JPH0797466A - プリプレグ - Google Patents

プリプレグ

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JPH0797466A
JPH0797466A JP24113993A JP24113993A JPH0797466A JP H0797466 A JPH0797466 A JP H0797466A JP 24113993 A JP24113993 A JP 24113993A JP 24113993 A JP24113993 A JP 24113993A JP H0797466 A JPH0797466 A JP H0797466A
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JP
Japan
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resin
prepreg
phenol
oil
drying
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JP24113993A
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English (en)
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Yoji Azuma
洋史 東
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】乾性油を固形分比で40〜70重量%含有する
レゾール型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(A)を
ガラス繊維等の繊維基材(B)に含浸し乾燥させたこと
を特徴とするプリプレグに関する。 【効果】本発明のプリプレグは、B化状態でのタック性
が少なく、B化およびC化時に優れた柔軟性を付与で
き、複雑形状を有する成形板を容易に製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルム接着剤、強化
基材等に用いられ、B化およびC化状態での柔軟性に富
むプリプレグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルム接着剤、強化材等に用いられる
プリプレグはガラスクロス等にレゾール型フェノール樹
脂や、エポキシ樹脂とノボラック型フェノール樹脂から
なる組成物を含浸させて用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た様な通常の硬化性樹脂成分を含浸乾燥させたプリプレ
グでは、曲面など複雑形状を有する用途、屈曲性を有す
る用途では、割れが生じやすく弊害が生じる。
【0004】繊維基材の目をマトリックス樹脂によって
完全に埋めなければ接着性、強度面で充分なものでな
い。そのため、繊維基材の目を埋めるためかなりの樹脂
量をつけ、且つ割れ防止のため揮発分を多くする方法が
一般に用いられる。
【0005】しかし、通常のフェノール樹脂等をマトリ
ックスとするプリプレグでは、樹脂自体の剛性にもよる
が、揮発分がある程度ないとプリプレグ自体に柔軟性が
表れず、複雑形状を有する成形物を得ることができな
い。またこのようなプリプレグはタック性が大きくプリ
プレグの間にポリエチレン等のフィルムを差し入れる必
要があり、製造および加工時に手間がおよびコストがか
かり合理的でない。
【0006】本発明は、上記の従来の技術を鑑みてなさ
れたものであり、C化での柔軟性に富み、複雑形状に耐
え得るフェノール樹脂を主成分マトリックスとする低粘
着性の熱硬化性樹脂プリプレグを提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
について鋭意検討した結果、フェノール類に乾性油を導
入することにより、上記課題が解決されることを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち本発明は、乾性油を含有するレゾ
ール型フェノール−ホルムアルデヒド樹脂(A)を繊維
基材(B)に含浸し乾燥させたことを特徴とするプリプ
レグを提供するものである。
【0009】本発明のフェノール類としては、フェノー
ル、アルキルフェノール(例えばクレゾール、キシレノ
ール、エチルフェノール、ブチルフェノール等)、フェ
ニルフェノール、ビスフェノール類(ビスフェノール
A、ビスフェノールF等)、レゾルシノール、カテコー
ル等が挙げられる。この内フェノール、アルキルフェノ
ールが好ましい。
【0010】またアルデヒド類としては、ホルマリン、
パラホルムアルデヒド、トリオキサン等のアルデヒド
類、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、オクチルア
ルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙げられ、特にホルマ
リン、パラホルムが好ましい。
【0011】乾性油としては、あまに油、桐油、えの
油、大豆油、脱水ひまし油等の天然物、および天然物の
脂肪酸と種々の合成樹脂との組み合わせ等があるが特に
こだわるものではものではない。また、半乾性油を併用
しても構わない。
【0012】本発明に用いられる繊維基材としては、公
知慣用のものがいずれも使用できるが、例えばガラス繊
維、セラミック繊維、石綿繊維、炭素繊維、ステンレス
繊維のような無機繊維、綿、麻のような天然繊維、ポリ
エステル、ポリアミドのような合成有機繊維等が挙げら
れる。これらの内ガラス繊維が特に好ましい。また繊維
基材の形状に関しては、なんら限定するものではない。
【0013】乾性油とフェノールとの反応の際には、酸
触媒が用いられる。酸触媒としては、三沸化ほう素、塩
酸、硫酸等の無機酸や、蓚酸、酢酸、パラトルエンスル
ホン酸等の有機酸が挙げられる。これらの内一種又は2
種以上が使用される。
【0014】また、レゾール化反応時には塩基性触媒が
用いられるが、塩基性触媒としては水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化バリウム等のアルカリ金属やア
ルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カル
シウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩、
酸化カルシウム、酸化亜鉛等のアルカリ性金属酸化物、
アンモニアやエチルアミンアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン等の各種の1級、2級、3級のアミン類
が挙げられる。
【0015】フェノール類と乾性油の反応はフェノール
類に対して乾性油40〜70重量%を酸触媒存在下で8
0℃〜120℃、30分〜5時間反応させるのが好まし
い。
【0016】ここで用いる乾性油の量は、樹脂固形分比
で40〜70重量%であり、40重量%より少ないとプ
リプレグの充分な柔軟性がなくなり、複雑形状に成形す
ることができない。また、最終成形物も硬く仕上がって
柔軟性がなく、屈曲させようとすると成形物に割れが生
じ易くなる。また、ガラスクロスの様に目が粗い基材に
対してマトリックス樹脂にて埋めてしまおうとすると乾
性油の量が多い方が望ましいが、乾性油が70重量%よ
り多いとプリプレグがタック性を有するプリプレグ同士
が接着してしてしまいため作業性が著しく阻害されてし
まう。
【0017】ここで乾性油とフェノールの付加反応のあ
とアルデヒド類の一部を添加させフェノール類とアルデ
ヒド類との縮合反応を同時進行させても良い。次にアル
デヒド類をフェノール1モルに対して0.5モル〜2.
0モルを加え、塩基性触媒を添加し60〜120℃で3
0分〜5時間反応させる。
【0018】この時用いる有機溶剤としては、メタノー
ル等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ベンゼ
ン、トルエン等の芳香族系の有機溶剤等溶解性を損なわ
なければ特に限定するものではない。
【0019】また、樹脂と繊維基材との密着性をよくす
る為にアミノシラン、エポキシシラン等のガラス表面処
理剤を樹脂に添加しても良い。このようにして得た乾性
油変性レゾール型フェノール樹脂をそのままもしくは脱
水し有機溶剤にて希釈して樹脂分をディピング、キスコ
ート、スプレー塗布等の含浸方法でガラスクロス等の繊
維基材に含浸させる。乾燥条件としてはプリプレグの樹
脂量および用いる溶剤組成によってもその乾燥条件は異
なるため、特に限定されるものでは無いが、通常60℃
〜180℃で0.5〜60分熱風乾燥させ、プリプレグ
の揮発分を3〜15%に調整する。
【0020】
【作用】本発明のプリプレグは皮膜形成が大きく、少量
の樹脂量でガラス基材の目を埋めることができる。この
プリプレグはマトリックス樹脂の割れ等の発生がないた
め複雑な形状にすることも可能である。
【0021】また、このプリプレグを120℃〜180
℃で5分〜1時間加熱硬化させて得られる成形板は柔軟
性を有する。この成形板は単層、積層のどちらでも良
い。
【0022】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明する。 実施例1 フェノール550重量部、クレゾール850重量部、桐
油850重量部にパラトルエンスルホン酸1.41重量
部を加え、110℃にて2時間反応させた。
【0023】温度を40℃まで下げた後、25%アンモ
ニア水42重量部と42%ホルマリン850重量部を加
え昇温し70℃にて2時間反応させた後、脱水しメタノ
ールを加え溶解し、樹脂濃度30%のワニスを得た。
【0024】このワニスを目附け100g/m2のガラ
スクロスに含浸し樹脂量100g/m2に調整した。こ
れを150℃にて10分間乾燥し、プリプレグ(以下プ
リプレグ1という)を得た。
【0025】実施例2 フェノール550重量部、桐油850重量部とパラトル
エンスルホン酸0.6重量部の混合物を110℃にて3
時間反応させ、これに42%ホルマリン240重量部を
1時間かけて添加し、100℃にて1時間反応させた。
次いで50℃まで温度を下げて25%アンモニア水40
重量部と42%ホルマリン85重量部を加え、さらに7
0℃にて2時間反応させた後、脱水を行いメタノール/
トルエン=1/1の混合溶剤にて溶解し、樹脂濃度30
%のワニスを得た。後は実施例1と同様にしてプリプレ
グ(以下プリプレグ2という)を得た。
【0026】比較例1 実施例1に桐油を加えない以外は同様な操作を行い、ワ
ニスおよびそのプリプレグ(以下プリプレグ3という)
を得た。
【0027】比較例2 実施例2に桐油を加えない以外は同様な操作を行い、ワ
ニスおよびそのプリプレグ(以下プリプレグ4という)
を得た。
【0028】応用例 得られた各々のプリプレグを2枚積層し、120℃にて
60分間、1kg/cm2の圧力でプレスし、プリプレ
グのタック性を比較した。
【0029】これらのプリプレグを半径2.5mmの円
柱状の棒を挟んで2つ折りにして成形板の柔軟性を比較
した。また、180℃にて60分間加熱硬化させ単板成
形物とした。この成形板についても半径2.5mmの円
柱状の棒を挟んで2つ折りにして柔軟性を比較した。
【0030】表1にその結果を示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明より得られるプリプレグは、B化
状態でのタック性が少なく、B化およびC化時に優れた
柔軟性を付与でき、複雑形状を有する成形板を容易に製
造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾性油を含有するレゾール型フェノール−
    ホルムアルデヒド樹脂(A)を繊維基材(B)に含浸し
    乾燥させたことを特徴とするプリプレグ。
  2. 【請求項2】樹脂(A)が、乾性油中の二重結合にフェ
    ノール類が付加した構造を有するレゾール型フェノール
    −ホルムアルデヒド樹脂である請求項1記載のプリプレ
    グ。
  3. 【請求項3】樹脂(A)が、乾性油を固形分比で40〜
    70重量%含有するレゾール型フェノール−ホルムアル
    デヒド樹脂である請求項1記載のプリプレグ。
  4. 【請求項4】繊維基材(B)が、ガラス繊維基材である
    請求項1記載のプリプレグ。
  5. 【請求項5】樹脂(A)のフェノール類がフェノール又
    はアルキルフェノールである請求項1記載のプリプレ
    グ。
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