JPH0810210B2 - Si被毒防止用酸素センサ - Google Patents

Si被毒防止用酸素センサ

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JPH0810210B2
JPH0810210B2 JP63328993A JP32899388A JPH0810210B2 JP H0810210 B2 JPH0810210 B2 JP H0810210B2 JP 63328993 A JP63328993 A JP 63328993A JP 32899388 A JP32899388 A JP 32899388A JP H0810210 B2 JPH0810210 B2 JP H0810210B2
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雅彦 山田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酵素(O2)センサ,特に自動車排ガス用酸素
センサに関する。
[従来の技術及び課題] 従来のO2センサの場合,排ガス中に含まれるSi成分に
よりセンサの立ち下がり応答は遅くなりかつその制御時
のリーン出力VLが持ち上がる為に大きくリーンシフトす
るという問題が生じた。
[課題を解決手段・作用] 本発明者は,排ガス中のSiに対する被毒は周期律表II
a族元素からなる成分(及びその化合物(但し酸化物を
除く)の一種以上からなるSi反応性成分)を,排気ガス
にさらされる側の保護層,特に最外保護層中に入れる事
により大きな効果が得られることを見い出した。即ち,
排気ガス中のSi成分がセンサの活性点に達する迄に,こ
の保護層にSiを吸着反応させる事ができる。
これは,保護層中のII a族元素又はその化合物は排ガ
ス中に含まれるSiとセンサが使用される状態下の温度で
反応を起こし低融点の結晶を生成する為,Siが保護層中
を侵入してこなくなり電極を保護すると推定される。特
に,Ca又はMg等を含んだ塩化物,炭酸塩,硝酸塩等は非
常に細かい粒子が形成される為このSi成分が素通りして
しまう事を防ぐ事ができる上に,このSiに対して活性が
高い。
更に,本発明者は排ガス中に含まれるSiがエンジンの
低回転つまり温度が低い時に混入した場合にはII a族成
分によるSiの吸着効果は弱まり未反応のまま保護層表面
にSiが付着してしまう事を確認した。そのためにセンサ
が高温にさらされた時そのSiがSiO2等に変化し保護層に
目詰まりを生じてしまう事も起こることも判明した。
そのため,本発明にあっては更に,排気ガスにさらさ
れる側の保護層にII a族元素及びその化合物(但し酸化
物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分を含有させ
ると共に,ヒータを備える事により,この低温時におけ
るSi表面付着を防ぐ事もできたものである。つまり保護
層表面温度をこのヒータにより高め,Ca,Mg等のII a族元
素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一種以上から
なるSi反応性成分の吸着能力を高める事によりSiはこの
II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一種
以上からなるSi反応性成分と反応しSiのみでの表面付着
を少なくさせる事ができる。
本発明の酸素センサは,ZrO2固体電解質型は勿論,TiO2
に代表される酸化物半導体型酸素センサ,更にはO2素子
とともにポンプ素子を備えた空燃比センサ(第13図)な
ど種々の自動車排ガス用酸素センサとして利用可能であ
る。
II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一
種以上からなるSi反応性成分を含む保護層について,II
a族元素としてはCa,Mgが良好である。II a族の化合物の
組成としては非酸化物,例えばCaCl2,MgCO3等の塩化
物,窒化物,炭化物,炭酸塩,硝酸塩である。なお参考
として,ヒータを備えた酸素センサにあっては酸化物で
あっても有効である。又,これらの水和物例えばCaCl2
・2H2O,複合化合物例えばCaCO3・MgCO3(ドロマイト)
であってもよい。Siの反応性に富み確実にこの保護層中
にてSi防御できる。
II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一
種以上からなるSi反応性成分は第1保護層,第2保護層
を構成する耐熱性金属酸化物とは独立して存在すること
が好ましい。「独立して」とはII a族成分がこれら金属
酸化物と反応してMgTiO3のようなSi成分に対して不活性
な化合物を形成していないことをいう。
II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一
種以上からなるSi反応性成分を含む保護層は電極に近接
して電極を直接保護する耐熱性金属酸化物からなる第1
保護層を有し,この第1保護層のより外側にII a族成分
からなる第2保護層を存在させるとよい。Siとの反応が
より外側において行われ,Si成分の保護層侵入による電
極劣化を確実に防止得る。又,第1保護層が存在しない
と高温耐久劣化し易い。第1保護層を構成する耐熱性酸
化物としては例えばAl2O3,スピネル,BeO,ZrO2等が挙げ
られ,特にスピネル(中でもMgO・Al2O3),Al2O3を主体
とするものが好ましい。その気孔率は5〜20%程度,そ
の厚みは100〜180μm好ましくは150μm程度にすると
よい。この第1保護層中に貴金属を含有させるとよい。
排ガス中の未燃成分の酸化,還元を完全に行なうことが
でき,センサにとって更に良好な制御A/Fを示す。貴金
属としては特に白金(Pt)を主体とするもの例えばPt80
wt%以上からなるものが好ましい。その担持量は第1保
護層の構成材料に対して0.01〜5wt%にするとよい。第
1保護層は単層,又は組成・気孔率等の異なった複層で
あっても差支えない。
第2保護層は,II a族元素及びその化合物(但し酸化
物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分単独からな
ってもよいが,Al2O3,TiO2,スピネル等の耐熱性金属酸化
物粉末との混合物からなってもよい。第2保護層は排ガ
ス通過性を阻害しないために多孔質にする必要がある。
その気孔率は30%程度,その厚みは30μm程度にすると
よい。但し,第2保護層の一部ないしは全部が第1保護
層内に含浸ないしは分散して存在してもよい。
II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一
種以上からなるSi反応性成分を含む保護層は,種々の方
法によって酸素イオン伝導体の排ガスにさらされる側に
備えられる。
第1保護層の形成としては,溶射,特にプラズマ溶射
が好ましい。溶射粉末同志の固着強度が強く,その条件
を適宜変更することにより,任意の気孔率,気孔径とす
ることができる。又,酸素イオン伝導体材料からなる生
シートに貴金属ペーストにて電極を印刷後,第1保護層
材料特にAl2O3を更に印刷し,これらを同時焼成しても
よい。
第2保護層の形成は,II a族元素及びその化合物(但
し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分,例
えばII a族元素の塩化物等を水または溶剤を加え溶液と
し,これを予め形成された第1保護層表面に塗布または
噴霧するとよい。又,II a族元素及びその化合物(但し
酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分溶液を
耐熱性金属酸化物例えばAl2O3,TiO2の粉末と混合し,こ
の混合物を塗布または噴霧してもよい。その後,約500
〜700℃の非酸化性雰囲気にて熱処理するとよい。これ
によって,Siに対して活性なII a族元素及びその化合物
(但し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分
と金属酸化物とからなる第2保護層を第1保護層の外側
に備えることができ,Siに対する効果が高くなる。金属
酸化物粉末の周囲をII a族元素及びその化合物(但し酸
化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分の微粒子
が囲み,Siを含んだ排気ガスに対して有効な作用面積を
有することになるからである。具体的には,金属酸化物
の(原料)平均粒径は0.1〜1μmにするとよい。好ま
しくは0.2〜0.5μmがよい。又,混合物におけるII a族
元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一種以上か
らなるSi反応性成分の量は金属酸化物に対し1〜30wt
%,好ましくは2〜25wt%にするとよい。1wt%未満で
はSiに対する効果が薄れ,30wt%を越えると細かいII a
族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一種以上
からなるSi反応性成分粒子により目詰りを生じ,センサ
の応答性を悪くする。この場合,II a族元素及びその化
合物(但し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性
成分は塩化物,炭酸塩,硝酸塩等に水または溶剤を加え
て配合するとよい。
第2保護層の形成は,II a族元素及びその化合物(但
し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分の液
中に第1保護層を浸漬させることにより行なってもよ
い。これによって,II a族元素及びその化合物(但し酸
化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分を第1保
護層の内部(比較的外側寄り)に含浸,及び外側に付着
させて第2保護層を備えることができる。II a族元素及
びその化合物(但し酸化物を除く)の一種以上からなる
Si反応性成分の存在量は,第1保護層の材料に対して0.
5〜15wt%,好ましくは10wt%以下にするとよい。上記
同様な理由に拠る。この場合,II a族元素及びその化合
物(但し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成
分は塩化物,炭酸塩,硝酸塩等の溶液で配合するとよ
い。
[実施例] 本発明の実施例について説明する。
実施例1 以下の工程により第1,2図に示すような保護層を有す
る袋状酸素センサ素子からなる酸素センサ(試料No.1〜
10)を得た。
(1)素子の製造 工程1: 純度99%以上のZrO2に純度99.9%のY2O3を5mol%添加
し,混合した後,1300℃で2時間仮焼する。
工程2: 水を加えボールミル中にて湿式にて粒子の80%が2.5
μm以下の粒径になるまで粉砕する。
工程3: 水溶性バインダを添加し,スプレードライにて平均粒
径70μmの球状の造粒粒子を得る。
工程4: 工程3にて得た粉末をラバープレスし所望の管状(試
験管状)に成形し乾燥後,砥石にて所定の形状に研削す
る。
工程5: 外面上に,工程3で得た造粒粒子に水溶性バインダ繊
維素グリコール酸ナトリウム及び溶剤を添加した泥奬を
付着させる。
工程6: 乾燥後,1500℃×2Hrsにて焼成する。検出部に対応す
る部分について,軸方向長さは25mm,外径約5mmφ,内径
約3mmφとした。
工程7: 無電解メッキにより,外面にPt測定電極層を厚さ0.9
μmに析着させ,その後1000℃で焼付する。
工程8: MgO・Al2O3(スピネル)の粉末にてプラズマ溶射して
厚さ約150μmの第1保護層を形成する。No.5〜10,No.1
5〜27,No.31〜34の試料については,スピネル粉末に貴
金属を含有させた。
工程9: 工程7と同様にして,内面にPt基準電極層を形成し
た。
工程10: 少なくとも第1保護層をPt0.05g/のH2PtCl3溶液中
に浸し,50〜100mmHg減圧下で約5分放置して,第1保護
層中に貴金属を含浸させた。
工程11: II a族の塩化物,炭酸塩,硝酸塩を噴霧器にて第1保
護層上に塗布し,600℃以下の非酸化性雰囲気中にて処理
して,第2保護層を形成した(厚み5〜30μm)。
(2)酸素センサの製造 更に,こうして製造された酸素センサ素子Bを用い
て,以下の工程により,酸素センサAを得た。
工程1: 素子Bをハウジング8内に挿入した後,加締用リング
9及び滑石等の充填剤10を挿填して,素子Bをハウジン
グ8内に固定する。
工程2: 電極2,3に端子を介してリードを接続する。
工程3: 素子B先端部を覆って保護管11を配置し,ハウジング
8先端と保護管11後端とを溶接する。
工程4: 外筒を被せて酸素センサを得る。
実施例2 実施例1の酸素センサ素子の製造工程11に代えて,次
のようにして第2保護層を形成した。即ち,II a族元素
の塩化物,炭酸塩,硝酸塩に水を加え,平均粒径0.5μ
mのAl2O3粉末又は平均粒径0.3μmのTiO2粉末を混合
し,噴霧器にて第1保護層上に塗布し,600℃以下の非酸
化性雰囲気中にて処理した。
他は実施例1と同様にして,第1,3図に示すような保
護層を有する袋状酸素センサ素子からなる酸素センサ
(試料No.11〜28)を得た。
実施例3 実施例1の酸素センサ素子の工程11に代えて,次のよ
うにして第2保護層を形成した。即ち,II a族の塩化
物,硝酸塩等を水で溶かし,第1保護層を入れ,50〜100
mmHg減圧下で約5分放置した後,120℃×2Hrs乾燥した。
他は実施例1と同様にして,第1,4図に示すような保
護層を有する袋状酸素センサ素子からなる酸素センサ
(試料No.29〜34)を得た。
実施例4 以下の工程により第5図に示すヒータ付酸素センサ
(試料No.35〜41)を得た。
(1)素子の製造 実施例1〜3と同一 (2)ヒータの製造等 工程1: Al2O3を主成分とするシートを厚み0.8mmにドクターブ
レード法にて成形した。
工程2: スクリーン印刷法によりWを主成分とし有機バインダ
と溶剤を加えたペーストにて,導電性パターンを印刷し
た。
工程3: 更にAl2O3を主成分とし有機バインダと溶剤を加えた
ペーストにて厚30μmコーティングした。
工程4: Al2O3を主成分とする外径2mmの碍管に3で得たシート
を巻きつけ400℃にて24Hrsを樹脂抜きし,1550℃×2Hrs
にて焼成した。
工程5: 端子部にリード線を銀ロー付けしてヒータを得た。
工程6: 素子を組付ける時に袋状素子の内側に接触しない様工
程5で得たヒータを挿入した。
実施例5 以下の工程により第6,7図に示すような保護層を有す
る板状酸素センサ素子からなる酸素センサ(試料No.42
〜43)を得た。
(1)素子・ヒータの製造 工程1: ZrO2+Y2O35モル%を主成分とするシートを厚み0.8mm
にドクターブレード法にて成形した。
工程2: スクリーン印刷法によりPtを主成分とし,有機バイン
ダと溶剤を加えたペーストにて電極を20μm厚両面に印
刷した。
工程3: 該電極を被覆する様にAl2O3を主成分とし,有機バイ
ンダと溶剤とを加え更に多孔質にする為デンプン等を少
量加えたペーストにて厚み30μmコーティングした(第
1保護層としての多孔質Al2O3層の形成)。
工程4: 工程1と同様の組成,厚みを有するシート上にAl2O3
を主成分とし有機バインダと溶剤とを加えたペーストを
厚み30μmに両面にコーティングした。
工程5: 工程2と同様のペーストにて20μmヒータパターンを
印刷した。
工程6: 更に工程4と同様にAl2O3コーティングした(ただし
ヒータパターン上の面のみ)。
工程7: 工程1と同様の組成,厚みを有するシートをコの字状
に切断してスペーサ用シートとする。第9図に示す如
く,このスペーサ用シートを工程1〜3で得た電極の印
刷されたグリーンシートと工程4〜6で得たヒータパタ
ーンを内在する対向部用グリーンシートとの間に配置さ
せ,熱圧着した。
工程8: 400℃で24Hrs樹脂抜きした後1500℃×4Hrsの焼成を行
なった。
工程9: 少くとも多孔質Al2O3層(第1保護層)をPtが0.05g/
のH2PtCl6溶液中に浸し,50〜100mmHg減圧下で約5分
放置して,多孔質Al2O3層中に貴金属を含浸させた。
工程10: 溶射にてMgO・Al2O3(スピネル)の粉末を用いて厚さ
約150μmのスピネル保護層(第2保護層)を形成す
る。
工程11: II a族の塩化物,炭酸塩,硝酸塩等に水を加え,スピ
ネル保護層を入れ,50〜100mmHg減圧下で約5分放置した
後,120℃×2Hrs乾燥した。その後,600℃の非酸化雰囲気
で熱処理した。
工程12: こうして得られた素子本体の端子側において,第10図
に示すように,その両面に一対の支持部材7をガラスシ
ールによって取付けた。
(2)酸素センサの製造 実施例1と同じ 実施例6 実施例5の素子・ヒータの製造工程10,11に代えて,
次のようにして第2保護層を形成した。即ち,II a族の
塩化物,炭酸塩,硝酸塩に水を加え,平均粒径0.5μm
のAl2O3粉末又は平均粒径0.3μmのTiO2粉末を混合し,
噴霧器にて多孔質Al2O3層(第1保護層)上に塗布し,60
0℃以下の非酸化性雰囲気中にて処理した。
他は実施例5と同様にして,第6,8図に示すような保
護層を存する袋状酸素センサ素子からなる酸素センサ
(試料No.44〜46)を得た。
実施例7 以下の工程によりTiO2半導体型酸素センサ(試料No.4
7〜50)を得た。
(1)素子の製造 工程1: 純度99%以上のAl2O390%とMgOCaO,SiO2を3,2,5wt%
混合し有機バインダと溶剤を加え,ドクターブレード法
により0.8mmのグリーンシートを作った。
工程2: グリーンシートの片面にPtペーストにより第11図に示
す電極及びヒータパターンをスクリーン印刷した(厚み
30μm)。
工程3: 厚み250μmのグリーンシートを工程1と同様にして
得,電極部に穴をあけ,第12図の如く積層した。
工程4: 樹脂抜き焼成(1500℃×2Hrs)した。
工程5: 純度99.9%からなるTiO2をH2PtCl6液に漬し(TiO2にP
tが1mol%になる様にした),煮沸しながら乾燥した。
工程6: 200℃にて24Hrs乾燥後1000℃の非酸化性雰囲気にてPt
ルツボ内にて熱処理した。
工程7: Ptブラック粉末を加え,TiO2に対し5mol%になる様に
調合し,有機バインダと溶剤を加え,ペーストとした。
工程8: 工程5〜7で得たペーストを工程1〜4で得た積層体
の穴部に注入し,厚み200μmの層を得,800℃の還元雰
囲気にて熱処理した。
工程9: Al2O3,MgOをプラズマスプレーにて50μm積層した後,
II a族成分を含む溶液中に漬し,真空度50〜100mmHg下
で含浸させた(試料No.47,48)。
又,TiO2又はAl2O3からなる金属酸化物とII a族成分か
らなるスラリを塗布した(30μm)(試料No.49,50)。
(2)酸素センサの製造 実施例1と同じ 第1〜13図において,Aは酸素センサ,Bは酸素センサ素
子,Cは一対の電極を有するポンプ素子,1は酸素イオン伝
導体,2は基準電極,3は測定電極,4は第1保護層,5は第2
保護層,5aはII a族元素及びその化合物(但し酸化物を
除く)の一種以上からなるSi反応性成分(以下の表にお
いては「II a族成分」と表わす」),6はヒータ,7は素子
支持体,8はハウジング,9は加締用リング,10は充填剤,
を夫々表わす。
[試験例] 実施例1〜7について,下記のような試験を行った。
(1)実車にてセンサ初期の制御A/Fを測定した。測定
方法はマニホールドにセンサを取付け,80km/Hr×8psの
走行状態に固定した時のセンサによる制御を行い,その
排ガスを空燃比計にてA/Fを計測した。
(2)排気管(マニホールド−1m程下流)にセンサを取
付け,更にマニホールド部からSiオイルを5cc/30分の割
合で1Hr(10cc)を注入しながら3000rpmにてエンジンを
動かした。雰囲気はλ≒1近傍にて行なった。
(3)1の測定を行い,初期と耐久後のA/Fの変化を求
めた。又センサの応答性として高速応答レコーダにてセ
ンサ出力をモニタした(例えば第14図)。そして,第15
図に示すように平均値な直線を結び300,600mV間の時間
(TLR,TRL)を計測した。
(4)又,ヒータ付センサについて同様にして,センサ
の制御状態を観測した(但し,Siオイル注入時のE/G回転
は1000rpmとした。尚,ヒータは400℃以上に設定する。
但し,試料No.35〜41及び比較V,VIについては,Siオイ
ル注入時のE/G回転1000rpm及び3000rpmにおいて,ヒー
タを通電させ(比較VIは除く),センサの制御状態を観
察した。
その結果を表1〜5,及び第16〜18図に示す。
尚,本実施例1と同じ製造工程によって,第1保護層
の金属酸化物としてAl2O3を使用した場合,ZrO2酸素イオ
ン伝導体との熱膨張差により熱サイクル耐久で問題を生
ずる。
[発明の効果] 以上の如く本発明によれば,排気ガス中にSi成分が存
在しても,そのSi成分による電極被毒を防ぎ正確かつ安
全なA/F制御が可能であり,かつ応答性も優れる。しか
も,エンジンの低回転時においてSi被毒による性能劣化
を確実に防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の酸素センサ(袋状酸素センサ素子)の
一例を示す半断面図, 第2〜4図は第1図のII−IV拡大断面の模式図であっ
て,第2図は実施例1に係るもの,第3図は実施例2に
係るもの,第4図は実施例3に係るもの, 第5図は袋状素子にヒータを備えた実施例4に係る酸素
センサを示す模式断面図, 第6図は本発明の酸素センサ素子の他の例(板状)を示
す平面図, 第7〜8図は第6図のVII,VIII拡大断面の模式図であっ
て,第7図は実施例5に係るもの,第8図は実施例6に
係るもの, 第9図は実施例5,6の工程7を説明するための図, 第10図は実施例5,6の工程13を説明するための図, 第11,12図は実施例7の工程2,3を示す図, 第13図は本発明の一例としての空燃比センサを示す断面
図, 第14,15図はセンサ出力の波形の一例及び計測時間
(TLR,TRL)を規定する図, 第16図は初期及び耐久後のA/Fの変化を示すグラフ, 第17図はテスト後における制御中の出力を示す波形の略
図,そして 第18図は初期及び耐久後の間(TLR,TRL)の変化を示す
グラフ を夫々表わす。 A……酸素センサ、B……酸素センサ素子 1……酸素イオン伝導体 2……基準電極、3……測定電極 4……第1保護層、5……第2保護層 5a……II a族成分(II a族元素及びその化合物(但し酸
化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 一夫 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−20423(JP,A) 特開 平2−276956(JP,A)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気ガス中の酸素濃度を検出するセンサに
    おいて、排気ガスにさらされる側に周期律表II a族元素
    及びその化合物(但し酸化物を除く)の一種以上からな
    るSi反応性成分を保護層基材に担持した保護層を備えた
    ことを特徴とする酸素センサ。
  2. 【請求項2】前記II a族元素が主にCa又はMgである請求
    項1記載の酸素センサ。
  3. 【請求項3】酸素イオン伝導体の両面に一対の電極を備
    え、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサにおい
    て、 酸素イオン伝導体の排気ガスにさらされる側に、少なく
    とも電極を被覆して周期律表II a族元素及びその化合物
    (但し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成分
    を保護層基材に担持した保護層を備えたことを特徴とす
    る酸素センサ。
  4. 【請求項4】前記保護層が、電極に近接して電極を直接
    保護し、耐熱性金属酸化物からなる第1保護層と、該第
    1保護層とは独立して存在し、II a族元素及びその化合
    物(但し酸化物を除く)の一種以上からなるSi反応性成
    分を保護層基材に担持した第2保護層とからなる請求項
    3記載の酸素センサ。
  5. 【請求項5】酸素イオン伝導体の排ガスにさらされる側
    の電極保護処理について、少なくとも次の各工程: (a)スピネル、Al2O3等の耐熱性金属酸化物にて第1
    保護層を形成する工程、 (b)II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)
    の一種以上からなるSi反応性成分を含む組成物を第2保
    護層として形成する工程、 を含むことを特徴とする酸素センサの製造方法。
  6. 【請求項6】酸素イオン伝導体の排ガスにさらされる側
    の電極保護処理について、少なくとも次の各工程: (a)スピネル、Al2O3等の耐熱性金属酸化物にて第1
    保護層を形成する工程、 (b)II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)
    の一種以上からなるSi反応性成分及び耐熱性金属酸化物
    粉末を配合してスラリとし、該スラリにて第2保護層を
    形成する工程、 を含むことを特徴とする酸素センサの製造方法。
  7. 【請求項7】酸素イオン伝導体の排ガスにさらされる側
    の電極保護処理について、少なくとも次の各工程: (a)スピネル、Al2O3等の耐熱性金属酸化物にて第1
    保護層を形成する工程、 (b)II a族元素及びその化合物(但し酸化物を除く)
    の一種以上からなるSi反応性成分を含む液に第1保護層
    を浸漬処理して第2保護層を形成する工程、 を含むことを特徴とする酸素センサの製造方法。
  8. 【請求項8】排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素セン
    サにおいて、そのセンサ素子を加熱する為のセラミック
    ヒータを備え、かつ排気ガスにさらされる側にII a族元
    素及びその化合物(但し酸化物を除く)の一種以上から
    なるSi反応性成分を保護層基材に担持した保護層を備え
    たことを特徴とする酸素センサ。
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