図である。
はオリゴヌクレオチドプローブSK1の塩基配列を示す
図である。はオリゴヌクレオチドプローブSK2の塩
基配列を示す図である。はオリゴヌクレオチドプロー
ブSK3の塩基配列を示す図である。なお、Nはイノシ
ンを示す。
【図10】図10は本発明で用いたソルビトールキナー
ゼ遺伝子発現ベクターの構築の流れを示す模式図であ
る。
【図11】図11はソルビトール−6−リン酸脱水素酵
素の至適pH曲線を示す。
【図12】図12はソルビトール−6−リン酸脱水素酵
素のpH安定曲線を示す。
【図13】図13はソルビトール−6−リン酸脱水素酵
素の至適温度曲線を示す。
【図14】図14はソルビトール−6−リン酸脱水素酵
素の熱安定曲線を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12N 9/12 C12R 1:19)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸順
    位1から313のアミノ酸配列を実質的にコードする塩
    基配列を有する組換えプラスミドによって形質転換され
    たソルビトールキナーゼを生産する実質上純粋な微生
    物。
  2. 【請求項2】 実質上純粋な微生物が、プラスミドpS
    K1によって形質転換エッシェリヒア・コリーに属する
    微生物ある請求項1記載の微生物。
  3. 【請求項3】 プラスミドpSK1によって形質転換さ
    れたエッシェリヒア・コリーに属する微生物が、エッシ
    ェリヒア・コリーDH1−pSK1(FERMBP−4
    496)である請求項2記載の微生物。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸順
    位1から313のアミノ酸配列を実質的にコードする塩
    基配列を有するDNA。
  5. 【請求項5】 塩基配列が、配列表の配列番号1に記載
    の塩基順位31から969の塩基配列である請求項4記
    載のDNA。
  6. 【請求項6】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸順
    位1から313のアミノ酸配列を実質的にコードする塩
    基配列を有する組換えプラスミドによって形質転換され
    た微生物であるソルビトールキナーゼを生産する実質上
    純粋な微生物を培地に培養し、次いでその培養物からソ
    ルビトールキナーゼを採取することを特徴とするソルビ
    トールキナーゼの製造方法。
  7. 【請求項7】 実質上純粋な微生物が、プラスミドpS
    K1によって形質転換されたエッシェリヒア属に属する
    微生物である請求項6記載のソルビトールキナーゼの製
    造方法。
  8. 【請求項8】 エッシェリヒア属に属する微生物が、エ
    ッシェリヒア・コリーDH1−pSK1(FERM B
    P−4496)である請求項7記載のソルビトールキナ
    ーゼの製造方法。
  9. 【請求項9】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸順
    位1から313のアミノ酸配列を実質的にコードするポ
    リペプチド。
  10. 【請求項10】 ポリペプチドが、リン酸供与体として
    ATPを利用し、ホスホエノールピルビン酸を実質的に
    利用しないソルビトールキナーゼである請求項9記載の
    ポリペプチド。
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