JPH0799696B2 - イオン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法 - Google Patents
イオン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイオン交換膜を電解質とする燃料電池を製造方
法に関するものである。
法に関するものである。
イオン交換膜を固体電解質とする電気化学セルでは、電
気化学と物理53.NO.10(1985)、固体高分子電解質(ナ
フイオン)に接合する酸素極へのイオン交換樹脂の添加
とその電極特性(藤田、谷川)に記載のように、イオン
交換膜はナフイオン−117膜(デユポン社製)とし、こ
の膜の一方の片面は無電解鍍金により白金電極を接合
し、他方の片面はナフイオン117溶液またはイオン交換
樹脂を混練したカーボン担持白金触媒を接合していた。
気化学と物理53.NO.10(1985)、固体高分子電解質(ナ
フイオン)に接合する酸素極へのイオン交換樹脂の添加
とその電極特性(藤田、谷川)に記載のように、イオン
交換膜はナフイオン−117膜(デユポン社製)とし、こ
の膜の一方の片面は無電解鍍金により白金電極を接合
し、他方の片面はナフイオン117溶液またはイオン交換
樹脂を混練したカーボン担持白金触媒を接合していた。
従来技術では、イオン交換膜材料としてパーフルオロカ
ーボンスルホン酸樹脂膜であるナフイオン−117膜を用
いるため非常に高価である。
ーボンスルホン酸樹脂膜であるナフイオン−117膜を用
いるため非常に高価である。
また、ナフイオン膜への電極の接合は、無電解鍍金(特
開昭55−38934号公報)により白金電極を接合するが、
まずナフイオン膜を前処理としてアセトンによる脱脂、
沸騰水中に30分間の浸漬、1.2MのHClによる処理、そし
て精製水による洗浄をする。無電解鍍金では還元反応を
利用して行うため還元反応速度が温度、還元剤濃度、金
属塩濃度により決定される。ナフイオン膜の反対面では
触媒すなわち白金黒にナフイオン117溶液を混合したも
のをロール圧延によってシート化、真空乾燥、最後にナ
フイオン膜に100℃、210kg/cm2でホットプレスして接合
する。従ってこれらの因子の少しの変化で出来上がった
イオン交換膜−触媒電極接合体(因みに触媒電極(電極
触媒)とは電極構成材である多孔質物質(カーボン繊
維)に触媒を塗り込み焼成したもので空気極、燃料極の
ことである)の性能がばらつくのみならず、工程が複雑
であった。
開昭55−38934号公報)により白金電極を接合するが、
まずナフイオン膜を前処理としてアセトンによる脱脂、
沸騰水中に30分間の浸漬、1.2MのHClによる処理、そし
て精製水による洗浄をする。無電解鍍金では還元反応を
利用して行うため還元反応速度が温度、還元剤濃度、金
属塩濃度により決定される。ナフイオン膜の反対面では
触媒すなわち白金黒にナフイオン117溶液を混合したも
のをロール圧延によってシート化、真空乾燥、最後にナ
フイオン膜に100℃、210kg/cm2でホットプレスして接合
する。従ってこれらの因子の少しの変化で出来上がった
イオン交換膜−触媒電極接合体(因みに触媒電極(電極
触媒)とは電極構成材である多孔質物質(カーボン繊
維)に触媒を塗り込み焼成したもので空気極、燃料極の
ことである)の性能がばらつくのみならず、工程が複雑
であった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、イオン交
換膜と電極との接合工程を短縮し、長期にわたる安定性
能を可能としたイオン交換膜を電解質とする燃料電池の
製造方法を提供することを目的とするものである。
換膜と電極との接合工程を短縮し、長期にわたる安定性
能を可能としたイオン交換膜を電解質とする燃料電池の
製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的は、イオン交換膜の表面にグラフト重合により
高分子酸を形成し、前記電極の触媒層中にスルホン酸基
を持つ溶液を含浸して、これらイオン交換膜と電極とを
接合するに際し、前記イオン交換膜表面へのグラフト重
合による高分子酸の形成は、スチレンスルホン酸ナトリ
ウムの粉末と架橋剤および重合開始剤とを水で混ぜ、約
60℃に保温しておいたモノマー溶液に、その表面を研磨
剤で研磨し、コーテイング剤を除去しておいたイオン交
換膜を浸し、浸漬後2枚のガラス板でイオン交換膜を挾
み、再び前記モノマー溶液に浸漬し、60℃で所定時間保
持して形成し、前記電極の触媒層中へのスルホン酸基を
持つ溶液の含浸は、パーフルオロスルホン酸樹脂溶液を
そのまま所定の量を触媒層表面から滴下含浸し、含浸後
は一昼夜風乾して含浸を行い、前記グラフト重合したイ
オン交換膜をHClおよびH2SO4で酸型に置換し、その後、
水で洗浄したイオン交換膜を前記パーフルオロスルホン
酸樹脂溶液を含浸した電極で挾んで接合することによ
り、達成される。
高分子酸を形成し、前記電極の触媒層中にスルホン酸基
を持つ溶液を含浸して、これらイオン交換膜と電極とを
接合するに際し、前記イオン交換膜表面へのグラフト重
合による高分子酸の形成は、スチレンスルホン酸ナトリ
ウムの粉末と架橋剤および重合開始剤とを水で混ぜ、約
60℃に保温しておいたモノマー溶液に、その表面を研磨
剤で研磨し、コーテイング剤を除去しておいたイオン交
換膜を浸し、浸漬後2枚のガラス板でイオン交換膜を挾
み、再び前記モノマー溶液に浸漬し、60℃で所定時間保
持して形成し、前記電極の触媒層中へのスルホン酸基を
持つ溶液の含浸は、パーフルオロスルホン酸樹脂溶液を
そのまま所定の量を触媒層表面から滴下含浸し、含浸後
は一昼夜風乾して含浸を行い、前記グラフト重合したイ
オン交換膜をHClおよびH2SO4で酸型に置換し、その後、
水で洗浄したイオン交換膜を前記パーフルオロスルホン
酸樹脂溶液を含浸した電極で挾んで接合することによ
り、達成される。
スチレン系のイオン交換膜をスチレンスルホン酸ソーダ
モノマーに2から3時間浸漬するだけで重合が完了し、
重合が完了した重合体はゲル状となっているので触媒電
極との接合界面は非常によく密着し、界面の抵抗を下げ
る。また、電極の触媒層のイオン伝導体として少量でも
十分イオン伝導の効果がある例えばナフイオン溶液(ア
ルドリッヒケミカル社製:パーフルオロスルホン酸樹脂
溶液)を少量何も処理せず、そのまま含浸するだけでイ
オン交換膜に重合したゲル状のポリスチレンスルホン酸
とのなじみがよく、互いに高分子が絡み合いイオン交換
膜と共に使用してある硫酸の外部への流出が少ない。そ
の結果、イオン交換膜と電極との接合工程を短縮するこ
とができ、これらを組み合わせた燃料電池はイオン導電
性がよく、長期にわたる安定性能を維持することができ
る。
モノマーに2から3時間浸漬するだけで重合が完了し、
重合が完了した重合体はゲル状となっているので触媒電
極との接合界面は非常によく密着し、界面の抵抗を下げ
る。また、電極の触媒層のイオン伝導体として少量でも
十分イオン伝導の効果がある例えばナフイオン溶液(ア
ルドリッヒケミカル社製:パーフルオロスルホン酸樹脂
溶液)を少量何も処理せず、そのまま含浸するだけでイ
オン交換膜に重合したゲル状のポリスチレンスルホン酸
とのなじみがよく、互いに高分子が絡み合いイオン交換
膜と共に使用してある硫酸の外部への流出が少ない。そ
の結果、イオン交換膜と電極との接合工程を短縮するこ
とができ、これらを組み合わせた燃料電池はイオン導電
性がよく、長期にわたる安定性能を維持することができ
る。
以下、図示した実施例に基づいて本発明を説明する。第
1図には本発明の一実施例が示されている。同図に示さ
れているように燃料電池は対向配置された一対の電極す
なわち空気極1、燃料極2、この空気極1と燃料極2と
の間に配置され、かつこれらの両電極1、2間に接合さ
れる電解質を備えており、電解質はイオン交換膜3が使
用されている。なお同図において4は空気室、5は燃料
室である。このように構成された単位セルを有する燃料
電池で本実施例ではイオン交換膜3と電極1、2とをイ
オン交換膜3の表面にグラフト重合により高分子酸、例
えばポリスチレンスルホン酸6を形成し、電極1、2の
触媒層中にスルホン酸基を持つ溶液、例えばナフイオン
溶液7を含浸して接合した。このようにすることにより
イオン交換膜3と電極1、2とは、イオン交換膜3の表
面にグラフト重合によりポリスチレンスルホン酸6を形
成し、電極1、2の触媒層中にスルホン酸基を持つナフ
イオン溶液7に含浸して接合されるようになって、イオ
ン交換膜3と電極1、2とは容易に、かつ十分よく接合
されてイオン交換膜3と共に使用してある硫酸の外部へ
の流出がなくなり、イオン交換膜3と電極1、2との接
合工程を短縮し、長期にわたる安定性能を可能としたイ
オン交換膜3を電解質とする燃料電池の製造方法を得る
ことができる。
1図には本発明の一実施例が示されている。同図に示さ
れているように燃料電池は対向配置された一対の電極す
なわち空気極1、燃料極2、この空気極1と燃料極2と
の間に配置され、かつこれらの両電極1、2間に接合さ
れる電解質を備えており、電解質はイオン交換膜3が使
用されている。なお同図において4は空気室、5は燃料
室である。このように構成された単位セルを有する燃料
電池で本実施例ではイオン交換膜3と電極1、2とをイ
オン交換膜3の表面にグラフト重合により高分子酸、例
えばポリスチレンスルホン酸6を形成し、電極1、2の
触媒層中にスルホン酸基を持つ溶液、例えばナフイオン
溶液7を含浸して接合した。このようにすることにより
イオン交換膜3と電極1、2とは、イオン交換膜3の表
面にグラフト重合によりポリスチレンスルホン酸6を形
成し、電極1、2の触媒層中にスルホン酸基を持つナフ
イオン溶液7に含浸して接合されるようになって、イオ
ン交換膜3と電極1、2とは容易に、かつ十分よく接合
されてイオン交換膜3と共に使用してある硫酸の外部へ
の流出がなくなり、イオン交換膜3と電極1、2との接
合工程を短縮し、長期にわたる安定性能を可能としたイ
オン交換膜3を電解質とする燃料電池の製造方法を得る
ことができる。
すなわちイオン交換膜3と電極1、2とを、イオン交換
膜3の表面にポリスチレンスルホン酸6を形成し、電極
1、2の触媒層中にナフイオン溶液7を含浸して接合し
たが、これらポリスチレンスルホン酸6の形成、ナフイ
オン溶液7の含浸および接合は次ぎに述べるようにし
た。
膜3の表面にポリスチレンスルホン酸6を形成し、電極
1、2の触媒層中にナフイオン溶液7を含浸して接合し
たが、これらポリスチレンスルホン酸6の形成、ナフイ
オン溶液7の含浸および接合は次ぎに述べるようにし
た。
カーボン基材に結着剤により白金黒が結着されている電
極触媒すなわち空気極1、燃料極2中に市販のナフイオ
ン溶液〔式(1) で示されるパーフルオロスルホン酸樹脂溶液〕を何も処
理せず、そのまま約0.1cc/cm2の量を触媒層表面から滴
下含浸して一昼夜風乾する。イオン交換膜3への高分子
酸のグラフト重合はスチレン系のイオン交換膜3である
市販のセレミオンのCMV膜(旭硝子社製)の表面はその
ままではグラフト重合層が形成し難いので、まずCMV膜
の前処理としてその表面を研磨剤で軽く研磨し、コーテ
イング剤を除去しておく。モノマー溶液はスチレンスル
ホン酸ナトリウムの粉末と架橋剤および重合開始剤(過
硫酸アンモニウム)とを水で混ぜ、約60℃に保温してお
く。次いで前処理しておいたCMV膜を一度このモノマー
溶液に浸し、浸漬後、2枚のガラス板でCMV膜を挾み再
びモノマー溶液に浸漬し、60℃一定に保っておけば、約
2時間でポリスチレンスルホン酸(第2図参照)がゲル
状にCMV膜の表面に約50μmの厚みで化学結合される。
このグラフト重合したCMV膜をHClおよびH2SO4でH型
(酸型)に置換し、その後、水で洗浄したものを上述の
ナフイオン溶液7を含浸した電極1、2で挾んで接合す
る。
極触媒すなわち空気極1、燃料極2中に市販のナフイオ
ン溶液〔式(1) で示されるパーフルオロスルホン酸樹脂溶液〕を何も処
理せず、そのまま約0.1cc/cm2の量を触媒層表面から滴
下含浸して一昼夜風乾する。イオン交換膜3への高分子
酸のグラフト重合はスチレン系のイオン交換膜3である
市販のセレミオンのCMV膜(旭硝子社製)の表面はその
ままではグラフト重合層が形成し難いので、まずCMV膜
の前処理としてその表面を研磨剤で軽く研磨し、コーテ
イング剤を除去しておく。モノマー溶液はスチレンスル
ホン酸ナトリウムの粉末と架橋剤および重合開始剤(過
硫酸アンモニウム)とを水で混ぜ、約60℃に保温してお
く。次いで前処理しておいたCMV膜を一度このモノマー
溶液に浸し、浸漬後、2枚のガラス板でCMV膜を挾み再
びモノマー溶液に浸漬し、60℃一定に保っておけば、約
2時間でポリスチレンスルホン酸(第2図参照)がゲル
状にCMV膜の表面に約50μmの厚みで化学結合される。
このグラフト重合したCMV膜をHClおよびH2SO4でH型
(酸型)に置換し、その後、水で洗浄したものを上述の
ナフイオン溶液7を含浸した電極1、2で挾んで接合す
る。
このようにして電極1、2とイオン交換膜3とを接合し
て形成した本実施例の単位セルA(第1図参照)と電解
質に硫酸を使用した従来例の単位セルBとについて、電
流密度60mA/cm2の負荷をとった場合の特性検討結果が第
3図に示されている。同図は縦軸に電圧をとり、横軸に
時間をとって時間による電圧の変化特性を示したもので
ある。同図から明らかなように、本実施例の単位セルA
は従来例の単位セルBに比べ長時間にわたり電圧の低下
が小さく、長期間にわたり高性能が保持されることがわ
かった。このように長期間にわたり高性能が安定に維持
されるのは、グラフト重合体であるポリスチレンスルホ
ン酸と触媒層中のナフイオン溶液とのマッチングがよ
く、イオン交換膜と共に使用してある硫酸の外部への流
出が防止されるためである。
て形成した本実施例の単位セルA(第1図参照)と電解
質に硫酸を使用した従来例の単位セルBとについて、電
流密度60mA/cm2の負荷をとった場合の特性検討結果が第
3図に示されている。同図は縦軸に電圧をとり、横軸に
時間をとって時間による電圧の変化特性を示したもので
ある。同図から明らかなように、本実施例の単位セルA
は従来例の単位セルBに比べ長時間にわたり電圧の低下
が小さく、長期間にわたり高性能が保持されることがわ
かった。このように長期間にわたり高性能が安定に維持
されるのは、グラフト重合体であるポリスチレンスルホ
ン酸と触媒層中のナフイオン溶液とのマッチングがよ
く、イオン交換膜と共に使用してある硫酸の外部への流
出が防止されるためである。
このように本実施例によれば電解質が薄いゲル状で、ポ
リスチレンスルホン酸とナフイオン溶液との両者が高分
子分岐状でうまく絡まり合っているので、電解質中の硫
酸が外部へ流出せず高性能が維持できる。また、硫酸の
外部への流出がないので構成部材の腐食がなく、安定性
がよい。更に、イオン伝導体の形成が比較的容易である
ので、工数が低減される。
リスチレンスルホン酸とナフイオン溶液との両者が高分
子分岐状でうまく絡まり合っているので、電解質中の硫
酸が外部へ流出せず高性能が維持できる。また、硫酸の
外部への流出がないので構成部材の腐食がなく、安定性
がよい。更に、イオン伝導体の形成が比較的容易である
ので、工数が低減される。
なお、イオン交換膜はスルホン酸基をもつスチレン系、
フッ素系あるいはポリエチレン系のいずれでもよく、ス
チレン系ではスチレンジビニルベンゼン系、スチレンポ
リブタジェン系などがあり、フッ素系ではパーフルオロ
カーボン等がある。また、電極触媒層に含浸するあるい
は含浸後焼成することもよいが、これらの物質としてス
ルホン酸基をもつ材料があげられる。ポリスチレンスル
ホン酸のみでは水に溶解して容易にとけ出すが、パーフ
ルオロカーボンスルホン酸液と同様、スチレンジビニル
ベンゼンにするかスチレンポリブタジェンにするなどし
て架橋することにより溶け出しがなくなるので、これら
の溶液を使用することによって廉価で安定な性能をもつ
構成のセルが得られる。
フッ素系あるいはポリエチレン系のいずれでもよく、ス
チレン系ではスチレンジビニルベンゼン系、スチレンポ
リブタジェン系などがあり、フッ素系ではパーフルオロ
カーボン等がある。また、電極触媒層に含浸するあるい
は含浸後焼成することもよいが、これらの物質としてス
ルホン酸基をもつ材料があげられる。ポリスチレンスル
ホン酸のみでは水に溶解して容易にとけ出すが、パーフ
ルオロカーボンスルホン酸液と同様、スチレンジビニル
ベンゼンにするかスチレンポリブタジェンにするなどし
て架橋することにより溶け出しがなくなるので、これら
の溶液を使用することによって廉価で安定な性能をもつ
構成のセルが得られる。
上述のように本発明はイオン交換膜と電極とを、イオン
交換膜の表面にグラフト重合により高分子酸、例えばポ
リスチレンスルホン酸を形成し、電極の触媒層中にスル
ホン酸基を持つ溶液、例えばナフイオン溶液を含浸して
接合したので、イオン交換膜と電極とは容易に、かつ十
分よく接合されてイオン交換膜と共に使用してある硫酸
の外部への流出がなくなり、イオン交換膜と電極との接
合工程を短縮し、長期にわたる安定性能を可能としたイ
オン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法を得るこ
とができる。
交換膜の表面にグラフト重合により高分子酸、例えばポ
リスチレンスルホン酸を形成し、電極の触媒層中にスル
ホン酸基を持つ溶液、例えばナフイオン溶液を含浸して
接合したので、イオン交換膜と電極とは容易に、かつ十
分よく接合されてイオン交換膜と共に使用してある硫酸
の外部への流出がなくなり、イオン交換膜と電極との接
合工程を短縮し、長期にわたる安定性能を可能としたイ
オン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法を得るこ
とができる。
第1図は本発明のイオン交換膜を電解質とする燃料電池
の製造方法の一実施例による単位セルの構成を示す縦断
側面図、第2図はポリスチレンスルホン酸の分子構造
式、第3図は本発明イオン交換膜を電解質とする燃料電
池の製造方法の一実施例による単位セルと従来例による
単位セルとの負荷をかけた場合の電圧の経時変化特性図
である。 1………空気極(電極)、2……燃料極(電極)、3…
…イオン交換膜(電解質)、6……ポリスチレンスルホ
ン酸(高分子酸)、7……ナフイオン溶液(スルホン酸
基を持つ溶液)。
の製造方法の一実施例による単位セルの構成を示す縦断
側面図、第2図はポリスチレンスルホン酸の分子構造
式、第3図は本発明イオン交換膜を電解質とする燃料電
池の製造方法の一実施例による単位セルと従来例による
単位セルとの負荷をかけた場合の電圧の経時変化特性図
である。 1………空気極(電極)、2……燃料極(電極)、3…
…イオン交換膜(電解質)、6……ポリスチレンスルホ
ン酸(高分子酸)、7……ナフイオン溶液(スルホン酸
基を持つ溶液)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安川 三郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 山口 元男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 津久井 勤 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】対向配置された一対の電極と、この電極間
に配置され、かつこれら両電極間に接合される電解質と
を備え、前記電解質はイオン交換膜が使用されているイ
オン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法におい
て、前記イオン交換膜の表面にグラフト重合により高分
子酸を形成し、前記電極の触媒層中にスルホン酸基を持
つ溶液を含浸して、これらイオン交換膜と電極とを接合
するに際し、前記イオン交換膜表面へのグラフト重合に
よる高分子酸の形成は、スチレンスルホン酸ナトリウム
の粉末と架橋剤および重合開始剤とを水で混ぜ、約60℃
に保温しておいたモノマー溶液に、その表面を研磨剤で
研磨し、コーテイング剤を除去しておいたイオン交換膜
を浸し、浸漬後2枚のガラス板でイオン交換膜を挾み、
再び前記モノマー溶液に浸漬し、60℃で所定時間保持し
て形成し、前記電極の触媒層中へのスルホン酸基を持つ
溶液の含浸は、パーフルオロスルホン酸樹脂溶液をその
まま所定の量を触媒層表面から滴下含浸し、含浸後は一
昼夜風乾して含浸を行い、前記グラフト重合したイオン
交換膜をHClおよびH2SO4で酸型に置換し、その後、水で
洗浄したイオン交換膜を前記パーフルオロスルホン酸樹
脂溶液を含浸した電極で挾んで接合するようにしたこと
を特徴とするイオン交換膜を電解質とする燃料電池の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61037856A JPH0799696B2 (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | イオン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61037856A JPH0799696B2 (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | イオン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62195855A JPS62195855A (ja) | 1987-08-28 |
JPH0799696B2 true JPH0799696B2 (ja) | 1995-10-25 |
Family
ID=12509185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP61037856A Expired - Lifetime JPH0799696B2 (ja) | 1986-02-22 | 1986-02-22 | イオン交換膜を電解質とする燃料電池の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0799696B2 (ja) |
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JP3326254B2 (ja) * | 1993-11-09 | 2002-09-17 | 株式会社豊田中央研究所 | 燃料電池 |
US5677074A (en) * | 1996-06-25 | 1997-10-14 | The Dais Corporation | Gas diffusion electrode |
WO1999067304A1 (en) * | 1998-06-25 | 1999-12-29 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Aromatic polymers with pendant fluorinated ionic groups |
US20080145732A1 (en) * | 2004-12-17 | 2008-06-19 | Lopes Correia Tavares Ana Bert | Proton Exchange Fuel Cell |
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Citations (2)
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JPS58197678A (ja) * | 1982-05-14 | 1983-11-17 | Chlorine Eng Corp Ltd | 燃料電池用セパレ−タ− |
JPS59209278A (ja) * | 1983-05-13 | 1984-11-27 | Hitachi Ltd | 燃料電池 |
-
1986
- 1986-02-22 JP JP61037856A patent/JPH0799696B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
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JPS58197678A (ja) * | 1982-05-14 | 1983-11-17 | Chlorine Eng Corp Ltd | 燃料電池用セパレ−タ− |
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Also Published As
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JPS62195855A (ja) | 1987-08-28 |
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