JPH0797112B2 - 免疫学的診断薬 - Google Patents
免疫学的診断薬Info
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- JPH0797112B2 JPH0797112B2 JP14011784A JP14011784A JPH0797112B2 JP H0797112 B2 JPH0797112 B2 JP H0797112B2 JP 14011784 A JP14011784 A JP 14011784A JP 14011784 A JP14011784 A JP 14011784A JP H0797112 B2 JPH0797112 B2 JP H0797112B2
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/543—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
- G01N33/54313—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being characterised by its particulate form
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は免疫学的診断薬に関し、詳しくは、免疫活性物
質を微粒子担体に共有結合にて固定化し、感作してなる
免疫学的診断薬に関する。
質を微粒子担体に共有結合にて固定化し、感作してなる
免疫学的診断薬に関する。
近年、人間や動物の病理的状態或いはその他の状態の医
学的診断のために、血液、尿その他の体液中の生理活性
物質が有する免疫学的活性を利用する免疫学的診断方法
が広く用いられている。この方法は、免疫学的な反応を
起こす抗原又は抗体のいずれか一方、又は両者を組合せ
て体液等の被検液と反応させ、抗原又は抗体と、これら
に対応する抗体又は抗原との間の選択的若しくは特異的
な反応、即ち、抗原抗体反応に基づく凝集反応又は凝集
阻止反応によつて、上記のような免疫学的活性成分の存
在を決定する方法である。この場合、肉眼による観察を
容易にするために、一般に、抗原又は抗体は、これを微
粒子担体に担持させたラテツクスからなる診断薬として
使用される。
学的診断のために、血液、尿その他の体液中の生理活性
物質が有する免疫学的活性を利用する免疫学的診断方法
が広く用いられている。この方法は、免疫学的な反応を
起こす抗原又は抗体のいずれか一方、又は両者を組合せ
て体液等の被検液と反応させ、抗原又は抗体と、これら
に対応する抗体又は抗原との間の選択的若しくは特異的
な反応、即ち、抗原抗体反応に基づく凝集反応又は凝集
阻止反応によつて、上記のような免疫学的活性成分の存
在を決定する方法である。この場合、肉眼による観察を
容易にするために、一般に、抗原又は抗体は、これを微
粒子担体に担持させたラテツクスからなる診断薬として
使用される。
例えば、凝集反応について説明すると、抗原又は抗体を
微粒子担体に吸着させた診断薬、即ち、感作した担体を
被検液と混合すると、上記抗原又は抗体に対応する被検
液中の抗体又は抗原は、担体上の抗原又は抗体と特異的
に反応し、かくして、肉眼的に観察し得る微粒子担体の
凝集反応が生じる。しかし、被検液中に測定すべき抗原
又は抗体が存在しない場合は、肉眼的に観察し得る凝集
は起こらない。このようにして、抗原又は抗体を感作さ
せた微粒子の凝集反応の有無によつて、被検液中の抗体
又は抗原の存在を決定することができる。
微粒子担体に吸着させた診断薬、即ち、感作した担体を
被検液と混合すると、上記抗原又は抗体に対応する被検
液中の抗体又は抗原は、担体上の抗原又は抗体と特異的
に反応し、かくして、肉眼的に観察し得る微粒子担体の
凝集反応が生じる。しかし、被検液中に測定すべき抗原
又は抗体が存在しない場合は、肉眼的に観察し得る凝集
は起こらない。このようにして、抗原又は抗体を感作さ
せた微粒子の凝集反応の有無によつて、被検液中の抗体
又は抗原の存在を決定することができる。
このような免疫学的学的診断薬は、免疫活性物質、即
ち、抗原又は抗体が微量にでも被検液中に存在すれば、
これを検出し得る高い感度と、目的とする免疫活性物質
とのみ反応する高い特異性を有することが要求される。
更に、長期間の保存によつても、高い感度及び特異性を
保持することが要求される。
ち、抗原又は抗体が微量にでも被検液中に存在すれば、
これを検出し得る高い感度と、目的とする免疫活性物質
とのみ反応する高い特異性を有することが要求される。
更に、長期間の保存によつても、高い感度及び特異性を
保持することが要求される。
このような免疫学的診断薬における微粒子担体として
は、従来、ポリスチレンラテツクス粒子が広く用いられ
ている。このポリスチレンラテツクスは、一般に、乳化
剤及び水溶性ラジカル量合開始剤の存在下に、スチレン
を乳化共重合させて製造されている。ここに、上記乳化
剤は、乳化共重合時における重合安定性を確保すると共
に、得られるポリスチレンラテツクスの安定化にも寄与
している。このラテツクスの安定化作用については、必
ずしも明らかではないが、一般には、乳化剤の一部がラ
テツクス粒子に吸着されており、残余はラテツクス中に
遊離の状態で存在し、このようにラテツクス中におい
て、これらラテツクス粒子に吸着された乳化剤と遊離の
乳化剤との間に吸着脱着平衡が存在し、かかる平衡の結
果として、ラテツクスの安定化が達成されるとされてい
る。
は、従来、ポリスチレンラテツクス粒子が広く用いられ
ている。このポリスチレンラテツクスは、一般に、乳化
剤及び水溶性ラジカル量合開始剤の存在下に、スチレン
を乳化共重合させて製造されている。ここに、上記乳化
剤は、乳化共重合時における重合安定性を確保すると共
に、得られるポリスチレンラテツクスの安定化にも寄与
している。このラテツクスの安定化作用については、必
ずしも明らかではないが、一般には、乳化剤の一部がラ
テツクス粒子に吸着されており、残余はラテツクス中に
遊離の状態で存在し、このようにラテツクス中におい
て、これらラテツクス粒子に吸着された乳化剤と遊離の
乳化剤との間に吸着脱着平衡が存在し、かかる平衡の結
果として、ラテツクスの安定化が達成されるとされてい
る。
従つて、このように乳化剤を含むポリスチレンラテツク
スに前記したように抗原又は抗体を感作させる場合に、
ラテツクスが遊離の乳化剤を含むときは、ラテツクス粒
子がこの感作操作の段階で凝集することがある。更に、
抗原又は抗体を感作させたポリスチレンラテツクスを用
いて免疫学的診断を行なう際に、対応する抗体又は抗原
を含む陽性血清のみならず、ポリスチレンラテツクス粒
子が疎水性であることと相俟つて、対応する抗体又は抗
原を含まない陰性血清に対しても凝集反応を起こすこと
がある。このような凝集反応は非特異的凝集反応と呼ば
れる。また、ポリスチレンラテツクス粒子への抗原又は
抗体の感作は、ポリスチレン粒子表面に単に抗原又は抗
体を吸着させるのみであり、その一部はラテツクス粒子
から脱着して、上記特異的凝集反応を妨害することがあ
る。このように、従来より用いられているポリスチレン
ラテツクス粒子を担体とする免疫学的診断薬は、診断精
度に欠ける問題を有する。
スに前記したように抗原又は抗体を感作させる場合に、
ラテツクスが遊離の乳化剤を含むときは、ラテツクス粒
子がこの感作操作の段階で凝集することがある。更に、
抗原又は抗体を感作させたポリスチレンラテツクスを用
いて免疫学的診断を行なう際に、対応する抗体又は抗原
を含む陽性血清のみならず、ポリスチレンラテツクス粒
子が疎水性であることと相俟つて、対応する抗体又は抗
原を含まない陰性血清に対しても凝集反応を起こすこと
がある。このような凝集反応は非特異的凝集反応と呼ば
れる。また、ポリスチレンラテツクス粒子への抗原又は
抗体の感作は、ポリスチレン粒子表面に単に抗原又は抗
体を吸着させるのみであり、その一部はラテツクス粒子
から脱着して、上記特異的凝集反応を妨害することがあ
る。このように、従来より用いられているポリスチレン
ラテツクス粒子を担体とする免疫学的診断薬は、診断精
度に欠ける問題を有する。
このため、官能基を有する単量体を乳化共重合させ、得
られるラテツクス粒子が有する上記官能基を利用して、
この粒子に抗原又は抗体を共有結合にて固定化させた免
疫学的診断薬が既に提案されている。例えば、水溶性ラ
ジカル重合開始剤を用いて、メタクリル酸アルキルエス
テルを親水性のメタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート及び多官能性単量体と共に乳化剤の存在下
に乳化共重合させて、メタクリル酸エステルラテツクス
を得る方法も既に知られている(Polymer,Vol.19,Augus
t,867−871(1978))。しかし、この方法により得られ
るラテツクスも乳化剤を含有するために、上記と同様の
問題を有し、更に、得られる共重合体粒子が水酸基を有
するためであるとみられるが、特に、感作の段階でラテ
ツクス粒子が容易に凝集する傾向がみられる。
られるラテツクス粒子が有する上記官能基を利用して、
この粒子に抗原又は抗体を共有結合にて固定化させた免
疫学的診断薬が既に提案されている。例えば、水溶性ラ
ジカル重合開始剤を用いて、メタクリル酸アルキルエス
テルを親水性のメタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート及び多官能性単量体と共に乳化剤の存在下
に乳化共重合させて、メタクリル酸エステルラテツクス
を得る方法も既に知られている(Polymer,Vol.19,Augus
t,867−871(1978))。しかし、この方法により得られ
るラテツクスも乳化剤を含有するために、上記と同様の
問題を有し、更に、得られる共重合体粒子が水酸基を有
するためであるとみられるが、特に、感作の段階でラテ
ツクス粒子が容易に凝集する傾向がみられる。
そのために、近年、乳化剤の不存在下にアクリル酸エス
テルラテツクスを得る方法も提案されているが(化学技
術研究所報告第75巻第8号341頁(1980))、この方法
によるラテツクスも分散安定性が十分でなく、特に、機
械的な剪断応力下に容易に凝集する。
テルラテツクスを得る方法も提案されているが(化学技
術研究所報告第75巻第8号341頁(1980))、この方法
によるラテツクスも分散安定性が十分でなく、特に、機
械的な剪断応力下に容易に凝集する。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので
あつて、抗原又は抗体等の免疫学的活性物質が微粒子担
体に共有結合にて固定化され、高い感度及び高い特異性
を有すると共に、保存性にすぐれている免疫学的診断薬
を提供することを目的とする。
あつて、抗原又は抗体等の免疫学的活性物質が微粒子担
体に共有結合にて固定化され、高い感度及び高い特異性
を有すると共に、保存性にすぐれている免疫学的診断薬
を提供することを目的とする。
本発明による免疫学的診断薬は、 (a)一般式 R1CH=CR2COOH (但し、R1は水素又は低級アルキル基を示し、R2は水素
又は低級アルキル基を示す。) で表わされるアクリル酸誘導体0.2〜20重量%、 (b)一般式 CH2=CR3COOR4 (但し、R3は水素又は低級アルキル基を示し、R4は炭素
数が1〜8のアルキル基を示す。)で表わされるアクリ
ル酸アルキルエステル誘導体30〜97.8重量%、 (c)多官能性内部架橋用単量体1〜20重量%、 及び (d)(メタ)アクリロニトリル1〜30重量%、 からなる単量体混合物を水性媒体中で乳化共重合させて
得られた粒子径0.05〜2μmの水分散型樹脂粒子に免疫
活性物質が共有結合によつて固定化されていることを特
徴とする。
又は低級アルキル基を示す。) で表わされるアクリル酸誘導体0.2〜20重量%、 (b)一般式 CH2=CR3COOR4 (但し、R3は水素又は低級アルキル基を示し、R4は炭素
数が1〜8のアルキル基を示す。)で表わされるアクリ
ル酸アルキルエステル誘導体30〜97.8重量%、 (c)多官能性内部架橋用単量体1〜20重量%、 及び (d)(メタ)アクリロニトリル1〜30重量%、 からなる単量体混合物を水性媒体中で乳化共重合させて
得られた粒子径0.05〜2μmの水分散型樹脂粒子に免疫
活性物質が共有結合によつて固定化されていることを特
徴とする。
本発明において用いるアクリル酸誘導体は、一般式 R1CH=CR2COOH (但し、R1は水素又は低級アルキル基、好ましくは水素
又はメチル基を示し、R2は水素又は低級アルキル基、好
ましくは水素又はメチル基を示す。) で表わされる。従つて、かかるアクリル酸誘導体とし
て、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等を好ま
しい例として挙げることができる。
又はメチル基を示し、R2は水素又は低級アルキル基、好
ましくは水素又はメチル基を示す。) で表わされる。従つて、かかるアクリル酸誘導体とし
て、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等を好ま
しい例として挙げることができる。
本発明において用いるアクリル酸アルキルエステル誘導
体は、一般式 CH2=CR3COOR4 (但し、R3は水素又は低級アルキル基、好ましくは水素
又はメチル基を示し、R4は炭素数が1〜8のアルキル基
を示す。) で表わされ、従つて、その具体例として、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル等、(メタ)アクリル酸オクチ
ルを例示することができる。
体は、一般式 CH2=CR3COOR4 (但し、R3は水素又は低級アルキル基、好ましくは水素
又はメチル基を示し、R4は炭素数が1〜8のアルキル基
を示す。) で表わされ、従つて、その具体例として、(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル等、(メタ)アクリル酸オクチ
ルを例示することができる。
本発明において用いるラテツクスは、上記のようなアク
リル酸アルキルエステル誘導体と共に、単量体成分とし
てカルボキシル基を有するアクリル酸誘導体、多官能性
内部架橋用単量体及び(メタ)アクリロニトリルを用
い、かかる単量体成分の所定の割合の混合物を乳化共重
合させることにより得られ、しかも、このようにして得
られるラテツクスにおいては、担体粒子が分散安定性に
すぐれるのみならず、非汚染性、非膨潤性である。更
に、上記のような単量体混合物の乳化共重合は、特に乳
化剤を用いなくても、非常に安定に行なわれ、凝集物の
発生も実質的に認められない。
リル酸アルキルエステル誘導体と共に、単量体成分とし
てカルボキシル基を有するアクリル酸誘導体、多官能性
内部架橋用単量体及び(メタ)アクリロニトリルを用
い、かかる単量体成分の所定の割合の混合物を乳化共重
合させることにより得られ、しかも、このようにして得
られるラテツクスにおいては、担体粒子が分散安定性に
すぐれるのみならず、非汚染性、非膨潤性である。更
に、上記のような単量体混合物の乳化共重合は、特に乳
化剤を用いなくても、非常に安定に行なわれ、凝集物の
発生も実質的に認められない。
内部架橋用多官能性単量体は、特に樹脂粒子を非膨潤化
して、ラテツクス粒子の水性媒体中での分散安定性を高
めるのに効果がある。かかる多官能性内部架橋用単量体
としては、例えば、脂肪族多価アルコールのポリ(メ
タ)アクリレートが好ましく用いられる。具体例とし
て、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジ
メタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタン
テトラアクリレート等が好ましく用いられる。また、ジ
ビニルベンゼンやN,N′−メチレンビスアクリルアミド
等も多官能性内部架橋用単量体として用いることができ
る。
して、ラテツクス粒子の水性媒体中での分散安定性を高
めるのに効果がある。かかる多官能性内部架橋用単量体
としては、例えば、脂肪族多価アルコールのポリ(メ
タ)アクリレートが好ましく用いられる。具体例とし
て、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジ
メタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリ
レート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタン
テトラアクリレート等が好ましく用いられる。また、ジ
ビニルベンゼンやN,N′−メチレンビスアクリルアミド
等も多官能性内部架橋用単量体として用いることができ
る。
(メタ)アクリロニトリルは、特に、単量体混合物の乳
化共重合時の重合安定性を確保するのに効果がある。ア
クリロニトリル又はメタクリロニトリルは単独で用いら
れてもよく、或いは混合物として用いられてもよい。
化共重合時の重合安定性を確保するのに効果がある。ア
クリロニトリル又はメタクリロニトリルは単独で用いら
れてもよく、或いは混合物として用いられてもよい。
本発明において微粒子担体として用いるラテツクス粒子
を得るに際して、乳化共重合の単量体組成は、アクリル
酸誘導体0.2〜20重量%、好ましくは1.0〜10重量%、ア
クリル酸アルキルエステル誘導体30〜97.8重量%、好ま
しくは50〜95重量%、内部架橋用多官能性単量体1〜20
重量%、好ましくは2〜15重量%、及び(メタ)アクリ
ロニトリル1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%であ
る。
を得るに際して、乳化共重合の単量体組成は、アクリル
酸誘導体0.2〜20重量%、好ましくは1.0〜10重量%、ア
クリル酸アルキルエステル誘導体30〜97.8重量%、好ま
しくは50〜95重量%、内部架橋用多官能性単量体1〜20
重量%、好ましくは2〜15重量%、及び(メタ)アクリ
ロニトリル1〜30重量%、好ましくは2〜20重量%であ
る。
更に、個々の単量体の具体的な種類は、得られるラテツ
クス粒子が0℃以上のガラス転移点を有するように選ば
れる。ラテツクス粒子のガラス転移点が0℃よりも低い
ときは、粒子相互の融着や凝集が生じやすく、ラテツク
スの分散安定性が低下する傾向があるからである。好ま
しくは共重合体粒子のガラス転移点は、診断薬の使用温
度を考慮して10℃以上、特に室温以上である。
クス粒子が0℃以上のガラス転移点を有するように選ば
れる。ラテツクス粒子のガラス転移点が0℃よりも低い
ときは、粒子相互の融着や凝集が生じやすく、ラテツク
スの分散安定性が低下する傾向があるからである。好ま
しくは共重合体粒子のガラス転移点は、診断薬の使用温
度を考慮して10℃以上、特に室温以上である。
本発明のラテツクス診断薬において、担体をなす共重合
体粒子中の上記アクリル酸誘導体は、免疫活性物質の担
体粒子への共有結合による固定化に必要な官能基を与
え、従つて、担体への免疫活性物質の固定化量と関連す
るので、単量体組成における量が少なすぎるときは、免
疫活性物質を十分な量にて固定化することができず、か
くして、感度低下を生じるので、単量体組成の少なくと
も0.2%が必要である。一方、多すぎるときは、乳化共
重合時の安定性及び得られるラテツクス粒子の分散安定
性を損なうのみならず、ラテツクス粒子に免疫活性物質
を固定化する際に、免疫活性物質の失活若しくは活性低
下を生じやすく、同様に診断薬の感度を低下させる。従
つて、アクリル酸誘導体は、単量体混合物において20%
以下とするのがよい。
体粒子中の上記アクリル酸誘導体は、免疫活性物質の担
体粒子への共有結合による固定化に必要な官能基を与
え、従つて、担体への免疫活性物質の固定化量と関連す
るので、単量体組成における量が少なすぎるときは、免
疫活性物質を十分な量にて固定化することができず、か
くして、感度低下を生じるので、単量体組成の少なくと
も0.2%が必要である。一方、多すぎるときは、乳化共
重合時の安定性及び得られるラテツクス粒子の分散安定
性を損なうのみならず、ラテツクス粒子に免疫活性物質
を固定化する際に、免疫活性物質の失活若しくは活性低
下を生じやすく、同様に診断薬の感度を低下させる。従
つて、アクリル酸誘導体は、単量体混合物において20%
以下とするのがよい。
上記したアクリル酸エステル誘導体は、疎水性であるた
めに、水媒体中での乳化共重合によつて、水溶性重合体
を生じないが、上記したアクリル酸誘導体は水溶性であ
るので、かかる水溶性単量体を単量体成分とするアクリ
ル酸エステル誘導体の乳化共重合に際しては、水性媒体
中に水溶性の単独重合体を生じることが多い。このよう
な水溶性重合体は、その一部は水不溶性の共重合体粒子
の表面に吸着されて、得られるラテツクス中に残存する
ので、ラテツクス粒子に免疫活性物質を感作させる際
に、上記水溶性重合体にも免疫活性物質が固定化され
る。その結果、得られる診断薬は、保存時、或いは免疫
反応の際に、このような水溶性重合体が水不溶性共重合
体から溶出して、ラテツクスの安定性を損ない、ラテツ
クス粒子の凝集や沈降を引き起こすので、診断薬として
の精度及び保存性を低下させる。
めに、水媒体中での乳化共重合によつて、水溶性重合体
を生じないが、上記したアクリル酸誘導体は水溶性であ
るので、かかる水溶性単量体を単量体成分とするアクリ
ル酸エステル誘導体の乳化共重合に際しては、水性媒体
中に水溶性の単独重合体を生じることが多い。このよう
な水溶性重合体は、その一部は水不溶性の共重合体粒子
の表面に吸着されて、得られるラテツクス中に残存する
ので、ラテツクス粒子に免疫活性物質を感作させる際
に、上記水溶性重合体にも免疫活性物質が固定化され
る。その結果、得られる診断薬は、保存時、或いは免疫
反応の際に、このような水溶性重合体が水不溶性共重合
体から溶出して、ラテツクスの安定性を損ない、ラテツ
クス粒子の凝集や沈降を引き起こすので、診断薬として
の精度及び保存性を低下させる。
しかしながら、本発明に従つて、アクリル酸誘導体と共
に、単量体成分として、内部架橋用多官能性単量体と
(メタ)アクリロニトリルとを使用することにより、重
合の安定性が確保されると共に、望ましくない水溶性重
合体の生成が抑制される。
に、単量体成分として、内部架橋用多官能性単量体と
(メタ)アクリロニトリルとを使用することにより、重
合の安定性が確保されると共に、望ましくない水溶性重
合体の生成が抑制される。
このように、内部架橋用多官能性単量体と(メタ)アク
リロニトリルとは、共に乳化共重合時の重合安定性と、
得られるラテツクスの安定性のために、更に、担体とし
てのラテツクス粒子を非膨潤性とするために必須の単量
体である。本発明においては、かかる効果を有効に発現
させるために、いずれも単量体組成において、少なくと
も1重量%を必要とする。しかし、内部架橋用多官能単
量体については20重量%、(メタ)アクリロニトリルに
ついては30重量%を越えて多量に共重合単量体成分とし
て用いるときは、却つて乳化重合時の重合安定性と、得
られるラテツクスの安定性を損なう。
リロニトリルとは、共に乳化共重合時の重合安定性と、
得られるラテツクスの安定性のために、更に、担体とし
てのラテツクス粒子を非膨潤性とするために必須の単量
体である。本発明においては、かかる効果を有効に発現
させるために、いずれも単量体組成において、少なくと
も1重量%を必要とする。しかし、内部架橋用多官能単
量体については20重量%、(メタ)アクリロニトリルに
ついては30重量%を越えて多量に共重合単量体成分とし
て用いるときは、却つて乳化重合時の重合安定性と、得
られるラテツクスの安定性を損なう。
本発明においては、以下のような各単量体の混合物を水
性媒体中にて、水溶性のラジカル重合開始剤を用いて、
通常の方法にて乳化共重合体させることにより、水不溶
性のアクリル酸エステル共重合体ラテツクスを得ること
ができるが、得られるラテツクス中に乳化剤が遊離の状
態で、或いはラテツクス粒子に吸着された状態にて存在
するとき、前述したように、特に、その使用に際して種
々の有害な影響が現われることがあるので、乳化共重合
際しては乳化剤を用いないのが好ましい。本発明による
上記単量体組成によれば、乳化剤を用いずして安定に共
重合させることができると共に、得られるラテツクスの
分散状態が安定に保持されるのが大きい特徴をなす。し
かし、ラテツクス粒子を感作する際に有害な影響を与え
ず、また、診断薬としての使用に際して非特異的な凝集
が起こらず、高い診断精度を保持する限りは、共重合時
に乳化剤を用いることは何ら妨げられない。
性媒体中にて、水溶性のラジカル重合開始剤を用いて、
通常の方法にて乳化共重合体させることにより、水不溶
性のアクリル酸エステル共重合体ラテツクスを得ること
ができるが、得られるラテツクス中に乳化剤が遊離の状
態で、或いはラテツクス粒子に吸着された状態にて存在
するとき、前述したように、特に、その使用に際して種
々の有害な影響が現われることがあるので、乳化共重合
際しては乳化剤を用いないのが好ましい。本発明による
上記単量体組成によれば、乳化剤を用いずして安定に共
重合させることができると共に、得られるラテツクスの
分散状態が安定に保持されるのが大きい特徴をなす。し
かし、ラテツクス粒子を感作する際に有害な影響を与え
ず、また、診断薬としての使用に際して非特異的な凝集
が起こらず、高い診断精度を保持する限りは、共重合時
に乳化剤を用いることは何ら妨げられない。
また、本発明による乳化共重合において、単量体成分混
合物の水性媒体中での濃度は、得られるエマルジヨンに
おけるラテツクス粒子の平均粒径とも関連するが、通
常、0.1〜40重量%の範囲である。重合開始剤として
は、水溶性ラジカル重合開始剤が用いられる。通常、過
硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム
等の過硫酸塩や、これら過硫酸塩とチオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸水素ナトリウム等のよ
うなチオ硫酸塩、又は亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム等のような亜硫酸塩とのレド
ツクス系重合開始剤が好ましく用いられるが、これらに
限定されるものではない。これら重合開始剤の使用量
は、単量体混合物に対して0.01〜1重量%の範囲が好適
である。重合の雰囲気も、特に制限されないが、好まし
くは酸素を除いた不活性ガス雰囲気が用いられる。ま
た、重合温度は、特に制限されないが、通常、20〜100
℃、好ましくは50〜90℃の範囲である。
合物の水性媒体中での濃度は、得られるエマルジヨンに
おけるラテツクス粒子の平均粒径とも関連するが、通
常、0.1〜40重量%の範囲である。重合開始剤として
は、水溶性ラジカル重合開始剤が用いられる。通常、過
硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム
等の過硫酸塩や、これら過硫酸塩とチオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸水素ナトリウム等のよ
うなチオ硫酸塩、又は亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム等のような亜硫酸塩とのレド
ツクス系重合開始剤が好ましく用いられるが、これらに
限定されるものではない。これら重合開始剤の使用量
は、単量体混合物に対して0.01〜1重量%の範囲が好適
である。重合の雰囲気も、特に制限されないが、好まし
くは酸素を除いた不活性ガス雰囲気が用いられる。ま
た、重合温度は、特に制限されないが、通常、20〜100
℃、好ましくは50〜90℃の範囲である。
本発明によるラテツクスにおいて、粒子の平均粒径は、
0.05μ〜2μmの範囲にあることが必要であり、好まし
くは0.08〜1μmの範囲である。粒径が小さすぎると、
ラテツクス粒子の凝集を肉眼で観察することが困難であ
り、一方、大きすぎるときは、安定な分散状態を保持さ
せるのが困難となるからである。また、ラテツクス粒子
の比重は、0.9〜1.3の範囲にあることが好ましく、更
に、後述するように、免疫活性物質を感作させた後の比
重が1.0〜1.2の範囲にあることが必要である。ラテツク
ス粒子が免疫活性物質の感作の前後に上記範囲よりも小
さい比重を有するときは、粒子がラテツクスの水性媒体
表面に浮遊して、分散安定性に劣るようになり、一方、
上記範囲よりも大きいときは、粒子がラテツクスの水性
媒体中に沈降し、凝集しやすくなつて、同様に分散安定
性に劣るようになるからである。
0.05μ〜2μmの範囲にあることが必要であり、好まし
くは0.08〜1μmの範囲である。粒径が小さすぎると、
ラテツクス粒子の凝集を肉眼で観察することが困難であ
り、一方、大きすぎるときは、安定な分散状態を保持さ
せるのが困難となるからである。また、ラテツクス粒子
の比重は、0.9〜1.3の範囲にあることが好ましく、更
に、後述するように、免疫活性物質を感作させた後の比
重が1.0〜1.2の範囲にあることが必要である。ラテツク
ス粒子が免疫活性物質の感作の前後に上記範囲よりも小
さい比重を有するときは、粒子がラテツクスの水性媒体
表面に浮遊して、分散安定性に劣るようになり、一方、
上記範囲よりも大きいときは、粒子がラテツクスの水性
媒体中に沈降し、凝集しやすくなつて、同様に分散安定
性に劣るようになるからである。
以上のようにして得られるラテツクス粒子に免疫活性物
質を共有結合にて固定化するには、特に制限されること
なく、従来より知られている任意の方法によることがで
きる。例えば、好ましい方法の一つとして、水溶性カル
ボジイミドの存在下に、免疫活性物質の有するアミノ基
とラテツクス粒子の有するカルボキシル基とを反応さ
せ、アミド結合を形成させることにより結合することが
できる。水溶性カルボジイミドとしては、例えば、1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド塩酸塩、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホ
リノエチル)カルボジイミド−メト−p−トルエンスル
ホネート等を挙げることができる。このような水溶性カ
ルボジイミドを用いる免疫活性物質の共有結合によるラ
テツクス粒子への固定化は、従来より知られている通常
の条件下で行なうことができ、ラテツクスに免疫活性物
質と共に適宜量、例えば、ラテツクスの単位容量当りに
0.01〜2mg/ccとなるように添加され、通常、行なわれて
いる条件、例えば、pHを6〜10に保持して、5〜40℃程
度の温度で数分乃至数十時間、通常、1〜5時間程度反
応させればよい。
質を共有結合にて固定化するには、特に制限されること
なく、従来より知られている任意の方法によることがで
きる。例えば、好ましい方法の一つとして、水溶性カル
ボジイミドの存在下に、免疫活性物質の有するアミノ基
とラテツクス粒子の有するカルボキシル基とを反応さ
せ、アミド結合を形成させることにより結合することが
できる。水溶性カルボジイミドとしては、例えば、1−
エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド塩酸塩、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホ
リノエチル)カルボジイミド−メト−p−トルエンスル
ホネート等を挙げることができる。このような水溶性カ
ルボジイミドを用いる免疫活性物質の共有結合によるラ
テツクス粒子への固定化は、従来より知られている通常
の条件下で行なうことができ、ラテツクスに免疫活性物
質と共に適宜量、例えば、ラテツクスの単位容量当りに
0.01〜2mg/ccとなるように添加され、通常、行なわれて
いる条件、例えば、pHを6〜10に保持して、5〜40℃程
度の温度で数分乃至数十時間、通常、1〜5時間程度反
応させればよい。
本発明において用いる免疫活性物質としては特に制限な
く、抗原、抗体及びハプテン等いずれを用いてもよい。
例えば、ヒト及び動物免疫グロブリン、変性免疫グロブ
リン、α−フエトプロテイン、C変性タンパク、肝炎ウ
イルス関連抗原、風疹HA抗原等の各種ウイルス抗原、ト
キソプラズマ、マイコプラズマ、梅毒トレポネーマ、種
々の細菌、真菌、毒素等の微生物抗原、アルブミン、補
体成分等の各種血漿タンパク成分、エストロゲン、ヒト
ゴナドトロピン(HCG)等の各種ホルモン等が挙げら
れ、これらの抗原成分に対する抗体等も使用することが
できる。
く、抗原、抗体及びハプテン等いずれを用いてもよい。
例えば、ヒト及び動物免疫グロブリン、変性免疫グロブ
リン、α−フエトプロテイン、C変性タンパク、肝炎ウ
イルス関連抗原、風疹HA抗原等の各種ウイルス抗原、ト
キソプラズマ、マイコプラズマ、梅毒トレポネーマ、種
々の細菌、真菌、毒素等の微生物抗原、アルブミン、補
体成分等の各種血漿タンパク成分、エストロゲン、ヒト
ゴナドトロピン(HCG)等の各種ホルモン等が挙げら
れ、これらの抗原成分に対する抗体等も使用することが
できる。
また、本発明においては、ラテツクス粒子に免疫活性物
質を固定化するに際して、その自由度を高めるために、
ラテツクス粒子と免疫活性物質とをスペーサ基を介在さ
せて共有結合にて結合させることができる。このスペー
サ基は、予めラテツクス粒子に結合させ、この後にこの
スペーサ基と免疫活性物質とを結合させてもよく、或い
はスペーサ基を予め免疫活性物質に結合させ、これをラ
テツクス粒子に結合させてもよい。更に、必要に応じ
て、ラテツクス粒子及び免疫活性物質の両方に予めスペ
ーサ基を結合させ、これらを相互に結合させることもで
きる。
質を固定化するに際して、その自由度を高めるために、
ラテツクス粒子と免疫活性物質とをスペーサ基を介在さ
せて共有結合にて結合させることができる。このスペー
サ基は、予めラテツクス粒子に結合させ、この後にこの
スペーサ基と免疫活性物質とを結合させてもよく、或い
はスペーサ基を予め免疫活性物質に結合させ、これをラ
テツクス粒子に結合させてもよい。更に、必要に応じ
て、ラテツクス粒子及び免疫活性物質の両方に予めスペ
ーサ基を結合させ、これらを相互に結合させることもで
きる。
スペーサ基として機能する化合物は、少なくとも二官能
性の有機化合物であり、具体例として、例えば、ヘキサ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キシリレ
ンジアミン等のジアミン類、グリシン、β−アミノプロ
ピオン酸、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸等の
アミノアルキルカルボン酸、アミノ酸類等が好ましく用
いられるが、これらに限定されるものではない。
性の有機化合物であり、具体例として、例えば、ヘキサ
メチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キシリレ
ンジアミン等のジアミン類、グリシン、β−アミノプロ
ピオン酸、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸等の
アミノアルキルカルボン酸、アミノ酸類等が好ましく用
いられるが、これらに限定されるものではない。
以上のように、本発明によれば、特に乳化剤を使用する
ことなく、実質的に水溶性重合体の生成なしに、分散安
定性にすぐれたラテツクスを得ることができ、しかも、
得られる担体としてのラテツクス粒子は、アクリル酸誘
導体単量体に由来するカルボキシル基を有しており、本
発明による免疫学的診断薬は、かかるラテツクス粒子に
そのカルボキシル基を介して免疫活性物質が共有結合に
て結合されている。従つて、本発明による診断薬は、保
存時に免疫活性物質が担体から脱着することがなく、保
存性にすぐれるのみならず、ラテツクス粒子が前記した
ように疎水性のポリスチレン骨格をもたず、また、分散
性を不安定化する水酸基を有しないために、目的とする
抗原抗体反応に極めて高い感度と特異性とを有する。
ことなく、実質的に水溶性重合体の生成なしに、分散安
定性にすぐれたラテツクスを得ることができ、しかも、
得られる担体としてのラテツクス粒子は、アクリル酸誘
導体単量体に由来するカルボキシル基を有しており、本
発明による免疫学的診断薬は、かかるラテツクス粒子に
そのカルボキシル基を介して免疫活性物質が共有結合に
て結合されている。従つて、本発明による診断薬は、保
存時に免疫活性物質が担体から脱着することがなく、保
存性にすぐれるのみならず、ラテツクス粒子が前記した
ように疎水性のポリスチレン骨格をもたず、また、分散
性を不安定化する水酸基を有しないために、目的とする
抗原抗体反応に極めて高い感度と特異性とを有する。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例により限定されるものではない。
れら実施例により限定されるものではない。
実施例1 アクリル酸7.5g、メチルメタクリレート80g、トリエチ
レングリコールジメタクリレート2.0g及びアクリロニト
リル10.5gを蒸留水230gに加え、過硫酸カリウム0.3gを
水10mlに溶解した重合開始剤水溶液を70℃の温度で窒素
気流下に加え、120rpmで撹拌しつつ8時間重合させて、
重合率98.8%にて固形分約30%、平均粒径0.30μの共重
合体粒子のラテツクスを得た。重合は非常に安定に行な
われて、凝集物は僅かに0.02%であつた。
レングリコールジメタクリレート2.0g及びアクリロニト
リル10.5gを蒸留水230gに加え、過硫酸カリウム0.3gを
水10mlに溶解した重合開始剤水溶液を70℃の温度で窒素
気流下に加え、120rpmで撹拌しつつ8時間重合させて、
重合率98.8%にて固形分約30%、平均粒径0.30μの共重
合体粒子のラテツクスを得た。重合は非常に安定に行な
われて、凝集物は僅かに0.02%であつた。
また、このラテツクスを遠心分離し、上澄液の電気電導
度測定から上澄液中のカルボキシル基量を求めたとこ
ろ、仕込量の5%しか検出されず、水溶性重合体の副生
は極めて僅かであつた。
度測定から上澄液中のカルボキシル基量を求めたとこ
ろ、仕込量の5%しか検出されず、水溶性重合体の副生
は極めて僅かであつた。
次に、上記のラテツクスをホウ酸緩衝液(pH7.2、0.01
M)に分散させて、固形分濃度5重量%に調整した。次
に、このラテツクス1容量部に上と同じホウ酸塩緩衝液
2.6容量部、1−エチル−3(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩水溶液(0.5重量
%)0.4容量部及び1.0%ヒトIgG水溶液1容量部を加え
て混合し、15℃の温度で2時間保持した後、pH7.2に調
整した10重量%アルギニン水溶液1容量部を加えて、過
剰のWSCをつぶした。次いで、遠心分離(15000G)によ
り未反応のヒトIgGを除去し、沈降した粒子をホウ酸緩
衝液(pH7.2、0.1M)に再分散させて、固形物1.3重量
%、比重1.18の均一なラテツクスを得た。尚、このラテ
ツクスにおいて、ヒトIgGに粒子における固定化量は150
mg/g粒子であつた。
M)に分散させて、固形分濃度5重量%に調整した。次
に、このラテツクス1容量部に上と同じホウ酸塩緩衝液
2.6容量部、1−エチル−3(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド(WSC)塩酸塩水溶液(0.5重量
%)0.4容量部及び1.0%ヒトIgG水溶液1容量部を加え
て混合し、15℃の温度で2時間保持した後、pH7.2に調
整した10重量%アルギニン水溶液1容量部を加えて、過
剰のWSCをつぶした。次いで、遠心分離(15000G)によ
り未反応のヒトIgGを除去し、沈降した粒子をホウ酸緩
衝液(pH7.2、0.1M)に再分散させて、固形物1.3重量
%、比重1.18の均一なラテツクスを得た。尚、このラテ
ツクスにおいて、ヒトIgGに粒子における固定化量は150
mg/g粒子であつた。
リウマチ因子を含む血清を種々の倍数で希釈し、その1
滴(約50μ)と上で得たラテツクス1滴(約50μと
をガラス板上で混合し、ガラス板を3分間緩やかに前後
左右に傾けて、ラテツクス粒子の凝集反応を観察した。
また、比較のために、リウマチ因子を含まない血清につ
いても、同様に試験した。結果を表に示す。尚、評価方
法は、3分以内に強い凝集があつたときを++、3分以
内に明らかな凝集があつたときを+、10分以内に明らか
な凝集があつたときを±、30分後にも凝集を生じないと
きを−とした。
滴(約50μ)と上で得たラテツクス1滴(約50μと
をガラス板上で混合し、ガラス板を3分間緩やかに前後
左右に傾けて、ラテツクス粒子の凝集反応を観察した。
また、比較のために、リウマチ因子を含まない血清につ
いても、同様に試験した。結果を表に示す。尚、評価方
法は、3分以内に強い凝集があつたときを++、3分以
内に明らかな凝集があつたときを+、10分以内に明らか
な凝集があつたときを±、30分後にも凝集を生じないと
きを−とした。
また、上で得た診断薬を4℃の温度で3か月間保存した
後、−80℃で凍結保存した上記と同じ血清について、上
と同じ試験を行なつたところ、全く同じ結果を得た。
後、−80℃で凍結保存した上記と同じ血清について、上
と同じ試験を行なつたところ、全く同じ結果を得た。
実施例2 実施例1において、単量体組成のうち、メチルメタクリ
レートを同量のイソブチルメタクリレートに代えた以外
は、実施例1と同様にして平均粒径0.25μmの粒子を含
む比重1.10のラテツクスを得た。次に、実施例1におい
て、ヒトIgGを濃度0.5重量%のウザギIgGに代えた以外
は、実施例1と同様にしてウサギIgGを31mg/g粒子の割
合で固定化したラテツクスを得た。このラテツクスにつ
いて、実施例1と同様に評価した結果を表に示す。
レートを同量のイソブチルメタクリレートに代えた以外
は、実施例1と同様にして平均粒径0.25μmの粒子を含
む比重1.10のラテツクスを得た。次に、実施例1におい
て、ヒトIgGを濃度0.5重量%のウザギIgGに代えた以外
は、実施例1と同様にしてウサギIgGを31mg/g粒子の割
合で固定化したラテツクスを得た。このラテツクスにつ
いて、実施例1と同様に評価した結果を表に示す。
実施例3 実施例2において得たラテツクスを固形分濃度5重量%
に調整し、このラテツクス1容量部と0.02Mε−アミノ
カプロン酸水溶液1容量部とを混合し、2N水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて、pHを7.2に調整した。これに2.5重
量%WSC水溶液0.2容量部を添加し、室温で3時間反応さ
せた後、0.01Mホウ酸塩緩衝液(pH7.5)による洗浄と遠
心分離とを数回繰り返し、5重量%となるように同じ緩
衝液に分散させた。
に調整し、このラテツクス1容量部と0.02Mε−アミノ
カプロン酸水溶液1容量部とを混合し、2N水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて、pHを7.2に調整した。これに2.5重
量%WSC水溶液0.2容量部を添加し、室温で3時間反応さ
せた後、0.01Mホウ酸塩緩衝液(pH7.5)による洗浄と遠
心分離とを数回繰り返し、5重量%となるように同じ緩
衝液に分散させた。
このようにして得られたラテツクス粒子に、実施例2と
同様にして、ウサギIgGを22mg/g粒子の割合で固定化し
た。このラテツクスについて、実施例1と同様に評価し
た結果を表に示す。
同様にして、ウサギIgGを22mg/g粒子の割合で固定化し
た。このラテツクスについて、実施例1と同様に評価し
た結果を表に示す。
比較例1 実施例1において、メチルメタクリレート16 gを2−ヒドロキシエチルメタクリレート16gに代えた
以外は実施例1と同様にして、ヒトIgGを82mg/g粒子の
割合で固定化した粒径0.2μmの粒子を含むラテツクス
を得た。
以外は実施例1と同様にして、ヒトIgGを82mg/g粒子の
割合で固定化した粒径0.2μmの粒子を含むラテツクス
を得た。
実施例1と同様にしてリウマチ因子を含む血清及びこれ
を含まない血清について、ラテツクス粒子の凝集反応に
ついて観察した。非特異的凝集反応は認められなかつた
が、陽性血清に対しても凝集反応が全く起こらず、感度
が極めて低かつた。
を含まない血清について、ラテツクス粒子の凝集反応に
ついて観察した。非特異的凝集反応は認められなかつた
が、陽性血清に対しても凝集反応が全く起こらず、感度
が極めて低かつた。
比較例2 実施例1において、メチルメタクリレート40gをスチレ
ン40gに代えた以外は実施例1と同様にして、平均粒径
0.24μmの粒子を含むラテツクスを得た。このラテツク
スは分散安定生に劣り、ホウ酸緩衝液に分散させた時点
で凝集反応が生じた。
ン40gに代えた以外は実施例1と同様にして、平均粒径
0.24μmの粒子を含むラテツクスを得た。このラテツク
スは分散安定生に劣り、ホウ酸緩衝液に分散させた時点
で凝集反応が生じた。
比較例3 2−ヒドロキシエチルメタクリレート18g、メタクリル
酸6g、メチルメタクリレート34.2g及びトリエチレング
リコールジメタクリレート1.8gからなる混合物を単量体
組成として用いた以外は、実施例1と同様にして75℃の
温度で乳化共重合を行なつたが、重合時に全体が凝集し
た。
酸6g、メチルメタクリレート34.2g及びトリエチレング
リコールジメタクリレート1.8gからなる混合物を単量体
組成として用いた以外は、実施例1と同様にして75℃の
温度で乳化共重合を行なつたが、重合時に全体が凝集し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220:04 220:40 220:44) (72)発明者 川崎 隆志 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (72)発明者 森 健二郎 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内 (72)発明者 牛山 敬一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電気工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】(a)一般式 R1CH=CR2COOH (但し、R1は水素又は低級アルキル基を示し、R2は水素
又は低級アルキル基を示す。) で表わされるアクリル酸誘導体0.2〜20重量%、 (b)一般式 CH2=CR3COOR4 (但し、R3は水素又は低級アルキル基を示し、R4は炭素
数が1〜8のアルキル基を示す。) で表わされるアクリル酸アルキルエステル誘導体30〜9
7.8重量%、 (c)多官能性内部架橋用単量体1〜20重量%、及び (d)(メタ)アクリロニトリル1〜30重量%、 からなる単量体混合物を水性媒体中で乳化共重合させて
得られた粒子径0.05〜2μmの水分散型樹脂粒子に免疫
活性物質が共有結合によつて固定化されていることを特
徴とする免疫学的診断薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14011784A JPH0797112B2 (ja) | 1984-07-05 | 1984-07-05 | 免疫学的診断薬 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14011784A JPH0797112B2 (ja) | 1984-07-05 | 1984-07-05 | 免疫学的診断薬 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6118863A JPS6118863A (ja) | 1986-01-27 |
JPH0797112B2 true JPH0797112B2 (ja) | 1995-10-18 |
Family
ID=15261307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14011784A Expired - Lifetime JPH0797112B2 (ja) | 1984-07-05 | 1984-07-05 | 免疫学的診断薬 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0797112B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA1304682C (en) * | 1986-11-19 | 1992-07-07 | Nobuo Monji | Membrane affinity concentration immunoassay |
JPH0717688B2 (ja) * | 1988-03-30 | 1995-03-01 | 日本合成ゴム株式会社 | 高架橋ポリマー粒子およびその製造方法 |
-
1984
- 1984-07-05 JP JP14011784A patent/JPH0797112B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6118863A (ja) | 1986-01-27 |
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