JPH0796534B2 - Dl及び光学活性フエニルアラニノ−ルの製造方法 - Google Patents
Dl及び光学活性フエニルアラニノ−ルの製造方法Info
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- JPH0796534B2 JPH0796534B2 JP62091681A JP9168187A JPH0796534B2 JP H0796534 B2 JPH0796534 B2 JP H0796534B2 JP 62091681 A JP62091681 A JP 62091681A JP 9168187 A JP9168187 A JP 9168187A JP H0796534 B2 JPH0796534 B2 JP H0796534B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、DL及び光学活性フェニルアラニノールの製造
法に関するものである。DL−フェニルアラニノールはパ
ントラクトン等の光学活性な酸によりその光学対掌体に
分割可能である。光学活性フェニルアラニノールは、既
知の、優れた分割効果を有する光学分割剤N−モノ置換
フェニルアラニノール類の製造における重要な中間体で
ある。(例えば特開昭59−59651)これらの分割剤は光
学活性なフェニルアラニノールから既知の方法(特開昭
59−59651)で製造できる。
法に関するものである。DL−フェニルアラニノールはパ
ントラクトン等の光学活性な酸によりその光学対掌体に
分割可能である。光学活性フェニルアラニノールは、既
知の、優れた分割効果を有する光学分割剤N−モノ置換
フェニルアラニノール類の製造における重要な中間体で
ある。(例えば特開昭59−59651)これらの分割剤は光
学活性なフェニルアラニノールから既知の方法(特開昭
59−59651)で製造できる。
(従来の製造法及び発明が解決しようとする問題点) DL及び光学活性フェニルアラニノールの製造法として、
従来は、DL、D及びLフェニルアラニンを、酸の存在下
アルコールと加熱し、エステルとなし、これを水素化ホ
ウ素ナトリウム、リチウムアルミニウムハイドライド等
の水素化金属還元剤を用いる還元により、製造されてい
る。(Chem.Pharm.Bull.,11巻,1140(1963))しかしな
がら、この方法は高価なフェニルアラニンを使用して、
高価な還元剤を使用しているため原価が高くなる欠点が
ある。又式(1) の化合物を無水酢酸でN−アセチル化し、転位させたの
ちに還元的に脱アセトキシ化する方法、或は式(1)の
化合物を塩化チオニルでベンジル位をクロル化し還元的
に脱クロル化する方法(薬学雑誌,72巻,310(1952))
もある。これら二つの方法は、何れも多段階で低収率で
ある。しかも還元的脱アセトキシ化や、脱クロル化の際
に大量の触媒を使用する欠点があり、高価である。これ
らの方法は何れも工業的製造法としては不適である。
従来は、DL、D及びLフェニルアラニンを、酸の存在下
アルコールと加熱し、エステルとなし、これを水素化ホ
ウ素ナトリウム、リチウムアルミニウムハイドライド等
の水素化金属還元剤を用いる還元により、製造されてい
る。(Chem.Pharm.Bull.,11巻,1140(1963))しかしな
がら、この方法は高価なフェニルアラニンを使用して、
高価な還元剤を使用しているため原価が高くなる欠点が
ある。又式(1) の化合物を無水酢酸でN−アセチル化し、転位させたの
ちに還元的に脱アセトキシ化する方法、或は式(1)の
化合物を塩化チオニルでベンジル位をクロル化し還元的
に脱クロル化する方法(薬学雑誌,72巻,310(1952))
もある。これら二つの方法は、何れも多段階で低収率で
ある。しかも還元的脱アセトキシ化や、脱クロル化の際
に大量の触媒を使用する欠点があり、高価である。これ
らの方法は何れも工業的製造法としては不適である。
(問題点を解決するための手段) 本発明の発明者らは上記のようなフェニルアラニノール
の製造技術の現状をふまえ、より工業的な製造法につい
て鋭意検討した結果、式(1)の化合物を、アルコール
又は水溶媒中、パラジウム黒、もしくはパラジウムカー
ボンのようなパラジウム触媒の存在下、1倍モル以上の
硫酸を用いて接触還元を行い、脱ヒドロキシル化し、ア
ルカリ処理することにより高収率で一段階の反応でフェ
ニルアラニノールを得る方法を見いだした。本発明で用
いる溶媒は、エチルアルコール、メチルアルコールなど
の低級アルコール及び水であり、濃硫酸は1倍モル以上
使用するが、望ましくは3倍モル以上使う方が良い。本
発明の実施においては、所定量の硫酸を溶媒、好ましく
は原料の5倍量の溶媒に溶解し、この硫酸溶液に原料を
加え溶解する。還元触媒を加え、水素置換後接触還元を
行う。反応は加圧下、常圧下何れでもよく、通常は常圧
下で十分である。反応温度、時間は、水素圧、酸濃度、
触媒使用量によって多少異なるが、30から100℃の範囲
で行い、好適には40から70℃で行い6から12時間で十分
である。水素吸収終了後、触媒をろ過し、反応溶媒にア
ルコールを使用した場合は水を加えアルコールを回収し
た後、アルカリを加えpH11以上にすると、粗フェニルア
ラニノールが油状物として析出する。熱時これを分液
後、トルエン、クロロホルム、トリクレン、1,2−ジク
ロルエタン等の溶媒で水層部を抽出し、抽出液と油状物
を混合し濃縮乾固した後、減圧蒸留するか、もしくは同
量の水で再結晶すれば、純粋なフェニルアラニノールが
白色結晶として得られる。このように本発明は一段の反
応でフェニルアラニノールを高収率で得ることが出来る
工業的にも有利な方法である。本発明を具体的に説明す
るために以下に実施例を示す。
の製造技術の現状をふまえ、より工業的な製造法につい
て鋭意検討した結果、式(1)の化合物を、アルコール
又は水溶媒中、パラジウム黒、もしくはパラジウムカー
ボンのようなパラジウム触媒の存在下、1倍モル以上の
硫酸を用いて接触還元を行い、脱ヒドロキシル化し、ア
ルカリ処理することにより高収率で一段階の反応でフェ
ニルアラニノールを得る方法を見いだした。本発明で用
いる溶媒は、エチルアルコール、メチルアルコールなど
の低級アルコール及び水であり、濃硫酸は1倍モル以上
使用するが、望ましくは3倍モル以上使う方が良い。本
発明の実施においては、所定量の硫酸を溶媒、好ましく
は原料の5倍量の溶媒に溶解し、この硫酸溶液に原料を
加え溶解する。還元触媒を加え、水素置換後接触還元を
行う。反応は加圧下、常圧下何れでもよく、通常は常圧
下で十分である。反応温度、時間は、水素圧、酸濃度、
触媒使用量によって多少異なるが、30から100℃の範囲
で行い、好適には40から70℃で行い6から12時間で十分
である。水素吸収終了後、触媒をろ過し、反応溶媒にア
ルコールを使用した場合は水を加えアルコールを回収し
た後、アルカリを加えpH11以上にすると、粗フェニルア
ラニノールが油状物として析出する。熱時これを分液
後、トルエン、クロロホルム、トリクレン、1,2−ジク
ロルエタン等の溶媒で水層部を抽出し、抽出液と油状物
を混合し濃縮乾固した後、減圧蒸留するか、もしくは同
量の水で再結晶すれば、純粋なフェニルアラニノールが
白色結晶として得られる。このように本発明は一段の反
応でフェニルアラニノールを高収率で得ることが出来る
工業的にも有利な方法である。本発明を具体的に説明す
るために以下に実施例を示す。
実施例1 エタノール250mlに濃硫酸96ml(1.80モル)を溶解し、5
0℃に冷却した後、原料のL(+)−スレオ−3−フェ
ニル−2−アミノ−1,3−プロパンジオール100.3g(0.6
0モル)を溶解する。この溶液を水添用フラスコにい
れ、5%パラジウムカーボンを15g(50%含水)を加え
て、水素置換後55℃で保温攪拌する。10時間で約151の
水素を吸収する。続いて触媒をろ別し、水250ml加えア
ルコールを留去したのち、28%水酸化ナトリウム溶液を
加え、pHを11以上とした後、析出する油状物を熱時分液
し、水層部をクロロホルム500mlで抽出する。クロロホ
ルム抽出液と油状物を混合し、濃縮乾固後、100mlの水
で再結晶すればD−フェニルアラニノール66.0g(収率7
2.8%)が白色結晶として得られる。融点89.5−90.5
℃、施光度[α]D=+24.3゜(c=1.0,エタノール)
を示す。
0℃に冷却した後、原料のL(+)−スレオ−3−フェ
ニル−2−アミノ−1,3−プロパンジオール100.3g(0.6
0モル)を溶解する。この溶液を水添用フラスコにい
れ、5%パラジウムカーボンを15g(50%含水)を加え
て、水素置換後55℃で保温攪拌する。10時間で約151の
水素を吸収する。続いて触媒をろ別し、水250ml加えア
ルコールを留去したのち、28%水酸化ナトリウム溶液を
加え、pHを11以上とした後、析出する油状物を熱時分液
し、水層部をクロロホルム500mlで抽出する。クロロホ
ルム抽出液と油状物を混合し、濃縮乾固後、100mlの水
で再結晶すればD−フェニルアラニノール66.0g(収率7
2.8%)が白色結晶として得られる。融点89.5−90.5
℃、施光度[α]D=+24.3゜(c=1.0,エタノール)
を示す。
実施例2 水250mlに濃硫酸112ml(2.10モル)を溶解し、70℃に冷
却した後、原料のL(+)−スレオ−3−フェニル−2
−アミノ−1,3−プロパンジオール100.3g(0.60モル)
を溶解する。この溶液を水添用フラスコにいれ、5%パ
ラジウムカーボンを15g(50%含水)を加えて、水素置
換後55℃で保温攪拌する。13時間で約151の水素を吸収
する。続いて触媒をろ別し、ろ液に28%水酸化ナトリウ
ム溶液を加え、pHを11以上とした後、析出する油状物を
熱時分液し、水層部をトルエン500mlで抽出する。トル
エン抽出液と油状物を混合し、濃縮乾固後、0.6mmHgの
減圧下蒸留する。118から125℃の留分を分取すれば、D
−フェニルアラニノール76.7g(収率84.5%)が白色結
晶として得られる。ここで得られるフェニルアラニノー
ルは、施光度[α]D=+23.7゜(c=1.0,エタノー
ル)を示し、製造目的には十分純粋である 実施例3 D(−)−スレオ−3−フェニル−2−アミノ−1,3−
プロパンジオール100.3g(0.60モル)を使用して、実施
例1と同様に操作してL−フェニルアラニノール65.5g
(収率72.2%)を得た。[α]D=−24.6゜(c=1.0,
エタノール)、融点90〜91.5℃ 実施例4 ラセミ−3−フェニル−2−アミノ−1,3−プロパンジ
オール100.3g(0.60モル)を使用して、実施例1と同様
に操作して、DL−フェニルアラニノール68.2g(収率75.
2%)を得た。融点70〜71℃
却した後、原料のL(+)−スレオ−3−フェニル−2
−アミノ−1,3−プロパンジオール100.3g(0.60モル)
を溶解する。この溶液を水添用フラスコにいれ、5%パ
ラジウムカーボンを15g(50%含水)を加えて、水素置
換後55℃で保温攪拌する。13時間で約151の水素を吸収
する。続いて触媒をろ別し、ろ液に28%水酸化ナトリウ
ム溶液を加え、pHを11以上とした後、析出する油状物を
熱時分液し、水層部をトルエン500mlで抽出する。トル
エン抽出液と油状物を混合し、濃縮乾固後、0.6mmHgの
減圧下蒸留する。118から125℃の留分を分取すれば、D
−フェニルアラニノール76.7g(収率84.5%)が白色結
晶として得られる。ここで得られるフェニルアラニノー
ルは、施光度[α]D=+23.7゜(c=1.0,エタノー
ル)を示し、製造目的には十分純粋である 実施例3 D(−)−スレオ−3−フェニル−2−アミノ−1,3−
プロパンジオール100.3g(0.60モル)を使用して、実施
例1と同様に操作してL−フェニルアラニノール65.5g
(収率72.2%)を得た。[α]D=−24.6゜(c=1.0,
エタノール)、融点90〜91.5℃ 実施例4 ラセミ−3−フェニル−2−アミノ−1,3−プロパンジ
オール100.3g(0.60モル)を使用して、実施例1と同様
に操作して、DL−フェニルアラニノール68.2g(収率75.
2%)を得た。融点70〜71℃
Claims (1)
- 【請求項1】式(1) で表される3−フェニル−2−アミノ−1,3−プロパン
ジオール、又はその光学活性体を、アルコール系溶媒又
は水溶媒中、パラジウム触媒の存在下、硫酸を加えて接
触還元して、アルカリ処理することを特徴とする式
(2) で表されるDL及び光学活性フェニルアラニノールの製造
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62091681A JPH0796534B2 (ja) | 1987-04-14 | 1987-04-14 | Dl及び光学活性フエニルアラニノ−ルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62091681A JPH0796534B2 (ja) | 1987-04-14 | 1987-04-14 | Dl及び光学活性フエニルアラニノ−ルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63255254A JPS63255254A (ja) | 1988-10-21 |
JPH0796534B2 true JPH0796534B2 (ja) | 1995-10-18 |
Family
ID=14033236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62091681A Expired - Fee Related JPH0796534B2 (ja) | 1987-04-14 | 1987-04-14 | Dl及び光学活性フエニルアラニノ−ルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0796534B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU7863394A (en) * | 1993-10-20 | 1995-05-08 | Tokyo Tanabe Company Limited | Novel arylethanolamino(aryl)propanol compound |
-
1987
- 1987-04-14 JP JP62091681A patent/JPH0796534B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63255254A (ja) | 1988-10-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |