JPH079595Y2 - 圧電式アクチュエータ - Google Patents

圧電式アクチュエータ

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JPH079595Y2
JPH079595Y2 JP1988156632U JP15663288U JPH079595Y2 JP H079595 Y2 JPH079595 Y2 JP H079595Y2 JP 1988156632 U JP1988156632 U JP 1988156632U JP 15663288 U JP15663288 U JP 15663288U JP H079595 Y2 JPH079595 Y2 JP H079595Y2
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JP
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piezoelectric element
seal member
tubular body
piezoelectric
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JP1988156632U
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JPH0276859U (ja
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昭 和地
英夫 渋川
峯久 林
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大倉電気株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は積層圧電素子(以下、「圧電素子」という。)
を使用した制御弁アクチェータ等のアクチェータに関
し、特に気中水分の存在を原因として電極材料イオンが
圧電素子材料の内部へ移動する現象、即ちマイグレーシ
ョンを防止した圧電式アクチュエータに関する。
従来の技術 小形で大きな機械力を確実に発生する積層構造の圧電素
子が最近開発され注目されている。典型的な圧電素子
は、厚さ0.115mmで一辺5mmの正方形の圧電材料膜片と電
極とを交互に数百枚積み重ね高さ約20mmの寸法を有する
高温焼結したセラミック製品であり、150VDCの最高駆動
電圧の印加に応じて約16μmの微小な伸びを生ずる。ま
た伸びないように機械的に拘束して駆動電圧を印加する
と最大で約85kgfの力を発生する。ストロークは微小で
あるが力持ちである点に着目し、ストロークを機械的に
拡大して制御弁やワイヤドット式プリントヘッド等に利
用されている。
この圧電素子においては、厚さ0.115mmの薄い圧電材料
の両面に銀が主成分である電極を焼付け150VDCまでの駆
動電圧を加えるので、圧電材料内の電界強度は非常に大
きい。湿度が高く気中水分が多いときには、銀を主成分
とした電極の成分が高電界の作用でイオン化し、そのイ
オンが電解作用で圧電材料の内部及び外周部を移動しさ
らに還元析出し、著しい場合には正負電極間を短絡する
こともある。このようなイオン移動による電極材料の電
解析出現象はマイグレーションと呼ばれる。
高湿度、高温、長時間に亘る静的高電界を連続印加等の
条件がマイグレーションを誘発し易い。
考案が解決しようとする課題 ワイヤドット式プリントヘッド等においてはパルス状の
高電界が短時間印加されるだけであり、長時間に亘る静
的高電界の連続印加がないので一般にマイグレーション
の問題は生じない。しかし制御弁の場合のように、長時
間に亘る静的高電界の連続印加が避けられず、マイグレ
ーションの問題が生じ易い用途もある。
マイグレーション防止対策として、圧電材料の材質改善
及び電極材質の改善が進められているがなお研究段階で
ある。対症療法的にエポキシ樹脂コーティング等による
防湿、有機材料製「O」リング利用の防湿等が試みられ
ているが、満足できるマイグレーション防止効果は得ら
れていない。これはエポキシ樹脂や「O」リングの有機
材料の湿気拡散侵入に対する阻止力が不十分であるため
と考えられる。
金属材料による封止法も提案されており、防湿の点では
効果を挙げているが、一般に構造が複雑で高価となる欠
点を免れない。
従って本考案の目的は、簡単な構造によりマイグレーシ
ョンを防止した圧電式アクチュエータを提供するにあ
る。
問題点を解決するための手段 第1A図及び第1B図の実施例を参照するに、本考案の圧電
式アクチュエータは、両端が可撓性シール部材12、21で
密封された乾燥ガス封入の剛性筒体11、前記筒体11内に
おいて前記シール部材12、21に対向端が結合された積層
圧電素子17、前記筒体11に気密に取付けられ且つ前記圧
電素子17に接続された端子26、及び前記筒体11の一端の
シール部材21を当該端にと共に前記筒体の当該端と当該
シール部材に結合された前記積層圧電素子の一端との間
の距離を調整可能にする調整部材20、23を備えてなる構
成を用いる。
第1A図の例においては圧電素子17の両端が温度補償棒19
及びセンターロッド14を介してシール部材21及び12にそ
れぞれ結合されているが、湿度補償棒19及びセンターロ
ッド14は本考案の必須要件ではなく、圧電素子17の両端
を直接にシール部材21及び12に結合してもよい。
作用 図示例の圧電式アクチュエータでは、圧電素子17を乾燥
ガス封入の剛性筒体11の中に固定する簡単な構造により
圧電素子17を湿気から遮断しているので、マイグレーシ
ョンを効果的に防止することができる。
また剛性筒体11に気密に取付けられた端子26が圧電素子
17に接続されているので端子26に印加された電圧がその
まま圧電素子17に印加されこれを駆動する。しかも圧電
素子17の一端が結合されたシール部材21はキャップ20及
び調整ねじ23を介して剛性筒体11に固定されているの
で、上記端子26に印加された電圧によって駆動される圧
電素子17の伸縮はそのまま圧電素子17の他端に結合され
た可撓性シール部材12に伝えられ、その撓みをアクチュ
エータの出力として外部に作用させることができる。
こうして、本考案の目的である「簡単な構造によりマイ
グレーションを防止した圧電式アクチュエータ」の提供
が達成される。
実施例 第1A図及び第1B図は本考案の圧電式アクチュエータを制
御弁に適用した実施例の平面図及び縦断面図を示す。両
図において、ベース1の入口2へ流体が流量Q1で流入
し、出口13から流量Q2で流出する。ベース1の中央開口
に「O」リング4を介してノズル5が載置される。フラ
ッパ6がリターンばね7によってノズル5から離される
方向の力を受けながら支承される。ベース1の頂面に
「O」リング8を介して載置されたフランジ9がねじ10
によりベース1に固定される。このねじ10の締付けによ
り「O」リング4、8が適当に押しつぶされる。
圧電素子を保持する剛性筒体11の下端面とフランジ9の
頂面との間に可撓性シール部材12を介在させ、溶接部13
において剛性筒体11の下端、フランジの頂面9及びシー
ル部材12の三者を気密に一体化して結合する。好ましく
は、剛性筒体11を以下に述べる金属製とし、可撓性シー
ル部材12を金属製ダイヤフラムとし、溶接部13をレーザ
溶接によって形成する。シール部材12は中央に開口を有
し、センターロッド14の軸部がこれを下向きに貫通して
延在するが、センターロッド14の基部はシール部材12の
上側に留る。カラー15が下方からセンターロッド14の軸
部に嵌合し、プロジェクション溶接部16においてセンタ
ーロッド14の基部、シール部材12の中央開口周縁部及び
カラー15の三者が気密に一体的に結合される。
センターロッド14の頂面には圧電素子17の下端が接着さ
れている。図示例の圧電素子17の表面は絶縁物18で被覆
され、その絶縁物18が防湿機能をも果す。センターロッ
ド14の下端は、リターンばね7により押上げられている
フラッパ6に当接する。圧電素子17の上端には温度補償
棒19が接着される。剛性筒体11の上端がキャップ20と可
撓性シール21とによって封止され、温度補償棒19の頂面
が可撓性シール21の下側表面に当接する。剛性筒体11の
上端、キャップ20及びシール部材21の三者は、溶接部22
において一体化され気密に結合される。好ましくは、溶
接部22をレーザ溶接によって形成する。
上端の可撓性シール21と下端の可撓性シール12とによっ
て封止された剛性筒体11の内部空間には乾燥ガスが封入
され、圧電素子17を湿気から防護する。
調整ねじ23がキャップ20のねじ孔を介してシール部材21
の上側表面に当接する。この調整ねじ23とキャップ20と
は、請求の範囲に記載した「筒体の一端のシール部材を
当該端に固定すると共に前記筒体の当該端と当該シール
部材に結合された前記積層圧電素子の一端との間の距離
を調整可能にする調整部材」を構成する。調整ねじ23の
回転によるその上下動が、シール部材21、温度補償棒1
9、圧電素子17及びセンターロッド14を介してフラッパ
6に伝達されるので、ノズル5とフラッパ6との間の間
隙gを調整ねじ23の回転によって調整することができ
る。ロックナット24は、調整ねじ23を所要位置に締付け
て制御弁の開度設定を維持する。
剛性筒体11の適当位置にハーメチックシール部25を介し
て端子26を気密に取付け、その端子26を圧電素子17に接
続する。図示例では、端子26を金属管とし、これを剛性
筒体11の側壁へはんだ付けすることによってハーメチッ
クシール部25を形成し、圧電素子17からのリード線27を
端子26の金属管を通して外部へ引出した後、その金属管
をはんだ付けで封止している。端子26に加えられる駆動
電圧は、リード線27により圧電素子17に印加される。
作用を説明する。圧電素子17が長さ60mmであり150VDCの
駆動電圧に対し約40μmの伸びを示すとすると、駆動電
圧が0Vの時にノズル5とフラッパ6との間の間隙gが最
大約40μmとなるように調整ねじ23によって設定をす
る。第1B図の構造では150VDCの駆動電圧が印加された時
に、上記間隙がg=0となり流出流量がQ2=0となる。
実際にはリークがあるために、流出流量Q2は完全には零
にならないが、ノズル5とフラッパ6との接触面の仕上
げを良くするか、又はそれらをゴムなどの弾性体製とす
るならば流出流量Q2をほぼ完全に零とすることができ
る。
圧電素子17のストロークが非常に短いので、温度変化に
よって上記間隙gの大きさが変化しないように温度補償
をするのが普通である。圧電素子17の熱膨張係数は約‐
6x1016(1/℃)という負の値であるので、剛性筒体11は
膨張係数が殆ど零であるインバー等の金属製とすること
が望ましい。温度補償棒19の材料としては、膨張係数が
大きいステンレス鋼やアルミニウム等を使用し、間隔g
の大きさが温度により変化しないようにする。
乾燥空気や窒素ガス等の不活性な乾燥ガスを導入する前
に筒体11に対して真空ベーキングによる脱ガス処理を
し、その乾燥ガス導入後に上記端子26のパイプをはんだ
で封止して密封防湿構造とする。脱ガス処理時のガスの
出入には上記端子26のパイプを利用できるが、別に専用
孔を設けてもよい。
以上の説明において、可撓性シール部材12、21をダイヤ
フラムであるとしたが、このシール部材は気密な可撓性
の封止部材であれば足り、金属ベローズ等の他の材料を
使用してもよい。圧電素子17の位置調整を調整ねじ23に
よるとしたが、この調整手段はねじに限定されるもので
はない。可撓性シール部材12、21に対する溶接部13、16
及び22をレーザ溶接又はプロジェクション溶接によるも
のとしたが、電子ビーム溶接その他の適当な溶接方法に
よりこれらの溶接部を形成してもよい。
第1B図の構造は、端子26に加えられる駆動電圧が零であ
るときにフラッパ6をリターンばね7によってノズル5
から離れる方向に押上げて間隔gを最大値に保ち弁を開
いた状態に置くので、常開(NO)形構造である。フラッ
パ6をノズル5の下側に配置した構造とすれば、常閉
(NC)形構造にできることは説明するまでもない。
本考案を制御弁に適用した実施例について説明したが、
本考案の用途はこれに限定されるものではない。
考案の効果 以上詳細に説明した如く、本考案による圧電式アクチュ
エータは、両端が可撓性シール部材で密封された乾燥ガ
ス封入の剛性筒体、前記筒体内において前記シール部材
に対向端が結合された積層圧電素子、前記筒体に気密に
取付けられ且つ前記圧電素子に接続された端子、及び前
記筒体の一端のシール部材を調整自在に当該端に固定す
る調整部材を備えてなる構成を用いるので、次の効果を
奏する。
(イ)気中水分によるマイグレーションを防止すること
ができる。
(ロ)高湿度の環境でも信頼性が極めて高いアクチュエ
ータを提供することができる。
(ハ)作動側のシール部材12が損傷を受けても他方のシ
ール部材21が健全であれば、正常動作を少なくとも暫時
は確保できるので、一部損傷時にもねばり強い動作を期
待することができる。
【図面の簡単な説明】
第1A図は一実施例の平面図、第1B図はその縦断面図であ
る。 1…ベース、2…入口、3…出口、4、8…Oリング、
5…ノズル、6…フラッパ、7…リターンばね、9…フ
ランジ、10…ねじ、11…剛性筒体、12、21…可撓性シー
ル部材、13、22…溶接部、14…センターロッド、15…カ
ラー、16…プロジェクション溶接部、17…圧電素子、18
…絶縁材、19…温度補償棒、20…キャップ、23…調整ね
じ、24…ロックナット、25…ハーメチックシール部、26
…端子、27…リード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−125673(JP,A) 特開 平1−146379(JP,A) 特開 平2−137282(JP,A) 実開 昭64−39664(JP,U) 実開 平2−42457(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が可撓性シール部材で密封された乾燥
    ガス封入の剛性筒体、前記筒体内において前記シール部
    材に対向端が結合された積層圧電素子、前記筒体に気密
    に取付けられ且つ前記圧電素子に接続された端子、及び
    前記筒体の一端のシール部材を当該端に固定すると共に
    前記筒体の当該端と当該シール部材に結合された前記積
    層圧電素子の一端との間の距離を調整可能にする調整部
    材を備えてなる圧電式アクチュエータ。
JP1988156632U 1988-12-02 1988-12-02 圧電式アクチュエータ Expired - Lifetime JPH079595Y2 (ja)

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JPH0276859U JPH0276859U (ja) 1990-06-13
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JP4562878B2 (ja) * 2000-08-04 2010-10-13 Necトーキン株式会社 圧電アクチュエータ
JPWO2011040330A1 (ja) * 2009-10-01 2013-02-28 株式会社堀場エステック 流量調整弁及びマスフローコントローラ

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JPH0276859U (ja) 1990-06-13

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