JPH0797797A - 剥離紙 - Google Patents

剥離紙

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JPH0797797A
JPH0797797A JP24261193A JP24261193A JPH0797797A JP H0797797 A JPH0797797 A JP H0797797A JP 24261193 A JP24261193 A JP 24261193A JP 24261193 A JP24261193 A JP 24261193A JP H0797797 A JPH0797797 A JP H0797797A
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Hirosuke Hamada
弘介 浜田
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Kazuyoshi Wakata
員義 若田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安価な剥離紙を用いて仕上げた粘着シートの剥
離力が経時的に安定化できる剥離紙を提供する。 【構成】基紙の少なくとも片面に下塗り塗被層、剥離剤
層を積層してなる剥離紙であって、該下塗り塗被層の主
成分がトルエンに対するゲル分率55重量%以上のアク
リル樹脂と顔料からなる剥離紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は剥離紙に関し、特に安価
な剥離紙を用いて仕上げた粘着シートの剥離力が経時的
に安定化できる剥離紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粘着紙はラベル、シール、ステッカー、
ワッペン等として商業用、事務用、家庭用等の広範囲な
用途に使用されている。かかる粘着紙は一般的に表面基
材、粘着剤、剥離紙の順に積層して構成したものであり
表面基材には紙、金属フォイル、フィルム等が用いら
れ、粘着剤には溶剤型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、
ホットメルト型粘着剤等が使用されている。また、剥離
紙としてはポリラミ紙、グラシン紙、クレーコート紙、
上質紙にバリヤー層を設けた紙(以下、上質タイプと略
す)等にシリコーン化合物や弗素化合物等の剥離剤を塗
布したものがある。
【0003】最近、各種プリンター、複写機等のOA機
器の様々な機種に粘着紙が盛んに使用される状況にあ
り、粘着紙のOA機器に対する通紙適性、紙癖、価格等
の面から上質紙タイプの剥離紙を用いた粘着紙の使用が
急増している。表面基材および剥離紙の組合せになる粘
着紙はそれぞれの用途に応じて剥離力や粘接着特性、表
面基材の特性が決められている。なお、ここで述べる下
塗り塗被タイプの剥離紙は他のポリラミタイプ、グラシ
ンタイプの剥離紙に比べ、安価で製造が容易等の利点が
あるが、その反面、他の剥離紙に比較して寸法安定性、
カール特性、剥離力等の経時変化(特に熱経時変化)が
劣る等の欠点を抱えている。
【0004】粘着紙の剥離力は、例えばシートカットタ
イプでOA機器のプリンターなどに使用される場合、軽
すぎると、粘着紙がプリンター中を走行する際に表面基
材脱落が生じプリンター内部のロール等に貼付き機器の
破損という重大な問題が生じる。また、反対に重すぎる
と、プリンター印字後に、表面基材を剥離紙より剥ぎ取
る際に表面基材が円筒状となり(いわゆる「めくりカー
ル」)被着体への貼付け作業が困難となり取扱の面で重
大な障害となっている。
【0005】従来、粘着シートとしては、剥離紙として
前述の通りポリエチレンをラミネートした紙、クレーを
塗工した紙、グラシン紙のような高密度紙等を用いたも
のがあるが、いずれもコスト、製造工程、OA機器への
適応性に難点があり、かつ安価な剥離紙を用いた場合の
粘着シートの剥離力が経時的に安定した剥離紙はいまだ
に得られていないのが実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き実状から、
本発明者等は安価で製造工程が容易、かつ剥離力の経時
変化が安定した剥離紙の開発に関して鋭意研究を進めて
きた。その結果、支持体(基紙ベース)に下塗り塗被層
を設け、その上に剥離剤層を設けた剥離紙において、特
に下塗り塗被層が主成分として特定のアクリル樹脂と顔
料を含有する塗被層からなる剥離紙を用いて得られる粘
着シートは、その剥離力が経時的に極めて安定している
ことを見出したものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基紙の少なく
とも片面に下塗り塗被層、剥離剤層を順次設けてなる剥
離紙において、該塗被層の主成分がトルエンに対するゲ
ル分率55重量%以上のアクリル樹脂と顔料からなるこ
とを特徴とする剥離紙である。
【0008】
【作用】前記したように、本発明は安価で製造工程が容
易、且つ剥離力が経時的に安定している粘着シートに関
するものであり、特にその剥離紙を特定することにより
所望とする粘着シートが得られることを見出し、本発明
を完成するに至った。而して、本発明における剥離紙は
基紙上に下塗り塗被層、剥離剤層を順次設けたものであ
り、該下塗り塗被層の主要構成成分として、トルエンに
対するゲル分率が55重量%以上、より好ましくは60
重量%以上であるアクリル樹脂と顔料とから構成されて
いることが重要である。
【0009】因みに、アクリル樹脂のトルエンに対する
ゲル分率が55重量%未満であると本発明の所望の効果
が得られず、塗被層上に塗工する剥離剤本来の性能が得
られないばかりか、かかる剥離紙を用いて得られる粘着
シートの剥離力は経時的変化を起こして非常に重いもの
となる。
【0010】ここに、トルエンに対するゲル分率とは以
下の如き処方により得られる値である。テフロンシート
上で、アクリル樹脂の皮膜厚が0. 3〜0. 5mm(乾
燥後)になるように作成する。乾燥条件は50℃/24
時間である。次いで、上記条件により作成した皮膜を3
cm角に切り、トルエンに24時間浸漬後、105℃で
3時間乾燥して溶剤を完全に揮散させ、浸漬前、後での
重量変化を測定する。下記の式(数1)により、ゲル分
率を求める。
【0011】
【数1】
【0012】本発明に用いられるアクリル樹脂は(メ
タ)クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)ア
クリル酸−2−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−
ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、グリセロールモ
ノ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、モノアルキ
ルマレイン酸、モノアルキルフマル酸、酢酸ビニル、塩
化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリ
ル、スチレン、エチレン、エチレングリコールじ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジビニルベンゼン、1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メ
タ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸エステル単
量体および/または共重合可能なビニル系単量体の乳化
重合体が単独または混合の形で適宜使用される。
【0013】また、本発明においてはアクリル樹脂のガ
ラス転移温度についても、ある程度の影響を及ぼすもの
である。通常、5℃以下、より好ましくは0℃以下のガ
ラス転移温度の樹脂が使用される。因みに、ガラス転移
温度が5℃より高くなると樹脂の成膜性が劣り実用性が
無くなる恐れがある。なお、アクリル樹脂(共重合体)
のガラス転移温度Tgは、下記一般式(数2)において
計算される。
【0014】
【数2】
【0015】ここに、Tg:共重合体のガラス転移温
度、(Tg)i:第i単量体ホモポリマーのガラス転移
温度、(W)i:第i単量体の重量分率である。
【0016】また、下塗り塗被層中には顔料を配合する
ことが重要であり、顔料を含有させることで塗被層の耐
ブロッキング性が向上し、塗被層のもととなる塗被液の
安定性も向上される。塗被層に含有させる顔料として
は、通常の無機または有機の顔料が適宜使用でき、具体
的には、例えばマグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリ
ウム、チタン,アルミニウム、アンチモン、鉛等の各種
金属酸化物、水酸化物、硫化物、炭酸塩、硫酸塩または
珪酸塩化合物やポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル等の個体高分子微粉末等が挙げられる。中でも、
カオリン、タルク、シリカ、石膏、バライト粉、アルミ
ナホワイト、サチンホワイト、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム等の無機顔料を使用すると効率よくブロッキングを
防止することができる。
【0017】下塗り塗被層に含有させる顔料の量はアク
リル樹脂に対して固形分対比で50〜150重量%、よ
り好ましくは70〜120重量%である。因みに、50
重量%未満では皮膜の粘着性が強くなり過ぎ、一方15
0重量%を超えると皮膜の溶剤バリヤー性が不十分とな
り適切な剥離性能が得られない。
【0018】また、本発明における塗被液中には、本発
明の所望の効果を阻害しない範囲で、例えばメチルセル
ロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導
体、デキストリン、酸処理澱粉、酸化澱粉、架橋澱粉、
澱粉エステル、グラフトコポリマー澱粉等の澱粉誘導体
等の各種の水溶性天然高分子類、エチレングリコール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ジエチレングリ
コール等の多価アルコール類、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリ
コール類等の水溶性可塑剤、さらには無機塩、充填剤、
消泡剤、濡れ剤、レベリング剤、硬化剤、増粘剤、皮膜
形成助剤等を適宜添加することができる。
【0019】なお、下塗り塗被液の基紙への塗工方法に
ついては、例えばエアーナイフコーター、ロッドブレー
ドコーター、グラビアコーター、バーコーター、ブレー
ドコーター、ロールコーター、サイズプレスコーターあ
るいはリップブレード型コーター等の各種装置が適宜使
用される。塗工量は乾燥重量で2〜10g/m2 の範囲
で調節するのが好ましく、より好ましくは3〜6g/m
2 の範囲である。因みに、2g/m2 より少ないと下塗
り塗被層としての作用効果が少なく、一方10g/m2
より多い場合は、ブロッキングや操業性が問題となり易
い。
【0020】剥離紙用支持体となる基紙は、抄紙原料の
パルプ組成としてKP、SP、AP法等の針葉樹や広葉
樹等の化学パルプ、およびSCP、BCTMP、CTM
P、CGP、RGP、SGP、TMP等の機械パルプ、
さらにはDIP等の古紙パルプを主成分として必要に応
じて麻パルプのような非木材パルプが適宜組み合わされ
たものが使用される。そして、原料中には填料として、
例えばタルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、炭酸
カルシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、珪酸
マグネシウム、硫酸マグネシウム、アルミノ珪酸塩、シ
リカ、ベントナイト等の鉱物質顔料やポリスチレン樹脂
微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子および熱膨張性微小
中空粒子あるいは非熱膨張性微小中空粒子やその他の有
機系填料等が適宜添加使用される。
【0021】さらに、抄紙添加剤としてアニオン、カチ
オン性ロジン系サイズ、石油系サイズ、アルキルケテン
ダイマー系サイズ、アルケニル無水コハク酸サイズ、お
よび無水ステアリン酸系サイズ等のサイズ剤、およびア
ニオン性、カチオン性、ノニオン性、または両性のポリ
アクリルアミド系重合体、ポリエチレンイミンおよびそ
の誘導体、ポリアミド、ポリアミンおよびその誘導体、
ポリエチレンオキサイド、植物ガム、ポリビニルアルコ
ール、カチオン性ラテックス、カチオン性尿素ホルマリ
ン樹脂、メラミンホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂等の
有機系化合物の歩留向上剤、ろ水性向上剤、紙力増強剤
等が適宜使用される。また、染料、PH調整剤、ピッチ
コントロール剤、スライムコントロール剤、消泡剤等を
必要に応じて適宜選択して使用することができる。
【0022】上記の如く紙料(原料)調製を終えたパル
プスラリーを用いての抄紙は、長網抄紙機、ツインワイ
ヤー抄紙機、短網抄紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機
等のいずれかを用い、酸性あるいは中性条件下で行われ
る。そして、米坪30〜300g/m2 、紙厚30〜3
00μm程度の基紙として仕上げられる。
【0023】本発明において、下塗り塗被層上に塗工さ
れる剥離剤の種類については、特に限定されず、各種の
シリコーン樹脂や弗素化合物等、通常の剥離剤が常法に
従って塗工される。また、粘着シートを構成する方法に
ついても格別の限定はなく、常法に従って剥離紙用原紙
の剥離剤上に粘着剤を塗工し、必要に応じて乾燥するこ
とにより粘着剤層を形成し、次いで表面基材を貼合わせ
て調湿等を行い仕上げられる。
【0024】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
なお、例中の「部」および「%」は、特に断わらない限
り、それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
【0025】実施例1 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル20g、アクリル
酸ブチル240g、アクリロニトリル40g、アクリル
酸20g、メタクリル酸メチル68g、N−メチロール
アクリルアミド12g、アルキルフェニルエ−テルサル
ファイト型乳化剤(三洋化成社製, 商品名「エレミノー
ルES−70」)10g、イオン交換水170gからな
る乳化モノマー混合液(A)を調製した。
【0026】次に、撹拌機、クーラー、滴下ロート、窒
素吸い込み管、温度計を付帯した2リットルの4口フラ
スコにイオン交換水240gと上記と同じ乳化剤2g、
過硫酸カリウム0.8gを仕込み、窒素置換しながら7
0℃まで昇温した後、上記フラスコに乳化モノマー混合
液(A)の1/6を滴下した。反応が90%に達した時
点で残りの乳化モノマー混合液(A)を2時間かけて滴
下して重合させた。滴下終了後、70℃で2時間熟成し
て反応を完結させた。熟成終了後、フラスコ内容物を4
0℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液を添加して中和
反応を行い、反応終了後に強撹拌してアクリル樹脂
(イ)を得た。かくして得られたアクリル樹脂のガラス
転移温度は4℃、ゲル分率は80%であった。
【0027】次に、アクリル樹脂(イ)100部、重質
炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブK−9/備北
粉化工業社製)90部、滑剤(商品名:ノプコC−10
4/サンノプコ社製1部、消泡剤(商品名:ノプコ14
07K/サンノプコ社製)0. 5部からなる組成物を混
合、攪拌し固形分濃度47%の下塗り層用塗被液を調製
した。この塗被液を米坪49g/m2 、厚さ64μmの
上質紙の片面にロッドブレードコーターで乾燥重量が
4. 5g/m2 となるように塗工、乾燥して剥離紙用基
体とした。このようにして得られた剥離紙用基体の対剥
離剤塗工液バリヤー性は良好であった。
【0028】この基体の塗被層面上にシリコーン剥離剤
(商品名:KS−845/信越化学工業社製)の9%ト
ルエン溶液を乾燥重量が0. 9g/m2 となるようにバ
ーコーターで塗工、乾燥して剥離紙とした。かくして得
られた剥離紙表面に粘着剤(商品名:AQ432T/カ
ネボウNSC社製)を乾燥重量で17g/m2 となるよ
うにリバースロールコーターで塗工した後、米坪64g
/m2 の上質紙(商品名:NWF55/神崎製紙(株)
製)と貼合わせて粘着シートを得た。かくして、得られ
た粘着紙の剥離力は経時的に安定であり、被着体への貼
付け時の作業性も良好であった。
【0029】実施例2 実施例1において、アクリル樹脂を中央理化社製の商品
名/リカボンドET−84(ガラス転移温度:−11℃
/ゲル分率94%)に替えた以外は実施例1と同様にし
て剥離紙用基体、剥離紙および粘着シートを得た。かく
して得られた粘着シートの剥離力は経時的に安定であ
り、被着体への貼付け時の作業性も良好であった。
【0030】実施例3 実施例2において、下塗り塗被層中の重質炭酸カルシウ
ムの配合部数を70部に変更した以外は実施例2と同様
にして剥離紙用基体、剥離紙および粘着シートを得た。
かくして得られた粘着シートの剥離力は経時的に安定で
あり、被着体への貼付け時の作業性も良好であった。
【0031】実施例4 実施例2において、重質炭酸カルシウムを焼性カオリン
に変更した以外は実施例2と同様にして剥離紙用基体、
剥離紙および粘着シートを得た。かくして得られた粘着
シートの剥離力は経時的に安定であり、被着体への貼付
け時の作業性も良好であった。
【0032】比較例1 メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル20g、アクリル
酸ブチル155g、アクリロニトリル115g、アクリ
ル酸20g、メタクリル酸メチル90g、アルキルフェ
ニルエ−テルサルファイト型乳化剤(商品名:エレミノ
ールES−70/三洋化成社製)10g、イオン交換水
170gからなる乳化モノマー混合液(B)を調製し
た。
【0033】次に、撹拌機、クーラー、滴下ロート、窒
素吸い込み管、温度計を付帯した2リットルの4口フラ
スコにイオン交換水240gと実施例1と同じ乳化剤2
g、過硫酸カリウム0.8gを仕込み、窒素置換しなが
ら70℃まで昇温した後、上記フラスコに乳化モノマー
混合液(B)の1/6を滴下した。反応が90%に達し
た時点で残りの乳化モノマー混合液(B)を2時間かけ
て滴下して重合させた。滴下終了後、70℃で2時間熟
成して反応を完結させた。熟成終了後、フラスコ内容物
を40℃に冷却し、水酸化ナトリウム水溶液を添加して
中和反応を行い、反応終了後に強撹拌してアクリル樹脂
(ロ)を得た。このアクリル樹脂のガラス転移温度は1
9℃、ゲル分率は50%であった。
【0034】実施例1において、アクリル樹脂(イ)を
上記アクリル樹脂(ロ)に替えた以外は実施例1と同様
にして剥離紙用基体、剥離紙および粘着シートを得た。
かくして得られた粘着紙は剥離力が経時的に重くなり実
用上問題であった。
【0035】比較例2 実施例2にて使用したアクリル樹脂ET−84を米坪4
0g/m2 、厚さ50μmの上質紙の片面にロッドブレ
ードコーターを用いて、乾燥重量で4g/m2となるよ
うに塗工、乾燥して剥離紙基体を得た。かくして得られ
た剥離紙基体は剥離剤塗工液に対してバリヤー性の極め
て良好なものであったが、塗工時点でのブロッキングが
ひどく操業的に問題のあるものであった。
【0036】このようにして得られた6種類の剥離紙、
粘着紙について、下記の評価を行い、得られた結果を表
1に示した。
【0037】〔バリヤー性〕剥離紙用基体表面にトルエ
ン溶液を滴下し、裏面へのぬけ具合を観察した。 ○:裏面にぬけてこない △:裏面に多少ぬけるが、実用上問題ないレベル ×:裏面にほとんどぬけてしまう
【0038】〔ブロッキング性〕剥離紙用基体を5cm
角に切り、下塗り塗被層と基紙の原紙面が合わさるよう
に50枚積層し、50℃95%RHの条件で7時間処理
した後、剥がれ具合を観察した。 ○:きれいに剥がれる △:剥がす際に多少音がするが、実用上問題ないレベル ×:接着してしまって剥がすことができない
【0039】〔剥離力〕6種類の粘着シートの米坪64
g/m2 の上質紙をインストロン型引張試験機によって
300mm/minの引張速度で180°の角度で剥離
した際の荷重(g/50mm)を測定した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、本発明
の実施例で得られた剥離紙を用いて作成した粘着シート
は、剥離力が経時的に安定しており、優れた剥離紙であ
った。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基紙の少なくとも片面に下塗り塗被層、剥
    離剤層を積層してなる剥離紙において、該下塗り塗被層
    の主成分がトルエンに対するゲル分率55重量%以上の
    アクリル樹脂と顔料からなることを特徴とする剥離紙。
  2. 【請求項2】アクリル樹脂がガラス転移温度5℃以下の
    アクリル樹脂である請求項1記載の剥離紙。
  3. 【請求項3】顔料の配合部数がアクリル樹脂全固形分に
    対して50〜150重量%である請求項1または請求項
    2記載の剥離紙。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4678913B2 (ja) * 1999-04-19 2011-04-27 旭化成ケミカルズ株式会社 剥離紙のアンダーコート用ラテックス

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JP4678913B2 (ja) * 1999-04-19 2011-04-27 旭化成ケミカルズ株式会社 剥離紙のアンダーコート用ラテックス

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