JPH0796144B2 - 水平式連続鋳造法における鋳込方法 - Google Patents

水平式連続鋳造法における鋳込方法

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JPH0796144B2
JPH0796144B2 JP2067894A JP6789490A JPH0796144B2 JP H0796144 B2 JPH0796144 B2 JP H0796144B2 JP 2067894 A JP2067894 A JP 2067894A JP 6789490 A JP6789490 A JP 6789490A JP H0796144 B2 JPH0796144 B2 JP H0796144B2
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健郎 青木
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、鋳片を水平に引抜く方式の水平連続鋳造法
において、非金属介在物の少ない清浄な鋳片を製造する
ための鋳込方法に関する。
従来の技術 従来の水平式連続鋳造法は、例えば第5図に示すよう
に、取鍋(1)内の溶湯(4)をゲートバルブ(2)、
レードルノズル(3)を介してタンディッシュ(5)に
供給し、タンディッシュの下部に水平に突設したタンデ
ィッシュノズル(6)を介して鋳型(7)に注入し、鋳
片(8)を水平に引抜く方式であり、タンディッシュ
(5)と鋳型(7)が水平に接続されているのが特徴で
ある。
この水平式連続鋳造法は竪型あるいは湾曲型の連続鋳造
法に比べて、溶鋼静圧に起因する鋳片のバルジングがな
く安定した内質の鋳片を得ることができる等の利点を有
するが、鋼の横型連続鋳造の実用化にはなお解決すべき
問題が残されている。
発明が解決しようとする課題 従来の水平式連続鋳造法の問題点の一つは、鋳込み開始
時にタンディッシュ内の非金属介在物が溶湯に巻込まれ
て鋳片品質を劣化させるという問題である。
すなわち、鋳込開始時にはタンディッシュ(5)内に湯
溜りができていないため、取鍋から落下する溶湯流によ
りタンディッシュ(5)の内壁の耐火煉瓦やモルタルの
破片を洗い流し、これらの非金属介在物が溶湯と共にタ
ンディッシュノズル(6)より流出し鋳込まれることに
より、鋳片(8)の内部品質の欠陥を引き起こす原因と
なる。
もう一つの問題は、タンディッシュ内に湯溜りができて
から生ずる非金属介在物の含有の問題である。
取鍋(1)からの溶湯落下流は大きな運動エネルギーを
有しており、このためタンディッシュ(5)内の溶湯が
第5図矢印で示すように激しく流動する。
また、取鍋からの落下流はタンディッシュの湯面に落下
し、その際にタンディッシュの湯面上に浮いているスラ
グ等をたたき込み、空気の巻き込みを引き起こすととも
に溶湯中の脱酸元素等の易酸化性の成分を空気酸化させ
非金属介在物を生成させる。
このようにして生成したタンディッシュ内の非金属介在
物は、タンディッシュ(5)と鋳型(7)が直結されて
いるため乱流状態のまま鋳型に導かれ、前記と同じ欠陥
をもたらすのである。
なお、このような問題の解決策として、特開昭63-22484
3号公報にはタンディッシュ出口部をプラグで開閉する
方法が提案されているが、この方法ではプラグが破壊す
る危険性があるのみならず、鋳型内に流入する溶鋼流に
ブラグが巻き込まれてタンディッシュノズルに引掛った
りして容易にモールド内への溶鋼注入が行えない等の問
題があり、好ましくない。
この発明は、これらの問題を解決するためになされたも
のであり、タンディッシュ内で非金属介在物の浮上分離
を促進して溶鋼の清浄化をはかり、かつ容易に溶湯を鋳
型に注入し得る鋳込方法を提案しようとするものであ
る。
課題を解決するための手段 この発明者は、タンディッシュ内で溶湯中の非金属介在
物を浮上分離させる方法について種々検討した結果、次
に記載することを知見した。
非金属介在物の浮上分離には、タンディッシュ内の溶湯
の流動状態および介在物の粒度が重大な影響を及ぼす。
流動する溶湯中に存在する非金属介在物は、比重差によ
る浮力と流動の粘性抵抗力を受ける。浮力は介在物の比
重差と体積の積に比例し、粘性抵抗力は表面積と流速の
自乗の積に比例する。この両者の力の釣合いで非金属介
在物が浮上するか、流動する溶湯に巻き込まれるかが決
まる。
すなわち、浮力が粘性抵抗に勝れば介在物は浮上する
し、粘性抵抗力の方が勝れば流れに巻き込まれる。粘度
については小さくなるほど単位体積当りの表面積が大き
くなるので粘性抵抗力が勝り流れに巻き込まれ易い。
また、煉瓦やモルタルのくずは比較的粒度が大きいので
溶湯中で比重差により浮上分離し易い。
また、タンディッシュ内に一定レベルの湯溜りができた
後に空気酸化やその他の原因で生ずる非金属介在物は、
タンディッシュ内に湯溜りがない場合に溶湯流に洗われ
て発生する非金属介在物に比べて粒度が小さい(<200
μm)ため、特に乱流状態では浮上分離が困難となる。
このような微細介在物を浮上分離させるには粘性力を抑
えることが必要であり、このためには流速の低下すなわ
ち層流化(鎮静化)が必要である。また溶湯中の介在物
が湯面まで浮上するには時間が必要であり、従って鎮静
化された流れの道程は長い程好ましい。
この発明は以上の知見に基づいてなされたものであり、
その要旨は、タンディッシュ内に溶湯表面より高い環状
の仕切壁を設けて内室と環状室の2室に区分し、溶湯を
前記内室と環状室とに分離するとともに、前記環状仕切
壁下部に穿設した連通孔を介して内室内の溶湯を環状室
に流入させるとともに、当該環状室内を通流させてタン
ディッシュノズルに導き鋳込む方法である。
また、上記の方法とスライドゲートバルブとを組合せ、
鋳込開始前にタンディッシュノズルと鋳型との間に挟設
したスライドゲートバルブを閉じ、タンディッシュ内の
溶湯が所定のレベルに達した後ゲートバルブを開いて鋳
込を開始する方法を採用することもできる。
作用 この発明において、タンディッシュ内に溶湯表面より高
い環状の仕切壁を設けて内室と環状室の2室に区分し、
溶湯を前記内室と環状室とに分離する構造とするととも
に、環状仕切壁の下部に穿設した連通孔を介して溶湯が
内室→連通孔→環状室→タンディッシュノズルの順に流
れるようにしたのは、タンディッシュ内における溶鋼の
沈静化をはかるためである。このような手段をとること
によりタンディッシュ内の溶鋼の沈静化がはかられる理
由を以下に説明する。
なお、ここでいう環状の仕切壁および環状室の断面形状
については、円形に限るものでないことはいうまでもな
い。
溶湯の流れを沈静化する方法としては、壁への衝突を
利用する方法と、絞りがある。
は流動方向の変換と流れを広げることにより流速を低
下させる効果があり、は流れの変動、特に時間的な変
動を抑制する効果がある。
タンディッシュ内に環状の仕切壁を設置し、内室に受け
た溶湯を仕切壁に穿設した連通孔を通じて環状室に導く
ことにより、連通孔を通過する際の絞り効果により流れ
の変動が抑制され、取鍋からの溶湯落下流によって生ず
る激しい乱流の範囲は内室内に限られ、さらに連通孔を
通過した溶湯が環状室内壁に衝突し反転することによっ
て流速が低下し、環状室内は沈静化されて層流の非常に
ゆっくりした流れとなり、比較的粒度の大きい煉瓦くず
やモルタル片等の非金属介在物ばかりでなく、微細な非
金属介在物も浮上分離する。
また、鋳込を開始する前に、タンディッシュノズルと鋳
型との間に挟設したスライドゲートバルブを閉じ、2室
に区分されたタンディッシュ内に所定のレベルまで溶湯
を貯えてから鋳込を開始する方法では、タンディッシュ
内に溶湯が所定のレベルに達する間に、比較的粒度の大
きい非金属介在物および微細な非金属介在物が共に内室
および環状室内で浮上分離するとともに、スライドゲー
トバルブを開いて鋳込を開始してからも環状室内を流れ
る間に非金属介在物が浮上分離する。
タンディッシュ内の溶湯は当該タンディッシュ下部に突
設したノズルより鋳型へ鋳込まれるので、浴面に浮上し
た非金属介在物が鋳型に鋳込まれることはない。
実施例 第1図はこの発明方法を実施するための装置構成例(円
形の仕切壁および環状室を使用した例)を示す概略縦断
側面図、第2図は同上装置の平面図であり、(10)は環
状仕切壁、(11)は連通孔、(12)は内室、(13)は環
状室、(14)はタンディッシュ出口、(15)はスライド
ゲートバルブである。
取鍋からの溶湯落下流によって生ずる乱流を環状室(1
3)に持ち込まないためには、環状室(13)と内室(1
2)の形状的なバランスも大事な要素であることから、
環状仕切壁(10)の外径はタンディッシュ(5)の内径
の1/3以上にするのが望ましい。
連通孔(11)の直径は小さいほど絞り効果により流れの
変動を抑制する効果を発揮するので、特に限定するもの
ではないが環状室(13)の幅以下にするのが好ましい。
また、この連通孔の位置は落下流の影響を避けるためタ
ンディッシュの底に近い位置で、かつタンディッシュ出
口までの距離ができるだけ長くなる位置に設けるのが好
ましい。これは、タンディッシュ出口(14)までの距離
が短かいと非金属介在物の浮上分離が不十分となるため
である。なおここでは、タンディッシュ出口(14)と正
反対の位置に連通孔(11)を設けた場合を例示した。
スライドゲートバルブ(15)は、周知の通り固定板(15
-1)の間に介在させた摺動板(15-2)を油圧シリンダー
(15-3)で駆動する方式であり、材質は通常カーボン煉
瓦で製造される。また、これとは別にタンディッシュ内
溶鋼と同一の組成を有する薄鋼板で製作したものを用い
ることもできる。
上記装置において、内室(12)内の溶湯は取鍋からの落
下流により激しく流動するが(第1図矢印参照)、環状
室(13)内では非金属介在物の浮上分離に必要な沈静化
された流れが確保される。
また、第3図および第4図はこの発明の他の実施例を示
すもので、タンディッシュ出口(14)から最も遠い位置
に連通孔(11)を設けるとともに、温度降下を考慮して
タンディッシュ側壁に誘導加熱コイル(17)を埋設し、
さらに加熱コイルの加熱ロスを避けるためタンディッシ
ュ出口(14)を側壁に設けず、タンディッシュ底部から
L形に鋳型へ接続したものである。
この場合は連通孔(11)の位置がタンディッシュ出口か
ら最も遠い位置にあるため、非金属介在物の浮上分離に
必要な時間が十分に確保される。
実施例1 第1表に示す仕様のタンディッシュおよび鋳型を用い、
引抜速度0.5〜1.0m/minでSUS 304、SUS 316、SUS 321、
SUS 310のステンレス鋼の鋳片を製造し、得られた各鋳
片を第5図に示す従来の鋳込法で鋳造して得られた鋳片
と比較調査した結果を第2表に示す。
第2表より明らかなごとく、本発明法により、非金属介
在物のタンディッシュ内での浮上分離が促進されたため
鋳型内に持ち込まれるものが減少し、製品の非金属介在
物原因の格下げ率を著しく減少させることができた。
発明の効果 以上説明したごとく、この発明方法によれば、タンディ
ッシュ内で溶湯を沈静化させることができるので、非金
属介在物の浮上分離が促進され、内部品質の清浄な鋳片
を容易に製造できるという大なる効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明方法を実施するための装置構成例を示
す概略縦断側面図、第2図は同上装置の平面図、第3図
はこの発明の他の実施例装置を示す概略縦断側面図、第
4図は同上装置の平面図、第5図は従来の水平式連続鋳
造設備の鋳込部を示す概略縦断側面図である。 1…取鍋 5…タンディッシュ 6…タンディッシュノズル 7…鋳型、8…鋳片 10…環状仕切壁、11…連通孔 12…内室、13…環状室 14…タンディッシュ出口 15…スライドゲートバルブ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳片を水平に引抜く方式の水平連続鋳造法
    において、タンディッシュ内に溶湯表面より高い環状の
    仕切壁を設けて内室と環状室の2室に区分し、溶湯を前
    記内室と環状室とに分離するとともに、前記環状仕切壁
    下部に穿設した連通孔を介して内室内の溶湯を環状室に
    流入させるとともに、当該環状室内を通流させてタンデ
    ィッシュノズルに導き鋳込むことを特徴とする水平式連
    続鋳造法における鋳込方法。
JP2067894A 1990-03-16 1990-03-16 水平式連続鋳造法における鋳込方法 Expired - Lifetime JPH0796144B2 (ja)

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