JP2952122B2 - 液晶素子、及びこれを用いた表示装置 - Google Patents

液晶素子、及びこれを用いた表示装置

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    • G02F1/1416Details of the smectic layer structure, e.g. bookshelf, chevron, C1 and C2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示素子や光シャッタ
ー等で用いる液晶素子、特に強誘電性液晶素子に関し、
更に詳しくは液晶分子の配向状態を改善することによ
り、表示特性を改善した液晶素子、および、これを表示
部に使用した表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶分子の屈折率異方性を利用
して偏光素子との組み合わせにより透過光線を制御する
型の表示素子がクラーク(Clark)およびラガーウ
ォル(Lagerwall)により提案されている(特
開昭56−107216号公報、米国特許第43679
24号明細書等)。この強誘電性液晶は、一般に特定の
温度域において、非らせん構造のカイラルスメチックC
相(SmC*)またはH相(SmH*)を有し、この状態
において、加えられる電界に応答して第1の光学的安定
状態と第2の光学的安定状態のいずれかを取り、且つ電
界の印加のないときはその状態を維持する性質、すなわ
ち双安定性を有し、また電界の変化に対する応答も速や
かであり、高速ならびに記憶型の表示素子用としての広
い利用が期待され、特にその機能から大画面で高精細な
ディスプレーへの応用が期待されている。このため強誘
電性を持つ液晶材料に関しては広く研究がなされている
が、現在までに開発された強誘電性液晶材料は、低温作
動特性、高速応答性等を含めて液晶素子に用いる十分な
特性を備えているとは云い難い。
【0003】応答時間τと自発分極の大きさPsおよび
粘度ηの間には、下記式〔II〕
【0004】
【外13】 (ただし、Eは印加電界である)の関係が存在する。従
って応答速度を速くするには、 (ア)自発分極の大きさPsを大きくする (イ)粘度ηを小さくする (ウ)印加電界Eを大きくする 方法がある。しかし印加電界は、IC等で駆動するため
上限があり、出来るだけ低い方が望ましい。よって、実
際には粘度ηを小さくするか、自発分極の大きさにPs
の値を大きくする必要がある。
【0005】一般的に自発分極の大きい強誘電性カイラ
ルスメクチック液晶化合物においては、自発分極のもた
らすセルの内部電界も大きく、双安定状態をとり得る素
子構成への制約が多くなる傾向にある。また、いたずら
に自発分極を大きくしても、それにつれて粘度も大きく
なる傾向にあり、結果的には応答速度はあまり速くなら
ないことが考えられる。
【0006】また、実際のディスプレイとしての使用温
度範囲が、例えば10〜50℃程度とした場合、応答速
度の変化が一般に10倍程もあり、駆動電圧および周波
数による調節の限界を越えているのが現状である。
【0007】更に、前述した様な双安定性を有する液晶
を用いた光学変調素子が所定の駆動特性を発揮するため
には、一対の平行基板間に配置される液晶が電界の印加
状態とは無関係に、上記2つの安定状態の間での変換が
効果的に起こるような分子配列状態にあることが必要で
ある。
【0008】また、液晶の複屈折を利用した液晶素子の
場合、直交ニコル下での透過率は、
【0009】
【外14】 式中:IOは入射光強度、Iは透過光強度、θはチルト
角、Δnは屈折率異方性、dは液晶層の膜厚、λは入射
光の波長である。で表わされる。前述の非らせん構造に
おけるチルド角θは、第1と第2の配向状態でのねじれ
配列した液晶分子の平均分子軸方向の角度として表われ
ることになる。上式によれば、かかるチルト角θが2
2.5°の角度の時最大の透過率となり、双安定性を実
現する非らせん構造でのチルト角θが、22.5°にで
きる限り近いことが必要である。
【0010】ところで、強誘電性液晶の配向方法として
は、大きな面積に亘って、スメクチック液晶を形成する
複数の分子で組織された分子層を、その法線に沿って一
軸方向に配向させることができ、しかも製造プロセス
も、簡便なラビング処理により実現できるものが望まし
い。
【0011】強誘電性液晶、特に非らせん構造のカイラ
ルスメクチック液晶のための配向方法としては、例えば
米国特許第4561726号公報に記載されたものなど
が知られている。
【0012】しかしながら、これまで用いられてきた配
向方法、特にラビング処理したポリイミド膜による配向
方法を、前述のクラークとラガウォールによって発表さ
れた双安定性を示す非らせん構造の強誘電性液晶に対し
て適用した場合には、下記の如き問題点を有していた。
【0013】即ち、実験によれば、従来のラビング処理
したポリイミド膜によって配向させて得られた非らせん
構造の強誘電性液晶でのみかけのチルト角θ(2つの安
定状態の分子軸のなす角度1/2)がらせん構造をもつ
強誘電性液晶でのチルト角Θ(後述の図10に示す三角
錐の頂角の1/2の角度)と較べて小さくなっている。
特に、従来のラビング処理したポリイミド膜によって配
向させて得た非らせん構造の強誘電性液晶でのチルト角
θは、一般に3°〜8°程度で、その時の透過率はせい
ぜい3〜5%程度であった。
【0014】この様に、クラークとラガウォールによれ
ば双安定性を実現する非らせん構造の強誘電性液晶での
チルト角がらせん構造をもつ強誘電性液晶でのチルト角
と同一の角度をもつはずであるが、実際には非らせん構
造でのチルト角θの方がらせん構造でのチルト角Θより
小さくなっている。しかも、この非らせん構造でのチル
ト角θがらせん構造でのチルト角Θより小さくなる原因
が非らせん構造での液晶分子のねじれ配列に起因してい
ることが判明した。つまり、非らせん構造をもつ強誘電
性液晶では、液晶分子が基板の法線に対して上基板に隣
接する液晶分子の軸より下基板に隣接する液晶分子の軸
(ねじれ配列の方向)へ連続的にねじれて配列してお
り、このことが非らせん構造でのチルト角θがらせん構
造でのチルト角Θより小さくなる原因となっている。
【0015】また、従来のラビング処理したポリイミド
配向膜によって生じたカイラルスメクチック液晶の配向
状態は電極と液晶層の間に絶縁体層としてのポリイミド
配向膜の存在によって第1の光学的安定状態(例えば、
白の表示状態)から第2の光学的安定状態(例えば、黒
の表示状態)にスイッチングするための一方極性電圧を
印加した場合、この一方極性電圧の印加解除後、強誘電
性液晶層には他方極性の逆電界Vrevが生じ、この逆電
界Vrevがディスプレイの際の残像を惹き起こしてい
た。上述の逆電界発生現象は、例えば吉田明雄著、昭和
62年10月「液晶討論会予稿集」142〜143頁の
「SSFLCのスイッチング特性」で明らかにされてい
る。
【0016】以前、強誘電性液晶の配向状態に関して以
下のような現象が発見されている(詳しくは特開平1−
158415号公報)。
【0017】すなわち、基板上に比較的プレチルトの低
いLP64(商品名、東レ(株)製)などの配向膜を塗
布しラビングしたものを、2枚上下にラビング方向を同
じにして間隙を約1.5μmに保って貼り合わせてセル
を形成する。このセルにCS1014(チッソ(株)
製)などの強誘電性液晶を注入し、温度を下げていく
と、図5〜図9に示すような経過をたどる。すなわち、
高温相からSC*相に転移した直後(図5参照)は、コ
ントラストの小さい配向状態(C1配向状態)51、5
2をとり、温度を下げるとある温度領域でジグザグ状の
欠陥53が発生して、その欠陥を境にしてコントラスト
の高い配向状態(C2配向状態)54、55が現われる
(図6参照)。
【0018】更に、温度が下がるとともにC2配向状態
が拡がり(図7、図8参照)、ついには全体がC2配向
状態になる(図9参照)。C1、C2の2種類の配向状
態は、図4に示すようにスメクチック層のシェブロン構
造の違いで説明されている。図4で41はスメクチック
層、42はC1の配向の領域、43はC2の配向の領
域、4は配向膜付基板を表す。
【0019】スメクチック液晶は一般に層構造をもつが
A相からSC相またはS* C層に転移すると層間隔が縮む
ので図4のように層が上下基板の中央で折れ曲がった構
造(シェブロン構造をとる)。折れ曲がる方向は図に示
すようにC1とC2の2つ有り得るが、よく知られてい
るようにラビングによって基板界面の液晶分子は基板に
対して角度をなし(プレチルト)、その方向はラビング
方向に向かって液晶分子が頭をもたげる(先端が浮いた
格好になる)向きである。このプレチルトのためにC1
配向とC2配向は弾性エネルギー的に等価でなく、上述
のようにある温度で転移が起こる。また機械的な歪みで
転移が起こることもある。
【0020】図4の層構造を平面的にみると、ラビング
方向に向かってC1配向からC2配向に移る時の境界4
4はジグザグの稲妻状でライトニング欠陥と呼ばれ、C
2配向からC1配向に移るときの境界45は幅の広いゆ
るやかな曲線でヘアピン欠陥と呼ばれる。従来は、該C
1およびC2配向において、コントラストの観点からC
2の配向状態を用いた液晶素子を提供するものであっ
た。
【0021】以上、述べた様に、液晶素子を実用化する
ためには、粘度が低く、高速応答性を有し、かつ応答速
度の温度依存性の小さな強誘電性液晶を用いること、ま
た高コントラスト、高透過率で残像を生じない素子構成
であること、更に、大画面ディスプレーを実現するため
に、大面積の素子に容易に注入され、均一で良好な配向
状態を示す強誘電性液晶であることが要求されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、応答
速度が速く、しかも、その応答速度の温度依存性が軽減
され、更に大画面表示素子を実現できるように、素子内
に容易に注入され、均一で良好な配向状態を示す強誘電
性液晶と、プレチルトの高い配向膜とを組み合わせて用
いることにより、カイラルスメクチック液晶の非らせん
構造で大きなチルト角を生じ、高コントラスト、高透過
率な画像を達成でき、しかも、良好なスイッチングを室
温を含む広い温度領域で示す大画面な液晶素子及び、こ
れを用いた表示装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の液晶素子
は、強誘電性液晶と、この液晶を間に保持して対向する
とともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加す
るための電極が形成され、かつ該液晶を配向するための
相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理が施された
一対の基板とを備えた液晶素子において、該液晶素子の
プレチルト角をα、該液晶のチルト角をΘ、Sm*C層
の傾斜角をδとしたとき、該液晶は、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
て、該液晶が少なくとも2つの安定状態を示し、それら
の光学軸のなす角度の1/2であるθaと該液晶のチル
ト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有し、且つ該液晶が下記一般式(I)で示さ
れ、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチッ
ク相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマ
チック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネマ
チック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各
化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物であ
ることを特徴とする液晶素子である。
【0024】
【外15】 更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶と、この液晶を
間に保持して対向するとともにその対向面にはそれぞれ
該液晶に電圧を印加するための電極が形成され、かつ該
液晶を配向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸
性配向処理が施された一対の基板とを備えた液晶素子に
おいて、該液晶素子のプレチルト角をα、該液晶のチル
ト角をΘ、Sm*C層の傾斜角をδとしたとき、該液晶
は、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
て、少なくとも2つの安定状態を示し、それらの光学軸
のなす角を2等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合
わせ、それに垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配
置から一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転
させたときの第1の安定状態の呈する色と、反時計方向
に同じ角度回転させたときの第2の安定状態の呈する色
が同じであるり、且つ、該液晶が下記一般式(I)で示
され、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチ
ック相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネ
マチック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネ
マチック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の
各化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物で
あることを特徴とする液晶素子である。
【0025】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ、該液晶を配向するための相互にほぼ平行
で同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを
備えた液晶素子において、該液晶素子のプレチルト角を
α、該液晶のチルト角をΘ、Sm*C層の傾斜角をδと
したとき、該液晶は、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
て、クロスニコル下、消光位の透過率の低い2つの安定
状態と、クロスニコル下、消光位の透過率の高い1つま
たは2つの安定状態の計3または4状態を有し、且つ、
該液晶が上記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
晶素子である。
【0026】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、前記基板間のスぺー
サ等の異物によってまたは該基板に歪みを加えることに
よってヘアピン欠陥およびライトニング欠陥に囲まれた
配向状態を生じ、かつこの配向状態はプレチルトにより
液晶分子が配向表面から浮いている方向に対してライト
ニング欠陥およびヘアピン欠陥の順序でこれら欠陥が生
じることによって生じるものであって、該配向状態にお
ける該液晶が少なくとも2つの安定状態を示し、それら
の光学軸のなす角を2等分する位置に一方の偏光板の吸
収軸を合わせ、それに垂直に他方の偏光板の吸収軸を合
わせた配置から一方の偏光板だけを時計方向に3°〜3
0°回転させたときの第1の安定状態の呈する色と、反
時計方向に同じ角度回転させたときの第2の安定状態の
呈する色が同じである液晶素子であって、該液晶が上記
一般式(I)で示され、かつ等方性液体温度より降温さ
せた際に、ネマチック相を有し、SmC相を有さない第
1化合物群と、ネマチック相およびSmC相を有する第
2化合物群と、ネマチック相を有さずにSmC相を有す
る第3化合物群の各化合物群より少なくとも1成分ずつ
含有する組成物であることを特徴とする液晶素子であ
る。
【0027】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、前記基板間のスぺー
サ等の異物によってまたは該基板に歪みを加えることに
よってヘアピン欠陥およびライトニング欠陥に囲まれた
配向状態を生じ、かつ該配向状態はプレチルトにより液
晶分子が配向表面から浮いている方向に対してライトニ
ング欠陥およびヘアピン欠陥の順序でこれら欠陥が生じ
ることによって生じるものであって、かつ該配向状態に
おける該液晶がクロスニコル下、消光位の透過率の低い
2つの安定状態と、クロスニコル下、消光位の透過率の
高い1つまたは2つの安定状態の計3または4状態を有
する液晶素子であって、該液晶が上記一般式(I)で示
され、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチ
ック相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネ
マチック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネ
マチック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の
各化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物で
あることを特徴とする液晶素子である。
【0028】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、前記基板間のスぺー
サ等の異物によってまたは該基板に歪みを加えることに
よってヘアピン欠陥およびライトニング欠陥に囲まれた
配向状態を生じ、かつ該配向状態はラビング方向に対し
てライトニング欠陥およびヘアピン欠陥の順序でこれら
欠陥が生じることによって生じるものであって、かつ該
配向状態において、少なくとも2つの安定状態を示し、
それらの光学軸のなす角度の1/2であるθaと該液晶
のチルト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有する液晶素子であって、該液晶が上記一般式
(I)で示され、かつ等方性液体温度より降温させた際
に、ネマチック相を有し、SmC相を有さない第1化合
物群と、ネマチック相およびSmC相を有する第2化合
物群と、ネマチック相を有さずにSmC相を有する第3
化合物群の各化合物群より少なくとも1成分ずつ含有す
る組成物であることを特徴とする液晶素子である。
【0029】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、前記基板間のスぺー
サ等の異物によってまたは該基板に歪みを加えることに
よってヘアピン欠陥およびライトニング欠陥に囲まれた
配向状態を生じ、かつ該配向状態はラビング方向に対し
てライトニング欠陥およびヘアピン欠陥の順序でこれら
欠陥が生じることによって生じるものであって、かつ該
配向状態において、少なくとも2つの安定状態を示し、
それらの光学軸のなす角を2等分する位置に一方の偏光
板の吸収軸を合わせ、それに垂直に他方の偏光板の吸収
軸を合わせた配置から一方の偏光板だけを時計方向に3
°〜30°回転させたときの第1の安定状態の呈する色
と、反時計方向に同じ角度回転させたときの第2の安定
状態の呈する色が同じであって、該液晶が上記一般式
(I)で示され、かつ等方性液体温度より降温させた際
に、ネマチック相を有し、SmC相を有さない第1化合
物群と、ネマチック相およびSmC相を有する第2化合
物群と、ネマチック相を有さずにSmC相を有する第3
化合物群の各化合物群より少なくとも1成分ずつ含有す
る組成物であることを特徴とする液晶素子である。
【0030】更に、本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、前記基板間のスぺー
サ等の異物によってまたは該基板に歪みを加えることに
よってヘアピン欠陥およびライトニング欠陥に囲まれた
配向状態を生じ、かつ該配向状態はラビング方向に対し
てライトニング欠陥およびヘアピン欠陥の順序でこれら
欠陥が生じることによって生じるものであって、かつ該
配向状態において、クロスニコル下、消光位の透過率の
低い2つの安定状態とクロスニコル下、消光位の透過率
の高い1つまたは2つの安定状態の計3または4状態を
有し、且つ、該液晶が上記一般式(I)で示され、かつ
等方性液体温度より降温させた際に、ネマチック相を有
し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマチック相
およびSmC相を有する第2化合物群と、ネマチック相
を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各化合物群
より少なくとも1成分ずつ含有する組成物であることを
特徴とする液晶素子である。
【0031】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され。かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、配向状態がSmA等
の高温からSm*Cに降温する過程で欠陥を伴う配向変
化がなく、かつ該配向状態において、少なくとも2つの
安定状態を示し、それらの光学軸のなす角度の1/2で
あるθaと該液晶のチルト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有し、且つ、該液晶が上記一般式(I)で示さ
れ、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチッ
ク相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマ
チック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネマ
チック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各
化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物であ
ることを特徴とする液晶素子である。
【0032】更に本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、配向状態がSmA等
の高温からSm*Cに降温する過程で欠陥を伴う配向変
化がなく、かつ該配向状態において少なくとも2つの安
定状態を示し、それらの光学軸のなす角を2等分する位
置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、それに垂直に他方
の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一方の偏光板だけ
を時計方向に3°〜30°回転させたときの第1の安定
状態の呈する色と、反時計方向に同じ角度回転させたと
きの第2の安定状態の呈する色が同じであり、該液晶が
上記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温度より降
温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相を有さな
い第1化合物群と、ネマチック相およびSmC相を有す
る第2化合物群と、ネマチック相を有さずにSmC相を
有する第3化合物群の各化合物群より少なくとも1成分
ずつ含有する組成物であることを特徴とする液晶素子で
ある。
【0033】更に、本発明の液晶素子は、強誘電性液晶
と、この液晶を間に保持して対向するとともにその対向
面にはそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形
成され、かつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で
同一方向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備
えた液晶素子において、該液晶は、配向状態がSmA等
の高温からSm*Cに降温する過程で欠陥を伴う配向変
化がなく、かつ該配向状態における強誘電性液晶がクロ
スニコル下、消光位の透過率の低い2つの安定状態と、
クロスニコル下、消光位の透過率の高い1つまたは2つ
の安定状態の計3または4状態を有し、且つ、該液晶が
上記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温度より降
温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相を有さな
い第1化合物群と、ネマチック相およびSmC相を有す
る第2化合物群とネマチック相を有さずにSmC相を有
する第3化合物群の各化合物群より少なくとも1成分ず
つ含有する組成物であることを特徴とする液晶素子であ
る。
【0034】図1は、本発明の液晶素子の一例を示す断
面概略図である。
【0035】図1において符号1は強誘電性液晶層、2
はガラス基板、3は透明電極、4は絶縁性配向制御層、
5はスペーサー、6はリード線、7は電源、8は偏光
板、9は光源、I0は入射光、Iは透過光を示してい
る。
【0036】2枚のガラス基板2には、それぞれIn2
3、SnO2あるいはITO(インジウム ティン オ
キサイド;Indium−Tin Oxide)等の薄
膜から成る透明電極3が被覆されている。その上にポリ
イミドの様な高分子の薄膜をガーゼやアセテート植毛布
等でラビングして、液晶をラビング方向に並べる絶縁性
配向制御層4が形成されている。また、絶縁物質とし
て、例えばシリコン窒化物、水素を含有するシリコン炭
化物、シリコン酸化物、硼素窒化物、水素を含有する硼
素窒化物、セリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジル
コニウム酸化物、チタン酸化物やフッ化マグネシウムな
どの無機物質絶縁層を形成し、その上にポリビニルアル
コール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル
イミド、ポリパラキシレン、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ
酢酸ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹
脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、アクリル樹脂やフォト
レジスト樹脂などの有機絶縁物質を配向制御層として、
2層で絶縁性配向制御層4が形成されていてもよく、ま
た無機物質絶縁性配向制御層あるいは有機物質絶縁性配
向制御層単層であっても良い。この絶縁性配向制御層が
無機系ならば蒸着法などで形成でき、有機系ならば有機
絶縁物質を溶解させた溶液、またはその前駆体溶液(溶
剤に0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量
%)を用いて、スピンナー塗布法、浸漬塗布法、スクリ
ーン印刷法、スプレー塗布法、ロール塗布法等で塗布
し、所定の硬化条件下(例えば加熱下)で硬化させ形成
させることができる。重要かつ必要なことは配向膜のプ
レチルドが高いことである。
【0037】絶縁性配向制御層4の層厚は通常30Å〜
1μm、好ましくは30Å〜3000Å、さらに好まし
くは50Å〜1000Åが適している。
【0038】この2枚のガラス基板2はスペーサー5に
よって任意の間隔に保たれている。例えば所定の直径を
持つシリカビーズ、アルミナビーズをスペーサーとして
ガラス基板2枚で挟持し、周囲をシール材、例えばエポ
キシ系接着材を用いて密封する方法がある。その他スぺ
ーサーとして高分子フィルムやガラスファイバーを使用
しても良い。この2枚のガラス基板の間に強誘電性液晶
が封入されている。
【0039】強誘電性液晶が封入された強誘電性液晶層
1は、一般には0.5〜20μm、好ましくは1〜5μ
mである。
【0040】また、特に素子とした場合に、良好な均一
配向性を示し、モノドメイン状態を得るには、その強誘
電性液晶は、等方相からCh相(コレステリック相)−
SmA(スメクチック相)−SmC*(カイラルスメク
チックC相)という相転移系列を有してしることが望ま
しい。
【0041】透明電極3からはリード線によって外部の
電源7に接続されている。
【0042】また、ガラス基板2の外側には偏光板8が
貼り合わせてある。
【0043】図1は透過型なので、光源9を備えてい
る。
【0044】図2は強誘電性液晶素子の動作説明のため
に、セルの例を模式的に描いたものである。21aと2
1bはそれぞれIn23,SnO2あるいはITO(I
ndium−Tin Oxide)等の薄膜からなる透
明電極で被覆された基板(ガラス板)であり、その間に
液晶分子層22がガラス面に垂直になるように配向した
SmC*相又はSmH*相の液晶が封入されている。太線
で示した線23が液晶分子を表わしており、この液晶分
子23はその分子に直交した方向に双極子モーメント
(P⊥)24を有している。 基板21aと21b上の
電極間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子
23のらせん構造がほどけ、双極子モーメント(P⊥)
24がすべて電界方向に向くよう、液晶分子23は配向
方向を変えることができる。液晶分子23は細長い形状
を有しており、その長軸方向と短軸方向で屈折率異方性
を示し、従って例えばガラス面の上下に互いにクロスニ
コルの偏光子を置けば、電圧印加極性によって光学特性
が変わる液晶光学変調素子となることは、容易に理解さ
れる。
【0045】本発明における光学変調素子で、好ましく
用いられる液晶セルは、その厚さを充分に薄く(例えば
10μ以下)することができる。このように液晶層が薄
くなるにしたがい、図3に示すように電界を印加してい
ない状態でも液晶分子のらせん構造がほどけ、その双極
子モーメントPaまたはPbは上向き(34a)又は下
向き(34b)のどちらかの状態をとる。このようなセ
ルに、図3に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる電
界Ea又はEbを電圧印加手段31aと31bにより付
与すると、双極子モーメントは電界Ea又はEbの電界
ベクトルに対応して上向き34a又は下向き34bと向
きを変え、それに応じて液晶分子は、第1の安定状態3
3aかあるいは第2の安定状態33bの何れか一方に配
向する。
【0046】このような構成において、特定のプレチル
トの高い配向膜と液晶の組み合わせを用いると、
【0047】(A)上記のC1→C2転移が起こりにく
く、液晶材料によっては全くC2配向状態が生じないこ
と、および、
【0048】(B)C1配向内に従来見出されていた液
晶のダイレクタが上下の基板間でねじれている低コント
ラストの2つの安定状態(以下、スプレイ状態と呼ぶ)
のほかに、コントラストの高い別の2つの安定状態(以
下、ユニフォーム状態と呼ぶ)が現われることが発見さ
れた(詳しくは特願平2−49582)。
【0049】また、これらの状態は電界をかけると互い
に遷移する。弱い正負のパルス電界を印加するとスプレ
イ2状態間の遷移がおこり、強い正負のパルス電界を印
加するとユニフォーム2状態間の遷移がおこる。
【0050】ユニフォーム2状態を用いると従来より明
るく、コントラストの高い表示素子が実現出来る。ま
た、さらに良いことには、このユニフォーム2状態間の
遷移には残像を伴うことがない。
【0051】そこで、表示素子として画面全体をC1配
向状態に統一し、かつC1配向内の高コントラストの2
状態を白黒表示の2状態として用いれば、従来より品位
の高いディスプレイが実現できると期待される。
【0052】つまり、本発明者らは、強誘電性液晶と、
この液晶を間に保持して対向するとともにその対向面に
はそれぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形成さ
れかつ該液晶を配向するための相互にほぼ平行で同一方
向の一軸性配向処理が施された一対の基板とを備えた液
晶素子において、該液晶素子のプレチルト角をα、該液
晶のチルト角(コーン角の1/2)をΘ、Sm*C層の
傾斜角をδとしたとき、該液晶が、 Θ<α+δ (1) で表わされる配向状態を有するようにすると、C1配向
状態においてさらにシェブロン構造を有する4つの状態
が存在することを確認した。この4つのC1状態は従来
のC1状態とは異なっており、なかでも4つのCI状態
のうち2つの状態は、双安定状態(ユニフォーム状態)
を形成している。このC1配向のユニフォーム状態は、
従来用いていたC2配向における双安定状態よりもコン
トラストが高く、したがって、このユニフォーム状態に
おいて、液晶を駆動させることにより、大きなチルト角
Θを生じ、高コントラストな画像がディスプレイされ、
且つ残像も生じない。そこで、この液晶素子を用い、さ
らに本発明では上記目的を達成するため特定の液晶材料
と組み合わせることで、さらなる改良された液晶素子を
提供する。
【0053】まず、上記(A)(B)について説明す
る。
【0054】(A)の点についていうと、C1配向、C
2配向での基板近くのダイレクタはそれぞれ図10
(a)および(b)のコーン100上にあるから、チル
ト角Θ、プレチルト角αおよび層傾斜角δの間には、 C1配向のとき Θ+δ>α (2) C2配向のとき Θ−δ>α (3) の関係が成り立っていなければならない。層傾斜角δは
チルト角Θより少し小さい値を持つので、チルト角Θの
小さい液晶では、Θ−δも小さく、プレチルト角αが大
きい場合には(3)式の関係が満たされなくなり、C2
配向が現われないのである。したがって、本発明でいう
C2配向を生ぜずC1配向を生じさせるための条件は Θ−δ<α (4) であることが必要になる。
【0055】チルト角と層傾斜角は液晶の温度に依存す
るので、ある温度で(4)式が成り立っても、更に低温
ではその条件が破れてC2配向が現われることがある。
(4)式の条件はその液晶を表示装置として用いる全温
度範囲で成り立っている必要がある。
【0056】本発明において、プレチルト角αは、好ま
しくは6°<α<30°、より好ましくは8°<α<3
0°、さらに好ましくは10°<α<30°を示し、チ
ルト角Θは7°<Θ<27°を示し、δは0°<δ<2
5°を示すとよい。
【0057】次に(B)の点について説明する。従来の
低プレチルト配向膜では、C1配向においては比較的コ
ントラストの低い2つの状態しか安定には存在しえなか
った。ところが、高プレチルト配向膜では、C1配向の
なかに4つの状態が存在して、そのうちの2つは従来と
同じ低コントラストの2状態(偏光顕微鏡の視野下では
消光位がなく青く見えるので液晶ダイレクタが上下の基
板間でねじれている。以下、スプレイ状態と呼ぶ)で、
ほかの2つはきわだってコントラストの高い、かつ見掛
けのチルト角の大きい状態(偏光顕微鏡下で消光位があ
る。以下、ユニフォーム状態と呼ぶ)である。新たに見
出されたユニフォーム状態のコントラストと透過率はC
2配向での値よりも高い。そして、C1のユニフォーム
状態はC1のスプレイ状態に比べ、クロスニコル下、消
光位の透過率が低くC1のスプレイ状態は2つの状態の
区別がつかなくなり、ユニフォーム2状態とスプレイ1
状態の計3状態のみ観測される場合もある。
【0058】第1表は、いくつかの液晶a〜dのスプレ
イ状態での無電界時のみかけのチルト角θsplay aと、ユ
ニフォーム状態でのみかけのチルト角θuniform aおよび
チルト角Θを示したものである。第1表中にはθsplay a
およびθuniform aとΘとの比も示してある。この表から
わかるように、同じ液晶材料でもみかけのチルト角はス
プレイ状態で小さく、ユニフォーム状態で大きい。Θと
の比でみても、スプレイ状態ではθsplay a/Θ<0.
4、ユニフォーム状態ではθuniform a/Θ>0.5であ
る。ここで、本発明では、C1状態における4つの状態
のうち、Θ>θa>Θ/2の関係を示す状態をユニフォ
ーム状態という。
【0059】
【表1】
【0060】そこで本発明は、強誘電性液晶と、この液
晶を間に保持して対向するとともにその対向面にはそれ
ぞれ該液晶に電圧を印加するための電極が形成されかつ
該液晶を配向するための相互にほぼ平行で同一方向の一
軸性配向処理が施された一対の基板とを備え、プレチル
ト角をα、該液晶のチルト角(コーン角の1/2)を
Θ、Sm*C層の傾斜角をδとしたとき、該液晶が、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
て、少なくとも2つの安定状態を示し、それらの光学軸
のなす角度の1/2のであるθaと該液晶のチルト角Θ
とが Θ>θa>Θ/2 の関係を満たすC1配向におけるユニフォーム状態を表
示に利用しようとするものである。
【0061】また、本発明でいうC1状態は、基板間の
スペサー等の異物によってまたは基板に歪みを加えるこ
とによってヘアピン欠陥およびライトニング欠陥に囲ま
れた配向状態を生じ、かつこの配向状態は、プレチルト
により液晶分子が配向表面から浮いている方向に対して
あるいはラビング方向に対して、ライトニング欠陥およ
びアスピン欠陥の順序でこれら欠陥が生じることによっ
て生じる状態である。または、スメクチックA(Sm
A)等の高温からスメクチック(Sm*C)に降温する
過程で欠陥を伴う配向変化がない状態であるということ
ができる。
【0062】本発明のC1配向におけるスプレイ状態と
ユニフォーム状態との違いは、前述のみかけのチルト角
が違うことの他に、コントラストの違いがある。スプレ
イ配向は上述のように暗状態においてもクロスニコル下
で完全な消光位が得られず、偏光板をクロスニコルから
数度捩った位置に配置するほうがより暗くなる。これに
対し、ユニフォーム配向はクロスニコル下でほぼ完全な
消光位があり、このために高いコントラスト比を示す。
この違いは次のような測定を行なえばいっそうはっきり
する。
【0063】まず、クロスニコル下でアップ・ダウンの
2状態のコントラストがなくなる位置、すなわち2状態
の光学軸のなす角を2等分する方向(スメクチック層の
法線方向)に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、これに垂
直に他方の偏光板の吸収軸を合わせる。この位置から検
光子(観測者側の偏光板)だけを時計方向に3°〜30
°の適当な角度回転させるとアップ・ダウン2状態の透
過光状態に差が生じコントラストがつく。多くの場合、
アップの状態が色濃く見え、ダウンの状態は色が淡くな
る。逆に、検光子を反時計方向に同じ角度回転させる
と、逆の色づきがみられる。すなわち、アップの状態は
色淡くなり、ダウン状態は色濃くなる。
【0064】そこで、この検光子回転に対する色づきの
様子に着目すると、1.0μmないし2.0μmのギャ
ップをもつセルにあっては、(X)スプレイ配向のアッ
プ・ダウン2状態については時計方向に回転したときの
アップの色はかっ色ないし赤紫色であるのに対し、反時
計方向に回転したときのダウンの色は青色ないし藍色を
呈していて、この2つの色は異なる。一方、(Y)ユニ
フォーム配向のアップ・ダウン2状態については、上記
2つの色はともにかっ色ないし赤紫色で同じである。
【0065】この違いは、後述のように上下基板間でダ
イレクタが捩れているか否かに基づくものと考えられる
が、いずれにしてもこの測定からスプレイ配向とユニフ
ォーム配向を質的に区別することができる。
【0066】また、本発明におけるC1配向の4つの状
態は電解をかけると互いに遷移する。弱い正負のパルス
電界を印加するとスプレイ2状態間の遷移が起こり、強
い正負のパルス電界を印加するとユニフォーム2状態間
の遷移が起こる。ユニフォーム2状態を用いると従来よ
り明るくコントラストの高い表示素子が実現できる。
【0067】さらに、前記およびの場合は、配向状
態がライトニング欠陥およびヘアピン欠陥を介さない3
つまたは4つの異なる安定状態を有する強誘電性液晶素
子が好ましい。
【0068】ところで、液晶の選択の仕方によっては、
該ユニフォーム状態の生じ易さに差がある。
【0069】そこで、該強誘電性液晶が下記一般式
(I)で示され、かつ等方性液体温度より降温させた際
に、ネマチック相を有し、SmC相を有さない第1化合
物群と、ネマチック相およびSmC相を有する第2化合
物群と、ネマチック相を有さずにSmC相を有する第3
化合物群の各化合物群より少なくとも1成分ずつ含有す
る組成物を用いる。
【0070】
【外16】
【0071】より好ましくは、該強誘電性液晶中に含有
される、第1化合物群、第2化合物群、第3化合物群の
3化合物群間での配合比率が100重量比において、
(第1化合物群):(第2化合物群):(第3化合物
群)=5:85:10〜30:30:40であり、さら
に好ましくは、該強誘電性液晶中に含有される第1〜第
3化合物群を合わせた含有量比率が20〜60%である
ことが望ましい。
【0072】さらに本願発明の他の特徴である一般式
(I)で示される化合物は例えば、東独特許95892
(1973年)、特許公報昭62−5434(198
7)に記載の方法で得ることができる。一般式(I)で
示される具体的化合物例を下記に示す。各化合物の相転
移温度は等方性液体温度より降温させていった際の相転
移温度と、結晶状態等よりスメクチック相、あるいはネ
マチック相への昇温させていった際の相転移温度を示し
てある。
【0073】
【外17】
【0074】
【外18】
【0075】
【外19】
【0076】
【外20】
【0077】
【外21】
【0078】
【外22】
【0079】
【外23】
【0080】上記した化合物を第1、第2、第3化合物
群に区分するには、例示した様な相転移パターンを使用
する。すなわち、 第1化合物群;等方相より、降温させた際に、ネマチッ
ク相を有し、スメクチックC相を有していない化合物、
あるいはネマチック相およびスメクチックA相を有しス
メクチックC相を有していない化合物がこのグループで
あり、例えば、例示化合物NO.(8),(9),(1
5),(22),(29),(36),(43)などが
この第1化合物群に含まれる。 第2化合物群;等方相より降温させた際に、ネマチック
相、スメクチックA相、スメクチックC相を有している
化合物がこのグループであり、例えば、例示化合物N
O.(3),(4),(10),(17),(23),
(24),(31),(38),(45)などがこの第
2化合物群に含まれる。 第3化合物群;等方相より降温させた際にネマチック相
を有さずに、スメクチックA相、スメクチックC相を有
する化合物がこのグループであり、例えば、例示化合物
NO.(5),(7),(11),(12),(1
3),(18),(19),(25),(33)などが
この第2化合物群に含まれる。
【0081】なお、本願中一般式(I)で表わされる化
合物の相転移温度はDSC(パーキンエルマーDSC7
シリーズ)により測定を行った。更に相同定を行うため
本願中一般式(I)で表わされる化合物に対し、1〜5
wt%の光学活性化合物を加えた組成物を作成し、これ
をガラス板に透明電極を設け、更に、配向膜を塗布ラビ
ング処理された液晶セルに注入し、ホートステージ中
(メトラー社サーモシステムFP−80/FP−82)
で温度制御しながら、電圧を加え、偏光顕微鏡で観察す
ることで決定した。
【0082】また、この様な方法で相転移温度の測定及
び相同定を行い等方性液体状態より降温させながら観察
した際に、0.5℃以上の液晶相温度巾を有している場
合に、本発明で述べるNematic,SmA,SmC
を各々示していると定義した。
【0083】次に、本願発明者は、この第1化合物群、
第2化合物群、第3化合物群がそれぞれどの様な特徴を
有しているかを鋭意検討してみた。その結果、次の様な
性質を示すことが明らかになった。 第1化合物群;全体組成物に対し、ネマチック相温度領
域を拡大し、また融点(m.p.)を下げる性質があっ
たが、一方ではTAC(SmA→SmC転移温度)を降下
させていた。 第2化合物群;全体組成物に対しm.p降下、相溶性向
上等に大きく寄与し、低粘性成分として中心的役割を示
していたが、一方ではTACの降下も招いていた。 第3化合物群;全体的組成物に対し、TACの上昇に寄与
していたが、一方ではネマチック相温度領域を縮小して
いた。
【0084】上述した化合物群の持つ各々の特徴は、素
子としての応答速度、作動温度領域、温度特性、配向
性、注入性などに大きく影響を及ぼし、さらに本願で用
いる素子構成において、高コントラスト、高透過率の大
画面表示素子を実現するために、3種類の化合物群を用
いることが重要である。
【0085】本願明細書中で述べている第1〜第3化合
物群からどの様な化合物を使用するか、例えば第1化合
物は何成分使用するか、などの点は、本願の一方の特徴
である特定の液晶性化合物を、どの様な強誘電性液晶組
成物に配合するかに依る。例えば、上述した各化合物群
の特徴から、コレステリック温度巾が広く、TAC(Sm
A→SmCへの転移温度)が低い組成物に対しては、ネ
マチック相を有する第1化合物より、第2あるいは第3
化合物群の様な化合物群を多く用いた方が、相転移温度
の点より有利であることが予想できる。
【0086】また、いずれの化合物群にしても、全体組
成物中の含有量が10%を超える様であれば、1つの化
合物群を2成分で構成する方が、相溶性あるいは、特性
の微調整などの点などからも有効な手法となる。
【0087】但し、いずれの場合も、第1、第2、第3
化合物群より少なくとも1成分ずつを使用した液晶組成
物を用いることが重要な特性改善要因なのである。ま
た、この第1、第2、第3化合物群より成る液晶性組成
物をどの程度含有させて強誘電性液晶とするかは、検討
実験を通じて、その効果が明らかに確認可能な含有量か
ら、融点の上昇、あるいはTACの降下といった多量使用
による弊害を許容可能な範囲の含有量という観点でとら
えることが望ましい。そこで、好ましくは(第1化合物
群):(第2化合物群):(第3化合物群)の配合比が
5:85:10〜30:30:40であることが、各化
合物群の長所を最大限引き出し、さらには、各化合物群
の短所を最小限に抑えるのに適した配合比であること、
さらに好ましくは、強誘電性液晶中における、第1、第
2、第3化合物群の総量が全体の20〜60wt%であ
ることを見い出した。
【0088】また、低プレチルトの液晶素子に強誘電性
液晶を注入した際には用いた強誘電性液晶によって応答
速度は異なるものの、液晶素子全体が均一的に駆動して
いたものが、本願の特徴である高プレチルトの素子構成
に、強誘電性液晶を注入した際には、基板間のセルギャ
ップが均一的であるにもかかわらず、駆動特性ムラ、あ
るいは表示ムラと呼べる現象が、用いた強誘電性液晶に
よって生じており、この現象は液晶素子を大版にするに
つれ、顕著になる傾向であることを見い出した。
【0089】この現象は、原因は定かではないが、本願
発明者らは使用する強誘電性液晶と、高プレチルトの素
子構成による液晶の注入性の差異、あるいは、注入性の
差異とこれに伴う配向性の差異に基づいているのではな
いかと推察している。
【0090】本願発明者らは以上の事などを見い出し、
本願発明に至ったものである。
【0091】上述した本発明に用いる強誘電性液晶を構
成する他の液晶性化合物を一般式(IV)〜(VII
I)で下記に挙げる。
【0092】
【外24】 (ただし、R1′,R2′は炭素数1〜18の直鎖状また
は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1個も
しくは隣接しない2個以上の−CH2−基は、
【0093】
【外25】 によって置き換えられてもよく、さらに、Z1′,Z2
と直接結合する−CH2−基を除く1つもしくは2つ以
上の−CH2−基は、
【0094】
【外26】 に置き換えられてもよく、R1′,R2′の少なくとも一
方は光学活性である。
【0095】
【外27】 であり、a1,b1は0,1または2であり、a1+b1
1または2である。
【0096】
【外28】 (ただし、R3′,R4′は炭素数1〜18の直鎖状また
は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つも
しくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は、
【0097】
【外29】 によって置き換えられてもよく、さらに、Z3′,Z4
と直接結合する−CH2−基を除く1つもしくは2つ以
上の−CH2−基は、
【0098】
【外30】 に置き換えられてもよい。
【0099】
【外31】 1′,X2′がともに単結合であることはない。
【0100】
【外32】 1′は水素原子,ハロゲン原子,CH3またはCF3
ある。)
【0101】
【外33】 (ただし、R5′,R6′は炭素数1〜18の直鎖状また
は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つも
しくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は、
【0102】
【外34】 によって置き換えられてもよく、Z5′,Z6′と直接結
合する−CH2−基を除く1つもしくは2つ以上の−C
2−基は、
【0103】
【外35】 に置き換えられてもよい。
【0104】
【外36】 または単結合であり、
【0105】
【外37】 2′,A3′がともに単結合であることはない。
【0106】
【外38】 2′が単結合のときX3′は単結合であり、A3′が単
結合のときX4′は単結合である。Y2′,Y3′,Y4
は水素原子,ハロゲン原子,CH3またはCF3であ
る。)
【0107】
【外39】 (ただし、R7′,R8′は炭素数1〜18の直鎖状また
は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つも
しくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は、
【0108】
【外40】 によって置き換えられてもよく、Z7′,Z8′と直接結
合する−CH2−基を除く1つもしくは2つ以上の−C
2−基は、
【0109】
【外41】 に置き換えられてもよい。
【0110】
【外42】
【0111】
【外43】 3,b3は0または1であるが、a3,b3がともに0で
あることはない。
【0112】
【外44】 (ここで、R9′は炭素数1〜18の直鎖状または分岐
状のアルキル基であり、R10′は炭素数1〜16の直鎖
状または分岐状のアルキル基である。A5′は
【0113】
【外45】
【0114】
【外46】 −O−CH2CH2−である。C*は光学活性な不斉炭素
原子を示す。)
【0115】(IV式)〜(VIII)式の好ましい化
合物として(IVa)〜(VIIIe)が挙げられる。
【0116】
【外47】
【0117】
【外48】
【0118】
【外49】
【0119】さらに、本発明による液晶素子における強
誘電性を示す液晶層を得るには、先に示したようにして
作成したカイラルスメクチック相を示す液晶組成物を真
空中、等方性液体温度まで加熱し、素子セル中に封入
し、徐々に冷却して液晶層を形成させ常圧に戻すことが
好ましい。
【0120】本発明の液晶素子を表示パネル部に使用
し、図10及び図11に示した走査線アドレス情報をも
つ画像情報なるデータフォーマット及びSYNC信号に
よる通信同期手段をとることにより、(液晶)表示装置
を実現する。
【0121】図中、符号はそれぞれ以下の通りである。 101 液晶表示装置 102 グラフィックスコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0122】画像情報の発生は、本体装置側のグラフィ
ックスコントローラ102にて行われ、図10及び図1
1に示した信号転送手段にしたがって表示パネル103
に転送される。グラフィックスコントローラ102は、
CPU(中央演算処理装置、以下GCPU112と略
す)及びVRAM(画像情報格納用メモリ)114を核
に、ホストCPU113と液晶表示装置101間の画像
情報の管理や通信をつかさどっており、本発明の制御方
法は主にこのグラフィックスコントローラ102上で実
現されるものである。
【0123】なお、該表示パネルの裏面には、光源が配
置されている。
【0124】以下数例の実施例により本発明について更
に詳細に説明するが、本願の一方の特徴である、第1〜
第3化合物群よりの化合物の選択種類、使用配合量、全
体中での含有比率など全てを説明しつくせるものではな
く、よって本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。下記の例において、「部」はいずれも「重量
部」を示す。
【0125】なお、以上の実験におけるチルト角θ、層
の傾き角δ、プレチルト角α、およびみかけのチルト角
θaは以下のようにして測定した。
【0126】チルト角θの測定 10V〜30VのDCを液晶素子の上下基板間に印加し
ながら直交クロスニコル下、その間に配置された液晶素
子を偏光板と水平に回転させ第1の消光位(透過率が最
も低くなる位置)をさがし、次に上記と逆極性のDCを
印加しながら第2の消光位をさがす。このときの第1の
消光位から第2の消光位までの角度の1/2をチルト角
θとした。
【0127】みかけのチルト角θaの測定 液晶のしきい値の単発パルスを印加した後、無電界下、
かつ直交クロスニコル下、その間に配置された液晶素子
を偏光板と水平に回転させ第1の消光位をさがし、次に
上記の単発パルスと逆極性のパルスを印加した後、無電
界下、第2の消光位をさがす。このときの第1の消光位
から第2の消光位までの角度の1/2をθaとした。
【0128】層の傾き角δの測定 基本的にはClarkやLagerwallによって発
表された方法(Japan Display ’86,
Sep.30−Oct.2,1986,pp.456−
458)あるいは大内らの方法(J.J.A.P.,
(5)(1988)pp.L725−728)と同様
の方法を用いた。
【0129】測定装置は回転対陰極方式のMACサイエ
ンス社製X線回折装置を用い、銅のKα線を分析線とし
た。
【0130】液晶セルには基板ガラスとしてX線の吸収
を極力低減するために、80μm厚ガラス(コーニング
社製商品名マイクロシート)を用い、その他は通常のセ
ル化工程をそのまま使用した。
【0131】まず、液晶の層間隔を求める為に、Bul
k液晶を試料ガラス上に塗り、通常の粉末X線回折と同
様に2θ/θscanを行って求めた。
【0132】δの測定は、前記80μm厚ガラスで、同
じガラスをspacerとして80μmgapのセルを
形成し、電磁石中で基板と平行な方向に磁場をかけなが
ら等方相から徐冷し、水平配向処理を施したセルを用意
した。これに前記層間隔を得た回折角2θにX線検出器
を合わせ、セルをθスキャンし、前記文献に示された方
法でδを算出した。尚、この測定法によるδの値は、セ
ル厚依存性をほぼ排除した液晶組成物固有のものであ
る。
【0133】プレチルト角αの測定 J.J.A.P.19(1980)NO.10,Sho
rt Notes 2013に記載されている方法(ク
リスタルローテーション法)に従って求めた。
【0134】つまり、ラビングした基板を平行かつ反対
方向に貼り合わせて、セルギャップ20μmのセルを作
成し、チッソ社製強誘電性液晶CS−1014に以下の
構造式で示される化合物を重量比で20%混合したもの
を標準液晶として封入し測定を行なった。
【0135】
【外50】
【0136】なお、この混合した液晶組成物は、10〜
55℃でSmA相を示す。
【0137】測定方法は、液晶セルを上下基板に垂直か
つ配向処理軸を含む面で回転させながら、回転軸と45
度の角度をなす偏光面をもつヘリウム・ネオンレーザ光
を回転軸に垂直な方向から照射して、その反対側で入射
偏光面と平行な透過軸をもつ偏向板を通してフォトダイ
オードで透過光強度を測定した。
【0138】干渉によってできた透過光強度の双曲線群
の中心となる角と液晶セルに垂直な線とのなす角度をφ
Xとし式下に代入してプレチルト角α0を求めた。
【0139】
【外51】
【0140】
【0141】
【実施例】
〔実施例1〕下記に示す第1化合物群、第2化合物群、
第3化合物群の化合物を各々下記に示す重量部にて配合
し、液晶組成物A1を作成した。
【0142】さらに、同様の重量部で第1化合物群を使
用しない液晶組成物A1−N、第2化合物群を使用しな
い液晶組成物A1−NAC、第3化合物群を使用しない
液晶組成物A1−ACを作成した。
【0143】
【外52】
【0144】各液晶組成物A1,A1−N,A1−NA
C,A1−ACの相転移温度は以下の通りであった。
【0145】
【外53】
【0146】次に、下記に示す化合物を各重量部で配合
し、強誘電性液晶組成物A2を作成した。
【0147】
【外54】
【0148】液晶組成物A2の相転移温度は以下の様で
あった。
【0149】
【外55】
【0150】さらに液晶組成物A2に対して前記液晶組
成物A1,A1−N,A1−NAC,A1−ACを各々
下記重量部にて配合し、強誘電性液晶A3,A3−N,
A3−NAC,A3−ACを作成した。また、各強誘電
性液晶の相転移温度も下記の通りであった。
【0151】
【外56】
【0152】次に、2枚の1.1mm厚のガラス板を用
意し、それぞれのガラス板上にITO膜を形成し、電圧
印加電極を形成し、さらにこの上に、酸化タンタルの薄
膜をスパッタ法で蒸着させ絶縁層とした。
【0153】さらに、酸化タンタル膜付きのガラス板上
にポリイミド樹脂前駆体溶液(日立化成(株)LQ−1
802(プレチルト12°)1.0%NMP溶液を、回
転数3000r.p.m.のスピンナーで15秒間塗布
した。成膜後、60分間、270℃で加熱縮合焼成処理
を施した。このときの塗膜の膜厚は200Åであった。
【0154】この焼成後の被膜にはアセテート植毛布に
よるラビング処理がなされ、その後、イソプロピルアル
コール液で洗浄し、平均粒径1.5umのシリカビーズ
を一方のガラス板上に散布したのち、それぞれのラビン
グ処理軸が互いに平行となるようにし、一辺が2cm角
のシール材印刷版と接着シール材(三井東圧(株)スト
ラクトボンド)を用いてガラス板を貼り合わせ、60分
間、150℃にて加熱乾燥し、その後、シール材周辺で
ガラスをカットし、一辺が2cm角の実験用の小さなセ
ルを作成した。このセル厚を測定したところ約1.5u
mであった。
【0155】このセルに各強誘電性液晶A3,A3−
N,A3−NAC,A3−ACおよびA2を等方性液体
状態で注入した。この液晶を注入したセルを100℃で
3時間熱処理したのち、等方相から20℃/hで25℃
まで徐冷することにより、強誘電性液晶素子を作成し
た。同温度で、各液晶素子の偏光顕微鏡観察を行ったと
ころ、A2を用いた液晶素子が、全面C1配向で、スプ
レイ状態とユニフォーム状態が混在し、スプレイ状態の
配向領域の方が広く存在し、またA3−Nを用いた液晶
素子では全面C1配向で、ほぼ全面ユニフォーム状態で
あったが、わずかにスプレー状態の配向領域も存在して
いた。他のA3,A3−NAC,A3−ACを用いた素
子では全面C1配向で、全面均一な欠陥などの少ないユ
ニフォーム状態であった。A3,A3−N,A3−NA
C,A3−ACを注入した液晶素子の中で、A3−Nの
ユニフォーム配向性がやや劣る原因は、他の液晶と比較
し、コレステリック温度巾が狭いこと、あるいは第1化
合物群が無いことによる、高プレチルト配向膜使用セル
での注入性の違いなどが考えられ、これらが少なからず
影響していると推察している。A2の配向状態が他と異
なるのは、組成内容が他と大きく異なっていることによ
るもの推察している。
【0156】次に、この強誘電性液晶素子を使ってピー
ク・トウ・ピーク電圧VAA=20Vの電圧印加により直
交ニコル下での光学的な応答を検知して、応答速度(以
後光学応答速度という)を測定した。
【0157】
【外57】 *1) スプレー状態とユニフォーム状態が混在する領
域があり、明確コントラスト比を決定できなかった。
【0158】
【表2】
【0159】〔実施例2〕実施例1で使用した一辺が2
cmのシール印刷版にかえて一辺が4cm、8cmのシ
ール印刷版を用いて、またセル厚を均一にするため、シ
リカビーズを実施例1で散布した量より1.5倍〜2.
0倍程多く散布した以外は実施例1と同様の方法で大版
セルを作成した。このセル厚を測定したところ、ほぼ全
領域内で約1.5μmであった。このセルに実施例1で
使用した強誘電性液晶A3,A3−N,A3−NAC,
A3−ACを実施例1と同様の方法で注入し、検討セル
の大きさによる差の有無を観察した。
【0160】その結果、A3を使用した液晶素子では実
施例1とほぼ同様の挙動、特性を示していたが、他の液
晶素子では次に示すA3使用液晶素子では確認されなか
った挙動、特性を示した。
【0161】A3−N使用液晶素子;一辺が4cm、8
cmと大きくなるにしたがって、スプレー状態の領域が
拡大し、コントラストの均一性の低下、および均一なセ
ル厚にもかかわらず、光学応答速度の領域ムラ(スイッ
チングが不均一的)の様な状態が存在した。
【0162】A3−NAC使用液晶素子;一辺が4c
m、8cmと大きくなるにしたがって、注入直後にセル
の四隅の部分に、液晶未注入部分が出現した。これは、
注入後の100℃3時間の熱処理及び徐冷後も若干残っ
ていた。配向は全面C1、全面ユニフォーム状態であっ
た。但し、A3−N使用液晶素子より、程度は軽いもの
の光学応答速度の領域ムラが若干存在し、10℃の低温
側では顕著になる傾向にあった。
【0163】A3−AC使用液晶素子;一辺が4cm、
8cmと大きくなるに従い、注入直後にセルの四隅の部
分に液晶の未注入部分が出現した。これは注入後の10
0℃3時間の熱処理及び徐冷後には消失していた。配向
は全面C1、全面ユニフォーム状態であった。但し光学
応答速度の領域ムラはA3−NAC使用素子より軽微で
あり、低温側で顕著になるということは無いものの若干
存在していた。
【0164】光学応答速度の領域ムラ発生の原因は定か
では無いが、強誘電性液晶の各液晶相の転移温度、温度
巾、徐冷スピードと配向性、および注入直後の未注入部
分の有無などの注入性の違いなどがその要因と推察して
いる。
【0165】〔比較例1〕実施例1および実施例2で使
用した高プレチルト角の膜向膜日立化成(株)製のポリ
アミド酸LQ1802に代えて、低プレチルト角の配向
膜として東レ(株)製のLp64を用いた以外は全く、
実施例1および実施例2と同様にして液晶セルを作成
し、A3,A3−N,A3−NAC,A3−ACおよび
A2の強誘電性液晶を実施例1および実施例2と同様に
注入した。
【0166】A2を使用した液晶素子において、C1
2の配向が混在しているのが確認された以外、いずれ
の素子においても均一的なC2配向状態であり、コノト
ラスト、光学応答速度など、素子構成に基づく本質的な
特性の違い以外は、実施例2で述べた様な、未注入部分
の有無、光学応答速度の領域ムラの有無などの違いは確
認されなかった。
【0167】このことは、低プレチルト配向膜と、高プ
レチルト配向膜を使用した場合、何らかの注入性に対す
る影響力が存在し、本願の特徴である特定の強誘電性液
晶が注入性の改善に寄与していると考えられる。
【0168】以上実施例1、実施例2、および比較例1
より明らかになった様に本願の一方の特徴である特定の
強誘電性液晶と、本願の他方の特徴である特定の素子構
成を用いることにより大面積の表示素子でも容易に注入
され、均一で良好な配向状態を保ち、室温を含む広い温
度領域で高速応答性を有し、かつ応答速度の温度依存性
が小さな高コントラスト、高透過率な画像を示す液晶素
子を提供することが可能である。
【0169】〔実施例3〕実施例1で使用した強誘電性
液晶組成物A2に代えて、下記のような相転移温度を示
す、強誘電性液晶組成物A4を用いて、下記に示す重量
部でA1,A1−N,A1−NAC,A1−ACと配合
してA5,A5−N,A5−NAC,A5−Aを作成
し、これらとA4を用いた以外は全く実施例1と同様に
液晶素子を作成し、同様の測定を行った。
【0170】強誘電性液晶組成物A4の相転移温度。
【0171】
【外58】
【0172】
【外59】
【0173】
【外60】 *1) スプレー状態とユニフォーム状態が混在し、明
確なコントラスト比の決定ができなかった。
【0174】
【表3】
【0175】〔実施例4〕実施例2で使用したA3,A
3−N,A3−NAC,A3−ACに代えて、A5,A
5−N,A5−NAC,A5−ACを用いた以外は全く
実施例2と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、同
様の観察を行った。
【0176】その結果、実施例2での強誘電性液晶A3
を用いた液晶素子と同様の挙動・特性を強誘電性液晶A
5を用いた液晶素子でも得られた。
【0177】また、強誘電性液晶A5−N,A5−NA
C,A5−ACを用いた液晶素子も実施例2と同様の挙
動・特性であった。
【0178】〔実施例5〕実施例4で使用したガラス基
板にストライプ状の電極をつけ、それらの交叉部に画素
を形成した以外は、実施例4と全く同様の方法で、マト
リクス表示素子を作成し、同様の挙動特性の観察を行っ
た。
【0179】その結果、実施例4および実施例2で述べ
た様な挙動、特性の傾向は顕著となり、本願の一方の特
徴である特定の強誘電性液晶を用いる優位性がより明確
になった。
【0180】これは、ストライプ状に電極を付けたこと
による基板表面の凹、凸の出現さらに、表面が凹凸にな
ったことによるラビング処理の均一性を低下、などが、
強誘電性液晶の注入性、配向性に大きく影響したため
と、推察している。
【0181】〔比較例2〕比較例1で使用した強誘電性
液晶、A3,A3−N,A3−NAC,A3−ACに代
えてA5,A5−N,A5−NAC,A5−ACを使用
した以外は、全く比較例1と同様の方法で液晶素子を作
成し、同様の観察を行ったところ、比較例2と同様の結
果を得た。
【0182】
【発明の効果】以上説明した様に、本願の一方の特徴で
ある特定の強誘電性液晶と本願の他方の特徴である特定
の素子構成を用いることにより、大面積の表示素子でも
容易に注入され、均一で良好な配向状態を保ち室温を含
む広い温度領域で高速応答性を有し、かつ応答速度の温
度依存性が小さな高コントラスト高透過率な画像を示
す、大画面の強誘電性液晶素子を提供することが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】カイラルスメクチック相を示す液晶を用いた液
晶素子の一例の断面概略図である。
【図2】液晶のもつ強誘電性を利用した液晶素子の動作
説明のために素子セルの一例を模式的に表わす斜視図で
ある。
【図3】液晶のもつ強誘電性を利用した液晶素子の動作
説明のために素子セルの一例を模式的に表わす斜視図で
ある。
【図4】CIおよびC2の2種類の配向状態の相違を示
す説明図である。
【図5】液晶素子の配向変化の挙動を示す説明図であ
る。
【図6】液晶素子の配向変化の挙動を示す説明図であ
る。
【図7】液晶素子の配向変化の挙動を示す説明図であ
る。
【図8】液晶素子の配向変化の挙動を示す説明図であ
る。
【図9】液晶素子の配向変化の挙動を示す説明図であ
る。
【図10】C1およびC2配向でのチルト角、プレチル
ト角および層傾斜角間の関係を示す説明図である。
【図11】強誘電性を利用した液晶素子を有する表示装
置とグラフィックスコントローラを示すブロック構成図
である。
【図12】表示装置とグラフィックスコントローラとの
間の画像情報通信タイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 カイラルスメクチック相を有する液晶層 2 ガラス基板 3 透明電極 4 絶縁性配向制御層 5 スぺーサー 6 リード線 7 電源 8 偏光板 9 光源 Io 入射光 I 透過光 21a 基板 21b 基板 22 カイラルスメクチック相を有する液晶層 23 液晶分子 24 双極子モーメント(P⊥) 31a 電圧印加手段 31b 電圧印加手段 33a 第1の安定状態 33b 第2の安定状態 34a 上向きの双極子モーメント 34b 下向きの双極子モーメント Ea 上向きの電界 Eb 下向きの電界 101 強誘電性液晶表示装置 102 グラフィックスコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−301290(JP,A) 特開 平4−290875(JP,A) 特開 昭63−182395(JP,A) 特開 平1−306493(JP,A) 特開 昭60−55078(JP,A) 特開 昭63−37186(JP,A) 特開 昭63−37187(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/141 C09K 19/34 C09K 19/42 G02F 1/13 500

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配向
    するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理
    が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、該
    液晶素子のプレチルト角をα、該液晶のチルト角をΘ、
    Sm*C層の傾斜角をδとしたとき、該液晶は、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
    て、該液晶が少なくとも2つの安定状態を示し、それら
    の光学軸のなす角度の1/2であるθaと該液晶のチル
    ト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有し、且つ該液晶が下記一般式(I)で示さ
    れ、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチッ
    ク相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマ
    チック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネマ
    チック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各
    化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物であ
    ることを特徴とする液晶素子。 【外1】
  2. 【請求項2】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配向
    するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理
    が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、該
    液晶素子のプレチルト角をα、該液晶のチルト角をΘ、
    Sm*C層の傾斜角をδとしたとき、該液晶は、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
    て、少なくとも2つの安定状態を示し、それらの光学軸
    のなす角を2等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合
    わせ、それに垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配
    置から一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転
    させたときの第1の安定状態の呈する色と、反時計方向
    に同じ角度回転させたときの第2の安定状態の呈する色
    が同じであるり、且つ、該液晶が下記一般式(I)で示
    され、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチ
    ック相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネ
    マチック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネ
    マチック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の
    各化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物で
    あることを特徴とする液晶素子。 【外2】
  3. 【請求項3】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ、該液晶を配
    向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処
    理が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、
    該液晶素子のプレチルト角をα、該液晶のチルト角を
    Θ、Sm*C層の傾斜角をδとしたとき、該液晶は、 Θ<α+δ で表わされる配向状態を有し、かつ該配向状態におい
    て、クロスニコル下、消光位の透過率の低い2つの安定
    状態と、クロスニコル下、消光位の透過率の高い1つま
    たは2つの安定状態の計3または4状態を有し、且つ、
    該液晶が下記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
    度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
    を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
    相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
    mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
    も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
    晶素子。 【外3】
  4. 【請求項4】 該液晶がクロスニコル下、消光位の透過
    率の低い第1と第2の2つの安定状態と、クロスニコル
    下、消光位の透過率の高い第3と第4の2つの安定状態
    の4つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角を2
    等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、それに
    垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一方の
    偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転させたときの
    第1の安定状態の呈する色と、反時計方向に同じ角度回
    転させたときの第2の安定状態の呈する色が同じであ
    り、一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転さ
    せたときの第3の安定状態の呈する色と、反時計方向に
    同じ角度回転させたときの第4の安定状態の呈する色が
    異なることを特徴とする請求項3記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配向
    するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理
    が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、該
    液晶は、前記基板間のスぺーサ等の異物によってまたは
    基板に歪みを加えることによってヘアピン欠陥およびラ
    イトニング欠陥に囲まれた配向状態を生じ、かつ該配向
    状態はプレチルトにより液晶分子が配向表面から浮いて
    いる方向に対してライトニング欠陥およびヘアピン欠陥
    の順序でこれら欠陥が生じることによって生じるもので
    あって、該配向状態における該液晶が少なくとも2つの
    安定状態を示し、それらの光学軸のなす角度の1/2で
    あるθaと該液晶のチルト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有する液晶素子であって、 該液晶が下記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
    度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
    を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
    相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
    mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
    も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
    晶素子。 【外4】
  6. 【請求項6】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配向
    するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理
    が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、該
    液晶は、前記基板間のスぺーサ等の異物によってまたは
    該基板に歪みを加えることによってヘアピン欠陥および
    ライトニング欠陥に囲まれた配向状態を生じ、かつこの
    配向状態はプレチルトにより液晶分子が配向表面から浮
    いている方向に対してライトニング欠陥およびヘアピン
    欠陥の順序でこれら欠陥が生じることによって生じるも
    のであって、該配向状態における該液晶が少なくとも2
    つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角を2等分
    する位置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、それに垂直
    に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一方の偏光
    板だけを時計方向に3°〜30°回転させたときの第1
    の安定状態の呈する色と、反時計方向に同じ角度回転さ
    せたときの第2の安定状態の呈する色が同じである液晶
    素子であって、 該液晶が下記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
    度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
    を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
    相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
    mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
    も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
    晶素子。 【外5】
  7. 【請求項7】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配向
    するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理
    が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、該
    液晶は、前記基板間のスぺーサ等の異物によってまたは
    該基板に歪みを加えることによってヘアピン欠陥および
    ライトニング欠陥に囲まれた配向状態を生じ、かつ該配
    向状態はプレチルトにより液晶分子が配向表面から浮い
    ている方向に対してライトニング欠陥およびヘアピン欠
    陥の順序でこれら欠陥が生じることによって生じるもの
    であって、かつ該配向状態における該液晶がクロスニコ
    ル下、消光位の透過率の低い2つの安定状態と、クロス
    ニコル下、消光位の透過率の高い1つまたは2つの安定
    状態の計3または4状態を有する液晶素子であって、 該液晶が下記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
    度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
    を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
    相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
    mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
    も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
    晶素子。 【外6】
  8. 【請求項8】 該液晶がクロスニコル下、消光位の透過
    率の低い第1と第2の2つの安定状態と、クロスニコル
    下、消光位の透過率の高い第3と第4の2つの安定状態
    の4つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角を2
    等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、それに
    垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一方の
    偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転させたときの
    第1の安定状態の呈する色と、反時計方向に同じ角度回
    転させたときの第2の安定状態の呈する色が同じであ
    り、一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転さ
    せたときの第3の安定状態の呈する色と、反時計方向に
    同じ角度回転させたときの第4の安定状態の呈する色が
    異なることを特徴とする請求項7記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持し
    て対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に電
    圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配向
    するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処理
    が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、該
    液晶は、前記基板間のスぺーサ等の異物によってまたは
    該基板に歪みを加えることによってヘアピン欠陥および
    ライトニング欠陥に囲まれた配向状態を生じ、かつ該配
    向状態はラビング方向に対してライトニング欠陥および
    ヘアピン欠陥の順序でこれら欠陥が生じることによって
    生じるものであって、かつ該配向状態において、少なく
    とも2つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角度
    の1/2であるθaと該液晶のチルト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有する液晶素子であって、 該液晶が下記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
    度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
    を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
    相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
    mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
    も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
    晶素子。 【外7】
  10. 【請求項10】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持
    して対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に
    電圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配
    向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処
    理が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、
    該液晶は、前記基板間のスぺーサ等の異物によってまた
    は該基板に歪みを加えることによってヘアピン欠陥およ
    びライトニング欠陥に囲まれた配向状態を生じ、かつ該
    配向状態はラビング方向に対してライトニング欠陥およ
    びヘアピン欠陥の順序でこれら欠陥が生じることによっ
    て生じるものであって、かつ該配向状態において、少な
    くとも2つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角
    を2等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、そ
    れに垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一
    方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転させたと
    きの第1の安定状態の呈する色と、反時計方向に同じ角
    度回転させたときの第2の安定状態の呈する色が同じで
    あって、 該液晶が下記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温
    度より降温させた際に、ネマチック相を有し、SmC相
    を有さない第1化合物群と、ネマチック相およびSmC
    相を有する第2化合物群と、ネマチック相を有さずにS
    mC相を有する第3化合物群の各化合物群より少なくと
    も1成分ずつ含有する組成物であることを特徴とする液
    晶素子。 【外8】
  11. 【請求項11】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持
    して対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に
    電圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配
    向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処
    理が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、
    該液晶は、前記基板間のスぺーサ等の異物によってまた
    は該基板に歪みを加えることによってヘアピン欠陥およ
    びライトニング欠陥に囲まれた配向状態を生じ、かつ該
    配向状態はラビング方向に対してライトニング欠陥およ
    びヘアピン欠陥の順序でこれら欠陥が生じることによっ
    て生じるものであって、かつ該配向状態において、クロ
    スニコル下、消光位の透過率の低い2つの安定状態とク
    ロスニコル下、消光位の透過率の高い1つまたは2つの
    安定状態の計3または4状態を有し、且つ、該液晶が下
    記一般式(I)で示され、かつ等方性液体温度より降温
    させた際に、ネマチック相を有し、SmC相を有さない
    第1化合物群と、ネマチック相およびSmC相を有する
    第2化合物群と、ネマチック相を有さずにSmC相を有
    する第3化合物群の各化合物群より少なくとも1成分ず
    つ含有する組成物であることを特徴とする液晶素子。 【外9】
  12. 【請求項12】 該液晶がクロスニコル下、消光位の透
    過率の低い第1と第2の2つの安定状態と、クロスニコ
    ル下、消光位の透過率の高い第3と第4の2つの安定状
    態の4つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角を
    2等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、それ
    に垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一方
    の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転させたとき
    の第1の安定状態の呈する色と、反時計方向に同じ角度
    回転させたときの第2の安定状態の呈する色が同じであ
    り、一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転さ
    せたときの第3の安定状態の呈する色と、反時計方向に
    同じ角度回転させたときの第4の安定状態の呈する色が
    異なることを特徴とする請求項11記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持
    して対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に
    電圧を印加するための電極が形成され。かつ該液晶を配
    向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処
    理が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、
    該液晶は、配向状態がSmA等の高温からSm*Cに降
    温する過程で欠陥を伴う配向変化がなく、かつ該配向状
    態において、少なくとも2つの安定状態を示し、それら
    の光学軸のなす角度の1/2であるθaと該液晶のチル
    ト角Θとが Θ>θa>Θ/2 の関係を有し、且つ、該液晶が下記一般式(I)で示さ
    れ、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチッ
    ク相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマ
    チック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネマ
    チック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各
    化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物であ
    ることを特徴とする液晶素子。 【外10】
  14. 【請求項14】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持
    して対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に
    電圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配
    向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処
    理が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、
    該液晶は、配向状態がSmA等の高温からSm*Cに降
    温する過程で欠陥を伴う配向変化がなく、かつ該配向状
    態において少なくとも2つの安定状態を示し、それらの
    光学軸のなす角を2等分する位置に一方の偏光板の吸収
    軸を合わせ、それに垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わ
    せた配置から一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30
    °回転させたときの第1の安定状態の呈する色と、反時
    計方向に同じ角度回転させたときの第2の安定状態の呈
    する色が同じであり、該液晶が下記一般式(I)で示さ
    れ、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチッ
    ク相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマ
    チック相およびSmC相を有する第2化合物群と、ネマ
    チック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各
    化合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物であ
    ることを特徴とする液晶素子。 【外11】
  15. 【請求項15】 強誘電性液晶と、この液晶を間に保持
    して対向するとともにその対向面にはそれぞれ該液晶に
    電圧を印加するための電極が形成され、かつ該液晶を配
    向するための相互にほぼ平行で同一方向の一軸性配向処
    理が施された一対の基板とを備えた液晶素子において、
    該液晶は、配向状態がSmA等の高温からSm*Cに降
    温する過程で欠陥を伴う配向変化がなく、かつ該配向状
    態における強誘電性液晶がクロスニコル下、消光位の透
    過率の低い2つの安定状態と、クロスニコル下、消光位
    の透過率の高い1つまたは2つの安定状態の計3または
    4状態を有し、且つ、該液晶が下記一般式(I)で示さ
    れ、かつ等方性液体温度より降温させた際に、ネマチッ
    ク相を有し、SmC相を有さない第1化合物群と、ネマ
    チック相およびSmC相を有する第2化合物群とネマチ
    ック相を有さずにSmC相を有する第3化合物群の各化
    合物群より少なくとも1成分ずつ含有する組成物である
    ことを特徴とする液晶素子。 【外12】
  16. 【請求項16】 該液晶がクロスニコル下、消光位の透
    過率の低い第1と第2の2つの安定状態と、クロスニコ
    ル下、消光位の透過率の高い第3と第4の2つの安定状
    態の4つの安定状態を示し、それらの光学軸のなす角を
    2等分する位置に一方の偏光板の吸収軸を合わせ、それ
    に垂直に他方の偏光板の吸収軸を合わせた配置から一方
    の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転させたとき
    の第1の安定状態の呈する色と、反時計方向に同じ角度
    回転させたときの第2の安定状態の呈する色が同じであ
    り、一方の偏光板だけを時計方向に3°〜30°回転さ
    せたときの第3の安定状態の呈する色と、反時計方向に
    同じ角度回転させたときの第4の安定状態の呈する色が
    異なることを特徴とする請求項15記載の液晶素子。
  17. 【請求項17】 前記配向状態がライトニング欠陥およ
    びヘアピン欠陥を介さない3つまたは4つの異なる安定
    状態を有する請求項1〜3、13〜15のいずれかに記
    載の液晶素子。
  18. 【請求項18】 該第1化合物群と第2化合物群と第3
    化合物群との配合比率が100重合比において、 (第1化合物群):(第2化合物群):(第3化合物
    群)=5:85:10〜30:30:40の範囲にある
    ことを特徴とする請求項1から17項のいずれかに記載
    の液晶素子。
  19. 【請求項19】 該組成物中における、第1化合物群と
    第2化合物群と第3化合物群とを合わせた含有量比率が
    20〜60%であることを特徴とする請求項1から17
    項のいずれかに記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】 請求項1から19のいずれかに記載の
    強誘電性液晶素子を有する表示装置。
  21. 【請求項21】 該液晶素子の駆動回路を有する請求項
    20記載の表示装置。
  22. 【請求項22】 更に、光源を有する請求項20または
    21記載の表示装置。
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