JPH0799027A - 電子ビーム集束装置 - Google Patents

電子ビーム集束装置

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Publication number
JPH0799027A
JPH0799027A JP5275094A JP27509493A JPH0799027A JP H0799027 A JPH0799027 A JP H0799027A JP 5275094 A JP5275094 A JP 5275094A JP 27509493 A JP27509493 A JP 27509493A JP H0799027 A JPH0799027 A JP H0799027A
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JP
Japan
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electron beam
magnetic
central axis
permanent magnets
permanent magnet
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Application number
JP5275094A
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English (en)
Inventor
Shigenori Teramatsu
滋則 寺松
Hiroshi Sasaki
宏 佐々木
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Priority to US08/280,927 priority patent/US5506482A/en
Publication of JPH0799027A publication Critical patent/JPH0799027A/ja
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/46Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
    • H01J29/58Arrangements for focusing or reflecting ray or beam
    • H01J29/64Magnetic lenses

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用する永久磁石の量が少なくて集束磁界の
磁束の軸対称性が良く、さらに、ダイナミックフォーカ
スの補正効率のよい電子ビーム集束装置を得る。 【構成】 複数の円柱状永久磁石31、中心軸を軸とす
る円筒面上に所定の間隔を隔てて配置し、第1、第2の
磁極片32a、32bで挾持する構造とした。 【効果】 容積の小さい永久磁石でもって軸対称性の良
い集束磁界を形成でき、安価に構成することができ、さ
らに渦電流が小さくなるのでダイナミックフォーカスの
補正効率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子ビーム集束用の
磁界レンズを形成する電子ビーム集束装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の陰極線管(以下、「CRT」とい
う)の電子ビームを収束させる方式には、電界収束方式
と磁界収束方式があり、磁界収束方式は電界収束方式に
較べて、より高輝度な、より高精細な表示を実現するC
RTを必要とする映像表示装置、例えばプロジェクショ
ンテレビなどに用いられている。
【0003】この理由は、磁界収束方式は陽極電圧また
はビーム電圧を上げる(→輝度があがる)ことによる偏
向感度が下がる度合が(1/(V)1/2 )(Vは陽極電
圧)に比例するのに対して、電界収束方式では(1/
V)に比例する。このため、輝度を上げるために陽極電
圧またはビーム電圧を上げても、磁界収束方式の方が電
界収束方式に比較して偏向感度の低下が少ない。いいか
えると、高い陽極電圧またはビーム電圧を与えた場合に
低下する偏向感度の補償が、磁界収束方式の方が、電界
収束方式よりもより少ない偏向パワーを与えるだけで可
能となる。このため磁界収束方式の方が、CRTに高い
陽極電圧またはビーム電圧を供給可能なCRT、いいか
えるとスポット輝度の高いCRTに適している。
【0004】また磁界収束方式は電界収束方式に較べて
コスト高となるが、フォーカス特性が良いため高精細C
RTに適している。このような理由から、高輝度、高精
細を必要とするプロジェクションテレビには、磁界収束
方式が用いられている。
【0005】図14は永久磁石を用いて電子ビーム集束
用の磁界レンズを構成する電子ビーム集束装置を示す一
例で、図14(a)は正面図、図14(b)はその断面
図で、1はリング状永久磁石で、いわゆる鋳造磁石と呼
ばれているアルニコ磁石で形成されている。2a、2b
は磁極片、2cは透孔、3はリング状永久磁石1の磁力
補正コイル、4はダイナミックフォーカスコイル、5は
ボビンで、1〜5で磁界収束方式の電子ビーム集束装置
を構成しており、CRTの結像面の中央と周辺で電子ビ
ームの集束点を変えて、CRTの結像面上で電子ビーム
が集束するように作用するものである。
【0006】次にこの従来の電子ビーム集束装置の動作
について説明する。図15は、プロジェクションテレビ
に使用する磁界収束方式のブラウン管ユニットの一例を
示す縦断面図で、CRT6のカソード7より放出された
電子ビーム8は、リング状永久磁石1と磁極片2a、2
bによって形成される集束磁界9によって集束作用を受
け、CRT6の結像面6aの中心部に集束する。以下、
この電子ビーム8の発射点とCRTの結像面上の集束点
とを結んだ直線軸を「Z軸」という。磁力補正コイル3
は、直流電流を流すことにより集束磁界9の強さの調整
を行い、これにより電子ビーム8は、結像面6a上に集
束される。さらに電子ビーム8は偏向ヨーク10によっ
て左右方向および上下方向に偏向される。
【0007】CRT6の結像面6aは偏向磁界の中心点
からみて球面に形成されているのではなく、平面に近い
形状に形成されているため、結像面6aの中心部と周辺
部では偏向中心から結像面6aまでの距離が異なる。こ
のため、後述するダイナミックフォーカスコイルを用い
ないときは、周辺部では電子ビームが結像面6aの手前
で集束する。その様子を図15では破線で示している。
このため、結像面6a上のすべての位置で最良のフォー
カスが得られるように、偏向ヨーク10が電子ビーム8
を左右および上下方向に偏向するのに同期させてダイナ
ミックフォーカスコイル4に電流を流して集束点の位置
を補正している。
【0008】図16に磁力補正コイル3およびダイナミ
ックフォーカスコイル4の駆動回路を示す。図16にお
いて、端子11から入力された水平走査周波数に同期し
たパラボラ電圧は、位相補正回路(以下「P・C」とい
う)12を通って電圧電流変換回路13に入力され、パ
ラボラ電圧がパラボラ電流(左右方向のフォーカス補
正)に変換されてダイナミックフォーカスコイル4を駆
動する。
【0009】他方、磁力補正コイル3には、端子14か
ら入力された垂直走査周波数に同期したパラボラ電圧が
位相補正回路15を介して、電圧電流変換器16でパラ
ボラ電流(上下方向のフォーカス補正)に変換され、直
流電流(磁界均一および歪補正用)が重畳された電流で
駆動される。なお図16では、位相補正回路12、15
と電圧電流変換回路13、16とをそれぞれ独立して設
けたが、電圧電流変換回路に位相補正機能を持たしても
よく、また、走査周波数が低い場合には位相補正回路1
2または15を省略しても良い場合もある。
【0010】他の従来例として、いわゆるハイブリッド
収束方式がある。これは電界収束方式を電子ビームのプ
リフォーカス部分とし、磁界収束方式を電子ビームのメ
インフォーカス部分として構成されたもので、従来高輝
度、高精細なカラーテレビジョン用CRTに良く用いら
れており最近、プロジェクションテレビ用にも良く用い
られている。
【0011】つぎに、電子ビーム集束装置の構成につい
て説明する。リング状永久磁石1は図14に示すような
構造であり、その着磁方向は、電子ビームと平行となる
よう着磁されている。このリング状永久磁石1によって
形成される磁界レンズの磁束密度の分布は図17に示す
ように、電子ビームの進行方向Z軸に対してリング状永
久磁石1の中心で磁束密度が最大となり、この中心から
離れてゆくのに従って、減少するZ軸に対して回転対称
な分布となっている。これにより、電子ビーム8は集束
作用を受け、CRTの結像面6a上に収束する。
【0012】つぎに、磁界レンズ中の電子ビームの基本
的挙動を説明する。磁界の磁束ベクトルBn 環境下で速
度Vという負の電荷が走行すると、電子に作用する力F
は、図18の関係となる。
【0013】図19は近似的にZ軸に平行な電子ビーム
が、図19中のコイルで形成されたZ軸方向に磁束を有
する円筒状空間領域に入射した時の電子ビームの基本的
挙動を示すモデル図で、図18の関係から、y軸の正の
方向に力が電子ビームに加わりながらZ軸方向に進む。
このy軸の方向に発生した速度成分とZ軸の正の方向の
磁束ベクトル成分により発生する力が電子ビームに作用
してZ軸方向にむかう半径方向成分の力が発生し、結果
として、電子ビームは右ネジを回すがごとくスパィラル
的に少し右にねじられながら、かつ円筒空間の中心方向
に引きよせられながら通過し、出口に近づくにつれて入
口で働いた作用と打ち消す逆の作用を受けつつ図19に
示すようにZ軸上のb点に収束することが良く知られて
いる(参照「THEORY AND DESIGN OF ELECTRON BEAMS 」
のP75. J.R.PIERCE著 1954年D.VAN NOSTRAND Co.)。
【0014】また、図19において、磁界の磁束密度
(方向とベクトル)がZ軸に対して対称に分布している
と、入射面のZ軸に対して対称な別の位置に入射した電
子ビームにも前記説明と同じ挙動を与える力が作用し、
Z軸上のb点に集束することは明かである。また、より
高精度なフォーカス特性を得るために、プリフォーカス
部に電界収束方式を用い、メインフォーカス部に磁界収
束方式を用いた場合にも、この集束磁界の軸対称性の分
布は有効に作用する。
【0015】これは、プリフォーカス部の電界収束部で
電子ビームの速度が多少変調されても、メインフォーカ
ス部の磁界収束部では、そこに入射する電子ビームの速
度によりフォーカス距離が依存しないためである。磁界
収束のフォーカス距離と密接に関係する電子ビームのZ
軸を軸とする回転周期Tは、下記(1)式 T=(2πm/e)・(1/B)………(1) m=電子の質量、e=電子の電荷、 B=磁束但しBがZ軸に長い寸法で依存するケース の関係があり、入射する電子ビームの速度ベクトルに依
存しない。入射面に速い速度で入射した電子ビームは、
速度が速ければ速いほど強い力でZ軸に向かう強い力で
収束させられるコンセプトから明らかである。このた
め、磁界収束方式では、磁界に関係する磁束分布の対称
性が重要である。
【0016】しかしながら、従来のリング状永久磁石を
用いたものでは、磁界レンズの磁束分布(方向と強さ)
の対称性を得ること(以下、「課題−1」という)が困
難であった。その主たる要因は、リング状でかつ比較的
体積の大きい永久磁石用の磁性材を密度が均一で、かつ
巣や割れのないものを得ることが困難であることであ
る。
【0017】この理由は、従来のリング状永久磁石をア
ルニコ磁石で構成しているためである。従来のアルニコ
磁石は、溶融させた元素材料を砂の型枠に流しこみ、冷
却して形成しているため、冷却速度の差から外側と内側
で温度差ができ、その温度差に起因した組成の差を回避
することはむつかしい。
【0018】また、アルニコ磁石の材料の溶融時に材料
に残存している酸素成分が冷却時に気体化し、溶融体中
に発生して、「巣」の発生や、結晶の亀裂または最悪の
ケースでは「割れ」が生じ、これらが磁石の性能の均一
性を損なう要因となるので、磁石の体積が大きいリング
状の磁石では「巣」の発生、「割れ」の発生の確率は高
くなる。
【0019】さらにアルニコ磁石は鋳造で作られるた
め、寸法精度や円断面にうまく作りこむことが難しく、
現状は研磨によって精度出しを行っている。
【0020】また、このような欠点のないフェライト磁
石を用いることが考えられるが、磁力が弱いこと、重量
が大きくなるなどの別の問題点がある。
【0021】つぎに、磁界収束方式において、磁界レン
ズの対称性とともに磁界レンズの集束点と電子ビームの
クロスオーバーポイント(図20参照)がZ軸上で合致
していること(=軸合わせ)が要件となることを説明す
る。図15に示すように、電子ビーム8は、CRT6の
カソード7から発射される。この電子ビームの発射を行
うのは、電子銃と呼ばれるもので、図20にその構成を
示す。カソード7から放出された電子は、グリッド
1 、G2 、G3 によって図20に示すように形成され
た電界フィールドにより、G1 とG2 のエリア間で電子
ビームは細く絞りこまれ(このポイントを「クロスオー
バポイント」という)、G2 とG3 で電子ビームを順次
広げるとともに加速させながら図19の右側に配置され
ている図示しない磁界レンズに送りこまれるようになっ
ている。
【0022】電子銃において、カソード7に対してG1
は負電位にバイアスされ、G2 およびG3 はそれぞれ正
電位で各電位をV2 、V3 とすると、V2 <V3 の関係
を有するとともに、図20に示すようにG1 、G2 、G
3 の電子ビームのZ軸を中心とした開口面積が逐次大き
くなるように構成されているため、電子ビームが序々に
拡がることが良く知られている(参照 ハイビジョン技
術、オーム社 大原編、1992.P39)。
【0023】前記クロスオーバポイントをいかに小さく
するかはCRTの電子銃の課題であるが、このCRTの
クロスオーバポイントと、磁界レンズの中心部を合致さ
せること(軸の合致)が磁界収束方式の重要な課題であ
る(テレビジョン画像工学ハンドブック、テレビジョン
学会編 オーム社発行、昭和62−10月、P160、
表2.20)。すなわち、磁界レンズ中心と、CRTの
電子ビームのクロスオーバポイントとを合致させること
(以下、「課題−2」という)が必要である。これは、
特性の良い磁界レンズを得ようとすると、永久磁石のサ
イズを大きくしなければならないので、磁界レンズの中
心位置出しの設定が困難となり、また磁力補正コイル、
補正リング磁石等も大型になるのでコスト高となるから
である。
【0024】レンズ磁界の対称性を得る鍵の1つは、リ
ング状永久磁石の「巣」の発生、および「割れ」の発生
をおさえることである。また、同時に、磁界レンズのサ
イズを大きくすることによって磁界レンズの球面収差を
小さくすることである。しかい、球面収差を小さくする
ために、リング状永久磁石のサイズを大きくすると使用
する磁性材料の量が多くなり、磁石形成時の「巣」の発
生、「割れ」の発生の度合いが増加し、磁界分布の対称
性の悪化とともに磁石の重量化をまねく。以下、磁界レ
ンズの球面収差と磁界レンズのサイズの関係について簡
単に説明する。
【0025】磁界収束方式の性能は、図21(a)にお
いて、磁界レンズの内側の直径をa、CRTとの嵌合部
であるCRTのネック寸法をrとすると、r/aが小さ
いほど球面収差が小さくなる。さらに磁界レンズの厚み
bを大きくすると、内部磁界のZ軸に対する対称性が増
すとともに、電子ビームの挙動を乱すことなく正確に収
束作用を行わせることができるようになる。
【0026】その理由を図22を用いて説明する。Z軸
方向に平行な磁束が長く存在し、電子ビームが図20の
ような実際のCRTの電子銃の軌跡のごとくZ軸上のク
ロスオーバーポイントから発射されると、図18の説明
で述べたように、磁束ベクトルBn と電子の速度ベクト
ルVとの関係による電子に働く力F(図18参照)によ
って図22(a)に示す軌跡を画いて集束点に集束す
る。集束点からみた電子ビームの軌跡が図22(b)で
ある。電子ビームが右回りで回転する角度θ、Z軸から
の半径方向の距離寸法rを縦軸にとって示した図が図2
2(d)であり、電子ビームの速度ベクトルVをZ軸成
分とX軸成分に分解した図が図22(c)図である。速
度成分VXと磁束ベクトルBZでy軸の正方向(紙面の裏
から表側への方向)に働く力が電子ビームに作用すると
ともに、BZとそのy軸の正方向の電子ビームの働きの
作用で電子ビームは図22(a)に示すようにして序々
にZ軸に集束する。
【0027】実際には、Z軸方向に長い距離にわたっ
て、Z軸に平行な磁束ベクトルを与えることは不可能で
ある。ある限られた寸法b(図21(a))のリング状
永久磁石の磁界分布の様子は、図21(b)のごとくで
あり、この磁界レンズに入射した電子ビームの半径方向
の距離r、回転角度θおよびそのときの磁束の強さを示
したものが図21(c)図である。
【0028】図22(d)と図21(c)のrの変化カ
ーブの比較から、集束点近傍の角度が、図22(d)に
示すように平行磁界の距離が長い方がZ軸により小さい
角度で収束している。これは磁界レンズによる収束作用
が図21(b)図よりも理想に近いためである。結果と
して図21(a)中の磁界レンズの厚さは長い方がフォ
ーカス特性は良いので通常は、図21(a)における収
束特性を図22(d)のrのような特性を得るために、
磁束の半値幅「2d」(図21(c)参照)がより広く
なるように構成している。
【0029】このように、磁界レンズのr/aを小さ
く、bを大きくすることは、磁界レンズの収差の減少、
およびビームの収束特性の向上になるが、この結果磁界
レンズの重量化をまねいて、巣の発生や割れの発生の度
合いが増し磁界レンズの対称性をくずすことになり、製
造上の困難を増すことになる。
【0030】その主たる要因は、永久磁石内の巣の発生
は外部から見分けがしにくいことにある。永久磁石の大
型化による磁石の大容積化は見えない巣の発生率が増加
し、巣の有無の検証がむつかしくなることにある。結論
としてr/aを小さく(磁界レンズの収差の減少)、か
つ巣の発生、割れのない、また磁性内の磁力のアンバラ
ンスのないという相反する条件を満足する磁界レンズ用
磁石を得ることが課題−3である。
【0031】また、磁界レンズの場合は、その磁石の内
径、軸方向の長さが、レンズの収差を決める重要な因子
となるが、この場合、CRTとの関係で最良点を決める
か、もしくはその度にアルニコ磁石においては新しい型
を起こす必要があった。
【0032】つぎに、リング状永久磁石には、ダイナミ
ックフォーカス電流を大きくする必要があるという課題
がある。以下この理由を説明する。図14で説明したよ
うに、CRTのラスタの周辺部のフォーカス特性の補正
を行う手段として、図23(a)に示すようにリング状
永久磁石1の内側に、ダイナミックフォーカスコイル4
を設け、水平走査周波数に同期したパラボラ波の交流電
流を流す必要がある。図23(b)にそのパラボラ波の
電流によって発生させたダイナミックフォーカス磁束φ
(t)の様子を示す。水平偏向回路の偏向電流(図23
(c))の中央部、すなわちCRTのラスタ中央部で
は、図23(b)に示すようにダイナミックフォーカス
磁束17は零(=0)で、CRTのラスタ中央部から離
れるにしたがって、ダイナミックフォーカス磁束17
は、本来Z軸の正の位置で集束させるために必要なZ軸
の正の方向に磁束を弱めるZ軸の負の方向の磁束φ
(t)17(図23(a)参照)を与える。
【0033】水平偏向電流i(図23(c))とパラボ
ラ波電流により発生するダイナミックフォーカス磁束φ
(t)17(図23(b))との関係は、同図23
(b)と(c)の組合わせから明らかである。ラスタの
周辺部でのZ軸の正の磁束を弱める理由は、磁界収束方
式のフォーカス長に係わるピッチPの関係式、 P=KP ×(V)1/2 ×(1/B)・cos θ………(2) ここで、KP:定数、V:電子ビーム速度に対応する電
圧値、B:磁束、θ:Z軸とビームのなす角度 において、磁束Bを弱めると、ピッチすなわちフォーカ
ス長が長くなることが明らかである。すなわちフォーカ
ス長の長いCRTのラスタ周辺部に合致することが明ら
かになる。
【0034】ダイナミックフォーカス電流を流して、Z
軸の負の方向のダイナミックフォーカス磁束17(=φ
(t))を発生させると、その磁束17のためにリング
状永久磁石1の外側表面に渦電流18が流れ、この渦電
流18に起因したダイナミックフォーカス磁束17を打
ち消す向の磁束19が図23(a)中に点線で示すよう
に発生する。このため、必要な強さのダイナミックフォ
ーカス磁束17を発生させるには、ダイナミックフォー
カスコイル4の励磁電流iのピーク値を、渦電流18が
存在しない場合の{1+(WR/L)2 1/2 倍にする
必要が生じ、(ここで、W:コイル卷数、L:コイルイ
ンダクタンス、R:渦電流が生じる閉磁回路抵抗)更に
不具合なことには、θ=tan -1(L/RW)という位相
遅れが発生するため、新たに位相補正手段が必要にな
る。
【0035】また、この渦電流16は、基本的には時間
に対するダイナミックフォーカス磁束φ(t)の変化に
係わる誘導起電力(単位は電圧)、U=−dφ(t)/
dtに起因して発生する。それ故、渦電流損(単位は電
力)は、時間的変化、すなわち周波数の2乗に比例する
ことになる。このため、現在のAV機器で期待されてい
る水平走査周波数の高い高精細度映像表示装置や、マル
チメデア対応のモニタのように15.75KHz、3
1.5KHz、33.75KHz等水平走査周波数のよ
り高い映像入力信号に対応しようとすれば、渦電流損失
が無視できなくなる。
【0036】上記2点をまとめると、従来のリング永久
磁石では、渦電流16の発生に伴ってダイナミックフォ
ーカス駆動電力の増大および位相補正手段の追加が必要
となり、映像入力信号の水平走査周波数が高くなると渦
電流損失がその周波数の2乗に比例してますます増大す
る(以下、「課題−4」という)。
【0037】このような課題−4を解決するために、特
開平1−274344号公報において図24に示すリン
グ状永久磁石が提案されている。この先行技術は、従来
の図14のリング状永久磁石1の長さl1 よりも、短い
寸法l2 を有する二つのリング状永久磁石1a、1bの
間をセンターヨーク20を介して接合している。
【0038】この先行技術によれば、リング状永久磁石
の容積を少なくできるため、磁力の不均一性を発生させ
る要因である巣や、割れの発生確率を少なくできる効果
が期待される。
【0039】しかしながら従来の図14のリング状永久
磁石1がこの図24においては3分割されているため、
リング状永久磁石1a、1bのZ軸からの位置決めが困
難となり、最悪のケースでは、各部材2a、1a、2
0、1b、2bの中心がZ軸から少しづつずれることが
生じる。これにより、実際の組立上において、磁界レン
ズの対称性を確保することが困難となり、図14に示し
た従来例のリング状永久磁石内の巣の発生による磁界の
対称性確保が歩留りよくできないことと同じ悪い結果と
なる。したがって、磁界レンズの対称性を得るには各部
材の接合部(2aと1a、1aと20、20と1b、1
bと2b)での面のフラット化、寸法精度の向上が必要
となり、部品および組立コストの面から必ずしも有利と
はいい難い。
【0040】さらに磁石の形状がリング状であるため、
ダイナミックフォーカスコイルを設けた場合には渦電流
が発生し、大きいダイナミックフォーカス補正電流が必
要になるという課題は解決されない。
【0041】図25は特開平2−60035号公報に示
されている電子ビーム集束装置の断面図であり、図24
に示した従来例の具体的な組立構造を示したもので、図
24と同一符号はそれぞれ同一部分を示している。図に
おいて、21は磁力補正コイル3およびダイナミックフ
ォーカスコイル4の引出線、22は磁極片2aに設けら
れたリード線21の取出孔、23はセンターヨーク20
に接するように配設された温度検出素子、24はケース
で、ケース24には磁極片2a、2bの透孔2c、およ
びコイルボビ5の中心孔に挿入されてこれらを同軸に位
置決めする円筒部24aと、リング状永久磁石1bおよ
びセンターヨーク20の外周面の一部を覆う外円筒部2
4bが形成されている。
【0042】この先行技術によれば、磁極片2aに取出
孔22を形成するので、集束磁界の分布の軸対称性が損
なわれる。また、温度検出素子23をセンターヨーク2
0の内面に張り付けてから電子ビーム集束装置を組立て
なければならないので、作業性が悪く、さらに、リング
状永久磁石1a、1bとセンターヨーク20の外周面を
外円筒部24bで保持するように構成すると、組立てに
くくなるのでリング状永久磁石1a、1bとセンターヨ
ーク20を同軸に固定することが困難であるといった問
題点があった。
【0043】つぎに、リング状永久磁石の製造困難なの
を解消するためになされた先行技術として、実開昭56
−2567号公報に示されている電子ビーム集束装置を
図26に示す。図において、1sは細い円柱状永久磁
石、2a、2bは磁極片、3は磁力補正コイル、2s1
は磁極片2a、2bに設けられている円柱状永久磁石1
sの挿入穴で、集束磁界の軸対称性を得るために、図2
6(c)に示すように相互に接する状態で多数の円柱状
永久磁石1sが両端を磁極片2a、2bに接続されて円
周状に配設されている。
【0044】この先行技術によると、永久磁石1sは互
いに接しているためマクロ的にみると、やはりリング状
永久磁石1と等価であり、すでに述べた従来例と同様
に、ダイナミックフォーカス磁束により渦電流が流れる
ため、ダイナミックフォーカス電流を増やすことが必要
となる。
【0045】一般に電子ビーム集束装置が配設されるC
RTのネック部の温度変化は、0℃から80℃となり、
電子ビームの集束作用はZ軸上の磁束密度B(z)に依
存しているので、この磁束密度B(z)が温度変化に伴
って変化すると、電子ビームの焦点距離が変化し、フォ
ーカス特性が損なわれる。従来アルニコ磁石がリング状
永久磁石1に用いられてきた理由の一つは、温度特性が
優れているためで、磁束密度BRの温度係数は−0.0
2[%/℃]である。
【0046】これに対して、フェライト系磁石は微粉末
状のものを焼結して成形するので、鋳造形の磁石で問題
のあった巣や割れがなく、組成が均一で、かつ寸法精度
のよい磁石を得ることができるが、フェライト系磁石の
温度係数は−0.2[%/℃]であり、アルニコ磁石の
約10倍である。
【0047】このフェライト系磁石の欠点の解消を図っ
た先行技術として、例えば特開昭57−82949号公
報に示されているものがある。図27はこの先行技術の
ものの断面図で、図14と同一符号それぞれ同一部分を
示しており、25a、25bはリング状に形成された整
磁鋼で、それぞれフェライト磁石で形成されたリング状
永久磁石1の外周面に嵌着され、かつその外側の端面が
それぞれ磁極片2a、2bに密着するように装着されて
いる。この整磁鋼25a、25bは、温度が上昇すると
透磁率が低下し、磁気抵抗が増して整磁鋼25a、25
bを通る磁束が少なくなり、その分磁極片2a、2bを
通る磁束を増大させてリング状永久磁石1から発生する
磁束の減少分を補って中心軸上の磁束密度の変化が少な
くなるように作用する。
【0048】この先行技術によれば、通常使用する温度
範囲10℃〜50℃までは、ほぼ良好な温度特性が得ら
れるが、それ以上または以下の温度範囲では温度に対す
る変動が急しゅんとなる。これは、温度変化に対する磁
石と補償用の整磁鋼のバランスが必ずしも一致しないた
めで、すべての温度範囲で一定な磁力を得ることは難し
い。このため環境条件によっては、フォーカス性能が悪
化する場合がある。さらにこの先行技術は、磁石の外部
もれ磁束をコントロールすることによって、温度補償を
行っているので温度特性の変曲点の位置は永久磁石と整
磁鋼の寸法精度に大きく左右され、バラツキも大きくな
るという問題点がある。
【0049】つぎに、上記磁気回路の補償とは別の永久
磁石の温度補償手段として、永久磁石の温度を検知し、
この温度上昇によって減少した磁束に対応した分を磁力
補正コイル3に流す電流を増すように制御して、補正を
行わせる手段が特開昭61−171040号公報、特開
平1−256883号公報、特開平2−20174号公
報などに開示されている。この温度補償手段は、永久磁
石としてフェライト系の安価な磁石を使用し、温度検出
素子としてサーミスタ、またはトランジスタのVBE特性
を利用して、温度補償を行うものである。
【0050】しかしながら、この先行技術によれば温度
を検出するフェライト磁石の比抵抗は、1010(Ωc
m)以上であり比熱も大きい。したがって磁石上の任意
の点を測定するのみでは磁石の中心の温度を検出するこ
とは難しい。さらに、熱容量が大きいので温度変化に対
する応答性が悪く、フォーカス特性の温度ドリフトを生
じるという問題点がある。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
磁界収束方式の電子ビーム集束装置には (イ)磁界レンズの中心がZ軸上に位置すること (ロ)磁界レンズの磁界分布がZ軸に関して対称である
こと (ハ)磁界レンズの中心点と電子ビームのクロスオーバ
ーポイントが合致していること (ニ)球面収差が小さいこと (ホ)温度変化に伴う集束磁界の磁束密度の変化(温度
特性)が小さいことが必要であり、この課題を達成する
には、 (ヘ)組成が均一な大きな径の永久磁石を得ること (ト)集束磁界を発生させる各構成部材が中心軸に対し
て同軸に組み立てられていることが必要であるため、各
構成部品の寸法精度および組立精度を高める必要があ
る。さらに、CRTの高精細化に伴い (チ)ダイナミックフォーカス補正磁界による渦電流損
失が少ないことが必要となる。
【0052】しかし上述した各先行技術では、それぞれ
説明したような問題点があった。
【0053】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので (リ)大形のリング状永久磁石を用いることなく、かつ
容易に高精度でもって構成部品を組み立てることができ
て、軸対称性のよい集束磁界を発生できる電子ビーム集
束装置を得ること (ヌ)ダイナミックフォーカス磁界による渦電流損失の
少ない電子ビーム集束装置を得ること (ル)応答性の優れた温度補償手段を備えた電子ビーム
集束装置を得ることを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電子ビー
ム集束装置においては、電子ビームが通過する透孔が中
心軸に形成されている第1、第2の磁極片の間に、複数
の柱状永久磁石を中心軸を軸とする円筒面上に所定の間
隔を隔てて配設したものである。
【0055】また、柱状永久磁石を焼結磁石で構成した
ものである。
【0056】また、柱状永久磁石を円柱状の焼結磁石で
構成したものである。
【0057】また、電子ビームが通過する透孔が中心軸
に形成さている第1、第2の磁極片の間に複数の柱状永
久磁石を中心軸の回りに、互いに離間して配設するとと
もに、当該第1、第2の磁極片の間に、磁力補正コイル
及びダイナミックフォーカスコイルを同軸に配置したも
のである。
【0058】また、ボビンに設けられたコイル分離用部
材の外周に、互いに離隔して配設される複数の柱状永久
磁石をそれぞれ支承する凹部を形成したものである。
【0059】また、磁力補正コイルを、複数の柱状永久
磁石にそれぞれ同軸に配設したものである。
【0060】また、ケースの円筒部に第1、第2の磁極
片、複数の円柱状永久磁石を同軸に保持した保持板、磁
力補正コイルを卷回したボビンをを同軸に組み立てたも
のである。
【0061】また、両側に突出した円筒部を有するセン
ターケースのフランジ部に中心軸の回りに、互いに離隔
して複数の永久磁石取付部を設け、この永久磁石取付部
にそれぞれ柱状永久磁石を保持させるとともに、円筒部
に第1、第2の磁極片、磁力補正用コイルを卷回したボ
ビンを同軸に組み立てたものである。
【0062】また、ケースの円筒部が挿入される透孔を
有する配線基板に、電気部品およびコネクタ等の接続用
部品を配設したものである。
【0063】また、電子ビーム集束装置に永久磁石の温
度を検出する手段と、この永久磁石の温度特性を補償す
る磁束を発生する磁力補正コイルと、温度検出信号を対
数変換する手段と、この対数変換した信号に応じた補償
電流を磁力補正コイルに通電する手段とを備えたもので
ある。
【0064】また、複数の永久磁石を備えた電子ビーム
集束装置において、複数の永久磁石のうち少なくとも2
つの温度を検出する手段と、この検出した温度信号の平
均値を算出する手段を備え、この平均温度信号を対数変
換してその信号に応じた補償電流を磁力補正用コイルに
通電するようにしたものである。
【0065】
【作用】上記のように構成された電子ビーム集束装置に
おいては、複数の柱状永久磁石は中心軸の回りに所定の
間隔を隔てて配置されているので、第1、第2の磁極片
を介して内部に対称性のよい集束磁界を形成する。
【0066】また、柱状磁石を焼結磁石で構成したの
で、磁力の均一な柱状永久磁石が得られるので、集束磁
量の軸対称性が向上する。
【0067】また、柱状磁石を円柱状の焼結磁石で構成
したので、より組成の均一な柱状永久磁石が得易くな
り、集束磁界の対称性が更に向上する。
【0068】また、複数の柱状永久磁石は中心軸の回り
に離隔して配設されているので、第1、第2の磁極片を
介して内部に対称性のよい集束磁界を形成するととも
に、磁力補正コイルに温度補償電流を通電することで柱
状永久磁石の温度変化に伴う磁束の増減を補償すること
ができ、さらにダイナミックフォーカスコイルにダイナ
ミックフォーカス電流を通電することで、CRTの結像
面上に電子ビームを集束させることができる。
【0069】また、コイル分離用部材の外周に、複数の
柱状永久磁石を軸対称の位置に保持する凹部を形成した
ので、組立てが容易になるとともに複数の柱状永久磁石
の取付位置精度が向上し、集束磁界の対称性が向上す
る。
【0070】また、補正用コイルを複数の柱状永久磁石
のそれぞれに同軸に配設したので、個々の柱状永久磁石
の磁力のアンバランスの補正を行うことができ、集束磁
界の対称性が向上する。
【0071】また、ケースの円筒部に第1、第2の磁極
片、複数の柱状永久磁石を軸対称の位置に保持した保持
板、磁力補正用コイルを所定の順序で挿入して一体に組
み立てる構造としたので、各部品をそれぞれ同軸に、か
つ、複数の柱状永久磁石を所定位置に容易に組み立てる
ことができ、集束磁界の対称性が向上する。
【0072】また、センターケースのフランジ部に複数
の柱状永久磁石を離隔して取り付けるとともにフランジ
部の両側に設けた円筒部に第1、第2の磁極片、磁力補
正用コイルを所定の順序で挿入して一体に組み立てる構
造としたので、各部品をそれぞれ同軸に、かつ、複数の
柱状永久磁石を所定位置に容易に組み立てることができ
る。
【0073】また、電子ビーム集束装置を構成する電気
部品、接続用部品などを取り付ける配線基板を組み込む
ようにしたので、電気配線が容易となる。
【0074】また、永久磁石の温度検出信号のレベルを
対数変換し、その変換信号のレベルに対応した補償電流
を磁力補正用コイルに通電して補償磁界を発生するよう
にしたので、精度のよい温度補償を行うことができる。
【0075】また、複数の柱状永久磁石の検出温度の平
均値でもって温度補償を行うようにしたので、温度補償
の精度が向上する。
【0076】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例の電子ビーム集束
装置の磁界レンズについて説明する。図1において、
(a)は正面図、(b)は一部破断側面図で、従来例と
同一符号はそれぞれ同一部分を示しており、31は円柱
状永久磁石で、マンガンアルミニウム系(Mn−Al)
の焼結磁石で形成されている。32a、32bは磁極
片、32cは透孔で、図1(a)に示す平面形状に形成
され、90゜間隔に設けられた半円状の突起部33に4
個の円柱状永久磁石31の端面が当接し、かつ外周面が
半円状の突起部33の外周面と一致するように位置決め
されて固着され、ボビン5の中空部を通るZ軸方向の磁
束を形成するように構成されている。磁力補正コイル3
およびダイナミックフォーカスコイル4は円筒状ボビン
5に軸方向に分離されて巻かれており、34はそのコイ
ル分離用部材である。
【0077】複数の円柱状永久磁石31は、その軸方向
に着磁されており、中心軸に対して軸対称に配置され、
2つの磁極片32a、32bによって磁気的結合を行う
ことで、従来のリング状磁石を用いた場合と大差のない
対称性を得ている。
【0078】図2はその様子を示す図で、中心軸近傍の
磁束密度Gを1回転(θ=0゜〜360゜)にわたって
示している。
【0079】図3は実施例1によるダイナミックフォー
カスの感度が、使用周波数に対してほぼ一定であること
を示す図で、空心コイル(コイル枠以外に磁性体のコア
ーがないもの)には、寄生的に発生する渦電流が発生し
ない。すなわち渦電流によるコイルのLによる本来の磁
束をキャンセルする磁束が少ないことから、空心コイル
のLの値はほぼ一定である。この空心コイルと比較する
形で従来例で用いられているアルニコ磁石と、本実施例
1のマンガンアルミニウム系焼結磁石を円柱状永久磁石
31の材料として使用した場合のLの変化を示してお
り、本実施例1の場合は、空心コイルのLの変化に比し
てわずかに周波数、fとともに下がるがほぼ空心コイル
に近く、結果として、周波数に対するダイナミックフォ
ーカス磁界による渦電流損失が少ないことが伺える。す
なわち課題−4はほぼ解決しえる。
【0080】また、4個の円柱状永久磁石で構成された
電子ビーム集束装置の集束磁界の磁束密度分布の偏磁率
は、おおむね1%程度にすることができる。ここで偏磁
率とは、図2に示したデータの磁束密度の最大値と最小
値との差を最大値で除算し、100を乗算したもので、
下記(3)式で示される。 偏磁率={(最大磁束密度−最小磁束密度)/(最大磁束密度)}×100% ………(3)
【0081】このように偏磁率の値を比較的小さい値に
できる第1の理由は、課題の項で詳しく説明したよう
に、図21(a)図におけるr/aが0.25程度とか
なり小さい値を採用しえたこと、および4個の円柱状永
久磁石31が独立して離散的に配置されているため、4
個のうちたとえば1個が若干中心軸のZ軸からはずれて
も、その円柱状永久磁石31のみが磁界レンズの対称性
に独立して影響を与えるだけで、その影響が小さいため
である。
【0082】また、第2の理由は、複数個の円柱状永久
磁石31の断面積が小さいことがあげられる。すなわ
ち、磁極片32a、32bと円柱状永久磁石31の接触
面が小さいので、磁界の対称性に影響を与える円柱状永
久磁石31の接触面の加工精度を上げることが容易とな
るからである。
【0083】また、第3の理由は、円柱状永久磁石31
の数を実開昭56−2567号公報に記載のもののよう
に多く使用せず、小数にしたことですなわち、磁石の特
性面から、円柱状永久磁石31と磁極片32a、32b
と接触する箇所(面積)を少なくしたことである。磁極
片32a、32bは円柱状永久磁石31と接触すると、
ミクロ的には接触面で空隙が発生し、いわゆる磁気路の
空隙による磁気抵抗が発生し、磁極片32a、32b機
能、すなわち円柱状永久磁石31の磁束を効率よく中心
軸方向に導く機能がそこなわれる。本実施例1では、従
来のアルニコ系磁石の透磁率μr 3.0〜5.0より低
い透磁率μr 1.1〜1.3程度のマンガンアルミニウ
ム系焼結磁石を用いるとともに、4個の円柱状永久磁石
31を用い、円柱状永久磁石31と磁極片32a、32
bの接触する面の箇所が少ない最適化構成をとり、磁束
路の磁気抵抗を少なくして磁石のロスをおさえる構成と
している。
【0084】なお、マンガンアルミニウム系焼結磁石
は、粉末状の磁石材料を押し出し焼結して製造するた
め、組成のバラツキは少なく、寸法精度は金型の加工精
度に依存しているので容易に寸法精度の高い磁石が得ら
れる。
【0085】また、磁力補正コイル3とダイナミックフ
ォーカスコイル4を重ねて卷回すると、相互間に干渉が
生じ、ダイナミックフォーカスの補正効率が低下する
が、本実施例1のように両コイルを軸方向に分離して設
けることにより干渉が少なくなり、渦電流の減少とあい
まってダイナミックフォーカス補正効率を高めることが
できる。
【0086】以上説明したように、本実施例1によれ
ば、課題−1(磁界レンズの磁束分布の対称性確保)、
課題−3(r/aを小さくかつ巣の発生、割れのない相
反する条件を確保)、および課題−4(効率の良い、渦
電流損失の少ないダイナミックフォーカス可能な構成の
確保)は解決される。
【0087】また、課題−2(磁界レンズ中心とCRT
の電子銃のクロスオーバポイントの合致)は、集束磁界
とCRTの電子銃に、それぞれ1つづつ技術的用件を必
要とする。すなわち、集束磁界側の要件は、集束磁界の
中心がZ軸上にあることであり、CRTの電子銃側の要
件は、電子ビームのクロスオーバーポイントが同じくZ
軸上にあることである。(これにより磁界レンズ中心と
CRTの電子銃のクロスオーバーポイントの合致が得ら
れる。)前者の条件、すなわち集束磁界の中心がZ軸上
にあることは、課題−1(磁界レンズの磁束分布の対称
性)が解決されているのでおのずと解決されており、後
者の条件は、CRTの電子銃の課題であるのでここでは
言及しない。
【0088】したがって、電子ビーム集束装置としての
課題−1〜課題−4は、本実施例1により全て解決され
ている。
【0089】実施例2.図4はこの発明の実施例2を示
す図で、図4(a)は正面図、図4(b)は側面図であ
る。図において、図1と同一符号はそれぞれ同一または
相当部分を示している。本実施例2は、円柱状永久磁石
31を、実施例1の4個から1個少なくして、3個配置
したものである。この場合、中心軸上の磁束密度分布の
最大値、および、中心軸に対する円対称性は若干悪くな
るが、中心軸から円柱状永久磁石31の中心軸までの距
離の最適化、および、磁極片32a、32bの厚み等
を、最適化することにより、従来例のリング状永久磁石
を用いた場合と大差ない軸対称性を得る事ができ、特に
電子ビーム集束装置の軽量化、低コスト化が図れる利点
がある。
【0090】実施例3.図5はこの発明の実施例3を示
す図で、図5(a)は正面図、図5(b)は一部破断側
面図を示している。図において図1と同一符号はそれぞ
れ同一または相当部分を示しており、35は磁極片32
a、32bの半円形突起部33に設けられた円柱状永久
磁石31の端部が嵌り込む凹部、36は磁極片32a、
32bに設けられたボビン5の端部が嵌り込む凹部、3
7は大きな径に形成されたコイル分離用部材で、外周に
円柱状永久磁石31の外周面の一部を支承する凹部37
aが形成されている。
【0091】この実施例3によれば、凹部36によって
ボビン5がZ軸と同軸に保持され、円柱状永久磁石31
は両端が磁極片32a、32bに保持されるとともに、
コイル分離用部材37によってZ軸から等距離に位置決
めされるので、組立作業が容易になるとともに、対称性
のよい集束磁界を形成することができる。
【0092】実施例4.図6はこの発明の実施例4を示
す図で、図6(a)は正面図、図6(b)は側面図であ
る。図において、図1と同一符号はそれぞれ同一または
相当部分を示している。本実施例4は基本的な構成は実
施例1と変わらないが磁力補正コイル3を、各円柱状永
久磁石31に配置している。この構成によると、各円柱
状永久磁石31の磁力を独立して補正することが可能と
なるので、各円柱状永久磁石31のバラツキ、および製
造工程で生じる磁力のアンバランスをより細かく補正す
ることができる。これが本実施例4の第1の特徴であ
る。
【0093】また、磁力補正用コイル3を円柱状永久磁
石31に配置すると、ダイナミックフォーカスコイル4
を電子ビームの進行方向の軸長すべてにわたってより長
い距離にわたって巻くことが可能となる。
【0094】この結果、電子ビームがダイナミックフォ
ーカスコイル4の磁界の影響を受ける走行長がより長く
なり、結果としてダイナミックフォーカスの感度を上げ
ることが可能となる。これが本実施例4の第2の特徴で
ある。
【0095】以上の2つの特徴により、本実施例4は、
より高精細なCRT、例えばハイビジョン用CRT等に
好適な電子ビーム集束装置となる。
【0096】なお、実施例2および実施例4において、
円柱状永久磁石31、およびボビン5の保持構造を実施
例3と同様に構成してもよいことは言うまでもない。
【0097】実施例5.図7はこの発明の実施例5を示
す図で、図7(a)は縦断面図、図7(b)は分解斜視
図である。図において、上記各実施例と同一符号はそれ
ぞれ同一または相当部分を示しており、5a、5bはボ
ビン、41はケース、41aは円筒部、42はプリント
基板で構成された保持板、42aは中心軸上に設けられ
た透孔、42bは永久磁石保持部を構成する透孔で、透
孔42aに対して軸対称の位置に設けられ、円柱状永久
磁石31がそれぞれ挿入されて保持される。43はコネ
クタで保持板42に取り付けられ、プリント配線を介し
て磁力補正コイル3、ダイナミックフォーカスコイル4
および円柱状永久磁石31に当接するように配設された
温度検出素子23を外部の各装置に接続する。
【0098】この実施例5の組立手順は、ケース41の
円筒部41aに、第2の磁極片32b、磁力補正コイル
3を巻回したボビン5a、保持板42を挿入したのち円
柱状永久磁石31を保持板42の透孔42bに挿入し、
ついでダイナミックフォーカス用コイル4を巻回したボ
ビン5b、第1の磁極片32aを円筒部41aに挿入し
て全体を一体に固定することで完了する。組立精度は各
構成部品の寸法精度によって決定される。
【0099】図8は保持板42に設けられる円柱状永久
磁石保持部の他の構成例を示す斜視図である。図におい
て44は永久磁石保持部材で、つば付きソケット状の接
続器44aと止具44bで構成され、保持板42の透孔
42bに接続器44aのソケット部を挿入し、止具44
bをソケット部に挿入して保持板42に固定し、接続器
44a内に円柱状永久磁石31を挿入して保持させる構
成としたもので、円柱状永久磁石31を保持板42に確
実に保持させることができる。
【0100】実施例6.図9はこの発明の実施例6を示
す図で、図9(a)は縦断面図、図9(b)は分解斜視
図である。図において各実施例と同一符号はそれぞれ同
一または相当部分を示しており、45はセンターケース
で、フランジ部45a、両側に設けられた円筒部45b
および円筒部45bに対して軸対称の位置に設けられた
永久磁石保持部を構成する円筒部45cを備えている。
46はプリント基板で、温度検出素子23、コネクタ4
3が配設される。46aは円筒部45bに挿入するため
の透孔である。
【0101】この実施例6の組立手順は、センターケー
ス45の円筒部45bに温度検出素子23およびコネク
タ43が取り付けられたプリント基板46、磁力補正コ
イル3が巻回されたボビン5aおよびダイナミックフォ
ーカスコイル4が巻回されたボビン5bを挿入して各コ
イルの引出線をプリント基板46に接続し、円筒部45
c内にそれぞれ円柱状永久磁石31を挿入したのち第
1、第2の磁極片32a、32bを挿入して一体に固定
することで完了する。組立精度は実施例5と同様に各構
成部品の寸法精度によって決定されるが、円筒部45b
と円筒部45cが一体に成形されているので、組立作業
が更に容易になるとともに組立精度も向上する。
【0102】実施例7.図10はこの発明の各実施例の
永久磁石の温度変化に伴う磁力の変化による集束磁界の
変化を補償する回路を示した図で、図10において、2
3は温度検出素子、51は定電流源、52は温度検出信
号の増幅器、53は対数変換器、54は出力調整器、5
5は磁力補正コイル3に補正電流を流す駆動回路、56
は補正電流検出用抵抗器である。
【0103】図11(a)は図1に示した電子ビーム集
束装置の中心軸に対して半分の磁気回路を模式的に示し
た図、図11(b)はこの磁気回路の等価回路である。
図において、61は円柱状永久磁石31の起磁力、62
a、62bは磁極片32a、32bの磁気抵抗、63は
磁気回路の外部漏れ磁束、63aはその等価磁気抵抗、
64は磁極片32a、32b間の漏れ磁束、64aはそ
の等価磁気抵抗、65は集束磁界の中心軸上の磁束、6
5aはその等価磁気抵抗である。
【0104】次に動作について説明する。図11におい
て外部漏れ磁束63および磁極片32a、32b間の漏
れ磁束64は、円柱状永久磁石31の磁石の起磁力61
に依存することは明白である。しかし各等価磁気抵抗は
外部因子(たとえば近傍の磁性体など)や、構造因子に
よって決定され、温度特性に依存しない。また、中心軸
上に発生する磁束65も、外部構造が決まれば決定さ
れ、その等価磁気抵抗65aは温度に依存しない。した
がって、図11(b)の磁気等価回路において円柱状永
久磁石31の起磁力61のみが、温度による影響を受け
て変化し、これにより等価磁気抵抗65aに流れる磁束
が変化して焦点距離が動くと考えられる。しかも、この
磁束65の変化は円柱状永久磁石31のもつ起磁力61
に線形関係で比例することは容易に推測がつく。
【0105】図12は温度の逆数に対する最良のフォー
カスを得るために必要な磁力を示したグラフである。こ
の実施例で使用したマンガンアルミニウム系焼結磁石の
温度特性は−0.11(%/℃)であるが、図12に示
した特性の傾きから計算すれば、−0.98(%/℃)
となり非常によく合致している。したがって、円柱状永
久磁石31の温度を正確に測定し、図10に示した温度
補償回路において適当な変換を行えば、電子ビーム集束
用の永久磁石として十分使用可能なものとなることがわ
かる。
【0106】次に、この実施例7の円柱状永久磁石の温
度検出方法、および、補償回路の各部の動作を説明す
る。電子ビーム集束装置は、プロジェクションテレビな
どのCRTのネック部に配置されるので、近傍に熱源と
なるものがない限り円柱状永久磁石自身に熱の不平衡が
できることはなく、さらに急激な温度変化もないと考え
られるので、円柱状永久磁石自身の熱抵抗が大きくない
限り、円柱状永久磁石自身は全体的に温度は均一である
と考えてよい。
【0107】また、温度が均一であっても、円柱状永久
磁石の組成、微少な部分での磁力のバラツキ等がある場
合には、温度係数もバラツキ、結果として磁束密度のバ
ラツキを生じるが、本実施例7で用いているマンガンア
ルミニウム系や、フェライト系などの焼結磁石において
は、内部の組成もほぼ均一であり、微小な部分での磁力
のバラツキはないと考える。したがって、磁石内部に温
度勾配を生じない均一な組成の焼結磁石においては、表
面の温度を検出することで磁石の温度とすることができ
る。
【0108】例えば、図10中の温度検出素子23にサ
ーミスタを使用すれば、サーミスタ23の温度に対する
抵抗値は一般に下記の(3)式で表すことができる。 B=ln (RT /R0 )/(1/T−1/T0 )………(3) ここでBはサーミスタ定数、RTは温度T(K)の時の
サーミスタの抵抗値、R0は温度T0(K)の時の抵抗値
である。このサーミスタ6を図7に示すように円柱状永
久磁石31の表面に固定しておけば、円柱状永久磁石3
1の温度変化をサーミスタ23の抵抗値の変化として検
出することができる。
【0109】この抵抗値の変化は、定電流源51からサ
ーミスタ23に任意の温度に対して安定な一定電流もI
refを流すことにより、電圧変化として検出することが
できる。いま温度T(K)のときの電圧をVTとすれ
ば、(3)式により VT =RT ・Iref =R0 ・Iref ・exp {B(1/T−1/T0 )}… …(4) のようになる。
【0110】しかしながら、(4)式においては温度T
(K)の変化に対して、電圧が指数関数的に変化してお
り、図12に示したように磁束の変化が一次関数的な変
化に対して相関が取れない。したがって、検出した電圧
Tを図10中の対数変換器53を介して変換すれば、
(4)式の両辺の対数をとることとなるので log e ・log e T =log e 0 ・Iref +B・(1/T−1/T0 )…… (5) となり、電圧は一次関数となる。
【0111】さらに、図10中の出力調整器54でln
Tの電圧を任意に制御した後に、駆動回路55に入力
すれば、入力電圧lnTに比例した補正電流を磁力補正
コイル3に流すことができ、円柱状永久磁石31の温度
変化に伴って増減した磁束を補正する磁束が発生する。
この補正磁束密度Brは一般的な式 Br=μ・n・i…………(6) で表される。ここで、μは透過率、nはコイルの巻き
数、iは電流である。この(4)式より発生する磁束密
度と電流は一次関数の関係であるので、(3)式のlog
e T を代入して、温度T(K)に対する補正磁束密度
r の一次の関係が成立することとなる。
【0112】実施例8.なお、上記実施例では、4個の
円柱状永久磁石31が配置されている温度の雰囲気は一
様であるとし、1個の温度検出素子23で円柱状永久磁
石31の温度検出を行ったが、個々の円柱状永久磁石の
温度を検出して、その平均値でもって補正しようとする
場合には、図13に示すように4個の円柱状永久磁石3
1にそれぞれ温度検出素子23a〜23dを取り付け、
これらの出力電圧を同じ抵抗値である抵抗56を介して
演算増幅器57に入力する。この演算増幅器57は通常
の加算回路となっているので、その出力電圧は温度検出
素子23a〜23dの出力電圧の和となる。これを分圧
抵抗器58、59でちょうど1/4となるように分圧
し、出力端子60から次段の対数変換器53に入力する
ことにより、4個の温度検出素子の平均出力電圧とな
る。この実施例によれば、4個の円柱状永久磁石31の
平均温度を検出することができるので、温度検出誤差を
少なくすることができる。
【0113】実施例9.実施例7および実施例8では、
温度検出素子23の出力電圧を対数変換し、この出力レ
ベルを調整して、磁力補正コイル3の駆動回路55に入
力していたが、これらの電圧変換をマイクロコンピュー
タで行う構成としてもよい。
【0114】実施例10 さらに、上記実施例7〜9では、温度検出素子を円柱状
永久磁石の表面に当接するように配置したが、磁束を中
央部に集約させる磁極片32a、32bは金属であるの
で熱伝導度は良好である。したがって、磁極片32a、
32bの温度を検出するようにしてもよい。
【0115】なお、上記各実施例では、円柱状永久磁石
を用いたが、必ずしも円柱状である必要はなく、角を丸
めた角柱状などでもよいが、円柱状とした方が組成の均
一な焼結磁石が製造し易く、また、円柱状の方がこれと
組み合わされる構成部材の寸法精度が出し易いなどの利
点もある。
【0116】さらに、上記各実施例は、CRTの電子ビ
ームを結像面上に収束させる電子ビーム集束装置につい
て述べたが、マグネトロン等の電子ビーム集束装置など
にも同様に適用でき、同様な効果が得られることは明か
である。
【0117】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0118】中心軸対称の位置に配設した複数の柱状永
久磁石を第1、第2の磁極片が挾持する構成としたの
で、対称性のよい集束磁界を形成することができるとと
もに、永久磁石の体積を小さくでき、軽量で安価な電子
ビーム集束装置が得られる。
【0119】また、柱状永久磁石を焼結磁石で構成した
ので、組成が均一となり、対称性のよい集束磁界を形成
することができる。
【0120】また、柱状永久磁石を円柱状の焼結磁石で
構成したので、さらに均一な組成の永久磁石が得られる
とともに、各構成部品の製造が容易となり組立も容易と
なる。
【0121】また、中心軸対称の位置に配設した柱状永
久磁石を第1、第2の磁極片で挾持し、磁力補正コイル
およびダイナミックフォーカスコイルを同軸に配置した
ので、対称性のより集束磁界を形成できるとともに、軽
量で安価なCRT用の電子ビーム集束装置が得られる。
また、ダイナミックフォーカス磁界による渦電流の発生
が少なくなり、ダイナミックフォーカス電流の効率が向
上する。
【0122】また、コイル分離用部材で柱状永久磁石を
支承して位置決めするように構成したので、柱状永久磁
石の位置精度が向上する。
【0123】また、複数の柱状永久磁石にそれぞれ磁力
補正コイルを配設したので、各柱状永久磁石の磁力がバ
ラツキを補正でき、集束磁界の対称性が向上するととも
に、ダイナミックフォーカスコイルを長い軸長にわたっ
て設けたので、ダイナミックフォーカスの効率が向上す
る。
【0124】また、ケースの円筒部に各部材を挿入して
組み立てるようにしたので、組み立てが容易になるとと
もに、各構成部材を同軸に配設でき、集束磁界の対称性
が向上する。
【0125】センターケースの円筒部に、各部材を挿入
して組み立てるとともに、センターケースのフランジ部
に複数の柱状永久磁石を保持させる構成としたので、構
成部品の数を少なくできるとともに組立性が向上する。
【0126】また、温度検出素子、コネクタ等を配設し
たプリント基板を設けたので、組立時の配線作業が容易
となる。
【0127】また、永久磁石の温度検出信号のレベルを
対数変換し、その変換信号のレベルに応じて磁力補正コ
イルの電流を調節するようにしたので、永久磁石の温度
変化による集束磁界の変化を精度よく補償することがで
きる。
【0128】また、複数の永久磁石の温度検出信号の平
均値を算出して、磁力補正コイルの電流を調節するよう
にしたので、さらに精度のよい温度補償を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の正面図および一部破断側
面図である。
【図2】実施例1の磁束密度分布の中心軸対称性を示す
図である。
【図3】実施例1のダイナミックフォーカスコイルの周
波数に対するコイルのインダクタンスLの変化を示す図
である。
【図4】この発明の実施例2の正面図および側面図であ
る。
【図5】この発明の実施例3の正面図および一部破断側
面図である。
【図6】この発明の実施例4の正面図および側面図であ
る。
【図7】この発明の実施例5の縦断面図および分解斜視
図である。
【図8】実施例5の永久磁石保持部の他の構成例を示す
分解斜視図である。
【図9】この発明の実施例6の縦断面図および分解斜視
図である。
【図10】この発明の実施例7の温度補償回路を示す図
である。
【図11】実施例7の磁気回路の説明図およびその磁気
等価路を示す図である。
【図12】実施例7の温度と磁束密度の変化を示す図で
ある。
【図13】この発明の実施例8の温度補償回路を示す図
である。
【図14】従来の電子ビーム集束装置の正面図および縦
断面図である。
【図15】プロジェクションテレビに使用する磁界収束
方式のブラウン管ユニットの一例を示す縦断面図であ
る。
【図16】従来の電子ビーム集束装置の磁力補正コイル
およびダイナミックフォーカスコイル駆動回路を示す図
である。
【図17】電子ビーム集束装置の磁束密度の分布例を示
す図である。
【図18】磁界の収束ベクトルBn の環境下速度Vで走
行する電子電荷が受ける力Fを示す関係図である。
【図19】電子ビーム集束装置の集束磁界内において、
Z軸に平行に入射した電子がZ軸上に集束する様子を示
す図である。
【図20】CRTの電子銃のカソード,グリッド
(G1 ,G2 ,G3 )近傍の電子ビームの軌道を示す図
である。
【図21】磁界レンズの外径a、磁界レンズの厚みb、
CRTのネック部とかん合する寸法r及びそのレンズの
磁界ライン、磁束B、回転角度θ等を示す図である。
【図22】Z軸に平行な磁束が長く存在している環境下
で、Z軸上から発射された電子ビームの軌跡を示す種々
のパラメーターの変化を示す図である。
【図23】従来のリング状永久磁石を有する電子ビーム
集束装置のダイナミックフォーカス用コイルに電流を流
したときに発生する渦電流と、その渦電流に起因するダ
イナミックフォーカス磁束φ(t)をキャンセルするの
に要する磁束を示す図およびダイナミックフォーカス磁
束と水平偏向電流の関係を示す図である。
【図24】第2の従来例の縦断面図である。
【図25】第3の従来例の縦断面図である。
【図26】第4の従来例の永久磁石の構成を示す図であ
る。
【図27】第5の従来例の縦断面図である。
【符号の説明】
3 磁力補正用コイル 4 ダイナミックフォーカスコイル 5 ボビン 23 温度検出素子 31 円柱状永久磁石 32a 第1の磁極片 32b 第2の磁極片 32c 透孔 33 半円状の突起部 34 コイル分離用部材 37 コイル分離用部材 37a 凹部 41 ケース 41a 円筒部 42 保持板 42a 透孔 42b 透孔(永久磁石保持部) 43 コネクタ 43 永久磁石保持部材 45 センターケース 45a フランジ部 45b 円筒部 45c 永久磁石保持部 46 プリント基板 53 対数変換器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸に透孔が形成された第1、第2の
    磁極片、およびこの第1、第2の磁極片の間に挾持され
    上記中心軸を軸とする円筒面上に所定の間隔を隔てて配
    設されると共に、磁極の向きが上記中心軸と平行な向き
    で配設された複数の柱状永久磁石を備えた電子ビーム集
    束装置。
  2. 【請求項2】 複数の柱状永久磁石が、焼結磁石である
    請求項1記載の電子ビーム集束装置。
  3. 【請求項3】 複数の柱状永久磁石が、円柱状の焼結磁
    石である請求項1記載の電子ビーム集束装置。
  4. 【請求項4】 中心軸に沿って入射する電子ビームをC
    RTの結像面上に集束させる電子ビーム集束装置であっ
    て、上記中心軸の回りに互いに離隔して配設されると共
    に、磁極の向きが上記中心軸と平行な向きに配設された
    複数の柱状永久磁石と、上記CRTのネック部が挿入さ
    れる透孔が形成されこれらの柱状永久磁石の両端面にそ
    れぞれ当接する第1、第2の磁極片と、この2つの磁極
    片間に上記中心軸と同軸に配設された磁力補正コイルお
    よびダイナミックフォーカスコイルとを備えた電子ビー
    ム集束装置。
  5. 【請求項5】 磁力補正コイルとダイナミックフォーカ
    スコイルが卷回されたボビンに設けられ上記2つのコイ
    ルを軸方向に区分するコイル分離用部材の外周端部に柱
    状永久磁石を当該ボビンと同軸に、かつ、中心軸対称の
    位置に支承する凹部が形成されてなる請求項4記載の電
    子ビーム集束装置。
  6. 【請求項6】 中心軸に沿って入射する電子ビームをC
    RTの結像面上に集束させる電子ビーム集束装置であっ
    て、上記中心軸の回りに互いに離隔して配設されると共
    に、磁極の向きが上記中心軸と平行な向きに配設された
    複数の柱状永久磁石と、上記CRTのネック部が挿入さ
    れる透孔が形成されこれらの柱状永久磁石の両端面にそ
    れぞれ当接する第1、第2の磁極片と、この2つの磁極
    片間に上記中心軸と同軸に長い軸長にわたって配設され
    たダイナミックフォーカスコイルと、上記複数の円柱状
    永久磁石にそれぞれ同軸に配設された磁力補正コイルと
    を備えた電子ビーム集束装置。
  7. 【請求項7】 中心軸に沿って入射する電子ビームをC
    RTの結像面上に集束させる電子ビーム集束装置であっ
    て、上記CRTのネック部が挿入される円筒部を有する
    ケースと、この円筒部が挿入される透孔およびこの透孔
    の回りに互いに離隔して設けられた複数の永久磁石保持
    部を有する保持板と、この保持板の永久磁石保持部にそ
    れぞれ挿入されて中心軸と平行の向きに保持された複数
    の柱状永久磁石と、上記ケースの円筒部が挿入される透
    孔が形成されこれらの柱状永久磁石の両端面にそれぞれ
    当接する第1、第2の磁極片と、ボビンに卷回され上記
    保持板と第1または第2の磁極片間に位置するように配
    置された磁力補正用コイルとを備えた電子ビーム集束装
    置。
  8. 【請求項8】 保持板は電気部品およびコネクタ等の接
    続用部品などが配設された配線基板を備えている請求項
    7記載の電子ビーム集束装置。
  9. 【請求項9】 中心軸に沿って入射する電子ビームをC
    RTの結像面上に集束させる電子ビーム集束装置であっ
    て、上記CRTのネック部が挿入される円筒部およびこ
    の円筒部の回りに互いに離隔して複数の永久磁石保持部
    が形成されているセンターケースと、このセンターケー
    スの永久磁石保持部に挿入され上記中心軸と平行の向き
    に保持された複数の柱状永久磁石と、軸中心に形成され
    ている透孔に上記センターケースの円筒部が挿入され上
    記柱状永久磁石の端面にそれぞれ当接する第1、第2の
    磁極片と、この第1または第2の磁極片と上記センター
    ケースの間に上記中心軸と同軸に装着された磁力補正用
    コイルとを備えた電子ビーム集束装置。
  10. 【請求項10】 センターケースの円筒部が挿入される
    透孔を有し、電気部品およびコネクタ等の接続用部品な
    どが配設された配線基板を備えた請求項9記載の電子ビ
    ーム集束装置。
  11. 【請求項11】 中心軸に沿って入射する電子ビームを
    集束させる磁界を発生する永久磁石と、この永久磁石の
    温度特性を補償する磁束を発生する磁力補正コイルと、
    この磁力補正コイルに補償電流を給電する補償回路とを
    備えた電子ビーム集束装置において、上記永久磁石の温
    度を検出する温度検出手段と、この温度検出手段の検出
    信号を対数変換する手段と、この対数変換された信号に
    応じた補償電流を上記磁力補正コイルに通電する手段と
    を備えたことを特徴とする電子ビーム集束装置。
  12. 【請求項12】 温度検出手段によって複数の永久磁石
    のうち少なくとも2つの永久磁石の温度を検出し、この
    検出された温度信号の平均値を算出すると共に、この平
    均温度信号を対数変換するよう構成されている請求項1
    1記載の電子ビーム集束装置。
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