JPH08104651A - 経粘膜薬物運搬体及び高分子医薬複合体 - Google Patents

経粘膜薬物運搬体及び高分子医薬複合体

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JPH08104651A
JPH08104651A JP6066638A JP6663894A JPH08104651A JP H08104651 A JPH08104651 A JP H08104651A JP 6066638 A JP6066638 A JP 6066638A JP 6663894 A JP6663894 A JP 6663894A JP H08104651 A JPH08104651 A JP H08104651A
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glucose
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Yoshiyuki Koyama
義之 小山
Kazunori Kataoka
一則 片岡
Mitsuo Okano
光夫 岡野
Ichiro Nakatomi
一郎 中冨
Hiroyuki Suzuki
裕之 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高分子医薬と結合(共有結合又は非共有結
合)することにより経粘膜からの高分子医薬の透過性を
促進する薬物運搬体を提供する。 【構成】 還元型糖末端を有するグルコースまたはガラ
クトースポリマー、または還元型アルキル化糖を含む分
子集合体から成る薬物運搬体であって、これと高分子医
薬との複合体を形成し経粘膜吸収させると高分子医薬の
長期連投によって生じる障害を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なドラッグデリバ
リーシステムに関する。特に還元型グルコースおよび/
または還元型ガラクトースを側鎖にもつポリマーまたは
分子集合体からなる経粘膜薬物運搬体に関する。さらに
本発明は高分子医薬と前記薬物運搬体との経粘膜透過性
高分子医薬複合体に関する。本発明の薬物運搬体は、特
に消化器系、鼻腔、眼などの粘膜を経由した薬物吸収の
促進剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】高分子物質に薬物を結合した高分子医薬
は、運搬体となる高分子の構造、物性によって医薬の体
内動態をコントロールできるため、医薬のターゲティン
グや副作用の低減に有用である。しかし一方、一般に医
薬の高分子化は腸管吸収性の低下を来すと考えられてい
る。加えて最近、バイオテクノロジーの実用化に伴い、
ヒト成長ホルモン、カルシトニン、エリスロポエチン等
の高分子蛋白質性ホルモン剤またはネオカルチノスタチ
ン等のペプチド性の制癌剤あるいはインターフェロン等
も上市され、さらにインシュリン等も遺伝子工学的手法
によって製造され上市されており、これらは非常に多く
の患者に汎用されている。これらの何れも高分子医薬
で、注射(静注、皮下注、筋注、点滴等)により投与さ
れている。
【0003】このように多くの高分子医薬が使われるよ
うになったが、何れも注射による投与に限定されてい
る。加えて、これら高分子医薬は長期にわたる連投を必
要とする。例えばインシュリン、成長ホルモン等におい
ては、長期間背部あるいは殿部の皮下に自己の手で連投
を続けなければならないという課題を抱えている。これ
らは非常な苦痛を伴ったものであり、また皮膚に障害を
与え子供の皮膚の薄化等を引き起こしたり、ときに入院
あるいは定期的な長期間の通院を強いられる等数々の問
題をかかえている。しかし、高分子医薬は特有のメリッ
トを有し、また遺伝子工学的手法によって作られた高分
子バイオ医薬は他の経口剤に代替品がない。このため高
分子医薬の注射以外の投与経路開発の要望が強い。にも
かかわらず高分子化医薬の経口投与等の粘膜を介した吸
収に関する報告は数少ない。
【0004】本発明者等は、高分子医薬の経口投与用の
薬物運搬体として水溶性高分子であるポリエチレングリ
コールやデキストランに着目し、その腸管吸収性につい
て検討をおこなってきた。なかでもデキストランは小腸
上部からの吸収性が比較的良好であり、その吸収性が分
子量に依存しないこと、及び投与量依存性があることか
ら受容体を介して輸送されることが示唆された。さら
に、デキストランの吸収はイソマルトース、グルコー
ス、ガラクトースによって著しく阻害されたが、マンノ
ース、イソマルチトール、フェニルβ−D−グルコピラ
ノシドには阻害作用が認められなかったことから、その
受容体との結合には還元グルコース末端のC1、2位の
構造が必要であること、C4位の立体配置やC6位の構
造にあまり影響されないことを報告してきた。このよう
にポリエチレングリコールやデキストランが特異的受容
体を介して良好に腸管より吸収されることは判明した
が、しかしデキストランが実際に薬物運搬体として作用
し、高分子医薬の経粘膜透過性をあげるか否かについて
は全く不明であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況を鑑
みて、本発明は高分子医薬の経粘膜透過性を試験する実
験方法を確立した。そして、これに基づいて高分子医薬
の経粘膜透過性を高める新規な薬物運搬体を探索した。
すなわち、本発明は、口腔を含む消化器系、呼吸器、眼
等の粘膜を経由した薬物吸収(以降経粘膜透過性と総称
する)を促進する薬物運搬体を提供することを課題とす
る。さらに、本発明は、このような薬物運搬体と高分子
医薬とを結合させた経粘膜透過性高分子医薬複合体を提
供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明らは、消化器など
の粘膜から容易に吸収される薬物運搬体の探索を試み、
鋭意検討の結果、還元末端を有するグルコースまたはガ
ラクトースを持つ物質が粘膜に特異的に吸着し、取り込
まれることを明らかにした。また、このような物質と薬
物との複合体を投与することにより、薬物もともに効率
よく経粘膜吸収されることが判明した。運搬体と薬物と
の複合体は、運搬体と薬物との共有結合、または疎水結
合、イオン結合、配位結合、キレート結合などの非共有
結合により得ることができる。また、このような糖質物
質をその構成要素に含む分子集合体に薬物を含有させる
ことによっても容易に得られる。本発明者等は、還元型
糖モノマーを[ 3H]N−エチルマレイミドとラジカル
共重合させて[ 3H]標識されたポリマーを合成するこ
とによって、薬物運搬体の薬物動態に影響を与えること
なく[ 3H標識]を施し、一方高分子医薬は[125I]に
よって放射線標識し、これらを用いて経粘膜透過性を試
験できることを確認した。そしてこの実験方法を用いて
高分子医薬の経粘膜透過性を促進する運搬体を探索し、
特定の化合物を見出した。
【0007】すなわち、本発明は還元型糖を側鎖に持つ
ポリマーよりなる経粘膜運搬体に関する。本発明におい
て側鎖の還元型糖残基と主鎖ポリマーとの間にスペーサ
ーを導入してさらに消化管吸収性を高めることができ
る。また、本発明は、還元型糖残基をもつアルキル化糖
を含む分子集合体よりなる経粘膜薬物運搬体に関する。
さらに本発明は、このようなポリマーあるいは分子集合
体と高分子医薬との粘膜透過性複合体に関する。 本発
明におけるポリマーには数平均分子量1000〜200
000よりなり、還元型グルコースまたは還元型ガラク
トースを側鎖にもつポリマーがある。このようなポリマ
ーは次の式[(I) グルコースポリマー、(II)及び(II
I) ガラクトースポリマー]で表すことができる。ま
た、このポリマーや分子集合体の製造原料としては、次
の式で示される還元型アルキル化糖[(IV)及び(V) グル
コースのアルキル化糖、(VI)ガラクトースのアルキル化
糖]が用いられる。
【0008】
【化1】
【化2】
【化3】
【0009】
【化4】
【化5】
【化6】 このうちガラクトースポリマーは、マクロモレキュール
(Macromolecules 13,234-239(1980)), ディ マクロモ
レキュラー ケミー(Die Makromolecular Chemie 117,
210-214 (1968)), ジャーナル オブ ケミカル ソサ
イティ(J. Chemical Society 1913-1918 (1966))ある
いは同誌 4433-4439 (1963) に記載されており公知の物
質である。
【0010】これらのモノマーを例示すると次の化合物
がある。 6−O−メタクリロイルグルコース 3−O−メタクリロイルグルコース 6−O−メタクリロイルガラクトース 2−O−グルコシルエチルメタクレート 6−O−ミリスチル−D−グルコース 6−O−ミリスチル−D−ガラクトース 1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−6−O−
ビニルベンジル−α−D−ガラクトピラノース 1,2:5,6−ジ−O−イソプピリデン−D−グルコ
フラノース
【0011】これらの還元型糖残基をもつアルキル化糖
の製造は、例えば、6−O−メタクリロイルグルコース
あるいは、3−O−メタクロイルグルコースは、常法に
より保護基を導入し、ピリジン中でメタクリル酸無水物
と反応させ、キ酸によって脱保護を行う。精製はシリカ
ゲルカラム(展開溶媒: 水、アセトニトリル、グラジェ
ント溶出)による分離を行って無色のシロップ状モノマ
ーとして得られる。(6−O−メタクロイルグルコー
ス:[α]D +28.7°、3−O−メタクロイルグル
コース:[α]D + 29.6°:H2 O) また、6−O−ミリスチル−D−グルコースあるいは6
−O−ミリスチル−D−ガラクトースは、同様に常法に
より保護基を導入し、ピリジン中でミリスチン酸クロリ
ドと反応させ、ギ酸によって脱保護を行い、カラムクロ
マトグラフィで精製することによって得ることができ
る。得られた反応生成物は、赤外線スペクトル及び核磁
気共鳴スペクトルにより同定することができる。
【0012】また、本発明ポリマーは、前記アルキル化
糖をジメチルホルムアミド等の有機溶媒中で重合開始
剤、例えばAIBNを用いてラジカル重合することによって
得ることができる。本発明におけるポリマーは数平均分
子量1000〜200000が好ましい。また、糖側鎖
全体が還元型である必要はなく、少なくとも末端糖が還
元型であればよい。なお、本発明において薬物運搬体の
薬物動態の試験には、ラジカル重合のさい前記アルキル
化糖とともに[ 3H]N−エチルマレイミドを加えるこ
とによって放射活性を有するポリマーを調製して使用す
る。さらに、本発明における高分子医薬には、ヒトイン
シュリン、ヒト成長ホルモン、エリスロポエチン、白血
球増殖因子、カルシトニン、ネオカルチノスタチンその
他のイオン性薬物、ペプチド、タンパク、多糖類等を例
示することができる。本発明における経粘膜性高分子医
薬複合体は、これらの高分子医薬と前記ポリマーとの結
合体あるいはアルキル化糖による高分子医薬の包接体等
がある。また、高分子医薬とアルキル化糖との結合体は
アルキル化糖と高分子医薬との会合体、高分子医薬、ア
ルキル化糖及び界面活性剤とを含んだミセルあるいはア
ルキル化糖の作る会合体に高分子医薬を取り込んだもの
等を例示することができる。
【0013】これらの経粘膜高分子医薬複合体は、前記
ポリマーと高分子医薬とを混合する事によって得ること
ができるしあるいは高分子医薬をアルキル化糖、油脂、
界面活性剤、生理食塩水等を混合し、超音波処理し、フ
ィルターを通して分子会合体とすることによって得るこ
ともできる。得られた経粘膜性高分子医薬複合体は、口
腔を含む消化器系、鼻腔、眼、直腸部等の粘膜を経由す
る通常の経粘膜剤の剤型として用いられる、このような
剤型には舌下錠、座剤、パッチ剤、経口剤、スプレー剤
等を例示することができる。
【0014】
【実施例1】還元型グルコース側鎖を有するポリマーの製造方法 次に、本発明の実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。本実施例ではその後の評価実験のため、放射性物質
で標識されたポリマーを合成した。しかし、放射性物質
で標識を行わなくとも実施例と同様の結果を得ることが
できる。
【0015】(1)3,5−O−ベンジリデン−1,2
−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノースの
3.1gをピリジン8mlに溶解し、メタクリル酸無水
物の3mlを加えて65℃で3.5時間撹拌した。その
後水8mlを加えてさらに1時間撹拌し、室温で2日間
放置した。生成物を石油エーテルで抽出し、水、希酢
酸、水、重曹水溶液、水の順で洗浄し、重合禁止剤を加
えて乾燥後濃縮した。得られたシロップ(4.4g)を
80%ギ酸水溶液に溶解し、室温で24時間撹拌して脱
保護を行なった。反応後、水を加えながら減圧濃縮を繰
り返し、ギ酸を除いた。エーテルで洗浄後、エタノール
抽出して濃縮し、得られたシロップを液体クロマトグラ
フで精製した。上記工程によって6−O−メタクリロイ
ル−D−グルコース(6−O−MGlu)を得た。得ら
れた6−O−MGluは、赤外(IRスペクトル)、お
よび核磁気共鳴スペクトル(NMRスペクトル)により
同定した。IRスペクトルにより、水酸基(3400c
-1、ブロード)、環状エーテル(1040cm-1)、
共役系エステル(1700cm-1)、および二重結合
(1630cm-1)に由来するピークが確認された。ま
た保護基の脱離および精製の確認は、重水溶液中での 1
H、13C−NMRスペクトル測定によって行ない、その
NMRスペクトルの面積比から、糖とメタクリル酸の
1:1付加物であること、また6−O−MGluにおけ
るα体とβ体との比がほぼα:β=1:1であることを
確認した。同様にして合成された3−O−メタクリロイ
ルグルコース(3−O−MGlu)における比もほぼ
α:β=1:1であった。
【0016】(2)このアルキル化糖の10mg(40
μmol)を[ 3H]N−エチルマレイミド100μC
i(1.82nmol)とDMF100μl 中、AIB
N 0.4mmolとともに溶解し、減圧下、60℃で
5時間加熱した。反応後、重合溶液を水で希釈し、セフ
ァデックスG−50(移動相:水)によるゲル濾過を行
ない、高分子画分を凍結乾燥することにより、白色スポ
ンジ状の放射活性を有する糖鎖ポリマー(I)(4.5m
g)を得た。数平均分子量=17500であった。ま
た、同様にして3−O−MGluより糖鎖ポリマーを得
た。得られた収量は3.0mgであった。
【0017】
【実施例2】還元型ガラクトース側鎖を有するポリマーの製造方法 (1)1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α
−D−ガラクトピラノースを実施例1と同様にメタクリ
ル酸無水物で処理することにより、6−O−メタクリロ
イル−D−ガラクトース(6−O−MGal)を得た。
得られた6−O−MGalは、赤外(IRスペクトル)
(図3参照)、および核磁気共鳴スペクトル(NMRス
ペクトル)により同定した。IRスペクトルにより、水
酸基(3400cm-1、ブロード)、環状エーテル(1
040cm-1)、共役系エステル(1700cm-1)、
および二重結合(1630cm-1)に由来するピークさ
らに840cm-1に見られるピークからこの結晶体がα
体であること、また、比旋光度の経時変化から1br程
度でα/βの平衡状態に達することを確認した。また保
護基の脱離および精製の確認は、重水溶液中での 1H、
13C−NMRスペクトル測定によって行ない、そのNM
Rスペクトルの面積比から、糖とメタクリル酸の1:1
付加物であることを確認した。
【0018】(2)このアルキル化糖10mg(40μ
mol)を[ 3H]N−エチルマレイミド100μCi
(1.82nmol)とDMF100μl 中、重合開始
剤、AIBN 0.4mmolとともに溶解し、減圧
下、60℃で5時間加熱してラジカル共重合を行った。
反応後、重合溶液を水で希釈し、セファデックスG−5
0(移動相:水)によるゲル濾過を行ない、高分子画分
を凍結乾燥することにより、放射活性を有する糖鎖ポリ
マー(II)の6.8mgを得た。数平均分子量=670
0であった。
【0019】
【実施例3】 (1)1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α
−D−ガラクトピラノース(10g)をDMF中、1.
1倍モルの水素化ナトリウムで処理したのち、等モルの
P−クロロメチルスチレンを加えた。3.5時間反応
後、生成物をエーテル抽出し、カラムクロマトグラムで
精製してシロップ状のモノマーを得た。収量4.6g。
1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−6−O−
ビニルベンジル−α−D−ガラクトピラノースの 1HN
MRスペクトルを図4に示した。
【0020】(2)得られたアルキル化糖750mgを
ベンゼン2ml中、AIBN 6.6mgとともに60
℃で5時間重合させた。エーテルによりポリマーを沈澱
させ、白色粉状のポリマー194mgを得た。このもの
20mgを85%トリフルオロ酢酸に溶解し、室温で2
時間反応させ、水で希釈して、ポリ (6−O−ビニルベ
ンジル−D−ガラクトース)5.7mgを得た。
【0021】
【比較例1】非還元型グルコース側鎖を有するポリマーの製造方法 2−O−グリコシルエチルメタクリレート(10mg)
を実施例1又は2と同様にして[ 3H]N−エチルマレ
イミド(100μCi)とDMF中で、AIBNを開始
剤としてラジカル共重合することにより、放射活性を有
する糖鎖ポリマー(III)(4.8mg)を得た。数平均
分子量=10200
【0022】
【実施例4】還元型グルコース残基をもつアルキル化糖の製造方法 3,5−O−ベンジリデン−1,2−O−イソプロピリ
デン−α−D−グルコピラノース(2g)をピリジン
(6ml)に溶解し、ミリスチン酸クロリド(2ml)
を加えて4℃で3.5時間撹拌した。その後水(6m
l)を加えてさらに1時間撹拌した。生成物を石油エー
テルで抽出し、水、希酢酸、水、重曹水溶液、水の順に
洗浄し、重合禁止剤を加えて乾燥後濃縮した。得られた
シロップ(2.8g)を80%ギ酸水溶液に溶解し、室
温で24時間撹拌した。反応後、水を加えながら減圧濃
縮を繰り返し、ギ酸を除いた。エーテルで洗浄後、エタ
ノール抽出して濃縮し、得られたシロップをカラムクロ
マトグラフで精製した。得られたアルキル化糖、6−O
−ミリスチル−D−グルコースは、赤外スペクトルによ
り同定した。
【0023】
【実施例5】還元型ガラクトース残基をもつアルキル化糖の製造方法 1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン−α−Dガ
ラクトピラノース(2g)をピリジン(6ml)に溶解
し、ミリスチン酸クロリド(2ml)を加えて4℃で
3.5時間撹拌した。その後水(6ml)を加えてさら
に1時間撹拌した。生成物を石油エーテルで抽出し、
水、希酢酸、水、重曹水溶液、水で順に洗浄し、重合禁
止剤を加えて乾燥後濃縮した。得られたシロップ(2.
6g)を80%ギ酸水溶液に溶解し、室温で24時間撹
拌した。反応後、水を加えながら減圧濃縮を繰り返し、
ギ酸を除いた。エーテルで洗浄後、エタノール抽出して
濃縮し、得られたシロップをカラムクロマトグラムで精
製した。得られたアルキル化糖、6−O−ミリスチル−
Dーガラクトースは、赤外スペクトルにより同定した。
【0024】
【実施例6】スペーサーの入ったグルコースポリマーの製造法 (1) 1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−D−
グルコフラノース(DIG)の合成 無水D−グルコース(D−Glc)50g (278mmol) を
アセトン330mlに懸濁し、無水塩化亜鉛40g (293
mmol) と85%燐酸水溶液2.5g を加え、室温で30
時間攪拌し反応させた。未反応のD−グルコースを濾去
した後、氷冷化に水酸化ナトリウム水溶液(28g/28m
l) を加えて中和し、沈澱してくる水酸化亜鉛は濾去し
た。濾液を濃縮した後、水50mlで希釈し、クロロホ
ルム (50ml×3)により抽出した。クロロホルム相を硫酸
ナトリウムで脱水し、濾液を濃縮して黄白色の塊状の試
料を得た。試料はリグロインから再結晶し精製し、上記
化合物を得た。 1R[cm -1] : 3450(OH), 2980,1370(CH3 )
【0025】(2) 1,2−O−イソプロピリデン−D−
グルコフラノース(MIG)の合成 DIG13.5g (51.9mmol)をメタノール70mlに溶
解し、0.8%硫酸水溶液70mlを加え、室温で22
時間放置した。炭酸バリウムで中和して、10分間煮沸
した後、硫酸バリウムを濾去した。濾液を濃縮して、白
色の試料を得た。試料はメタノール−エーテルから再結
晶し精製し、上記化合物を得た。 IR[cm -1] : 3450(OH), 3350(OH) (3) 3,5−O−ベンジリデン−1,2−O−イソプロ
ピリデン−D−グルコフラノース(BIG)の合成 MIG5.0g (44.0mmol)にベンズアルデヒド12g (1
13mmol) 、及び塩化亜鉛4.0g (29.3mmol)を加え、室
温で6時間攪拌して、反応させた。水、石油エーテルを
加えて結晶化させた後、濾別して白色の試料を得た。試
料はベンゼンから再結晶して精製し、上記化合物を得
た。 IR[cm -1] : 3300(OH), 3100〜3000,750,700 (フェニ
ル)1 H−NMR in DMSOd6 [ppm]: 1.27,1.43(CH3
×2),5.87 ( ベンジリデン; CH), 5.95(H-1), 7.35, 7.
39 (フェニル)
【0026】(4) 6−O−アリル−3,5−O−ベンジ
リデン−1,2−O−イソプロピリデン−D−グルコフ
ラノース(ABIG)の合成 BIG4.0g (12.8mmol)をジメチルホルムアミド30
mlに溶解し、60%水素化ナトリウム(油性)および
1.5g (水素化ナトリウム0.88g, 37.0mmol)を加えて
室温で3時間攪拌した後、臭化アリル2.0ml(23.0
mmol) を加え、50℃で5時間攪拌して反応させた。反
応溶液に水20mlを加え、生成物をベンゼン40ml
で抽出した。ベンゼン相を水(20ml×4)で洗浄
し、硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮して、白色の試料
を得た。試料はリグロインから再結晶して精製し、上記
化合物を得た。 収量 3.0g 。1 H−NMR in DMSO−d6 [ppm]: 5.18, 5.19,
5.28, 5.29(=CH2 ), 5.95[=CCH=C=]
【0027】(5) 6−O−〔3−(2−アミノエチルチ
オ)プロピル〕−3,5−O−ベンジリデン−1,2−
O−イソプロピリデン−D−グルコフラノース(Am
G)の合成 ABIG 1.0g (2.9mmol) と2−アミノエタンチオ
ール塩酸塩 1. 0g(8.6mmol) をメタノール20ml
に溶解し、40℃で3時間反応させた。溶媒を除去し、
水に再び溶解させ、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH
9程度に調整した後、ベンゼン (50ml×5)により抽出し
た。ベンゼン相を硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮して黄
色透明な上記化合物を得た。 収量 0.882 g 。1 H−NMR in DMSO−d6 [ppm]: 2.64 (CH2 N
=),2.5(CH2 SCCN), 2.46(SH2 CN)
【0028】(6) ポリアクリル酸(PAA)へのAmG
の導入 PAA30mgとAmG17.7mg(42 μmol:10mol%
/-COOH) をDMF2mlに溶解し、トリエチルアミン
5.8μl(42 μmol)/DMF1mlを加えた。氷冷下
にジシクロヘキシルカルボジイミド8.6mg(42μmo
l)/DMF2mlを滴下し、2時間攪拌した後、室温で
18時間攪拌して反応させた。溶媒を除去し、メタノー
ルに溶解し、不溶分を濾去した。濾液を濃縮し、水酸化
ナトリウム水溶液を加えカルボキシル基を中和して溶解
した。不溶分は遠心分離により分離除去した。試料(P
AA─AmG)はアセトン中に再沈澱し精製した。 収量 38.8mg1 H−NMR in D2 O [ppm]: 6.03 (グルコース C-1
位), 1.29, 1.43(CH3×2),7.35, 7.99(フェニル), 1.25
-1.65 (ブロード)(主鎖)
【0029】(7) PAA−AmGの脱保護 PAA−AmG10mgを0.1NHCl水溶液1ml
に溶解し、50℃で6時間攪拌して反応させた。水を加
え希釈しゲル濾過によりポリマーを単離した。1H−N
MRによる組成解析の結果、1.27,1.43ppmのイ
ソプロピリデン、ならびに7.35, 7.39ppm のベンジリデ
ンに由来する吸収の消失が確認された。また、IRか
ら、1000〜1100cm-1に環状糖のエーテルに由来する吸収
が確認された。 IR 3600-3670cm-1, グルコース−OH 実施例により得られたポリマーの糖残基は、スペーサー
の導入によりフレキシビリティーをもち、グルコースト
ランスポーターとの結合における立体障害も少なく、グ
ルコーストランスポーターへの接着を容易として、吸収
効率を向上させることができる。
【0030】表記反応式を次式に示す。
【化7】
【化8】
【0031】(8) 表面にカルボキシルを有するビーズへ
のAmGの導入 表面にCOOH基を有するビーズ懸濁液〔固形分濃度
2.5%、Carboxylate Microspheres,(Poly Science Inc.
製) 〕1mlを遠心し固形分を回収した後、これをリ
ン酸緩衝液(0.0.2M, pH5) で遠心洗浄した。ビーズを再
び2mlのリン酸緩衝液中に分散させ、水溶性カルボジ
イミド溶液(20mg/ml) を2ml添加して、室温下で4時
間攪拌した。直ちに、これを遠心分離し上清を除去した
後、固形分を5mlのほう酸緩衝液(0.2M. pH8.5)中に
再分散させた。この懸濁液にAmG2mgを含むほう酸
緩衝液1mlを添加し、室温下にて24時間反応させ
た。懸濁液を遠心分離し、上清を除去した後、固形分を
蒸留水1ml中に分散させて、表面にAmGを有するヒ
ーズの懸濁液(AmG-Beads Suspension) を得た。反応終
了時の上清中のAmG濃度から算出させるAmG導入率
は95.8%であった。
【0032】(9) AmG−Beadsの脱保護 上法により得たAmG-Beads Suspension 1mlに0.2 N 塩
酸を1 mlを加え、室温下にて12時間攪拌した。懸濁液
を遠心分離して上清を除去後、固形分をリン酸緩衝液
(pH 7.4) 2 mlに再び分散させた。この懸濁液0.2 m
lをリン酸緩衝液4.8 mlで希釈し、波長400nm におけ
る濁度を測定した(0.23)後、コンカナバリンA溶液(2
%)0.2 mlを添加し5分後の懸濁液の濁度を再び測定
したところ、ビーズ凝集による濁度上昇(0.51)が
みられ、脱保護反応の進行し、目的とする表面にグルコ
ースを有したビーズ(Clc−Beads)が得られた
ことが確認された。
【0033】
【実施例7】カルシトニンと6−O−ミリスチル−D−グルコースと
を含む分子会合体よりなる経粘膜透過性高分子医薬複合
体の調製法 実施例3または4で得たアルキル化糖、6−O−ミリス
チル−D−グルコースモノマーを含む薬物運搬体および
薬物含有乳化液の調製法を示す。[125 I]ヨード化チ
ロシンで標識したカルシトニン1μg 、大豆油100μ
l、6−O−ミリスチルグルコース10mg、卵黄ホス
ファチジルコリン90mg、生理食塩水2mlを超音波
処理したのち、0.45μm のフィルターを通し、医薬
複合体(乳化液(I))を調製した。得られた乳化液(I) は
常法によりカプセルにして消化系から吸収せしめた。
【0034】
【実施例8】カルシトニンと6−O−ミリスチル−D−ガラクトース
を含む分子会合体よりなる経粘膜透過性高分子医薬複合
体の調製法 [125 I]ヨード化チロシンで標識したカルシトニン
(1μg )、大豆油(100μl )、6−O−ミリスチ
ルガラクトース(10mg)、卵黄ホスファチジルコリ
ン(90mg)、生理食塩水2mlを超音波処理したの
ち、0.45μmのフィルターを通し、医薬複合体(乳
化液(II)) を得た。得られた乳化液は常法により経口投
与用カプセルにした。
【0035】
【比較例2】対照薬剤含有乳化液の調製 [125 I]ヨード化チロシンで標識したカルシトニン
(1μg)、大豆油(100μl)、卵黄ホスファチジルコ
リン(100mg)、生理食塩水2mlを超音波処理し
たのち、0.45μm のフィルターを通し、薬物運搬体
を含まない薬剤含有乳化液(III) を得た。
【0036】
【実施例9】ラット十二指腸組織片を用いた経粘膜透過性試験 (1)試験方法 合成した上記還元型糖ポリマーの腸管吸収性を2チャン
バーセルを用いたラット十二指腸腸管膜の透過実験によ
って評価した(図1)。ウィスター系ラット(5〜6週
齢。雄)より摘出した十二指腸を切り開き、直径6mm
の穴を開けたゴムプレートに挟んで2チャンバーセルに
セットした。腸の粘膜側のセルを供給部(D)、漿膜側
を受容部(A)とし、各セルに12mlのDMEM培地
溶液(pH=7.2)を満たした後、供給部側のセルに
糖ポリマー溶液を加えた。添加前後を0時間とし、以後
経時的に受容部(A)より1mlずつサンプリングを行
ない、その放射活性を測定して透過量を算出した。
【0037】(2)結果 図2には6−O−MGluポリマー10μg を用いた透
過性実験の結果を示した。非還元型糖ポリマーの場合と
比べて非常にスムースに漿膜側へと輸送された。また、
供給部側にポリマーの糖残基と同じ構造の還元糖末端を
有する、イソマルトース(6−O−α−グルコシルーD
ーグルコース)を10mg(ポリマーのグルコース単位
に対し730倍モル量)添加することによって、ポリマ
ーの透過に一時的な阻害が見られた。このことから、こ
のポリマーは還元型グルコース構造に特異的な受容体を
介して消化管から吸収されることが推定された。また、
投与量依存性ならびに温度依存性が見られた。
【0038】
【実施例10】ラット小腸サックを用いた経粘膜透過性の試験 (1)試験方法 摘出した新鮮なラット小腸の片端を結紮し、この中に2
00μl の試験サンプル溶液を注入した後、もう一方の
端を結紮して長さ5cmのサックを作成した。これを、
37℃のリンガー液に浸し、95%酸素−5%炭酸ガス
を吹込みながら、リンガー液を経時的にサンプリングし
て、放射活性を測ることにより、透過量を測定した。
【0039】(2)還元型糖ポリマーの経粘膜透過性 糖鎖ポリマーI 、IIまたはIII (10μg のポリマーを
200μl のリンガー液に溶解した物)の試験サンプル
を片端を結紮したラット小腸に注入した後、(1)の方
法に従って透過量を測定した。結果を表1に示す。測定
値は、各時間までの全透過量をサックに注入した量に対
する%で示した。小腸粘膜を透過する速さは還元性グル
コース糖鎖ポリマー(I)または還元性ガラクトース糖鎖
ポリマー(II)の場合、非還元性糖鎖を持つ類似の糖ポ
リマー糖鎖ポリマー(III) に対して、3〜4倍も大きい
ことが明らかとなった。
【0040】
【表1】
【0041】
【実施例11】乳化液の経粘膜透過性 摘出した新鮮なラット小腸の片端を結紮し、この中に、
実施例7、8及び比較例2で調製した乳化液(I)(II)
または(III)のサンプルを注入した後、実施例9(1)
の方法に従って透過量を測定した。結果を表2に示す。
測定値は、各時間までの全透過量をサックに注入した量
に対する%で示した。小腸粘膜を透過する速さは還元性
グルコースまたは還元性ガラクトースを持つ乳化液の場
合、非還元性糖鎖を持つ類似のポリマーに対して、3〜
4倍も大きいことが明らかとなった。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の還元性グルコース側鎖を有する
糖鎖ポリマーまたは還元性ガラクトース側鎖を有する糖
鎖ポリマーと高分子医薬複合体、または還元型残基をも
つアルキル化糖と高分子医薬との分子会合体は経粘膜透
過性に優れたものであり、舌下、経鼻、眼粘膜、直腸粘
膜(坐薬)経由等の手段により注射以外の投与経路を経
て、高分子医薬を投与することができる。これによって
長期間の連投により生じる様々な障害を克服することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2チャンバーセルによる経粘膜透過性実験のチ
ャート図を示す。
【図2】6−O−MGluポリマーを用いた透過性実験
の結果を示す。
【図3】6−O−MGluモノマーのIRスペクトルを
示す。
【図4】1,2:3,4−ジ−O−イソプロピリデン6
−O−ビニルベンジル−α−D−ガラクトピラノースの
1HNMRスペクトルを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 13/06 (71)出願人 593064641 中冨 一郎 神奈川県川崎市麻生区細山2−7−6−4 (72)発明者 小山 義之 千葉県野田市岩名2−42−26 (72)発明者 片岡 一則 千葉県柏市大室1083−4 (72)発明者 岡野 光夫 千葉県市川市国府台6−12−12 (72)発明者 中冨 一郎 神奈川県川崎市麻生区細山2−7−6−4 (72)発明者 鈴木 裕之 千葉県流山市西深井850−7 中川アパー ト4号室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元型糖を側鎖にもつポリマーよりなる
    経粘膜薬物運搬体。
  2. 【請求項2】 ポリマーが還元型グルコースまたは還元
    型ガラクトースを側鎖にもつものである請求項1による
    運搬体。
  3. 【請求項3】 ポリマーと側鎖との間にスペーサーが導
    入されている請求項1による運搬体。
  4. 【請求項4】 還元型アルキル化糖を側鎖にもつポリマ
    ーと高分子医薬とが共有または非共有結合している経粘
    膜透過性高分子医薬複合体。
  5. 【請求項5】 還元型糖残基をもつアルキル化糖を含む
    分子集合体よりなる経粘膜薬物運搬体。
  6. 【請求項6】 還元型糖残基をもつアルキル化糖と高分
    子医薬との分子会合体よりなる経粘膜透過性高分子医薬
    複合体。
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