JPS5837423B2 - 単シリンダ形靴下編機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ソックスのような、リブ・パターンを有す
る製品を形或する装置を備えた、単シリンダ型靴下丸編
機に関する。

特に、この発明はステッチシフト（編目移動）の問題に
関する。

単シリンダ型靴下丸編機を利用して、リブ・パターンを
有する製品を形或する公知の技術では、二組の二一ドル
、すなわち垂直二一ドル（またはシリンダ二一ドル）と
、水平二一ドル（またはプレートまたはディスクニード
ル）を備えなければならない。

シリンダニ一ドルは、プレーン（平編み）列を形成し、
プレートニ一ドルはパール（裏編み）列を形成する。

ステツ千シフトを行なわせるためには、ループを水平二
一ドルまたはプレートニ一ドルから垂直二一ドルまたは
シリンダニ一ドルヘ、またはその逆にシフトしなければ
ならない。

前者の場合、パールを形成するプレートニ一ドルはプロ
グラムされた瞬間、ループを目止めし、そしてループは
対応シリンダニ一ドルへ装填され、求心方向へ引入れら
れて、作動範囲外に維持される。

このシフト工程の瞬間は、ループが水平二一ドルから垂
直ニードルヘシフトされる瞬間である。

ある理由または他の理由により前記シフトが正しくない
状態で行なわれると、移動が行なわれず、得られた製品
はスクラップとなり、したがってヤーンおよび製造品が
ロスとなる。

ループを水平二一ドルから対応する垂直二一ドルヘシフ
トするには、二つの二一ドルが相互にクロ入し、垂直二
一ドルが水平二一ドル上に張った状態で保持されたルー
プ内へ入ることが必要である。

水平二一ドルとそれに付随する垂直二一ドルとのクロス
を助けるための多数の特別な方法が提案されている。

特に、水平二一ドルとそれに対応する垂直二一ドルとが
、一方が他方に対していくらか千鳥状に配置され、水平
二一ドルには対応垂直二一ドルが入り込めるように、シ
ャンクに形戒された横スプラインが設けられている。

しかしこれらの方法は、ループを水平二一ドルから垂直
二一ドルへ正しくシフトし移送する問題に信頼できる解
決法を与えることができないだけでなく、多数の欠点、
たとえば内側および外側リブの間にセンタリングが欠け
ることによる、ウエール相互スペースの不平衡が生じる
。

さらに、水平二一ドルが半径方向内方へ引入れられる時
、水平二一ドルがｌレープを付随する垂直二一ドルへ通
過させるために、かなりの移動が必要となり、しばしば
破損の原因となる曲げ応力が生じる。

この発明の目的は、バランスの良好なウエール相互スペ
ースを有する改良された製品を得るべく、十分に満足で
きる方法でリブを形成すると共に、高い信頼性をもって
ステッチシフトを行なうことができる、リブ付ニットウ
エアを製造する装置を備えた単シリンダ型靴下丸編機を
提供することにより、前述の問題点を回避することであ
る。

この目的は、この発明における、二つの二一ドル作動範
囲を有する靴下丸編機により達成されるが、この編機は
シリンダカム箱のカムの制御下により軸心方向に移動で
きる垂直二一ドルと、ステッチシンカーとを備えた垂直
軸心を有するシリンダ、水平二一ドルを備え、かつプレ
ートカム箱のカムの制御下により半径方向に押圧される
と共に、前記シリンダの上方に同軸に設けられたプレー
トまたはディスク、および前記シリンダおよび前記プレ
ートを、それぞれの軸心の回りに同期回転させる駆動装
置からなると共に、垂直二一ドルおよび対応水平二一ド
ルからなる各組合わせ二一ドルが同一半径平面上に配置
され、前記水平二一ドルは、実質的に９０° に曲げら
れたシャンクを有すると共に、前記シャンクの屈曲端部
によりＬ字形選択部材の底端部へ固定され、かつ前記選
択部材はその水平部分により前記プレートの半径スロッ
ト内を案内されるようになっており、前記プレートカム
箱の前記カムが前記選択部材の水平部分から突出する突
出部に作用でき、前記カムの少なくとも一つが前記水平
二一ドルの屈曲シャンクを、対応垂直二一ドルの垂直移
動経路に関して半径方向外方の位置へもたらす距離だけ
、前記選択部材の遠心方向移動を開始させることができ
る特徴を有している。

水平二一ドルの特別の形状により、また水平ニ一ドルが
相対選択部材に張出し状態で支持されることにより、か
つループを水平二一ドルから垂直ニードルヘシフトする
段階において、選択部材とそれと一体の水平二一ドルと
の遠心方向における移動を行なわせるカムの形状によっ
て、ループシフトが完全に信頼できる状態で可能になり
、さらに、垂直二一ドルを水平二一ドルに保持されたル
ープに挿通させることが可能であり、実際問題として、
このシフト段階において水平二一ドルに与えられる半径
方向の求心行程の結果、ループは実質的に広げられる。

また前記段階において半径方向に求心移動され得るシン
カーの助けにより、垂直二一ドルは広げられたノレープ
を摩擦および動揺させることなく、滑らかに入り込むこ
とができる。

垂直二一ドルはそれに対応する特別の水平二一ドルに対
して正しく中心合わせされるから、ウエール相互のアン
バランスは除かれ、内側および外側リブ間に正しい中心
合わせが行なわれているリブ付ニットウエア製品が得ら
れる。

水平二一ドルを保持する選択部材には、それぞれ少なく
とも一つの突出部が設けられ、この突出部に対してプレ
ートのカム箱の固定および可動カムが作用している。

しかしこれら部材は、所望のリブ・パターンの種類に一
貫して適当にプリセットされる通常の機構により、突出
部の選択的制御を可能にするため、一つより多くの突出
部が設けられている。

この発明の別の特徴および利点は、図面を参照した単シ
リンダ型円形編機の一実施例の詳細な説明から明らかで
あろう。

ここで図面は単シリンダ型丸編機の、この発明の理解の
ための本質的な構或要素のみを概略的に示してあり、図
示せずかつ特にここに説明しない構戊要素はすべて通常
の形態を有するものである。

この機械は実質的に垂直軸心を有するシリンダ１０を備
えており、このシリンダ１０はフレームに通常の方法で
支持されると共に、通常の装置によりその軸心の回りに
回転駆動されるようになっている。

シリンダ軸心に平行に設けられた周縁ニ一ドル・トリッ
クは垂直二一ドル１１を受容しており、ステッチを形或
するための二一ドル１１の上昇下降運動は、通常の形態
を有するシリンダカム箱（図示しない）のカムにより制
御される。

通常のシンカー１２もカム（図示しない）により制御さ
れる状態で設けられており、シンカー１２はステッチを
形或するにあたり垂直二一ドル１１と共働するようにな
っている。

この機械はその頂部にプラットホーム１３を備え、プラ
ットホーム１３は機械のフレームと一体に設けられると
共に、側部シャフト１４と中央シャフト１５とを回転自
在に支持している。

中央シャフト１５はシリンダ１０の軸心と同軸に配置さ
れている。

二つのシャフト１４．１５は平歯車１ ６−１ ７から
なる運動装置により相互に連結されている。

シャフト１４は機械のシリンダキャリアからの駆動力を
受ける。

その歯車比はシャフト１５がシリンダ１０と同一回転速
度ＲＰＭで回転するように決められている。

シャフト１５は、プレートまたはディスク１９をシリン
ダ１０と同軸に支持するベル形部材１８を保持している
。

さらに、シャフト１５の延長部２０は二一ドルプレート
２１を支持しており、ニ一ドルプレート２１もシリンダ
１０と同軸に設けられると共に、シリンダ１０の頂端部
の少し上方に配置されている。

プレート１９の上方には、機械に保持された固定蓋体２
２が設けられ、前記蓋体２２は後述の固定および可動カ
ムを保持している。

プレート１９に形或された半径トリックは、Ｌ字形の選
択部材２４を摺動自在に受容している。

正確に説明すると、各選択部材２４の長い水平部分は、
プレート１９のトリック２３に受容され、短かい垂直部
分はプレート１９の中央領域から自由に垂下すると共に
、円形の形状を有している。

各選択部材の自由端には、水平二一ドル２５の実質的に
９００ 曲げられたシャンクが固定されている。

第１図に示すように、この二一ドルのシャンクは選択部
材２４の垂直部分を或る距離まで延び、それから選択部
材自体の水平部分に平行な方向に曲げられる。

したがって二一ドルは半径方向外方へ向いている。

水平二一ドル２５はニードルプレート上に載置されると
共に、その半径方向運動中は後述のように、ニードルプ
レート２１に設けられた半径方向のガイドトリック２６
（第３図に明瞭に示す）へ入ることができる。

トリックまたはスロット２６は、ニ一ドル２６がそこへ
入るのを助ける広幅凹所２７を有している。

各垂直二一ドル１１（シリンダニ一ドル）は対応する水
平二一ドル２５（プレートニ一ドル）を有しており、こ
れら二一ドルの各組合わせ体は同一半径面上に配置され
ている。

言いかえると、垂直二一ドル１１が収容されているシリ
ンダ１１の周縁トリックと、相対選択部材２４が受容さ
れるディスク１９の半径トリックと、相対水平二一ドル
２５が挿入される二一ドルプレート２１の半径トリック
２６とが、機械の中心軸を通る垂直半径面上に配置され
ている。

選択部材２４、正確にはその水平部分に、図示の例にお
いては、上方へ突出する三つの突出部２８ ．２９およ
び３０が装着でき、これら突出部に対して蓋体２２の可
動および固定カムが作用するようになっている。

最も重要な突出部は最内部２８のものであり、外側の突
出部２９ ．３０は省略することができる。

実際問題として、固定カムが作用するのは突出部２８に
対してであり、これにより選択部材２４がその半径方向
運動、すなわち遠心方向または求心方向運動を強制的に
行なわせられて、水平二一ドル２５がステッチの形或と
垂直二一ドルへのループシフトを行なうことができる。

第２図は、水平二一ドルを保持する選択部材へ作用する
、プレートのカム箱の可動および固定カムを示している
。

第２図に示すように、カム箱は相対カム３２，３４を備
えた固定カム３１．３３を備えており、その作用は水平
二一ドル２５へ、相対選択部材２４を介して、ステッチ
の形成に必要な半径方向移動を行なわせる。

これらのカムは選択部材２４の突出部２８に作用して、
水平二一ドル２５を半径方向外方（遠心方向）へ移動し
て、古いノレープを二一ドルラッチを越えて目止めして
糸を把持し、それから半径方向内方（求心方向）へ移動
して、良く知られた形態で新ループを形或する。

非作動段階においては、固定カム３１ ．３３の前方を
通過するのでなく、図示の矢印の方向の円形経路３５に
沿って移動される突出部２８が、選択的に前記カム上を
「上昇」されるために、可動力ム３６，３７，３９．４
０をそれぞれ設けてあり、そのうちカム３６は選択部材
２４の突出部２８に作用し、カム３７．３９は突出部２
９に作用し、カム３８ ．４０は突出部３０に作用する
ようになっている。

明らかなように、これら可動カムのそれぞれは挿入され
た時に、それぞれの突出部が設けられた選択部材２４に
作用して、選択部材を、その突出部２８が相対１司定カ
ム３１または３３の輪郭上で上昇してされに外方へ押圧
されるのに十分な範囲まで、半径方向外方へ移動するよ
うになっている。

したがって固定カム３１〜３４と、可動カム３６〜４０
とは水平二一ドル２５に対して、パール（裏編み）を形
成するのに必要な移動を行なわせる作用を有している。

明らかなように、或る水平二一ドルがループを形或する
と、各組合わせ、すなわち水平および垂直二一ドルがニ
ットウエア製品上に同列ループ（水平二一ドルがパール
を形或し、垂直二一ドルはプレーン（平織り）を形或す
る）を形或するから、対応垂直二一ドルは何らループを
形成しない。

プ１／一トのカム箱は、可動力ム４３，４４，４５によ
りサーボ作動されるさらに二つの固定カム４１．４２を
備えている。

またこの場合、因定カム４１．４２は選択部材２４の突
出部２８のみに作用でき、突出部２８はそれぞれ前記選
択部材の突出部２８ ．２９および３０に作用する可動
カム４３ ．４４または４５の一つの作用により、半径
方向外方へ予じめ押圧されている。

いずれの可動カム４３，４４．４５も存在にない場合に
は、選択部材２４の突出部２８は経路３５内で固定カム
４１の前方を通過する。

固定カム４１．４２と可動力ム４３，４４，４５は水平
二一ドル２５に、ループを垂直二一ドル１１ヘシフトす
るのに必要な半径方向遠心および求心移動を行なわせる
ようになっている。

これに関する詳細は第３，４図を参照して後述する。

第３，４図に、ループシフト段階の進行中の水平二一ド
ル２５と垂直二一ドル１１の五つの位置■・・・・・・
・・・■が順に示されており、第２図には相対選択部材
２４の対応位置が示されている。

さらに、第２，４図において、位置Ｉはパールの形戒後
、すなわちループが水平二一ドル上にあり、かつ対応垂
直二一ドルがそのシャンク上にループを有していない状
態において、「非作動位置」と呼ばれる選択部材とその
相対水平二一ドルとを表わしている。

このような非作動位置から開始して、関連するニ一ドル
の選択部材が一つのカム４３，４４または４５に接触す
ると、水平二一ドルを保持する選択部材はカム４１によ
り、最外方位置■へ到達するまで半径方向外方へ強制移
動される。

この位置■においては、ニードル２５のシャンクは、対
応垂直二一ドル１１の垂直経路に対して半径方向外方に
あり（第３，４図参照）、水平二一ドル２５のシャンク
に保持されるループ４６は実質的に広げられる。

このようなループ４６の広がりは、二一ドルと共にルー
プ列を保持するシンカー１２の拘束された半径方向内方
移動により助長される。

シリンダ１０のトリック内で同時に上昇される垂直二一
ドル１１は、したがって広げられたループ４６内へ容易
に摺動することができる（飲置■）。

垂直二一ドル１１が上昇維持されている間、水平ニ一ド
ル２５はカム４２により強制的に位置■へ向けて半径方
向に戻され（求心的に）、この運動の進行中に、二つの
異体同形二一ドル、すなわち水平および垂直二一ドルは
相互にクロスして、第３図において４７で示され、かつ
水平二一ドル２５のシャンクに形成された斜面により助
長されて、二つの二一ドル間に少しの相対シフト（第３
図の矢印方向）が行なわれる。

水平二一ドル２５の求心運動中、水平二一ドル２５はニ
ードルプレート２１の対応半径トリック２６へ摺動復帰
するが、このような戻り行程は広げられた凹所２７によ
り容易となる。

ループは水平二一ドル２５のラッチを閉状態にフリツプ
し（はじき）、他方、垂直二一ドル１１は、水平ニ一ド
ル２５から離れたループが垂直二一ドルのラッチを開状
態にフリツプするまで、さらに上昇される（位置■）。

これまでの説明から明らかなように、水平二一ドルの特
別の形状、および選択部材による制御形態、およびルー
プシフト段階中にもたらされる行程により、水平二一ド
ルから垂直二一ドルへのループの移転は、垂直二一ドル
がシフトされるループ内へ入り込む間に障害物｝こ衝突
することなく、またはループを引っかけることなく、あ
るいは位置を間違えることなく、良好に行なわれる。

さらに、水平二一ドルが垂直二一ドルに対して正確に中
心合わせされるために、ウエール相互スペースが生しく
平衡され、かつリブ・パターンが正しく再現される。

最後に、水平二一ドルの特別の形状により、かつ垂直投
影図において機械のシリンダの外側にある環状プレート
に形成されたトリック内を案内される選択部材による懸
架形態により、特に案内トリックの機械および構或と組
合わされた高ゲージ（１インチ当り多数の二一ドルを備
える）の機械において特に経駆される問題は相殺される
ことになる。

【図面の簡単な説明】 第１図は、リブ付ニットウエアを形或するのに必要な主
要構成要素を備えた機械の頂部の垂直断面図、第２図は
、第１図の■−■線に沿うプレートのカム箱の断面図、
第３図は、水平二一ドルから対応垂直二一ドルへのルー
プシフトの順次段階を示す、第１図のＩ−１１１線の方
向に見た平面図、第４図は、第３図と同一段階を概略的
に示す側立面図である。 １０・・・・・・シリンダ、１１・・・−・・垂直二一
ドル、１２・・・・・・シンカー、１９・・・・・・プ
レート、２３・・・・・・半径スロット、２４・・・・
・・選択部材、２５・・・・・・水平二一ドル、２８〜
３０・・・・・・突出部、３１〜３４・・・・・・カム
○

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シリンダカム箱のカムの制御により軸心方向に移動
   できる垂直二一ドルと、ステッチシンカーとを備えた垂
   直軸心を有するシリンダ、水平二一ドルを備えかつプレ
   ートカム箱のカムの制御により半径方向に押圧され得る
   と共に、前記シリンダの上方に同軸に設けられたプレー
   トまたはディスク、および前記シリンダおよび前記プレ
   ートをそれぞれの共通軸心の回りに同期回転させる駆動
   装置とからなる、リブ付ニットウエア特にソックス等を
   形或する装置を備えた単シリンダ型靴下丸編機において
   、垂直二一ドルおよび対応水平二一ドルからなる各組合
   わせ二一ドルが一一半径平面上に配置され、前記各水平
   二一ドルは、実質的に９００に曲げられたシャンクを有
   すると共に、前記シャンクの屈曲端部によりＬ字形選択
   部材の底端部へ固定され、かつ前記選択部材はその水平
   部分により前記プレートの半径スロット内を案内される
   ようになっており、前記プレートカム箱の前記カムが前
   記選択部材の水平部分から突出する突出部に作用でき、
   前記カムの少なくとも一つが、前記水平二一ドルの屈曲
   シャンクを、対応垂直ニ一ドルの垂直移動経路に関して
   半径方向外方の位置へもたらす距離だけ、前記選択部材
   の遠心方向移動を開始させることができるようになって
   いることを特徴とする編機。 ２ 前記選択部材に突出状に保持された前記水平ニード
   ルが、ニードルプレートの平面レベル内にあり、前記ニ
   ードルプレートが前記プレートの回転運動に従動するよ
   うに該プレートに剛は連結されていると共に、前記シリ
   ンダと同軸に配置されており、前記ニードルプレートの
   頂面に、半径方向内方へ移動する前記水平二一ドルを受
   容する半径方向案内路が設けられたことを特徴とする、
   特許請求の範囲第１項記載の編機。 ３ 前記二一ドルプレート用の前記半径方向案内路が、
   前記水平二一ドルの挿入を容易とするように、周縁で広
   げられていることを特徴とする、特許請求の範囲第２．
   項に記載の編機。 ４ 前記水平二一ドルの前記シャンクが、前記シャンク
   の屈曲領域に対応した斜面を有することを特徴とする、
   特許請求の範囲第１項に記載の編機。