JPH0798744A - 被検出物の真正さをチェックする方法および装置 - Google Patents
被検出物の真正さをチェックする方法および装置Info
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Abstract
源にならず、しかもSN比の高いチェック方法および装
置を提供することにある。 【構成】被検出物10の走査領域17に多数の磁性素子
12がランダムに混入されている。この被検出物10の
真正さをチェックするための処理装置20は、一対のM
R素子31,32とマグネット33とを備えた磁気セン
サ30を有している。被検出物10を作成するプロセス
において、被検出物10の走査領域17を移動させなが
ら、各MR素子31,32の出力比の変化に応じた検出
信号を得て暗号コードに変換するとともに、その暗号コ
ードをコード表示部に記録する。被検出物10の真正さ
を判断する際には、走査領域17を走査することによっ
て得られた検出信号と、コード表示部に記録されている
暗号コードとを照合し、両者が互いに対応した時に本物
と判断する。
Description
券,紙幣および小切手等の金券,トラベラーズチェッ
ク,IDカード,CDカード,クレジットカード等のカ
ード類,パスポート,あるいは美術品等のように、偽造
を防止する必要のある被検出物のチェック方法および装
置に関する。
段として、特許出願公表昭63-501250号(USP 4,820,
912号)に見られるように、マイクロ波を用いたチェッ
ク方法と装置が公知である。この先行技術は、書類中に
ランダムに分布された多数の金属線にマイクロ波を入射
させ、応答マイクロ波束に応じた固有のディジタルマー
クを、一定のルールで書類の適宜箇所に記録している。
そして書類の真正さを判断する際には、書類にマイクロ
波を入射させるとともに、応答マイクロ波束と上記ディ
ジタルマークとを照合することにより、両者が一致した
時に、本物であると判断している。
マイクロ波を用いるチェック手段では、応答マイクロ波
束を計測する際に、外部ノイズの影響を受けやすいた
め、SN比が悪くなる。また上記先行技術の装置はマイ
クロ波を発振するため、ノイズ源になることも考えられ
る。更に、マイクロ波の発信器および受信器は一般に大
形であり、コストも高い。
って紙幣の特定領域に紙幣の種類等を表す記号を記録す
ることが行われているが、その場合には紙幣の種類ごと
に共通の記号が記録されているため、一旦その内容が知
られてしまうと簡単に記号を複製することができる。こ
のため、単なる磁性インクによる記号の記録では偽造防
止にほとんど役に立たない。
の偽造を困難なものにすることができ、しかもノイズの
発生源になることがなく、SN比が高い被検出物のチェ
ック方法および装置を提供することにある。
に開発された本発明装置は、非磁性材料からなる基材
と、磁性材料からなる多数の磁性素子をランダムに混入
した走査領域とを有する被検出物の真正さをチェックす
る装置であって、上記走査領域を走査する方向に並べら
れた第1および第2の磁電変換素子を備える磁気センサ
と、上記磁電変換素子と走査領域に外部磁界を与える磁
界発生手段と、上記被検出物を上記磁電変換素子に対し
て上記走査方向に相対移動させる移送手段と、上記磁性
素子が上記磁電変換素子の近傍を通る時に上記磁性素子
に応じて上記一対の磁電変換素子間に生じる電気的出力
の変化をとらえてこの走査領域に固有の検出信号を得る
検出回路と、上記検出信号を暗号化することによって暗
号コードを得る手段と、上記暗号コードをコード表示部
に記録するコード書込み手段と、上記コード表示部に記
録されている上記暗号コードを読取る読取り手段と、上
記読取り手段によって読取られた暗号コードを上記磁気
センサによって検出された検出信号と照合しかつ両者が
互いに対応した時にこの被検出物が真正であると判断す
る手段とを具備したことを特徴とするものである。
て抵抗値が高くなるような磁気抵抗素子(MR素子)が
適しているが、要するに磁界の強さに応じて抵抗値等の
電気的特性が変化するものであればよいから、MR素子
以外に例えば磁気ダイオードやホール素子が使用されて
もよい。
ロセスにおいて被検出物の走査領域に多数の磁性素子を
ランダムに混入しておく。磁性素子はワイヤ,箔,粉体
などであり、磁性素子がワイヤや箔の場合、被検出物の
走査領域に多数の磁性素子をランダムに混入しておく。
磁性素子が粉体の場合には、被検出物の走査領域にラン
ダムな粉体の濃淡(密度の変化)をつけるか、粉体の密
度を一定にしてランダムな模様を描くか、あるいはこれ
ら両者を組合わせておく。そして、この走査領域を上記
磁気センサによって走査する時に得られる固有の検出信
号を被検出物の真正さのチェックに利用する。
査領域を移動させると、磁性素子の分布等に応じて、第
1および第2の磁電変換素子を通る磁束が変化するた
め、各磁電変換素子の特性が経時的に変化する。これに
より、各磁電変換素子間に出力の変化が生じ、検出信号
としてとり出される。この検出信号は、磁性素子の混入
密度や磁性素子のサイズあるいは配置方向などによって
走査領域の微小部分ごとに変化するため、各走査領域に
固有の出力パターンをもっている。この検出信号は、被
検出物を作成する際に特定のルールで暗号化されて被検
出物あるいはホストコンピュータなどのコード表示部に
記録される。
するプロセスでは、上記走査領域を上記作成プロセスと
同様に走査することにより、この走査領域に固有の検出
信号を得るとともに、この検出信号がコード表示部に記
録されている暗号コードと対応した時に、被検出物が真
正なものであると判断する。
し図7を参照して説明する。図2に示されるように、被
検出物10の基材11の中に、多数の磁性素子12が不
特定多数の方向を向くようにランダムに混入されてい
る。基材11は紙やプラスチックなどの非磁性体からな
る。
系アモルファス,Fe−Ni系合金あるいはソフトフェ
ライト等の高透磁率材料が適している。磁性素子12の
断面形状は円形に限らず、例えば多角形や矩形、長円
形、その他であってもよい。図示例の磁性素子12はワ
イヤ状であるが、箔あるいは粉体であってもよい。また
ワイヤ,箔,粉体の2種類または3種類が混ざっていて
もよい。
磁性素子12の外径(または厚み)は、被検出物10の
サイズにもよるが、例えば5〜50μm程度であり、そ
の長さは例えば1〜30mm程度である。磁性素子12が
粉体の場合は、直径が0.1μm〜10μm程度であ
る。これらの磁性素子12は、被検出物10を製造する
際に、特定の走査領域17に、ある程度の密度で含まれ
るように混入される。
けられている。コード表示部18には、走査領域17に
おける磁性素子12の分布状態等に応じた固有の情報
が、図1に例示した処理装置20によって暗号化されて
書込まれる。
構26を備えている。移送機構26は、ベルトやローラ
等を用いた移送用部材27によって、被検出物10を所
定速度で図中の矢印F方向に移動させるようになってい
る。
ンサ30が設けられている。この磁気センサ30は、一
対の磁電変換素子の一例としての第1のMR素子31と
第2のMR素子32とを被検出物10の移動方向に並べ
るとともに、これらMR素子31,32の背後に磁界発
生手段の一例としてのマグネット33を配置したもので
ある。マグネット33は図1のような永久磁石でもよい
し、図8に示すようなコイル33aを用いた電磁石が使
われてもよい。
電気抵抗値が変化する磁気抵抗素子であり、要求仕様に
応じて、例えばインジウムアンチモンやガリウムヒ素な
どの化合物半導体を用いた正の磁気特性を有するもの
や、ニッケルコバルトやパーマロイ等の強磁性体などの
ように負の磁気特性を有するものが使用される。
的に接続されており、しかも各MR素子31,32に、
マグネット33による同じ強さの磁界が及ぶようになっ
ている。また、第1のMR素子31は検出回路44を介
して下記コントローラ50に接続されている。第2のM
R素子32は直流電源回路45に接続されている。そし
てこのMR素子31,32が並んでいる方向に沿って走
査領域17が移動させられるようになっている。
1,32の下を磁性素子12が通る時、磁性素子12の
位置がa,b,cと変化するのに伴って、図4に示され
るように出力電圧Vout が変化する。すなわち、MR素
子31,32の近傍に磁性素子12が存在しない時には
各MR素子31,32にマグネット33の磁界が均等に
かかり、MR素子31,32の抵抗値が互いに等しいの
で、入力電圧Vinに対して出力電圧Vout は約半分(V
in/2)となる。そして矢印F方向に磁性素子12が移
動することによってMR素子31,32の下を磁性素子
12が通ると、磁性素子12の位置に応じて各MR素子
31,32を通る磁束が経時的に変化するとともに、各
MR素子31,32の抵抗値に差が出るため、出力電圧
Vout がほぼ(Vin/2)を上下するようになる。
第2のMR素子32の抵抗をR2 とすると、出力電圧V
out は Vout =Vin×{R2 /(R1 +R2 )} で
表される。そしてこの出力電圧Vout は、磁性素子12
の分布密度や磁性素子12の径(または厚さ)、長さ、
方向などの分布状態に応じて大きさが変化するので、例
えば図5に示されるように固有の出力電圧パターンが検
出される。
ュータ等を用いたコントローラ50と、被検出物10の
コード表示部18に下記暗号コードを記録するためのコ
ード書込み部51と、コード表示部18に記録された暗
号コードを読取るためのコード読取り部52などを備え
ている。コード書込み部51と読取り部52は、読取り
/書込み用の回路53に接続されている。コントローラ
50は、A/D変換器60や比較器61および暗号コー
ド変換器62などを含んでいる。コントローラ50に表
示器65が接続されている。
説明する。図6は被検出物10を作成するためのプロセ
スの概略を示している。ステップS1においては、被検
出物10の基材11が製造される際に、磁性素子12が
ワイヤ状あるいは箔の場合は、走査領域17に多数の磁
性素子12が散乱するように磁性素子12がランダムに
混入される。磁性素子12が粉体の場合には、走査領域
17にランダムな粉体の濃淡(密度の変化)をつける
か、粉体の密度を一定にしてランダムな模様を描くか、
あるいはこれら両者を組合わせておく。
S3と、検出ステップS4を含み、被検出物10が移送
機構26によって所定速度で矢印F方向に移動させられ
ることにより、走査領域17に応じた検出信号が得られ
る。
機構26によって被検出物10を所定速度で矢印F方向
に移動させると、走査領域17の複数の微小部分がMR
素子31,32の近傍を順次通過する。この時、磁性素
子12の分布状態等に応じて各MR素子31,32を通
る磁束が経時的に変化するため、MR素子31,32の
抵抗値R1 ,R2 に差が出ることによって、出力電圧V
out は図5に例示するような固有の出力電圧パターンと
して測定される。この実施例では、検出ステップS4に
おいて、走査領域17が微小時間ごとに区切られて検出
され、各微小時間ごとの出力電圧が複数段階にランク付
けされてディジタル化される。こうして走査領域17に
固有のコード化された検出信号が得られる。
おいて、暗号コード変換器62によって、特定のルール
に従って暗号化する。こうして暗号化されたコードが、
書込みステップS6において、コード書込み部51の磁
気ヘッドによって、コード表示部18に記録される。こ
の実施例のコード表示部18は磁気帯であるが、例えば
印字ヘッドを用いて上記暗号コードをコード表示部18
にバーコードで記録するようにしてもよい。また、ホス
トコンピュータのコード記憶領域に上記暗号コードを記
憶させるようにしてもよい。
クも上記処理装置20を使って行われる。図7は、被検
出物10の真正さをチェックするための照合プロセスの
概略を示している。ステップS11は、前述した被検出
物10の作成プロセスと同様の走査ステップS3と検出
ステップS4を含んでおり、磁気センサ30によって走
査領域17を所定速度で走査することにより、磁性素子
12の分布等に応じた検出信号を得る。
コード表示部18に記録されている暗号コードがコード
読取り部52によって読取られる。この暗号コードが、
コード再生ステップS13において、暗号コード変換器
62によって所定のルールに基いて解読されることによ
り、照合用コードが再生される。そして判別ステップS
14において、上記照合用コードと、検出ステップS4
で検出された検出信号とが比較器61によって比較さ
れ、両者が一致した時のみ、この被検出物10が本物で
あると判断され、その照合結果が表示器65に表示され
る。
に与える外部磁界が微弱でも走査領域17の検出が可能
であるから、暗号コードやその他の情報がコード表示部
18あるいはそれ以外の箇所に磁気的に記録されていて
も、これらの磁気的情報を破壊することがない。そして
上記磁気センサ30は、2つのMR素子31,32の出
力比に基く検出信号を得るようにしているので、温度変
化やノイズの影響を受けにくい。また、一般の磁気ヘッ
ドでは被検出物の移動速度によって出力の大きさが変化
してしまうが、本実施例の磁気センサ30を備えた処理
装置20であれば、移動速度や温度変化の影響を受けに
くく、出力が常にほぼ一定の大きさを示すようになる。
スにおいて、暗号コードをホストコンピュータのコード
記憶領域に登録した場合に、照合プロセスにおいてこの
ホストコンピュータから暗号コードを呼び出し、検出信
号と照合させるようにしてもよい。あるいは、照合プロ
セスにおいて、検出ステップS4で得た検出信号を作成
プロセスの場合と同じルールで暗号化し、この暗号コー
ドを、コード読取りステップS12で読取った暗号コー
ドと照合させるようにしてもよい。
磁性素子12を埋設しかつコード表示部に前記暗号コー
ドを記録することにより、この絵画が本物であることの
証しとすることもできる。また本発明は、美術品等の立
体物に磁性素子12を埋設すれば本物とイミテーション
の判別にも役立つ。
ダムに混入された被検出物を磁電変換素子の出力に基い
て磁気的にチェックするため、マイクロ波使用のチェッ
ク手段に比べて処理装置のコストが安く、しかも装置を
小形に構成することができる。また、微弱な磁界を用い
て検出できるため、ノイズ発生が回避され、SN比も高
い。そして走査領域にランダムに混入された磁性素子の
分布状態を個々の被検出物ごとに読取って暗号化するた
め、偽造を困難なものにすることができる。
で示す側面図。
図。
の変化を示す図。
す図。
フローチャート。
すフローチャート。
走査領域、18…コード表示部、20…処理装置、30
…磁気センサ、31…第1の磁電変換素子、32…第2
の磁電変換素子、50…コントローラ、51…コード書
込み部、52…コード読取り部。
Claims (2)
- 【請求項1】非磁性材料からなる基材と、磁性材料から
なる多数の磁性素子をランダムに混入した走査領域とを
有する被検出物の真正さをチェックする方法であって、 上記被検出物を作成するための作成プロセスと、上記被
検出物をチェックするための照合プロセスとを含み、 上記作成プロセスは、上記走査領域を走査する方向に並
べた一対の磁電変換素子に対して上記走査領域を相対移
動させながら上記磁電変換素子と走査領域に外部磁界を
与える走査ステップと、上記磁性素子が上記磁電変換素
子の近傍を通る時に上記磁性素子に応じて上記一対の磁
電変換素子間に生じる電気的出力の変化をとらえてこの
走査領域に固有の検出信号を得る検出ステップと、上記
検出信号を暗号化することによって暗号コードを得るス
テップと、上記暗号コードをコード表示部に記録するス
テップとを含み、 また上記照合プロセスは、上記一対の磁電変換素子に対
して上記走査領域を相対移動させながら上記磁電変換素
子と走査領域に外部磁界を与える走査ステップと、上記
磁性素子が上記磁電変換素子の近傍を通る時に上記磁性
素子に応じて上記一対の磁電変換素子間に生じる電気的
出力の変化をとらえてこの走査領域に固有の検出信号を
得る検出ステップと、上記検出ステップによって検出さ
れた検出信号と上記コード表示部に記録されている暗号
コードとを照合しかつ両者が対応した時にこの被検出物
が真正であると判断する判別ステップとを具備している
ことを特徴とする被検出物の真正さをチェックするため
の方法。 - 【請求項2】非磁性材料からなる基材と、磁性材料から
なる多数の磁性素子をランダムに混入した走査領域とを
有する被検出物の真正さをチェックする装置であって、 上記走査領域を走査する方向に並べられた第1および第
2の磁電変換素子を備える磁気センサと、上記磁電変換
素子と走査領域に外部磁界を与える磁界発生手段と、上
記被検出物を上記磁電変換素子に対して上記走査方向に
相対移動させる移送手段と、上記磁性素子が上記磁電変
換素子の近傍を通る時に上記磁性素子に応じて上記一対
の磁電変換素子間に生じる電気的出力の変化をとらえて
この走査領域に固有の検出信号を得る検出回路と、上記
検出信号を暗号化することによって暗号コードを得る手
段と、上記暗号コードをコード表示部に記録するコード
書込み手段と、上記コード表示部に記録されている上記
暗号コードを読取る読取り手段と、上記読取り手段によ
って読取られた暗号コードを上記磁気センサによって検
出された検出信号と照合しかつ両者が互いに対応した時
にこの被検出物が真正であると判断する手段とを具備し
たことを特徴とする被検出物の真正さをチェックするた
めの装置。
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DE69420335T DE69420335T2 (de) | 1993-06-24 | 1994-06-24 | Verfahren und Gerät zur Echtheitskontrolle von Objekten |
EP94109846A EP0632398B1 (en) | 1993-06-24 | 1994-06-24 | Method and apparatus for checking whether or not objects are authentic |
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