JPH0810617A - アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法 - Google Patents
アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法Info
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- JPH0810617A JPH0810617A JP6173749A JP17374994A JPH0810617A JP H0810617 A JPH0810617 A JP H0810617A JP 6173749 A JP6173749 A JP 6173749A JP 17374994 A JP17374994 A JP 17374994A JP H0810617 A JPH0810617 A JP H0810617A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 メタンから酸化カップリング反応によりエタ
ン・エチレンを製造するのにC2 選択率,C2 収率が高
く、かつ耐用寿命も長い触媒を提供すること。 【構成】 アルカリ金属のアルコキシド(例えば、リチ
ウムメトキシド)と酢酸サマリウムあるいはサマリウム
アセチルアセトナートとの混合液を加熱し蒸発乾固した
後、焼成して粉砕した触媒(Li−Sm2O3系触媒)を
用いて、この触媒にメタンを接触させ、エタン・エチレ
ンを酸化カップリング反応により製造する。
ン・エチレンを製造するのにC2 選択率,C2 収率が高
く、かつ耐用寿命も長い触媒を提供すること。 【構成】 アルカリ金属のアルコキシド(例えば、リチ
ウムメトキシド)と酢酸サマリウムあるいはサマリウム
アセチルアセトナートとの混合液を加熱し蒸発乾固した
後、焼成して粉砕した触媒(Li−Sm2O3系触媒)を
用いて、この触媒にメタンを接触させ、エタン・エチレ
ンを酸化カップリング反応により製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にメタンを原料とし
てエタン,エチレン等の炭素数が1つ多い炭化水素を酸
化カップリング反応により製造するのに用いられる触媒
としてのアルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造
方法に関するものである。
てエタン,エチレン等の炭素数が1つ多い炭化水素を酸
化カップリング反応により製造するのに用いられる触媒
としてのアルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、天然ガス中のメタン(CH4 )を
原料とし、これからエチレン(C2H4),エタン(C2
H6)等の炭素数が1つ多い炭化水素を製造する合成化
学が発達してきた。この方法の1つは、いわゆる酸化カ
ップリング反応と称されるもので、触媒を用い酸素(O
2 )等の酸化剤の存在下でメタン(CH4 )の2分子縮
合を行なわせ、エチレン(C2H4)やエタン(C2H6)
等のC2 化合物をを得るものであり、もう1つは、いわ
ゆる部分酸化法と称されるものでメタンの部分酸化によ
りメタノールなど含酸素化合物を得るものである。
原料とし、これからエチレン(C2H4),エタン(C2
H6)等の炭素数が1つ多い炭化水素を製造する合成化
学が発達してきた。この方法の1つは、いわゆる酸化カ
ップリング反応と称されるもので、触媒を用い酸素(O
2 )等の酸化剤の存在下でメタン(CH4 )の2分子縮
合を行なわせ、エチレン(C2H4)やエタン(C2H6)
等のC2 化合物をを得るものであり、もう1つは、いわ
ゆる部分酸化法と称されるものでメタンの部分酸化によ
りメタノールなど含酸素化合物を得るものである。
【0003】ところで前者の酸化カップリング反応によ
れば、エチレン(C2H4)やエタン(C2H6)等のC2
化合物をを得るよりもメタン(CH4 )が一酸化炭素
(CO)を経て二酸化炭素(CO2 )にまで酸化される
反応の方が優位であることによりC2 化合物(C2H4,
C2H6)の選択的な収得が難しいという問題がある。
れば、エチレン(C2H4)やエタン(C2H6)等のC2
化合物をを得るよりもメタン(CH4 )が一酸化炭素
(CO)を経て二酸化炭素(CO2 )にまで酸化される
反応の方が優位であることによりC2 化合物(C2H4,
C2H6)の選択的な収得が難しいという問題がある。
【0004】そこでこの問題を解決するため各種の触媒
が提案されている。たとえば、アルカリ金属のハロゲン
化物(たとえば、塩化リチウム,臭化リチウム等)を酸
化物(たとえば、酸化サマリウム)に担持させた触媒
が、特開昭62−205036号公報などに示されてい
る。ここに示される触媒は、メタン転化率(原料中のメ
タンが他のものに変わる割合)を高めるとともに、メタ
ンがCOを経てCO2 にまで酸化される完全酸化反応を
抑制し、酸化カップリング反応の進行を相対的に優位に
してC2 選択率(反応生成物の中に占めるエタン、エチ
レンの割相)を高めるのに有効であるとするものであ
る。
が提案されている。たとえば、アルカリ金属のハロゲン
化物(たとえば、塩化リチウム,臭化リチウム等)を酸
化物(たとえば、酸化サマリウム)に担持させた触媒
が、特開昭62−205036号公報などに示されてい
る。ここに示される触媒は、メタン転化率(原料中のメ
タンが他のものに変わる割合)を高めるとともに、メタ
ンがCOを経てCO2 にまで酸化される完全酸化反応を
抑制し、酸化カップリング反応の進行を相対的に優位に
してC2 選択率(反応生成物の中に占めるエタン、エチ
レンの割相)を高めるのに有効であるとするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来一般に知られる触媒(アルカリ金属のハロゲン
化物を塩基性酸化物に担持させた触媒)は、次のように
調製して製造されている。すなわちアルカリ金属ハロゲ
ン化物の水溶液に塩基性酸化物の粉末を加えて混練し、
これを100〜200℃の温度で加熱しながら蒸発乾固
する。そして次にこれを数100℃で加熱焼成し、粉砕
して所望の粉径(およそ10〜50メッシュ)にしたも
のを触媒として用いている。
うな従来一般に知られる触媒(アルカリ金属のハロゲン
化物を塩基性酸化物に担持させた触媒)は、次のように
調製して製造されている。すなわちアルカリ金属ハロゲ
ン化物の水溶液に塩基性酸化物の粉末を加えて混練し、
これを100〜200℃の温度で加熱しながら蒸発乾固
する。そして次にこれを数100℃で加熱焼成し、粉砕
して所望の粉径(およそ10〜50メッシュ)にしたも
のを触媒として用いている。
【0006】このようなタイプの触媒によれば、アルカ
リ金属塩類(ハロゲン化物,炭酸塩など)は一般に融点
が低く(フッ化物を除き、ほとんどが800℃以下の融
点である)、酸化カップリングの反応温度である700
〜800℃の高温度に曝されると、短時間で担持成分が
揮散し活性を失うという欠点があった。
リ金属塩類(ハロゲン化物,炭酸塩など)は一般に融点
が低く(フッ化物を除き、ほとんどが800℃以下の融
点である)、酸化カップリングの反応温度である700
〜800℃の高温度に曝されると、短時間で担持成分が
揮散し活性を失うという欠点があった。
【0007】したがってこのような触媒によれば、エタ
ンやエチレン等のC2 化合物の選択率が時間の経過とと
もに急激に落ちていき、結果としてC2 収率(=メタン
転化率×C2 選択率)が低いものとなり、しかも触媒寿
命も短かいことによりこのC2 化合物生成の継続的反応
を維持することができないという問題があった。またた
とえばアルカリ金属塩類の中でC2 収率を向上させるの
に最も有効とされているハロゲン化物は、反応中に揮散
すると触媒の活性が失われるだけでなく、ハロゲンが反
応装置後段の金属材料を腐食させるという問題もあっ
た。
ンやエチレン等のC2 化合物の選択率が時間の経過とと
もに急激に落ちていき、結果としてC2 収率(=メタン
転化率×C2 選択率)が低いものとなり、しかも触媒寿
命も短かいことによりこのC2 化合物生成の継続的反応
を維持することができないという問題があった。またた
とえばアルカリ金属塩類の中でC2 収率を向上させるの
に最も有効とされているハロゲン化物は、反応中に揮散
すると触媒の活性が失われるだけでなく、ハロゲンが反
応装置後段の金属材料を腐食させるという問題もあっ
た。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、メ
タンからエタンやエチレン等の炭素数が1つ多い炭化水
素を酸化カップリング反応により製造するのに用いる触
媒としてC2 選択率、ひいてはC2 収率(=メタン転化
率×C2 選択率)の高い、さらに触媒寿命の長いものを
提供することにある。また本発明の別の目的は、反応装
置への腐食の影響の少ない、装置の恒久的使用を可能な
らしめる触媒を提供することにもある。
めになされたものであり、その目的とするところは、メ
タンからエタンやエチレン等の炭素数が1つ多い炭化水
素を酸化カップリング反応により製造するのに用いる触
媒としてC2 選択率、ひいてはC2 収率(=メタン転化
率×C2 選択率)の高い、さらに触媒寿命の長いものを
提供することにある。また本発明の別の目的は、反応装
置への腐食の影響の少ない、装置の恒久的使用を可能な
らしめる触媒を提供することにもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒を提
供するものであって、その触媒を製造するに際し、アル
カリ金属のアルコキシドとサマリウムアセチルアセトナ
ート又は酢酸サマリウムとの混合液を加熱蒸発乾固し、
焼成粉砕するようにしたことを要旨とするものである。
本発明は、アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒を提
供するものであって、その触媒を製造するに際し、アル
カリ金属のアルコキシドとサマリウムアセチルアセトナ
ート又は酢酸サマリウムとの混合液を加熱蒸発乾固し、
焼成粉砕するようにしたことを要旨とするものである。
【0010】この場合にアルカリ金属のアルコキシド
は、リチウムメトキシドであることが望ましい。その結
果得られる触媒である酸化リチウムを酸化サマリウムに
担持させたものは、従来方法により製造されていた触媒
にC2 選択率が良く、それだけC2 収率が向上すること
が期待される。また触媒中にハロゲンを含まないため
に、反応装置の腐食防止も図られるものである。
は、リチウムメトキシドであることが望ましい。その結
果得られる触媒である酸化リチウムを酸化サマリウムに
担持させたものは、従来方法により製造されていた触媒
にC2 選択率が良く、それだけC2 収率が向上すること
が期待される。また触媒中にハロゲンを含まないため
に、反応装置の腐食防止も図られるものである。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。初
めに、本発明に係る触媒の製造方法について説明する。
めに、本発明に係る触媒の製造方法について説明する。
【0012】(触媒調製方法1)サマリウムアセチルア
セトナート(Sm(C5H7O2)3)または、酢酸サマリ
ウム(Sm(CH3COO)3)にアルコールまたは水を
加え、エチレングリコールで溶解し、加熱しながら攪拌
する。次にリチウムメトキシド(LiOCH3)をアル
コールで溶解したものと少量の硝酸を加え混合し、加熱
しながら攪拌を続ける。これに水を加えて80℃に加熱
し3〜24時間放置する。この混合液を攪拌しながら1
00〜200℃で加熱して蒸発乾固し、これを空気中
で、400〜750℃で4〜24時間焼成することによ
り酸化サマリウム(Sm2O3)にリチウムが担持された
触媒が得られる。
セトナート(Sm(C5H7O2)3)または、酢酸サマリ
ウム(Sm(CH3COO)3)にアルコールまたは水を
加え、エチレングリコールで溶解し、加熱しながら攪拌
する。次にリチウムメトキシド(LiOCH3)をアル
コールで溶解したものと少量の硝酸を加え混合し、加熱
しながら攪拌を続ける。これに水を加えて80℃に加熱
し3〜24時間放置する。この混合液を攪拌しながら1
00〜200℃で加熱して蒸発乾固し、これを空気中
で、400〜750℃で4〜24時間焼成することによ
り酸化サマリウム(Sm2O3)にリチウムが担持された
触媒が得られる。
【0013】具体的には次の2通りの触媒を調製した。
その1つは、サマリウムアセチルアセトナート(Sm
(C5H7O2)3)を用いた場合であり、別の1つは酢酸
サマリウム(Sm(CH3COO)3)を用いた場合であ
る。それぞれについて説明すると、
その1つは、サマリウムアセチルアセトナート(Sm
(C5H7O2)3)を用いた場合であり、別の1つは酢酸
サマリウム(Sm(CH3COO)3)を用いた場合であ
る。それぞれについて説明すると、
【0014】サマリウムアセチルアセトナートを用い
た場合の触媒調製方法 サマリウムアセチルアセトナート(99.5%以上)1
7.91gに少量のアルコールを加え、エチレングリコ
ールで溶解し、80℃で加熱しながら攪拌する。次にリ
チウムメトキシド(99.5%以上)0.76gをアルコ
ールで溶解したもの少量の硝酸を混合し、80℃で加熱
しながら攪拌を続ける。これに水を加えて80℃で加熱
し、3〜24時間放置する。この混合液を攪拌しながら
150℃で加熱して蒸発乾固し、これを空気中で、40
0℃で2時間焼成し、更に750℃で2時間焼成して加
圧成形した後、粉砕し粒度16〜42メッシュに分級し
たものを触媒として用いた。
た場合の触媒調製方法 サマリウムアセチルアセトナート(99.5%以上)1
7.91gに少量のアルコールを加え、エチレングリコ
ールで溶解し、80℃で加熱しながら攪拌する。次にリ
チウムメトキシド(99.5%以上)0.76gをアルコ
ールで溶解したもの少量の硝酸を混合し、80℃で加熱
しながら攪拌を続ける。これに水を加えて80℃で加熱
し、3〜24時間放置する。この混合液を攪拌しながら
150℃で加熱して蒸発乾固し、これを空気中で、40
0℃で2時間焼成し、更に750℃で2時間焼成して加
圧成形した後、粉砕し粒度16〜42メッシュに分級し
たものを触媒として用いた。
【0015】酢酸サマリウムを用いた場合の触媒調製
方法 酢酸サマリウム(99.9%以上)15.98gに少量の
水を加えエチレングリコールで溶解し、80℃で加熱し
ながら攪拌する。次にリチウムメトキシド(99.5%
以上)0.76gをアルコールで溶解したものと少量の
硝酸を加え混合し、80℃で加熱しながら攪拌を続け
る。これに水を加え、80℃で3〜24時間放置する。
この混合液を攪拌しながら150℃で加熱して蒸発乾固
し、これを空気中で、400℃で2時間焼成し、更に7
50℃で2時間焼成して加圧成形した後、粉砕し粒度1
6〜42メッシュに分級したものを触媒として用いた。
方法 酢酸サマリウム(99.9%以上)15.98gに少量の
水を加えエチレングリコールで溶解し、80℃で加熱し
ながら攪拌する。次にリチウムメトキシド(99.5%
以上)0.76gをアルコールで溶解したものと少量の
硝酸を加え混合し、80℃で加熱しながら攪拌を続け
る。これに水を加え、80℃で3〜24時間放置する。
この混合液を攪拌しながら150℃で加熱して蒸発乾固
し、これを空気中で、400℃で2時間焼成し、更に7
50℃で2時間焼成して加圧成形した後、粉砕し粒度1
6〜42メッシュに分級したものを触媒として用いた。
【0016】上述の触媒調製方法とは別に、ロータリー
エバポレータを用いる方法も挙げられる。これを次の触
媒調製方法2として説明すると、
エバポレータを用いる方法も挙げられる。これを次の触
媒調製方法2として説明すると、
【0017】(触媒調製方法2)サマリウムアセチルア
セトナート(Sm(C5H7O2)3)または、酢酸サマリ
ウム(Sm(CH3COO)3)にアルコールまたは水を
加え、エチレングリコールで溶解する。これをロータリ
ーエバポレーターのナス型フラスコに移し、加熱しなが
ら攪拌する。次にリチウムメトキシド(LiOCH3)
をアルコールで溶解したものと少量の硝酸をロータリー
エバポレーターのナス型フラスコに加え、加熱しながら
攪拌を続ける。これに水を加えて80℃に加熱し3〜4
時間放置する。この混合液を攪拌しながら80〜100
℃で減圧加熱して蒸発乾固し、これを空気中で、400
〜750℃で4〜24時間焼成することにより酸化サマ
リウム(Sm2O3)にリチウムが担持された触媒が得ら
れる。このロータリーエバポレーターを用いた製法の場
合も、次のサマリウムアセチルアセトナート(Sm
(C5H7O2)3)の例と、酢酸サマリウム(Sm(C
H3COO)3)の例とをそれぞれ具体的に示しておく。
セトナート(Sm(C5H7O2)3)または、酢酸サマリ
ウム(Sm(CH3COO)3)にアルコールまたは水を
加え、エチレングリコールで溶解する。これをロータリ
ーエバポレーターのナス型フラスコに移し、加熱しなが
ら攪拌する。次にリチウムメトキシド(LiOCH3)
をアルコールで溶解したものと少量の硝酸をロータリー
エバポレーターのナス型フラスコに加え、加熱しながら
攪拌を続ける。これに水を加えて80℃に加熱し3〜4
時間放置する。この混合液を攪拌しながら80〜100
℃で減圧加熱して蒸発乾固し、これを空気中で、400
〜750℃で4〜24時間焼成することにより酸化サマ
リウム(Sm2O3)にリチウムが担持された触媒が得ら
れる。このロータリーエバポレーターを用いた製法の場
合も、次のサマリウムアセチルアセトナート(Sm
(C5H7O2)3)の例と、酢酸サマリウム(Sm(C
H3COO)3)の例とをそれぞれ具体的に示しておく。
【0018】サマリウムアセチルアセトナートを用い
た場合の触媒調製方法 サマリウムアセチルアセトナート(99.5%以上)1
7.91gに少量のアルコールを加え、エチレングリコ
ールで溶解する。これをロータリーエバポレーターのナ
ス型フラスコに移し、80℃で加熱しながら攪拌する。
次にリチウムメトキシド(99.5%以上)0.76gを
アルコールで溶解したものをロータリーエバポレーター
のナス型フラスコに加え、80℃で加熱しながら攪拌を
続ける。これに水を加え、80℃で3〜24時間放置す
る。この混合液を攪拌しながら90℃で減圧加熱して蒸
発乾固し、これを空気中で、400℃で2時間焼成し、
更に750℃で2時間焼成して加圧成形した後、粉砕し
粒度16〜42メッシュに分級したものを触媒として用
いた。
た場合の触媒調製方法 サマリウムアセチルアセトナート(99.5%以上)1
7.91gに少量のアルコールを加え、エチレングリコ
ールで溶解する。これをロータリーエバポレーターのナ
ス型フラスコに移し、80℃で加熱しながら攪拌する。
次にリチウムメトキシド(99.5%以上)0.76gを
アルコールで溶解したものをロータリーエバポレーター
のナス型フラスコに加え、80℃で加熱しながら攪拌を
続ける。これに水を加え、80℃で3〜24時間放置す
る。この混合液を攪拌しながら90℃で減圧加熱して蒸
発乾固し、これを空気中で、400℃で2時間焼成し、
更に750℃で2時間焼成して加圧成形した後、粉砕し
粒度16〜42メッシュに分級したものを触媒として用
いた。
【0019】酢酸サマリウムを用いた場合の触媒調製
方法 酢酸サマリウム(99.9%以上)15.98gに少量の
水を加え、エチレングリコールに溶解する。これをロー
タリーエバポレーターのナス型フラスコに移し、80℃
加熱しながら攪拌する。次にリチウムメトキシド(9
9.5%以上)0.76gをアルコールで溶解したものを
ロータリーエバポレーターのナス型フラスコに加え、8
0℃で加熱しながら攪拌を続ける。これに水を加え、8
0℃で3〜24時間放置する。この混合液を攪拌しなが
ら90℃で減圧加熱して蒸発乾固し、これを空気中で、
400℃で2時間焼成し、更に750℃で2時間焼成し
て加圧成形した後、粉砕し粒度16〜42メッシュに分
級したものを触媒として用いた。
方法 酢酸サマリウム(99.9%以上)15.98gに少量の
水を加え、エチレングリコールに溶解する。これをロー
タリーエバポレーターのナス型フラスコに移し、80℃
加熱しながら攪拌する。次にリチウムメトキシド(9
9.5%以上)0.76gをアルコールで溶解したものを
ロータリーエバポレーターのナス型フラスコに加え、8
0℃で加熱しながら攪拌を続ける。これに水を加え、8
0℃で3〜24時間放置する。この混合液を攪拌しなが
ら90℃で減圧加熱して蒸発乾固し、これを空気中で、
400℃で2時間焼成し、更に750℃で2時間焼成し
て加圧成形した後、粉砕し粒度16〜42メッシュに分
級したものを触媒として用いた。
【0020】かくしてこのように製造された触媒を用い
て実際にメタンガスから酸化カップリング反応によりエ
タンおよびエチレンを生成させる反応の実験を行なった
ので、その結果を以下に説明する。
て実際にメタンガスから酸化カップリング反応によりエ
タンおよびエチレンを生成させる反応の実験を行なった
ので、その結果を以下に説明する。
【0021】反応ガス 酸化カップリング反応に用いられるメタンは、純メタン
以外に天然ガス(エタン以上の炭化水素を含む)中のメ
タンの使用も可能である。酸化カップリング反応に用い
られる酸素は、純酸素以外に空気中の酸素の使用も可能
である。メタンと酸素は反応系中に、CH4/O2(モル
比)=1〜10に存在させ、特に限定されないが、他に
窒素,ヘリウム,アルゴンなどの不活性ガスを存在させ
ておいてもよい。
以外に天然ガス(エタン以上の炭化水素を含む)中のメ
タンの使用も可能である。酸化カップリング反応に用い
られる酸素は、純酸素以外に空気中の酸素の使用も可能
である。メタンと酸素は反応系中に、CH4/O2(モル
比)=1〜10に存在させ、特に限定されないが、他に
窒素,ヘリウム,アルゴンなどの不活性ガスを存在させ
ておいてもよい。
【0022】反応圧力 反応は通常大気圧下で行なわれるが、必要に応じ減圧下
または加圧下でも行なわれる。 反応温度 通常反応温度600〜850℃、好ましくは700〜8
00℃で行なわれる。 具体的反応条件 上記触媒2gをアルミナ製の反応管に充填し、600〜
750℃で大気圧でCH4:O2:N2 =2:1:4の混
合ガスを7リットル/hの流速で流し反応させた。
または加圧下でも行なわれる。 反応温度 通常反応温度600〜850℃、好ましくは700〜8
00℃で行なわれる。 具体的反応条件 上記触媒2gをアルミナ製の反応管に充填し、600〜
750℃で大気圧でCH4:O2:N2 =2:1:4の混
合ガスを7リットル/hの流速で流し反応させた。
【0023】以上の操作によって得られる反応生成物
は、反応管出口に取り付けられた捕集器によって捕集
し、ガスクロマトグラフによって分析した。分析結果
は、反応したメタン,酸素の割合を表したメタン転化
率、酸素転化率、反応生成物におけるCO,CO2 ,C
2H4,C2H6の各成分の選択率とC2 成分の合計の選択
率、C2 成分中のC2H4とC2H6の比率(エチレン/エ
タン比)、反応したメタンから得られたC2H4とC2H6
およびC2 成分合計の収率で表した。
は、反応管出口に取り付けられた捕集器によって捕集
し、ガスクロマトグラフによって分析した。分析結果
は、反応したメタン,酸素の割合を表したメタン転化
率、酸素転化率、反応生成物におけるCO,CO2 ,C
2H4,C2H6の各成分の選択率とC2 成分の合計の選択
率、C2 成分中のC2H4とC2H6の比率(エチレン/エ
タン比)、反応したメタンから得られたC2H4とC2H6
およびC2 成分合計の収率で表した。
【0024】結果は、次の表1に示す。またこの表1に
示した実験結果を含め各種の実験データを図2〜図4に
グラフとして示した。なお、調製後の触媒は、焼成によ
って有機成分が分解し酸化物となっていることが予想さ
れるが、表中の触媒の表示は混乱を避けるため便宜上用
いた原料名で表示し、酸化サマリウムおよびリチウム量
の金属原子量%で表した。
示した実験結果を含め各種の実験データを図2〜図4に
グラフとして示した。なお、調製後の触媒は、焼成によ
って有機成分が分解し酸化物となっていることが予想さ
れるが、表中の触媒の表示は混乱を避けるため便宜上用
いた原料名で表示し、酸化サマリウムおよびリチウム量
の金属原子量%で表した。
【0025】
【表1】
【0026】なお、比較例として、触媒活性,耐久性を
比較するためLiF/Sm2O3触媒を用いたが、その調
製は次のように行なった。フッ化リチウム(98%以
上)の粉末1.04g に水を加え加熱溶解したものに、
酸化サマリウム(99.9%以上)の粉末13.95gを
加えて懸濁液とし、150℃で攪拌しながら加熱、蒸発
乾固した。次にこれを空気中で、400℃で2時間焼成
し、更に750℃で2時間焼成して加圧成形した後、粉
砕し粒度16〜42メッシュに分級したものを触媒とし
て用いた。
比較するためLiF/Sm2O3触媒を用いたが、その調
製は次のように行なった。フッ化リチウム(98%以
上)の粉末1.04g に水を加え加熱溶解したものに、
酸化サマリウム(99.9%以上)の粉末13.95gを
加えて懸濁液とし、150℃で攪拌しながら加熱、蒸発
乾固した。次にこれを空気中で、400℃で2時間焼成
し、更に750℃で2時間焼成して加圧成形した後、粉
砕し粒度16〜42メッシュに分級したものを触媒とし
て用いた。
【0027】表1において、実施例No.1〜8 は比較
例であり、フッ化リチウムの水溶液に酸化サマリウムの
粉末を加えて混練し、蒸発乾固した後加熱焼成、粉砕し
たものである。また実施例No.11〜18は本発明方
法により調製されたものであり、リチウムメトキシドの
アルコール溶液と酢酸サマリウム溶液との混合液を蒸発
乾固し、加熱焼成後粉砕したものを用いている。そして
比較例の場合は30%LiFのものと50%LiFのも
の、本発明例の場合は30%Liのものと50%Liの
ものとを示している。
例であり、フッ化リチウムの水溶液に酸化サマリウムの
粉末を加えて混練し、蒸発乾固した後加熱焼成、粉砕し
たものである。また実施例No.11〜18は本発明方
法により調製されたものであり、リチウムメトキシドの
アルコール溶液と酢酸サマリウム溶液との混合液を蒸発
乾固し、加熱焼成後粉砕したものを用いている。そして
比較例の場合は30%LiFのものと50%LiFのも
の、本発明例の場合は30%Liのものと50%Liの
ものとを示している。
【0028】これらの結果を解析するに、比較例,本発
明例ともにLiFを30%担持させたものと50%担持
させたものとの間での有意差は認められなかった。そし
てまたいずれの場合も反応温度が600℃から750℃
まで上昇するにつれてメタン転化率,C2 選択率および
C2 収率ともに上昇していき、C2 選択率はおよそ70
0℃でピーク的な値を示し、C2 収率はおよそ750℃
でピーク的な値を示すことも明らかとなった。
明例ともにLiFを30%担持させたものと50%担持
させたものとの間での有意差は認められなかった。そし
てまたいずれの場合も反応温度が600℃から750℃
まで上昇するにつれてメタン転化率,C2 選択率および
C2 収率ともに上昇していき、C2 選択率はおよそ70
0℃でピーク的な値を示し、C2 収率はおよそ750℃
でピーク的な値を示すことも明らかとなった。
【0029】そのような傾向にあって、比較例と本発明
例とを比較すると、メタン転化率およびC2 選択率とも
に、本発明例は比較例との全く遜色なく、したがってC
2 収率も比較例と有意差が認められず、同等の性能が確
認された。上記触媒2gをアルミナ製の反応管に充填
し、750℃で大気圧でCH4:O2:N2 =2:1:4
の混合ガスを7リットル/hの流速で流し耐久試験を行
なった。耐久試験による触媒の性能は、反応生成物を反
応管出口に取り付けられた捕集器によって捕集し、ガス
クロマトグラフによって分析した。
例とを比較すると、メタン転化率およびC2 選択率とも
に、本発明例は比較例との全く遜色なく、したがってC
2 収率も比較例と有意差が認められず、同等の性能が確
認された。上記触媒2gをアルミナ製の反応管に充填
し、750℃で大気圧でCH4:O2:N2 =2:1:4
の混合ガスを7リットル/hの流速で流し耐久試験を行
なった。耐久試験による触媒の性能は、反応生成物を反
応管出口に取り付けられた捕集器によって捕集し、ガス
クロマトグラフによって分析した。
【0030】分析結果は、反応したメタン,酸素の割合
を表したメタン転化率,酸素転化率,反応生成物におけ
るC2 成分(C2H4とC2H6)の合計の選択率、反応し
たメタンから得られたC2 成分の合計の収率で表し評価
した。結果は、次の表2に示す。また図5に本発明例
(リチウムメトキシドのアルコール溶液と酢酸サマリウ
ム溶液との混合液を蒸発乾固し加熱焼成後粉砕してなる
触媒を用いた例:実施例No.18)をグラフとして示
した。
を表したメタン転化率,酸素転化率,反応生成物におけ
るC2 成分(C2H4とC2H6)の合計の選択率、反応し
たメタンから得られたC2 成分の合計の収率で表し評価
した。結果は、次の表2に示す。また図5に本発明例
(リチウムメトキシドのアルコール溶液と酢酸サマリウ
ム溶液との混合液を蒸発乾固し加熱焼成後粉砕してなる
触媒を用いた例:実施例No.18)をグラフとして示
した。
【0031】
【表2】
【0032】この表2においては、比較例として2つ
(LiF担持量30モル%の実施例No.4とLiF担
持量50モル%の実施例No.8)、本発明例としてL
i担持量50モル%の実施例No.18 (リチウムメト
キシドと酢酸サマリウムとにより調整された触媒を用い
たもの)を示している。いずれの場合も反応温度は75
0℃である。
(LiF担持量30モル%の実施例No.4とLiF担
持量50モル%の実施例No.8)、本発明例としてL
i担持量50モル%の実施例No.18 (リチウムメト
キシドと酢酸サマリウムとにより調整された触媒を用い
たもの)を示している。いずれの場合も反応温度は75
0℃である。
【0033】その結果、一般にはC2 収率が16%程度
以上であればまだ使える状態にあると判断されるが、比
較例としての実施例No.4 のもの(LiF担持量30
モル%)はおよそ40時間(hr)で使用に耐え得なく
なり、実施例No.8 のもの(LiF担持量50モル
%)はおよそ70時間で使用に耐え得なくなるものであ
るのに対し、本発明例としての実施例No.18 のもの
(Li担持量50モル%)は200時間以上にわたって
高いC2 収率が得られることが明らかとなった。
以上であればまだ使える状態にあると判断されるが、比
較例としての実施例No.4 のもの(LiF担持量30
モル%)はおよそ40時間(hr)で使用に耐え得なく
なり、実施例No.8 のもの(LiF担持量50モル
%)はおよそ70時間で使用に耐え得なくなるものであ
るのに対し、本発明例としての実施例No.18 のもの
(Li担持量50モル%)は200時間以上にわたって
高いC2 収率が得られることが明らかとなった。
【0034】その理由としてはいろいろと考えられる
が、特に本発明に係る製造方法によれば、触媒の組成物
であるリチウム(Li)と酸化サマリウム(Sm2O3)
とが均質に混合されていて、活性成分であるリチウム
(Li)が揮散しにくい状態となっており、従来の製造
方法の触媒では表面のフッ化リチウムが反応系に飛翔す
れば最早触媒反応に寄与しなくなるのが、本発明方法に
よる触媒では内部の酸化リチウムがじわじわと触媒反応
に寄与し続けることに因るものと思われる。
が、特に本発明に係る製造方法によれば、触媒の組成物
であるリチウム(Li)と酸化サマリウム(Sm2O3)
とが均質に混合されていて、活性成分であるリチウム
(Li)が揮散しにくい状態となっており、従来の製造
方法の触媒では表面のフッ化リチウムが反応系に飛翔す
れば最早触媒反応に寄与しなくなるのが、本発明方法に
よる触媒では内部の酸化リチウムがじわじわと触媒反応
に寄与し続けることに因るものと思われる。
【0035】そしてこの表2には示していないが、本発
明例の場合、リチウムメトキシド溶液と酢酸サマリウム
溶液とを用いてLi担持量30モル%に調製した触媒に
ついても同様の効果が得られた。また酢酸サマリウムで
なくサマリウムアセチルアセトナートを用いて調製した
触媒についても同様の効果が期待されるものである。
明例の場合、リチウムメトキシド溶液と酢酸サマリウム
溶液とを用いてLi担持量30モル%に調製した触媒に
ついても同様の効果が得られた。また酢酸サマリウムで
なくサマリウムアセチルアセトナートを用いて調製した
触媒についても同様の効果が期待されるものである。
【0036】以上表1および表2に示した実験結果およ
び図2〜図5に示したグラフからもわかるように、本発
明例によれば、C2 収率が従来の製法のものと同等以上
の遜色ないものであることはもとより、長時間の使用に
も耐え得るものであり、連続的な酸化カップリング反応
によるエタン・エチレンの製造には好適なものと言え
る。そしてまたこの触媒中には腐食成分であるハロゲン
が含まれないため、反応装置がその触媒からの揮散成分
によって腐食されるといったことも回避されるものであ
る。
び図2〜図5に示したグラフからもわかるように、本発
明例によれば、C2 収率が従来の製法のものと同等以上
の遜色ないものであることはもとより、長時間の使用に
も耐え得るものであり、連続的な酸化カップリング反応
によるエタン・エチレンの製造には好適なものと言え
る。そしてまたこの触媒中には腐食成分であるハロゲン
が含まれないため、反応装置がその触媒からの揮散成分
によって腐食されるといったことも回避されるものであ
る。
【0037】尚、本発明は上記実施例の触媒に何ら限定
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
各種の触媒を提示できるものである。たとえば本発明の
触媒原料であるアルカリ金属アルコキシドとしては、上
記のリチウムメトキシドに限らずナトリウム(Na),
カリウム(K)等の他のアルカリ金属のアルコキシドの
適用も考えられ、またアルコキシドとしてもメトキシド
のほかエトキシドなども適応できるものである。
されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
各種の触媒を提示できるものである。たとえば本発明の
触媒原料であるアルカリ金属アルコキシドとしては、上
記のリチウムメトキシドに限らずナトリウム(Na),
カリウム(K)等の他のアルカリ金属のアルコキシドの
適用も考えられ、またアルコキシドとしてもメトキシド
のほかエトキシドなども適応できるものである。
【0038】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように本発
明方法により製造されたアルカリ金属酸化物担持酸化サ
マリウム系触媒によれば、メタンから炭素数の1つ多い
エタン・エチレン等の炭化水素を酸化カップリング反応
により製造するに際し、C2 選択率、C2 収率を高める
ことができるばかりか、触媒寿命も際立って長いため
に、持続的な触媒反応によりメタンからエタン・エチレ
ン製造を生産性良く行なうことができるものである。し
かもこの触媒中にハロゲン等の腐食成分が含まれないた
め反応装置の腐食回避による恒久的使用も達成される。
したがって天然ガス中のメタンを原料とする合成化学産
業の発展に大いに寄与するものである。
明方法により製造されたアルカリ金属酸化物担持酸化サ
マリウム系触媒によれば、メタンから炭素数の1つ多い
エタン・エチレン等の炭化水素を酸化カップリング反応
により製造するに際し、C2 選択率、C2 収率を高める
ことができるばかりか、触媒寿命も際立って長いため
に、持続的な触媒反応によりメタンからエタン・エチレ
ン製造を生産性良く行なうことができるものである。し
かもこの触媒中にハロゲン等の腐食成分が含まれないた
め反応装置の腐食回避による恒久的使用も達成される。
したがって天然ガス中のメタンを原料とする合成化学産
業の発展に大いに寄与するものである。
【図1】30モル%LiOCH3/Sm(CH3COO)
3 触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4転化
率,C2収率,C2選択率との関係を示した図である。
3 触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4転化
率,C2収率,C2選択率との関係を示した図である。
【図2】50モル%LiOCH3/Sm(CH3COO)
3 触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4 転化
率,C2 収率,C2 選択率との関係を示した図である。
3 触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4 転化
率,C2 収率,C2 選択率との関係を示した図である。
【図3】30モル%LiOCH3/Sm(C5H7O2)3
触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4 転化
率,C2 収率,C2 選択率との関係を示した図である。
触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4 転化
率,C2 収率,C2 選択率との関係を示した図である。
【図4】50モル%LiOCH3/Sm(C5H7O2)3
触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4 転化
率,C2 収率,C2 選択率との関係を示した図である。
触媒を用いた活性試験における反応温度とCH4 転化
率,C2 収率,C2 選択率との関係を示した図である。
【図5】50モル%LiOCH3/Sm(CH3COO)
3 触媒を用いた耐久試験(750℃)における試験経過
時間とCH4 転化率,C2 収率,C2 選択率との関係を
示した図である。
3 触媒を用いた耐久試験(750℃)における試験経過
時間とCH4 転化率,C2 収率,C2 選択率との関係を
示した図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】近年、天然ガス中のメタン(CH4)を
原料とし、これからエチレン(C2H4),エタン(C
2H6)等の炭素数が1つ多い炭化水素を製造する合成
化学が発達してきた。この方法の1つは、いわゆる酸化
カップリング反応と称されるもので、触媒を用い酸素
(O2)等の酸化剤の存在下でメタン(CH4)の2分
子縮合を行なわせ、エチレン(C2H4)やエタン(C
2H6)等のC2化合物を得るものであり、もう1つ
は、いわゆる部分酸化法と称されるものでメタンの部分
酸化によりメタノールなど含酸素化合物を得るものであ
る。
原料とし、これからエチレン(C2H4),エタン(C
2H6)等の炭素数が1つ多い炭化水素を製造する合成
化学が発達してきた。この方法の1つは、いわゆる酸化
カップリング反応と称されるもので、触媒を用い酸素
(O2)等の酸化剤の存在下でメタン(CH4)の2分
子縮合を行なわせ、エチレン(C2H4)やエタン(C
2H6)等のC2化合物を得るものであり、もう1つ
は、いわゆる部分酸化法と称されるものでメタンの部分
酸化によりメタノールなど含酸素化合物を得るものであ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】ところで前者の酸化カップリング反応によ
れば、エチレン(C2H4)やエタン(C2H6)等の
C2化合物を得るよりもメタン(CH4)が一酸化炭素
(CO)を経て二酸化炭素(CO2)にまで酸化される
反応の方が優位であることによりC2化合物(C
2H4,C2H6)の選択的な収得が難しいという問題
がある。
れば、エチレン(C2H4)やエタン(C2H6)等の
C2化合物を得るよりもメタン(CH4)が一酸化炭素
(CO)を経て二酸化炭素(CO2)にまで酸化される
反応の方が優位であることによりC2化合物(C
2H4,C2H6)の選択的な収得が難しいという問題
がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 アルカリ金属のアルコキシドと酢酸サマ
リウム又はサマリウムアセチルアセトナートとの混合液
を加熱蒸発乾固し、焼成粉砕してなることを特徴とする
アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法。 - 【請求項2】 前記アルカリ金属のアルコキシドがリチ
ウムメトキシドであることを特徴とする請求項1に記載
のアルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17374994A JP3618003B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17374994A JP3618003B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0810617A true JPH0810617A (ja) | 1996-01-16 |
JP3618003B2 JP3618003B2 (ja) | 2005-02-09 |
Family
ID=15966425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17374994A Expired - Fee Related JP3618003B2 (ja) | 1994-07-01 | 1994-07-01 | アルカリ金属担持酸化サマリウム系触媒の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3618003B2 (ja) |
-
1994
- 1994-07-01 JP JP17374994A patent/JP3618003B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3618003B2 (ja) | 2005-02-09 |
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