JPH08104775A - 硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯 - Google Patents

硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯

Info

Publication number
JPH08104775A
JPH08104775A JP27047494A JP27047494A JPH08104775A JP H08104775 A JPH08104775 A JP H08104775A JP 27047494 A JP27047494 A JP 27047494A JP 27047494 A JP27047494 A JP 27047494A JP H08104775 A JPH08104775 A JP H08104775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inkstone
thermoplastic resin
composition
fly ash
fibrous material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27047494A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Nishikawa
哲生 西川
Kazuo Haruta
和夫 春田
Katsumi Onishi
克己 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP27047494A priority Critical patent/JPH08104775A/ja
Publication of JPH08104775A publication Critical patent/JPH08104775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】熱可塑性樹脂とフライアッシュ及び無機繊維状
物を含有することを特徴とする硯用熱可塑性樹脂組成
物,及び該組成物からなる硯。 【効果】本発明の硯用熱可塑性樹脂組成物は、実用的で
射出成形で量産でき、生産性が高く、リサイクルができ
る。又、この組成物からなる本発明の硯は水との馴染み
が良いため、墨を擦って充分黒い墨汁が得られ、更に、
硯本体を黒くするためカーボンブラック等の顔料を用い
る必要がないこと等、経済的にも有利である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂を主成分と
する硯用射出成形用樹脂に関するものである。更に詳し
くは、墨を摺ることができ、墨汁が硯との馴染みがよ
く、射出成形による生産性の高い、硯に好適な熱可塑性
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、硯は天然石より切り出した
硯、人工的に粘土類を原料に使用した硯、合成樹脂を主
成分にしたプラスチック製の硯が市販されている。
【0003】しかしながら、天然石より切り出した物
は、石を切削加工して作るため人手と時間がかかり量産
に適さず、天然石は資源的に限度があり、高価である。
また、衝撃強度が小さい。人工的に粘土類を原料に使用
した物は廉価であるが、衝撃に対して強度が小さく、落
とすようなことがあった場合破損し易いという大きな欠
点がある。
【0004】また、プラスチック製硯では、一般的に強
度が大きく破損しにくい長所があり、熱硬化性樹脂と無
機充填材等からなる、特公昭52−48537号、実開
平1−138796号がある。しかし、熱硬化性樹脂で
は通常成形サイクルが長く、生産性がよいとはいえな
い。また、近年の環境問題にもあげられているようにリ
サイクルが出来ないし、水との馴染みが悪いため硯表面
で水をはじく現象ができ、墨を擦った時に充分黒い墨汁
が得られない。更に、墨汁との馴染みをよくするため界
面活性剤等を、硯本体を黒くするためカーボンブラック
等の顔料を使用しなければならないといった欠点を有し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたもので、実用的で射出成形で量産でき、経
済的にも有利に得ることができる硯用組成物、及び硯を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、熱可
塑性樹脂とフライアッシュ及び無機繊維状物を含有する
ことを特徴とする硯用熱可塑性樹脂組成物、及び、該組
成物からなる硯に係るものである。
【0007】以下、本発明の硯用熱可塑性樹脂組成物に
ついて詳細に説明する。本発明に使用する熱可塑性樹脂
とは、加熱流動性があり、射出成形可能なものであれば
特に限定するものでなく、例えば、ポリアミド、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、
ポリオレフィン、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、A
S樹脂、AN樹脂、ABS樹脂等が挙げられる。これら
の中でも、フライアッシュ及び無機繊維状物と複合化し
易いこと、成形性に優れること、リサイクル性に優れる
こと等よりポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレン
サルファイド等が好適である。
【0008】本発明に使用するフライアッシュとは、石
炭を微粉炭燃焼方式で燃焼させる火力発電所等で生成さ
れる微粉末の石炭灰のことである。おおよそ主成分は、
けい酸、アルミナ、酸化鉄、炭素等である。石炭の原産
地、燃焼させる火力発電所などの設備的な要因もあり、
特に限定するものではないが、本発明に用いるのに好適
なフライアッシュの性状について次に述べる。
【0009】熱可塑性樹脂と複合化するために、フライ
アッシュは粒径100μm以下のものが99%をしめて
いる粒状の粉末で、しかも平均粒径が10〜40μmで
あることが好適である。成形品外観が良好である点で、
平均粒径が40μm以下であることが好ましい。又、複
合化時に粉塵として舞立ちにくく、取り扱い易いといっ
た点で平均粒径が10μm以上が好ましい。
【0010】又、フライアッシュは濃い灰色がその色相
である。それは石炭の未燃分があるためで、一般的に炭
素含有量は3〜20重量%程度である。硯の色調として
は黒が一般的であり、炭素含有量は多いほど有利で10
重量%以上含有するものが好ましい。
【0011】更に、フライアッシュの比表面積は一般的
に2〜30cm2 /g程度である。比表面積の大きいフ
ライアッシュと複合化した樹脂は墨との馴染みが良いた
め、フライアッシュの比表面積は10cm2 /g以上の
ものが好ましい。
【0012】本発明に使用する無機繊維状物は、熱可塑
性樹脂の強化用に使用されるものであれば特に限定する
ものではないが、例えばガラス繊維、炭素繊維、ボロン
繊維、鉄繊維、ステンレス繊維、黄銅繊維、アルミニウ
ム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、チタン酸カリウム
繊維、炭化ケイ素繊維等を挙げることができる。これら
の無機繊維状物は、1種用いてもよいし、2種以上を組
み合わせてもよい。これらの無機繊維状物の中でも、ガ
ラス繊維、炭素繊維、ステンレス繊維、アルミナ繊維等
が好適である。
【0013】無機繊維状物の繊維径は通常3〜50μ
m、長さは3〜10mmが好ましい。
【0014】本発明の組成物はフライアッシュを組成物
全体の10〜50重量%、無機繊維状物を組成物全体の
5〜20重量%含有することが好ましい。フライアッシ
ュが10重量%以上、無機繊維状物が5重量%以上であ
ると、樹脂表面の硬度を高く保てるため墨が擦り易く、
水との馴染みが良い。また、フライアッシュが50重量
%以下、無機繊維状物が20重量%以下であると、射出
成形による生産性をより高くすることができるため好ま
しい。
【0015】本発明の組成物には、本発明の目的を損な
わない範囲で通常の添加剤、例えば、酸化防止剤及び熱
安定剤(例えばヒンダードフェノール,ヒドロキノン,
チオエーテル,ホスファイト類及びこれらの置換体及び
その組合せを含む)、紫外線吸収剤(例えば種々のレゾ
ルシノール,サリシレート,ベンゾトリアゾール,ベン
ゾフェノン等)、滑剤及び離型剤(例えばステアリン酸
及びその塩,モンタン酸及びその塩,エステル,ステア
リルアルコール,ステアリルアミド等)、帯電防止剤
(例えばベンゼンスルホン酸ナトリウム,ポリアルキル
グリコール等)、結晶化促進剤(例えばポリエチレング
リコール等)、カップリング剤(例えばシラン系、チタ
ネート系、アルミニウム系等)、添加剤添着液(シリコ
ン系オイル等)、発泡剤(化学発泡剤等)を1種以上添
加することができる。
【0016】本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法
は、特に限定されるものではなく、公知の種々の方法を
とりうる。例えば、単軸或は、2軸混練機で溶融混練す
る方法が挙げられる。
【0017】
【発明の効果】本発明の硯用熱可塑性樹脂組成物は、実
用的で射出成形で量産でき、生産性が高く、リサイクル
ができる。又、この組成物からなる本発明の硯は水との
馴染みが良いため、墨を擦って充分黒い墨汁が得られ、
更に、硯本体を黒くするためカーボンブラック等の顔料
を用いる必要がないこと等、経済的にも有利である。
【0018】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に発明す
るが、それに先だって実施例で用いた各評価方法につい
て説明する。 (1)成形サイクル:全自動射出成形における1サイク
ル時間。 (2)墨擦状態:本発明の硯と粘土類を原料にした市販
硯とを同一の条件で比較した。水との馴染み、墨を擦っ
た時の墨汁の状態等が市販硯と同等以上であれば良好と
した。 (3)表面状態:目視により表面光沢、黒さ、ヒケ等の
状態で欠点がほとんどないものを良好とした。
【0019】実施例1〜4 6−ナイロン樹脂MC−102(鐘紡(株)製)を30
mm径の異方向回転2軸押出機のホッパー口より供給
し、平均粒径24μm、炭素含有量15重量%、比表面
積23cm2 /gのフライアッシュと、繊維径13μm
で長さ3mmのガラス繊維をサイドフイード口より供給
し、表1に示す組成(重量%)で溶融混合してペレット
を得た。
【0020】
【表1】
【0021】得られたペレットを減圧乾燥後、210ト
ンの射出成形機にて硯(150mm×90mm×24mmの角
型で墨汁溜り部、及び墨擦部を有するもの。2個取
り。)を得た。その評価結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】実施例5〜8 樹脂のみPBT(PBT719鐘紡(株)製)/PET
(EFG−6鐘紡(株)製)を7/3の割合で混合して
ものに変更し、実施例1〜4と同様の方法を用い、表3
に示す組成(重量%)で溶融混合してペレットを得た。
【0024】
【表3】
【0025】得られたペレットを減圧乾燥後、前記同様
射出成形で硯を得た。尚、実施例5は実用上支障はない
が、成形品に若干のひけが認められたので発泡剤(MJ
DENEST L、M.J.CHEMIEーROHS
TOFFE GmbH 製)を1重量%添加し射出成形
した。その評価結果を表4に示す。
【0026】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂とフライアッシュ及び無機
    繊維状物を含有することを特徴とする硯用熱可塑性樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物からなる硯。
JP27047494A 1994-10-06 1994-10-06 硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯 Pending JPH08104775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27047494A JPH08104775A (ja) 1994-10-06 1994-10-06 硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27047494A JPH08104775A (ja) 1994-10-06 1994-10-06 硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08104775A true JPH08104775A (ja) 1996-04-23

Family

ID=17486818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27047494A Pending JPH08104775A (ja) 1994-10-06 1994-10-06 硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08104775A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005083004A1 (ja) * 2004-02-27 2005-09-09 Nec Corporation 難燃性樹脂組成物
WO2009014050A1 (ja) * 2007-07-24 2009-01-29 Teijin Chemicals Ltd. 難燃性樹脂組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005083004A1 (ja) * 2004-02-27 2005-09-09 Nec Corporation 難燃性樹脂組成物
US8138256B2 (en) 2004-02-27 2012-03-20 Nec Corporation Flame-retardant resin composition
WO2009014050A1 (ja) * 2007-07-24 2009-01-29 Teijin Chemicals Ltd. 難燃性樹脂組成物
CN101790565A (zh) * 2007-07-24 2010-07-28 帝人化成株式会社 阻燃性树脂组合物
JP5323701B2 (ja) * 2007-07-24 2013-10-23 帝人株式会社 難燃性樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101281115B1 (ko) 필기, 작도, 장식 및 화장용 펜슬
CN1914279B (zh) 阻燃热塑性树脂组合物
CN102464868A (zh) 一种耐刮擦聚对苯二甲酸丁二醇酯组合物及其制备方法
KR20060048763A (ko) 천연계 충전재를 함유하는 수지 조성물의 제조 방법 및그것에 의해 제조된 수지 조성물
KR100566065B1 (ko) 폐플라스틱을 이용한 재활용 플라스틱 펠렛 및 그의 제조방법
JPH0641551B2 (ja) 成形用組成物
JPH08104775A (ja) 硯用熱可塑性樹脂組成物及び硯
CN102171286A (zh) 用于清洗成型加工机的热塑性树脂组合物
JP5213302B2 (ja) フェノール樹脂成形材料
CN101351662B (zh) 树脂制带轮以及树脂组合物
JP2002187990A (ja) 塩化ビニル壁紙を再利用した樹脂組成物及びそれを用いた木質複合成形品
CN103613944B (zh) 一种钙木塑装饰板
JP2002146134A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
KR100451055B1 (ko) 저팽창성, 내열성이 우수한 사출재의 제조방법
JPS6411219B2 (ja)
WO2021010054A1 (ja) 射出成形体の製造方法
Sözen et al. The effect of nano tio2 and nano boron nitride on mechanical, morphological and thermal properties of wf/pp composites
JPH1017734A (ja) 成形材料用ウォラストナイト配合ポリプロピレン樹脂組成物
JP2009291986A (ja) 成形体の製造方法
JPH10130438A (ja) 木質感を有する樹脂成形体
JP2693725B2 (ja) フェノール樹脂成形材料の射出成形方法
JP4356704B2 (ja) フェノール樹脂成形材料
KR100778004B1 (ko) 상변화 물질을 포함하는 열가소성 수지 조성물
JPS6017296B2 (ja) 熱可塑性樹脂成形材料
JP2849005B2 (ja) フェノール樹脂成形材料