JPH0798458A - 液晶素子 - Google Patents

液晶素子

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JPH0798458A
JPH0798458A JP6202833A JP20283394A JPH0798458A JP H0798458 A JPH0798458 A JP H0798458A JP 6202833 A JP6202833 A JP 6202833A JP 20283394 A JP20283394 A JP 20283394A JP H0798458 A JPH0798458 A JP H0798458A
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勝利 中村
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靖浩 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶分子の配向状態を改善することにより、
表示特性を改善した液晶素子を提供する。 【構成】 液晶5として、Ch相を持たず、かつSmA
相からSm*C相に移る温度近傍で層間隔が減少する第
1の変移点における層間隔(dA )と、その第1の変移
点からの温度降下に従って上記層間隔が減少から再び増
加に変化する第2の変移点における層間隔(dmin )と
の関係が、0.99≦dmin /dA を満たすものを用い
る。さらにその液晶5の、上下基板3のそれぞれの界面
でのIso−SmA相転移温度に差を生じさせるように
構成する。これにより、層法線方向の面内均一性が良く
なり、しかも見かけのチルト角が大きくなってユニホー
ム配向が得られる。その結果、輝度,コントラストのよ
り大きな液晶素子を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイや液
晶シャッター等で用いる液晶素子に係り、詳しくは、液
晶分子の配向状態を改善することにより、表示特性およ
び駆動特性を改善した液晶素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】強誘電
性液晶分子の屈折率異方性を利用し、偏光素子との組み
合わせによって透過光線を制御する型の表示素子がクラ
ーク(Clark)及びラガウォール(Lagerwa
ll)により提案されている。(特開昭56−1072
16号公報、米国特許第4367924号明細書等)。
この強誘電性液晶は、一般に特定の温度域において、非
らせん構造のカイラルスメクティックC相(Sm*C)
またはH相(Sm*H)を有し、この状態において、印
加される電界に応答して第1の光学的安定状態と第2の
光学的安定状態とのいずれかを取り、かつ電界の印加の
ないときはその状態を維持する性質、すなわち双安定性
を有する。また電界の変化に対する応答も速やかであ
り、高速ならびに記憶型の表示素子用としての広い利用
が期待され、特にその機能から大画面で高精細なディス
プレイへの応用が期待される。
【0003】この双安定性を有するカイラルスメクティ
ック(強誘電性)液晶を用いた光学変調素子が所定の駆
動特性を発揮するためには、一対の平行な基板間に配列
される液晶が、電界の印加状態とは無関係に、上記2つ
の安定状態の間での交換が効率的に起こるような分子配
列状態にあることが必要である。 [層法線方向の面内均一性とユニホーム配向の実現]X
線解析の結果、スメクティック液晶の素子内における層
構造は、SmA相からSm*C相へ転移すると層間隔が
縮むため、当接考えられていた基板に対して層が折れ曲
がらずにほぼ垂直に形成される本棚状層構造(ブックシ
ェルフ層構造)ではなく、くの字に折れ曲がった層構造
(シェブロン層構造)であることが確認された。このシ
ェブロン層構造を形成とすると、プレチルト角αが層の
傾き角とほぼ等しくならなければ、見かけのチルト角θ
aとチルト角Θとの関係がユニホーム配向を表す式、 Θ>θa>Θ/2 を満たすことはない。
【0004】しかし、本発明者らによればシェブロン構
造を持つ場合、見かけのチルト角の大きな素子を得るこ
とは経験上難しいことが分かった。輝度、コントラスト
のより大きなスメクティック液晶素子を得るためには、
スメクティック層の温度による変化を極力少なくし、層
を立てる(即ち、層の傾きを小さくする)必要があるこ
とが判明した。つまり従来のスメクティック液晶素子で
は、よりコントラストの高いユニホーム配向を得ること
はシェブロン構造を用いる限り、容易ではない。
【0005】また、スメクティック液晶のコントラスト
を左右するのは層法線方向の面内均一であり、暗状態で
の透過光をいかに抑えるかも重要な要因である。
【0006】そこで、本発明者らは、ブックシェル層構
造と呼ぶところのスメクティック層構造を得るべく、液
晶材料としてコレステリック相(Ch相)を呈さない相
転移系列をもつ液晶材料を用いることを試みた。
【0007】しかし、従来のコレステリック相(Ch)
を持たない液晶、例えばIso−SmA−Sm*Cとい
う相系列の液晶を用いた液晶素子の場合、無電圧印加で
は、Iso相(Isotropic:等方相)からSm
A相への降温過程でのバトネの発生時に、層法線方向の
面内均一性が崩れ易いことが判明した。
【0008】一方、従来のコレステリック相をもたない
液晶を用いた液晶素子においては、次に述べる「放置単
安定性」を改善しなければならない。 [放置単安定性]先に述べた“双安定性”は、カイラル
スメクティック液晶の優れた特性の一つであるが、この
特性を利用した、異なる2つの安定状態をスイッチング
させる素子においては、その2つの安定状態間をスッチ
ングさせる閾値の変動が駆動特性を大きく悪化させてし
まう。この閾値の変動の大きな原因として、“焼き付
き”(surface memory)がある。つまり
双安定性を有する従来のカイラルスメクティック液晶素
子では、この“焼き付き”の現象のために、上記駆動特
性が悪化して信頼性が損なわれるという問題があった。
【0009】上記“焼き付き”は、一方の安定状態に長
い間液晶が放置されることにより生じるものであるの
で、このような特性を放置単安定性と呼ぶ。
【0010】本発明は、上述した各技術課題を解決する
ものであり、表示特性および駆動特性に優れた液晶素子
を提供することを目的とする。
【0011】本発明の別の目的は、コントラストが高
く、配向欠陥の少ない液晶素子を提供することにある。
【0012】本発明の更に別の目的は、コントラストが
高く、焼き付き現象の起こり難い液晶素子を提供するこ
とにある。
【0013】本発明の他の目的は、液晶素子の移動によ
る基板間隔の厚さの不均一性が生じ難い液晶素子を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、コレス
テリック相を呈さない相系列をもつ液晶と、非対称な配
向処理がなされた一対の基板と、を有する液晶素子によ
り達成される。
【0015】即ち、本発明に係る第1の液晶素子は、上
下の基板間に配置された液晶が、Ch相を持たず、かつ
SmA相からSm*C相に移る温度近傍で層間隔が減少
する第1の変移点における層間隔(dA )と、その第1
の変移点からの温度降下に従って上記層問題が減少から
再び増加に変化する第2の変移点における層間隔(dmi
n )とを有し、その第1の変移点における層間隔(dA
)と第2の変移点における層間隔(dmin )との関係
が、0.99≦dmin /dA を満たすものであり、さら
に上記液晶の、上記上下基板のそれぞれの界面でのIs
o−SmA相転移温度に差を生じさせる手段が設けられ
たことを特徴とする。
【0016】本発明に係る第2の液晶素子は、上下の基
板間に配置された液晶がCh相をもたず、かつSmA相
からSm*C相に移る温度近傍で層間隔が増加から減少
に変化する第1の変移点における層間隔(dA )と、そ
の第1の変移点からの温度降下に従って上記層間隔が減
少から再び増加に変化する第2の変移点における層間隔
(dmin )とを有し、その第1の変移点における層間隔
(dA )と第2の変移点における層間隔(dmin )との
関係が、0.99≦dmin /dA を満たすものであり、
さらに上記上下の基板上のいずれか一方には、上記液晶
を配向するための一軸性配向処理として配向膜が形成さ
れるとともに、その配向膜のガラス転移点を200℃以
上のものとするか、ポリイミド膜を用いることを特徴と
する。
【0017】
【作用】上記第1の液晶素子に用いられる液晶は、上下
基板のそれぞれの界面でのIso−SmA相転移温度に
差があるために、上下基板のそれぞれの界面のどちらか
一方からIso−SmA相転移が開始されることにな
り、しかも0.99≦dmin /dA という特性を有する
ことから、Ch相を持たない液晶を用いても層法線方向
の面内均一性が良くなるとともに、見かけのチルト角が
大きくなってユニホーム配向となる。従って、この液晶
を用いることにより、輝度、コントラストのより大きな
液晶素子を実現することが可能となる。
【0018】また、上記第2の液晶素子では、液晶が
0.99≦dmin /dA の関係を満たす特性を有し、し
かも上下の基板上に一軸性配向処理として配向膜が設け
られたことにより、層の傾き角の小さい、ブックシェル
フ層構造に近い配向が達成される。つまりこの液晶は、
Ch相を持たなくても、層法線方向の面内均一性が良く
なるとともに、見かけのチルト角が大きくなってユニホ
ーム配向となる。その結果、輝度、コントラストがより
大きくなって、表示特性が向上するとともに、焼き付き
がほとんどなくなって、2つの安定状態間をスイッチン
グさせる閾値の変動が抑えられ、駆動特性が向上する。
【0019】
【実施例】本発明の好適な1つの実施態様は、Ch相を
呈さない相系列をもつ液晶材料(以下、Chレス液晶と
いう)を用いて、上下基板の界面における配向処理を異
ならしめ、Iso−SmA相転移温度を異ならしめるも
のである。上述した、本発明者らが試みたChレス液晶
を用いた素子においては、上下基板の配向処理をそれぞ
れ同じようにしたために欠陥が生じ、層法線方向の面内
均一性が良いものではなかった。そこで、本発明者らが
上下基板内面の配向処理を異ならしめた素子を作製して
みたところ、層法線方向の面内均一性が向上した。
【0020】また、本発明の別の実施態様は、Chレス
液晶を用いた素子において、その配向膜をガラス転移点
が200℃以上の材料で形成することにより、層法線方
向の面内均一性を向上させるものである。
【0021】図1は、本発明に用いられる液晶素子の構
成を模式的に示す断面図である。
【0022】図1において、1は一対の透明電極、2は
配向膜、3は上下の基板、5は液晶、6は偏光板、7は
シール材、9はリード線、10は電源、11は光源であ
る。
【0023】本発明に用いられる素子の一対の基板3と
しては、少なくとも一方が透明な基板であればよく、ガ
ラス、高分子材料、石英、シリコン、アルミニウム等の
金属、半導体、絶縁体から選択される材料の少なくとも
1つ以上から構成する。
【0024】また、本発明に用いられる配向膜2として
は、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール等
の有機高分子膜、または、酸化シリコン、窒化シリコ
ン、TiSi等の無機膜が用いられる。また、これらの
膜にはラビング法や斜方蒸着法等により一軸性配向処理
を施すことが望ましい。
【0025】配向膜2の材料や配向処理の選択は、上述
した本発明の実施態様に必要な条件を満たすように適宜
になされ得る。好ましくは、ガラス転移点が200℃以
上のポリイミドを両基板に設け、その一方をラビングす
る方法が、本発明の液晶素子を得るには最も簡素な作製
工程である。そして、ラビング等の処理を施さないノン
ラビングの他方の配向膜2としては、液晶分子をランダ
ム配向させる膜を用いる。
【0026】さらに、本発明においては、液晶5とし
て、単にChレス液晶を用いるのではなく、その液晶の
スメクティック層間隔の温度依存性が特定されたChレ
ス液晶を用いることが望ましい。そのような液晶を用い
ると、層法線方向の面内均一性が大幅に改善され、良質
のブックシェルフ層構造が得られる。
【0027】図2は、上述したスメクティック層間隔と
温度との関係を示す図である。図2中、横軸が温度を、
縦軸が層間隔を示す。
【0028】dA は、SmA相からSm*C相に転送す
る相転移温度(TA )近傍において、層間隔が、温度が
低くなるにつれて減少し始める時の層間隔の最大値であ
る。
【0029】dmin は、Sm*C相を呈する温度範囲に
おいて、層間隔dが取り得る層間隔の極小値である。
【0030】図のように、温度TA 近くで層間隔が減少
し始める点を第1の変移点、層間隔が極小値をもつよう
に変化する点を第2の変移点と呼ぶことにする。
【0031】本発明に用いられるChレス液晶において
は、液晶性化合物の組成、液晶性組成物の組成比等を適
宜選択することにより、層間隔dA 、dmin の値を変え
ることができる。
【0032】具体例は、後述する実施例を参照された
い。その実施例においては、下記の構造式(化1)に示
すダイマー系液晶化合物を所定量用いることにより、層
間隔dA 、dmin の関係が、0.96≦dmin /dA 、
より好ましくは、0.99≦dmin /dA となるように
組成物を設計した。
【0033】
【化1】 図2中、一点鎖線CLのように、dA とdmin との差が
大きくなり、dmin /dA <0.90となると、SmA
からSmCへの相転移において、欠陥を生じ易くなる。
【0034】このように、シロキサンダイマー骨格を含
むカイラルドーパントを有する液晶組成物は、スメクテ
ィック層間隔の変化(温度依存性)を制御できるので、
高コントラストのブックシェルフ層構造を持つ液晶素子
用の材料として好ましいものである。
【0035】ダイマー系化合物については、例えば、特
開平1−160986号公報、米国特許出願No.28
5430(1988年12月16日出願)の明細書に記
載されている。
【0036】本発明者らによれば、上述した液晶を均一
に配向させてユニホーム配向を得るには、上下基板のそ
れぞれの界面のどちらか一方のIso−SmA相転移を
開始させることが有効であることが認められた。ところ
が、強誘電性液晶素子の上下基板間隔は1〜2μm程度
であり、均一配向させるために有効な温度勾配を与える
ことは困難であった。そこで、本発明者らは、配向処理
した素子内の相転移温度が、バルク状態のでの相転移温
度とは配向処理面の状態によって異なることを応用し、
上下基板を非対称配向処理することによって上下基板の
それぞれの界面でのIso−SmA相転移温度に差を設
けることを可能とした。
【0037】本発明においては、非対称配向処理によ
り、上下基板内面におけるプレチルト角を非対称にする
ことが望ましい。
【0038】また、徐冷速度にかかわらず安定で均一な
配向を得るには、上記Iso−SmA相転移温度差を
0.5℃以上とすることが望ましい。
【0039】本発明に用いられる強誘電性液晶は、上下
基板のそれぞれの界面でのIso−SmA相転移温度に
差があるために、上下基板のそれぞれの界面のどちらか
一方からIso−SmA相転移が開始されることにな
り、しかも0.99≦dmin /dA という特性を有する
ことから、本発明の一実施態様による液晶素子は、Ch
相を持たない液晶を用いても層法線方向の面内均一性が
良くなるとともに、見かけのチルト角が大きくなってユ
ニホーム配向となる。従って、この強誘電性液晶を用い
ることにより、輝度、コントラストのより大きな強誘電
性液晶素子を実現することが可能となる。
【0040】本発明の一実施態様による液晶素子では、
スメクティック液晶が0.99≦dmin /dA の関係を
満たす特性を有し、しかも上下の基板上に一軸性配向処
理として配向膜が設けられたことにより、層の傾き角の
小さい、ブックシェルフ層構造に近い配向が達成され
る。つまり上記スメクティック液晶は、Ch相を持たな
くても、層法線方向の面内均一性が良くなるとともに、
見かけのチルト角が大きくなってユニホーム配向とな
る。その結果、輝度、コントラストがより大きくなっ
て、表示特性が向上するとともに、焼き付きがほとんど
なくなって、2つの安定状態間をスイッチングさせる閾
値の変動が抑えられ、駆動特性が向上する。 〈実施例1〉本実施例における強誘電性液晶素子(セ
ル)の構造としては、図1に示した液晶素子と同様であ
る。
【0041】図1の構造において、1は電極であり、下
記の液晶に電界を印加するためのSnO2 、In23
やITO(Indium Tin Oxide)等の一対の透明導電体か
ら成る。この電極1上の少なくとも一方に液晶を配向さ
せるための斜方蒸着層、ラビングを施した有機高分子
層、LB膜等の一軸性配向処理が施された配向層2を設
ける。なお、電極1と配向層2間にSiN、SiO、T
iSi等の絶縁層を設けてもよい。3は、上記一対の透
明電極1が設けられた基板である。その上下の基板3間
には、強誘電性を示し得る液晶5が配置され、各基板3
の間隔はスペーサ(図示せず)によって保持されてい
る。また、6は一対の偏向板、7はシール材、9はリー
ド線、10は電源、11は光源である。
【0042】上記強誘電性液晶5としては、Ch相を持
たず、かつSmA相からSm*C相に移る温度近傍で層
間隔が減少し始める第1の変移点(dA )と、その第1
の変移点からの温度降下に従って上記層間隔が再び増加
することで極小値をとる第2の変移点(dmin )とを有
し、その第1の変移点(dA )と第2の変移点(dmin
)との関係が、0.99≦dmin /dA を満たすよう
なカイラルスメクチック相状態のものを用いる。
【0043】本実施例における強誘電性液晶5は、下記
の特性(室温におけるデータ)を有するFLC−Aを用
いた。また比較例1には、帝国化学社製のTKF−86
16を用いた。
【0044】 Cryst - SmC* - SmA - Iso dmin/dA Ps(nC/cm2) Θ( °) FLC−A -13.6 53.2 79.0 0.99 2.5 12.2 TKF−8616 -13 52 64 0.94 21 21.5 そして本実施例における液晶5の組成物は、下記の構造
式(化2)で表される複数の化合物を、各化合物と共に
示した重量部で混合したものである。
【0045】
【化2】 また、この液晶セルでは、上記強誘電性液晶5の、上下
基板3のそれぞれの界面でのIso−SmA相転移温度
に差を生じさせるために、その上下の基板3として、非
対称構成のものを用いる。その非対称構成とする手段と
しては、強誘電性液晶5との間の透明電極1の厚さを変
える、あるいは絶縁膜を一方の基板3にのみ形成する、
あるいはその絶縁膜の厚さを変える、あるいは異なる絶
縁膜を設けるなどの方法がある。
【0046】上記構成の液晶セルの強誘電性液晶5は、
上下基板3のそれぞれの界面でのIso−SmA相転移
温度に差があるために上下基板3のそれぞれの界面のど
ちらか一方からIso−SmA相転移が開始されること
になり、しかも0.990≦dmin /dA という特性を
有することから、Ch相を持たなくても層法線方向の面
内均一性が良くなるとともに、見かけのチルト角が大き
くなってユニホーム配向となる。従って、この強誘電性
液晶5を用いることにより、後述の実施例のように、輝
度,コントラストのより大きな強誘電性液晶素子を実現
することができる。
【0047】次に、本実施例における液晶素子の各種特
性の測定法について説明する。 〈相転移温度の測定〉上下非対称構成で作られた液晶セ
ルの上下基板の界面での相転移温度は、上下各々の基板
で対称に基準セルを構成、作成し、基準セルの相転移温
度を測定することによって、間接的ではあるが、それを
本発明の液晶セルの上下基板上での相転移温度とした。
【0048】液体相からSmA相への相転移温度は、メ
トラーFP80温度コントローラとFP82ホットステ
ージとを用いて、まず、Iso−SmA相転移温度+1
0℃の温度で5分間放置後、−1℃/minの徐冷レー
トで降温し、SmAのバトネが発生した温度とした。 〈コントラスト測定〉液晶セルを一対の90°クロスニ
コル偏向子の間に挟み、液晶分子がスイッチングするに
十分な大きさのパルスを印加してから90°クロスニコ
ルを消光位(最暗状態)にセットし、この時の透過率を
フォトマルチプレータにより測定し、続いて逆極性のパ
ルスを印加し、この時の透過率(明状態)を同様の方法
で測定することでコントラストを測定する。なお、基準
となる透過率0%は光を遮断した状態でのフォトマルチ
プレータの出力、100%はパラニコル偏向子を透過し
た光を検知したときのフォトマルチプレータの出力であ
る。 〈プレチルト角αの測定〉Japanese Journal of Applie
d Physics Vo.119(1980) No.10.Short Notes 2013 に記
載されている方法(クリスタルローテーション法)に従
って求めた。なお、測定用の液晶セルは上下界面での液
晶の傾きが平行かつ同一方向になるように2枚の基板を
張り合わせて作成した。またプレチルト角測定用の液晶
としては、チッソ社製強誘電性液晶CS−1014に下
記の構造式(化3)で示される化合物を重量比で20%
混合したものを標準液晶として封入し測定を行った。こ
の混合した液晶組成物は、10〜55℃でSmA相を示
す。
【0049】
【化3】 測定法は、液晶セルを上下の基板3に垂直かつ配向処理
軸を含む面で回転させながら、回転軸と45°の角度を
なす偏向面を持つヘリウム・ネオンレーザー光を回転軸
に垂直な方向から照射して、その反対側で入射偏向面と
平行な透過軸を持つ偏向板を通してフォトダイオードで
透過光強度を測定した。
【0050】干渉によってできた透過光強度の双曲線群
の中心となる角と液晶セルに垂直な線とのなす角をφx
とし、次の式、 sin2α=(-2sinφx)/[(no+ne){1- (sinφx/no)2}0.5] に代入してプレチルト角αを求めた。 〈層間隔dおよび層の傾料角δの測定〉基本的にはクラ
ークらによって発表された方法(Japan Display ’8
6,Sep.30〜Oct.2,1986,pp.45
6〜458)、あるいは大内らの方法(Japanese Journ
al of Applied Physics ,27(5)(1988)p
p.L725〜728)と同様の方法を用いた。
【0051】測定装置は回転対陰極方式のMACサイエ
ンス社製X線回折装置を用い、銅のKα線を分析線とし
た。液晶セルには基板ガラスとしてX線の吸収を極力低
減するために8Oμm厚ガラス(コーニング社製商品名
マイクロシート)を用い、その他は通常のセル化行程を
そのまま使用した。液晶の層間隔dの測定は、バルク液
晶を試料ガラス上に途り、通常の粉末X線回折法と同様
に2θ/θスキャンを行った。そして、X線強度がピー
クを呈する角度の値から上記文献で示された方法にてd
を算出した。これを、温度を変えて複数回繰り返し行う
ことで図2のような層間隔の強度依存性が求められる。
【0052】一方、層傾斜角δの測定は、上記と同じ8
Oμm厚の2枚のガラス板を1.5μmのギャップを介
して対向させてセルを作成し、徐冷により配向させ、こ
れに上記層間隔を得た2θにX線検出器を合わせ、セル
をθスキャンし、上記文献で示された方法でδを算出し
た。
【0053】次に、上記構成の液晶セルの具体的な実験
例および比較例について説明する。 〈実験例1〉約15Onm厚のITO膜が設けられてい
る1.lmm厚のガラス板を2枚用意し、その一方の基
板上に日立化成社製のLQl802のNMP/nBC=
1/1の1.5重量%溶液を、2000rpm、20秒
のスピンコートにて成膜後、270℃、約1時間の加熱
焼成処理を施し、第1の配向膜を形成した。この時の膜
厚は20nmであった。また、他方の基板上には東レ社
製のLP64をNMP/nBC=2/1の1.0重量%
溶液を2700rpm、20秒のスピンコートにて成膜
後、200℃、約1時間の加熱処理を施し、第2の配向
膜を形成し、た。この時の膜厚は10nmであった。こ
のようにして形成された第2の配向膜に、ナイロン植毛
布による一方向ラビング処理を行った。一方、第1の配
向膜にはラビングを行わなかった。その後、スペーサと
しての平均粒径1.5μmのアルミナビーズを一方の基
板上に散布した後、2枚のガラス基板を重ね合わせてセ
ルを作成した。
【0054】このセルに、上述した液晶材料FLC−A
を等方相下で真空注入してから0.5℃/minで室温
まで徐冷することによって配向させ液晶セルを作成し
た。この液晶は、急冷でも均一配向を形成する。
【0055】この液晶セルを、一対の90°クロスニコ
ル偏向子の間に挟んで50μSの30Vパルスを印加し
てから90°クロスニコルを消光位(最暗状態)にセッ
トし、この時の透過率をフォトマルチプレータにより測
定し、続いて50μSのー30Vパルスを印加し、この
時の透過率(明状態)を同様の方法で測定したところ、
チルト角θaは約12°であり、最暗状態時の透過率は
0.15%、明状態時の透過率は15%で、コントラス
ト比は100:1であった。
【0056】上記実験例1と同じ基板の両方に第1の配
向膜(LQ1802)を形成し、非ラビングのその基板
を1.5μmのギャップを保って重ね合わせ、実験例1
と同じ液晶を用いて相転移温度測定用のセルを作成し、
相転移温度の測定を上記方法で試みたところ、Iso−
SmA相転移温度は78.0℃であり、Sm*C相にお
ける配向は、ランダム配向状態であった。同様に第2の
配向膜(LP64)を設けた一対の基板においてもラビ
ング方向が互いに平行でかつ同方向になるように重ね合
わせて相転移温度測定用のセルを作成し、測定した結果
79.8℃であり、筋状の欠陥の残る配向状態であっ
た。従って、実験例1の上下の基板は、それぞれの界面
で1.8℃の相転移温度差が生じるような非対称構成と
なっており、これによって均一配向が得られた。また、
上記Iso−SmA相転移温度差については、徐冷速度
にかかわらず安定で均一な配向を得るには、0.5℃以
上とすることが望ましい。
【0057】さらに、非ラビング処理した第1の配向膜
(LQ1802)を付与した一対の基板を20μmのギ
ャップを保って重ね合わせることによりプレチルト角測
定用のセルを作成し、プレチルト角の測定を上記方法で
試みたところ、消光位のない垂直配向になり、プレチル
ト角は約90°であった。同様に第2の配向膜を付与し
た基板においてもラビング方向が互いに平行でかつ逆方
向になるように重ね合わせることによりプレチルト角測
定用のセルを作成し、クリスタルローテーション法で測
定したところ、約2°であった。 〈実験例2〉約150nm厚のIT0膜が設けられてい
る1.1mm厚のガラス板を用意し、その基板上に日立
化成社製のLQl802のNMP/nBC=1/1の
1.5重量%溶液を200Orpm、20秒のスピンコ
ートにて成膜後、270℃約1時間の加熱焼成処理を施
し、第1の配向膜を得た。この時の膜厚は2Onmであ
った。このようにして形成された塗布型配向膜に、第1
の基板には、ラビングローラー押し込み0.4mm、回
転数100Orpm、基板送り速度2Omm/sのナイ
ロン植毛布による一方向ラビング処理を行い、第2の基
板には押し込み0.25mm、100Orpm、5Om
m/sのラビング処理を行った。その後、スペーサとし
て平均粒径1.5μmのアルミナビーズを一方の基板上
に散布した後、2枚のガラス基板をラビング方向が平行
でかつ同一方向になるように重ね合わせてセルを作成し
た。
【0058】このセルに、上述の液晶材料FLC−Aを
等方相下で真空注入してから1.0℃/minで室温ま
で徐冷することによって配向させた。
【0059】この液晶セルを一対の90°クロスニコル
偏向子の間に挟んで50μSの30Vパルスを印加して
から90°クロスニコルを消光位(最暗状態)にセット
し、この時の透過率をフォトマルチプレータにより測定
し、続いて50μSの−30Vパルスを印加し、この時
の透過率(明状態)を同様の方法で測定したところ、チ
ルト角θaは約11.5°であり、最暗状態時の透過率
は0.16%、明状態時の透過率は14%で、コントラ
スト比は88:1であった。
【0060】また、相転移温度を測定するために、全く
同一の処理を施した第1の基板2枚を1.5μmのギャ
ップを保ってラビング方向が平行でかつ同一方向になる
ように重ね合わせることにより作成したセルにおけるI
so−SmA相転移温度は78.5℃で、Sm*C相の
配向はランダム配向であった。他方の基板b2枚を用い
て同様にセルを作成したところ、Iso−SmA相転移
温度は79.5℃でSm*C相の配向状態は欠陥のある
ユニホーム配向であった。
【0061】さらに、全く同一の処理を施した第1の基
板を20μmのギャップを保ってラビング方向が平行で
かつ逆方向に重ね合わせることによりプレチルト角測定
用のセルを作成し、プレチルト角の測定を上記方法で試
みたところ、58°であった。同様に基板bにおいても
ラビング方向が互いに平行でかつ逆方向になるように重
ね合わせることによりプレチルト角測定用のセルを作成
し、クリスタルローテーション法で測定したところ、約
6°であった。 〈実験例3〉約100nm厚のIT0膜が設けられてい
る1.lmm厚のガラス板2枚を用意し、その第1の基
板上に東レ社製のLP64をNMP/nBC=2/1の
1.0重量%溶渡を2700rpm、20秒のスピンコ
ートにて成膜後、200℃約1時間の加熱処理を施し
た。この時の膜厚は10nmであった。第2の基板上に
は、シランカップリング剤をスピンコー卜にて30nm
塗布した。このようにして形成された両基板に、ナイロ
ン植毛布による一方向ラビング処理を行った。その後、
スペーサとなる平均粒径1.5μmのアルミナビーズを
一方の基板上に散布した後、2枚のガラス基板をラビン
グ方向が平行でかつ同一方向になるように重ね合わせて
セルを作成した。このセルに、FLC−Aを等方相下で
真空注入してから1.0℃/minで室温まで徐冷する
ことによって配向させた。この時は、均一配向を呈して
いた。しかし、90℃から一気に室温に急冷したところ
配向の均一性は損なわれていた。
【0062】ここで、全く同一の処理を施した第1の基
板を1.5μmのギャップを保ってラビング方向が平行
でかつ同一方向になるように重ね合わせることにより作
成したセルにおけるIso―SmA相転移温度は79.
7℃であり、Sm*C相の配向は筋状の欠陥が残ってい
た。第2の基板においても同様にセルを作成したとこ
ろ、Iso―SmA相転移温度は79.5℃でSm*C
相の配向状態はランダム配向であった。
【0063】また、全く同一の処理を施した第1の基板
を2Oμmのギャップを保ってラビング方向が平行でか
つ逆方向に重ね合わせプレチルト角測定用の作成しプレ
チルト角の測定を上記方法で試みたところ、1.8°で
あった。同様に第2の基板においてもラビング方向が互
いに平行でかつ逆方向になるように重ね合わせてプレチ
ルト角測定用のセルを作成し、クリスタルローテーショ
ン法で測定したところ、0.5°であった。 〈比較例1〉上記実験例3と全く同じセルに、上述した
液晶材料TKF−8616を注入してから1.0℃/m
inで室温まで徐冷することによって配向させた。
【0064】この液晶セルを一対の90°クロスニコル
偏向子の間に挟んで50μSの30Vパルスを印加して
から90°クロスニコルを消光位(最暗状態)にセット
し、この時の透過率をフォトマルチプレータにより測定
し、続いて50μSの−30Vパルスを印加し、この時
の透過率(明状態)を同様の方法で測定したところ、チ
ルト角θaは約7°であり、最暗状態時の透過率は1.
8%、明状態時の透過率は11%で、コントラスト比は
6:1であった。この配向状態はユニホーム配向ではな
かった。
【0065】以上説明したように、本発明の実施例にお
ける強誘電性液晶は、Ch相を持たなくても層法線方向
の面内均一性が良くなり、しかも見かけのチルト角が大
きくなってユニホーム配向となる。従って、この強誘電
性液晶を用いることにより、輝度、コントラストの大き
な、表示特性の良い強誘電性液晶素子を実現することが
できる。 〈実施例2〉図3は、本発明の実施例2におけるカイラ
ルスメクティック液晶素子(セル)の構成を模式的に示
す断面図である。
【0066】図3のように、上下の基板11a,11b
のそれぞれの対向面に、In23あるいはITO(Ind
ium Tin Oxide)等の透明電極12a,12bが設けら
れ、その各透明電極12a,12b上には、ショート防
止層13a,13bを介して配向膜14a,14bが形
成されている。その上下の配向膜14a,14bの間隔
は、ビーズスペーサ15によって保持されている。そし
て上下の配向膜14a,14bの間に、カイラルスメク
ティック液晶15が配置されている。また上下の基板1
1a,11bを挟む形で偏向板17a,17bが配置さ
れている。
【0067】上記配向膜14a,14bは、上記カイラ
ルスメクティック液晶16を配向するための一軸性配向
処理として上下の基板11a,11b上に設けられた配
向膜で、その一方の基板11a上の配向膜14aは、ガ
ラス転移点が200℃以上のもの、あるいはポリイミド
である。また他方の基板11b上の配向膜14bは、そ
れのみを基板11b上に形成した場合にはランダム配向
になるような配向膜である。
【0068】上記カイラルスメクティック液晶16とし
ては、コレステリック相(Ch)のない相系列の液晶の
カイラルスメクティック相状態のもの、例えば、カイラ
ルスメクティックC相(Sm*C)、H相(Sm*
H)、I相(Sm*I),K相(Sm*K)あるいはG
相(Sm*G)の液晶を用いることができる。
【0069】また、上記カイラルスメクティック液晶1
6は、SmA相からSm*C相に移る温度近傍で層間隔
が減少し始める第1の変移点における層間隔(dA )
と、その第1の変移点からの温度降下に従って上記層間
隔が再び増加する極小値である第2の変移点における層
間隔(dmin )とを有し、その第1の変移点における層
間隔(dA )と第2の変移点における層間隔(dmin )
との関係が、0.99≦dmin /dA を満たす、層間隔
変化の少ないものである。
【0070】本実施例で用いたカイラルスメクティック
液晶(強誘電性液晶)FLC−Aの組成物は、上記実施
例1における[化2]の構造式で表される複数の化合物
を、各化合物と共に示した重量部で混合したものであ
る。また、この液晶の特性は下記の通りである。
【0071】 30℃において dmin /dA =0.990 Ps=2.5nC/cm2 Θ=12.2 なお、上記液晶素子において、双安定状態におけるメモ
リー角をひろげる処理として、AC印加処理を施しても
よい。
【0072】図3に示す上記構成の液晶セルでは、カイ
ラルスメクティック液晶16が、0.990≦dmin /
dA の関係を満たす特性を有し、しかも上下の基板11
a,11b上に一軸性配向処理として上述のような配向
制御膜14a,14bが設けられたことにより、層の傾
き角の小さい、ブックシェルフ層構造に近い配向が達成
される。つまりカイラルスメクティック液晶16は、C
h相を持たなくても、層法線方向の面内均一性が良くな
るとともに、見かけのチルト角が大きくなってユニホー
ム配向となる。その結果この液晶セルでは、後述の形成
例のように、輝度,コントラストがより大きくなって、
表示特性が向上するとともに、焼き付きがほとんどなく
なって、2つの安定状態間をスイッチングさせるしきい
値の変動が抑えられ、駆動特性が向上する。
【0073】次に、本実施例における液晶素子の各種特
性の測定法について説明する。 [真のチルト角の測定]この測定については、上述した
とおりである。 [焼き付き(放置単安定)の測定]上下の基板にストラ
イプ状の電極を付け、それらの交差部に画素を形成した
マトリクス表示パネルを作成して液晶を注入し、初期状
態で安定状態Aから安定状態Bへのしきい値、安定状態
Bから安定状態Aへのしきい値を測定して、双安定であ
ることを確認した。その後、a,bの画素をそれぞれ安
定状態A、安定状態Bにスイッチングさせ、30℃に保
って3日間放置した。この後a,bの画素のしきい値を
別々に測定し、二つのしきい値のズレを算出した。この
時、焼き付きの大小を評価するパラメータとして次式の
Pを用いた。
【0074】 PA-B ={VA(A-B)−VB(A-B)}/VI(A-B)B-A ={VB(B-A)−VA(B-A)}/VI(B-A) この式において、VA(A-B)は安定状態Aに放置した後に
AからBに反転するのに必要なしきい値、VB(A-B)は安
定状態Bに放置した後にAからBに反転するのに必要な
しきい値である。またVI(A-B)は初期状態でAからBに
反転するのに必要なしきい値で、PA-B が小さいほど焼
き付きが少ないことを表し、PB-A についても同様であ
る。 [層間隔d及び層傾斜角δの測定]上述したとおり、ク
ラーク(Japan display ’89,Sept.30th〜
Oct.2nd,1986,pp.456〜458)、
大内(Japanese Journal of Applied Physics 27
(5)(1988)pp.725〜728)と同様の方
法を用いた。
【0075】次に、上記構成の液晶セルの具体的な実験
例および比較例について説明する。 〈実験例4〉1.1mm厚のガラス板上に150nm厚のI
TOを設け、その後、第1の基板にはポリアミック酸
を、NMP(N−メチルピロリドン)の4%溶液として
印刷し、さらに270℃で焼成することにより、膜厚2
0nmの下記のポリイミドA配向制御層とし、所定方向に
ラビングを施した。
【0076】
【化4】 また、第2の基板にはスピンコートでシランカップリン
グ剤を3nmの膜厚で設け、所定方向にラビングを施し
た。そしてこれらの2枚の基板を、3μm のシリカビー
ズを介して逆方向に平行ラビングになるように張り合わ
せ、液晶セルを作成した。
【0077】上記第1の基板のラビングの条件として
は、ナイロン製ラビング布使用、押し込み0.4mm、ロ
ーラー回転数1000rpm、基板送り速度10mm/s
であった。上記第2の基板のラビングの条件としては、
ナイロン製ラビング布使用、押し込み0.2mm、ローラ
ー回転数500rpm、基板送り速度50mm/sであっ
た。
【0078】上記セルに、カイラルスメクティック液晶
FLC−Aを注入し、等方相から30℃まで冷却して、
配向状態及び素子特性の評価を行った。その結果、図4
の結晶構造を示す顕微鏡写真のように、層法線の均一性
は良好であった。また、コントラストは50であり、応
答速度は40μsであった(±15V、双極性パル
ス)。
【0079】続いて、焼き付き(放置単安定)の測定
を、上述の方法により、ΔT=40μsの単発パルスで
行ったところ、PA-B =0.06、PB-A =0.05で
あり、焼き付きはほとんど確認されなかった。
【0080】また、第2の基板のみを上下基板としてセ
ルを作成し、FLC−Aを注入したところランダム配向
であった。 〈実験例5〉シランカップリング剤を塗布した第2の基
板をラビングしない以外は、上記実験例4と同様の処
理,評価を行った。その結果、図5の結晶構造を示す顕
微鏡写真のように、層法線の均一性は良好であった。ま
た、コントラストは50であり、応答速度は40μsで
あった。
【0081】続いて、焼き付き(放置単安定)の測定
を、上述の方法により、ΔT=40μsの単発パルスで
行ったところ、PA-B =0.05、PB-A =0.05で
あり、焼き付きはほとんど確認されなかった。 〈実験例6〉シランカップリング剤の代わりにポリイミ
ドAを用いて塗布した第2の基板をラビングしない以外
は、上記実験例4と同様の処理,評価を行った。その結
果、図6の結晶構造を示す顕微鏡写真のように、層法線
の均一性は良好であった。また、コントラストは45で
あり、応答速度は38μsであった。
【0082】続いて、焼き付き(放置単安定)の測定
を、上述の方法により、ΔT=40μsの単発パルスで
行ったところ、PA-B =0.06、PB-A =0.03で
あり、焼き付きはほとんど確認されなかった。 〈実験例7〉シランカップリング剤の代わりにポリビニ
ルアルコール(PVA)を用いて塗布した第2の基板を
ラビングしないこと以外は、上記実験例4と同様の処
理,評価を行った。その結果、図7の結晶構造を示す顕
微鏡写真のように、層法線の均一性は良好であった。ま
たコントラストは48であり、応答速度は41μsであ
った。
【0083】続いて、焼き付き(放置単安定)の測定
を、上述の方法により、ΔT=40μsの単発パルスで
行ったところ、PA-B =0.06、PB-A =0.06で
あり、焼き付きはほとんど確認されなかった。 〈比較例2〉ポリイミド配向膜をラビングしないこと以
外は、上記実験例7と同様の処理,評価を行った。その
結果、図8の結晶構造を示す顕微鏡写真のように、層法
線の均一性は悪く、暗状態での光抜けが目立ち、また2
0%のエリアしかスイッチングしなかった。 〈比較例3〉上下基板ともPVAを塗布し、かつ上下基
板ともラビングした以外は、上記実験例7と同様の処
理,評価を行った。その結果、図9の結晶構造を示す顕
微鏡写真のように、層法線の均一性は悪く、暗状態での
光抜けが目立ち、また30%のエリアしかスイッチング
しなかった。 〈比較例4〉PVAをラビングした以外は、上記実験例
7と同様の処理,評価を行った。その結果、図10の結
晶構造を示す顕微鏡写真のように、層法線の均一性は悪
く、暗状態での光抜けが目立ち、また20%のエリアし
かスイッチングしなかった。 〈実験例8〉第2の基板に12−ナイロンを用いた以外
は、上記実験例4と同様の処理,評価を行った。その結
果、図11の結晶構造を示す顕微鏡写真のように、層法
線の均一性は良好であった。またコントラストは45で
あり、応答速度は40μsであった。
【0084】続いて、焼き付き(放置単安定)の測定
を、上述の方法により、ΔT=40μsの単発パルスで
行ったところ、PA-B =0.32、PB-A =0.27で
あり、焼き付きはほとんど確認されなかった。
【0085】以上説明したように、本発明の実施例にお
けるカイラルスメクティック液晶素子では、カイラルス
メクティック液晶は、Ch相を持たなくても、層法線方
向の面内均一性が良くなるとともに、見かけのチルト角
が大きくなってユニホーム配向となる。その結果、輝
度、コントラストがより大きくなって、表示特性が向上
するとともに、焼き付きがほとんどなくなって、2つの
安定状態間をスイッチングさせる閾値の変動が抑えら
れ、駆動特性が向上する。即ち、本発明によれば、表示
特性および駆動特性の優れた、信頼性の高い液晶素子を
実現することができる。 〈実験例9〉図12は、上述した各実験例において用い
た液晶材料FLC−Aの層間隔と温度との関係を示す図
であり、dmin /dA ≦0.96を満たしている。因み
に、図13は、上述した比較例1で用いた液晶材料の層
間隔と温度との関係を示す図であり、dmin /dA ≦
0.96を満足していない。
【0086】本実験例9では、上記実験例4にて用いた
液晶材料を変更して組成比の異なる複数の液晶組成物を
生成し、多数のテストサンプルを作製した。液晶材料以
外は全て上記実験例4と同じである。
【0087】具体的には、上述したダイマー系液晶性化
合物の重量比を変えることにより、dmin /dA がそれ
ぞれ異なる液晶組成物を用いた素子を作製した。
【0088】下記の表1は、作製した10種類のテスト
サンプルの、ダイマー系液晶性化合物の重量比と、特性
評価と、dmin /dA の値とを示したものである。この
表において、Aは特に優れている、Bは従来のものより
優れている、Cは素子としての必要最低限の特性は満た
している、ことをそれぞれ示す。
【0089】
【表1】 注目すべきは、焼き付きと液晶分子の移動との評価の欄
であり、これら2つの因子は相反する特性として認識さ
れており、両者を同時に満足させることは難しいと考え
られていた。
【0090】しかしながら、上述した実施例のように、
dmin /dA の値を所定の範囲のものとし、素子の上下
基板内面を非対称配向処理することにより、両者を満足
させたことは注目に値する。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に用いられ
る強誘電性液晶は、Ch相を持たなくても層法線方向の
面内均一性が良くなり、しかも見かけのチルト角が大き
くなってユニホーム配向となる。従って、この強誘電性
液晶を用いることにより、輝度、コントラストの大き
な、表示特性の良い強誘電性液晶素子を実現することが
できる。
【0092】また、本発明に用いられるスメクティック
液晶は、Ch相を持たなくても、層法線方向の面内均一
性が良くなるとともに、見かけのチルト角が大きくなっ
てユニホーム配向となる。従って、このスメクティック
液晶を用いることにより、輝度、コントラストがより大
きくなって、表示特性が向上するとともに、焼き付きが
ほとんどなくなって、2つの安定状態間をスイッチング
させる閾値の変動が抑えられ、駆動特性が向上する。
【0093】即ち、本発明によれば、表示特性および駆
動特性の優れた、信頼性の高い液晶素子を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる液晶素子の構成を模式的に
示す断面図である。
【図2】本発明に用いられる液晶組成物の層間隔の温度
依存性を示す図である。
【図3】本発明に用いられる別の液晶素子(セル)の構
成を模式的に示す断面図である。
【図4】実験例4におけるカイラルスメクティック液晶
の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真であ
る。
【図5】実験例5におけるカイラルスメクティック液晶
の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真であ
る。
【図6】実験例6におけるカイラルスメクティック液晶
の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真であ
る。
【図7】実験例7におけるカイラルスメクティック液晶
の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真であ
る。
【図8】比較例2におけるカイラルスメクティック液晶
の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真であ
る。
【図9】比較例3におけるカイラルスメクティック液晶
の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真であ
る。
【図10】比較例4におけるカイラルスメクティック液
晶の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真で
ある。
【図11】実験例8におけるカイラルスメクティック液
晶の結晶構造を示すもので、図面に代わる顕微鏡写真で
ある。
【図12】各実験例に用いられる液晶組成物の層間隔の
温度依存性を示す図である。
【図13】比較例1に用いられる液晶組成物の層間隔の
温度依存性を示す図である。
【符号の説明】
1,12a,12b 透明電極 2,14a,14b 配向膜 3,11a,11b 基板 5,16 液晶

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレステリック相を呈さない相系列を持
    つ液晶と、非対称な配向処理がなされた一対の基板と、
    を有する液晶素子。
  2. 【請求項2】 上下の基板間に、一対の透明電極で挟持
    した液晶を配置してなる液晶素子において、 前記液晶が、Ch相を持たず、かつSmA相からSm*
    C相に移る温度近傍で層間隔が減少する第1の変移点に
    おける層間隔(dA )と、該第1の変移点からの温度降
    下に従って前記層問題が減少から再び増加に変化する第
    2の変移点における層間隔(dmin )とを有し、該第1
    の変移点における層間隔(dA )と第2の変移点におけ
    る層間隔(dmin )との関係が、 0.99≦dmin /dA を満たすものであり、 前記液晶の、前記上下基板のそれぞれの界面でのIso
    −SmA相転移温度に差を生じさせる手段が設けられた
    ことを特徴とする液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記Iso−SmA相転移温度差を生じ
    させる手段として、前記上下基板が非対称構成を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記上下基板を非対称構成とするため
    に、該上下基板にはそれぞれ、互いに異なる配向膜が形
    成されたことを特徴とする請求項3記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記上下基板にそれぞれ形成する配向膜
    は、プレチルト角が異なることを特徴とする請求項4記
    載の液晶素子。
  6. 【請求項6】 前記Iso−SmA相転移温度差が、
    0.5℃以上であることを特徴とする請求項2〜5のい
    ずれか1項に記載の液晶素子。
  7. 【請求項7】 上下の基板間に、一対の透明電極で挟持
    した液晶を配置して成る液晶素子において、 前記液晶が、Ch相を持たず、かつSmA相からSm*
    C相に移る温度近傍で層間隔が減少する第1の変移点に
    おける層間隔(dA )と、該第1の変移点からの温度降
    下に従って前記層問題が減少から再び増加に変化する第
    2の変移点における層間隔(dmin )とを有し、該第1
    の変移点における層間隔(dA )と第2の変移点におけ
    る層間隔(dmin )との関係が、 0.99≦dmin /dA を満たすものであり、 前記上下の基板上のいずれか一方には、前記液晶を配向
    するための一軸性配向処理として配向膜が形成されると
    共に、該配向膜のガラス転移点が200℃以上であるこ
    とを特徴とする液晶素子。
  8. 【請求項8】 上下の基板間に、一対の透明電極で挟持
    した液晶を配置して成る液晶素子において、 前記液晶が、Ch相を持たず、かつSmA相からSm*
    C相に移る温度近傍で層間隔が減少する第1の変移点に
    おける層間隔(dA )と、該第1の変移点からの温度降
    下に従って前記層間隔が減少から再び増加に変化する第
    2の変移点における層間隔(dmin )とを有し、該第1
    の変移点における層間隔(dA )と第2の変移点におけ
    る層間隔(dmin )との関係が、 0.99≦dmin /dA を満たすものであり、 前記上下の基板上のいずれか一方に、前記液晶を配向す
    るための一軸性配向処理として配向膜が形成されると共
    に、該配向膜がポリイミドであることを特徴とする液晶
    素子。
  9. 【請求項9】 上下の基板間に、一対の透明電極で挟持
    した液晶を配置して成る液晶素子において、 前記液晶が、Ch相を持たず、かつSmA相からSm*
    C相に移る温度近傍で層間隔が増加から減少する第1の
    変移点における層間隔(dA )と、該第1の変移点から
    の温度降下に従って前記層問題が減少から再び増加に変
    化する第2の変移点における層間隔(dmin )とを有
    し、該第1の変移点における層間隔(dA)と第2の変
    移点における層間隔(dmin )との関係が、 0.99≦dmin /dA を満たすものであり、 前記上下の基板上に、前記液晶を配向するための一軸性
    配向処理が施されると共に、該一軸性配向処理として、
    一方の基板上にはガラス転移点が200℃以上の配向膜
    が形成され、他方の基板上には、それのみを該基板上に
    形成した場合にはランダム配向になるような配向膜が形
    成されたことを特徴とする液晶素子。
  10. 【請求項10】 上下の基板間に、一対の透明電極で挟
    持した液晶を配置して成る液晶素子において、 前記液晶が、Ch相を持たず、かつSmA相からSm*
    C相に移る温度近傍で層間隔が増加から減少する第1の
    変移点における層間隔(dA )と、該第1の変移点から
    の温度降下に従って前記層間隔が減少から再び増加に変
    化する第2の変移点における層間隔(dmin )とを有
    し、該第1の変移点における層間隔(dA)と第2の変
    移点における層間隔(dmin )との関係が、 0.99≦dmin /dA を満たすものであり、 前記上下の基板上に、前記液晶を配向するための一軸性
    配向処理が施されるとともに、該一軸性配向処理とし
    て、一方の基板上にはポリイミドを用いた配向膜が形成
    され、他方の基板上には、それのみを該基板上に形成し
    た場合にはランダム配向になるような配向膜が形成され
    たことを特徴とする液晶素子。
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