JPH08106163A - 着色画像形成材料、これを用いた感光液、感光性エレメント、カラーフィルターの製造法及びカラーフィルター - Google Patents

着色画像形成材料、これを用いた感光液、感光性エレメント、カラーフィルターの製造法及びカラーフィルター

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JPH08106163A
JPH08106163A JP24001494A JP24001494A JPH08106163A JP H08106163 A JPH08106163 A JP H08106163A JP 24001494 A JP24001494 A JP 24001494A JP 24001494 A JP24001494 A JP 24001494A JP H08106163 A JPH08106163 A JP H08106163A
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colored image
color filter
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pigment
image forming
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JP24001494A
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English (en)
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Shiyouichi Sasaki
晶市 佐々木
Shigeo Tachiki
繁雄 立木
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Satohiko Akahori
聡彦 赤堀
Koji Yamazaki
浩二 山崎
Tsutomu Sato
勉 佐藤
Yoichi Kimura
陽一 木村
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板への密着性を著しく向上させ、露光時の
環境に影響を受けず、良好な感光性を有する着色画像形
成材料、これを用いた感光液、感光性エレメント、カラ
ーフィルターの製造法及びカラーフィルターを提供す
る。 【構成】 (a)酸価が20〜300、重量平均分子量
が1,500〜200,000の樹脂、(b)顔料、
(c)光重合性不飽和結合を分子内に2つ以上含有する
モノマー、(d)光開始剤及び(e)分子内にビニルベ
ンジルアミノ基及びトリメトキシ基を有するシランカッ
プリング剤と分子内にメタクリロキシプロピル基及びト
リメトキシ基を有するシランカップリング剤を含んでな
る着色画像形成材料、これを用いた感光液、感光性エレ
メント、カラーフィルターの製造法及びカラーフィルタ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色画像形成材料、こ
れを用いた感光液、感光性エレメント、カラーフィルタ
ーの製造法及びカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示デバイス、センサー及び
色分解デバイス等にカラーフィルターが多用されてい
る。このカラーフィルターの製造法として、従来は、染
色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインをパタ
ーニングし、そこに、主に染料を用いて染色し、画素を
得るという方法がとられていた。しかし、この方法で得
た画素は、材料からの制約で、耐熱性、耐光性が低いと
いう問題があった。そこで、最近、耐熱性及び耐光性を
改良する目的で、顔料を分散した感光材料を用いる方法
が注目され、多くの検討が行われるようになった。この
方法によれば、製法も簡略化され、得られたカラーフィ
ルターも安定で、寿命の長いものになることが知られて
いる。しかし一方、基板上に画素を形成する際に、顔料
を含んだ感光性の膜の基板への密着性が低いために、現
像時に画素が剥離するという問題があった。そこで、従
来から、シランカップリング剤を組成物に添加して密着
性の向上を図ってきたが、一般的なシランカップリング
剤を単独で用いた場合、安定性が低く、特に高温下での
露光では、効力を失い、画像パターンが得られないこと
が知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料を分散
した感光材料の問題点である基板への密着性を著しく向
上させ、しかも、露光時の環境に影響を受けず、良好な
感光性を有する着色画像形成材料、これを用いた感光
液、感光性エレメント、カラーフィルターの製造法及び
カラーフィルターを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、特定のシランカップリング剤を組み合わせて
用いることにより、基板への感光材料の密着性を向上さ
せ、かつ、その効力を長期に渡って持続させられること
を見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、
(a)酸価が20〜300、重量平均分子量が1,50
0〜200,000の樹脂、(b)顔料、(c)光重合
性不飽和結合を分子内に2つ以上含有するモノマー、
(d)光開始剤及び(e)分子内にビニルベンジルアミ
ノ基及びトリメトキシ基を有するシランカップリング剤
と分子内にメタクリロキシプロピル基及びトリメトキシ
基を有するシランカップリング剤を含んでなる着色画像
形成材料、その着色画像形成材料と有機溶剤を含む感光
液並びにその着色画像形成材料を含む層及び支持体フィ
ルムを有する感光性エレメントに関する。また、本発明
は、前記着色画像形成材料の膜を基板上に形成し、活性
光線を画像状に照射し、露光部を光硬化させ、未露光部
を現像により除去する工程を、異なった複数の色の前記
着色画像形成材料について繰り返し行い、画素を形成す
ることを特徴とするカラーフィルターの製造法及びその
製造法により製造されたカラーフィルターに関する。
【0005】以下、本発明について詳述する。(a)成
分である酸価が20〜300、重量平均分子量が1,5
00〜200,000の樹脂は、酸価及び重量平均分子
量がこの範囲に入っていれば特に制限はないが、例え
ば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボキシル
基含有重合性モノマーと(メタ)アクリル酸エステル、
スチレン等の重合性モノマーとの共重合体が代表的なも
のとして挙げられる。また、(a)成分の樹脂は、光重
合性不飽和結合を有するものであってもよい。かかる樹
脂としては、高酸価カルボキシル基含有樹脂にグリシジ
ルメタアクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグ
リシジル基含有不飽和化合物やアリルアルコール、2−
ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレー
ト等の不飽和アルコールを反応させた樹脂、水酸基を有
するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含
有不飽和化合物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽
和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応さ
せた樹脂、共役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不
飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重
合性モノマーを反応させた樹脂等が代表的な樹脂として
挙げられる。
【0006】(a)成分の樹脂の酸価は20〜300、
好ましくは40〜200、より好ましくは60〜150
の範囲とされる。酸価が20未満では、アルカリ現像性
が低下し、また、300を超えると画像パターンの形状
が不鮮明となる。また、(a)成分の樹脂の重量平均分
子量は1,500〜200,000、好ましくは5,0
00〜100,000、より好ましくは、10,000
〜50,000の範囲とされる。重量平均分子量が1,
500未満では、顔料の分散安定性が乏しくなり、ま
た、200,000を超えると、感光液にしたときの粘
度が高くなり、スピンコートする際の塗布性が低下す
る。(a)成分の樹脂の使用量は、(a)、(b)、
(c)、(d)及び(e)成分の総量に対して、10〜
85重量%とすることが好ましく、20〜60重量%と
することがより好ましく、25〜50重量%とすること
が特に好ましい。この使用量が10重量%未満では、顔
料の分散安定性が低下する傾向があり、85重量%を超
えると、感光液にしたときの粘度が高くなり、スピンコ
ートする際の塗布性が低下する傾向がある。
【0007】次に、(b)成分の顔料について説明す
る。顔料には無機顔料と有機顔料があるが、色調の豊富
さ等から黒色のカーボンブラック(無機顔料)と有機顔
料が好ましい。有機顔料としては、例えば、アゾ系、フ
タロシアニン系、インジゴ系、アントラキノン系、ペリ
レン系、キナクリドン系、メチン・アゾメチン系、イソ
インドリノン系等が挙げられる。
【0008】本発明の着色画像形成材料をカラーフィル
ターに適用する場合には、赤、緑、青及び黒色等の着色
画像に適した各顔料系が用いられる。赤色の着色画像に
は、単一の赤色顔料系を用いてもよいし、黄色顔料系を
赤色顔料系に混合して調色を行ってもよい。赤色顔料系
としては、例えば、カラーインデックス名で、ピグメン
トレッド9、123、155、168、177、18
0、217、220、224等が挙げられる。また、黄
色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、
ピグメントイエロー20、24、83、93、109、
110、117、125、139、147、154等が
挙げられる。これらの赤色及び黄色顔料は、それぞれ2
種以上を混合して用いることもできる。また、赤色顔料
系と黄色顔料系を混合して用いる場合には、黄色顔料系
は赤色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部に対し
て、50重量部以下で用いることが好ましい。
【0009】緑色の着色画像には、単一の緑色顔料系を
用いてもよいし、上記の黄色顔料系を緑色顔料系に混合
して調色を行ってもよい。緑色顔料系としては、例え
ば、カラーインデックス名で、ピグメントグリーン7、
36、37等が挙げられる。これらの緑色及び黄色顔料
は、それぞれ2種以上を混合して用いることもできる。
また、緑色顔料系と黄色顔料系を混合して用いる場合に
は、黄色顔料系は緑色顔料系と黄色顔料系の総量100
重量部に対して、50重量部以下で用いることが好まし
い。
【0010】青色の着色画像には、単一の青色顔料系を
用いてもよいし、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調
色を行ってもよい。青色顔料系としては、例えば、カラ
ーインデックス名で、ピグメントブルー15、15:
3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
また、紫色顔料系としては、例えば、カラーインデック
ス名で、ピグメントバイオレット19、23、29、3
7、50等が挙げられる。これらの青色及び紫色顔料
は、それぞれ2種以上を混合して用いることもできる。
また、青色顔料系と紫色顔料系を混合して用いる場合に
は、紫色顔料系は青色顔料系と紫色顔料系の総量100
重量部に対して、50重量部以下で用いることが好まし
い。黒色の着色画像には、例えば、カーボンブラック、
チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガン等の黒色画像が
用いられる。
【0011】本発明における(b)成分の顔料の使用量
は、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)成分の
総量に対して、5〜50重量%とすることが好ましく、
10〜40重量%とすることがより好ましく、15〜3
0重量%とすることが特に好ましい。この使用量が5重
量%未満では画像の色濃度が低くなる傾向があり、ま
た、50重量%を超えると、光感度が低下する傾向があ
る。
【0012】本発明における(c)成分の光重合性不飽
和結合を分子内に2つ以上有するモノマーとしては、例
えば、EO変性ビスフェノールAジアクリレート(ここ
で、EOはエチレンオキシドを意味する。以下も同
じ)、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート(こ
こで、ECHはエピクロルヒドリンを意味する。以下も
同じ)、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−
ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリ
レート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチ
レングリコール400ジアクリレート、ポリプロピレン
グリコール400ジメタクリレート、テトラエチレング
リコールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメ
チロールプロパントリアクリレート、PO変性トリメチ
ロールプロパントリアクリレート(ここで、POはプロ
ピレンオキシドを意味する。以下も同じ)、トリス(メ
タクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト等が挙げられる。これらのモノマーは単独で又は2種
類以上を組み合せて用いられる。
【0013】本発明における(c)成分のモノマーの使
用量は、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)成
分の総量に対して、2〜50重量%とすることが好まし
く、5〜40重量%とすることがより好ましく、10〜
30重量%とすることが特に好ましい。モノマーの使用
量が2重量%未満では、光感度が低い傾向があり、50
重量%を超えると、顔料の分散安定性が低下する傾向が
ある。
【0014】本発明における(d)成分の光開始剤とし
ては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチ
ル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ
−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、
2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベン
ゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブ
チルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサン
トン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノ
ン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアン
トラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、
2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、
9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアント
ラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェ
ニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−
4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等が挙げられ
る。これらの光開始剤は単独で又は2種類以上を組み合
せて用いられる。
【0015】本発明における(d)成分の光開始剤の使
用量は、(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)成
分の総量に対して、0.01〜20重量%とすることが
好ましく、2〜15重量%とすることがより好ましく、
5〜10重量%とすることが特に好ましい。この使用量
が0.01重量%未満では、光感度が低くなる傾向があ
り、また、20重量%を超えると、密着性が低下する傾
向がある。
【0016】本発明における(e)成分について説明す
る。分子内にビニルベンジルアミノ基及びトリメトキシ
基を有するシランカップリング剤としては、N−β−
(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン・塩酸塩等が挙げられる。分子
内にメタクリロキシプロピル基及びトリメトキシ基を有
するシランカップリング剤としては、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これら
(e)成分以外のシランカップリング剤を用いることが
でき、そのようなものとしては、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシ
シラン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上
を組み合せて用いられる。
【0017】本発明における(e)成分は、分子内にビ
ニルベンジルアミノ基及びトリメトキシ基を有するシラ
ンカップリング剤と分子内にメタクリロキシプロピル基
及びトリメトキシ基を有するシランカップリング剤を組
み合わせて使用することが特徴である。
【0018】本発明における(e)成分((e)成分以外
のシランカップリング剤を用いる場合は、それも含め
て)の使用量は、(a)、(b)、(c)、(d)及び
(e)成分の総量に対し、0.2〜20重量%とするこ
とが好ましく、0.5〜15重量%とすることが、より
好ましく、1.0〜10重量%とすることが特に好まし
い。この使用量が、0.2重量%未満では、密着性向上
の効果が不充分となる傾向があり、また、20重量%を
超えると着色画像形成の際に未露光部の膜が剥離せず
に、良好な画像パターンが得られなくなる傾向がある。
【0019】本発明における(e)成分のシランカップ
リング剤中の、分子内にビニルベンジルアミノ基及びト
リメトキシ基を有するシランカップリング剤と分子内に
メタクリロキシプロピル基及びトリメトキシ基を有する
シランカップリング剤の併用比率(重量比)は、15:
85〜80:20とすることが好ましく、25:75〜
70:30とすることがより好ましく、40:60〜6
0:40とすることが特に好ましい。この併用比率がこ
の範囲を外れるとシランカップリング剤の併用効果がな
くなり、密着性が不充分となる傾向がある。
【0020】(e)成分以外のシランカップリング剤を
用いる場合、(e)成分である分子内にビニルベンジル
アミノ基及びトリメトキシ基を有するシランカップリン
グ剤と分子内にメタクリロキシプロピル基及びトリメト
キシ基を有するシランカップリング剤の使用量は、
(e)成分と(e)成分以外のシランカップリング剤の
総量に対し、75重量%以上とすることが好ましく、8
5重量%以上とすることがより好ましく、90重量%以
上とすることが特に好ましい。この使用量が、75重量
%未満では、密着性が不充分となる傾向がある。
【0021】本発明の着色画像形成材料には、必須成分
である(a)、(b)、(c)、(d)及び(e)成分
以外に、暗反応を抑制するためのハイドロキノン、ハイ
ドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブ
チルカテコール等の熱重合禁止剤、膜の平滑性を向上さ
せるためのフッ素系、シリコン系、炭化水素系等の界面
活性剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の各種添加剤を必
要に応じて適宜使用することができる。本発明の着色画
像形成材料は、適当な有機溶剤を加えて感光液とし、こ
れを基板に直接塗布するか、もしくはいったん、支持体
に塗布したのち基板にラミネートするなどして、基板上
に膜として形成される。その後、露光、現像を行い、目
的の画像パターンを得ることができる。次に、本発明の
着色画像形成材料を感光液とする方法について以下に説
明する。
【0022】まず(b)成分の顔料を分散させる必要が
ある。この方法としては通常、(a)成分の樹脂及び顔
料を有機溶剤と混合し、この混合物を超音波分散機、三
本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモ
ジナイザー、ニーダー等の分散/混練装置を用いて行う
ことができる。このときに用いる有機溶剤としては特に
制限はなく、例えば、ケトン系、セロソルブ系、アルコ
ール系、芳香族系等が挙げられる。具体的には、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ、ブチロセロソルブ、メチ
ルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテー
ト、ブチロセロソルブアセテート、エチレングリコール
モノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシ
ルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジ
エチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3
−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチ
ルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒド
ロキシメチル−2−ピロリドン、メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、酢酸エチル等の有機溶剤が挙
げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合せて
使用される。
【0023】この際、ポリカルボン酸型高分子活性剤、
ポリスルホン酸型高分子活性剤等のアニオン系顔料分散
剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロッ
クポリマー等のノニオン系顔料分散剤などの顔料分散
剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン
系、キナクリドン系等の有機色素にカルボキシル基、ス
ルホン酸塩基、カルボン酸アミド基、水酸基等の置換基
を導入した有機色素の誘導体などを加えると、顔料の分
散性や分散安定性が良好になり好ましい。これら顔料分
散剤や有機色素の誘導体は、顔料100重量部に対して
50重量部以下で用いることが好ましい。また、顔料分
散時に(c)、(d)及び(e)成分を加えてもよく、
顔料分散後に(c)、(d)及び(e)成分を加えても
よい。
【0024】(a)成分の樹脂は、全量を分散時に顔料
と共に用いてもよく、樹脂の一部を分散後に加えてもよ
い。ただし、樹脂は顔料100重量部に対して、分散時
に少なくとも20重量部以上用いることが好ましい。2
0重量部未満では顔料の分散安定性が低下する傾向があ
る。同様に有機溶剤も顔料の分散時に全量用いてもよ
く、有機溶剤の一部を分散後に加えてもよい。ただし、
有機溶剤は分散時の顔料及び樹脂の全量100重量部に
対して、分散時に、少なくとも100重量部以上用いる
ことが好ましい。100重量部未満では、分散時の粘度
が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミル
等で分散する場合には分散が困難になる可能性がある。
また、有機溶剤は、感光液中の(a)、(b)、
(c)、(d)及び(e)成分を含む全固形分が5〜4
0重量%の範囲になるよう用いられることが好ましい。
【0025】次にこのようにして得られた感光液を基板
に直接塗布する場合には、例えば、ロールコーター塗
布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗
布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗
布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗
布、エアナイフコーター塗布などにより行われる。この
際に用いる基板としては、用途により選択されるが、例
えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラ
ス等の透明ガラス基板、ポリエステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹
脂製シート、フィルム又は基板、アルミニウム板、銅
板、ニッケル板、ステンレス板等の金属基板、その他セ
ラミック基板、光電変換素子を有する半導体基板などが
挙げられる。塗布後、通常、50〜130℃の温度で1
〜30分間乾燥して膜を得ることができる。
【0026】一方、感光液を基板に直接塗布せずに、い
ったん支持体上に塗布乾燥し、着色画像形成材料を含む
層(この層の厚さは、通常0.1〜300μm、好まし
くは0.2〜30μm、より好ましくは0.2〜5μm
である)を形成して感光性エレメントとし、これを基板
にラミネートするなどして、基板表面に膜として形成す
ることもできる。支持体に感光液を塗布する方法として
は、ナイフコーター塗布、グラビアコーター塗布、ロー
ルコーター塗布、スプレーコーター塗布等で行うことが
できる。この際に用いられる支持体としては、例えば、
ポリエステルフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のフィ
ルムが挙げられる。塗布したのち、上記と同様に、通
常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を
得ることができる。更に膜の表面に塵が付着するのを防
ぐ等の目的で、膜の表面に剥離可能なカバーフィルムを
積層することが望ましい。剥離可能なカバーフィルムと
しては、例えば、ポリエチレンフィルム、テフロンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等があ
り、カバーフィルムを剥離するときに膜と支持体との接
着力よりも膜とカバーフィルムとの接着力がより小さい
ものであればよい。
【0027】このようにして得られた感光性エレメント
を基板上にラミネートする方法としては、基板と本発明
の着色画像形成材料を含む層を重ね合わせながら、加熱
圧着することが好ましい。この場合、雰囲気は常圧でも
減圧下でもよい。このようにして基板表面に形成した本
発明の着色画像形成材料を含む膜の厚みは、用途によっ
て適宜定まるが、通常、0.1〜300μmの範囲で使
用される。また、カラーフィルターに用いる場合には、
通常、0.2〜5μmの範囲で使用される。
【0028】次に画像パターンを形成する方法について
説明する。上記の方法で得られた基板上の膜に、活性光
線を画像状に照射し、露光部の膜を硬化させる。この
際、感光性エレメントを用いて膜を形成した場合には、
支持体をつけたまま上から露光してもよく、いったん支
持体を剥離したのち露光してもよい。また、基板に直接
感光液を塗布して膜を形成した場合でも、その膜の表面
にポリビニルアルコール等の酸素遮断膜を0.5〜30
μmの厚みで形成し、その上から露光してもよい。活性
光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高
圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライ
ドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、可視光レ
ーザー等が好ましく用いられる。これらの光源を用いて
フォトマスクを介したパターン露光や走査による直接描
画などにより画像状に活性光線が照射される。
【0029】続いて現像工程、すなわち、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナ
トリウム等の無機アルカリや、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミ
ン、n−ブチルアミン等の有機塩基や塩を含む水溶液を
吹きつけるか、水溶液に浸漬するなどして、未露光部を
除去し、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得
ることができる。この際、支持体を付けたまま露光した
場合には、支持体を剥離したのち、現像を行う。現像
後、更に、着色画像パターンを高圧水銀灯等を用いて
0.5〜5J/cm2の光量を後露光するか、60〜200
℃の温度で1〜60分間、後加熱をすると、画像パター
ンはより強固になり好ましい。
【0030】液晶表示素子に用いるカラーフィルターの
作製法を例示すると、ガラス基板上に本発明になる着色
画像形成材料を用いて、前記した方法を繰り返して行う
ことにより、赤、緑、青等の着色画素を形成したのち、
この着色画素間のすき間に、黒色の着色画像をブラック
マトリックスとして形成する方法や、先にクロム蒸着や
黒色の着色画像等によりブラックマトリックスを形成
後、上記と同様に、赤、緑、青等の着色画素を形成して
カラーフィルターを作製する方法などがある。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 合成例1 メチルメタクリレート42g、ブチルアクリレート33
g、アクリル酸25g及びアゾビスイソブチロニトリル
2gからなる混合液を、窒素ガス雰囲気下で110℃に
保温したプロピレングリコールモノメチルエーテル90
g中に2時間かけて滴下した。滴下後、撹拌しながら3
時間保温し、その後、アゾビスジメチルバレロニトリル
1g及びプロピレングリコールモノメチルエーテル12
gからなる混合液を20分間かけて滴下し、さらに撹拌
しながら4時間保温して、高酸価アクリル樹脂(酸価1
93)溶液を得た。次に、この溶液にグリシジルメタク
リレート24g、ハイドロキノン0.1g及びテトラエ
チルアンモニウムブロマイド0.8gを加えて空気を吹
き込みながら105℃で6時間反応させて、光重合性不
飽和基を有する樹脂溶液を得た。樹脂の酸価は88、重
量平均分子量は45,000であった。樹脂溶液の固形
分は55重量%であった。
【0032】実施例1 (a)成分として、前記の合成例1で得られた樹脂溶液
73g(固形分40g)、(b)成分として、カラーイ
ンデックス名で、ピグメントレッド177を25g及び
ピグメントイエロー139を5gをプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル167gに加え、これをビーズミ
ルを用いて2時間分散した。この分散液200gに、上
記の樹脂溶液24g(固形分13g)、(c)成分とし
てトリメチロールプロパントリアクリレート27g、
(d)成分としてベンゾフェノン6g、N,N′−テト
ラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g、
(e)成分として、γ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン(信越シリコーン(株)製、商品名KBM−
503)1.5g、N−β−(N−ビニルベンジルアミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン・
塩酸塩(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、商品
名SZ−6032)1.5g並びにプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル280gを加えて混合し、本発明
の感光液を得た。この感光液を、ガラス基板(コーニン
グ社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗
布し、更に80℃、5分の乾燥を行い、膜厚2.0μm
の膜を形成した。得られた膜に、ネガマスクを通して超
高圧水銀灯により、画像状に150mJ/cm2の露光を行
い、次いで、トリエタノールアミンを6重量%含む水溶
液により現像を行った。得られた赤色の画像パターンに
ついて、評価結果を表1に示す。
【0033】実施例2 (a)成分として、前記の合成例1で得られた樹脂溶液
110g(固形分60g)、(b)成分として、カラー
インデックス名で、ピグメントグリーン36を22g及
びピグメントイエロー83を8gをプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル200gに加え、これをビーズミ
ルを用いて2時間分散した。この分散液220gに、
(c)成分としてペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート35g、(d)成分としてベンゾフェノン6g、
N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフ
ェノン3g、(e)成分として、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン(株)製、商
品名KBM−503)0.5g、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン・塩酸塩(東レ・ダウコーニングシリコーン
(株)製、商品名SZ−6032)0.7g並びにプロピ
レングリコールモノメチルエーテル125gを加えて混
合し、本発明の感光液を得た。この感光液を実施例1と
同様にガラス基板上に塗布、乾燥し、膜厚2.0μmの
膜を形成した。得られた膜に、実施例1と同様な方法及
び条件で露光、現像を行った。得られた緑色の画像パタ
ーンについて、評価結果を表1に示す。
【0034】実施例3 (a)成分として、前記の合成例1で得られた樹脂溶液
36g(固形分20g)、(b)成分として、カラーイ
ンデックス名で、ピグメントブルー15:6を24g及
びピグメントバイオレット23を1gをプロピレングリ
コールモノメチルエーテル200gに加え、これをビー
ズミルを用いて2時間分散した。この分散液140g
に、上記の樹脂溶液70g(固形分38.5g)、
(c)成分として1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト35g、(d)成分としてベンゾフェノン6g、N,
N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノ
ン2g、(e)成分として、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン(信越シリコーン(株)製、商品名
KBM−503)3g、N−β−(N−ビニルベンジル
アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン・塩酸塩(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、
商品名SZ−6032)2g、ビニルトリエトキシシラ
ン(チッソ(株)製、商品名S220)0.5g並びにプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル230gを加え
て混合し、本発明の感光液を得た。この感光液を、実施
例1と同様にガラス基板上に塗布、乾燥し、膜厚2.0
μmの膜を形成した。得られた膜に、実施例1と同様な
方法及び条件で露光及び現像を行った。得られた青色の
画像パターンについて、評価結果を表1に示す。
【0035】実施例4 実施例1で得られた感光液を、厚さ6μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム上に、グラビアコート法によ
り塗布し、100℃、2分の乾燥により、膜厚2.0μ
mの着色画像形成材料を含む層を形成し、その上に厚さ
40μmのポリエチレンフィルムで被覆して感光性エレ
メントを得た。得られた感光性エレメントからポリエチ
レンフィルムを剥がした後、実施例1で用いたものと同
様のガラス基板上に、ラミネートした。ラミネート条件
は、ガラス基板温度40℃、ラミネートロール温度11
0℃、ラミネート圧力3.5kgf/cm2、ラミネート速度
1.5m/minで行った。次に、ネガマスクを通して、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム上から超高圧水銀灯
により画像状に60mJ/cm2の露光を行い、次いで、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムを剥離した後、実施例
1と同様な方法及び条件で現像を行った。得られた赤色
の画像パターンについて、評価結果を表1に示す。
【0036】実施例5 クロム蒸着によりブラックマトリックスを形成した実施
例1で用いたガラス基板上に、実施例1と同様な方法及
び条件で赤色の画像パターンを形成した後、150℃で
10分間の後加熱を行った。次いで、その基板を用い
て、実施例2と同様な方法及び条件で、赤色画像パター
ンの隣に緑色の画像パターンを形成した。その後、15
0℃で10分間の後加熱を行った。次いで、その基板を
用いて、実施例3と同様な方法及び条件で、緑色画像パ
ターンの隣に青色の画像パターンを形成した。その後、
150℃で10分間の後加熱を行った。以上により、1
つの画素が、30μm×100μmの赤、緑及び青色の
三色からなるモザイク状に画素が並んだカラーフィルタ
ーを作製した。
【0037】実施例6 クロム蒸着によりブラックマトリックスを形成した実施
例1で用いたガラス基板上に、実施例4と同様な方法及
び条件で赤色の画像パターンを形成した後、150℃で
10分間の後加熱を行った。次いで実施例2で得られた
感光液を用いて、実施例4と同様な方法及び条件で、感
光性エレメントを作製した。この感光性エレメントを上
記の基板上に実施例4と同様な方法及び条件でラミネー
トし、さらに露光を行い、ポリエチレンテレフタレート
フィルムを剥離した後、実施例2と同様な方法及び条件
で現像を行い、赤色画像パターンの隣に緑色の画像パタ
ーンを形成した。その後、150℃で10分間の後加熱
を行った。次いで、実施例3で得られた感光液を用い
て、実施例4と同様な方法及び条件で、感光性エレメン
トを作製した。この感光性エレメントを上記の基板上に
実施例4と同様な方法及び条件でラミネートし、さらに
露光を行い、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥
離した後、実施例3と同様な方法及び条件で現像を行
い、緑色画像パターンの隣に青色の画像パターンを形成
した。その後、150℃で10分間の後加熱を行った。
以上により、1つの画素が、30μm×100μmの
赤、緑及び青色の三色からなるモザイク状に画素が並ん
だカラーフィルターを作製した。
【0038】比較例1 実施例1の中で(e)成分を用いない以外は、実施例1
と同様な組成及び方法、条件で感光液を得た。この感光
液を用いて、実施例1と同様な方法及び条件で膜厚2.
0μmの膜を形成し、更に露光及び現像を行った。結果
を表1に示す。
【0039】比較例2 実施例1の中で(e)成分の特定のシランカップリング
剤を組み合わせて使用する代わりに、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン(株)
製、商品名KBM−503)を単独で3g用いる以外
は、実施例1と同様な組成及び方法、条件で感光液を得
た。この感光液を用いて、実施例1と同様な方法及び条
件で膜厚2.0μmの膜を形成し、更に、露光及び現像
を行った。結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1から、本発明における(e)成分の密
着性を向上する物質であるシランカップリング剤を全く
加えない場合(比較例1)、膜の密着性は極めて悪い。
そのために、現像時に画像パターンが剥離し、画像が得
られないことが分かる。また、シランカップリング剤を
単独で加えた場合(比較例2)膜の密着性は比較例1に
比べて向上するが完全ではない。そのために、現像によ
り得られた画像パターンは細線が剥離し、広い巾の画像
パターンのみが残存するために、解像度が低い結果にな
った。また、高湿下で露光を行った場合には、画像パタ
ーンはすべて剥離し、画像が得られないことが分かっ
た。
【0042】それに対し、本発明の範囲内で、(e)成
分の特定のシランカップリング剤を組み合わせて使用し
た実施例1、2及び3の場合は、膜の密着性を大幅に向
上させることができ、光感度、高解像度の画像パターン
を得ることができる。また、比較例2の場合と異なり、
高湿下でも感光性の低下は見られなかった。一方、実施
例4に示した感光性エレメントを用いた場合には、光感
度がより向上し、60mJ/cm2の露光量でも、実施例1の
場合と同様な光感度と解像度を示した。このように、従
来になく特性良好な着色画像形成材料を用いて作成した
カラーフィルター(実施例5及び6)は、いずれも消偏
性が500以上と光学特性に優れ、画像表示素子として
有効であることを確認した。
【0043】
【発明の効果】本発明の着色画像形成材料、これを用い
た感光液、感光性エレメントは、基板への密着性を著し
く向上させ、しかも、露光時の環境に影響を受けず、良
好な感光性を維持できる優れたものである。また、これ
らの感光液や感光性エレメントを用いる本発明のカラー
フィルターの製造法により製造したカラーフィルター
は、光学特性の優れた画像表示素子として用いることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/032 (72)発明者 赤堀 聡彦 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 山崎 浩二 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内 (72)発明者 佐藤 勉 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内 (72)発明者 木村 陽一 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酸価が20〜300、重量平均分
    子量が1,500〜200,000の樹脂、(b)顔
    料、(c)光重合性不飽和結合を分子内に2つ以上含有
    するモノマー、(d)光開始剤及び(e)分子内にビニ
    ルベンジルアミノ基及びトリメトキシ基を有するシラン
    カップリング剤と分子内にメタクリロキシプロピル基及
    びトリメトキシ基を有するシランカップリング剤を含ん
    でなる着色画像形成材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の着色画像形成材料と有機
    溶剤を含む感光液。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の着色画像形成材料を含む
    層及び支持体フィルムを有する感光性エレメント。
  4. 【請求項4】 さらに、剥離可能なカバーフィルムを着
    色画像形成材料を含む層の上に積層してなる請求項3記
    載の感光性エレメント。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の着色画像形成材料の膜を
    基板上に形成し、活性光線を画像上に照射し、露光部を
    光硬化させ、未露光部を現像により除去する工程を、異
    なった複数の色の着色画像形成材料について繰り返し行
    い、画素を形成することを特徴とするカラーフィルター
    の製造法。
  6. 【請求項6】 異なった複数の色が、赤、緑及び青であ
    る請求項5記載のカラーフィルターの製造法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の製造法により製造
    されたカラーフィルター。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008112146A (ja) * 2006-10-04 2008-05-15 Hitachi Chem Co Ltd 感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性エレメント
US7611826B2 (en) 2002-10-04 2009-11-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Photosensitive resin composition controlling solubility and pattern formation method of double-layer structure using the same
JP2009288703A (ja) * 2008-05-30 2009-12-10 Fujifilm Corp 着色硬化性組成物、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子
JP2012088610A (ja) * 2010-10-21 2012-05-10 Toray Ind Inc ネガ型感光性樹脂組成物およびそれを用いた硬化膜
JP2020197603A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 昭和電工マテリアルズ株式会社 感光性樹脂組成物、感光性樹脂フィルム、多層プリント配線板、半導体パッケージ、及び多層プリント配線板の製造方法

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