JPH079987U - パラグライダーキャノピー用クロス - Google Patents

パラグライダーキャノピー用クロス

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JPH079987U
JPH079987U JP4290093U JP4290093U JPH079987U JP H079987 U JPH079987 U JP H079987U JP 4290093 U JP4290093 U JP 4290093U JP 4290093 U JP4290093 U JP 4290093U JP H079987 U JPH079987 U JP H079987U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パラグライダーのキャノピーに必要な基本的
な特性を有しており,斜め方向の伸びが小さいパラグラ
イダーキャノピー用クロスを提供する。 【構成】 ポリエステルマルチフイラメントよりなり,
組織による亀甲柄を有しており,カンチレバー法による
柔軟度が25〜35mm, フラジール法による通気度が
0.1cc/cm2/sec以下で,0.3kg/cm 荷重時の斜め方
向の伸びが経糸方向の伸びの10倍以下である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は,パラグライダーのキャノピーに用いられる布帛に関するものであ る。
【0002】
【従来の技術】
従来,パラグライダーのキャノピーに用いられる布帛は,ナイロン6,ナイ ロン66,ポリエステル等の合成繊維マルチフィラメントからなり,経糸・緯 糸共に一定間隔で同口組織で製織した格子柄を有するリップストップ織物にポ リウレタン樹脂,アクリル樹脂,ポリエステル樹脂等の樹脂コーティングをし たものやリップストップ織物にポリエステル等のフィルムを接着剤で接着した ものが主体である。
【0003】 パラグライダーの翼は,飛行中は図1のごとく風を受けて脹らみ立体的な構 造となっており,経糸方向や緯糸方向だけでなく,斜めの方向にも同様に力を 受ける。前者のリップストップ織物に樹脂コーティングをしたものは,同口組 織が経緯方向にて直行しているので,経糸方向や緯糸方向には伸びにくく,斜 め方向には伸びやすく,風をうけて長時間膨らんでいる状態が続くと,斜め方 向への変形が起こり,設計者が意図した形状を保つことができず,機体の飛び が悪くなったり,不安定になって墜落等の危険な状態を作り出す場合もある。 斜め方向の変形を防止するためにコーティング膜の厚さを厚くしたり,硬い樹 脂を用いたりして,織物を固める様なコーティングがなされているが,こうす ると織物の引き裂き強力が低下し,強い力を受けた時に縫い目から引き裂ける こともあり,別の危険が発生する。したがって斜め方向の伸びと引き裂き強力 のバランスを見計らって,コーティング樹脂の種類やコーティング量等を選定 しているのが現状である。
【0004】 後者のリップストップ織物にフイルムを接着剤で接着したものは,斜め方向 の伸びは小さくすることができるが,翼の重量が重くなる.引き裂き強力が低 下する.縫製がしにくい.小皺が発生しやすい等の問題がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は,この様な現状に鑑みて行われたもので,パラグライダーのキャノ ピーとして基本的な特性を有しており斜め方向の伸びが小さいパラグライダー キャノピー用クロスを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は,上記の目的を達成するもので,次の構成よりなるものである。す なわち本考案は,合成繊維マルチフイラメントよりなり亀甲柄を有し,剛軟度 が25〜35mmで,通気度が0.1cc/cm2/sec以下,0.3kg/cm荷重時の経 糸に対して45°方向の伸びが経糸方向の伸びの10倍以下であることを特徴 とするパラグライダーキャノピー用クロスを要旨とするものである。
【0007】 以下,本考案を詳細に説明する。 本考案には,ナイロンやポリエステル等の合成繊維マルチフィラメントを用 いる。合成繊維マルチフィラメントは,クロスの強力を保持し伸びを小さくす るために,高強力低伸度のタイプの糸条であるのが好ましい。
【0008】 本考案のクロスは,織物組織や組織構造により,あるいは織物組織と組織構 造の組合わせにより亀甲柄を有している。亀甲柄は,例えば図2や図3のごと く平組織部分2(経糸の浮きを黒く塗り潰して表示)と6枚模紗組織部分3( 経糸の浮きを●にて表示)の組合わせによる組織あるいは図4のごとく平組織 部分2(経糸の浮きを黒く塗り潰して表示)と経糸及び緯糸の浮きの長い部分 4,5を設け,浮きの長い経糸は浮きの長い部分と平組織部分を交互に組織し た組織により得た織物を熱処理することにより得られる。図2と図3の組織の 織物は,組織図の上でも亀甲柄を表現しているが,熱処理するとより効果的な 亀甲柄を呈するようになる。すなわち,一般に交錯点の多い平組織部分より交 錯点の少ない部分の方が熱処理した時の収縮が大きいので,上記のような織物 を熱処理すると模紗組織部分や浮きの長い部分が平組織部分より収縮して緯の 交差の少ない部分の糸が斜め方向に向き亀甲柄を呈するようになる。図2,図 3や図4において,交差の少ない経糸に熱収縮率の大きい糸条を用いるとより 容易に亀甲柄が得られるようになる。
【0009】 本考案のクロスは,上記に例示したごとき組織で製織した織物を熱処理し, その後すくなくとも片面にウレタン樹脂やアクリル樹脂等の樹脂コーティング して得ることができる。この樹脂コーティングにより,剛軟度が25〜35mm で,通気度が0.1cc/cm2/sec以下で,0.3kg/cm荷重時の経糸に対して4 5°方向の伸びが経糸方向の伸びの10倍以下のクロスとする。これらの特性 は, パラグライダーのキャノピーが飛行中は風を受けて脹らみ立体的な構造を 維持するために必要であるからであり, クロスの剛軟度を25mm未満とするに は,コーティング樹脂量を少なくする必要があり,通気度を0.1cc/cm2/sec 以下にすることが難しくなり,剛軟度が35mmを超えると引き裂き強力が低く なり,縫い目からの引き裂きの発生の懸念があり,また通気度が0.1cc/cm2 /secを超えたり, 0.3kg/cm荷重時の経糸に対して45°方向の伸びを経糸 方向の伸びの10倍を超えたりすると, キャノピーの形態維持が充分でなく不 安定な飛行となってしまう。 本考案は, 以上の構成を有するものである。
【0010】
【作用】
本考案のごとき, 合成繊維マルチフィラメントよりなり亀甲柄を有し,剛軟 性が25〜35mm, 通気度が0.1cc/cm2/sec以下で,0.3kg/cm荷重時の 経糸に対して45°方向の伸びが経糸方向の伸びの10倍以内のクロスをパラ グライダーのキャノピーに用いると, 通気性が小さいので風を受けると所定の 形状に容易に脹らみ, 斜め方向の伸びも従来品より小さいので形状の安定化が 図れる。また, 組織と使用糸の選定により, 緯糸又は経糸が斜め方向を向いた 亀甲柄にすると, 斜め方向の伸びが押さえられ本考案の目的をより的確に達成 するものとなる。
【0011】
【実施例】
以下に実施例により本考案を詳細に説明する。なお,実施例におけるキヤノ ピー用クロスの評価は,次の方法により行った。 1.伸び 幅5cm長さ30cmの試料を島津製作所製オートグラフでチャック間20cm, 引張速度20cm/min で引っ張り,1.5kg荷重時(0.3kg/cm荷重時)の 伸度を評価する。 2.剛軟度 JIS L 1096 A法(45°カンチレバー法)に準ずる。 3.通気度 JIS L 1096 A法(フラジール法)に準ずる。 4.引裂強力 JIS L 1096 A−1法(シングルタング法)に準ずる。
【0012】 実施例1 強度が8g/デニールで伸度が25%の30デニール10フィラメントのナ イロン6高強力糸を経緯糸に用い,経密度136本/吋,緯密度122本/吋 で図2の組織の織物をウオータージエツトルームで製織し,ビーム染色機で酸 性染料エリオルブルーRLを1%o.w.f.を用いて染色を行い,片面に固形分で 5g/m2となるように下記の処方1によるウレタン樹脂をナイフコーティング し, ピンテンターによる180℃30秒の熱処理を行って,経密度140本/ 吋,緯密度132本/吋の本考案のパラグライダーキャノピー用クロスを得た 。
【0013】 〔処方1〕 ・クリスボン790 100部 (ウレタン樹脂,大日本インキ株式会社製) ・ラックスキンU−100 2部 (架橋剤,セイコー化成株式会社製) ・メチルエチルケトン(希釈剤)
【0014】 比較例1 実施例1において,組織を図2の組織に替えて,図5の組織を用いること以 外は実施例1と同様にして比較例のパラグライダーキャノピー用クロスを得た 。
【0015】 比較例2 比較例1において,処方1のウレタン樹脂のラックスキンU−100(架橋 剤)を5部とすること以外は比較例1と同様にして比較例のパラグライダーキ ャノピー用クロスを得た。 実施例1と比較例1〜2の剛軟度,通気度,経緯方向及び経糸方向に対して 45°方向の伸びを測定し, 併せて表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】 表1より明らかなごとく,実施例1は,柔軟で引裂強力も大きく,経糸方向 に対して45°方向の伸びが小さくパラグライダーキャノピー用クロスとして より適するものであった。経糸方向に対して45°方向の伸びが比較例1より 小さいのは,亀甲柄が組織のみでなく,模紗組織よりなる部分の緯糸が本来の 緯糸方向に対してジグザクに方向変換して存在し,斜め方向の組織的な伸びを 押さえたためと考えられる。 また,比較例2は,経糸方向に対して45°方向の伸びは実施例1と同レベ ルであるが,硬く引裂強力の低いものであった。
【0018】
【考案の効果】
本考案のクロスをパラグライダーのキャノピーに用いると,所定の形状に容 易に脹らみ,安定した形状を維持することができ,安定した飛行を楽しむこと ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パラグライダーのキャノピーの斜視図である。
【図2】本考案のパラグライダーキャノピー用クロスの
組織図の一例である。
【図3】本考案のパラグライダーキャノピー用クロスの
組織図の一例である。
【図4】本考案のパラグライダーキャノピー用クロスの
組織図の一例である。
【図5】従来のパラグライダーキャノピー用クロスの組
織図である。
【符号の説明】
1 パラグライダーのキャノピー 2 平組織部分 3 模紗組織部分 4 経糸浮きの長い部分 5 緯糸浮きの長い部分

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維マルチフイラメントよりなり亀
    甲柄を有し,剛軟度が25〜35mmで,通気度が0.1
    cc/cm2/sec以下,0.3kg/cm荷重時の経糸に対して4
    5°方向の伸びが経糸方向の伸びの10倍以下であるこ
    とを特徴とするパラグライダーキャノピー用クロス。
JP1993042900U 1993-07-09 1993-07-09 パラグライダーキャノピー用クロス Expired - Lifetime JP2594446Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015212432A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 直樹 由里 多重織物

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JP2015212432A (ja) * 2014-05-01 2015-11-26 直樹 由里 多重織物

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