JPH0797895A - 曲線推進工法および装置ならびに曲線推進用埋設管 - Google Patents
曲線推進工法および装置ならびに曲線推進用埋設管Info
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- JPH0797895A JPH0797895A JP18360494A JP18360494A JPH0797895A JP H0797895 A JPH0797895 A JP H0797895A JP 18360494 A JP18360494 A JP 18360494A JP 18360494 A JP18360494 A JP 18360494A JP H0797895 A JPH0797895 A JP H0797895A
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Abstract
の耐久性を高め、反力の変動による曲線形状のずれを防
ぐことができ、曲率半径の小さな曲線部分の推進施工に
も良好に適用することのできる方法を提供する。 【構成】 推進個所の所望曲率にしたがって、伸縮シリ
ンダなどからなる伸縮押動ジャッキ40で先導体10お
よび後続管体20a、20bを所定角度に屈曲させ、つ
いで機械的固定手段50で屈曲状態を固定した後、先導
体10および後続管体20a、20bに推進力を加え
て、曲線状に推進させることにより、地盤などから受け
る反力を、機械的固定手段で負担して、伸縮押動ジャッ
キ40に有害な力が作用しないようにし、先導体10お
よび後続管体20a、20bの屈曲角度が変動しないよ
うにする。
Description
装置に関し、詳しくは、下水管などの地下埋設管を埋設
施工する際に、地盤を開削することなく、地盤に直接埋
設孔を形成し、形成された埋設孔に埋設管を埋設してい
く、いわゆる推進工法において、特に、曲線部分を施工
する方法、すなわち曲線推進工法と、この曲線推進工法
の実施に用いる装置に関するものである。
く開削する必要がないため、交通量が多く通行制限が行
い難い施工現場等に適した方法として、研究開発が進め
られている。そして、下水管等の埋設施工においては、
様々な路上の制限により立坑の築造が困難な場合があ
る。また、公道下に埋設するという前提条件から道路形
状に沿って埋設管を曲線状に埋設しなければならない場
合がある。このような場合には、曲線部分への推進工法
の適用が必要となる。
まず、アースオーガや圧密ヘッドを備えた先導体の周方
向に複数本の方向制御ジャッキを備えておき、この方向
制御ジャッキを伸縮させることによって、先導体を変向
させて所定の曲線方向を向かせる。この状態で、埋設管
列の最後尾に元押しジャッキ等で推進力を加えれば、先
導体は前記曲線方向へと推進されて、曲線状の埋設孔が
形成され、埋設管も、この曲線状の埋設孔に沿って送り
込まれるようになっている。
ッキを、先導体の後方に接続される埋設管同士の連結部
分にも設けておき、このジャッキで前後の埋設管を押動
して所定曲線に沿う角度に屈曲させた状態で推進する方
法も提案されている。上記ジャッキは、補助ジャッキあ
るいは中押しジャッキとも呼ばれている。このようなジ
ャッキの作動機構としては、油圧シリンダや空圧シリン
ダなど、圧力流体を供給して流体圧でピストンを伸縮さ
せる、いわゆる伸縮シリンダが採用されることが多い。
伸縮シリンダは、作動が迅速かつスムーズで伸縮量の正
確な制御が可能であり、遠隔操作や自動化にも適してい
るという利点がある。
な従来における曲線推進工法は、曲率半径の小さな、す
なわち曲がりの鋭い曲線部分の推進施工には適用し難い
という問題があった。これは、以下の理由によるものと
考えられる。先導体と後続の埋設管あるいは埋設管同士
の間に装着された曲線形成用のジャッキとして、前記し
た伸縮シリンダを採用した場合、先導体および埋設管を
曲線に沿って屈曲させた状態では、管断面の周方向に配
置された複数の伸縮シリンダのうち、曲線の外側になる
伸縮シリンダは大きく伸ばされ、曲線の内側になる伸縮
シリンダは縮められた状態になる。この状態で、先導体
および埋設管を曲線に沿って推進させていくとき、地盤
などから伸縮シリンダに加わる反力は、ピストンの軸方
向に加わる成分と、軸と直交する方向に加わる成分とに
分けられる。伸縮シリンダは、ピストンの軸方向の力に
は比較的耐えることができるが、ピストンの軸と直交す
る方向の力には弱く、特に衝撃的な力には弱いという欠
点があり、このような軸と直交する方向の力によって、
ピストンが変形したり、ピストンとシリンダの摺動面に
故障が生じたりすることになる。地盤の土質状況によっ
て、衝撃的に反力が増大することはしばしば起こり得
る。曲線の曲率半径が小さく、すなわち曲線の曲がりが
鋭くなれば、それだけピストンの軸と直交する方向の力
成分が増えるので、上記のような問題が余計に起こり易
くなる。
ンダに加わる反力の大きさが変わると、ピストンが弾力
的に伸縮して、先導体と後続管体あるいは後続管体同士
の屈曲角度が変わってしまうという問題がある。伸縮シ
リンダのピストンは、流体圧と反力とが釣り合った状態
で所定位置に維持されているので、反力の大きさが変動
すると、流体の弾性変形などの作用で、ピストンの伸縮
位置も変わってしまうのである。ピストンの伸縮位置が
変われば、その位置における前後の管体の間隔も変わ
り、管体の屈曲角度が変動してしまう。そのため、所望
の曲線形状からずれた形で先導体や後続管体が推進され
てしまうことになる。このような反力の変動による曲線
のずれも、曲線の曲がりが鋭いほど、顕著に表れること
になる。
源や途中の配管などの特性によって、流体圧が変動する
可能性もある。このような伸縮シリンダ側の原因によっ
て、ピストンの位置が変動する問題もある。反力が変動
しても、ピストンの位置が変わらないように、ピストン
の位置を精密に監視しておき、それに合わせて、供給す
る流体圧や流体量を精密に調整制御すれば、上記のよう
な問題はある程度解消できるが、そのためには複雑な制
御装置が必要であり、操作も難しくなる。
以外にも、電磁力などで駆動されるピストンその他のジ
ャッキ機構も使用されるが、程度の違いはあっても同様
の問題を含んでいる。そこで、この発明の課題は、前記
のような曲線推進工法において、従来技術の問題点を解
消し、先導体や後続管体を曲線状に屈曲させる機構の耐
久性を高め、反力の変動による曲線形状のずれを防ぐこ
とができ、曲率の大きな曲線部分の推進施工にも良好に
適用することのできる方法を提供することにある。ま
た、このような方法に使用する曲線推進装置を提供する
ことにある。さらに、曲率の大きな曲線部分にもスムー
ズに推進埋設していくことのできる曲線推進用埋設管を
提供することにある。
の発明にかかる曲線推進工法は、先導体で曲線状の埋設
孔を形成し、埋設管を前記曲線状の埋設孔に沿って埋設
する曲線推進工法において、先導体および先導体の後方
に連結される後続管体からなる複数の管体を、互いの対
向面で円周方向の複数個所に伸縮押動ジャッキを介し
て、屈曲自在に連結しておくとともに、前記伸縮押動ジ
ャッキに隣接して、伸縮押動ジャッキが任意の伸縮状態
で、前後の管体の間隔を機械的に固定する機械的固定手
段を設けておき、推進個所の所望曲率にしたがって、前
記伸縮押動ジャッキで前後の管体を所定角度に屈曲さ
せ、ついで機械的固定手段で屈曲状態を固定した後、先
導体を含む複数の管体に推進力を加えて、曲線状に推進
させる。
推進工法で使用されているものと同じものが用いられ
る。先導体の外径は、敷設する埋設管の外径に合わせて
設定される。先導体には、アースオーガ等の掘削手段
や、地盤に対する圧密ヘッド等を備えていて、先導体の
推進とともに埋設孔を形成していく。また、先導体から
地盤面に泥水を循環供給し、掘削された土砂を泥水とと
もに排出する機構などを備えたものもある。
管の場合と、埋設管とは別に用意された管体であって、
先導体とともに推進されて埋設孔に敷設された後、埋設
管で置き換えられる仮管の場合と、先導体の後方に連結
されて埋設孔を形成する管体であって、この管体の後方
に埋設管または仮管を連結して推進させる、先導体と一
体となった補助管体の場合などがある。この補助管体を
用いる場合には、先導体と複数の補助管体とで先導体装
置を構成することになる。埋設管や仮管の材料や構造
は、従来の通常の推進工法の場合と同様でよい。埋設管
には、ヒューム管やFRP管、鋼管、合成樹脂管などが
用いられる。仮管には、繰り返し使用が可能な鋼管など
が用いられる。補助管体には、先導体の外殻構造と同様
の鋼管などが使用される。
縮して、両端に当接する物体を押動できるようになって
いれば、通常の推進工法その他の土木装置に採用されて
いるジャッキ機構を適用することができる。伸縮押動ジ
ャッキには、モータの回転力を直線方向の運動に変換し
て利用するもの、電磁力を直線方向に直接作用させるも
の、流体圧を利用するものなどがあるが、この発明で
は、流体圧で駆動する伸縮シリンダが好ましい。伸縮シ
リンダは、従来、前記した先導体の変向ジャッキや補助
ジャッキ、中押しジャッキなどに使用されていたのと同
様の、油圧、空圧、水圧などの流体圧で駆動されるシリ
ンダ装置が用いられる。シリンダ装置の具体的構造とし
ては、シリンダ本体とこのシリンダ本体に出入り自在な
ピストンとを備えたものが採用できる。
あるいは、後続管体同士の対向面で、円周方向の複数個
所に設けられる。具体的には、少なくとも直径方向の2
個所に設けておけばよいが、3個所、4個所あるいは6
個所など、必要な押動力あるいは曲線の屈曲方向などの
条件に合わせて、必要な数を設けておけばよい。伸縮押
動ジャッキは、その前方または後方の何れか一方あるい
は両方の取付個所を、回動可能に取り付けておく。その
結果、円周方向の複数個所に設けられた伸縮押動ジャッ
キの伸縮量に差を付けることで、前後の先導体または後
続管体を、互いに屈曲させることができる。したがっ
て、円周方向に配置された複数個の伸縮押動ジャッキ
は、流体の供給や排出などの作動を統一的に制御して、
所望の曲線形状に沿った屈曲動作が効率的に行えるよう
にしておくのが好ましい。
する先導体および後続管体からなる管列の中で、任意の
位置に設けておくことができる。一般的には、先導体と
それにつづく数個の後続管体の間に伸縮押動ジャッキを
取り付けておけば、所望の曲線状の埋設孔が形成できる
ので、それよりも後方の管体同士の間には伸縮押動ジャ
ッキがなくても、曲線状の埋設孔に沿って推進させるこ
とができる。
体装置を構成する補助管体に設けておく場合には、管体
に対して固定的に取り付けておいてもよいが、伸縮押動
ジャッキを、埋設管や仮管に設けておく場合には、埋設
施工後に伸縮押動ジャッキを撤去できるようにしておく
のが好ましい。機械的固定手段は、前記伸縮押動ジャッ
キに隣接して、前後の管体にかけて設けられる。機械的
固定手段の構造としては、伸縮押動ジャッキを任意の伸
縮長さに調整した状態で、伸縮押動ジャッキによって設
定された前後の管体同士の間隔を機械的に固定すること
ができれば、各種の機械装置などで利用されているよう
な固定手段が使用できる。具体的には、ボルトナットに
よる固定手段、キーや嵌合凹凸部による嵌合固定手段な
どが適用できる。伸縮押動ジャッキが、その伸縮長さを
連続的を変化させる場合には、機械的固定手段の固定位
置も連続的に変化させ得るようにしておくのが好ましい
が、管体同士の屈曲量すなわち推進曲線の曲率を段階に
変化させるだけで良い場合には、伸縮押動ジャッキの伸
縮位置および機械的固定手段の固定位置を、段階的に設
定できるようにしておいてもよい。
動機構、例えば伸縮シリンダのピストンなどに、軸と直
交する方向の力が加わり難いように、軸と直交する方向
の外力を確実に負担できるような構造にしておくのが好
ましい。具体的には、伸縮押動ジャッキと平行な軸や管
などの剛性構造体を設けておけばよい。さらに具体的に
は、伸縮押動ジャッキが、前後の先導体および補助管体
のうち一方に取り付けられたシリンダ本体と他方に取り
付けられシリンダ本体に対して出入りするピストンとを
備え、機械的固定手段が、シリンダ本体に設けられピス
トン側に延びる固定軸と、ピストン側に設けられ前記固
定軸が案内される案内板と、固定軸の軸方向の異なる位
置で固定軸と案内板とを締結する締結部材とを備えてい
ることができる。固定軸にボルト軸を用い、案内板には
ボルト軸が挿通されるボルト孔を備えたフランジ板を用
い、締結部材にはボルト軸にねじ込まれるナットを用い
ることができる。固定軸の複数個所に係合孔や係合溝が
設けられ、案内板に締結部材が取り付けられ、締結部材
に設けた係合部が前記固定軸の任意の係合孔や係合溝に
係合可能になったものでもよい。案内板が、案内溝や案
内突条で固定軸を案内するようになっていてもよい。
しては、先導体の後方に埋設管などの後続管体を連結し
た状態で、先導体で地盤に埋設孔を形成し、先導体およ
び後続管体に推進力を加えて、形成された埋設孔に沿っ
て推進させていく点では、従来の通常の推進工法と同様
の方法が用いられる。推進力は、出発立坑などに設置さ
れた元押しジャッキで管列の最後尾に加えるのが普通で
あるが、管列の中央に推進軸を配設し、推進軸の先端を
先導体に連結しておいて、推進軸の後端に元押しジャッ
キで加えた推進力を、先導体から、後方の管体を引っ張
る方向に伝えるようにすることもできる。
とからなる先導体装置と、後続の埋設管または仮管との
間に、セミシールドジャッキを設けておき、このセミシ
ールドジャッキを伸ばして、先導体装置を前方に推進さ
せて埋設孔を形成させた後、セミシールドジャッキを縮
めるとともに、後続の管列に元押しジャッキなどで推進
力を加えて、後続の管列を、先導体装置に追いつくよう
に、埋設孔に沿って推進させる方法を採用することもで
きる。
は、予め、先導体を含む管体同士の間に設けられた伸縮
押動ジャッキの伸縮量を調整して、前後の管体の屈曲角
度を、その地点における埋設孔の所要の曲線形状に合わ
せる。管体同士が所定の屈曲角度になれば、機械的固定
手段で、伸縮押動ジャッキがそれ以上は伸縮しないよう
に、前後の管体同士の間隔を固定する。これで、先導体
および後続管体は、全体が1本の曲線管状に一体化され
た状態になる。このような先導体を含む管体の曲線部分
を前記したような方法で推進させれば、管体の曲線形状
に沿った曲線形状の埋設孔が形成される。
混在していたり、曲率の異なる曲線部分が混在していた
りする場合には、それぞれの個所に合わせて、伸縮押動
ジャッキの伸縮量すなわち管体同士の屈曲角度を変えた
り、機械的固定手段による固定動作および固定解除動作
を繰り返せばよい。曲線推進工法に用いる埋設管とし
て、軸方向に連結された複数の分割管体からなり、各分
割管体が、軸方向の一端に筒状凹部を有し、軸方向の他
端には他の分割管体の前記筒状凹部に径方向に間隔をあ
けて挿入される挿入凸部を有し、前記筒状凹部と前記挿
入凸部との径方向の対向個所には筒状凹部と挿入凸部と
が相対的に移動可能に管内外を密封遮断するシール手段
を備え、前記挿入凸部の先端に配置された先端連結面と
前記筒状凹部の内部に挿入凸部の先端連結面と対向して
配置された内部連結面とが対向する周方向の複数個所に
は、前記先端連結面と内部連結面とを軸方向に許容範囲
内で移動可能に連結するとともに前記許容範囲を変更で
きる連結手段を備えているものが用いられる。
P、コンクリートなど、通常の埋設管と同様の材料が用
いられる。鋼管の内面にコンクリートを打設したものな
ど、複数の材料からなる複合管材を用いることもでき
る。通常の埋設管は、輸送や立坑への搬入、元押しジャ
ッキによる推進などの作業性その他を考慮して規定長さ
が決められている。分割管体は、このような規定長さの
埋設管を、複数の分割管体で構成すればよい。
の曲率に合わせて分割管体同士が屈曲できる程度の間隔
を、径方向の対向個所に有しているのが好ましい。この
径方向の間隔は、前記した分割管体同士に要求される屈
曲角度、筒状凹部と挿入凸部との軸方向の重なり長さ、
分割管体の径などの条件によって決められる。分割管体
を連結した状態で、分割管体の外面に大きな凹凸が生じ
ないようにすることが好ましい。そのため、筒状凹部の
外形を分割管体全体の外径と同じに設定しておくのが好
ましい。また、分割管体の推進方向に対して、前方側に
挿入凸部を後方側に筒状凹部を設けておけば、地盤から
の抵抗が少なくスムーズな推進施工が行える。
部分に適用されていたようなシール構造が採用できる。
例えば、筒状凹部と挿入凸部のうち一方の対向面にゴム
や軟質合成樹脂からなるシール材を取り付け、シール材
の端面が他方の対向面に当接するようにしておけばよ
い。他方の対向面に当たるシール材の端面に凹凸やヒレ
などを設けておけばシール機能が高まる。シール手段と
して、OリングとOリングを保持する溝や突起を設けて
おくこともできる。
部連結面は、分割管体を連結した状態で、推進施工時に
加わる負荷に耐えることができる材料および構造を備え
ていればよい。鋼板などの剛性材料で作製するのが好ま
しい。先端連結面および内部連結面は、埋設管の内部で
各種作業を行ったり配管やケーブルを通すのに邪魔にな
らない外周部分のみに設けておくのが好ましい。先端連
結面および内部連結面は、周方向の全周にわたって設け
ておいてもよいし、連結手段を設ける複数個所のみに設
けておいてもよい。
る程度の機械的強度があり、分割管体同士の屈曲が可能
であれば、各種機械装置における屈曲可能な連結構造が
適用できる。連結手段は、周方向のうち、分割管体を屈
曲させたときに内側になる個所と外側になる個所との少
なくとも対向する2方向に設けておくのが好ましい。周
方向の直交する4方向の全ての方向に連結手段を設けて
おけば、分割管体を任意の方向に屈曲させた場合でも対
応することができる。
は、先端連結面と内部連結面との軸方向の移動許容範囲
を、それぞれ別々に設定できるようにしておくのが好ま
しい。分割管体同士を屈曲させたときに、先端連結面と
内部連結面とが軸方向で大きく離れる個所では前記許容
範囲を広く設定しておく。先端連結面と内部連結面とが
接近する個所では前記許容範囲を狭く設定しておく。
を貫通する貫通孔と、貫通孔に挿通される軸部と先端連
結面または内部連結面に係止される頭部とを有する連結
軸体と、連結軸体の頭部との間に先端連結面および内部
連結面を挟んで連結軸体の軸部に固定され先端連結面と
内部連結面との移動範囲を規制する規制部材とを備えて
おくことができる。
に、連結軸体が傾いたりずれたりすることを許容できる
程度に、連結軸体との間に間隔をあけておくのが好まし
い。連結軸体は、推進施工時に加わる負荷に耐える程度
の機械的強度を備えている必要がある。連結軸体の長さ
は、先端連結面と内部連結面との移動許容範囲に対応し
て設定される。連結軸体の頭部は、貫通孔の外側に張り
出して、連結面または内部連結面に係止されるようにな
っていればよい。
常のボルトを用いることができる。規制部材として、ボ
ルトにねじ込まれるナットを用いることができる。ナッ
トとして、ダブルナットを用いれば、規制部材の取り付
け位置を確実に決められる。連結軸体の軸部に沿って複
数個所に規制部材を係合する係合孔や係合溝を設けてお
き、これら係合孔や係合溝と規制部材との係合作用で、
規制部材を連結軸体に固定することもできる。ピンやコ
ッタなどを用いて規制部材を連結軸体に固定することも
できる。
体を連結した状態で運搬保管を行うのが取扱いに便利で
ある。但し、個々の分割管体に分解して取扱うこともで
きる。推進施工の際に埋設管同士を連結する際には、前
後の埋設管の分割管体を前記連結手段で屈曲可能に連結
すれば、埋設管同士の屈曲も容易である。上記曲線推進
用埋設管は、前記した伸縮押動ジャッキと機械的固定手
段を利用する曲線推進工法に適用することができる。す
なわち、先導体の後方に前記伸縮押動ジャッキと機械的
固定手段を介して補助管体を連結し、補助管体の後方に
前記曲線推進用埋設管を連結しておき、推進個所の所望
曲率にしたがって、伸縮押動ジャッキで前後の管体を所
定角度に屈曲させ、ついで機械的固定手段で屈曲状態を
固定し、さらに、前記曲線推進用埋設管の各分割管体が
前記所望曲率に対応する屈曲角度に屈曲するように各分
割管体の前記連結手段の前記許容範囲を設定した後、先
導体および補助管体と曲線推進用埋設管とに推進力を加
えて、曲線推進用埋設管を埋設孔に推進埋設していく。
曲線推進用埋設管の各分割管体の長さや屈曲角度とを一
致させておくのが好ましい。曲線推進用埋設管は、推進
施工後に、各分割管体の屈曲角度を固定したり、各分割
管体の連結個所をシール処理したり、各分割管体の内面
側に補強処理を起こったりすることができる。
を用いて、先導体と後続管体あるいは後続管体同士の屈
曲角度を変えて、所望の曲線形状に沿った推進施工を行
う方法は、既に知られている。この発明では、伸縮押動
ジャッキで、前後の管体の屈曲角度を調整した後、その
伸縮状態のまま、機械的固定手段で前後の管体同士の間
隔を固定してしまう。管体同士の間隔が固定されれば、
前後の管体の屈曲角度も固定されてしまう。
固定された状態で、先導体を含む管体を推進させれば、
地盤からの反力が変動しても、伸縮押動ジャッキの作動
軸が動いて、先導体および後続管体の曲線形状がずれる
ようなことは起きない。伸縮押動ジャッキの駆動力、例
えば伸縮シリンダの供給流体圧などが変動した場合で
も、機械的固定手段で固定された管体同士の間隔が変わ
ることはない。
り、機械的固定手段で負担されるので、伸縮押動ジャッ
キに軸と直交する方向に大きな外力が作用することが無
くなる。上記曲線推進工法に用いる曲線推進装置とし
て、伸縮押動ジャッキが、前記シリンダ本体とピストン
を備え、機械的固定手段が、前記固定軸と案内部材と締
結部材とを備えているものであれば、比較的簡単な構造
でありながら、前記した伸縮押動ジャッキおよび機械的
固定手段の機能を確実に果たすことができる。
うな分割管体を組み合わせたものであれば、分割管体同
士が屈曲するので、曲線推進装置で形成される曲線状の
埋設孔にしたがってスムーズに推進埋設していくことが
できる。分割管体同士の連結個所はシール手段により、
管内への土砂や地下水の流入を良好に阻止することがで
きる。分割管体同士を周方向の複数個所で連結する連結
手段が、前記のように先端連結面と内部連結面すなわち
前後の分割管体の連結個所における軸方向の間隔を許容
範囲内で移動可能に連結できれば、分割管体同士の屈曲
角度を一定の許容範囲に規制することができる。その結
果、地盤の抵抗や土質によって分割管体が予期せぬ方向
に曲がることを防止して、正確な曲線推進施工が可能に
なる。
て、前記のような貫通孔と連結軸体と規制部材とを備え
ているものであれば、比較的簡単な構造でありながら、
前記連結手段としての機能を確実に果たすことができ
る。前記のような曲線推進工法において、先導体と補助
管体の間に前記伸縮押動ジャッキと機械的固定手段を備
え、補助管体の後方に前記曲線推進用埋設管を連結して
おき、先導体と補助管体の屈曲角度を調整して固定し、
曲線推進用埋設管の各分割管体の屈曲角度の許容範囲を
調整した状態で曲線推進を行えば、曲線状の埋設孔の形
成および曲線状の埋設孔にしたがって埋設管の推進埋設
がスムーズに行える。
参照しながら以下に説明する。図1は、曲線推進装置の
全体構造を表している。先導体10は、施工する埋設管
の口径に対応する円形断面を有し、先頭部分に、掘削刃
などが設けられた掘削機構11を備え、掘削機構11の
後方には駆動用モータ12が取り付けられている。掘削
機構11を回転作動させながら、先導体10を地盤内に
押し進めれば、先導体10の外径に相当する埋設孔が形
成される。なお、掘削機構11には、泥水を供給して、
地盤を泥水とともに掘削して後方へと運び出すようにな
っているが、これらの泥水供給機構や排土機構は、通常
の推進装置と同様であるので、図示を省略している。
0a、20bが配置されている。補助管体20a、20
bは、先導体10とほぼ同じ外径を有している。先導体
10と補助管体20aの間は、両管体の内面に取り付け
られた伸縮シリンダ40と固定ボルト装置50で連結さ
れている。図2にも詳しく説明するように、伸縮シリン
ダ40は、油圧シリンダ機構からなり、シリンダ本体4
2の後端にフランジ板43が固定され、その後方で、回
動軸受44を介して、補助管体20aの支持部材22に
固定されている。したがって、伸縮シリンダ40は、補
助管体20aに対して、回動可能に取り付けられている
ことになる。伸縮シリンダ40のピストン44は、シリ
ンダ本体42に対して出入り自在に設けられている。ピ
ストン44の先端にはフランジ板45が取り付けられ、
フランジ板45の前方で、ピストン44は回動軸受46
を介して、先導体10の支持部材13に固定されてい
る。したがって、ピストン44すなわち伸縮シリンダ4
0は、先導体10に対しても回動可能に取り付けられて
いることになる。
先導体10および補助管体20aの円周方向に等間隔で
四方に設けられており、この複数の伸縮シリンダ40で
先導体10と補助管体20aとが連結一体化されてい
る。直径方向で対向する位置に配置された伸縮シリンダ
40、40のうち、一方のピストン44を伸ばせば、そ
の位置で先導体10と補助管体20aの間隔が拡がり、
他方のピストン44を縮めれば、その位置で先導体10
と補助管体20aの間隔が縮まることになり、縮めたピ
ストン44を有する伸縮シリンダ40の位置を内側にし
て、先導体10と補助管体20aの連結個所が屈曲する
ことになる。このように、一対の対向位置に設けられた
伸縮シリンダ40、40を、互いに逆方向に伸縮させれ
ば、先導体10と補助管体20aを屈曲させることがで
きる。但し、四方の伸縮シリンダ40…の中間になる方
向に、先導体10と補助管体20aを屈曲させる場合に
は、屈曲させたい方向を挟む両側の伸縮シリンダ40を
適切な割合で同時に伸縮させればよい。
定装置50の構造を説明する。シリンダ本体42に固定
されたフランジ板43と、ピストン44に固定されたフ
ランジ板45にかけて、伸縮シリンダ40を挟む両側
で、伸縮シリンダ40と平行に、一対のボルト軸52、
52が取り付けられている。シリンダ本体42側のフラ
ンジ板43に対しては、ボルト軸52のボルト頭が掛止
されて抜けないようになっており、ピストン44側のフ
ランジ板45に対しては、フランジ板45に形成された
貫通孔にボルト軸52が通されて、ボルト軸52が軸方
向に自由に通過移動できるようになっている。ボルト軸
52には、フランジ板45の両側で、ナット47、47
がねじ込まれている。一対のナット47、47でフラン
ジ板45を挟み付けるように締め込めば、その位置で、
ボルト軸52とフランジ板45とが締結固定される。ナ
ット47、47を緩めて、フランジ板45から離れるよ
うにすれば、ボルト軸52はフランジ板45に対して軸
方向に自由に移動できるようになる。ボルト軸52のね
じ溝部分は、ピストン44の最大伸縮範囲に合わせて設
定されており、ピストン44が何れの伸縮位置にあって
も、前記一対のナット47、47による、フランジ板4
5とボルト軸52の固定ができるようになっている。
びボルトナット固定装置50は、先導体10と補助管体
20aの間だけでなく、補助管体20aと補助管体20
bの間にも設けられている。したがって、この実施例の
先導体装置は、先導体10と補助管体20aの間、およ
び、補助管体20aと補助管体20bの間の2個所で屈
曲できるようになっている。
ールドジャッキ60が、円周方向の複数個所に取り付け
られている。セミシールドジャッキ60のピストン62
は、ヒューム管などからなる埋設管70の前端に当接さ
れている。埋設管70は、後方にも順次配置されてい
る。すなわち、この実施例では、先導体10と補助管体
20a、20bとで、複数の管体が一体となった先導体
装置を構成しており、このような先導体装置の後方に順
次埋設管を配置して、推進施工を行うことになる。
20aの連結個所における密封構造を表している。な
お、補助管体20aと20bの連結個所にも同様の構造
が設けられている。図4(a) に示すように、先導体10
の内面には弾力的に変形可能なシール材92が取り付け
られている。補助管体20aには、補助管体20aの内
径よりも少し小さな外径を有する連結管部94が設けら
れている。この連結管部94がシール材92の内面に当
接するようになっており、先導体10および補助管体2
0aの外部空間と内部空間とを密封遮断している。
移動した場合には、シール材92と連結管部94が互い
に摺動することにより、密封遮断状態を維持できる。図
4(b) に示すように、先導体10と補助管体20aが屈
曲するように移動した場合には、シール材92に連結管
部94が傾斜状態で当接するとともに、シール材92が
弾力的に変形することによって、密封遮断状態を維持で
きるようになっている。したがって、一定の許容範囲内
であれば、先導体10と補助管体20aがどのような相
対的運動を行っても、管外空間と管内空間との密封遮断
状態が損なわれることはない。なお、前記図1では、屈
曲状態を判り易くするために、実際よりも拡大して模式
的に図示しているため、先導体10と補助管体20aの
間に隙間があいているように表されているが、実際に
は、図4(b) に示すように、シール材92と連結管部9
4とで密封遮断されている。これは、補助管体20aと
20bの間も同様である。
て、曲線推進施工を行う方法について説明する。まず、
先導体10と補助管体20a、および、補助管体20a
と20bの間で、ボルトナット固定装置50を解除し
て、伸縮シリンダ40のピストン44が自由に伸縮でき
るようにしておく。ボルトナット固定装置50の解除
は、前記したとおり、ナット47、47を緩めればよ
い。先導体10がこれから推進される個所の所望曲率に
合わせて、先導体10と補助管体20a、補助管体20
aと20bの連結個所を屈曲させる。具体的には、複数
個所の伸縮シリンダ40、40を、屈曲の内側になる個
所では縮め、屈曲の外側になる個所では伸ばすように、
伸縮調整することになる。先導体10および補助管体2
0a、20bが所定の屈曲角度で屈曲させられると、先
導体装置全体が所望の曲線形状に沿った曲線状の管体を
構成することになる。
後、固定ボルト装置50において、ナット47、47で
フランジ板45を挟み付け固定すれば、各伸縮シリンダ
40…個所での前後の管体の間隔は固定されてしまう。
すなわち、先導体10と補助管体20a、20bが、そ
れぞれ一定の角度で屈曲された状態で固定されることに
なる。
ピストン62を伸ばすと、先導体装置部分が、埋設管7
0の前方に推進される。曲線状の先導体装置部分は、当
然、曲線状の軌跡にしたがって推進され、曲線状の埋設
孔が形成されることになる。このとき、先導体10の先
頭では、掘削機構11により地盤の掘削や土砂の排出作
業が行われることは言うまでもない。
れた後、セミシールドジャッキ60のピストン62を縮
め、埋設管70の列の後端に元押しジャッキなどで推進
力を加える。埋設管70の列は、先導体装置部分で形成
された曲線状の埋設孔に沿って推進されていく。このよ
うな工程を繰り返すことによって、曲線状の埋設孔の形
成および形成された埋設孔への埋設管70の推進埋設施
工が順次進行していく。
した曲線推進工法に用いられる。図5に示すように、埋
設管72は3本の分割管体100が軸方向に連結されて
いる。分割管体100は全体が円筒形をなす鋼管からな
り、一端には他の部分よりも外径が少し小さい挿入凸部
120を有し、他端には、挿入凸部120が挿入される
筒状凹部110を有している。筒状凹部110は分割管
体100の他の部分よりも肉厚が薄く、内径が大きくな
っている。筒状凹部110の内径と挿入凸部120の外
径との間には少し間隔があいている。
材130が取り付けられている。シール材130は、ゴ
ムや軟質合成樹脂からなり、図7に詳しく表すように、
外周側に突出する複数のヒレ状突起132を有してい
る。ヒレ状突起132は、挿入凸部120の先端側から
分割管体100の中央側に向かって斜め外向きに傾斜し
ている。ヒレ状突起132の外周先端が筒状凹部110
の内面に当接して、挿入凸部120と筒状凹部110と
の隙間を塞ぎ、埋設管72の管内外の密封遮断を果して
いる。挿入凸部120に対して筒状凹部110が軸方向
に移動したり傾いたりしても、ヒレ状突起132が弾力
的に変形して、シール機能を維持することができる。
幅で円環状をなす先端連結板122を有する。筒状凹部
110の内部で挿入凸部120の先端連結板122に対
面する位置には先端連結板122と同じ形状の内部連結
板112を有する。分割管体100で、前後の端部に配
置された先端連結板122と内部連結板112の間に
は、軸方向に延びるリブ板102が取り付けられていて
補強を果している。
同じ位置に貫通孔114、124を有する。貫通孔11
4、124は、分割管体100の直径方向で対向する2
個所に、それぞれ周方向に少し間隔をあけて2個づつ、
合計4個が配置されている。貫通孔114、124に
は、ボルト140が挿通される。ボルト140は、六角
形状の頭部144とねじが切られたねじ軸142を有す
る。図7に示すように、内部連結板112と先端連結板
122との対面個所で、ボルト140の頭部144がワ
ッシャ148を介して内部連結板112の外側に配置さ
れ、ねじ軸142が貫通孔114、124を通って先端
連結板122の外側に長く突出する。貫通孔114、1
24の内径は、ねじ軸142の外径よりも少し大きく設
定されており、ねじ軸142が貫通孔114、124に
対してある程度は傾けいたり径方向にずれたりできるよ
うになっている。
142には、2個のナット146、146がねじ込まれ
ていて、いわゆるダブルナットを構成している。すなわ
ち、ナット146、146が互いに接近するように逆方
向にねじ回せば、ナット146、146がねじ軸142
に固定される。ナット146、146を互いに離れる逆
方向にねじ回せば、ナット146、146はねじ軸14
2に沿って自由に移動できるようになる。ナット146
と先端連結板12の間にもワッシャ148を挿入してお
くことができる。
定した状態では、内部連結板112と先端連結板122
は、ボルト140の頭部144とナット146の間隔で
前後に移動したり傾いたりできる。上記のような構造の
分割管体100…で構成された埋設管72は、各分割管
体100…の連結個所のうち、直径方向で対向する個所
に設けられたボルト140におけるナット146、14
6の固定位置を調整することで、前後の分割管体10
0、100の屈曲可能な角度範囲を決めることができ
る。
方側に設けられた2個のボルト140、140では、ナ
ット146、146の固定位置をねじ軸142の先端側
に設定して、先端連結板122と内部連結板142とが
広い範囲で動けるようにしておき、直径方向の他方側に
設けられた2個のボルト140、140では、ナット1
46、146の固定位置を頭部144側に近づけて、先
端連結板122と内部連結板142との動ける範囲が狭
くなるようにしておく。
0を屈曲させようとすると、先端連結板122と内部連
結板142との動ける範囲が狭い側を内側に、先端連結
板122と内部連結板142との動ける範囲が広い側を
外側にして、分割管体100、100が屈曲することは
できるが、その逆方向に分割管体100、100を屈曲
させることはできない。直径方向で対向する2個所にお
ける先端連結板122と内部連結板112との動ける範
囲の差が大きいほど、前後の分割管体100、100を
大きく屈曲させることが可能になる。
線推進工法を実施するには、基本的には前記した図1な
どに示した曲線推進装置と組み合わせて前記同様の手順
で施工すればよい。埋設管72は、各分割管体100…
を直線状に連結した状態で、運搬保管や立坑内への吊り
降ろし作業など行えば、通常の直管状の埋設管と同様の
取扱いが行える。この場合、各分割管体100…の連結
個所では、内部連結板112と先端連結板122とが一
体化するように、全ての方向のボルト140でナット1
46、146を頭部144側に近い位置で固定しておけ
ば、埋設管72が取扱い中に折れ曲がるようなことがな
い。
して曲線推進を行う前には、埋設管72の各分割管体1
00同士の屈曲可能な角度範囲を、埋設孔の曲率すなわ
ち先導体10および補助管体20a、20bの屈曲角度
に合わせて調整しておく。具体的には、先導体10およ
び補助管体20a、20bの屈曲角度が、各分割管体1
00同士の屈曲可能な角度の最大値程度になるようにす
る。そのために、各分割管体100の連結個所では、前
記したボルト140に対するナット146、146の固
定位置を前後に調整する作業を行う。
体20a、20bさらには埋設管72の列に元押しジャ
ッキなどで推進力を加えて、全体の列を地盤内に曲線状
に推進させていく。前記したとおり、先導体10および
補助管体20a、20bは屈曲角度が機械的固定手段で
固定されているので、固定された屈曲角度にしたがって
推進され、所定の曲率を有する曲線状の埋設孔が形成さ
れる。
て推進される。このとき、各分割管体100…は、地盤
からの抵抗力を受けることで、埋設孔の曲率に沿って屈
曲しながら曲線状に推進される。そして、各分割管体1
00…は、前記したように、周方向の複数個所に設けら
れた各ボルト140とナット146、146で規制され
た範囲でしか屈曲することができず、所定の屈曲角度以
上に屈曲したり、異なる方向に屈曲したりすることはで
きない。したがって、埋設管72が、先導体10などで
形成された埋設孔から外れて、予期せぬ方向に推進され
ることが阻止され、正確な曲線推進が可能になる。
た後、各分割管体100…の外周内面にコンクリートを
打設しておけば、埋設管72の補強あるいは各分割管体
100…の連結個所の固定および密封遮蔽を行うことが
できる。コンクリートで、内部連結板112および先端
連結板122とリブ板102で囲まれた空間をボルト1
40を含めて埋め込んでしまえばよい。このようにすれ
ば、施工後に分割管体100の屈曲角度が変わることが
なく、埋設管72の管内に突起物が露出することもなく
なる。
進工法および装置によれば、伸縮押動ジャッキで、先導
体を含む管体同士を曲線形状に沿って屈曲させた後、こ
の屈曲状態を機械的固定手段で固定してから、先導体を
含む管体の曲線推進を行うので、曲線推進を行う際に、
地盤などから受ける反力は全て、機械的固定手段で負担
でき、伸縮押動ジャッキに無理な力が加わったり、反力
の変動に伴って伸縮押動ジャッキの伸縮位置が動いてし
まったりする問題が生じない。
曲線推進施工が行え、大きな曲率で曲線推進施工を行っ
ても、伸縮押動ジャッキが損傷したり作動不良を起こし
たりすることがなくなる。したがって、伸縮押動ジャッ
キの利点である迅速でスムーズな屈曲動作の利点を損な
うことなく、伸縮押動ジャッキを用いた場合の前記欠点
を解消することができ、曲線推進工法の作業能率や品質
性能の向上に貢献することができる。
が、前記シリンダ本体とピストンを備え、機械的固定手
段が、前記固定軸と案内部材と締結部材とを備えている
ものであれば、曲線の推進が確実に行えるとともに構造
が簡単で場所を取らず製造コストも安価になる。曲線推
進工法に用いる埋設管が、前記のような構造の分割管体
を組み合わせたものであれば、分割管体を所望の曲線状
に屈曲させてスムーズに推進させることができ、曲線推
進方向の施工能率を向上できる。しかも、分割管体は、
所定の屈曲角度以上に曲がったり、逆の方向に曲がった
りすることがないので、地盤状況などの施工条件に関わ
らず、正確な曲線推進施工が可能になる。
て、前記のような貫通孔と連結軸体と規制部材とを備え
ているものであれば、分割管体の屈曲角度を簡単な操作
で正確に規制することができ、曲線推進施工の作業性を
向上できるとともに、構造が簡単で場所を取らないの
で、埋設管の製造コストが高くならず埋設管内の利用ス
ペースも十分に確保することができる。
体と補助管体の間に前記伸縮押動ジャッキと機械的固定
手段を備え、補助管体の後方に前記曲線推進用埋設管を
連結しておき、先導体と補助管体の屈曲角度を調整して
固定し、曲線推進用埋設管の各分割管体の屈曲角度の許
容範囲を調整した状態で曲線推進を行えば、曲線状の埋
設孔の形成および曲線状の埋設孔にしたがって埋設管の
推進埋設がスムーズに行え、曲線推進工法の施工精度お
よび作業能率の向上を図ることができる。
図
構造図
を表す拡大断面図
面図
Claims (6)
- 【請求項1】 先導体で曲線状の埋設孔を形成し、埋設
管を前記曲線状の埋設孔に沿って埋設する曲線推進工法
において、先導体および先導体の後方に連結される後続
管体からなる複数の管体を、互いの対向面で円周方向の
複数個所に伸縮押動ジャッキを介して、屈曲自在に連結
しておくとともに、前記伸縮押動ジャッキに隣接して、
伸縮押動ジャッキが任意の伸縮状態で、前後の管体の間
隔を機械的に固定する機械的固定手段を設けておき、推
進個所の所望曲率にしたがって、前記伸縮押動ジャッキ
で前後の管体を所定角度に屈曲させ、ついで機械的固定
手段で屈曲状態を固定した後、先導体を含む複数の管体
に推進力を加えて、曲線状に推進させることを特徴とす
る曲線推進工法。 - 【請求項2】 請求項1の方法に用いる装置であって、
先導体および先導体の後方に連結される単独または複数
の補助管体を備え、先導体および補助管体の互いの対向
面で円周方向の複数個所に伸縮押動ジャッキを介して、
先導体および補助管体が屈曲自在に連結されているとと
もに、前記伸縮押動ジャッキに隣接して、伸縮押動ジャ
ッキが任意の伸縮状態で、前後の先導体または補助管体
の間隔を機械的に固定する機械的固定手段が設けられて
いることを特徴とする曲線推進装置。 - 【請求項3】 請求項2の装置において、伸縮押動ジャ
ッキが、前後の先導体および補助管体のうち一方に取り
付けられたシリンダ本体と他方に取り付けられシリンダ
本体に対して出入りするピストンとを備え、機械的固定
手段が、シリンダ本体に設けられピストン側に延びる固
定軸と、ピストン側に設けられ前記固定軸が案内される
案内部材と、固定軸の軸方向の異なる位置で固定軸と案
内部材とを締結する締結部材とを備えている曲線推進装
置。 - 【請求項4】 軸方向に連結された複数の分割管体から
なり、各分割管体が、軸方向の一端に筒状凹部を有し、
軸方向の他端には他の分割管体の前記筒状凹部に径方向
に間隔をあけて挿入される挿入凸部を有し、前記筒状凹
部と前記挿入凸部との径方向の対向個所には筒状凹部と
挿入凸部とが相対的に移動可能に管内外を密封遮断する
シール手段を備え、前記挿入凸部の先端に配置された先
端連結面と前記筒状凹部の内部に挿入凸部の先端連結面
と対向して配置された内部連結面とが対向する周方向の
複数個所には、前記先端連結面と内部連結面とを軸方向
に許容範囲内で移動可能に連結するとともに前記許容範
囲を変更できる連結手段を備えている曲線推進用埋設
管。 - 【請求項5】 請求項4の曲線推進用埋設管であって、
連結手段が、先端連結面と内部連結面を貫通する貫通孔
と、貫通孔に挿通される軸部と先端連結面または内部連
結面に係止される頭部とを有する連結軸体と、連結軸体
の頭部との間に先端連結面および内部連結面を挟んで連
結軸体の軸部に固定され先端連結面と内部連結面との移
動範囲を規制する規制部材とを備えている曲線推進用埋
設管。 - 【請求項6】 請求項1の方法において、請求項4また
は請求項5の曲線推進用埋設管を用い、先導体の後方に
前記伸縮押動ジャッキと機械的固定手段を介して補助管
体を連結し、補助管体の後方に前記曲線推進用埋設管を
連結しておき、推進個所の所望曲率にしたがって、伸縮
押動ジャッキで前後の管体を所定角度に屈曲させ、つい
で機械的固定手段で屈曲状態を固定し、さらに、前記曲
線推進用埋設管の各分割管体が前記所望曲率に対応する
屈曲角度に屈曲するように各分割管体の前記連結手段の
前記許容範囲を設定した後、先導体および補助管体と曲
線推進用埋設管とに推進力を加えて、曲線推進用埋設管
を埋設孔に推進埋設していく曲線推進工法。
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