JPH0799253A - Sram型半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
Sram型半導体装置およびその製造方法Info
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- JPH0799253A JPH0799253A JP5240178A JP24017893A JPH0799253A JP H0799253 A JPH0799253 A JP H0799253A JP 5240178 A JP5240178 A JP 5240178A JP 24017893 A JP24017893 A JP 24017893A JP H0799253 A JPH0799253 A JP H0799253A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 選択トランジスタのホットキャリア耐性を向
上させると共に、その初期電流駆動能力を低下させるこ
とで、メモリセルの動作安定性および信頼性を向上させ
ることができる。 【構成】 選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶縁膜6
bが、窒素含有膜9を含むSRAM。半導体基板2の表
面における選択トランジスタQ3,Q4および駆動トラン
ジスタQ1,Q2が形成される領域に、ゲート絶縁膜6
a,6bを形成し、選択トランジスタQ3,Q4が形成さ
れる領域に形成されたゲート絶縁膜6bの界面に、選択
的に窒素含有膜9を形成する。窒素含有膜9の形成は、
急速熱窒化(RTN)により形成される。
上させると共に、その初期電流駆動能力を低下させるこ
とで、メモリセルの動作安定性および信頼性を向上させ
ることができる。 【構成】 選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶縁膜6
bが、窒素含有膜9を含むSRAM。半導体基板2の表
面における選択トランジスタQ3,Q4および駆動トラン
ジスタQ1,Q2が形成される領域に、ゲート絶縁膜6
a,6bを形成し、選択トランジスタQ3,Q4が形成さ
れる領域に形成されたゲート絶縁膜6bの界面に、選択
的に窒素含有膜9を形成する。窒素含有膜9の形成は、
急速熱窒化(RTN)により形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SRAM型半導体装置
およびその製造方法に係り、さらに詳しくは、選択トラ
ンジスタのホットキャリア耐性を向上させると共に、そ
の初期電流駆動能力を低下させることで、メモリセルの
動作安定性および信頼性を向上させることができるSR
AM型半導体装置およびその製造方法に関する。
およびその製造方法に係り、さらに詳しくは、選択トラ
ンジスタのホットキャリア耐性を向上させると共に、そ
の初期電流駆動能力を低下させることで、メモリセルの
動作安定性および信頼性を向上させることができるSR
AM型半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】SRAMなどの半導体装置では、駆動ト
ランジスタと選択トランジスタとを有し、これらトラン
ジスタは、通常、異なるサイズのNチャネルMOSトラ
ンジスタで構成される。動作状態において回路デューテ
ィ比が高い選択トランジスタには、ホットキャリア耐性
が高い特性が要求される。
ランジスタと選択トランジスタとを有し、これらトラン
ジスタは、通常、異なるサイズのNチャネルMOSトラ
ンジスタで構成される。動作状態において回路デューテ
ィ比が高い選択トランジスタには、ホットキャリア耐性
が高い特性が要求される。
【0003】一方、駆動トランジスタは、その動作状態
において、ドレインに加わる電圧が小さいため、ホット
キャリア耐性に関しては、それほど高い信頼性は要求さ
れないが、データの読み・書きにおける動作安定性およ
び高速性の要求から、高い電流駆動能力が必要である。
において、ドレインに加わる電圧が小さいため、ホット
キャリア耐性に関しては、それほど高い信頼性は要求さ
れないが、データの読み・書きにおける動作安定性およ
び高速性の要求から、高い電流駆動能力が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、窒素含有膜
をゲート絶縁膜に含ませることにより、トランジスタの
ホットキャリア耐性が向上することが報告されている。
そこで、SRAMにおいて用いられるMOSトランジス
タのゲート絶縁膜を、窒素含有膜を含む絶縁膜で構成す
ることも考えられる。
をゲート絶縁膜に含ませることにより、トランジスタの
ホットキャリア耐性が向上することが報告されている。
そこで、SRAMにおいて用いられるMOSトランジス
タのゲート絶縁膜を、窒素含有膜を含む絶縁膜で構成す
ることも考えられる。
【0005】しかしながら、ゲート絶縁膜として窒素含
有膜を含む絶縁膜を用いると、トランジスタにおける初
期の電流駆動能力が低下することから、SRAMの駆動
トランジスタに要求される特性を犠牲にするおそれがあ
った。本発明は、このような実状に鑑みてなされ、選択
トランジスタのホットキャリア耐性を向上させると共
に、その初期電流駆動能力を低下させることで、メモリ
セルの動作安定性および信頼性を向上させることができ
るSRAM型半導体装置およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
有膜を含む絶縁膜を用いると、トランジスタにおける初
期の電流駆動能力が低下することから、SRAMの駆動
トランジスタに要求される特性を犠牲にするおそれがあ
った。本発明は、このような実状に鑑みてなされ、選択
トランジスタのホットキャリア耐性を向上させると共
に、その初期電流駆動能力を低下させることで、メモリ
セルの動作安定性および信頼性を向上させることができ
るSRAM型半導体装置およびその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るSRAM型半導体装置は、選択トラン
ジスタのゲート絶縁膜が、窒素含有膜を含むことを特徴
とする。本発明に係るSRAM型半導体装置の製造方法
は、半導体基板の表面における選択トランジスタおよび
駆動トランジスタが形成される領域に、ゲート絶縁膜を
形成する工程と、選択トランジスタが形成される領域に
形成されたゲート絶縁膜の界面、内部および表面のいず
れかに、窒素含有膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜の
上に、ゲート電極を形成する工程と、ゲート電極の両側
に位置する半導体基板の表面にソース・ドレイン領域を
形成する工程とを有する。
に、本発明に係るSRAM型半導体装置は、選択トラン
ジスタのゲート絶縁膜が、窒素含有膜を含むことを特徴
とする。本発明に係るSRAM型半導体装置の製造方法
は、半導体基板の表面における選択トランジスタおよび
駆動トランジスタが形成される領域に、ゲート絶縁膜を
形成する工程と、選択トランジスタが形成される領域に
形成されたゲート絶縁膜の界面、内部および表面のいず
れかに、窒素含有膜を形成する工程と、ゲート絶縁膜の
上に、ゲート電極を形成する工程と、ゲート電極の両側
に位置する半導体基板の表面にソース・ドレイン領域を
形成する工程とを有する。
【0007】上記ゲート絶縁膜は、半導体基板の表面を
熱酸化することにより形成することができる。上記ゲー
ト絶縁膜のうち、選択トランジスタが形成される領域以
外の半導体基板表面をマスクし、選択トランジスタが形
成される領域のゲート絶縁膜を、窒素を含むガス雰囲気
下で急速熱処理し、選択トランジスタが形成される領域
のゲート絶縁膜と半導体基板との界面に、窒素含有膜を
形成することが好ましい。
熱酸化することにより形成することができる。上記ゲー
ト絶縁膜のうち、選択トランジスタが形成される領域以
外の半導体基板表面をマスクし、選択トランジスタが形
成される領域のゲート絶縁膜を、窒素を含むガス雰囲気
下で急速熱処理し、選択トランジスタが形成される領域
のゲート絶縁膜と半導体基板との界面に、窒素含有膜を
形成することが好ましい。
【0008】上記窒素を含むガスは、酸化窒素ガスおよ
びアンモニアガスのいずれかであることが好ましい。上
記急速熱処理は、加熱温度が800〜1200℃で、加
熱時間が5〜140秒の範囲で行われることが好まし
い。
びアンモニアガスのいずれかであることが好ましい。上
記急速熱処理は、加熱温度が800〜1200℃で、加
熱時間が5〜140秒の範囲で行われることが好まし
い。
【0009】
【作用】本発明に係るSRAM型半導体装置では、選択
トランジスタのゲート絶縁膜にのみ窒素含有膜が含まれ
ているので、選択トランジスタのホットキャリア耐性が
向上する。また、駆動トランジスタには、窒素含有膜が
形成されないことから、駆動トランジスタの初期電流能
力が低下することはない。
トランジスタのゲート絶縁膜にのみ窒素含有膜が含まれ
ているので、選択トランジスタのホットキャリア耐性が
向上する。また、駆動トランジスタには、窒素含有膜が
形成されないことから、駆動トランジスタの初期電流能
力が低下することはない。
【0010】選択トランジスタのゲート絶縁膜には窒素
含有膜が含まれていることから、選択トランジスタの初
期電流駆動能力は低下するが、これはSRAMにおいて
は好ましい結果を生じさせる。駆動トランジスタと選択
トランジスタとの駆動能力比、すなわちセルレシオは増
加し、メモリセルの動作安定性が向上する。
含有膜が含まれていることから、選択トランジスタの初
期電流駆動能力は低下するが、これはSRAMにおいて
は好ましい結果を生じさせる。駆動トランジスタと選択
トランジスタとの駆動能力比、すなわちセルレシオは増
加し、メモリセルの動作安定性が向上する。
【0011】また、本発明に係るSRAM型半導体装置
の製造方法では、ホットキャリア耐性に優れた選択トラ
ンジスタを有し、しかもメモリセルの動作安定性および
信頼性に優れたSRAM型半導体装置を、きわめて容易
に製造することができる。窒素を含むガス雰囲気下で急
速熱処理することによりゲート絶縁膜の界面に窒素含有
膜を形成する本発明の製造方法によれば、選択トランジ
スタのゲート絶縁膜の酸化が同時に進行し、そのゲート
絶縁膜の膜厚が、駆動トランジスタのゲート絶縁膜に比
べて厚くなる。そのため、これによっても実効的なセル
レシオが向上し、メモリセルの安定性が向上する。
の製造方法では、ホットキャリア耐性に優れた選択トラ
ンジスタを有し、しかもメモリセルの動作安定性および
信頼性に優れたSRAM型半導体装置を、きわめて容易
に製造することができる。窒素を含むガス雰囲気下で急
速熱処理することによりゲート絶縁膜の界面に窒素含有
膜を形成する本発明の製造方法によれば、選択トランジ
スタのゲート絶縁膜の酸化が同時に進行し、そのゲート
絶縁膜の膜厚が、駆動トランジスタのゲート絶縁膜に比
べて厚くなる。そのため、これによっても実効的なセル
レシオが向上し、メモリセルの安定性が向上する。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係るSRAM型半導体装置お
よびその製造方法を、図面に示す実施例に基づき、詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例に係るSRAM型
半導体装置の要部断面図、図2はSRAMの等価回路
図、図3(A)〜(E)は本発明の一実施例に係るSR
AMの製造過程を示す概略図、図4は急速熱窒化による
トランジスタのホットキャリア耐性の向上を示すグラ
フ、図5〜図7は急速熱窒化によるトランジスタのGm
特性変化を示すグラフ、図8は急速熱窒化による熱処理
時間と窒素含有率との関係を示すグラフ、図9は急速熱
窒化による熱処理時間と絶縁膜の膜厚との関係を示すグ
ラフである。
よびその製造方法を、図面に示す実施例に基づき、詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例に係るSRAM型
半導体装置の要部断面図、図2はSRAMの等価回路
図、図3(A)〜(E)は本発明の一実施例に係るSR
AMの製造過程を示す概略図、図4は急速熱窒化による
トランジスタのホットキャリア耐性の向上を示すグラ
フ、図5〜図7は急速熱窒化によるトランジスタのGm
特性変化を示すグラフ、図8は急速熱窒化による熱処理
時間と窒素含有率との関係を示すグラフ、図9は急速熱
窒化による熱処理時間と絶縁膜の膜厚との関係を示すグ
ラフである。
【0013】図1,2に示すように、本発明の一実施例
に係るSRAM型半導体装置は、負荷トランジスタとし
て薄膜トランジスタ(TFT)を用いたSRAMのメモ
リセルを有する。なお、本発明では、負荷トランジスタ
は、必ずしもTFTである必要はなく、半導体基板上に
形成されたMOSトランジスタであってもよい。また、
負荷トランジスタではなく、負荷抵抗を用いたSRAM
であっても良い。但し、以下の実施例の説明では、TF
Tを負荷トランジスタとして用いたSRAM用メモリセ
ルを例にして説明する。
に係るSRAM型半導体装置は、負荷トランジスタとし
て薄膜トランジスタ(TFT)を用いたSRAMのメモ
リセルを有する。なお、本発明では、負荷トランジスタ
は、必ずしもTFTである必要はなく、半導体基板上に
形成されたMOSトランジスタであってもよい。また、
負荷トランジスタではなく、負荷抵抗を用いたSRAM
であっても良い。但し、以下の実施例の説明では、TF
Tを負荷トランジスタとして用いたSRAM用メモリセ
ルを例にして説明する。
【0014】図2に示すように、負荷トランジスタとし
てTFTを用いたSRAMのメモリセルは、フリップフ
ロップ回路を構成する一対の駆動トランジスタQ1,Q2
と、メモリセルの選択用の選択トランジスタQ3,Q4
と、負荷トランジスタQ5,Q6とを有する。選択トラン
ジスタQ3,Q4は、ワード線Wに生じるゲート電圧に応
じて、トランジスタをオン状態とし、駆動トランジスタ
Q1,Q2で構成されるフリップフロップ回路に記憶して
ある情報をビット線bおよび反転ビット線b’に送信す
るようになっている。
てTFTを用いたSRAMのメモリセルは、フリップフ
ロップ回路を構成する一対の駆動トランジスタQ1,Q2
と、メモリセルの選択用の選択トランジスタQ3,Q4
と、負荷トランジスタQ5,Q6とを有する。選択トラン
ジスタQ3,Q4は、ワード線Wに生じるゲート電圧に応
じて、トランジスタをオン状態とし、駆動トランジスタ
Q1,Q2で構成されるフリップフロップ回路に記憶して
ある情報をビット線bおよび反転ビット線b’に送信す
るようになっている。
【0015】本実施例に係るSRAM型半導体装置は、
図2に示す等価回路に示すメモリセルを構成するため
に、図1に示すように、たとえばP型の半導体基板2の
表面に選択酸化による素子分離領域(LOCOS)4お
よびゲート絶縁膜6a,6bが形成してある。ゲート絶
縁膜6a,6bの表面には、ゲート電極8a,8b,8
cが形成してある。
図2に示す等価回路に示すメモリセルを構成するため
に、図1に示すように、たとえばP型の半導体基板2の
表面に選択酸化による素子分離領域(LOCOS)4お
よびゲート絶縁膜6a,6bが形成してある。ゲート絶
縁膜6a,6bの表面には、ゲート電極8a,8b,8
cが形成してある。
【0016】ゲート絶縁膜6a,6bの詳細については
後述する。ゲート電極8a,8b,8cは、たとえばC
VD法により成膜されたポリシリコン膜、あるいはシリ
サイドとポリシリコンとの積層構造であるポリサイド膜
などで構成される。半導体基板2の表面には、N型不純
物を含む不純物拡散層10a,10b,10cが、イオ
ン注入法などで、ゲート電極8a,8bに対して自己整
合的に形成される。ゲート電極8a,8b,8cおよび
ソース・ドレイン領域となる不純物拡散層10a,10
b,10cは、図2に示すSRAM用メモリセルの等価
回路における一対の駆動トランジスタQ1,Q2と、メモ
リセルの選択用の選択トランジスタQ3,Q4とを、半導
体基板2の表面に形成するようなパターンで形成され
る。駆動トランジスタQ1,Q2と選択トランジスタQ
3,Q4とは、たとえばN型MOSトランジスタで構成さ
れる。
後述する。ゲート電極8a,8b,8cは、たとえばC
VD法により成膜されたポリシリコン膜、あるいはシリ
サイドとポリシリコンとの積層構造であるポリサイド膜
などで構成される。半導体基板2の表面には、N型不純
物を含む不純物拡散層10a,10b,10cが、イオ
ン注入法などで、ゲート電極8a,8bに対して自己整
合的に形成される。ゲート電極8a,8b,8cおよび
ソース・ドレイン領域となる不純物拡散層10a,10
b,10cは、図2に示すSRAM用メモリセルの等価
回路における一対の駆動トランジスタQ1,Q2と、メモ
リセルの選択用の選択トランジスタQ3,Q4とを、半導
体基板2の表面に形成するようなパターンで形成され
る。駆動トランジスタQ1,Q2と選択トランジスタQ
3,Q4とは、たとえばN型MOSトランジスタで構成さ
れる。
【0017】なお、ポリシリコン層で構成されるゲート
電極8a,8b,8cには、その導電性を高めるため
に、リン(Phos)などのN型不純物がドープされ
る。ゲート電極8a,8b,8cが形成された半導体基
板の表面には、層間絶縁膜が形成してある。層間絶縁膜
としては、特に限定されないが、たとえばCVD法で成
膜される酸化シリコン層などで構成される。この層間絶
縁膜には、所定のゲート電極8aに臨むコンタクトホー
ルが、ホトリソグラフィ法などで形成される。図2に示
すように、SRAMのメモリセルでは、半導体基板の表
面に形成される駆動トランジスタQ1,Q2のゲート電極
に対して、TFTで構成される負荷トランジスタQ5,
Q6のゲート電極を接続する必要があるからである。ま
た、特定のゲート電極8aは、特定の不純物拡散層10
aに対して接続される。これは、図2に示すように、駆
動トランジスタQ1,Q2のゲート電極は、選択トランジ
スタQ3,Q4のソース・ドレイン領域に対して接続する
必要があるからである。
電極8a,8b,8cには、その導電性を高めるため
に、リン(Phos)などのN型不純物がドープされ
る。ゲート電極8a,8b,8cが形成された半導体基
板の表面には、層間絶縁膜が形成してある。層間絶縁膜
としては、特に限定されないが、たとえばCVD法で成
膜される酸化シリコン層などで構成される。この層間絶
縁膜には、所定のゲート電極8aに臨むコンタクトホー
ルが、ホトリソグラフィ法などで形成される。図2に示
すように、SRAMのメモリセルでは、半導体基板の表
面に形成される駆動トランジスタQ1,Q2のゲート電極
に対して、TFTで構成される負荷トランジスタQ5,
Q6のゲート電極を接続する必要があるからである。ま
た、特定のゲート電極8aは、特定の不純物拡散層10
aに対して接続される。これは、図2に示すように、駆
動トランジスタQ1,Q2のゲート電極は、選択トランジ
スタQ3,Q4のソース・ドレイン領域に対して接続する
必要があるからである。
【0018】層間絶縁膜の表面には、TFTゲート電極
18a,18bが、図2に示すSRAM用メモリセルの
負荷トランジスタQ5,Q6を構成するような所定のパタ
ーンで形成してある。このTFTゲート電極18a,1
8bは、特に限定されないが、たとえばCVD法で成膜
されるポリシリコン膜などで構成される。本実施例で
は、負荷トランジスタとなるTFTをP型MOSトラン
ジスタで構成するために、ポリシリコン膜などで構成さ
れるゲート電極18a,18bには、P型の不純物がド
ープされる。このTFTを構成する特定のゲート電極1
8aは、コンタクトホールを通して、下層側に位置する
基板側のゲート電極8aに対して接続される。図2に示
すように、TFTから成る負荷トランジスタQ5,Q6の
ゲート電極は、駆動トランジスタQ1,Q2のゲート電極
に対して接続する必要があるからである。
18a,18bが、図2に示すSRAM用メモリセルの
負荷トランジスタQ5,Q6を構成するような所定のパタ
ーンで形成してある。このTFTゲート電極18a,1
8bは、特に限定されないが、たとえばCVD法で成膜
されるポリシリコン膜などで構成される。本実施例で
は、負荷トランジスタとなるTFTをP型MOSトラン
ジスタで構成するために、ポリシリコン膜などで構成さ
れるゲート電極18a,18bには、P型の不純物がド
ープされる。このTFTを構成する特定のゲート電極1
8aは、コンタクトホールを通して、下層側に位置する
基板側のゲート電極8aに対して接続される。図2に示
すように、TFTから成る負荷トランジスタQ5,Q6の
ゲート電極は、駆動トランジスタQ1,Q2のゲート電極
に対して接続する必要があるからである。
【0019】TFTゲート電極18a,18bの表面に
は、TFTゲート絶縁膜20が成膜してある。TFTゲ
ート絶縁膜20は、特に限定されないが、CVD法で成
膜される酸化シリコン膜あるいは、ONO膜(SiO2
/SiN/SiO2 )などで構成される。
は、TFTゲート絶縁膜20が成膜してある。TFTゲ
ート絶縁膜20は、特に限定されないが、CVD法で成
膜される酸化シリコン膜あるいは、ONO膜(SiO2
/SiN/SiO2 )などで構成される。
【0020】TFTゲート絶縁膜20の表面には、TF
Tのチャネル領域およびソース・ドレイン領域が形成さ
れる半導体層22が、所定のパターンで成膜してある。
半導体層22は、たとえばCVD法で成膜されるポリシ
リコン膜で構成される。ポリシリコン膜から成る半導体
層22に対して、ソース・ドレイン領域およびチャネル
領域を形成するために、チャネル領域に相当する部分の
半導体層22をレジスト膜24でマスクし、ソース・ド
レイン領域形成用のイオン注入を行う。イオン注入に際
して用いる不純物種は、P型MOSTFTを得るために
は、BF2 などのP型不純物である。
Tのチャネル領域およびソース・ドレイン領域が形成さ
れる半導体層22が、所定のパターンで成膜してある。
半導体層22は、たとえばCVD法で成膜されるポリシ
リコン膜で構成される。ポリシリコン膜から成る半導体
層22に対して、ソース・ドレイン領域およびチャネル
領域を形成するために、チャネル領域に相当する部分の
半導体層22をレジスト膜24でマスクし、ソース・ド
レイン領域形成用のイオン注入を行う。イオン注入に際
して用いる不純物種は、P型MOSTFTを得るために
は、BF2 などのP型不純物である。
【0021】半導体層22の表面には層間絶縁膜26を
成膜してある。この層間絶縁膜26には、不純物拡散層
10bに対して臨むコンタクトホールが形成してある。
この不純物拡散層10bに対して接続するように、層間
絶縁膜26の表面には、たとえばタングステンなどの高
融点金属で構成されるプラグ28が形成してあり、この
プラグ28を含む層間絶縁膜26の上には層間絶縁膜3
0が積層してあり、その上にたとえばアルミニウムなど
で構成される金属配線層32が形成してある。この金属
配線層32が、図2に示すビット線bあるいは反転ビッ
ト線b’となる。この金属配線層32の表面には、パッ
シベーション膜などが形成されて、SRAM型半導体装
置が製造される。
成膜してある。この層間絶縁膜26には、不純物拡散層
10bに対して臨むコンタクトホールが形成してある。
この不純物拡散層10bに対して接続するように、層間
絶縁膜26の表面には、たとえばタングステンなどの高
融点金属で構成されるプラグ28が形成してあり、この
プラグ28を含む層間絶縁膜26の上には層間絶縁膜3
0が積層してあり、その上にたとえばアルミニウムなど
で構成される金属配線層32が形成してある。この金属
配線層32が、図2に示すビット線bあるいは反転ビッ
ト線b’となる。この金属配線層32の表面には、パッ
シベーション膜などが形成されて、SRAM型半導体装
置が製造される。
【0022】本実施例では、このようなSRAM型半導
体装置において、選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶
縁膜6bを、窒素含有膜を含む酸化シリコン膜で構成し
てある。また、駆動トランジスタQ1,Q2のゲート絶縁
膜6aは、窒素含有膜を含まない酸化シリコン膜で構成
してある。なお、図1に示す断面では、駆動トランジス
タQ1および選択トランジスタQ4のみが現れ、駆動トラ
ンジスタQ2および選択トランジスタQ3は他の断面に現
れる。
体装置において、選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶
縁膜6bを、窒素含有膜を含む酸化シリコン膜で構成し
てある。また、駆動トランジスタQ1,Q2のゲート絶縁
膜6aは、窒素含有膜を含まない酸化シリコン膜で構成
してある。なお、図1に示す断面では、駆動トランジス
タQ1および選択トランジスタQ4のみが現れ、駆動トラ
ンジスタQ2および選択トランジスタQ3は他の断面に現
れる。
【0023】本実施例に係るSRAM型半導体装置で
は、選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶縁膜6bにの
み窒素含有膜が含まれているので、選択トランジスタQ
3,Q4のホットキャリア耐性が向上する。また、駆動ト
ランジスタQ1,Q2には、窒素含有膜が形成されないこ
とから、駆動トランジスタQ1,Q2の初期電流能力が低
下することはない。
は、選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶縁膜6bにの
み窒素含有膜が含まれているので、選択トランジスタQ
3,Q4のホットキャリア耐性が向上する。また、駆動ト
ランジスタQ1,Q2には、窒素含有膜が形成されないこ
とから、駆動トランジスタQ1,Q2の初期電流能力が低
下することはない。
【0024】選択トランジスタQ3,Q4のゲート絶縁膜
6bには窒素含有膜が含まれていることから、選択トラ
ンジスタの初期電流駆動能力は低下するが、これはSR
AMにおいては好ましい結果を生じさせる。駆動トラン
ジスタQ1,Q2と選択トランジスタQ3,Q4との駆動能
力比、すなわちセルレシオは増加し、メモリセルの動作
安定性が向上する。
6bには窒素含有膜が含まれていることから、選択トラ
ンジスタの初期電流駆動能力は低下するが、これはSR
AMにおいては好ましい結果を生じさせる。駆動トラン
ジスタQ1,Q2と選択トランジスタQ3,Q4との駆動能
力比、すなわちセルレシオは増加し、メモリセルの動作
安定性が向上する。
【0025】次に、本発明の一実施例に係るSRAM型
半導体装置の製造方法について説明する。図3(A)に
示すように、まず半導体基板2を準備する。半導体基板
2としては、たとえばP型のシリコンウェーハで構成さ
れる。
半導体装置の製造方法について説明する。図3(A)に
示すように、まず半導体基板2を準備する。半導体基板
2としては、たとえばP型のシリコンウェーハで構成さ
れる。
【0026】次に、この半導体基板2の表面に、LOC
OS4を形成する。LOCOS4は、たとえば窒化シリ
コン膜を用いて、半導体基板の表面を選択的に熱酸化す
ることにより形成され、SiO2 で構成される。LOC
OS4の膜厚は、特に限定されないが、たとえば600
〜1000nm程度である。LOCOSを形成するため
の酸化温度も特に限定されないが、たとえば1000°
C程度である。
OS4を形成する。LOCOS4は、たとえば窒化シリ
コン膜を用いて、半導体基板の表面を選択的に熱酸化す
ることにより形成され、SiO2 で構成される。LOC
OS4の膜厚は、特に限定されないが、たとえば600
〜1000nm程度である。LOCOSを形成するため
の酸化温度も特に限定されないが、たとえば1000°
C程度である。
【0027】次に、トランジスタの活性領域5に、しき
い値電圧Vth調整用のイオン注入を行う。また、その前
後に、必要に応じて、PウェルまたはNウェルの形成の
ためのイオン注入を行う。次に、図3(B)に示すよう
に、トランジスタの活性領域の表面に、ゲート絶縁膜6
a,6bを形成する。このゲート絶縁膜6a,6bは、
熱酸化法により形成される酸化シリコン膜で構成され
る。熱酸化の条件は、特に限定されないが、たとえば8
00〜1000℃、好ましくは850℃のウエット酸化
である。この時点のゲート絶縁膜6a,6bの膜厚は特
に限定されないが、たとえば5〜40nm、好ましくは
10nm程度である。
い値電圧Vth調整用のイオン注入を行う。また、その前
後に、必要に応じて、PウェルまたはNウェルの形成の
ためのイオン注入を行う。次に、図3(B)に示すよう
に、トランジスタの活性領域の表面に、ゲート絶縁膜6
a,6bを形成する。このゲート絶縁膜6a,6bは、
熱酸化法により形成される酸化シリコン膜で構成され
る。熱酸化の条件は、特に限定されないが、たとえば8
00〜1000℃、好ましくは850℃のウエット酸化
である。この時点のゲート絶縁膜6a,6bの膜厚は特
に限定されないが、たとえば5〜40nm、好ましくは
10nm程度である。
【0028】次に、本実施例では、図3(C)に示すよ
うに、たとえばポリシリコン膜で構成されるマスク層7
を成膜し、そのマスク層7をホトリソグラフィ加工し、
選択トランジスタが形成される領域(選択Tr部)14
に位置するゲート絶縁膜6bのみを露出させる。駆動ト
ランジスタが形成される予定領域(駆動Tr部)12に
位置するゲート絶縁膜6aは、マスク層7により完全に
覆う。マスク層の厚さは、特に限定されないが、たとえ
ば50nmである。
うに、たとえばポリシリコン膜で構成されるマスク層7
を成膜し、そのマスク層7をホトリソグラフィ加工し、
選択トランジスタが形成される領域(選択Tr部)14
に位置するゲート絶縁膜6bのみを露出させる。駆動ト
ランジスタが形成される予定領域(駆動Tr部)12に
位置するゲート絶縁膜6aは、マスク層7により完全に
覆う。マスク層の厚さは、特に限定されないが、たとえ
ば50nmである。
【0029】次に、この半導体基板2を、酸化窒素(N
2 O)ガスまたはアンモニア(NH 3 )ガスなどの窒素
を含むガス、好ましくはN2 Oガス雰囲気下で、急速熱
処理する(急速熱窒化、RTN)。熱処理条件は、特に
限定されないが、加熱温度が800〜1200℃で、加
熱時間が5〜140秒の範囲で行われることが好まし
い。さらに好ましくは、加熱温度が、約1100℃、加
熱時間が60秒程度である。また、熱処理におけるN 2
Oガスの流量は、特に限定されないが、たとえば1リッ
トル/分である。
2 O)ガスまたはアンモニア(NH 3 )ガスなどの窒素
を含むガス、好ましくはN2 Oガス雰囲気下で、急速熱
処理する(急速熱窒化、RTN)。熱処理条件は、特に
限定されないが、加熱温度が800〜1200℃で、加
熱時間が5〜140秒の範囲で行われることが好まし
い。さらに好ましくは、加熱温度が、約1100℃、加
熱時間が60秒程度である。また、熱処理におけるN 2
Oガスの流量は、特に限定されないが、たとえば1リッ
トル/分である。
【0030】このようなRTNの結果、図3(D)に示
すように、選択Tr部14におけるゲート絶縁膜6bと
半導体基板2との界面に、窒素含有膜9が形成される。
窒素含有膜9は、ゲート絶縁膜6bに含まれる。駆動T
r部12では、ポリシリコン膜のマスク層7があるた
め、窒素含有膜9は形成されない。
すように、選択Tr部14におけるゲート絶縁膜6bと
半導体基板2との界面に、窒素含有膜9が形成される。
窒素含有膜9は、ゲート絶縁膜6bに含まれる。駆動T
r部12では、ポリシリコン膜のマスク層7があるた
め、窒素含有膜9は形成されない。
【0031】図3(D)に示す工程後、ポリシリコン膜
で構成されるマスク層を除去した後、またはその上に、
図3(E)に示すように、ゲート電極8a,8bを形成
する。ゲート電極8a,8bは、たとえばCVD法によ
り成膜されたポリシリコン膜、あるいはシリサイドとポ
リシリコンとの積層構造であるポリサイド膜などで構成
される。ゲート電極8a,8bをポリサイド膜で構成す
る場合には、ポリシリコン膜を約100nm程度堆積し
た後、タングステンシリサイド膜などのシリサイド膜を
約100nm程度堆積し、その後、ホトリソグラフィ法
によりゲート電極のパターンに加工する。
で構成されるマスク層を除去した後、またはその上に、
図3(E)に示すように、ゲート電極8a,8bを形成
する。ゲート電極8a,8bは、たとえばCVD法によ
り成膜されたポリシリコン膜、あるいはシリサイドとポ
リシリコンとの積層構造であるポリサイド膜などで構成
される。ゲート電極8a,8bをポリサイド膜で構成す
る場合には、ポリシリコン膜を約100nm程度堆積し
た後、タングステンシリサイド膜などのシリサイド膜を
約100nm程度堆積し、その後、ホトリソグラフィ法
によりゲート電極のパターンに加工する。
【0032】次に、半導体基板2の表面に、N型の不純
物拡散層10a,10bを、イオン注入法で、ゲート電
極8a,8bに対して自己整合的に形成する。ゲート電
極8a,8bおよびソース・ドレイン領域となるN型の
不純物拡散層10a,10bは、図2に示すSRAMの
メモリセルの等価回路における一対の駆動トランジスタ
Q1,Q2 と、メモリセルの選択用の選択トランジスタQ
3,Q4 とを構成する。なお、図3では、単一の選択トラ
ンジスタの断面と、単一の駆動トランジスタの断面とを
示している。図3においては、駆動トランジスタの断面
には、そのソース・ドレイン領域用拡散層は現れない。
なお、ソース・ドレイン領域となるN型不純物拡散層
は、LDD構造であることが好ましい。
物拡散層10a,10bを、イオン注入法で、ゲート電
極8a,8bに対して自己整合的に形成する。ゲート電
極8a,8bおよびソース・ドレイン領域となるN型の
不純物拡散層10a,10bは、図2に示すSRAMの
メモリセルの等価回路における一対の駆動トランジスタ
Q1,Q2 と、メモリセルの選択用の選択トランジスタQ
3,Q4 とを構成する。なお、図3では、単一の選択トラ
ンジスタの断面と、単一の駆動トランジスタの断面とを
示している。図3においては、駆動トランジスタの断面
には、そのソース・ドレイン領域用拡散層は現れない。
なお、ソース・ドレイン領域となるN型不純物拡散層
は、LDD構造であることが好ましい。
【0033】駆動トランジスタQ1,Q2 と選択トランジ
スタQ3,Q4 とは、N型MOSトランジスタで構成され
る。なお、ポリシリコン層で構成されるゲート電極8
a,8bには、その導電性を高めるために、リン(Ph
os)などのN型不純物がドープされる。
スタQ3,Q4 とは、N型MOSトランジスタで構成され
る。なお、ポリシリコン層で構成されるゲート電極8
a,8bには、その導電性を高めるために、リン(Ph
os)などのN型不純物がドープされる。
【0034】その後、通常の方法を用いて、PMOS型
TFTあるいは高抵抗負荷を積層成形して後、コンタク
トホールおよび金属配線層を形成し、SRAM用メモリ
セルを製造する。本実施例に係るSRAM用メモリセル
において、選択トランジスタQ3,Q4のホットキャリア
耐性が向上することは、図4に示す実験結果から明らか
になっている。
TFTあるいは高抵抗負荷を積層成形して後、コンタク
トホールおよび金属配線層を形成し、SRAM用メモリ
セルを製造する。本実施例に係るSRAM用メモリセル
において、選択トランジスタQ3,Q4のホットキャリア
耐性が向上することは、図4に示す実験結果から明らか
になっている。
【0035】図4は、基板電流(Isub)が最大となる
DAHC領域(ゲート電圧Vgがドレイン電圧Vdの約
1/2)のストレスを加えた場合の寿命(リニア領域で
Idが10%劣化の時間)を基板電流に対してプロット
したグラフである。図4中、縦軸が寿命を示し、横軸が
基板電流Isubを示す。
DAHC領域(ゲート電圧Vgがドレイン電圧Vdの約
1/2)のストレスを加えた場合の寿命(リニア領域で
Idが10%劣化の時間)を基板電流に対してプロット
したグラフである。図4中、縦軸が寿命を示し、横軸が
基板電流Isubを示す。
【0036】図4中、+がRTN処理をしないゲート絶
縁膜(膜厚9.5nm)を用いたN型MOSトランジス
タのホットキャリア耐性を示し、◇が1000℃の加熱
温度で120秒間RTN処理したゲート絶縁膜(膜厚
9.4nm)を用いたN型MOSトランジスタのホット
キャリア耐性を示し、△が1100℃の加熱温度で60
秒間RTN処理したゲート絶縁膜(膜厚9.7nm)を
用いたN型MOSトランジスタのホットキャリア耐性を
示し、□が1200℃の加熱温度で60秒間RTN処理
したゲート絶縁膜(膜厚10.2nm)を用いたN型M
OSトランジスタのホットキャリア耐性を示している。
縁膜(膜厚9.5nm)を用いたN型MOSトランジス
タのホットキャリア耐性を示し、◇が1000℃の加熱
温度で120秒間RTN処理したゲート絶縁膜(膜厚
9.4nm)を用いたN型MOSトランジスタのホット
キャリア耐性を示し、△が1100℃の加熱温度で60
秒間RTN処理したゲート絶縁膜(膜厚9.7nm)を
用いたN型MOSトランジスタのホットキャリア耐性を
示し、□が1200℃の加熱温度で60秒間RTN処理
したゲート絶縁膜(膜厚10.2nm)を用いたN型M
OSトランジスタのホットキャリア耐性を示している。
【0037】図4に示すように、RTN処理により、ホ
ットキャリア耐性(寿命)で、一桁近くの改善効果が得
られることが確認された。また、図5〜7に示すよう
に、ゲート絶縁膜のRTN処理により、N型MOSトラ
ンジスタの相互コンダクタンスGmのピーク値が低下
し、電流駆動能力が低下することが確認された。図5中
の曲線Aは、1000℃および120秒の条件でRTN
処理したゲート絶縁膜を有するN型MOSトランジスタ
において、Gmのゲート電圧依存性を示し、曲線BはR
TN処理をしないN型MOSトランジスタにおけるGm
のゲート電圧依存性を示す。図6中の曲線Aは、110
0℃および60秒の条件でRTN処理したゲート絶縁膜
を有するN型MOSトランジスタにおいて、Gmのゲー
ト電圧依存性を示し、曲線BはRTN処理をしないN型
MOSトランジスタにおけるGmのゲート電圧依存性を
示す。図7中の曲線Aは、1200℃および60秒の条
件でRTN処理したゲート絶縁膜を有するN型MOSト
ランジスタにおいて、Gmのゲート電圧依存性を示し、
曲線BはRTN処理をしないN型MOSトランジスタに
おけるGmのゲート電圧依存性を示す。図5〜7におい
て、縦軸は、RTN処理後のゲート絶縁膜の膜厚Toxで
規格化したGmの値(Gm×Tox)を示し、横軸は、ゲ
ート電圧Vgについて、しきい値電圧Vthおよびゲート
絶縁膜の膜厚Toxで規格化したゲート絶縁膜中平均電界
(E=(Vg−Vth)/Tox;単位MV/cm)を示
す。
ットキャリア耐性(寿命)で、一桁近くの改善効果が得
られることが確認された。また、図5〜7に示すよう
に、ゲート絶縁膜のRTN処理により、N型MOSトラ
ンジスタの相互コンダクタンスGmのピーク値が低下
し、電流駆動能力が低下することが確認された。図5中
の曲線Aは、1000℃および120秒の条件でRTN
処理したゲート絶縁膜を有するN型MOSトランジスタ
において、Gmのゲート電圧依存性を示し、曲線BはR
TN処理をしないN型MOSトランジスタにおけるGm
のゲート電圧依存性を示す。図6中の曲線Aは、110
0℃および60秒の条件でRTN処理したゲート絶縁膜
を有するN型MOSトランジスタにおいて、Gmのゲー
ト電圧依存性を示し、曲線BはRTN処理をしないN型
MOSトランジスタにおけるGmのゲート電圧依存性を
示す。図7中の曲線Aは、1200℃および60秒の条
件でRTN処理したゲート絶縁膜を有するN型MOSト
ランジスタにおいて、Gmのゲート電圧依存性を示し、
曲線BはRTN処理をしないN型MOSトランジスタに
おけるGmのゲート電圧依存性を示す。図5〜7におい
て、縦軸は、RTN処理後のゲート絶縁膜の膜厚Toxで
規格化したGmの値(Gm×Tox)を示し、横軸は、ゲ
ート電圧Vgについて、しきい値電圧Vthおよびゲート
絶縁膜の膜厚Toxで規格化したゲート絶縁膜中平均電界
(E=(Vg−Vth)/Tox;単位MV/cm)を示
す。
【0038】また、RTN処理により窒素含有膜がゲー
ト絶縁膜と半導体基板との界面に形成されることは、図
8に示す実験結果により明らかになっている。図8で
は、熱処理温度と熱処理時に用いるガスの種類を変化さ
せ、熱処理時間に対するSiO 2 /Si界面の窒素濃度
を測定した。
ト絶縁膜と半導体基板との界面に形成されることは、図
8に示す実験結果により明らかになっている。図8で
は、熱処理温度と熱処理時に用いるガスの種類を変化さ
せ、熱処理時間に対するSiO 2 /Si界面の窒素濃度
を測定した。
【0039】また、図9に示すように、RTN処理によ
り、酸化シリコン膜で構成されるゲート絶縁膜の膜厚が
増加することも確認された。図9に示すように、RTN
の熱処理時間に依存して酸化シリコン膜(ゲート絶縁
膜)の膜厚が増大することも確認された。
り、酸化シリコン膜で構成されるゲート絶縁膜の膜厚が
増加することも確認された。図9に示すように、RTN
の熱処理時間に依存して酸化シリコン膜(ゲート絶縁
膜)の膜厚が増大することも確認された。
【0040】本実施例の製造方法によれば、選択トラン
ジスタのホットキャリア耐性が向上する。また、駆動ト
ランジスタには、窒素含有膜が形成されないことから、
駆動トランジスタの初期電流能力が低下することはな
い。選択トランジスタのゲート絶縁膜には窒素含有膜が
含まれていることから、選択トランジスタの初期電流駆
動能力は低下するが、これはSRAMにおいては好まし
い結果を生じさせる。駆動トランジスタと選択トランジ
スタとの駆動能力比、すなわちセルレシオは増加し、メ
モリセルの動作安定性が向上する。
ジスタのホットキャリア耐性が向上する。また、駆動ト
ランジスタには、窒素含有膜が形成されないことから、
駆動トランジスタの初期電流能力が低下することはな
い。選択トランジスタのゲート絶縁膜には窒素含有膜が
含まれていることから、選択トランジスタの初期電流駆
動能力は低下するが、これはSRAMにおいては好まし
い結果を生じさせる。駆動トランジスタと選択トランジ
スタとの駆動能力比、すなわちセルレシオは増加し、メ
モリセルの動作安定性が向上する。
【0041】また、本実施例の製造方法では、RTN処
理により、選択トランジスタのゲート絶縁膜の酸化が同
時に進行し、そのゲート絶縁膜の膜厚が、駆動トランジ
スタのゲート絶縁膜に比べて厚くなる。そのため、これ
によっても実効的なセルレシオが向上し、メモリセルの
安定性が向上する。
理により、選択トランジスタのゲート絶縁膜の酸化が同
時に進行し、そのゲート絶縁膜の膜厚が、駆動トランジ
スタのゲート絶縁膜に比べて厚くなる。そのため、これ
によっても実効的なセルレシオが向上し、メモリセルの
安定性が向上する。
【0042】すなわち、本実施例の製造方法によれば、
メモリセルの動作安定性および信頼性に優れたSRAM
型半導体装置を、きわめて容易に製造することができ
る。なお、本発明は、上述した実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。
メモリセルの動作安定性および信頼性に優れたSRAM
型半導体装置を、きわめて容易に製造することができ
る。なお、本発明は、上述した実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができ
る。
【0043】たとえば、選択トランジスタのゲート絶縁
膜のみをONO膜(SiO2 /SiN/SiO2 の積層
膜)で構成することにより、前記実施例と同様な作用効
果を期待できる。ただし、前記実施例の方が、その製造
工程の容易性において優れている。
膜のみをONO膜(SiO2 /SiN/SiO2 の積層
膜)で構成することにより、前記実施例と同様な作用効
果を期待できる。ただし、前記実施例の方が、その製造
工程の容易性において優れている。
【0044】また、選択トランジスタのゲート絶縁膜に
含まれる窒素含有膜は、ゲート絶縁膜と半導体基板との
界面に限らず、ゲート絶縁膜の表面または内部に形成す
ることもできる。
含まれる窒素含有膜は、ゲート絶縁膜と半導体基板との
界面に限らず、ゲート絶縁膜の表面または内部に形成す
ることもできる。
【0045】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、選択トランジスタのホットキャリア耐性を向上させ
ると共に、その初期電流駆動能力を低下させることで、
メモリセルの動作安定性および信頼性を向上させること
ができる。
ば、選択トランジスタのホットキャリア耐性を向上させ
ると共に、その初期電流駆動能力を低下させることで、
メモリセルの動作安定性および信頼性を向上させること
ができる。
【図1】図1は本発明の一実施例に係るSRAM型半導
体装置の要部断面図である。
体装置の要部断面図である。
【図2】図2はSRAMの等価回路図である。
【図3】図3(A)〜(E)は本発明の一実施例に係る
SRAMの製造過程を示す概略図である。
SRAMの製造過程を示す概略図である。
【図4】図4は急速熱窒化によるトランジスタのホット
キャリア耐性の向上を示すグラフである。
キャリア耐性の向上を示すグラフである。
【図5】図5は急速熱窒化によるトランジスタのGm特
性変化を示すグラフである。
性変化を示すグラフである。
【図6】図6は急速熱窒化によるトランジスタのGm特
性変化を示すグラフである。
性変化を示すグラフである。
【図7】図7は急速熱窒化によるトランジスタのGm特
性変化を示すグラフである。
性変化を示すグラフである。
【図8】図8は急速熱窒化による熱処理時間と窒素含有
率との関係を示すグラフである。
率との関係を示すグラフである。
【図9】図9は急速熱窒化による熱処理時間と絶縁膜の
膜厚との関係を示すグラフである。
膜厚との関係を示すグラフである。
2… 半導体基板 4… LOCOS 6a,6b… ゲート絶縁膜 7… マスク層 8a,8b,8c… ゲート電極 10a,10b,10c… 不純物拡散層 12… 選択Tr部 14… 駆動Tr部 Q1,Q2… 駆動用トランジスタ Q3,Q4… 選択用トランジスタ Q5,Q6… 負荷トランジスタ(TFT)
Claims (6)
- 【請求項1】 駆動トランジスタと選択トランジスタと
を有するSRAM型半導体装置であって、 選択トランジスタのゲート絶縁膜が、窒素含有膜を含む
SRAM型半導体装置。 - 【請求項2】 駆動トランジスタと選択トランジスタと
を有するSRAM型半導体装置を製造する方法であっ
て、 半導体基板の表面における選択トランジスタおよび駆動
トランジスタが形成される領域に、ゲート絶縁膜を形成
する工程と、 選択トランジスタが形成される領域に形成されたゲート
絶縁膜の界面、内部および表面のいずれかに、窒素含有
膜を形成する工程と、 ゲート絶縁膜の上に、ゲート電極を形成する工程と、 ゲート電極の両側に位置する半導体基板の表面にソース
・ドレイン領域を形成する工程とを有するSRAM型半
導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 上記ゲート絶縁膜を、半導体基板の表面
を熱酸化することにより形成する請求項2に記載のSR
AM型半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 上記ゲート絶縁膜のうち、選択トランジ
スタが形成される領域以外の半導体基板表面をマスク
し、選択トランジスタが形成される領域のゲート絶縁膜
を、窒素を含むガス雰囲気下で急速熱処理し、選択トラ
ンジスタが形成される領域のゲート絶縁膜と半導体基板
との界面に、窒素含有膜を形成する請求項2または3に
記載のSRAM型半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 上記窒素を含むガスは、酸化窒素ガスお
よびアンモニアガスのいずれかである請求項4に記載の
SRAM型半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 上記急速熱処理は、加熱温度が800〜
1200℃で、加熱時間が5〜140秒の範囲で行われ
る請求項2〜5に記載のSRAM型半導体装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5240178A JPH0799253A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | Sram型半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5240178A JPH0799253A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | Sram型半導体装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0799253A true JPH0799253A (ja) | 1995-04-11 |
Family
ID=17055638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5240178A Pending JPH0799253A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | Sram型半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0799253A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005104239A1 (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-03 | Ulvac, Inc. | 薄膜トランジスタ及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP5240178A patent/JPH0799253A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005104239A1 (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-03 | Ulvac, Inc. | 薄膜トランジスタ及びその製造方法 |
JPWO2005104239A1 (ja) * | 2004-04-23 | 2008-03-13 | 株式会社アルバック | 薄膜トランジスタ及びその製造方法 |
JP5066361B2 (ja) * | 2004-04-23 | 2012-11-07 | 株式会社アルバック | 薄膜トランジスタ及びその製造方法 |
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