JPH0798996B2 - 金メッキ処理を施したコネクター用接触子 - Google Patents

金メッキ処理を施したコネクター用接触子

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JPH0798996B2
JPH0798996B2 JP4358701A JP35870192A JPH0798996B2 JP H0798996 B2 JPH0798996 B2 JP H0798996B2 JP 4358701 A JP4358701 A JP 4358701A JP 35870192 A JP35870192 A JP 35870192A JP H0798996 B2 JPH0798996 B2 JP H0798996B2
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nickel
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gold
gold plating
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JP4358701A
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上村  博
勇 米庄
稔 野田
真二 坂本
昭弌 長谷川
敬二 高野
守 篠原
公成 和田
健 嶋田
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WATANABE, CO. LTD.
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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WATANABE, CO. LTD.
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コネクター等に使用
される接触子に関し、高耐蝕性に富み、廉価に形成でき
るコネクター用接触子に関する。
【0002】
【従来の技術】電気通信コネクター用の接触子は、耐蝕
性と接触抵抗が低く、かつ接触抵抗の少ないことが要求
されている。これらの性能を満足するためには、従来の
電気通信コネクターにおいては図3に示すように、黄銅
及び燐青銅などの銅合金からなる導電母材10上に下地
層としてニッケル層11を形成し、更にその上に耐蝕性
と接触抵抗に優れた表面メッキ層として金メッキ層12
を形成したものである。このような従来の接触子におい
て、導電母材10と表面の金メッキ層12の間にニッケ
ル層11を施している理由は、ニッケル層11を中間層
として介在させることによって導電母材10の中から銅
の原子が拡散して直接表面に酸化膜を形成し、これによ
り接触子の接触抵抗が増加しないように防止したもので
ある。(特開昭63−121693号参照)しかし、前
述のような従来の接触子においては、表面層が高価な貴
金属の金メッキ処理であるのでコストダウンのため極力
薄く施す必要があり、従ってこの場合、金メッキの表面
層に多数のピンホールが生じて耐蝕性能は大幅に劣化
し、腐蝕生成物により電気通信コネクター用の接触子の
最も重要な接触信頼性を欠き、大きな問題となっていた
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、肉薄の金
メッキ層を形成しても耐蝕性能が劣化することなく維持
できる導電被膜を、又、同厚の金メッキ層を形成した場
合でも、高耐蝕性で接触信頼性の高い導電被膜を維持す
ることができるコネクター用接触子の提供を目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、導電被膜の
下地層としてニッケルメッキを施し、その上面に下地層
より酸化し易い硫化性のニッケルサブライトメッキを中
間層として施し、最後に上層として金メッキを施したコ
ネクター用接触子である。
【0005】
【作用】この発明によれば、導電被膜の中間層に下地層
より酸化し易い硫化性のニッケルサブブライトメッキを
設けてあるために、上層の金メッキのピンホールを通し
て発生するニッケルサブブライトの酸化による生成物が
金メッキのピンホールを封孔する。生成物はNi(OH
2 )の非常に安定した物質である。この作用によって上
層の金メッキ層のピンホールを通して浸食しようとする
腐蝕因子を遮断して、この内側に位置する下地のニッケ
ル層を被膜保護して常に接触性の高い表面状態を維持す
るものである。
【0006】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基づき詳細に説
明する。図2に電気通信用に使用されるモジュラーコネ
クターケース8に納まった接触子7を示し、図1は本発
明の接触子における導電被膜のメッキ層の構成を示す断
面模式図である。本発明のコネクターの接触子7は銅合
金からなる導電母材1の全面に銅の拡散バリヤとしてニ
ッケル層2が施され、ニッケル層2の表面全面に耐蝕性
を持たせるためのニッケルサブブライトメッキ層5が設
けられる。ニッケルサブブライトメッキ層5は後述する
金メッキ層3のピンホール4を通して発生する腐蝕生成
物6でピンホール4を完全に封孔し、充分な耐蝕性が得
られる。そしてニッケルサブブライトメッキの表面に金
メッキ3が設けられるが、その金メッキ層3は充分な耐
蝕性のために層を厚さを従来より薄くすることが可能と
なり、又、ニッケルサブブライトメッキ層5の表面の全
面に設けてもよく、用途に応じ図2に示す如く、接触接
合部9のみに限定して部分メッキしてもよい。本発明に
おいて、コネクターの接触子のばねの材料には燐青銅を
用い、下地層のニッケルメッキ及び中間のニッケルサブ
ブライトメッキにワット浴、上層の金メッキにシアン化
金カリウム液を用いて試料を形成し、従来例の導電被膜
と本発明例の導電被膜との比較を次の表に示す耐蝕性の
試験の結果で以下に説明する。
【0007】 試料作成のメッキの条件 下地層のニッケルメッキ浴の組成 下地層のメッキ処理条件 硫酸ニッケル 300g/l メッキ温度 55℃ 塩化ニッケル 45g/l 電流密度 5A/dml ほう酸 45g/l 添加剤 ユージライト#66−商品名−(荏原ユージライト製のニッケル 光沢剤) 中間層のニッケルサブブライトメッキ浴の組成 中間層のメッキ処理条件 硫酸ニッケル 300g/l メッキ温度 55℃ 塩化ニッケル 45g/l 電流密度 5A/dml ほう酸 45g/l 添加剤 フレックスコートS.C−商品名−(前田化学(アメリカフレッ クスコート社)製のニッケル光沢剤) 上層の金メッキ液の組成 上層の金メッキ処理条件 金 15g/l メッキ温度 45℃ コバルト 0.5g/l 電流密度 2.5A/dml シアシ化金カリウム,HS添加剤−商品名−日本高純度化学株式会社製の ニッケル光沢剤 ) の調合液 前記の条件のもとに形成した導電被膜の試料について、
従来例と本発明例との耐蝕姓を比較するため、信頼性環
境試験の内、最も厳しい亜硫酸ガス試験を恒温槽中で2
1日間実施し、電気的接触抵抗の変化を対比する。この
試験の結果は次の表に示すように従来例に対して本発明
例は耐蝕性が高く、従って導電被膜の腐蝕発生によって
生ずる電気的接触抵抗の変化が少ない接触信頼性と経済
性の双方をもつ品質のコネクターが得られた。
【0008】 項 目 従来例 本発明例 下地層ニッケルメッキ厚さ 2.0μm 2.0μm 中間ニッケルサブブライト厚さ ───── 2.0μm 上層金メッキ 厚さ 1.27μm 1.27μm 表面腐蝕状況 ピンホール腐蝕 腐蝕なし 接触抵抗の変化値 54.0mΩ 12.0mΩ
【0009】
【発明の効果】この結果、金メッキ層のピンホールを通
して侵食しようとする腐蝕の防止が可能で金メッキ層の
厚さを従来と同厚に形成した場合には、高耐蝕性の高品
質を維持する導電被膜が得られ、電気通信用として最も
必要としている高信頼性コソクターの接触子ができる。
又、肉薄の金メッキ層の場合でも耐蝕性と接触性の品質
は確保され、金メッキ層の肉厚に相当分の経済性があ
り、コストの低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電被膜部分の拡大断面図
【図2】通信用モジュラージャックコネクターの断面図
【図3】従来の導電被膜部分の拡大断面図
【符号の説明】
1 導電母材 2 ニッケルメッキ層 3 金メッキ層 4 ピンホール 5 硫化ニッケルメッキ層(ニッケルサブブライ
ト)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上村 博 東京都荒川区西日暮里2丁目34番3号 株 式会社八光電機製作所 内 (72)発明者 米庄 勇 東京都荒川区西日暮里2丁目34番3号 株 式会社八光電機製作所 内 (72)発明者 野田 稔 愛知県稲沢市天池光田町100番地3 東名 通信工業株式会社 内 (72)発明者 坂本 真二 愛知県稲沢市天池光田町100番地3 東名 通信工業株式会社 内 (72)発明者 長谷川 昭弌 埼玉県浦和市道場709番地1 株式会社渡 辺製作所内 (72)発明者 高野 敬二 埼玉県浦和市道場709番地1 株式会社渡 辺製作所内 (72)発明者 篠原 守 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社 内 (72)発明者 和田 公成 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社 内 (72)発明者 嶋田 健 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社 内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面処理に金メッキを施し導電被膜を形
    成するコネクター用接触子において、導電被膜の下地層
    にニッケルメッキ層を、中間層に硫化ニッケルメッキ層
    (ニッケルサブライト)を施し、最後に上層金メッキを
    施してなることを特徴とする金メッキ処理を施してなる
    コネクター用接触子。
JP4358701A 1992-12-28 1992-12-28 金メッキ処理を施したコネクター用接触子 Expired - Lifetime JPH0798996B2 (ja)

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JPH06200395A JPH06200395A (ja) 1994-07-19
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US8574722B2 (en) * 2011-05-09 2013-11-05 Tyco Electronics Corporation Corrosion resistant electrical conductor
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