JPH0796382B2 - 連結車に使用されるブレーキ・システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明に関係ある分野 この発明は、連結車に使用されるブレーキ・システムの
改良に関する。

背景技術 この種のブレーキ・システムとして、実開昭59−177548
号公報には、制御時、トレーラ・サービス・ブレーキに
エキゾースト・ブレーキを連動させてトラクタがトレー
ラから突き上げられることを回避するものが開示されて
いる。このブレーキ・システムでは、そのトレーラ・サ
ービス・ブレーキにそのエキゾースト・ブレーキを連動
させるためにトレーラ・ブレーキ制御弁がその都度操作
される必要がある。そのトレーラ・ブレーキ制御弁は、
また、バルブ開度が小から大に増加されるにつれて空気
圧が低から高に連続的に変化される構造であり、そし
て、そのトレーラ・ブレーキ制御弁が僅かに開かれる
と、そのトレーラ・ブレーキ制御弁のバルブ操作で第１
のスイッチが閉路されて第１の電磁弁が開かれ、そし
て、そのエキゾースト・ブレーキが動作されるので、そ
のトレーラ・ブレーキ制御弁が僅かに開かれた状態では
そのトレーラ・サービス・ブレーキには非常に弱い制動
力が発生されるがそのエキゾースト・ブレーキには通常
の制動力が発生されてトラクタがトレーラから突き上げ
られる虞れがある。それでそのトレーラ・ブレーキ制御
弁の操作が非常に厄介になる。

発明の課題 この発明の課題は、制動時、操作を簡単にしてエキゾー
スト・ブレーキにトレーラ・サービス・ブレーキを連動
させ、そして、その際に、トラクタがトレーラに後から
押されることを未然に回避するところの連結車に使用さ
れるブレーキ・システムの提供にある。

課題に相応する発明の概要・請求する発明の内容 上述の課題に関連して、この発明の連結車に使用される
ブレーキ・システムは、トレーラ・ハンド・ブレーキ・
バルブをトレーラ・リレー・バルブに接続するトレーラ
・サービス・ブレーキ制御空気圧配管に配置されるダブ
ル・チェック・バルブと、電磁エキゾースト・ブレーキ
・バルブの下流側でエキゾースト・ブレーキ空気圧配管
にそのダブル・チェック・バルブを接続するトレーラ・
サービス・ブレーキ連動空気圧配管と、その連動空気圧
配管に配置される減圧弁と、そのエキゾースト・ブレー
キ・バルブの電磁コイルの電気回路において直列に接続
されたクラッチ・スイッチとアクセル・スイッチに直列
に接続される手動エキゾースト・ブレーキ・スイッチと
を備え、そして、その際に減圧された空気圧でそのトレ
ーラ・サービス・ブレーキがエキゾースト・ブレーキに
連動され、トレーラのサービス・ブレーキにバランスし
た制動力を発生する。

具体例の説明 以下、この発明の連結車に使用されるブレーキ・システ
ムの特定された具体例について、図面を参照して説明す
る。

図は、連結車に適用されるところのこの発明の連結車に
使用されるブレーキ・システムの具体例10を部分的に示
している。

このブレーキ・システム10は、トラクタ・サービス・ブ
レーキ（図示せず）、エキゾースト・ブレーキ11、トラ
クタ・サービス・ブレーキ12、パーキング・ブレーキ
（図示せず）、およびエマージェンシ・ブレーキ（図示
せず）から構成され、特に、そのエキゾースト・ブレー
キ11が使用される際、そのエキゾースト・ブレーキ11の
制御動作にそのトレーラ・サービス・ブレーキ12を連動
させるように、トレーラ・ハンド・ブレーキ・バルブ45
をトレーラ・リレー・バルブ43に接続するトレーラ・サ
ービス・ブレーキ制御空気圧配管44に配置されるダブル
・チェック・バルブ13と、電磁エキゾースト・ブレーキ
・バルブ28の下流側でエキゾースト・ブレーキ空気圧配
管27にそのダブル・チェック・バルブ13を接続するトレ
ーラ・サービス・ブレーキ連動空気圧配管14と、その連
動空気圧配管14に配置される減圧弁15と、そのエキゾー
スト・ブレーキ・バルブ28の電磁コイル29の電気回路30
において直列に接続されたクラッチ・スイッチ33とアク
セル・スイッチ34に直列に接続される手動エキゾースト
・ブレーキ・スイッチ32とを備え、そして、その手動エ
キゾースト・ブレーキ・スイッチ32がそのトレーラ・ハ
ンド・ブレーキ・バルブ45のバルブ操作から独立されて
閉路され、そして、そのエキゾースト・ブレーキ11にそ
のトレーラ・サービス・ブレーキ12を連動させ、そし
て、その際にその減圧弁15で減圧された空気圧でそのト
レーラ・サービス・ブレーキ12がそのエキゾースト・ブ
レーキ11に連動され、トレーラのサービス・ブレーキ
（図示せず）にバランスした制動力を発生する。

そのエキゾースト・ブレーキ11は、エキゾースト・パイ
プ20に配置されるバタフライ・バルブ21と、リンク25を
介してピストン・ロッド24をそのバタフライ・バルブ21
に連結するエキゾースト・ブレーキ・コントロール・シ
リンダ22と、そのエキゾースト・ブレーキ・コントロー
ル・シリンダ22のシリンダ23をエア・タンク26に接続す
るそのエキゾースト・ブレーキ空気圧配管27と、そのエ
キゾースト・ブレーキ空気圧配管27に配置されるその電
磁エキゾースト・ブレーキ・バルブ28とを含んで構成さ
れている。勿論、その電磁エキゾースト・ブレーキ・バ
ルブ28はその電磁コイル29をその連結車のバッテリー31
に電気的に接続するその電気回路30には、その手動エキ
ゾースト・ブレーキ・スイッチ32、クラッチ・スイッチ
33、およびアクセル・スイッチ34が直列に接続され、そ
して、インジケータ・ランプ35が並列に接続されてい
る。

そのクラッチ・スイッチ33は、常閉型スイッチで、クラ
ッチ（図示せず）の断続に連動して開閉され、また、そ
のアクセル・スイッチ34は、同じく常閉型スイッチで、
アクセル・ペダル（図示せず）の踏込みに連動して開成
される。

そのトレーラ・サービス・ブレーキ12は、トレーラ・ブ
レーキ・チャンバ40,41と、そのトレーラ・ブレーキ・
チャンバ40,41をエア・タンク（図示せず）に接続した
トレーラ・サービス・ブレーキ空気圧配管42と、そのト
レーラ・サービス・ブレーキ空気圧配管42に配置される
そのトレーラ・リレー・バルブ43と、そのトレーラ・リ
レー・バルブ43をエア・タンク（図示せず）に接続する
そのトレーラ・サービス・ブレーキ制御空気圧配管44
と、そのトレーラ・サービス・ブレーキ制御空気圧配管
44に配置されるそのトレーラ・ハンド・ブレーキ・バル
ブ45とを含んで構成され、そして、そのトレーラ・ハン
ド・ブレーキ・バルブ45を操作することによって、空気
圧をそのトレーラ・ブレーキ・チャンバ40,41に供給し
てその連結車のトレーラにブレーキを掛ける。

その減圧弁15は、そのエキゾースト・ブレーキ11の制動
力に見合うように、すなわち、そのエキゾースト・ブレ
ーキ11に連動されるそのトレーラのサービス・ブレーキ
にバランスした制動力をそのトレーラ・サービス・ブレ
ーキ12に発生させるように、そのエア・タンク26からそ
のトレーラ・リレー・バルブ43に流れる空気圧の圧力設
定を行ない、そして、そのトレーラ・サービス・ブレー
キ12の効き過ぎを防止している。

次に、その上述されたブレーキ・システム10の動作、特
に、坂路を下る際に、そのエキゾースト・ブレーキ11の
制動動作にそのトレーラ・サービス・ブレーキ12を連動
させる場合について述べる。

このブレーキ・システム10では、その手動エキゾースト
・ブレーキ・スイッチ32が閉路されてあると、アクセル
・ペダル（図示せず）の踏込みおよび引離しでそのエキ
ゾースト・ブレーキ11は動作され、また、そのトレーラ
・サービス・ブレーキ12は、そのエキゾースト・ブレー
キ11に連動されるので、先ず、その手動エキゾースト・
ブレーキ・スイッチ32を閉路する。

そのように、その手動エキゾースト・ブレーキ・スイッ
チ32が閉路されると、そのインジケータ・ランプ35が点
灯されてその手動エキゾースト・ブレーキ・スイッチ32
が入っていることをドライバーに指示する。

そのような状態で、そのクラッチ・ペダルおよびアクセ
ル・ペダルから足を引き離すと、そのクラッチ・スイッ
チ33およびアクセル・スイッチ34が閉路され、そして、
電流が、そのバッテリー31からその電磁コイル29に流れ
てそのエキゾースト・ブレーキ・バルブ28が開かれる。

そのエキゾースト・ブレーキ・バルブ28が開かれると、
空気圧が、そのエア・タンク26からそのエキゾースト・
ブレーキ・コントロール・シリンダ22に供給され、その
ピストン・ロッド24がピストン（図示せず）によってシ
リンダ23の外側に押し出され、そのピストン・ロッド24
がそのリンク25を介してそのバタフライ・バルブ21を回
転させ、そして、そのエキゾースト・パイプ20を閉じ
て、そのエキゾースト・ブレーキ11が働く。

他方、そのようにして、そのエキゾースト・ブレーキ・
バルブ28が開かれると、同時に、空気圧が途中におい
て、その減圧弁15で減圧されてそのトレーラ・サービス
・ブレーキ連動空気圧配管14を経て、そのエア・タンク
26からそのダブル・チェック・バルブ13に流れ、そのダ
ブル・チェック・バルブ13をボート切り換えし、さら
に、そのトレーラ・リレー・バルブ43に流れ、そして、
そのトレーラ・リレー・バルブ43が開かれる。

そのように、そのトレーラ・リレー・バルブ43が開かれ
ると、空気圧がそのトレーラ・サービス・ブレーキ空気
圧配管42を経て、エア・タンクからそのトレーラ・ブレ
ーキ・チャンバ40,41に流れ、そして、そのトレーラ・
サービス・ブレーキ12を働かせる。

そのようにして、そのトレーラ・サービス・ブレーキ12
は、そのエキゾースト・ブレーキ11に連動され、そし
て、その際、その減圧弁15で減圧された空気圧でそのト
レーラ・サービス・ブレーキ12がそのエキゾースト・ブ
レーキ11に連動され、そのトレーラのサービス・ブレー
キにバランスした制動力を発生するので、そのトラクタ
はそのトレーラに後から押されることが未然に阻止さ
れ、また、その連結車は常に制動姿勢を保つ。

また、そのクラッチ・ペダルおよびアクセル・ペダルの
何れか一方が踏み込まれると、そのクラッチ・スイッチ
33およびアクセル・スイッチ34の何れか一方が開路され
るので、そのバッテリー31からその電磁コイル29に流れ
ている電流は遮断されてそのエキゾースト・ブレーキ・
バルブ28は閉じられる。

そのように、そのエキゾースト・ブレーキ・バルブ28が
閉じられると、そのエキゾースト・ブレーキ・コントロ
ール・シリンダ22内の空気圧は、そのエキゾースト・ブ
レーキ・バルブ28から大気中に排出され、そして、その
バタフライ・バルブ21はリターン・スプリング（図示せ
ず）によって開かれてそのエキゾースト・ブレーキ11は
解除される。

また、同時に、そのトレーラ・リレー・バルブ43に与え
られている空気圧は、その連動空気圧配管14を経てその
エキゾースト・ブレーキ・バルブ28で大気中に排出され
るので、そのトレーラ・リレー・バルブ43は閉じられ、
そして、そのトレーラ・ブレーキ・チャンバ40,41内の
空気圧は、そのトレーラ・サービス・ブレーキ空気圧配
管42を経てそのトレーラ・リレー・バルブ43で大気中に
排出され、そして、そのトレーラ・サービス・ブレーキ
12は、そのエキゾースト・ブレーキ11の解除動作に連動
して解除される。

上述されたように、その手動エキゾースト・ブレーキ・
スイッチ32を閉路することによってそのアクセル・ペダ
ルの操作のみでそのエキゾースト・ブレーキ11にそのト
レーラ・サービス・ブレーキ12を連動させ、そして、そ
の際にその減圧弁15で減圧された空気圧でそのトレーラ
・サービス・ブレーキ12がそのエキゾースト・ブレーキ
11に連動され、そのトレーラのサービス・ブレーキにバ
ランスした制動力を発生し、例えば、緩やかな傾斜の長
い下り坂道を走行する場合や高速道路を降りる際にイン
ク・チェンジで車速をゆっくり減ずる場合、そのトラク
タはそのトレーラに後から押されることが未然に阻止さ
れ、そして、ブレーキ操作が非常に簡単でそのブレーキ
操作による肉体的精神的疲労が軽減される。

先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定
された具体例から明らかであるように、この発明の属す
る技術の分野における通常の知識を有する者にとって、
この発明の内容は、その発明の性質（nature）および本
質（substance）に由来し、そして、それらを内在させ
ると客観的に認められるその他の態様に容易に具体化さ
れる。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応
し、そして、その発明の成立に必須である。

発明の便益 上述から理解されるように、この発明の連結車に使用さ
れるブレーキ・システムは、トレーラ・ハンド・ブレー
キ・バルブをトレーラ・リレー・バルブに接続するトレ
ーラ・サービス・ブレーキ制御空気圧配管に配置される
ダブル・チェック・バルブと、電磁エキゾースト・ブレ
ーキ・バルブの下流側でエキゾースト・ブレーキ空気圧
配管にそのダブル・チェック・バルブを接続するトレー
ラ・サービス・ブレーキ連動空気圧配管と、その連動空
気圧配管に配置される減圧弁と、そのエキゾースト・ブ
レーキ・バルブの電磁コイルの電気回路において直列に
接続されたクラッチ・スイッチとアクセル・スイッチに
直列に接続される手動エキゾースト・ブレーキ・スイッ
チとを備えるもので、この発明の連結車に使用されるブ
レーキシステムでは、その手動エキゾースト・ブレーキ
・スイッチを閉路することによってアクセル・ペダルの
操作のみでトレーラ・サービス・ブレーキがエキゾース
ト・ブレーキに連動され、そして、その際、その減圧弁
で減圧された空気圧でそのトレーラ・サービス・ブレー
キがエキゾースト・ブレーキに連動され、トレーラのサ
ービス・ブレーキにバランスした制動力を発生し、制動
時のブレーキ連動操作が非常に簡単になってトラクタが
トレーラに後から押されることが未然に防止され、そし
て、連結車が制動姿勢に保たれ、そのようにして、操縦
性および走行安全性が確保され、特に、緩やかな傾斜の
長い下り坂道を走行する場合や高速道路を降りる際にイ
ンタ・チェンジで車速をゆっくり減ずる場合、そのトラ
クタはそのトレーラに後から押されることが未然に阻止
され、そして、ブレーキ操作が非常に簡単でそのブレー
キ操作による肉体的精神的疲労が軽減され、その結果、
連結車にとって非常に有用で実用的である。

【図面の簡単な説明】

図は、連結車に適用されたこの発明の連結車に使用され
るブレーキ・システムの部分概説図である。 11……エキゾースト・ブレーキ、12……トレーラ・サー
ビス・ブレーキ、13……ダブル・チェック・バルブ、14
……トレーラ・サービス・ブレーキ連動空気圧配管、15
……減圧弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トレーラ・ハンド・ブレーキ・バルブをト
   レーラ・リレー・バルブに接続するトレーラ・サービス
   ・ブレーキ制御空気圧配管に配置されるダブル・チェッ
   ク・バルブと、 電磁エキゾースト・ブレーキ・バルブの下流側でエキゾ
   ースト・ブレーキ空気圧配管にそのダブル・チェック・
   バルブを接続するトレーラ・サービス・ブレーキ連動空
   気圧配管と、 その連動空気圧配管に配置される減圧弁と、 そのエキゾースト・ブレーキ・バルブの電磁コイルの電
   気回路において直列に接続されたクラッチ・スイッチと
   アクセル・スイッチに直列に接続される手動エキゾース
   ト・ブレーキ・スイッチとを備える連結車に使用される
   ブレーキ・システム。