JPH0799570B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0799570B2
JPH0799570B2 JP27722686A JP27722686A JPH0799570B2 JP H0799570 B2 JPH0799570 B2 JP H0799570B2 JP 27722686 A JP27722686 A JP 27722686A JP 27722686 A JP27722686 A JP 27722686A JP H0799570 B2 JPH0799570 B2 JP H0799570B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、磁気記録装置に用いられる磁気記録媒体、特
にディスク状の磁気記録媒体に関するものである。
従来の技術 計算機の外部記憶装置として、磁気記録を原理とする固
定ディスク装置、フレキシブルディスク装置等が用いら
れているが、処理情報量の増大に伴い、上記各種のディ
スク装置の大容量化が望まれている。特に固定ディスク
装置では、大容量化のために磁気記録媒体の改善が図ら
れ、磁気記録層として、γ−Fe2O3等の磁性粉末をバイ
ンダ樹脂と共に塗布して形成する方式から、真空中で直
接CoNi等の磁性金属薄膜を形成する方式へと開発が進め
られている。以下、従来の金属薄膜型の磁気記録媒体に
ついて第5図を参照しながら説明する。第5図に示すよ
うに磁気記録媒体21はNiPをメッキした円形のAl板より
成る基板22上に下地層23として、Cr膜を0.1〜2μmの
厚さで形成し、この下地層23上に記録層24となるCoNiの
磁性金属薄膜を500A゜〜1000A゜の厚さで形成し、この
記録層24上に記録層24を保護するC,SiO2等の保護層25を
形成している。これらの下地層23、記録層24、保護層25
は通常、スパッタリング法により形成されるが、その製
造装置として2つの方式がある。その1つの方式は基板
22の1枚毎に上記各層23、24、25を形成する毎葉式であ
り、他の方式は量産効表を高めるために基板22を多数枚
収納したパレットを移動させ、連続的に各層23、24、25
を形成するインライン式である。毎葉式とインライン式
の基本的な相違は、インライン式では、パレット上の基
板22が時々刻々移動しており、その移動する基板22に各
層23、24、25を形成する点にある。
第6図にインライン式のスパッタ装置の原理図を示す。
第6図において、26、27、28は各々下地層23、記録層2
4、保護層25を形成するためのターゲットであり、これ
らターゲット面から一定の距離を隔てて、ターゲット面
に平行にパレット29が矢印A方向へ移動する。パレット
29には基板22が複数枚設置されている。各ターゲット2
6、27、28から飛び出した原子は移動する基板22に堆積
する。パレット29及び基板22がターゲット26からターゲ
ット28へと連続的に矢印A方向へ移動する間に順次、下
地層23、記録層24、保護層25の3層が形成される。
上記スパッタ装置で製作されたディスク状の磁気記録媒
体21には、磁気ヘッドにより同心円のトラックに従い、
情報が記録され、また再生される。この場合、優れた磁
気記録媒体21としては、再生出力が大きく、その出力の
変動が少ないことが要求される。特に出力変動はディス
ク状の磁気記録媒体21の記録層24の磁気特性と相関して
おり、出力変動を少なくするには、ディスク状の磁気記
録媒体21の全面に亘って磁気特性を均一にする必要があ
る。
発明が解決しようとする問題点 インライン方式に代表される基板が移動する方式に特徴
的なことは、特に記録層24となる金属薄膜が成長する過
程で、薄膜結晶の成長方向に偏りが生じることである。
すなわち、基板22の移動方向とそれに直角な方向とで磁
気特性が異なってしまう傾向が見られる。この磁気特性
を調べるため、第7図に示すようにディスク状の磁気記
録媒体21の任意の場所から8mmφのサンプル30を切り抜
いた。その抗磁力を方向を変えながら測定した結果を第
8図に示す。第8図の角度Oがサンプル30の移動方向B
(第7図参照)である。この第8図より明らかなように
移動方向(0度)とその直角方向(90度)で抗磁力が異
なる。このようなディスク状の磁気記録媒体21に記録再
生すると、モジュレーションが大きくなってしまう。
その理由を第9図を参照しながら説明する。第9図は基
板22の移動方向に平行な面で見た第6図の一部断面図で
あり、特に記録層24を形成する第6図のターゲット27の
部分を示している。第9図において、基板22は左からタ
ーゲット27の直上を通過し、右へと移動し、この間に記
録層24が形成される。一般に記録層24はCoNiの合金薄膜
が用いられるが、この合金はCo結晶の(002)面が基板
面に平行になって結晶成長する性質を有しているが、31
のように基板22に斜めの方向で、CoまたはNi原子が入射
した場合には、(002)面の成長方向が傾いてしまう。
このため、基板22が左から右へ移動すると、原子の入射
方向は31、32、33と時々刻々変化し、その結果、記録層
24が層構造を有してしまう。一方、基板移動方向と直角
な面で見た第6図の一部断面を第10図に示す。基板22の
移動方向は図の紙面に垂直な方向で、ターゲット27から
は全面に原子が蒸発するため、第9図のように入射方向
が変化することはない。
以上の理由から基板22が移動する場合には、記録層24の
磁気特性が面内方向で変化してしまう。このような欠点
は、CoとNiの合金を記録層として用いる限り発生し、Co
Niの結晶生長が原子の入射方向と深く関係しているため
である。
そこで、本発明者等は、種々試験、研究した結果、記録
層であるCoNiの合金薄膜の下に制御層としてCoCrの合金
薄膜を設けることにより記録再生時の出力の変動が少な
く、モジュレーションを小さくすることができることを
究明し、これに基づき本発明の磁気記録媒体を提供しよ
うとするものである。
問題点を解決するための手段 そして上記問題点を解決するための本発明の技術的な手
段は、非磁性基板上に直接、若しくは間接的にCoとCrの
合金薄膜より成る制御層が形成され、この制御層上にCo
とNiの合金薄膜より成る記録層が形成されたものであ
る。
作用 上記技術的手段による作用は次のようになる。
すなわち、CoNiより成る記録層をCoCrより成る制御層の
上に形成することにより、記録層であるCoNiの面内での
方向に対する磁気特性の変化をなくすことができる。
実施例 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明
する。第1図は本発明の一実施例における磁気記録媒体
の断面図である。
第1図に示すようにディスク状の非磁性基板1上にCr、
SiO2等より成る下地層2が形成され、この下地層2上に
CoとCrの合金薄膜より成る制御層3が形成され、この制
御層3上にCoとNiの合金薄膜より成る記録層4が形成さ
れ、この記録層4上にC等より成る保護層5が形成され
ている。
CoCr合金薄膜より成る制御層3は通常のスパッタリング
法で容易に形成することができ、その厚みは0.1μm以
下に設定すればよく、望ましくは50A゜から300A゜の間
に設定する。そしてCoCr合金の組成はCr量が20〜50wt%
の範囲に選定すればよく、望ましくは20〜30wt%に選定
する。
上記構成のディスク状の磁気記録媒体の面内での抗磁力
の角度変化を第2図に示す。上記従来例の第5図に示し
た場合と比較することにより明らかなようにCoCr合金薄
膜より成る制御層3の上にCoNi合金薄膜より成る記録層
4を形成した本発明実施例によれば、面内での抗磁力の
角度変化が殆んどないことがわかる。この理由の詳細に
ついては不明であるが、CoCr合金薄膜は原子の入射方向
に左右されず、結晶の(002)面が基板1面に平行に成
長するため、その上に形成したCoNi合金薄膜が下の結晶
の生長方向を受け継ぎ、斜め方向に生長することがなく
なるためであると推測される。
制御層3であるCoCr合金薄膜の膜形成条件は特別である
必要はなく、例えば基板1の温度が室温から200℃の範
囲内であればよく、スパッタ時のアルゴンガス圧を0.5m
Torrから50mTorrと範囲に設定することができる。スパ
ッタレートも0.01μm/minから0.8μm/minと変化させて
も制御層3の機能は保持される。要するにCoCr合金薄膜
のCr濃度のみが制御層3の機能を左右し、Cr濃度が20wt
%以下のCoCr合金薄膜はその機能を減じ、特に17wt%以
下では全く制御層3としての効果を発揮しない。
一方、制御層3の厚さは50A゜以上であればよいが、0.1
μm以上では、それ以上厚くしても制御層としての効果
は増加しないため、0.1μm以上に厚くする必要はな
い。
制御層3の効果を表わす変数として、ΔHC=H c max−H
c minを用いるとよい(面内方向で最大の抗磁力をH c
max、最小の抗磁力をH c minとする)。
次に試作例について説明する。
試作例1 インライン式の連続スパッタ装置を用い、Al基板1上に
CoCr合金薄膜より成る制御層3とCoNi合金薄膜より成る
記録層4を形成してディスク状磁気記録媒体を製作し
た。
基板1の移動速度は10cm/minと一定にしておき、各層の
膜厚はスパッタ電力を変えることにより望みの厚さを得
た。例えばCoCr合金薄膜はスパッタ電力密度が1w/cm
2で、200A゜の膜厚が得られ、CoNi合金薄膜は5w/cm2で8
00A゜の膜厚が得られた。アルゴンガス圧は両層とも8mm
Torrであり、基板1の温度は130℃であった。CoNi合金
薄膜の組成はNi20wt%のターゲットを用いることにより
決定され、殆んどターゲット組成と同一の組成のCoNi層
になっていることを確認した。同様にCoCr層も29wt%の
Cr量のCoCrターケットを用い形成したため、ほぼターゲ
ット組成と同一であった。本試作例では、下地層2と保
護層5は形成していないが、下地層2、保護層5がなく
ても本質的に制御層3の効果を左右するものではない。
一方、比較例として、基板上にCoNi合金薄膜より成る記
録層のみを有するディスク状の磁気記録媒体を製作し
た。
上記試作例1のディスク状磁気記録媒体と、比較例のデ
ィスク状磁気記録媒体のΔHcは、それぞれ30Oeと350Oe
であった。すなわち、制御層3を設けることにより面内
での抗磁力の変化を極めて少なくすることが可能となっ
た。
試作例2 上記試作例1と同じ成膜条件で、29wt%のCr量のCoCr合
金薄膜より成る制御層3とCoNi合金薄膜より成る記録層
4を形成した。但し、CoCr合金薄膜より成る制御層3に
関してはスパッタ電力を0.5w/cm2から10.5w/cm2まで変
化させ、CoCr合金薄膜の膜厚の異なるディスク状磁気記
録媒体を製作した。これらのディスク状磁気記録媒体の
ΔHcと制御層3の膜厚の関係を第3図に示す(但し、29
wt%のCoCr合金薄膜はほぼ非磁性であるため、膜厚を20
00A゜と厚くしても、CoNi合金薄膜より成る記録層4の
磁気特性を測定する上で影響しない)。
第3図より制御層3を0.1μm以上厚くしても制御層3
の効果としてΔHcは変化しないため、0.1μm以下で充
分なことがわかる。
また制御層3を50A゜以下に薄くすると、ΔHcは急激に
大きくなっており、制御層3としての効果がなくなるた
め、少なくとも50A゜以上の膜厚が必要である。
試作例3 上記試作例1と同一条件で、Cr量がそれぞれ17wt%、20
wt%、29wt%、42wt%、50wt%のCoCrターゲットを用
い、200A゜の厚さの制御層3を形成し、その上にCoNi合
金の800A゜の厚さの記録層4を形成した。これらのディ
スク状磁気記録媒体のΔHcとCr量との関係を第4図に示
す。Cr量が20wt%Cr以上からΔHcは小さくなり、50wt%
以上から徐々に大きくなる。このことから制御層3のCr
濃度は20〜50wt%の範囲でよく、望ましくは20〜40wt%
の範囲であればよい。
なお、本発明は、特にインラインスパッタ方式のみに限
定されるものではなく、例えば毎葉式のスパッタ方式で
も原子の入射角の異なるものでは制御層3の効果が発揮
される。また制御層3としてのCoCr合金薄膜は、CoCrを
主成分とするものであればよく、他の元素が第3元とし
て含まれていてもよい。さらに制御層3の下の下地層2
は密着性を良くするためのものであり、無くてもよい。
発明の効果 以上述べたように本発明によれば、非磁性基板上に直
接、若しくは間接点にCoとCrの合金薄膜より成る制御層
を形成し、この制御層上にCoとNiの合金薄膜より成る記
録層を形成しているので、面内での抗磁力の変化が小さ
くなり、均一な磁気特性を示す。従って記録再生の際に
周方向で出力の変動を少なくし、モジュレーションを小
さくすることができ、工業的価値大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における磁気記録媒体の断面
図、第2図は本発明の磁気記録媒体における面内部の抗
磁力の角度依存性を示す図、第3図は本発明の磁気記録
媒体におけるΔHcと制御層の厚さの関係を示す図、第4
図は本発明の磁気記録媒体におけるΔHcと制御層のCr濃
度との関係を示す図、第5図は従来の磁気記録媒体の断
面図、第6図は磁気記録媒体のインライン方式の製造装
置を示す概略図、第7図は磁気記録媒体の磁気特性の測
定のためのサンプル切抜き状態を示す図、第8図は従来
の磁気記録媒体の面内での抗磁力の角度依存性を示す
図、第9図及び第10図はそれぞれ従来の磁気記録媒体が
面内で抗磁力の度化を有することの原因を説明するため
の製造装置の概略断面図である。 1……基板、2……下地層、3……制御層、4……記録
層、5……保護層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板上に直接、若しくは間接的にCo
    とCrの合金薄膜より成る制御層が形成され、この制御層
    上にCoとNiの合金薄膜より成る記録層が形成されている
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】制御層の厚さが0.1μm以下である特許請
    求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】制御層のCr濃度が20〜50wt%の範囲である
    特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒体。
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