JPH0950008A - 液晶素子及びその駆動方法 - Google Patents

液晶素子及びその駆動方法

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JPH0950008A
JPH0950008A JP19951295A JP19951295A JPH0950008A JP H0950008 A JPH0950008 A JP H0950008A JP 19951295 A JP19951295 A JP 19951295A JP 19951295 A JP19951295 A JP 19951295A JP H0950008 A JPH0950008 A JP H0950008A
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driving
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bias ratio
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JP19951295A
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Inventor
Yasuhiro Ito
靖浩 伊藤
Yasushi Asao
恭史 浅尾
Yukio Haniyu
由紀夫 羽生
Yasuaki Takeda
恭明 武田
Hirohide Munakata
博英 棟方
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温でのC2配向領域の発生及び液晶移動現
象を抑制し、高コントラストなカイラルスメクチック液
晶素子を実現する。 【解決手段】 負の誘電異方性を示す液晶を1/3未満
のバイアス比で駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビ受像機、ビ
デオカメラのビューファインダー、コンピューターの端
末用モニターなどに用いられる表示素子あるいは液晶プ
リンターやプロジェクター等に用いられる光バルブに採
用され得る液晶素子及びその駆動方法に関し、特に耐久
信頼性の高いカイラルスメクチック液晶素子及びその駆
動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】比較的低コストで製造できる液晶表示素
子としてTN液晶を用いたパッシブマトリクス駆動方式
の液晶表示素子が知られている。しかしながら、この素
子は、クロストークやコントラスト等の点で限界があ
り、TN液晶を用いたパッシブマトリクス駆動方式の液
晶表示素子は、高密度配線数の表示素子、例えば液晶テ
レビジョンパネル等に適したものとは言い難い。
【0003】このような従来のTN液晶が持つ根本的な
問題を解決するものとして、表面安定化強誘電性液晶素
子(SSFLCD)がクラーク(Clark)とラガヴ
ァル(Lagerwall)により提案されている(特
開昭56−107216号公報、米国特許第4,36
7,924号明細書等)。この表面安定化強誘電性液晶
素子は、使用状態においてカイラルスメクチックC相
(SmC*)またはH相(SmH*)等のスメクチック
相を呈するカイラルスメクチック液晶を薄セル中に挟持
することによって強誘電体特有の分極ドメインを発現さ
せ、高速応答と双安定性を実現している。即ち、表面安
定化強誘電性液晶素子は、カイラルスメクチック液晶素
子の一種であるといえる。
【0004】表面安定化強誘電性液晶素子において、カ
イラルスメクチック液晶分子は、加えられる電界に応答
して2つの安定状態のいずれかをとり、且つ十分な電界
が印加されていない時にはその安定状態を維持する性
質、即ち双安定性及びメモリー性を有する。また、電界
の変化に対する応答も速やかである。
【0005】このような双安定状態間での液晶分子のス
イッチングを利用した液晶素子を構成することにより、
従来のTN液晶を用いた液晶素子が有する多くの問題点
に対して、かなり本質的な改善がなされてきた。そし
て、表面安定化強誘電性液晶素子と偏光素子を組み合わ
せることによって、高速応答で且つ記憶型の表示素子と
しての幅広い応用が期待されている。
【0006】一方、最近では、チャンダニ、竹添らによ
り、3つの安定状態を有するカイラルスメクチック反強
誘電性液晶素子も提案されている(Japanese
Journal of Applied Physic
s,27(1988)L729)。
【0007】上記表面安定化強誘電性液晶素子の駆動法
としては、メモリ性を利用した単純マトリクス方式が一
般に用いられる。カイラルスメクチック液晶をマルチプ
レクシング駆動するために、上記液晶素子は、走査電極
(行電極)と信号電極(列電極)とで構成したマトリク
ス電極を備えており、走査電極には順次走査信号が印加
され、この走査信号と同期して信号電極には情報信号が
印加されるようになっている。
【0008】上記の液晶素子を単純マトリクス方式で駆
動する場合、表示状態を決定する情報信号を列電極に印
加し、情報信号パルスに対してデューティー比で決定さ
れた周期で、書き込み時刻を指定する走査信号を順次行
電極に印加する。各画素は、選択期間において、走査信
号と情報信号の合成信号に従ってその表示状態が決定さ
れる。一方、選択期間、非選択期間に関わらず、各画素
は情報信号による定常的電界変化を受ける。
【0009】定常的に変化する電界と液晶分子の自発分
極との相互作用によって、液晶分子は反転しない程度に
微小にコーン(液晶分子が存在し得る円錐状の面)上を
振動する。それにより、液晶分子の重心の並進的な移動
が誘起されることが明らかになっている。具体的には、
図1に示すように、液晶分子は2つの安定状態1、2を
とり、それぞれ例えば12aまたは12b、13aまた
は13bの向きに移動する。ここで、12aを安定状態
1における正の移動方向、13aを安定状態2における
正の移動方向と規定する。また、11はラビング処理等
の一軸配向処理軸である。
【0010】この移動の累積により、基板間に挟持され
た液晶は、素子周辺部や書き込み範囲の端部で蓄積し、
その部分のセル厚(基板間に挟持された液晶部分の厚
さ)が増加する。その結果、液晶層のリタデーション
(複屈折位相差)Δndが増加し、透過光の波長分布が
黄色側に変化する。これにより、黄変現象と呼ばれる透
過光スペクトルの変化による色づき、即ち表示品位の低
下が生じる。さらには、前記セル厚増加量が大きい場合
には液晶が受ける電界が低下し、素子面内の表示むらを
発生させる原因にもなる。
【0011】また、後述するように本発明で用いられる
表面安定化強誘電性液晶素子中の液晶のカイラルスメク
チック液晶層(以後、液晶層という)構造にはC1配向
状態とC2配向状態の2種類がある。表面安定化強誘電
性液晶素子においては、種々の特性上C1配向状態を表
示に用いることが好ましいが、低温で駆動している時に
駆動条件によってはC1配向領域中にC2配向領域が発
生することがある。このように部分的にC2配向領域が
発生することによって、駆動マージンが低下することが
問題となっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、カイラル
スメクチック液晶素子において、描画スピードを低下す
ることなく、低温でのC2配向領域の発生や、画素間か
らのマージン制限因子の発生を低減し、高コントラスト
な表示を実現し、さらに液晶移動現象を抑制することに
ある。加えて、上記課題を達成することにより、表示品
位の低下及び表示むらの少ない耐久信頼性と表示品位の
優れた液晶素子を提供することが本発明の目的である。
【0013】液晶移動現象を抑制する技術としては、液
晶移動現象のセル厚依存性を利用したもの(特開平7−
56176)、基板表面の凹凸形状依存性を利用したも
の(特開平5−273537)、液晶の配向状態を領域
によって変化させるもの(特願平7−102221)が
挙げられるが、これらは液晶セルの構成条件を規定する
ことをその解決の手法としていた。
【0014】しかしながら、本発明者らの研究によれ
ば、液晶セルの構成条件のみならず、液晶の駆動温度、
駆動周波数、駆動電圧あるいは液晶材料を変化させるこ
とによっても液晶の移動方向が変化することが確認され
ている。
【0015】また、本発明者らの研究によれば、カイラ
ルスメクチック液晶素子の駆動法において一般的に用い
られているマルチプレクシング駆動において、走査信号
振幅と情報信号振幅の比、即ちバイアス比が、液晶移動
現象、C2配向領域の発生、及びコントラストに大きな
影響を与えていることが明らかになった。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために、本発明では、低温下、特にカイラルスメク
チック液晶の誘電率異方性Δεが負であるカイラルスメ
クチック温度領域において、液晶素子を低バイアス比で
駆動することを特徴としている。特にバイアス比B(B
=Vi/V0であり、Viは情報信号電圧の波高値であ
り、V0は書き込み信号の波高値である)を1/3未満
(より好ましくは1/3.3以下)として、マルチプレ
クシング駆動を行なうことを特徴としている。ここで、
低温とは、15℃以下の温度のことをいう。Δεの値は
好ましくは−2以上0未満、より好ましくは−1以上−
0.5以下である。
【0017】それにより、描画スピードを低下すること
なく、低温でのC2配向領域の発生や画素間からのマー
ジン制限因子の発生を低減し、高コントラストな表示を
実現し、さらに液晶移動現象を抑制する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0019】図2は本発明のカイラルスメクチック液晶
素子の一例を示す模式的な断面図である。
【0020】21a、21bは上下基板であり、それぞ
れの基板には例えば厚さが約40〜300nmの酸化
錫、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)等の
透明電極22a、22bが設けられている。23a、2
3bは、例えば厚さが10〜300nmのZnO、Zr
O、TaOx等からなる上下基板間のショート防止層と
しての絶縁膜である。本発明の液晶素子では、塗布、焼
成タイプの絶縁膜を少なくとも一層形成するが、スパッ
タによる膜等との複層構造としてもよい。24a、24
bは配向制御膜であり、5〜100nmの厚さで形成さ
れる。配向制御膜のうち少なくとも一方はナイロン、ポ
リイミド等の有機高分子膜にラビング等の一軸配向処理
が施されたものが用いられる。配向膜表面に安定な凹凸
形状を形成するために、絶縁膜及び/または配向膜中に
は微粒子を混入させてもよい。25はカイラルスメクチ
ック液晶であり、好ましくは双安定状態を持つ強誘電性
液晶、あるいは3つの安定状態を持つ反強誘電性液晶が
用いられる。基板間隔はスペーサー26で制御してい
る。
【0021】本発明では、強誘電性液晶として使用温度
でカイラルスメクチック相状態のものを用いることがで
きる。具体的には、カイラルスメクチックC(SmC
*)相、H(SmH*)相、I(SmI*)相、K(S
mK*)相やG(SmG*)相状態の液晶を用いること
ができる。好ましくはSmC*相状態の液晶が用いられ
る。
【0022】特に好ましい液晶としては、カイラルスメ
クチック相の高温側にコレステリック(Ch)相及びス
メクチックA(SmA)相を持つ液晶が用いられる。こ
のような液晶では、等方相(Iso.)から徐冷して行
く過程で、Ch相で液晶分子方向が一方向に揃い、Sm
A相でその分子方向と垂直な層構造が形成され、SmC
*相では層に対して液晶分子の方向が傾く、というよう
に秩序が順次揃うために均一な配向が得られやすい。こ
のような相系列を示す液晶として、例えば下述の相転移
温度及び物性値を示すピリミジン系混合液晶Aを好適に
用いることができる。
【0023】 〔ピリミジン系混合液晶A〕 -13.5℃ 66.4℃ 89.0℃ 96.1℃ Cryst. ← SmC* ← SmA ← Ch ← Iso. → -8.1℃ チルト角 Θ=14.8° (30℃) 層の傾斜角 δ=10.2° (30℃) 自発分極 Ps=6.3nc/cm2 (30℃)
【0024】また、上記のような相系列を示さない液
晶、例えばCh相を持たない液晶も本発明に用いること
ができる。
【0025】(書き込みパターン及び層方向の書き込み
長の影響)図1に示すように、液晶の移動方向は一軸配
列された液晶層方向に対して平行であり、強誘電性液晶
の2つの安定状態(以下、それぞれU1、U2と呼ぶ)
に応じて逆向き(12、13)である。そのため、一方
の安定状態が層方向に連続的に書き込まれた場合は、液
晶の移動方向が面内で相殺されないために、液晶層の終
端部により多くの液晶分子が蓄積されセル厚の増加が著
しくなる。
【0026】また、一般に長方形である液晶パネルの対
角線方向に液晶層が形成されるように一軸配向処理した
場合には、液晶層方向の書き込み長が最大となり、一方
の安定状態が層方向に連続的に書き込まれた場合はセル
厚の増加が著しくなる。
【0027】液晶移動量の電圧依存性と周波数依存性を
図3に示す。図3中縦軸に示した液晶移動量は一方の安
定状態と他方の安定状態の平均移動量を示している。こ
れは、前記ピリミジン系混合液晶Aを注入した25mm
(液晶層方向長)×20mm(液晶層法線方向長)のセ
ルを用いて駆動試験した結果である。
【0028】液晶移動方向の反転は情報信号の周波数に
依存し、電圧変化は液晶移動の絶対量に影響を与えてい
ることがわかる。本駆動試験では、まず通常のスィッチ
ングパルスを印加して液晶分子を一方のメモリー状態と
した後、情報信号のみを連続的に印加した時の液晶移動
現象を測定している。
【0029】上記液晶移動現象の発生には、液晶分子の
一方の安定状態から他方の安定状態への反転動作は必ず
しも必要でない。むしろ、上記液晶移動現象は反転に至
らない微小な振動電界によって誘起されるため、走査信
号によって選択されていない非選択区間に画素内の液晶
分子が受ける情報信号振幅が液晶移動現象の原因である
といえる。
【0030】次に、走査信号パルスと同期させてデュー
ティー比1000で連続書き込みを行なう場合に、駆動
信号のバイアス比を1/3.5、1/3.0、1/2.
5と変化させた時の液晶移動の周波数依存性を図4に示
す。図4中縦軸に示した液晶移動量は一方の安定状態と
他方の安定状態の平均移動量を示している。バイアス比
の低下と共に液晶移動の絶対量が低下していることが認
められる。また同様に情報信号交流電界との総合作用を
弱めたことにより、非選択期間における液晶分子のコー
ン上での揺らぎが減少し、黒表示時の光漏れが減少し
た。即ち、コントラストが増大した。
【0031】(駆動マージンのバイアス比依存性)マル
チプレクシング駆動を用いて、カイラルスメクチック液
晶分子の一方の安定状態と他方の安定状態の間でスイッ
チングを行なう場合、電圧あるいは周波数の可変条件を
制御することにより表示状態を制御することが一般に行
なわれている。この駆動範囲は情報信号振幅と書き込み
信号振幅の比で制限される。駆動マージンは、後述する
画素構成の局所的な準安定状態ドメインの発生を無視
し、第一の状態から第二の状態間の反転閾値と、第一の
状態から第二の状態へのクロストークだけで決まる時、
下記式(3)、(4)、(5)で表される。 M2I=(V0−(V0−2Vi))/(V0+(V0−2Vi)) (3) M2J=(V0−Vi)/(V0+Vi) (4) M2=MIN(M2I,N2J) (5) (式中、Viは情報信号の波高値、V0は書き込み信号
の波高値であり、走査信号電圧の波高値をVsとすると
V0=Vs+Viである。バイアス比はVi/V0で表
される。)
【0032】これらの式をもとに横軸にバイアス比Vi
/V0、縦軸にM2マージンをとると図5のようにな
り、ハッチングの領域がバイアス比が変化した時のM2
マージンのとり得る範囲を示している。バイアス比Vi
/V0=1/3のとき最大駆動マージン0.5が得られ
る。
【0033】(C2配向発生のバイアス比依存性)しか
しながら、実際の液晶素子では配向や画素構成上の局所
的な準安定状態や反転ドメインがクロストーク側で出現
するため、駆動マージンの値はさらに制限され0.5に
到らない。このことは、クロストーク側で発生する準安
定状態の発生にバイアス比依存がある場合には、最大マ
ージンの得られるバイアス比は1/3から修正する必要
があることを示唆している。本発明者らの研究によれ
ば、スメクチック相温度領域の低温側でC2配向が発生
しやすいことが確認されており、これらの発生は高バイ
アス比駆動でさらに顕著になることがわかっている。こ
の現象は、液晶分子の示す誘電率異方性、コーン角、層
の傾き角、プレチルト角と深く関係しており、次のよう
に説明される。
【0034】本発明の実施例として挙げているC1及び
C2の2種類の配向状態は、図6に示すようなスメクチ
ック層のシェブロン構造の違いで説明されている。図6
では、61はスメクチック層、62はC1配向領域、6
3はC2配向領域を表す。一般にスメクチック液晶は層
構造をもつが、SmA相からSmC相またはSmC*相
に転移すると層間隔が縮むので図6のように層が上下基
板64a、64bの間で折れ曲がった構造(シェブロン
構造)をとる。折れ曲がる方向は図に示すようにC1配
向領域とC2配向領域とで異なる。またよく知られてい
るように基板界面の液晶分子は基板に対して角度をなし
(プレチルト)、その方向はラビング方向Aに向かって
液晶分子が頭をもたげる向きである。図6の層構造を基
板面に沿った平面について見ると、C1配向領域とC2
配向領域の境界にはジグザグ欠陥と呼ばれる配向欠陥が
生じる。ラビング方向Aに向かってC1配向からC2配
向に移る時の境界64は稲妻状でライトニング欠陥と呼
ばれ、C2配向からC1配向に移る時の境界65は幅の
広い緩やかな曲線状でヘアピン欠陥と呼ばれる。C1配
向領域中にC2配向領域が混在すると、ジグザグ欠陥の
発生により画質が劣化しやすくなり、駆動マージンを低
下させることになる。
【0035】液晶分子は基板界面においてもコーン上に
存在しなければならない。そのため、強誘電性液晶のプ
レチルト角をα、チルト角(コーン角の1/2)をΘ、
SmC*層の傾斜角をδとすると、下記式(6)で示さ
れる幾何学的配置と、下記式(7)で示される幾何学的
配置とでは、C1、C2それぞれの安定性が異なる。即
ち、式(6)ではC1状態のみが安定であるが、式
(7)ではC1、C2ともに安定である。 Θ<α+δ (6) Θ≧α+δ (7)
【0036】従って、ラビングの処理強度等の制御によ
って、プレチルト角αを大きくする(具体的には10°
以上とする)ことは、C2配向抑制に有効である。しか
しながら、液晶分子は種々の温度依存性をもっており、
低温になるに従ってチルト角Θは大きくなることから、
C2配向への転移が容易になる。
【0037】さらに液晶分子の誘電率異方性も温度依存
性を有しており、低温でΔεが負となる液晶では、非選
択期間に定常的に受ける情報信号の交流電界との相互作
用によって、液晶分子はプレチルト角が減少した時と同
様の作用を受ける。従って、書き込み電圧V0を固定し
た状態で情報信号電圧Viを減少させ、バイアス比が1
/3未満(より好ましくは1/3.3以下)の条件で駆
動を行なうことによって、表示スピードを低下させるこ
となく、低温で強まる液晶分子の配向膜界面への抑圧を
抑止することができ、C2配向発生による駆動マージン
の低下を防止することができる。
【0038】以下、本発明で用いた測定法について説明
する。
【0039】(液晶移動量の測定)図7Aのように開口
部、電極端子部を設けた液晶セルを用意する。図7A
中、71は上基板、72は下基板、73は走査信号、7
4、75は情報信号、76は液晶層法線を示している。
【0040】この時セル中のシールは、予め一軸配向処
理軸によって決定された液晶層法線と直角をなすように
配置する。この液晶セル中には液晶移動量を測定するカ
イラルスメクチック液晶を注入し、液晶セルの両端の開
口部には、メルク社製ネマチック液晶ZLI1132を
約1mg塗布する。その後、所望の駆動条件、例えば温
度、駆動波形、駆動電圧、駆動周波数等を任意に設定し
駆動する。駆動中に、カイラルスメクチック液晶の液晶
移動現象が生じ、両開口部からのネマチック液晶のセル
中への浸透が加速され、図8のようにSmA相部とネマ
チック相部を呈する。SmC*/SmA相境界部(84
/83、85/83)またはSmA/ネマチック相境界
部(83/82)の開口部からの到達距離の時間変化か
ら液晶移動量を算出する。液晶移動量は、ネマチック液
晶の自然拡散を除外するためにセル両端からの浸透量の
差をとる。第一の状態の移動量を下記式(1)に、第二
の状態の移動量を下記式(2)に示す。
【0041】 第一の状態の移動量 X1=a−b (1) 第二の状態の移動量 X2=d−c (2) 測定用のセルは、開口部及び電極端子部を有する未注入
のセルに液晶を注入したものに限らず、図7Bに示すよ
うに、予め液晶が注入された液晶セル77の一部を切り
出して開口部及び電極端子部を設けたものでもよい。
【0042】(C2駆動マージンの評価)C2配向領域
が発生することなく液晶素子を駆動できる周波数領域を
C2駆動マージンという。C2駆動マージンは以下の方
法により評価した。まず、液晶素子を、駆動温度5℃及
び10℃、駆動印加電圧を20(V/μm)×セル厚
(μm)で駆動し、閾値から徐々に駆動周波数を落とし
ていきC2配向領域の発生した周波数を記録する。結果
を閾値周波数で規格化し、閾値の0.7倍以下までC2
配向領域が発生しなかったものを合格とした。
【0043】(コントラストの測定)偏光板を有してい
ない液晶素子を、クロスニコルに配置された一対の偏光
板の間に挟んだ後に、単発パルスを印加し液晶分子を第
一の状態に揃えて偏光板を消光位(最暗状態)にセット
し、この時の透過率をホトマルチプレターにより測定す
る。続いて逆極性のパルスを印加し、この時(明状態)
の透過率を同様に測定する。透過率0%は光を遮断した
状態でのホトマルチプレターの出力、透過率100%は
パラニコル下で光を検知した時のホトマルチプレターの
出力である。なお、消光位の決定方法には、スタティッ
クな状態即ちメモリー状態で決定する方法と、動的状態
即ち駆動波形を印加した状態で決定する方法があるが、
本発明では、駆動波形を印加した状態で測定温度ごとに
消光位を測定した。コントラスト測定時の駆動条件は、
駆動電圧はV0に固定し、駆動周波数は閾値の0.8倍
とした。
【0044】(プレチルト角の測定)プレチルト角の測
定は、クリスタルローテーション法(Jpn.J.Ap
pl.Phys.,Vo.119(1980)No.1
0. Short Notes 2013)によって行
なった。なお、測定用のセルは上下基板界面での液晶の
傾きが平行且つ同一方向になるように2枚の基板を貼り
合わせて作製した。また、プレチルト角測定用の液晶と
しては、チッソ社製強誘電性液晶CS−1014(商品
名)に以下の構造式で示される化合物を重量比で20%
混合した液晶組成物を標準液晶として封入した。
【0045】
【外1】 なお、この標準液晶は、10〜55℃でSmA相を示
す。
【0046】測定手順は、液晶セルを上下基板に垂直且
つ配向処理軸(ラビング軸)を含む面で回転させなが
ら、回転軸と45°の角度をなす偏光面を持つヘリウム
・ネオンレーザー光を回転軸に垂直な方向から照射し、
その反対側で入射偏光面と平行な透過軸を持つ偏光板を
通してフォトダイオードで透過光強度を測定した。そし
て、干渉によってできた透過光強度のスペクトルに対
し、理論曲線、数式1、2とフィッティングを行うシミ
ュレーションによりプレチルト角αを求めた。
【0047】
【外2】
【0048】本発明に用いられるカイラルスメクチック
液晶は、好ましくは強誘電性を示す液晶(強誘電性液
晶)である。このような強誘電性液晶としては、例えば
フェニルピリミジン系のベース液晶に、カイラルドーパ
ントを添加した液晶組成物などを好適に用いることが出
来る。
【0049】また、前記反強誘電性液晶も本発明に好適
に用いることが出来る。
【0050】以上の駆動法に基づきカイラルスメクチッ
ク液晶素子を制御することにより、表示パターンが変化
した場合にも、パネルのセル厚増加に伴う表示ムラが少
なく信頼性の高いカイラルスメクチック液晶素子を得る
ことができる。
【0051】以下、具体例を示す。
【0052】(実施例1)1.1mm厚の2枚のガラス
基板上に、ITO(Indium Tin Oxid
e)をスパッタリング法によって厚さ約150nm成膜
し、フォトリソグラフ法によって画素ピッチ約250μ
mのストライプ状の透明電極とした。それぞれの基板上
に、TaOxのスパッタ膜を90nmの厚さで形成し、
予め平均粒子径約30nmのシリカからなる微粒子を分
散させたTi:Si=8:2の比率よりなる絶縁膜材料
の6.0重量%溶液を16μmの粗さの展色板を用いて
90nmの厚さとなるように印刷した。その後、100
℃で約10分の仮焼成後UV照射を行ない、300℃で
約1時間加熱焼成処理を施すことによって、厚さ約90
nmの絶縁膜とした。
【0053】次に、それぞれの基板上に、下記構造式で
示されるポリアミドのNMP(N−メチルピロリドン)
/nBC(ノルマルブチルセロソルブ)=2/1の2.
0重量%溶液を2000rpm、20秒の条件でスピン
コートにより成膜後、220℃で約1時間加熱焼成処理
を施し配向膜とした。このときの配向膜厚は約25nm
であった。このようにして形成された塗布型配向膜に、
ナイロン植毛布による一方向ラビング処理を施した。こ
の時のラビング条件は上下基板で同一であり、押し込み
量εを0.35mm、ローラー回転数を1000rp
m、ローラー送り速度を30mm/secとした。
【0054】
【外3】
【0055】その後、平均粒径約1.5μmのアルミナ
ビーズを一方の基板に散布した後、それぞれの基板のラ
ビング処理軸が互いに平行且つ同一方向となり、且つス
トライプ電極がマトリクス状となるように2枚のガラス
基板を重ね合わせて液晶層法線方向及び液晶層方向にそ
れぞれ15mm×25mmの大きさで、開口部を両端に
設けたセルA1を作製した。また、全く同一の処理を施
した基板を用いて、基板間隔20μmでラビング方向が
平行且つ逆方向となるように2枚のガラス基板を重ね合
わせ、プレチルト角測定用のセルA0を作製した。
【0056】これらA0、A1のセルに、ピリミジン系
混合液晶Aを等方相下で真空注入し、0.5℃/min
で室温まで徐冷することによって、一軸配向したSmC
*相状態とした。A0のセルのプレチルト角をクリスタ
ルローテーション法により測定したところ、18.7°
であった。A1の液晶セルには、幅4mmの2本のスト
ライプ領域を同時駆動できるように配線した。
【0057】このA1の液晶セルをバイアス比1/3.
3、駆動情報信号周波数7.4kHz、温度10℃の条
件で駆動し、前述の方法でコントラストとC2駆動マー
ジン、液晶移動速度を調べた。なお、この条件下でのΔ
εは−0.65であり、セル厚1.45μmに対して駆
動電界は20V/μmとした。
【0058】A1の液晶セルにおける見かけのチルト角
は約12°であり、最暗状態時の透過率は1.0%、明
状態時の透過率は37%であり、コントラスト比は3
7:1であった。また、この時の液晶移動量は、一方の
安定状態(黒表示状態)で0.10mm/h、他方の安
定状態(白表示状態)で0.07mm/hであった。
【0059】次に、A1の液晶セルの駆動電界を20V
/μmに固定して、バイアス比1/3.3温度10℃の
条件で駆動し、周波数を変化させてC2配向領域の発生
を調べたところ、閾値の0.7倍までではC2は発生せ
ず、0.4倍でも発生せず、そのまま他方の安定状態に
クロストークした。
【0060】(実施例2)実施例1と同様にプレチルト
角測定用のセルB0及びコントラスト、C2配向領域発
生、液晶移動速度測定用のセルB1を作製した。B0の
セルのプレチルト角をクリスタルローテーション法によ
り測定したところ、18.7°であった。
【0061】このB1の液晶セルをバイアス比1/3.
3、駆動情報信号周波数7.4kHz、温度5℃の条件
で駆動し、コントラストとC2駆動マージン、液晶移動
速度を調べた。なお、この条件下でのΔεは−0.67
であり、セル厚1.40μmに対して駆動電界は20V
/μmとした。
【0062】B1の液晶セルにおける見かけのチルト角
は約12°であり、最暗状態時の透過率は1.1%、明
状態時の透過率は40%であり、コントラスト比は3
7:1であった。また、この時の液晶移動量は、一方の
安定状態(黒表示状態)で0.13mm/h、他方の安
定状態(白表示状態)で0.08mm/hであった。
【0063】次に、B1の液晶セルの駆動電界を20V
/μmに固定して、バイアス比1/3.3温度5℃の条
件で駆動し、周波数を変化させてC2配向領域の発生を
調べたところ、閾値の0.7倍までではC2は発生せ
ず、0.67倍でC2が発生した。
【0064】(比較例1)実施例1と同様にプレチルト
角測定用のセルD0及びコントラスト、C2配向領域発
生、液晶移動速度測定用のセルD1を作製した。D0の
セルのプレチルト角をクリスタルローテーション法によ
り測定したところ、18.7°であった。
【0065】このD1の液晶セルをバイアス比1/3.
0、駆動情報信号周波数5.6kHz、温度10℃の条
件で駆動し、コントラストとC2駆動マージン、液晶移
動速度を調べた。なお、この条件下でのΔεは−0.6
5であり、セル厚1.46μmに対して駆動電界は20
V/μmとした。
【0066】D1の液晶セルにおける見かけのチルト角
は約12°であり、最暗状態時の透過率は1.3%、明
状態時の透過率は31%であり、コントラスト比は2
4:1であった。また、この時の液晶移動量は、一方の
安定状態(黒表示状態)で0.17mm/h、他方の安
定状態(白表示状態)で0.12mm/hであった。
【0067】次に、D1の液晶セルの駆動電界を20V
/μmに固定して、バイアス比1/3.0温度10℃の
条件で駆動し、周波数を変化させてC2配向領域の発生
を調べたところ、閾値の0.73倍でC2が発生した。
【0068】(比較例2)実施例1と同様にプレチルト
角測定用のセルE0及びコントラスト、C2配向領域発
生、液晶移動速度測定用のセルE1を作製した。E0の
セルのプレチルト角をクリスタルローテーション法によ
り測定したところ、18.8°であった。
【0069】このE1の液晶セルをバイアス比1/3.
0、駆動情報信号周波数5.6kHz、温度5℃の条件
で駆動し、コントラストとC2駆動マージン、液晶移動
速度を調べた。なお、この条件下でのΔεは−0.67
であり、セル厚1.49μmに対して駆動電界は20V
/μmとした。
【0070】E1の液晶セルにおける見かけのチルト角
は約12.5°であり、最暗状態時の透過率は1.5
%、明状態時の透過率は34%であり、コントラスト比
は23:1であった。また、この時の液晶移動量は、一
方の安定状態(黒表示状態)で0.16mm/h、他方
の安定状態(白表示状態)で0.13mm/hであっ
た。
【0071】次に、E1の液晶セルの駆動電界を20V
/μmに固定して、バイアス比1/3.0温度5℃の条
件で駆動し、周波数を変化させてC2配向領域の発生を
調べたところ、閾値の0.79倍でC2が発生した。
【0072】(比較例3)実施例1と同様にプレチルト
角測定用のセルF0及びコントラスト、C2配向領域発
生、液晶移動速度測定用のセルF1を作製した。F0の
セルのプレチルト角をクリスタルローテーション法によ
り測定したところ、18.7°であった。
【0073】このF1の液晶セルをバイアス比1/2.
7、駆動情報信号周波数7.4kHz、温度10℃の条
件で駆動し、コントラストとC2駆動マージン、液晶移
動速度を調べた。なお、この条件下でのΔεは−0.6
5であり、セル厚1.45μmに対して駆動電界は20
V/μmとした。
【0074】F1の液晶セルにおける見かけのチルト角
は約12°であり、最暗状態時の透過率は1.5%、明
状態時の透過率は33%であり、コントラスト比は2
2:1であった。また、この時の液晶移動量は、一方の
安定状態(黒表示状態)で0.21mm/h、他方の安
定状態(白表示状態)で0.15mm/hであった。
【0075】次に、F1の液晶セルの駆動電界を20V
/μmに固定して、バイアス比1/2.7温度10℃の
条件で駆動し、周波数を変化させてC2配向領域の発生
を調べたところ、閾値の0.76倍でC2が発生した。
【0076】(比較例4)実施例1と同様にプレチルト
角測定用のセルG0及びコントラスト、C2配向領域発
生、液晶移動速度測定用のセルG1を作製した。G0の
セルのプレチルト角をクリスタルローテーション法によ
り測定したところ、18.8°であった。
【0077】このG1の液晶セルをバイアス比1/2.
7、駆動情報信号周波数7.4kHz、温度5℃の条件
で駆動し、コントラストとC2駆動マージン、液晶移動
速度を調べた。なお、この条件下でのΔεは−0.67
であり、セル厚1.44μmに対して駆動電界は20V
/μmとした。
【0078】E1の液晶セルにおける見かけのチルト角
は約12.5°であり、最暗状態時の透過率は3.0
%、明状態時の透過率は31%であり、コントラスト比
は10:1であった。また、この時の液晶移動量は、C
2配向領域の発生によって連続的な書き込みを行なうこ
とができず、測定不可能であった。
【0079】次に、E1の液晶セルの駆動電界を20V
/μmに固定して、バイアス比1/2.7温度5℃の条
件で駆動し、周波数を変化させてC2配向領域の発生を
調べたところ、閾値の0.95倍でC2が発生した。
【0080】以上の実施例及び比較例をまとめて下記表
1に示す。表1から明らかなように、バイアス比を低く
することによって、コントラスト、C2配向領域発生、
液晶移動速度の全ての点で、特に低温駆動時に改善が見
られる。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
描画スピードを低下させることなく、特に低温でのC2
配向領域の発生を低減し、液晶移動現象を低減すること
ができる。これにより、本発明によれば、ジグザグ欠陥
及び液晶セル厚増加に伴う色づきや表示ムラが少なく、
高コントラストで優れた表示品位の液晶素子を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電性液晶の双安定性と液晶移動方向の一例
を示す模式図。
【図2】本発明の液晶素子の一例を表す模式図。
【図3】本発明の実施態様に係る駆動電圧−駆動周波数
図。
【図4】液晶移動特性のバイアス比依存性を示す図。
【図5】駆動マージンのバイアス比依存性の計算値を示
す図。
【図6】C1配向領域とC2配向領域の液晶層構造及び
ジグザグ欠陥を示す模式図。
【図7】本発明において液晶移動特性を測定するための
セルの一例を示す模式的な平面図。
【図8】本発明における液晶移動現象の一例を示す模式
的な平面図。
【符号の説明】
11 ラビング等の一軸配向処理軸の方向(液晶層法線
方向) 12、13 液晶分子の移動方向 21a、21b 上下基板 22a、22b 透明電極 23a、23b 絶縁膜 24a、24b 配向制御膜 25 カイラルスメクチック液晶 26 スペーサー 27a、27b 偏光板 61 スメクチック層 62 C1配向領域 63 C2配向領域 64a、64b 上下基板 64 ライトニング欠陥 65 ヘアピン欠陥 71 上基板 72 下基板 73 走査信号 74、75 情報信号 76 液晶層法線方向 81 ネマチック液晶 82 ネマチック相領域 83 SmA相領域 84 SmC*相(状態1駆動領域) 85 SmC*相(状態2駆動領域) a、b、c、d 液晶浸透領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 恭明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 棟方 博英 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を設けた一対の基板間にカイラルス
    メクチック液晶を挟持してなる液晶素子において、 該電極は単純マトリックス配列であり、 該カイラルスメクチック液晶は負の誘電異方性を有し、 1/3未満のバイアス比で駆動することを特徴とする液
    晶素子。(但し、バイアス比B=Vi/V0であり、V
    iは情報信号電圧の波高値であり、V0は書き込み信号
    の波高値である。)
  2. 【請求項2】 前記バイアス比が1/3.3以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 電極を設けた一対の基板間にカイラルス
    メクチック液晶を挟持してなる液晶素子の駆動方法にお
    いて、 該電極は単純マトリックス配列であり、 該カイラルスメクチック液晶は負の誘電異方性を有し、 1/3未満のバイアス比で駆動することを特徴とする液
    晶素子の駆動方法。(但し、バイアス比B=Vi/V0
    であり、Viは情報信号電圧の波高値であり、V0は書
    き込み信号の波高値である。)
  4. 【請求項4】 前記バイアス比が1/3.3以下である
    ことを特徴とする請求項3記載の液晶素子の駆動方法。
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