JPH08100355A - 円形編機における靴下吸引管の運動伝達装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトまたはギヤのトランスミッションを必
要としないで靴下吸引管に動きを伝達する。 【解決手段】 靴下吸引管の運動伝達装置（１）は、シ
リンダ支持体（６）の下及び有孔管（１８）の上に結合
された複数のフランジ（２２，２３）を有し、環状配置
された複数の永久磁石（２４，２５）で有孔管（１８）
の回転動作のフランジ（２２，２３）の間に磁気結合を
構成し、高い磁気抵抗を有する材料のカラー（２６）を
対面する永久磁石（２４，２５）の間に形成されたエア
ギャップに配置し、靴下通路に回転可能に結合された装
置（２７ー３０）とフランジまたは固定支持プレートに
選択的に結合する装置（３１−４２）とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、靴下を製造するた
めの円形編み機、すなわち、小径の円形編み機における
靴下吸引管に動きを伝達する靴下吸引管の運動伝達装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】靴下製造用の従来の円形編み機は、ニー
ドルシリンダとこのニードルシリンダと同軸で連続的に
回転するシンカーリングを有し、ニードルシリンダのス
ロットを摺動するニードルとシンカーは、管状編地を徐
々に形成するように作動し、作られる管状編地をニード
ルシリンダと同軸に配置された靴下吸引管に沿って落下
させる。供給される糸のタイプに依存して、また（特に
婦人用の靴下の分野の）種々の編物の要求によって、靴
下通路管は固定されたり、ニードルシリンダと共に回転
させられる。

【０００３】靴下製品は、下から吸引することによって
靴下通路管を通過するが、ニードルシリンダが回転する
間、靴下固定管が固定されたままである場合、靴下製品
の端部がねじれ、この場合、靴下製品の上部がニードル
共に回転し、固定されたままの管の内面にこすれ、空気
流の存在にかかわらず、ある長さを越えると、ねじれを
起こそうとする管の壁に対する摩擦力が空気流を降下さ
せる力を上回り、靴下が引っ張られたまま維持される傾
向がある。

【０００４】この欠点を解消するために、近年の編み機
はアンチツイスト装置として知られる装置を備えてい
る。このアンチツイスト装置は、靴下通路の下にその通
路と同軸に配置された有孔管状部材によって形成され
る。吸引空気通路は、ニードルシリンダと同じ速度で回
転する有孔管を通過し、その表面を通る空気の吸引は、
ニードルシリンダと共に回転し、靴下がねじれることを
防止し表面に靴下をしっかりと結合するように壁に対し
て靴下を引く。

【０００５】ギヤまたはベルトに基づいてシリンダサポ
ートまたはモータによって駆動されるトランスミション
は、従来のアンチツイスト装置の有孔管を回転するため
に使用される。このような作動装置は、ノイズ、潤滑の
困難性及びその大きさ等、かなり欠点を有する。シリン
ダと同軸の中空モータによって駆動される編み機の場
合、さらに大きなコストがかかり、欠点が生じる。これ
に加えて、回転状態から非回転状態にまたはその逆の状
態に靴下通路管を変更することが煩わしく、この選択を
行うことができるのは機械が移動していないときにのみ
である。

【０００６】本発明の目的は、靴下を製造するための円
形編機においてベルトまたはギヤのトランスミッション
を必要としないで靴下吸引管に動きを伝達し、これによ
って機械が動いているときでも靴下吸引管の回転モード
または非回転モードを選択することができ、シリンダと
同軸の中空のモータを有する機械にも取り付けることが
できる円形編機における靴下吸引管の運動伝達装置を提
供することによって従来の装置の前述した欠点をなくす
ことである。

【０００７】また、円形編機における靴下吸引管の運動
伝達装置は、管が移動していない間、靴下を製造し、管
が移動している間に他の部分を製造するように機械をプ
ログラムすることができ、これによって、靴下の品質に
関してかなりの効果がある。これは、従来の機械によっ
ては不可能である。なぜならば、管が固定されている状
態から管が回転する状態への変化は、機械を停止するこ
と及びその形状を変化することが必要であり、１つの状
態から他の状態へ変化するようにいくつかの部品を交換
することが必要であるからである。

【０００８】この観点において、本発明の目的は、簡単
で製造が容易であり、使用において安全であり、作動が
有効であり、比較的にコストが低い構造によって上記目
的を達成することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的に
鑑みて、本発明は、固定支持プレートを有し、この固定
支持プレートに垂直軸線を有するシリンダ支持体とこの
シリンダ支持体と同軸の内側靴下通路管とシリンダ支持
体の下側に有孔管を回転可能に結合したタイプの靴下製
造用の円形編機の靴下吸引管に動きを伝達する運動伝達
装置において、靴下通路管が前記回転可能な部材または
前記固定支持プレートに選択的に結合される装置を備
え、前記選択的結合装置は、前記靴下通路管を回転させ
るか、または靴下通路管の回転を停止させることを特徴
とする。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。図面を参照すると、参照符号
１は、本発明による靴下を製造する円形編機に靴下吸引
部分に動きを伝達するユニットを示す。伝達ユニット１
は、ニードルシリンダ４の各スロット４ａ及びシンカリ
ング５の各スロット５ａに摺動可能に取付られたニード
ル２及びシンカ３を備えている。前記ニードル２及び前
記シンカ３は、適当な固定カムの輪郭とニードル２のヒ
ール２ａとの相互作用によって相対運動を行い、その運
動により糸Ｆの係合と、形成されるにつれてニードルシ
リンダ４の内側を降下する管状の編物Ｃすなわち靴下の
形成とを保証する。

【００１１】ニードルシリンダ４は、シリンダ支持体６
に結合されており、シリンダ支持体６は、シリンダ軸受
７及びディスク６ａによって回転可能に支持され、環状
支持体８がボルトによって固定プレート９にしっかりと
結合されている。シリンダ支持体６と固定プレート９と
の間に密封ガスケット１０が配置されており、駆動プー
リ１１がキー１２によってシリンダ支持体６にキー留め
されており、下方リング１３が円筒形支持体６にねじ込
まれている。

【００１２】靴下通路管１５が、軸受１４によってシリ
ンダ支持体６の内側に自由に取り付けられており、上方
が開放している。前記靴下通路管１５はガスケット１６
によって底部が心出しされスタブ１７の上部に回転可能
に配置されており、このスタブ１７は孔１８ａを有する
管１８の上部にキー留めされている。管１８は、環状吸
引室２０の内側の軸受１９によって回転可能に支持され
ており、環状の吸引室２０は、大きな直径を有し、固定
支持プレート２１の下に固定されている。

【００１３】本発明による靴下通路管は、前記靴下通路
管を回転させまた停止するようになっている回転可能な
部材及び前記固定支持プレートに選択的な結合を行う装
置を備えている。フランジ２２がシリンダ支持体６の下
にねじ込まれ、フランジ２３がスタブ１７の上に固定さ
れている。前記フランジ支持体６は、複数の永久磁石２
４及び２５を支持しており、この永久磁石２４及び２５
は、環状に配分され、有孔管１８を回転するためにフラ
ンジ２２，２３の間に結合されている。

【００１４】高い磁気抵抗を有する材料のカラー２６が
エアギャップを置いて配置されており、このエアギャッ
プは、対面する磁石２４及び２５のリングの間に形成さ
れている。中央スリーブ２７がカラー２６に固定的に結
合されており、管１５の補強部材１５ａに取り付けられ
ている。スリーブ２７及び補強部材１５ａは、回転結合
タブ３０を挿入するために相互に対面する長手方向のス
ロット２８及び２９を有し、スロット２８及び２９は、
靴下通路管に関してカラー２６を長手方向に摺動するこ
とができるようにする。また、管１５の回転を生じまた
は停止させるためにフランジにまたは固定支持プレート
２１にカラーを選択的に結合する装置があり、これは、
機械が動いている間、または機械が動いていない間に選
択を行うかによって種々の方法で達成することができ
る。

【００１５】図１は、機械が動いている間に選択するこ
とができるユニットを示す。カラー２６がその周縁にデ
ィスク３１を有し、その上に補完的なディスク３１が垂
直方向に移動することができるように取り付けられてい
る。垂直軸線を有する複数の圧縮ばね３３が、前記ディ
スク３１、３２の間に固定され、フランジ２２及び２３
の縁部に対して摩擦結合を生じ、管１５に動きを伝達す
るように、相互に反対方向に前記ディスクを押すように
なっている。

【００１６】ブレーキ３４がプレート２１に取り付けら
れており、靴下通路管を停止し、それを固定するために
ディスク３２と補完的なディスク３３を固定するように
なっている２つのジョー３５及び３６を有する。この方
法において、ブレーキ３４のジョーを作動させることに
よって、機械を停止することなく、管が移動している状
態から管が移動していない状態まで、またはその逆の状
態にすることが可能になり、それに対して永久磁石の結
合部材２４−２５によって有孔管１８に運動が付与され
る。

【００１７】図２は、機械が移動しない間選択をするこ
とができるユニットを示している。この状態において、
カラー２６，フランジ２２及び固定プレートに固定的に
結合されたリング３７は、カラー２６をフランジ２２ま
たは固定リング３７に選択的に機械的に結合して靴下支
持管１５を回転し停止するためにフック形状の弾性挿入
体４２が環状に配分されたシート３８，３９，４０及び
４１を有する。

【００１８】図１及び図２は、左側に、固定モードの靴
下支持管を備え、右側に回転モードの靴下支持管を備え
ているトランスミッションユニットを示している。

【００１９】本発明はねらいと目的を達成し、特に、有
孔管１８の回転動作がギヤを設けることなく、静かに、
非常に制限された空間で、また機械を停止させることな
く、靴下通路管を回転させるかどうか、また回転時期を
選択することができるように有孔管を回転することがで
きることは明らかである。制限された容量とギヤがない
ことによって、たとえシリンダと同軸の中空のモータに
よって機械を駆動する場合でも本発明によるトランスミ
ッションユニットを有効に使用することができる。考慮
される本発明は、種々の変更または変形が行われるが、
これらすべてのものは本発明の範囲内にある。さらに、
これらの詳細は、他の技術的な等価物と置換することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による円形編機における靴下吸引管の運
動伝達装置の直径方向の平面に沿った側断面図。

【図２】本発明の他の実施形態の図１と同様な側断面
図。

【符号の説明】

１ ユニット ６ シリンダ支持体 ９ 固定支持プレート １８ 有孔管 ２２，２３ フランジ ２４，２５ 永久磁石 ２６ カラー ２７ スリーブ ３１ 結合装置

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】固定支持プレートを有し、この固定支持プ
   レートに垂直軸線を有するシリンダ支持体とこのシリン
   ダ支持体と同軸の内側靴下通路管とシリンダ支持体の下
   側に有孔管を回転可能に結合したタイプの靴下製造用の
   円形編機の靴下吸引管に動きを伝達する運動伝達装置に
   おいて、靴下通路管が前記回転可能な部材または前記固
   定支持プレートに選択的に結合される装置を備え、前記
   選択的結合装置は、前記靴下通路管を回転させるか、ま
   たは靴下通路管の回転を停止させることを特徴とする靴
   下吸引管の運動伝達装置。
2. 【請求項２】各フランジがシリンダ支持体の下及び有孔
   管の上に結合され、環状配置された複数の永久磁石が有
   孔管の回転動作のフランジの間に磁気結合を構成するよ
   うに支持され、高い磁気抵抗を有する材料のカラーが対
   面するリングの間に形成されたエアギャップに配置さ
   れ、靴下通路に回転可能に結合された装置と靴下通路管
   の回転を生じまたは停止するようにするためにフランジ
   または固定支持プレートに選択的に結合する装置とを有
   することを特徴とする請求項１に記載の靴下吸引管の運
   動伝達装置。
3. 【請求項３】中央スリーブがカラーに結合されて靴下通
   路管に取り付けられ、中央スリーブ及び靴下通路管がカ
   ラーが靴下通路管に関して長手方向に摺動可能なように
   回転結合タブを挿入する相互に対面した長手方向のスロ
   ットを有することを特徴とする請求項２に記載の靴下吸
   引管の運動伝達装置。
4. 【請求項４】カラーは、ディスクとその間に複数の圧縮
   ばねを固定する補完的なディスクとを備え、圧縮ばねは
   フランジに摩擦結合されて靴下通路管に運動を伝達する
   ようにディスクを押し、２つのジョーが支持プレートに
   取り付けられ、カラーのディスク及び補完的なディスク
   を固定して靴下通路管を停止することを特徴とする請求
   項２に記載の靴下吸引管の運動伝達装置ユニット。
5. 【請求項５】カラーとシリンダ支持体に固定的に結合さ
   れたフランジと固定された支持プレートは、フックを弾
   性的に挿入してフランジまたは支持プレートにカラーを
   機械的に結合させて靴下通路管の回転及びその停止を行
   わせるように環状に配置されていることを特徴とする請
   求項２または４に記載の靴下吸引管の運動伝達装置。