JPH08105875A - リポタンパク質分離用充填剤、その充填剤を充填してなる抗体カラム及びそのカラムを用いたレムナント様リポタンパク質の分析方法 - Google Patents

リポタンパク質分離用充填剤、その充填剤を充填してなる抗体カラム及びそのカラムを用いたレムナント様リポタンパク質の分析方法

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JPH08105875A
JPH08105875A JP6215767A JP21576794A JPH08105875A JP H08105875 A JPH08105875 A JP H08105875A JP 6215767 A JP6215767 A JP 6215767A JP 21576794 A JP21576794 A JP 21576794A JP H08105875 A JPH08105875 A JP H08105875A
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lipoprotein
apo
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cholesterol
antibody
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JP6215767A
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Takashi Kitamura
隆司 北村
Yoshio Kato
芳男 加藤
Miyo Okazaki
三代 岡崎
Keiko Sasamoto
恵子 笹本
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】試料中のリポタンパク質分離用充填剤、該充填
剤を充填したリポタンパク質分離用の抗体カラム及び該
カラムを使用した、操作の繁雑さが改良され、迅速性、
操作性かつ分析の自動化が容易な血清中のレムナント様
リポタンパク質の分析方法を提供する。 【構成】非多孔性不溶性支持体に、アポB−48を認識
しない抗ヒトアポA−Iモノクロ−ナル抗体及びアポB
−48を認識しない抗ヒトアポB−100モノクロ−ナ
ル抗体を固定化してなる、リポタンパク質分離用充填
剤、該充填剤を充填したカラム及び該カラムを使用する
レムナント様リポタンパク質の分析方法により前記目的
を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リポタンパク質分離用
充填剤、該充填剤を充填してなるリポタンパク質分離用
抗体カラム、そして該カラムを用いる血清試料中のレム
ナント様リポタンパク質の分析方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】レムナント様リポタンパク質(RLP)
は、カイロミクロン(CM)や超低比重リポタンパク質
(VLDL)などがリポタンパクリパーゼ(LPL)に
よって分解された異常リポタンパク質で、動脈硬化性疾
患と関連性が高く、心筋梗塞患者の脂質代謝異常の診断
やIII型高脂血症の臨床診断に応用されている。
【0003】通常のリポタンパク質は、アポリポタンパ
ク質成分としてアポA−IまたはアポB−100のいず
れかを有し、アポB−48を認識しない抗ヒトアポA−
Iモノクローナル抗体又は抗ヒトアポB−100モノク
ローナル抗体のいずれかに反応するが、RLPはこれら
のどちらの抗体にも反応しないリポタンパク質で、異常
リポタンパク質と考えられている。
【0004】従来、RLPの分析法としては、RLPに
含まれるコレステロ−ル量を分析することにより実施さ
れている。詳しくは、抗ヒトアポA−I及びB−100
モノクローナル抗体を固定化した不溶性支持体と緩衝液
の懸濁液に、試料を添加しゆっくり振とう混和し、静置
後、抗体と反応しなかったRLPを含む上清液にRLP
のコレステロール部分に反応する酵素試薬を加え、上清
液中のコレステロールを測定するなどの、抗体を利用し
た分析方法(免疫吸着法)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の免疫吸着法で
は、試料と抗体との抗原抗体反応を不足なく行なうた
め、抗体を固定化した不溶性支持体の懸濁液と試料との
振とう混和に長時間を要するうえ、RLPを含む上清液
の採取操作や反応試薬を加える操作が繁雑である。この
ため、検体数が多く、かつ、検査に迅速性が要求される
ような臨床検査の現場などでは、ルーチン分析として用
いるのには実用的ではないという課題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の課
題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を
完成した。
【0007】即ち本発明は、非多孔性不溶性支持体に、
アポB−48を認識しない抗ヒトアポA−Iモノクロ−
ナル抗体及びアポB−48を認識しない抗ヒトアポB−
100モノクロ−ナル抗体を固定化してなる、リポタン
パク質分離用充填剤である。また本発明は、非多孔性不
溶性支持体に、アポB−48を認識しない抗ヒトアポA
−Iモノクロ−ナル抗体及びアポB−48を認識しない
抗ヒトアポB−100モノクロ−ナル抗体を固定化した
リポタンパク質分離用充填剤を充填してなる、リポタン
パク質分離用抗体カラムである。そして本発明は、ヒト
血清試料中のRLP以外のリポタンパク質を、非多孔性
不溶性支持体にアポB−48を認識しない抗ヒトアポA
−Iモノクロ−ナル抗体及びアポB−48を認識しない
抗ヒトアポB−100モノクロ−ナル抗体を固定化した
リポタンパク質分離用充填剤を充填してなるリポタンパ
ク質分離用抗体カラムで分離し、分離されなかったRL
Pのコレステロ−ル量を分析することからなる、当該血
清試料中のRLPの分析方法である。以下本発明を詳細
に説明する。
【0008】本発明のリポタンパク質分離用充填剤は、
RLP以外のリポタンパク質を結合することのできる充
填剤である。充填剤に使用する不溶性支持体には、例え
ば高速液体クロマトグラフィ−等に使用されている、シ
リカ、ポリビニルアルコ−ル又はポリヒドロキシメタク
リレ−ト等に代表される、親水性樹脂等の非多孔性でか
つ不溶性の支持体を使用することができる。これら支持
体以外にも、本発明を実施しようとする条件に合致する
ものであれば、特に制限はなく、例えば機械的強度や実
施の際のpH等を考慮して適宜選択することができる。
特にポリビニルアルコ−ルやポリヒドロキシメタクリレ
−トの支持体は、機械的強度に優れ、かつ、広範囲のp
H条件下で安定であり、本発明の支持体として好まし
い。
【0009】非多孔性不溶性支持体に固定化する、アポ
B−48を認識しない抗ヒトアポA−Iモノクロ−ナル
抗体やアポB−48を認識しない抗ヒトアポB−100
モノクロ−ナル抗体は、例えば実施例に示したような市
販のものを使用することが可能であるが、また例えばモ
ノクロ−ナル抗体(A.M.Campbell著、大沢
利昭監訳、東京化学同人)等の記載に従って調製するこ
ともできる。またそれらの固定化については、例えばM
ethods in Enzymology、vol.
XXXIV、section2の記載等、従来知られた
方法に従えば良い。
【0010】本発明のリポタンパク質分離用抗体カラム
は、前述した本発明の充填剤を、適当なカラムに充填し
たものである。カラムの材質としてはガラスやステンレ
ス等を例示できるが、迅速なRLPの分離を目的として
高速液体クロマトグラフィ−操作を実施する場合には、
耐圧性に優れたステンレス等の金属製カラムに充填剤を
充填することが好ましい。
【0011】本発明のリポタンパク質分離用充填剤にお
いては、非多孔性不溶性支持体を使用し、抗体を支持体
の表面にのみ固定化するため、種々の利点を有してい
る。例えば、多孔性支持体においては、その孔内部にも
抗体を固定化することが可能であるが、分子サイズの大
きいリポタンパク質は孔内部を速やかに移動することが
できないため、そこに固定化された抗体との結合に時間
がかかり、結局RLPと他のリポタンパク質との分離に
長時間を要するが、非多孔性支持体を用いた場合には、
分子サイズとは無関係にRLP以外のリポタンパク質は
抗体と結合し、結局RLPと他のリポタンパク質との分
離を迅速に行うことが可能になる。
【0012】本発明のRLPの分析方法は、前述のよう
なリポタンパク質分離用抗体カラムを使用することによ
り、簡便かつ迅速にRLPを分析する方法である。本発
明の分析方法においては、まず試料中のRLP以外のリ
ポタンパク質を、リポタンパク質分離用抗体カラムを用
いて分離する。試料としては、ヒト血清試料を使用する
が、これは例えば、ヒトの血液から血球成分等を除去し
たもので良く、特別の前処理などは不要である。
【0013】リポタンパク質分離用抗体カラムを用いる
RLP以外のリポタンパク質の分離は、操作性や迅速性
の向上という観点から、高速液体クロマトグラフィ−操
作によることが特に好ましい。このため、分析に用いる
抗体カラムに充填する充填剤としては、前記したような
機械的強度等に優れた支持体を用いたものであることが
好ましい。
【0014】RLPの分析に際し、ヒト血清試料中のR
LPとRLP以外のリポタンパク質の分離に使用する溶
離液としては、充填剤に含まれるモノクロ−ナル抗体と
試料中のリポタンパク質の結合を妨害せず、かつRLP
を支持体表面等に非特異的に吸着させない性質のもので
あれば特に制限はなく、例えばビス−トリス、ビス−ト
リスプロパン、トリスエタノ−ルアミン、リン酸等の緩
衝液を例示することができる。これら緩衝液は、20m
M濃度以上の使用により緩衝能を十分大きくすることが
でき、一方、200mM濃度程度までは、後の操作でコ
レステロ−ルと反応して光学的に測定可能な信号を発す
る酵素と色素の組み合わせを用いた場合にも酵素反応を
阻害することがないため、本発明においては20〜20
0mMの範囲、より好ましくは50〜100mMの範囲
で使用すると良い。またそのpHとしては、pH5〜
9、より好ましくは7〜8とすることで後の操作で酵素
等を使用する場合にも良好な結果を得ることができる。
なお、以上の溶離液には、充填剤へのリポタンパク質の
非特異的吸着をより抑制するために緩衝液以外の塩を添
加することが好ましい。一例として、例えば10〜10
0mM濃度、より好ましくは50〜100mM濃度とな
るように、塩化ナトリウムや硫酸ナトリウム等を添加す
ることが例示できる。
【0015】RLPの分析をリポタンパク質分離用カラ
ムを用いて分析操作を実施した後、該カラム中の抗体に
結合したRLP以外のリポタンパク質を溶出させる(い
わゆるカラム洗浄作業)という一連の操作を繰り返し実
施することで、多数の検体について、いわゆるル−チン
分析を実現することができる。むろん、カラム中の抗体
のリポタンパク質結合量(バインディングキャパシテ
ィ)が大きい場合、2回以上の操作をカラムを洗浄する
ことなしに実施することも可能である。
【0016】上記のような目的でリポタンパク質分離用
カラムを洗浄する場合には、溶離液として例えばぎ酸や
クエン酸等の緩衝液を使用することが例示できるが、こ
れら以外のものであっても前述の性質を有するものであ
れば特に制限はない。これら溶離液は、カラムからリポ
タンパク質を溶出させるのに十分で、かつ、洗浄操作後
の分析操作に先立って、カラムの平衡化が容易に行える
程度の濃度範囲で使用することが好ましいが、このよう
な濃度範囲として50〜200mM、より好ましくは1
00〜150mMを例示できる。またそのpHは、カラ
ム中の抗体が安定で、かつ、カラムからリポタンパク質
が溶出しやすい範囲とすれば良いが、このようなpH範
囲としてpH2〜3が好ましい。
【0017】以上のような二種類の緩衝液を交互にステ
ップワイズに切り替えて使用することにより、前述のよ
うなル−チン分析を実現することができる。
【0018】このようにしてリポタンパク質分離用カラ
ムにより分離されなかった画分、すなわち該カラムを素
通りした画分について、続いてRLPのコレステロ−ル
量を分析する。RLPのコレステロ−ル量の分析は、例
えばコレステロ−ルと反応して光学的に測定可能な信号
を発する酵素と色素の組み合わせを用いて行うことがで
きる。ここでいう光学的に測定可能な信号とは、例えば
蛍光検出器や紫外可視検出器などで測定し得る信号を意
味する。
【0019】本発明で使用するRLPのコレステロール
と反応する試薬としては、、酵素では、例えばコレステ
ロールエステラーゼ、コレステロールオキシダーゼ及び
パーオキシダーゼを、これら酵素と組み合わせる色素で
は、例えばキノン系色素が挙げられる。キノン系色素と
しては、N−エチル−N−(3−メチルフェニル)−
N’−サクシニルエチレンジアミン、4−アミノアンチ
ピリン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−m
−アニシジン等があげられる。より具体的には、市販の
デタミナ−LTC(商品名、協和メデックス(株)製)
や、コレスカラー・リキッド(商品名、東洋紡(株)
製)等が挙げられる。
【0020】これらの試薬とRLPのコレステロールと
の反応温度は、両者が十分に反応しかつ反応中に酵素が
劣化しない程度の温度で実施することが好ましく、具体
的には35−50℃、より好ましくは45−50℃とす
ると良い。
【0021】コレステロールの量は、例えば紫外可視検
出器を用いた吸光度測定の場合、コレステロール濃度が
既知の標準血清について同様の操作(測定)を実施した
時の反応生成物の吸光度とコレステロール濃度の関係、
すなわち検量線、と実際に測定された吸光度を比較する
ことで分析できる。なお、キノン系色素の試薬を用いた
場合の紫外可視検出器の測定波長は、545−555n
mとすれば良い。
【0022】本発明を実施するための装置について、図
1で示した分析装置の一例に基づき具体的に説明する。
【0023】ヒト血清試料は、一度に多数の検体がセッ
トできる試料注入装置6にセットされる。6から注入さ
れた試料は、高速液体クロマトグラフイー用送液ポンプ
4によつて送液される溶離液槽1の溶離液Aと共に抗体
カラム7に導入される。抗体カラム7に導入された試料
は、約5分程度でRLPとRLP以外のリポタンパク質
に分離される。抗体カラム中の抗体と結合しなかったR
LPは、送液ポンプ5で送液されるコレステロールとの
反応試薬3と抗体カラム7の出口で混合され、反応オー
ブン8の中の反応コイル9に導入されコイル内で約1分
間反応される。反応生成物の吸光度は紫外可視検出器1
0で測定され、標準血清の検量線からRLPのコレステ
ロール量が算出される。次に、抗体カラム7の充填剤に
結合したRLP以外のリポタンパク質は、送液ポンプ4
によって送液される溶離液槽2の溶離液Bによって溶出
され、抗体カラム7は洗浄される。洗浄終了後、抗体カ
ラム7は溶離液槽1の溶離液Aで再平衡化され、次の分
析が可能となる。
【0024】多量の試料を自動分析する場合は、送液ポ
ンプ4、5の流速、送液ポンプ4の溶離液A、Bの切り
替え時間、試料注入装置6の試料注入量及び試料注入順
序、反応オーブン8の反応温度、及び紫外可視検出器1
0の検出波長及び吸光度の測定等の各機器の制御にシス
テム制御装置11が使用される。さらに、データ処理及
び測定結果の出力もシステム制御装置11によって行な
われる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、リポタンパク質分離用
充填剤、該充填剤を充填したリポタンパク質分離用抗体
カラム及び該抗体カラムを使用するRLPの分析方法が
提供される。RLP自体は液体クロマトグラフィ−で分
離することができず、このため従来は多数の検体を処理
するのには迅速性等に課題があり、またル−チン分析を
行うには操作性に課題があったにもかかわらず免疫吸着
法で実施されていたRLP分析が、本発明により、容易
に実施可能となる。
【0026】特に本発明のRLPの分析方法を液体クロ
マトグラフィ−、より好ましくは高速液体クロマトグラ
フィ−で実施した場合には、迅速性や操作性を大幅に向
上でき、かつ、ル−チン分析も容易に実現できる。
【0027】具体的に本発明の分析法では、抗体を固定
化した非多孔性不溶性支持体からなるリポタンパク質分
離用充填剤を充填した抗体カラムにヒト血清試料を付加
してRLP以外のリポタンパク質を分離し、その後コレ
ステロ−ルの定量作業を行うのみであるから、従来の免
疫吸着法等で必要であった抗体を固定化した不溶性支持
体の懸濁液と試料との振とう混和、上清液の採取等の繁
雑な操作を全く必要とせず、特に好ましく高速液体クロ
マトグラフィ−により実施した場合、1回の分析時間は
約5分、抗体カラムの洗浄、再平衡化のために要する時
間を含めても約10分程度と、免疫吸着法の約5分の1
で、操作性、迅速性ともに優れている。更に本発明は、
分析システムの各構成機器の使用設定条件を制御できる
システムコントローラ−を使用することにより、分析の
自動化も容易である。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は実施例に必ずしも限定されるものでは
ない。
【0029】実施例1 リポタンパク質分離用充填剤の
製造 非多孔性不溶性支持体の合成をモノマ−油滴型重合反応
で実施した。ヒドロキシエチルメタクリレ−ト300
g、エチレングリコ−ルジメタクリレ−ト60g、メチ
ルメタクリレ−ト25g及びtert−ブチルパ−ピバ
レ−ト8gの混合溶液を、Na2SO430gとポリビニ
ルアルコ−ル170gを溶解した60℃の水4L中に攪
拌しながら加えて油滴の粒子が1〜6μmとなるように
攪拌速度を調節し、60℃で12時間重合反応を行っ
た。得られた粒子をガラスフィルタ−上で温水洗浄した
後、分級を行って粒子径3〜4μmの球状の非多孔性親
水性樹脂約85gを得た。
【0030】次にこの粒子の80gを20gのNaOH
を溶解した水100ml中によく分散させた後、室温で
エピクロルヒドリン35gを滴下させながら4時間反応
させた。このようにして得られたエポキシ化粒子1g
と、市販の抗ヒトアポA−1モノクロ−ナル抗体(ケミ
コン社製、商品名;アポA−1モノクロ−ナル抗体)及
び市販の抗ヒトアポB−100モノクロ−ナル抗体(ケ
ミコン社製、商品名;アポB−100モノクロ−ナル抗
体)のそれぞれ1mgを、1Mリン酸カルシウム緩衝液
(pH7)中によく分散させて室温で6時間放置し、抗
体固定化反応(抗体を粒子に吸着させる反応)を行っ
た。反応終了後、反応液中の残存モノクロ−ナル抗体の
吸光度を紫外可視分光光度計で測定した結果、吸光度は
0であった。このことは、モノクロ−ナル抗体の固定化
収率が100%であったことを示している。
【0031】実施例2 リポタンパク質分離用抗体カラ
ムの製造 実施例1のようにして製造したリポタンパク質分離用充
填剤を、内径6mm、長さ1cmのステンレスカラムに
充填し、リポタンパク質分離用抗体カラムとした。
【0032】実施例3 RLPの分析 図1に示した装置により、RLPの分析を実施した。抗
体カラムは実施例2において製造したものを使用した。
試料注入装置6はAS−8020(商品名、東ソー
(株)製)を、紫外可視検出器10としてはUV−80
20(商品名、東ソー(株)製)を用い、検出波長は5
50nmに設定した。
【0033】反応オーブン8としてはCO−8020
(商品名、東ソー(株)製)を、反応コイル9としては
反応コイルK(商品名、東ソー(株)製、内径0. 4m
m、長さ7. 5m)を用い、反応温度は45℃とした。
【0034】また送液ポンプ5としてはCCPS(商品
名、東ソー(株)製)を、送液ポンプ4としてはCCP
M−II(商品名、東ソー(株)製)を用い、各送液ポ
ンプの流速は送液ポンプ4は溶離液A、Bとも0. 8m
l/min、送液ポンプ5は0. 3ml/minに設定
した。
【0035】溶離液Aとしては50mMの硫酸ナトリウ
ムを含むpH7.5の10mMリン酸緩衝液を、溶離液
Bとしては100mMの硫酸ナトリウムを含むpH2.
0の100mMクエン酸緩衝液をそれぞれ用いた。コレ
ステロール反応試薬3としては、デタミナ−LTC(商
品名、協和メデックス(株)製)を用いた。
【0036】試料としては総コレステロールが182m
g/dlの血清を5μl注入した。図2は、血清中のR
LP以外のリポタンパク質を抗体カラムによって分離し
た後、分離されなかったRLPについてコレステロ−ル
測定を実施して得られたクロマトグラムである。クロマ
トグラムからわかるように、RLPは約5分で分析され
る。そして、検量線からRLPのコレステロール量を算
出した結果、本発明による方法で得られたRLPのコレ
ステロール値は26mg/dlであった。
【0037】一方、市販のレムナント用リポ蛋白−コレ
ステロール測定キット、RLP−コレステロール「JI
MRO」(商品名、大塚製薬(株)製)を用いて同一試
料を測定した。
【0038】まず、キットのRLP−分画試薬を静かに
よく転倒混和し、均一状態の懸濁液300μlを試験管
に採取し、血清5μl加えて常温、60分間振とう混和
反応させた後、静置し、分画した上清を採取した。次
に、上清液の所定量と用時調整したキットのコレステロ
ール反応試薬及びコレステロール標準液を共に市販の自
動分析装置(日立製、生化学自動分析装置7070)に
セットし、装置のマニュアルに従ってRLPのコレステ
ロールを測定した。分析時間は約80分であり、その結
果RLPのコレステロール値は27. 2mg/dlであ
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法を用いた装置の一例を示す
概略図である。
【図2】図2は、実施例3の結果を示すクロマトグラム
である。
【符号の説明】
1、2 溶離液槽 3 コレステロール反応液 4、5 送液ポンプ 6 試料注入装置 7 抗体カラム 8 反応オーブン 9 反応コイル 10 紫外可視検出器 11 システムコントローラー A 溶離液A B 溶離液B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非多孔性不溶性支持体に、アポB−48を
    認識しない抗ヒトアポA−Iモノクロ−ナル抗体及びア
    ポB−48を認識しない抗ヒトアポB−100モノクロ
    −ナル抗体を固定化してなる、リポタンパク質分離用充
    填剤。
  2. 【請求項2】非多孔性不溶性支持体に、アポB−48を
    認識しない抗ヒトアポA−Iモノクロ−ナル抗体及びア
    ポB−48を認識しない抗ヒトアポB−100モノクロ
    −ナル抗体を固定化したレムナント様リポタンパク質分
    離用充填剤を充填してなる、リポタンパク質分離用抗体
    カラム。
  3. 【請求項3】ヒト血清試料中のレムナント様リポタンパ
    ク質以外のリポタンパク質を、非多孔性不溶性支持体に
    アポB−48を認識しない抗ヒトアポA−Iモノクロ−
    ナル抗体及びアポB−48を認識しない抗ヒトアポB−
    100モノクロ−ナル抗体を固定化したリポタンパク質
    分離用充填剤を充填してなるリポタンパク質分離用抗体
    カラムで分離し、分離されなかったレムナント様リポタ
    ンパク質のコレステロ−ル量を分析することからなる、
    当該血清試料中のレムナント様リポタンパク質の分析方
    法。
  4. 【請求項4】レムナント様リポタンパク質のコレステロ
    −ル量の測定を、コレステロ−ルと反応して光学的に測
    定可能な信号を発する酵素と色素の組み合わせを用いて
    行うことを特徴とする請求項3のレムナント様リポタン
    パク質の分析方法。
  5. 【請求項5】酵素と色素の組み合わせが、コレステロ−
    ルエステラ−ゼ、コレステロ−ルオキシダ−ゼ及びパ−
    オキシダ−ゼを含む群から選ばれる酵素の一種以上とキ
    ノン系色素の組み合わせであることを特徴とする請求項
    4のレムナント様リポタンパク質の分析方法。
  6. 【請求項6】キノン系色素が、N−エチル−N−(3−
    メチルフェニル)−N´−サクシニルエチレンジアミ
    ン、N−エチル−N−(3−スルホプロピル)−m−ア
    ニシジン又は4−アミノアンチピリンである請求項5の
    レムナント様リポタンパク質の分析方法。
  7. 【請求項7】酵素及び色素を、35〜50℃の温度条件
    下でレムナント様リポタンパク質のコレステロ−ルと反
    応させることを特徴とする請求項4のレナント様リポタ
    ンパク質の分析方法。
  8. 【請求項8】酵素及び色素を、45〜50℃の温度条件
    下でレムナント様リポタンパク質のコレステロ−ルと反
    応させることを特徴とする請求項4のレナント様リポタ
    ンパク質の分析方法。
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