JPH0798566A - 3次元形状物への加飾方法とシュリンク転写材 - Google Patents

3次元形状物への加飾方法とシュリンク転写材

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JPH0798566A
JPH0798566A JP26590893A JP26590893A JPH0798566A JP H0798566 A JPH0798566 A JP H0798566A JP 26590893 A JP26590893 A JP 26590893A JP 26590893 A JP26590893 A JP 26590893A JP H0798566 A JPH0798566 A JP H0798566A
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浩子 近藤
Shusuke Kotake
秀典 小竹
Narikazu Naemura
成和 苗村
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KUNISHIRO KANAGATA KOGYO KK
Nissha Printing Co Ltd
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KUNISHIRO KANAGATA KOGYO KK
Nissha Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の3次元立体物の表面に、容易に転写す
ることができる3次元形状物への加飾方法とシュリンク
転写材を提供する。 【構成】 シュリンク基材上に、剥離層、絵柄層、接着
層を含む転写層が形成されたシュリンク転写材を用い
て、接着層と3次元形状物6とが接触するように包んだ
後、シュリンク転写材1を加熱収縮させて3次元形状物
6の被加飾表面に密着させ、3次元形状物6の被加飾表
面に密着する形状のラバー9をシュリンク転写材越しに
3次元形状物6に押し付けて加熱し、シュリンク基材を
剥離し、シュリンク転写材の転写層を3次元形状物6の
加飾したい表面に転写する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチックス、陶
器、金属類など3次元形状物への加飾方法とこの加飾に
用いられるシュリンク転写材に関する。
【0002】
【従来の技術】3次元形状物6として、たとえば、幅広
の天面部60と、天面部60の周囲から下向きになだら
かに設けられている側面部61とからなるパネル(図6
参照)を例にとって、従来の3次元形状物への加飾方法
を説明する。
【0003】すなわち、PETフィルムや塩化ビニル樹
脂フィルムなどの伸張性のあるフィルム基材上に、剥離
層、絵柄層、接着層を含む転写層が形成された転写材を
用意し、まず、転写材の接着層とパネルの天面部60と
が接触するように載置して、転写材とパネルとの間を密
閉状態とした後、転写材とパネルとの間の空気を真空引
きして、転写材の接着層をパネルの側面部61にも密着
させ、パネルの表面に密着する形状のラバーを転写材越
しにパネルに押し付けて加熱し、フィルム基材を剥離
し、転写材の転写層をパネルの天面部60および側面部
61に転写する、いわゆる転写法がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した従来
の転写法では、転写材を真空引きして、むりやり引き伸
ばさなければならないのでつぎのような問題点があっ
た。 (1)前記従来の方法における転写材の引き伸ばしは、
たとえばパネルの場合、側面部61の高さが約30mm以下
のものを密着させるのが限度である。これ以上の高さを
有するパネルに適用すると、転写材の剥離層や絵柄層な
どの層がフィルム基材の引き伸ばしに追従して引き伸ば
され、剥離層や絵柄層の膜厚が薄くなる。フィルム基材
がより強く引き伸ばされると、剥離層や絵柄層が追従し
きれなくなり、剥離層や絵柄層が引き裂かれたり、欠け
たりして見栄えのよくないパネルとなってしまうことが
ある。
【0005】(2)前記従来の方法における転写材の引
き伸ばしは、真空吸引口が形成されている方向に転写材
が引き伸ばされるものである。したがって、たとえばラ
ンプシェード(図7参照)のような球面の一部を切り取
った提灯型の3次元形状物6に密着させる場合、ランプ
シェードの上半球面62には密着させ易いが、真空吸引
力が作用しにくい下半球面63には密着させにくい。よ
って、下半球面63に転写させるのは極めて困難であっ
た。
【0006】したがって、この発明では任意の3次元立
体物の表面に、容易に転写することができる3次元形状
物への加飾方法とシュリンク転写材を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、この発明の3次元形状物への加飾方
法は、シュリンク基材上に、剥離層、絵柄層、接着層を
含む転写層が形成されたシュリンク転写材を用いて、接
着層と3次元形状物とが接触するように包んだ後、シュ
リンク転写材を加熱収縮させて3次元形状物の被加飾表
面に密着させ、3次元形状物の被加飾表面に密着する形
状のラバーをシュリンク転写材越しに3次元形状物に押
し付けて加熱し、シュリンク基材を剥離し、シュリンク
転写材の転写層を3次元形状物の加飾したい表面に転写
する構成とした。
【0008】また、この発明のシュリンク転写材は、シ
ュリンク基材上に、剥離層、絵柄層、接着層を含む転写
層が形成された構成とした。
【0009】まず、この発明のシュリンク転写材を詳細
に説明する。シュリンク転写材1は、シュリンク基材2
上に、剥離層3、絵柄層4、接着層5を含む転写層20
が形成されたものである(図1参照)。
【0010】シュリンク基材2は、ポリエチレンテレフ
テレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリビニルクロ
ライドフィルム、ポリスチレンフィルムなどの熱収縮性
プラスチックフィルムからなる。シュリンク基材2は、
艶表面やマット状表面など任意の表面状態を有するもの
でもよい。シュリンク基材2は、耐熱性のある2軸シュ
リンクフィルムが好ましいが、被転写物である3次元形
状物6の形状、および3次元形状物6の包み方によっ
て、縦1軸、横1軸のシュリンクフィルムを適宜選択し
て用いるとよい。
【0011】剥離層3は、アクリル系樹脂、セルロース
系樹脂、ビニル系樹脂、ゴム系樹脂などからなり、グラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法などで形成するとよい。
アクリル系樹脂、アクリル−ビニル系樹脂などで形成す
ると、表面強度、耐薬品性等の優れたものとなる。
【0012】絵柄層4は、各種顔料や染料に、アクリル
系樹脂、アクリル−ビニル系樹脂、ゴム系などの樹脂バ
インダーおよび溶剤などを混合した着色インキなどから
なり、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などで形成す
るとよい。絵柄層4は、金属光沢模様を蒸着法によって
形成したものでもよい。
【0013】接着層5は、被転写物である3次元形状物
6の材質の種類に適した感熱性あるいは感圧性の樹脂か
らなり、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などで形成
するとよい。たとえば、3次元形状物6がポリスチレン
の場合はアクリル系樹脂を、3次元形状物6がポリプロ
ピレンの場合は塩素化ポリプロピレン系樹脂などを用い
るとよい。接着層5は、転写材の加熱収縮の際の熱で活
性化して3次元形状物表面に仮着し、転写材にしわを発
生させる恐れがある。これを避けるために、接着層5中
にシリカなどの微粉末を含有させておき、シュリンク転
写材1の加熱収縮の際に、接着層5と3次元形状物表面
との間のすべりをよくしておいてもよい。
【0014】以上説明したシュリンク転写材1を用い
て、3次元形状物6を加飾する方法を説明する。具体的
には、3次元形状物6を保持するアルミ治具7と、アル
ミ治具7を移動させるスライドテーブル8と、3次元形
状物6の表面に密着する形状のラバー9とを用いた例に
基づいて説明する。
【0015】まず、シュリンク転写材1の接着層5と3
次元形状物6とが接触するように、シュリンク転写材1
で3次元形状物6を包む(図2参照)。
【0016】3次元形状物6は、たとえば、幅広の天面
部60と、天面部60の周囲から下向きになだらかに設
けられている側面部61とからなるパネル(図6参照)
や、ランプシェード(図7参照)のように球面の一部を
切り取った提灯型の3次元形状物がある。3次元形状物
は、プラスチック成形品や木材、金属、ガラスなどの材
質からなるものがある。
【0017】包み方は、3次元形状物6の表面の少なく
とも被加飾部分を覆うようにシュリンク転写材1を被
せ、位置合わせを行い、シュリンク転写材1の端部を3
次元形状物6の裏面まで回り込ませて固定させるとよ
い。あるいは、3次元形状物6をアルミ治具7に嵌め込
んだ後、シュリンク転写材1の端部をアルミ治具7の端
部に固定してもよい。あるいは、シュリンク転写材1を
予め筒状あるいは袋状にしておき、シュリンク転写材1
の中に3次元形状物6を入れて位置合わせするようにし
てもよい。
【0018】つぎに、シュリンク転写材6を加熱収縮さ
せて3次元形状物6の被加飾表面に密着させる(図2参
照)。加熱収縮は、たとえば、3次元形状物6をアルミ
治具7に嵌め込み、スライドテーブル8をスライドさせ
て3次元形状物6を100℃の熱風乾燥機内に移動させ、1
0秒間加熱させるとよい。加熱収縮されたシュリンク転
写材1は3次元形状物6の被加飾表面に密着する。その
後、スライドテーブル8をスライドさせて3次元形状物
6を熱風乾燥機内から、3次元形状物6の被加飾表面に
密着する形状のラバー9の下に移動させる(図3参
照)。
【0019】つぎに、ラバー9を降下させ、シュリンク
転写材越しに3次元形状物6に押し付けて加熱する(図
4参照)。この加熱によって、接着層5が3次元形状物
表面に融着する。3次元形状物6として、ランプシェー
ド(図7参照)のように球面の一部を切り取った提灯型
のものを用いる場合は、ラバー9と3次元形状物6とが
分離しやすいように、分割ラバー90を用いるとよい
(図8、図9参照)。
【0020】つぎに、シュリンク基材2を剥離し、シュ
リンク転写材1の剥離層2、絵柄層3、接着層4の各
層、すなわち転写層20を3次元形状物6の加飾したい
表面に転写する。
【0021】
【作用】この発明では、転写材を加熱収縮させて、3次
元立体物の表面に密着させるようにしている。よって、
転写材は、引き伸ばされずに、3次元立体物の表面に密
着する。また、転写材は、真空吸引なしで、球面状の3
次元立体物のどのような表面にも同等に密着する。その
後、ラバーを押し付けて加熱することによって、接着層
が3次元形状物表面に融着し、剥離層や絵柄層などの転
写層を3次元形状物の表面に転写し加飾する。
【0022】
【発明の効果】この発明は、以上のような構成と作用で
あり、転写材は引き伸ばされないので、たとえば、天面
部、側面部からなる3次元形状物の側面部の高さが大き
くなっても、転写材の剥離層や絵柄層などの転写層は、
膜厚が薄くなったり、引き裂かれたり、欠けたりせず、
見栄えのよい3次元形状物が得られる。
【0023】また、たとえば、球面の一部を切り取った
ような提灯型の3次元形状物に密着させる場合でも、上
半球面、下半球面に関係なく一度にきれいに転写させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のシュリンク転写材を示す断面図で
ある。
【図2】 この発明の3次元形状物への加飾方法におけ
る一工程を示す断面図である。
【図3】 この発明の3次元形状物への加飾方法におけ
る一工程を示す断面図である。
【図4】 この発明の3次元形状物への加飾方法におけ
る一工程を示す断面図である。
【図5】 この発明の3次元形状物への加飾方法におけ
る一工程を示す断面図である。
【図6】 3次元形状物の一例を示す斜視図である。
【図7】 3次元形状物の他の一例を示す斜視図であ
る。
【図8】 分割ラバーを用いた場合のこの発明の3次元
形状物への加飾方法の一工程を示す断面図である。
【図9】 分割ラバーを用いた場合のこの発明の3次元
形状物への加飾方法の一工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シュリンク転写材 2 シュリンク基材 20 転写層 3 剥離層 4 絵柄層 5 接着層 6 3次元形状物 60 天面部 61 側面部 62 上半球面 63 下半球面 7 アルミ治具 8 スライドテーブル 9 ラバー 90 分割ラバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 苗村 成和 京都府京都市中京区壬生花井町3番地 日 本写真印刷株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュリンク基材上に、剥離層、絵柄層、
    接着層を含む転写層が順次形成されたシュリンク転写材
    を用いて、接着層と3次元形状物とが接触するように包
    んだ後、シュリンク転写材を加熱収縮させて3次元形状
    物の被加飾表面に密着させ、3次元形状物の被加飾表面
    に密着する形状のラバーをシュリンク転写材越しに3次
    元形状物に押し付けて加熱し、シュリンク基材を剥離
    し、シュリンク転写材の転写層を3次元形状物の加飾し
    たい表面に転写することを特徴とする3次元形状物への
    加飾方法。
  2. 【請求項2】 シュリンク基材上に、剥離層、絵柄層、
    接着層を含む転写層が形成されたことを特徴とするシュ
    リンク転写材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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