JPH0796299B2 - 搬送シートの印刷装置及びその始動・停止方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷装置へのシートの
供給を開始するときの始動手順に関し、具体的には、多
段印刷部（印刷セクション）の回転式印刷機に関する。
また、本発明は、印刷を停止または中断する停止手順に
も関する。

【０００２】

【従来の技術】回転式印刷機、特に１段階以上の回転式
フレキソ印刷部を有するフレキソ印刷機によって印刷を
開始する場合、一つ以上のインクロールが、機械の駆動
装置が作動するときインク付けのために配置されてい
る。しかし、一つ以上の印刷プレートは、印刷機がシー
トを搬送しているといないとにかかわらず、常にインク
付けされている。

【０００３】一連の開発では、インクロールは、搬送ス
イッチがシート搬送のためにスイッチオンされている場
合に、配置されているだけであった。しかし、これによ
っては、印刷運転の最後の数枚のシートを印刷すること
ができなかった。

【０００４】その後、タイマーが装着されて、最後のシ
ートが最も遅い機械速度に基づいて印刷機を通過するこ
とができるように設定された。不幸なことに、印刷機が
最高速度にある場合、インクロールは、さらに印刷機が
１３回以上回転している間、所定の位置にあった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】すべてこのような場
合、過剰なインクの蓄積が、印刷プレートに発生しがち
であった。また、印刷運転の初めと終わりに、シートが
印刷されないか、または過度にインク付けされるので、
シートが無駄になった。過度のインク蓄積が印刷運転の
初めに発生すると、初期の過剰なインク付けが、継続す
る正常な印刷のために、吸収されて十分に減少する前に
印刷されてしまい、廃棄されるかなりの数のシートが必
要であり、これは、特に浪費であった。

【０００６】本発明は、過度のインク付けが防止できる
とともに、不完全な印刷を防止することができ、さら
に、印刷工程の始めと終わりにおけるシートの浪費が避
けられる印刷装置及びその始動停止方法を提供すること
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、印刷運転、特
に、多段印刷部の回転式印刷機によるシートの流れの始
動及びあるいは停止の改善に関する。

【０００８】本発明の１つの特徴によれば、始動時に、
インクロールが、インク転写点とシートの刷り合わせ見
当との間の差を補償するように、位置付けされて同期化
しなければならないという認識にもとづいている。一連
の回転式フレキソ印刷部の最初の部分によって、最初の
インクロールは、シートの位置合わせに先行して、位置
づけられ、次に、これに続くフレキソ印刷部は、それぞ
れインクロールの位置付けのために各部間の中心距離に
従って順番に配列される。

【０００９】本発明のもう１つの特徴によれば、搬送停
止の信号が送られると、インクロールがそのインク付け
位置から解放される前に、印刷押型が転写点を通過する
までの待ち時間がなければならず、これによって、最後
のシートが、通過するときに、印刷されるという認識に
もとづいている。従って、次の各部分は、その連続した
部分とそれと同じ回転部分との間の中心距離の関係によ
り、順次、そのインクロールの解放が遅れる。

【００１０】本発明の１つの特徴によれば、フレーム構
造、このフレーム構造に支持されまた運転中に装置サイ
クルに対し１度回転する回転可能に駆動される印刷シリ
ンダー、及び印刷シリンダーをインク付けするためにフ
レーム構造に回転可能に取り付けられたインクロールを
含む印刷装置が提供されている。移動手段が、インクロ
ールと印刷シリンダーとを相対的に移動して相互係合せ
しめまた係合から離脱せしめるために、備えられてい
る。供給部が、シートを印刷シリンダーへ搬送し、それ
によって印刷するために、配置されており、シートを搬
送するために供給部をスイッチオンしまた搬送している
シートを停止するために供給部をスイッチオフするため
の搬送スイッチを備えている。タイミング装置が、印刷
シリンダーと同期して駆動され、装置のサイクルごとに
出力パルスを発生する。搬送スイッチがスイッチオンす
ると、コントローラはこの出力パルスによって駆動さ
れ、移動手段を制御して、インクロールと印刷シリンダ
ーとの係合を行う。

【００１１】インクロールと印刷シリンダーが相互に係
合から離脱した状態で、搬送スイッチのスイッチオンの
後、次のパルスにより、好適に、コントローラはインク
ロールと印刷シリンダーとの係合を行う。その後、搬送
スイッチがスイッチオフすると、好適に、次に続くパル
スにより、コントローラはインクロールと印刷シリンダ
ーとの係合を解除する。

【００１２】供給部は、連続的に駆動されるカム、カム
によって駆動されるカムフォロア、及びカムフォロアが
カムを追随するのを回避することによりカムフォロアを
無能にするための無能化手段を有し、搬送スイッチによ
る搬送スイッチのスイッチオフ及びオフによって、無能
化スイッチを作動し、カムフォロアを作動状態にする
か、または、不作動状態にする。

【００１３】好適には、検知手段はカムの所定の位置を
検知し、この検知は無能化手段と相互に接続して、カム
の次の所定の位置が検知されるまで搬送スイッチがスイ
ッチオンされていると、カムフォロアが作動状態になる
のを遅らせ、コントローラは、カムの次のこの所定位置
が検知されるまで、出力パルスにより作動されない。検
知手段は、カムのアクチュエーターとカムに隣接する近
接スイッチとより構成されている。

【００１４】本発明のもう１つの特徴によれば、各印刷
部が回転可能に駆動される印刷シリンダーを支持してい
るフレーム構造を含む複数の連続した印刷部と、印刷シ
リンダーをインク付けする回転可能に駆動されるインク
ロールと、インクロールと印刷シリンダーとをインク付
け関係から相互に離脱移動するための移動手段とを含む
印刷装置が提供されている。供給部は、連続の印刷部の
最初の部分へシートを搬送するために設けれれており、
シートを搬送するために、供給部を作動させまたは不作
動にそれぞれするための作動手段を有している。この作
動手段と相互に接続しまたその作動に応答する制御手段
が、連続した印刷部の駆動を交互に連続的に制御するた
めに備えられており、これにより、供給部がシートを搬
送するため作動するようになると、各インクロールとそ
の関連の印刷シリンダーを相互にインク付けの関係に連
続的にすることができる。

【００１５】好適には、供給部は、各シート搬送との関
係において、各装置サイクルごとに装置のゼロ位置を有
し、第１印刷部のタイミングスイッチは、各装置サイク
ルごとに装置ゼロ位置に関連した最初の角度を角度的に
時間設定し、次の印刷部のタイミングスイッチは、その
最初の角度の後に、所定の角度に角度的に時間設定され
る。

【００１６】タイミングスイッチは、単一の装置または
分離した複数の装置に結合されている。これらのスイッ
チは、好適には、リレー、駆動回路、または、インクロ
ールを作動または不作動に連続的にするための制御手段
などを制御するための信号を発生するか、または、発生
せしめる。

【００１７】複数の印刷部が少なくとも３台の印刷部よ
り成る場合、第３番目の部分のタイミングスイッチは、
前記所定の角度の後に、前記所定の角度に等しい角度に
角度的に時間設定される。

【００１８】本発明のさらにほかの特徴によれば、イン
ク付け係合へまた係合からの離脱へ移動可能なインクロ
ールと印刷シリンダーをそれぞれ有する複数の連続した
印刷部を備えた回転式印刷機によるシートの印刷運転を
始動する方法が提案されており、この方法が、シートが
搬送されずまた各インクロールがその関連の印刷シリン
ダーとのインク付け係合から離脱している状態で印刷機
を運転し、シートの流れの最初のシートを搬送するため
のシート送りの開始時に、各印刷部のインクロールと印
刷シリンダーを時間設定の関係において交互にインク付
け係合へ相互に移動し、最初のシートを各印刷部によっ
て連続的に印刷する複数の段階より構成されており、最
初のシートが各印刷部へ到達し、そのセクションによる
印刷が、その印刷部の印刷シリンダーがこの印刷運転で
初めてインク付けされると直ちに始動する。

【００１９】連続的に搬送されたシートの搬送を停止す
ると、各印刷部のインククロールと印刷シリンダーは、
移動段階で相互に係合した同じ設定時間の関係で交互
に、インク付け係合から相互に離脱する。

【００２０】供給装置からシートにより送られる複数の
フレキソ印刷部を有する印刷機に適用された本発明の特
定の好適な実施例において、各印刷部は、印刷機を通過
するシートの直線的位置関係で、その部分の回転位置の
関数として決定された同期化された位置を設定するよう
に配置されている。印刷運転の開始時に、制御手段は、
シートの刷り合わせ見当点がインク転写点と合うと直ち
に、各部分のインクロールを位置づけ、各印刷部は所定
の位置に順番に配列される。印刷運転終了時に、各イン
クロールは、装置サイクルの同じ点で同じ順序で、イン
ク付け関係から離脱する。このようにして、運転の最初
と最後のシートは、すべて販売可能な印刷品質である。

【００２１】本発明のほかの目的、特徴、及び利点は、
好適な実施例の詳細な説明、図面からさらに十分に明ら
かになるであろう。

【００２２】

【実施例】最初に、本発明の好適な実施例を図１〜図５
の概略図に関して説明し、次に、始動と停止または中断
の際の動作順序を説明し、さらに個々の搬送シートの印
刷を図６の論理図に関して説明する。

【００２３】図１は、シート供給部１０、第１フレキソ
印刷部１２及び第２フレキソ印刷部１３を備えたフレキ
ソ印刷機を示している。さらに、例えば、３色以上を印
刷する場合には、フレキソ印刷部を、所望により、追加
することができる。図５は、４段階のフレキソ印刷部を
備えた場合の図１の印刷機の電気的制御図を示す。

【００２４】各印刷部１２，１３等は、周知のように、
メンテナンス、準備調整等のために、その部分を隣接部
から切り離して移動可能であるフレーム構造１４を有す
る。各部には、アニロックスすなわちインクロール１
６、印刷シリンダー１８、押印ロール２０、及び一組の
送りロール２２と２４が、回転可能に装着されている。
これらのロールのそれぞれは、印刷時に、それに関連し
た矢印方向に回転駆動される。可撓性の印刷押型２６
は、各印刷シリンダー１８の回りに巻き付けて装着され
ており、短い円弧状の隙間（ギャップ）２８が、その印
刷押型２６の先端と終端との間に設けられている。各イ
ンクロール１６は、各フレーム構造１４に関するピボッ
ト３２に回動可能に装着されている受け台３０に、回転
できるよう装着されている。エアシリンダー３４は、受
け台３０を支持して、これをピボット３２の回りに調節
可能に回動せしめ、印刷の際には、インクロール１６を
各印刷シリンダー１８とインク付着の接触状態に動か
し、または、そこに装着された印刷押型２６に正確に動
かし、印刷しないときには印刷シリンダーから離す。こ
のエアシリンダー３４は、フレーム構造１４の架台３６
に取り付けられており、ピボット３２と反対側の受け台
３０の端部へ接続されている。各受け台３０は、このよ
うに支持されており、各フレーム構造１４の両側に１台
づつ取り付けられた２台のエアシリンダーにより動かさ
れる。

【００２５】シート供給部１０は、スタック（積み重ね
シート）４０またはシート供給装置から、下流方向３８
へ１回に１枚のシートを搬送する適切な供給装置であれ
ば、どのような装置でもよい。好ましくは、このシート
供給部１０は、ワート・サー他の米国特許Ｎｏ．４，４
９４，７４５号に開示された先端供給装置（リードエッ
ジフィーダー）が適切である。スタック４０から搬送さ
れる過程にある図１で示される最下底のシート４２は、
水平な支持面４４上に正常に支えられている。このシー
トは、エンドレスベルトを有する先端供給機構４６によ
り３８の方向へ搬送される。このベルトは支持面４４の
上方に引き上げられ、断続的に駆動されて、このシート
４２の先端が、途中で一組の送りロール５２と５４の一
定間隔のロール間隔５０により把持されるまで、この最
下底のシート４２をゲート４８を通って搬送する。この
エンドレスベルトの上部の搬送面は、回動アーム６０の
下端部に取り付けられたカムフォロア・ローラ５８を介
して、回転するカム５６により作動する機構によって昇
降する。このカム５６の連続回転駆動と、シート搬送ベ
ルトの断続的駆動は、ボックス６２として図示されたギ
ア伝動装置（各駆動に１個で、２個のギアボックスを有
すると都合よい）によって行われる。シート搬送ベル
ト、上部搬送面を昇降する装置、及び最下底のシート４
２をベルトの上部搬送面と静止した摩擦接触させる真空
ボックスは、すべて搬送機構６４として図示されてい
る。ギア伝動装置６２と搬送機構６４のシート搬送ベル
トとの間の断続駆動は、破線６６で示されている。搬送
機構６４と駆動６６は、上記のワード・サー他の特許の
図１，２，３にさらに詳細に示されており、その動作の
タイミング順序は、その図４に示されている。

【００２６】ウェル他の米国特許Ｎｏ．４，８６７，４
３３号は、シート供給部１０の利点のある修正された方
式、具体的には、図３に示されたベルト引き上げ装置を
開示している。

【００２７】通常の動作においては、最下底のシート４
２は、搬送機構６４により図１に示された位置へ搬送さ
れ、そこで直ちに、このシートの搬送は、送りロール５
２と５４により引き継がれる。そして、シートは、第１
印刷部１２の印刷シリンダー１８と押印ロール２０との
間のニップへ搬送され、そこを通過する。それから、イ
ンク付けされたインクロール１６は、エアシリンダー３
４により印刷押型２６を押し、第１印刷部の印刷押型２
６がシート４２を印刷する。この印刷されたシートは、
この部分の送りロール２２と２４との間に把持され、第
２印刷部１３へ搬送され、そこで、同じようにその部分
の印刷押型２６により印刷される。連続している印刷部
１２，１３等により印刷される印刷物と搬送シートとの
刷り合わせの見当を得るためには、カムフォロア・ロー
ラ５８の中心がカム５６のドエル６８の端部にあるとき
（これは、搬送ベルトによるシート搬送の末端である）
であって半径方向の位置７０にあるとき、印刷部１２、
１３の印刷押型２６の先端がそれぞれ半径方向の位置７
２、７４にあるように、各部が調節されている。印刷機
の各部は、同じ機械処理速度で運転するように、相互連
結している。このようにして、カム５６と印刷シリンダ
ー１８は、すべて、毎分同じ回転数で回転する。これら
の各部間の刷り合わせ見当は、搬送されたシート４２の
先端が第１印刷部１２の印刷シリンダー１８と押印ロー
ル２０との間のニップに到達して通過するとき、半径方
向の位置７２が、ロール（印刷シリンダー）１８の中心
線、すなわちそれらのニップの中心、つまりかみ合いを
通る半径方向の位置７６に到達するようになっている。
同様に、このシート４２の先端が、次の印刷部１３の印
刷シリンダー１８と押印ロール２０との間のニップの中
心に到達するとき、半径方向の位置７４は、このニップ
の中心を通る半径方向の位置７８に達する。

【００２８】標準の６６インチ（１６８ｃｍ）サイクル
を有する印刷機では、各印刷シリンダーの円周に従っ
て、印刷シリンダー１８の中心間の距離は、２７インチ
（６９ｃｍ）である。第１印刷部１２の半径方向の位置
７２と７６との間の角度Ａは、７３．６度であり、次の
印刷部１３の半径方向の位置７４と７８との間の角度Ｂ
は、２２０．９度である。従って、第２印刷部１３は、
第１印刷部１２の後も角度的に１４７．３度で続く。ほ
かの印刷部が追加されると、それぞれは、前の印刷部の
後に１４７．３度で続く。

【００２９】電気的に制御されたストッパー８０、例え
ば、リレー駆動の空気弁７９により制御されたリフトエ
アシリンダーが、延出されて回動アーム６０が時計方向
に回転するのを防止すること、従って、カムフォロア・
ローラー５８がカム５６の下部ドエル６８に入り込むの
を防止することは、明らかである。これが、引き続い
て、搬送機構６４の搬送ベルトが、シートを供給しよう
として上昇するのを防止する。ストッパー８０は、スタ
ック４０からのシートの搬送を中断しなければならない
ときに、延出される。この延出は、空気弁７９が空気弁
リレーの作動停止により作動すると、生じる。シートが
正常に送られているとき、空気弁リレーが作動すると、
シリンダー（ストッパー）８０は引き込められる。

【００３０】カム５６の片側に接近している固定近接ス
イッチ８１は、カムが図１の機械ゼロ位置７０を通過し
た直後に、該カム上のアクチュエーター８３により回転
のたびに作動する。カム５６が図１の位置から１６度だ
け回転したときに、これが発生することが好ましい。シ
ート搬送が再開されるべき場合、搬送スイッチが操作者
によりスイッチオンした後、空気弁７９が作動してスト
ッパー８０を開放しカムフォロア・ローラー５８をカム
５６を追随させる前に、近接スイッチ８１の次の作動ま
でに、カム５６は回転しなければならない。明らかなよ
うに、これは、搬送を再開するとき、不完全なシート搬
送を防止することになる。

【００３１】本発明により、複数の印刷部１２、１３等
の印刷シリンダー１８を係合／開放するインクロール１
６に関するタイミングは、連続的に行われる。これを行
う好適な方法は、印刷機の適切な機構要素、例えば、ギ
ア伝動装置６２の一部等よりなる駆動装置８４に駆動さ
れる回転式のスイッチボックス８２の形式のタイミング
装置によるものである。このスイッチボックス８２は、
回転により位相がずれた複数のスイッチを格納してお
り、エアシリンダー３４を作動する空気弁を制御するリ
レーを駆動する。

【００３２】図２は、ギア伝動装置６２による回転式の
スイッチボックス８２の駆動法を一層詳細に示す。この
ギア伝動装置は、カム５６（図１に示す）を駆動するギ
アボックスと搬送ベルトを断続的に駆動する別の伝動ギ
アボックス８６とを格納している。このギアボックス８
６は、供給部１０のフレーム構造８８に装着されてい
る。入力軸９０は、印刷機の主駆動装置から駆動された
プーリー９６によってプーリー９２とタイミングベルト
９４を経て連続的に回転する。ギアボックス８６の下部
には、スイッチボックス８２が、フレーム構造８８の横
ばり９８に装着されている。入力軸９０の外側端部に固
定された小さいプーリー１００は、タイミングベルト１
０２を介して、スイッチボックス８２の駆動軸１０６に
固定された入力プーリー１０４を駆動する。この駆動軸
１０６は、入力軸９０及び印刷シリンダー１８（図１）
と同じ回転速度で回転する。

【００３３】図３は、回転式のスイッチボックス８２の
主構成要素の概略斜視図を示す。駆動軸１０６は、軸受
けで支持され、スイッチボックス８２の長さに延出され
ており、その駆動軸１０６の両端部は、スイッチボック
ス８２のケーシングを通り突出している。入力プーリー
１０４は、これらの突出した駆動軸の端部の一端にキー
締めされている。２個の電子回転式カムスイッチ１０８
が、印刷部１２と１３のそれぞれに対し１個づつ示され
ているが、より多くのこの形式のカムスイッチ１０８
を、破線で示されているように、突出している軸に沿っ
て配置することができる。４台の印刷部の場合には、４
個のスイッチ１０８が使用され、６台の印刷部の場合に
は、６個のスイッチ１０８が使用される。各カムスイッ
チ１０８は、一組の六角ナット１１６の間に締め付けら
れた２個の半円形状のセグメント１１２と１１４よりな
るカムディスク１１０を有する。これらナット１１６を
緩め、次に締めつけることで、複合したカムディスク１
１０の弧状の間隔または長穴１１８が、正確な寸法及び
駆動軸１０６に対する角度位置の両方について調節する
ことができる。この弧状の間隔は、１から１８０度に容
易に調節可能である。好適な実施例につては、この弧状
の間隔１１８は、図４に示されているように、約７度に
調節されている。各複合したカムディスク１１０は、回
転するとき、電子フォトカプラー１２０を通過する。各
フォトカプラー１２０は、二つの垂直な脚１２２と１２
４でＵ字形に形成されている。光源１２６は、脚１２２
に装着されており、反対側の脚１２４に装着されたフォ
トセル１２８へ光ビームを照射する。複合したカムディ
スクにより光が通過すると、カムスイッチ１０８の電子
回路は出力電圧を発生する。この光が阻止されると、出
力は発生しない。このようにして、図４に示されたよう
な狭い長穴１１８により、各カムディスク１１０の回転
毎に、出力パルスが発生する。後に説明するように、各
印刷部に対して一つの制御されまた時間合わせされたシ
ーケンスにより、一連のカムスイッチ１０８が、出力パ
ルスを発生するように、すべての複合したカムディスク
の角度位置が軸上で調節される。駆動軸１０６は、その
一端側近傍に０から３６０度の角度の増分で印がつけら
れたタイミング・ホイール１３０を保持している。タイ
ミング指針１３２は、スイッチボックス８２のケーシン
グ上のブラケット１３４で固定されており、駆動軸１０
６の軸芯に平行にホイール１３０のスケール上に延出さ
れている。ゼロ度が機械のゼロ（これは、図１に示すカ
ム５６と印刷シリンダー１８との相対的位置である）に
一致するように、ホイール１３０の角度位置が駆動軸１
０６に関して較正された後（ロックナットを使用す
る）、これに応じて、複合したカムディスク１１０の角
度位置が設定されて、正確にタイミング合わせされた出
力パルスが各印刷部１２、１３等へ送られる。第１印刷
部１２の第１ディスクの長穴１１８は、６６インチ（１
６８ｃｍ）サイクル印刷機の機械ゼロ位置の以前１２
５．２度に、すなわち、１９８．８度から７３．６度を
差し引いた角度位置（インク付け位置１５４からＡ度差
し引いた角度）に角度的に較正され、つまりタイミング
合わせされる。次に、引き続く印刷部１３等の各ディス
クの長穴１１８は、先行の印刷部のディスクの長穴１１
８から角度的に１４７．３度位相が遅れている。

【００３４】電子回転式のカムスイッチ１０８を有する
適切な回転スイッチボックスが、米国、イリノイ州６１
０７３、ロスコー、１３６４７メトリックロードのエレ
クトロ・カム・社から販売されている。

【００３５】図５は、回転式のカムスイッチ１０８（４
台の印刷部に関し参照番号１０８（１）、１０８
（２）、１０８（３）、１０８（４））の接続を示す電
気回路図である。各スイッチ１０８は、空気弁の動作を
制御するリレー１３６（１）、１３６（２）、１３６
（３）、１３６（４）を作動し、空気弁は、図１のエア
シリンダー３４を駆動して、インクロール１６を印刷シ
リンダー１８とインク付け接触させ、またこの接触から
離脱せしめる。図１の二つの印刷部１２と１３は、この
場合、４段階の印刷部に拡張されている。

【００３６】カムスイッチ１０８（１）、１０８
（２）、１０８（３）及び１０８（４）は、すべて、図
３と図４に示されているように、スイッチ用の駆動軸１
０６に装着されている。４段階の印刷部１２、１３等
は、それぞれ、エアシリンダー３４を伸縮するための空
気弁を駆動する各リレー１３６（１）、リレー１３６
（２）、リレー１３６（３）、リレー１３６（４）を有
している。リレー１３６（１）は第１印刷部用であり、
リレー１３６（２）は第２印刷部用であり、リレー１３
６（３）と１３６（４）は、図１の搬送方向に設けられ
る、第３と第４の印刷部用である。各印刷部は、プログ
ラム可能な論理コントローラ（ＰＬＣ）を備えた専用の
サブ制御パネルを有しており、ＰＬＣは、第１から第４
印刷部用として、それぞれ、１３８（１）、１３８
（２）、１３８（３）、１３８（４）である。４つのＰ
ＬＣは、線路１４０によって共通の電圧供給線路１４２
へ接続されている。カムスイッチ１０８のそれぞれは、
共通の電圧供給線路１４２と各ＰＬＣとの間に接続され
ている。４つのＰＬＣ１３８（１）、１３８（２）、１
３８（３）、１３８（４）からの出力は、各ＰＬＣと共
通中性線路１４４との間に接続された空気弁リレー１３
６（１）、１３６（２）、１３６（３）、１３６（４）
へそれぞれ与えられる。第１印刷部１２のＰＬＣは、他
に二つの入力側を有しており、一つは、シート供給部１
０の動作を制御する搬送スイッチ１４８からの線路１４
６上にあり、もう一つは、時間遅れ回路を経て搬送スイ
ッチ１４８により制御された搬送リレー１５０を作動さ
せる線路１４９上にある。搬送リレー１５０は、空気弁
７９（図１に示す）を制御し、またその一部でもある。
このリレー１５０は、搬送スイッチ１４８がオンに切換
えられると、作動する。このようにして、供給部１０に
よるシートの搬送を停止しようとする場合、搬送スイッ
チ１４８を手動で開放すると、それに続いてリレー１５
０が作動を停止し、図１のエアシリンダー・ストッパー
８０が延出され、回動アーム６０の動作を停止させ、そ
の結果、カムフォロア・ローラー５８をカム５６から離
脱させる。シートの供給を開始するために、搬送スイッ
チ１４８を閉じると、線路１４９及び搬送リレー１５０
とが作動し、カムフォロア・ローラ５８がカム５６に追
随してシートを搬送させる前に、カムのアクチュエータ
ー８３が近接スイッチ８１（図１に示す）を駆動するま
でに時間遅れがある。この時間遅れによって、第１印刷
部スイッチ１０８（１）は、負のタイミングを有するこ
とができ、これにより、インクロール１６は移動して、
アーム６０が回動して最初のシート４２を送り始める前
に、カム５６の１回転の一部分の間、第１部印刷シリン
ダー１８とインク付けの接触状態になる。また、第２、
第３、及び第４のＰＬＣは、直前のＰＬＣからの連続し
たタイミングの入力を、それぞれ線路１５２（２）、１
５２（３）、１５２（４）から受信する。

【００３７】運転中に、駆動軸１０６が伝動ギアボック
ス８６（図２に示す）によって駆動されても、搬送スイ
ッチ１４８がオフ位置にある場合には、搬送リレー入力
線路１４９のＰＬＣ１３８（１）への入力はなく、ＰＬ
Ｃ相互接続線路１５２（２）、１５２（３）、１５２
（４）には出力が生じない。この状態では、電圧は空気
弁リレー１３６（１）、１３６（２）、１３６（３）、
１３６（４）へは印加されず、従って、空気シリンダー
３４は収縮した位置にあり、インクロール１６は、各印
刷シリンダー１８から一定間隔で離れて接触していな
い。従って、シートは搬送されず、印刷押型２６にはイ
ンクが付着されない。

【００３８】搬送スイッチ１４８が閉じると、待機中の
底部シート４２を搬送するための最初のサイクルが始ま
る前に、遅れがある。前述したように、カム５６が、搬
送シートの同期化のための機械ゼロ位置に対応する半径
方向の位置７０を通過した直後に、近接スイッチ８１が
作動する。シート４２の先端は、カム５６がゼロ位置７
０を通過した後、送りロール５２と５４のニップ５０か
ら、第１部シリンダー１８と押印ロール２０との間のニ
ップまで移動しなければならないので、第１部印刷シリ
ンダー１８は、機械ゼロ位置の前に、インク付けを開始
させることが必要である。ストッパー８０によって、ア
ーム６０が作動状態になってシート４２を搬送する前
に、インク付けを開始させることが必要である。ストッ
パー８０によってアーム６０が作動状態になってシート
４２を搬送する前に、第１部エアシリンダー３４は、印
刷押型２６の先端と終端との間のギャップ２８におい
て、インクロール１６を第１印刷シリンダー１８に係合
させることが必要である。第１部エアシリンダーがリレ
ー１３６（１）により駆動され、押型のギャップ２８が
インク転写点１５４にあるとき、第１部インクロール１
６を印刷用のインク付け位置へ移動するよう、第１印刷
部の回転式カムディスク１１０が、機械ゼロ位置の前に
角度的に設定される。これは、カム５６が機械ゼロ位置
７０に到達する前のカムの最後の回転中に行われ、最初
のシートは、この回転の最後の部分において、搬送機構
６４により搬送されている過程にある。残りのカムスイ
ッチ１０８（２）、１０８（３）、１０８（４）は、次
の印刷部の押型のギャップ２８が、連続した次のタイミ
ングで、インク転送位置１５８等に到達するように、そ
れぞれ相対的に、角度的に設定され、各インクロール１
６は、その押型インク付け位置へ移動する。このように
して、最初の搬送シート４２の先端が印刷機内を通って
送られるとき、その先端は、印刷が前に停止するかまた
は中断しているので、初めてインクが付けられた印刷押
型２６の先端と位置が合う。

【００３９】第１部カムスイッチ１０８（１）は、その
長穴１１８が光源１２６を通過するときに、パルスを発
生し、また、搬送スイッチ１４８が閉じられている場
合、この短いパルスによって、第１ＰＬＣ１３８（１）
はリレー１３６（１）をラッチする連続的出力を生じ
る。このリレーは、搬送スイッチ１４８が再び開くま
で、その状態を保持する。いったんリレー１３６（１）
がラッチされると、第１ＰＬＣ１３８（１）は、出力を
線路１５２（２）へ送り、これによって、第２部のカム
スイッチ１０８（２）からの次のパルスが、第２ＰＬＣ
１３８（２）により第２部リレー１３６（２）をラッチ
する。次に、このようにして、以降同様に、タイミング
された順序で、リレー１３６（３）がラッチされ、さら
に最終的に、第４部のリレー１３６（４）がラッチされ
る。その後、搬送スイッチ１４８が閉じている限り、こ
れらのＰＬＣは、リレー１３６（１）、１３６（２）、
１３６（３）、１３６（４）をすべて連続的にラッチさ
れた状態を続け、すべての印刷部のインク付けは、正常
な印刷運転にあるように、連続的に行われる。

【００４０】しかし、搬送スイッチ１４８が開かれると
直ちに、搬送リレー１５０は、スタック最下底のシート
４２のニップ５０への搬送が完了した後、作動し、直ち
に、供給部１０はシート搬送を停止する。すなわち、搬
送スイッチ１４８が開かれた後、シート搬送が停止する
前に、カム・アクチュエーター８３は、近接スイッチ８
１を通過しなければならない。次に、ニップ５０に入る
この最下底シート４２は、作動状態を続ける送りロール
５２と５４によって、さらに第１印刷部へ送られ、これ
を通る。ここで、搬送リレー１５０が作動を停止し、第
１部のカムスイッチ１０８（１）からの次のパルスによ
り、第１ＰＬＣはリレー１３６（１）をラッチ状態から
開放し、第１部のインクロール１６は、第１部の印刷シ
リンダー１８とのインク付け接触から外れる。これは、
押型のギャップ２８がインク転写点１５４に到達すると
きに発生し、従って、第１部の押型２６が、最後に送ら
れたシート４２の印刷を完了すると、それ以上、インク
はこの印刷押型へ転写されない。リレー１３６（１）が
作動を停止すると、第１ＰＬＣ１３８（１）は、信号を
線路１５２（２）を経て第２リレー１３８（２）へ転送
する。すなわち、これによって、以降同様に、第２部の
リレー１３６（２）は、第２部カムスイッチ１０８
（２）からの次のパルスによって、作動を停止する。こ
れは、順次、押型ギャップ２８がインク転写点１５８に
到達するとき、インクロール１６が第２印刷部１３の印
刷シリンダー１８から離脱する。このようにして、最後
に搬送されたシート４２が、接触した第２部の印刷シリ
ンダーを通過すると、このシート４２はインク付けされ
た第２印刷押型２６により印刷されるが、その後、この
第２印刷部の押型２６のインク付けは停止する。リレー
１３６（３）と１３６（４）は、信号が線路１５２
（３）と１５２（４）において変わるにつれて、同様に
引き続いてラッチ状態から開放される。このようにし
て、最後のシート４２の印刷は、第３と第４の印刷部に
おいて完了するが、その後は、これら各部の印刷押型の
それ以上のインク付けは、引き続いて停止する。

【００４１】従って、本発明により、シート搬送の開始
時に、各印刷押型は、最初に送られたシートが押型と接
触する直前にインク付けされるだけであることは、理解
されるであろう。このようにして、最初とそれに続くシ
ートの過度のインク付けは防止され、その後の最初のシ
ートの正確な多段印刷も確保される。さらに、本発明の
好適な装置により、シートの搬送が停止すると、最後の
シートは、各印刷部において正確に印刷されるが、印刷
押型は、この最後のシートを印刷した後、それ以上イン
ク付けされない。この方法では、最初に搬送されたすべ
てのシートの過度のインク付けが防止され、運転の終わ
りで最後の搬送されたシートの不完全な印刷も防止され
る。

【００４２】シートのスタック４０が気づかづに使い果
たされた場合、印刷押型２６のインク付けを防止するた
め、図１に示されているように、シートセンサー１６０
をスタック４０の位置の下に配置することができる。こ
のセンサー１６０には、光電センサーまたは圧力（接
触）センサーが使用できる。このセンサー１６０が。そ
の上の一枚以上のシートを感知すると、上述のように印
刷が行われる。しかし、センサーがその上にシートを感
知しないとすぐに、搬送リレー１５０が作動しなくなっ
た場合と同様に、信号を第１部のＰＬＣ１３８（１）へ
送る。次に、最後のシートが完全に印刷されるように、
前記ＰＬＣは、引き続いて印刷ロール１６を係合から外
れるように作動するが、印刷押型には、それ以上インク
付けが行われない。

【００４３】図６は、インクロール１６を作動または不
作動にするためのリレー１３８による、搬送スイッチ１
４８、搬送リフト用のカム５６、回転のカムスイッチ１
０８、及びエアシリンダー３４の時間的設定された連続
動作を示されており、この動作は、単一のシートが印刷
機に供給される場合、及び新しい運転でシートが供給さ
れる場合に行われる。縦軸には、１１項目が表記され、
各項目の時系列動作は水平方向へ描かれている。

【００４４】表題の搬送スイッチ（ＦＥＥＤ ＳＷＩＴ
ＣＨ）の最初の行には、搬送スイッチ１４８（図５）
が、短時間スイッチオンし、次にスイッチオフして、単
一のシートが搬送される動作が示されている。その後、
搬送スイッチは、新しい運転でシートを印刷機へ搬送
し、印刷するために、オンに切換えられ、そのままオン
の状態に置かれていることが示されている。

【００４５】表題のゼロタイミング（ＺＥＲＯ ＴＩＭ
ＩＮＧ）の第２行には、カム５６のアクチュエーター８
３が機械ゼロ位置７０を通過する各時間が示しており、
これらのゼロタイミング位置は参照番号７０でもある。
各ゼロタイミング位置７０を通過した直後に、固定スイ
ッチ８１から送られたパルス１６２は、移動しているア
クチュエーター８３がスイッチ８１を通過する時間ごと
に示されている。近接スイッチ１４８へ接続した搬送回
路は、また、各パルス１６２が発生したときに搬送スイ
ッチ１４８がオンかオフかを検知する。この検知は、破
線１６４で図示されている。

【００４６】表題の搬送出力（ＦＥＥＤ ＯＵＴ）の第
３行は、供給装置がシート搬送の動作を行うように、カ
ムフォロア・ローラー５８がカムのドエル６８を自由に
追随できるとき（カムフォロア・ローラー５８がドエル
６８にあるとき、搬送ベルトを押し上げることより）を
示している。パルス１６２が発生して、搬送スイッチ１
４８が閉じているとき（すなわち、オンのとき）、空気
弁７９のリレー１５０は、ラッチされて、シート搬送を
可能にする。しかし、パルス１６２が発生し、搬送スイ
ッチが開いているとき（すなわち、オフのとき）は、ラ
ッチ出力は終了し、このため、リレー１５０により、エ
アシリンダー８０は、搬送ベルトの上昇を防止して、シ
ート搬送を停止する。図６からわかるように、タイミン
グパルス１６２（第２行参照）が搬送スイッチがオンで
あること（第１行参照）を検知すると、直ちに、ラッチ
出力がシート搬送に対し発生する。しかし、次のタイミ
ングパルス１６２が搬送スイッチがオフであることを検
知すると、ラッチ出力は停止して、シート搬送は停止す
る。

【００４７】第４行（表題のスイッチ１）は、第１印刷
部１２の回転スイッチ１０８（１）からのパルス出力を
示している。第１部のＰＬＣ１３８（１）は、搬送出力
（第３行参照）が、パルス１６６が第１部スイッチ１０
８（１）から送られるたびに、ラッチされるか、ラッチ
されないかを検知する。この検知は、破線１６８で示さ
れている。

【００４８】第５行（表題のインクロール１）は、第１
部のインクロール１６が作動状態にあり、すなわち、第
１部印刷シリンダー１８とインク付け係合にあるときを
示している。明らかなように、スイッチパルス１６６
が、搬送出力がラッチされていることを検知すると（検
知１６８により）、第１インクロール１６は係合して、
第１部の印刷シリンダー１８のインク付けを開始する。
逆に、検知１６８が、搬送出力が停止すると、すなわち
オフであることを検知するとすぐに、第１インクロール
が離脱して、関連印刷シリンダー１８のインク付けを停
止する。

【００４９】第６行（表題のスイッチ２）は、第２回転
スイッチ１０８（２）からのパルス１７０と、第１印刷
部のインクロール１６がインク付けしているか、また
は、インク付けから離脱しているかを第２部のＰＬＣ１
３８（２）による検知１７２とを示す。

【００５０】第７行（表題のインクロール２）は、第２
印刷部のインクロールが、インク付けしているか、また
は、インク付けから離脱しているときを示しており、こ
のインク付けは、検知１７２が第１部のインクロールが
インク付けていることを検出すると直ちに、始動する。
また、検知１７２が、第１部のインクロールが離脱した
ことを検出するとすぐにインク付けからの離脱が行われ
る。

【００５１】次の二つの行（表題のスイッチ３とインク
ロール３）は、第３部のスイッチ１０８（３）からのパ
ルス１７４と、第３印刷部のインクロールの作動位置と
不作動位置とを示す。破線１７６は、第３部の各タイミ
ングパルスにおけるインクロールの位置の検知を示す。

【００５２】同様に、最後の二つの行（表題のスイッチ
４とインクロール４）は、第４部のスイッチ１０８
（４）からのパルス１７８と、第４部のインクロールの
位置とを示し、破線１８０は、第４部のインクロールの
位置を制御するための、各パルス１７８における第３部
のインクロールの検知を示している。

【００５３】図６の左の部分は、オフである搬送スイッ
チと搬送出力とで始まっている。次に、搬送スイッチが
オン及びオフになって、単一のシートが搬送される。連
続している印刷部のインクロールが、時間設定された制
御関係において、このシート印刷のインク付け位置に順
番に配列されており、次に、そのシートが各部で印刷さ
れると、インク付けが行われない位置へ連続的に戻る状
態が、明確にわかる。４段階の印刷部を通過する単一シ
ート１８１の経路が、シートが各部で印刷されている通
りに、破線１８２により示されている。この点から、イ
ンクロールは離脱したがインク付けされた直後の印刷プ
レートは、なおもシートを印刷する工程中であることに
留意されたい。

【００５４】図６の右の部分は、再びスイッチオンさ
れ、その後、印刷機を通過する、新規のシートの流れの
連続印刷のために、オンの状態に置かれる。４段階の印
刷部を通るこの新規の流れの最初のシート１８３の経路
は、破線１８４により示されている。

【００５５】従って、単一のシートあるいは連続したシ
ートの流れが印刷機を通る場合であっても、各印刷部の
印刷押型は、最初のシートが印刷部を通過する直前にイ
ンク付けされ、このようにして、印刷押型への過度のイ
ンク付けを防止し、また、最初の（または唯一の）印刷
部による不完全な印刷を防止することが、理解されるで
あろう。

【００５６】また、印刷またはシート搬送が中断される
ような場合、各印刷プレートは、最後のシートを印刷す
るまで、引き続いてインク付けされるが、最後のシート
を印刷した後は、それ以上インク付けされないことも理
解されるであろう。従って、未印刷のシートは、工程の
終わりでは発生せず、また、多段印刷によって、最後の
シートを含む、工程の終りにおけるシートは、すべて適
切に、しかも完全に、すべての印刷部によって印刷され
る。

【００５７】従って、印刷の工程が、一時的にあるいは
不注意によって停止する場合でも、各印刷工程の始めと
終わりにおけるシートの浪費は避けられる。その上、最
も重要なことは、印刷の初めにおけるすべての印刷押型
の過度なインク付けが回避されることである。

【００５８】図５に関して、注目されることは、一個所
以上の印刷部が、たとえ中央部であっても、取り外され
る場合、次の部分のＰＬＣへ接続している先行部分のＰ
ＬＣからの横断信号線路１５２（２、３、また４）は、
最初の入力として常に接続されることである。このよう
にして、存在しているどのような印刷部によるインク付
けの始動と停止の正しいシーケンスが得られる。各印刷
押型は、印刷前に一度インクが付けられるが、最後のシ
ートを印刷した後では、インク付けされない。また、回
転式のカムスイッチ１０８が互いに対して角度的に時間
設定されたならば、そこにあるスイッチの数に関係な
く、複数の印刷部を通して設定された、正確に連続した
タイミングが、正しく付番された回転式のカムスイッチ
を付番場所を占有している印刷部に当てはめることによ
って、簡単に得られる。回転式カムスイッチにより印刷
部が少ない場合には、過剰な回転式のカムスイッチは、
接続されずに置かれる。

【００５９】当然のことであるが、上記の実施例は、本
発明の範囲を限定するものとして構成されるものではな
い。修正及びほかのこれに変わる構造が、特許請求の範
囲に定義されているよう本発明の範囲内にあることは明
らかであろう。

【００６０】例えば、タイミングスイッチまたは装置
は、便宜的に、回転可能に駆動される入力部材を有しま
た３６０度毎に一連の計数、パルス、または信号を発生
するリソルバーあるいはエンコーダから構成することが
できる。各３６０度サイクル中に選択された信号は、コ
ンピュータにより好適に配置されて、適切な出力を発生
し、リレー１３６をすべて制御することができる。この
ようにして、一つのリソルバーまたはエンコーダは、印
刷部１２、１３等のすべてに対しタイミングスイッチ１
０８をすべて含むことができる。

【００６１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
単一のシートあるいは連続したシートの流れが印刷機を
通る場合であっても、印刷押型の過度のインク付けが防
止できるとともに、不完全な印刷を防止することがで
き、さらに、一時的にあるいは不注意によって印刷が停
止する場合でも、各印刷工程の始めと終わりにおけるシ
ートの浪費が避けられる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例によるフレキソ印刷機の概略側面
図である。

【図２】図１に示された構成のシート供給部の部分図で
ある。

【図３】図１と２の実施例に使用された複数の電子回路
式カムスイッチの簡単な斜視図である。

【図４】図３の装置の一つのスイッチカムの軸方向から
見た図である。

【図５】本発明実施例による連続的係合と離脱を制御す
るための制御回路の電気回路図である。

【図６】図１のフレキソ印刷機の本発明実施例による動
作の理論図である。

【符号の説明】

１０ シート供給部 １２、１３ フレキソ印刷部 １４ フレーム構造 １６ インクロール １８ 印刷シリンダー ２０ 押印ロール ２２、２４ 送りロール ２６ 印刷押型 ２８ 隙間（ギャップ） ３０ 受け台 ３２ ピボット ３４ エアシリンダー ３６ 架台 ３８ 下流方向 ４０ スタック ４２ 最下底のシート ４４ 支持面 ４６ 先端供給機構 ４８ ゲート ５０ ロール間隔 ５２、５４ 送りロール ５６ カム ５８ カムフォロア・ローラ ６０ 回動アーム ６２ ギア伝動装置 ６４ 搬送機構 ６６ 駆動 ６８ ドエル ７０、７２、７４、７６、７８ 位置 ７９ 空気弁 ８０ ストッパー ８１ 固定近接スイッチ ８２ スイッチボックス ８３ アクチュエーター ８４ 駆動装置 ８６ ギアボックス ８８ フレーム構造 ９０ 入力軸 ９２、９６、１００、１０４ プーリー ９４、１０２ タイミングベルト ９８ 横ばり １０６ 駆動軸 １０８ カムスイッチ １１０ カムディスク １１２、１１４ セグメント １１６ 六角ナット １１８ 長穴 １２０ フォトカプラー １２２、１２４ 脚 １２６ 光源 １２８ フォトセル １３０ タイミング・ホイール １３２ タイミング指針 １３４ ブラケット １３６ 空気弁リレー １３８ プログラム可能な論理コントローラ（ＰＬＣ） １４０、１４２、１４４、１４６、１４９、１５２ 線
路 １４８ 搬送スイッチ １５０ 搬送リレー １５４、１５８ インク転送位置 １６０ シートセンサー １６２、１６６、１７０、１７４、１７８ パルス １６４、１６８、１７２、１７６、１８０ 検知 １８１ 単一シート １８２、１８４ 破線 １８３ シート

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷装置にして、フレーム構造と、前記
   フレーム構造に支持され、運転中に装置サイクルごとに
   １度回転する回転可能に駆動される複数の印刷シリンダ
   ーと、前記フレーム構造に回転可能に装着され、前記複
   数の印刷シリンダーにインク付けするための関連した複
   数のインクロールと、前記複数の印刷シリンダーに関連
   する前記複数のインクロールを相対的に移動して、相互
   に係合しまた係合から離脱せしめるための複数の移動手
   段と、シートを前記複数の印刷シリンダーへ搬送し、前
   記複数の印刷シリンダーにより印刷せしめるための供給
   部と、シートを搬送するために前記供給部をスイッチオ
   ンし、搬送中のシートを停止するために前記供給部をス
   イッチオフするための搬送スイッチと、前記複数の印刷
   シリンダーと同期して作動し、各装置サイクルごとに出
   力パルスを発生する複数のタイミング装置と、前記搬送
   スイッチがスイッチオンして前記複数の移動手段を制御
   し、これにより前記複数のインクロールと前記複数の印
   刷シリンダーとの係合を行うときに、前記出力パルスに
   よって駆動される複数のコントローラとを備え、前記供
   給部により送られた各シートを連続的に印刷する前記複
   数の印刷シリンダーとその関連するインクロールが交互
   に直列に配置され、前記複数のタイミング装置は相互に
   対して角度的に時間設定され、前記搬送スイッチがスイ
   ッチオンされた後、前記複数の印刷シリンダーとその関
   連のインクロールが連続的係合を行うことを特徴とする
   印刷装置。
2. 【請求項２】 前記供給部が連続的に駆動されるカム
   と、前記カムにより駆動されるカムフォロアと、前記カ
   ムフォロアが前記カムを追随するのを防止することによ
   り前記カムフォロアを作動不能にするための不能化手段
   とを有し、前記搬送スイッチによって前記供給部をスイ
   ッチオン及びオフすることにより、前記不能化手段を駆
   動して、前記カムフォロアを作動または作動を停止する
   ことを特徴とする請求項１に記載の印刷装置。
3. 【請求項３】 前記カムの所定の位置を検知するための
   検知手段を含み、前記検知が前記不能化手段と相互に接
   続し、前記カムの次の所定位置が検知されるまで前記ス
   イッチがスイッチオンされるとき、前記カムフォロアが
   作動状態になるのを遅延せしめ、また、前記カムの前記
   次の所定位置が検知されるまで前記コントローラが前記
   出力パルスに駆動されないことを特徴とする請求項２に
   記載の印刷装置。
4. 【請求項４】 前記検知手段が前記カム上のアクチュエ
   ーターと前記カムに隣接する近接スイッチとを含んでい
   ることを特徴とする請求項３に記載の印刷装置。
5. 【請求項５】 前記インクロールが、前記フレーム構造
   に回転可能に支持された受け台に回転可能に装着され、
   また、前記移動手段が前記受け台上で作動するエアシリ
   ンダーを含んでいることを特徴とする請求項１〜４のう
   ちのいずれかの項に記載の印刷装置。
6. 【請求項６】 前記複数のタイミング装置は、前記搬送
   スイッチがスイッチオフするとき、前記複数の印刷シリ
   ンダーとその関連のインクロールの連続的な係合からの
   離脱を前記コントローラに生ぜしめる請求項１〜５のう
   ちのいずれかの項に記載の印刷装置。