JPH0794698A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JPH0794698A
JPH0794698A JP5257792A JP25779293A JPH0794698A JP H0794698 A JPH0794698 A JP H0794698A JP 5257792 A JP5257792 A JP 5257792A JP 25779293 A JP25779293 A JP 25779293A JP H0794698 A JPH0794698 A JP H0794698A
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悟 村上
Yoichi Hosokawa
洋一 細川
Hiromi Maeda
博巳 前田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 駆動ゲートを減少させ、効率の良い安価な画
像読取装置を提供する。 【構成】 区分されたn個の第1ブロックB1,2,....
n に駆動電圧を順番に印加する駆動側をさらにx個毎
にy個の第2ブロックC1,2,....y に区分し、該1
の第2ブロックC1,2,....y 内のx個の第1ブロッ
クB1,2,....x を単位に順番に第1の駆動電圧(D
1 ,D2 ,……Dy )を印加する第1の印加手段と、各
第2ブロックC1,2,....y 間で相対的に同一位置に
ある第1ブロックB1,2,....x を単位に順番に第2
の駆動電圧(E1 ,E2 ,……Ex )を印加する第2の
印加手段と、前記第1の駆動電圧(D1 ,D2 ,……D
y )と第2の駆動電圧(E1 ,E2 ,……Ex )とが同
時に第1ブロックB1,2,....n に印加した時、当該
第1ブロック内のm個の光電変換素子10,12を単位
に駆動させる駆動電圧を印加する抵抗Rd,Reから成
る加算回路とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像読取装置に関し、さ
らに詳しくは、ファクシミリ,イメージスキャナ,デジ
タル複写機,電子黒板などの原稿上の画像を時系列的に
読み取る装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクシミリなどの原稿読み取り
部には、電荷結合素子(charge coupled device;CC
D)を用いた縮小光学系の画像読取装置に代わって、一
般に密着型イメージセンサと呼ばれる画像読取装置が使
用されている。この画像読取装置は、ガラス基板上にア
モルファスシリコンa-Siなどの薄膜半導体から成る光電
変換素子が一次元状に複数形成されたもので、原稿上の
画像を等倍で読み取ることができる。光電変換素子には
通常フォトダイオードが用いられるが、フォトダイオー
ドに生じる光電流は極めて微弱であるため、この光電流
をフォトダイオードの接合容量に一旦蓄積させてから検
出する電荷蓄積法が広く採用されている。また、画像読
取装置は光電変換素子の数が非常に多くなるため、通常
はスイッチング素子の数が少なくて済むマトリックス駆
動方式が採用されている。
【0003】ここで、電荷蓄積法によるマトリックス駆
動方式の画像読取装置の一例を図面に基づき簡単に説明
する。
【0004】図14に示すように、従来の画像読取装置
には光電変換素子としてのフォトダイオード1がm×n
個配列され、これらフォトダイオード1にブロッキング
ダイオード2が逆極性で直列に接続されている。これら
対を成すフォトダイオード1やブロッキングダイオード
2は、m個毎にn個のブロックB1,2,... Bn に区分
されている。そして、ブロッキングダイオード2のアノ
ード端子は、各ブロックB1,2,... n 毎に共通する
バッファゲート3を介してシフトレジスタ4の各出力端
子に接続されている。
【0005】一方、フォトダイオード1のアノード端子
は各ブロックB1,2,... n 間で相対的に同一位置に
あるもの同士共通する電流増幅回路IV1,IV2,...
mを介して積分回路IN1,IN2,... INm に接続さ
れている。さらに、積分回路IN1,IN2,... INm
はサンプルホールド回路SH1,SH2,... SHm とマル
チプレクサ回路MPXと増幅回路5とが接続されてい
て、これら電流増幅回路IV1,IV2,... IVm と、積
分回路IN1,IN2,... INm と、サンプルホールド回
路SH1,SH2,... SHm と、マルチプレクサ回路MP
Xと、増幅回路5とにより、フォトダイオード1から流
れ出す電流I1,2,... m を時間積分等するための信
号処理回路が構成されている。
【0006】この画像読取装置によれば、図15のタイ
ムチャートに示すように、シフトレジスタ4に入力され
たデータ入力パルスDinは、クロックパルスCLKにし
たがってシフトレジスタ4内を順にシフトしていき、そ
の各出力端子から順番に出力される。これにより、各フ
ォトダイオード1にブロックB1,2,... n 単位で順
番に駆動電圧が印加されることになる。駆動電圧が印加
されたフォトダイオード1には、その接合容量に蓄積さ
せられている光信号に相当する電流I1,2,... m
流れ、各電流増幅回路IV1,IV2,... IVm により増
幅され、さらに積分回路IN1,IN2,... INm と、サ
ンプルホールド回路SH1,SH2,... SHm と、マルチ
プレクサ回路MPXと、増幅回路5から成る信号処理回
路により、フォトダイオード1から流れ出す電流I1,
2,... m が信号処理されて出力電圧Vout が得られ
る。このようにして、各フォトダイオード1の電気信号
は、シフトレジスタ4等によりブロックB1,2,...
n 単位で順次走査され、1つのブロック内のチャンネル
分が同時に読み出されるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
電荷蓄積法によるマトリックス駆動方式の駆動電圧Vd
は、前記タイムチャートに示すように、シフトレジスタ
出力となっている。このため、たとえばA4版サイズの
8素子/mmの画像読取装置においては素子数が1728
個になり、32チャンネル×54ブロック、16チャン
ネル×108ブロックあるいは8チャンネル×216ブ
ロックのいずれかで構成され、通常は16チャンネル×
108ブロックで構成されている。しかし、いずれの構
成であっても多数のシフトレジスタを必要とするという
問題があった。また、IC化した場合、アナログ回路部
品は高価であるため、安価なデジタル回路を多く用いて
構成する必要があった。
【0008】このため、本発明者らは駆動ゲートを減少
させ、効率の良い安価な画像読取装置を提供するため鋭
意研究を重ねた結果、駆動側のゲート数を極めて少なく
構成することのできる発明を想到し、特願平5−107
505号にそれを開示した。しかし、かかる発明のう
ち、マトリックス駆動部が抵抗から成る加算回路で構成
される画像読取装置は、外部抵抗を用いて、その外部抵
抗を半田付けしてやれば容易に得ることができる。しか
しながら、多数の外部抵抗を半田付けするのは煩雑で、
工数が多くなり、製造コストを要するものと成る。
【0009】そこで、本発明者らはかかる発明の画像読
取装置を安価に実現し得ることを目的に鋭意研究を重ね
た結果、本発明に至ったのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像読取装
置の要旨とするところは、一次元に配列された複数の光
電変換素子に駆動電圧が順番に印加されて該光電変換素
子の電気信号が読み出される画像読取装置であって、前
記光電変換素子に駆動電圧を印加する駆動側をx個毎に
y個のブロックに区分し、該ブロック内のx個の光電変
換素子を単位に順番に第1の駆動電圧を印加する第1の
印加手段と、各ブロック間で相対的に同一位置にある光
電変換素子を単位に順番に第2の駆動電圧を印加する第
2の印加手段と、前記第1の駆動電圧と第2の駆動電圧
とが同時に印加した時、当該光電変換素子を駆動させる
駆動電圧を印加する抵抗から成る加算回路とを備える画
像読取装置において、前記抵抗から成る加算回路が前記
光電変換素子を構成する構成層により形成されているこ
とにある。
【0011】また、本発明に係る画像読取装置の他の要
旨とするところは、一次元に配列された複数の光電変換
素子がm個毎にn個の第1ブロックに区分され、該1の
第1ブロック内のm個の光電変換素子を単位に駆動電圧
が順番に印加されて該光電変換素子の電気信号が読み出
される画像読取装置であって、前記区分されたn個の第
1ブロックに駆動電圧を順番に印加する駆動側をさらに
x個毎にy個の第2ブロックに区分し、該1の第2ブロ
ック内のx個の第1ブロックを単位に順番に第1の駆動
電圧を印加する第1の印加手段と、各第2ブロック間で
相対的に同一位置にある第1ブロックを単位に順番に第
2の駆動電圧を印加する第2の印加手段と、前記第1の
駆動電圧と第2の駆動電圧とが同時に第1ブロックに印
加した時、当該第1ブロック内のm個の光電変換素子を
単位に駆動させる駆動電圧を印加する抵抗から成る加算
回路とを備える画像読取装置において、前記抵抗から成
る加算回路が前記光電変換素子を構成する構成層により
形成されていることにある。
【0012】かかる本発明の画像読取装置において、前
記光電変換素子が逆極性で直列に接続されたフォトダイ
オードとブロッキングダイオードであることことにあ
る。
【0013】
【作用】かかる画像読取装置は、光電変換素子に駆動電
圧を印加する側をx×yにマトリックス化し、光電変換
素子毎に、あるいはブロック化された複数の光電変換素
子を単位に、駆動電圧が順番に印加される。すなわち、
光電変換素子に駆動電圧を印加する駆動側をx個毎にy
個のブロックに区分し、そのブロック内の光電変換素子
を単位に順番に第1の駆動電圧を印加するとともに、各
ブロック間で相対的に同一位置にある光電変換素子を単
位に順番に第2の駆動電圧を印加し、抵抗から成る加算
回路で構成されるマトリックス駆動部により両第1の駆
動電圧と第2の駆動電圧とが同時に印加された時に、対
応する光電変換素子が駆動させられるように構成されて
いる。したがって、マトリックス化された印加手段によ
って第1の駆動電圧と第2の駆動電圧が順番に印加され
ることによって、光電変換素子は順番に駆動させられる
ことになる。
【0014】また、一次元に配列された複数の光電変換
素子がm個毎にn個の第1ブロックに区分され、第1ブ
ロック内のm個の光電変換素子を単位に駆動電圧が順番
に印加されて該光電変換素子の電気信号が読み出される
画像読取装置においても、上述と同様に、駆動電圧を順
番に印加する駆動側をさらにx個毎にy個の第2ブロッ
クに区分し、第1ブロック内のm個の光電変換素子を単
位に駆動させるように構成されている。したがって、マ
トリックス化された印加手段によって第1の駆動電圧と
第2の駆動電圧が順番に抵抗から成る加算回路に印加さ
れることによって、第1ブロック内のm個の光電変換素
子を単位に順番に駆動させられることになる。
【0015】
【実施例】次に、本発明に係る画像読取装置の実施例を
図面に基づき詳しく説明する。
【0016】まず図1に本実施例に係る画像読取装置の
要部平面図、図2に要部断面図、図3に回路図を示す。
これらの図に示すように、本実施例に係る画像読取装置
は、m×n個の光電変換素子としてのフォトダイオード
10と、これらに逆極性で直列に接続されたブロッキン
グダイオード12とが一次元に配列されていて、m個の
フォトダイオード10とブロッキングダイオード12と
を一単位としてn個の第1ブロックB1,2,... n
区分されている。これらフォトダイオード10及びブロ
ッキングダイオード12は、アモルファスシリコンa-Si
などの薄膜半導体がpin構造などで積層されて形成さ
れたものであり、同一構造で構成されていても良く、あ
るいは異なる構造で構成されていても良い。
【0017】これらフォトダイオード10の各アノード
端子は各第1ブロックB1,2,...n 間で相対的に同
一位置にあるもの同士が、共通するマトリックス配線1
4に接続されている。なお、これらマトリックス配線1
4の出力端子には、通常、電流増幅回路,積分回路,サ
ンプルホールド回路,マルチプレクサ回路などが接続さ
れ、各フォトダイオード10に流れる電流I1,2,...
m を時間積分してシリアルに出力するようにされてい
る。
【0018】一方、ブロッキングダイオード12の各ア
ノード端子は、各第1ブロックB1,2,... n 毎に共
通する共通配線16に接続されていて、さらにn個に区
分された第1ブロックB1,2,... n はx個毎にy個
の第2ブロックC1,2,...y に区分されている。そ
して、各第2ブロックC1,2,... y 内のそれぞれx
個の第1ブロックB1,2,... x を単位に順番に第1
の駆動電圧を印加し得るように、第1ブロックB1,
2,... x の共通配線16はそれぞれ抵抗Rdを介して
共通する入力配線D(1-y) を介して入力端子D1,
2,... y に接続されている。さらに、各第2ブロック
1,2,... y 間で相対的に同一位置にある第1ブロ
ックB1,2,... x の共通配線16はそれぞれ抵抗R
eを介して共通する入力配線E(1-X) を介して入力端子
1,2,... x に接続され、第2の駆動電圧を第2ブ
ロックC1,2,... y 内の第1ブロックB1,2,...
x を個別に且つ順番に印加し得るように構成されてい
る。
【0019】かかる構成の画像読取装置は概略、次のよ
うにして製造される。まず、ガラス基板などの絶縁基板
18の上にクロムなどを被着させて下部電極となる下部
電極膜と、たとえばアモルファスシリコンa-Siをpin
構造などに順に堆積させた半導体膜と、上部透明電極と
なるたとえばITOなどの透明導電膜をそれぞれ順に積
層する。ここで、下部電極膜の厚みは約500〜150
0Å、半導体膜の厚みは約7000〜12000Å、透
明導電膜の厚みは約200〜800Å程度になるように
被着されるが、膜厚は設定する抵抗値に合わせるもので
あり、特に限定されるものではない。
【0020】その後、フォトリソグラフィ法により逆の
順にエッチングして、上部透明電極20、半導体層2
2、及び下部電極24を形成して、フォトダイオード1
0とブロッキングダイオード12を構成する。そして、
この下部電極24を形成する際に、この下部電極24と
同時にマトリックス配線14に接続するための引出し配
線26や、共通配線16とそれと一体的に続く抵抗R
d,Reと、更に入力配線D(1-y) 及びE(1-X) に接続
される取出し配線28,30を一体的に形成する。ここ
で、抵抗Rd,Reは下部電極24などと同じ下部電極
膜によって形成されるため、抵抗として機能し得るよう
に線幅は充分細く、且つ長さは充分長く設定されてい
る。抵抗Rd,Reによる加算回路は下部電極24の材
料によって構成され、たとえばクロムが用いられる場
合、その比抵抗は60μΩ・cmであり、幅10μm×長
さ7mm×厚さ1000Åの抵抗体を作成すると、4.2
KΩの抵抗値が得られる。
【0021】次に、フォトダイオード10などが形成さ
れた絶縁基板18の上に酸化シリコンSiOxなどから成る
透明層間絶縁膜32を被着させた後、所定の位置にコン
タクトホール34をフォトリソグラフィ法により形成す
る。次いで、透明層間絶縁膜32の上にアルミニウムな
どから成る金属膜を被着させた後、その金属膜をフォト
リソグラフィ法によりエッチングしてフォトダイオード
10とブロッキングダイオード12とを接続する接続電
極36や、マトリックス配線14、及び入力配線D
(1-y) 及びE(1-X) を形成する。そして、最後に窒化シ
リコンSiNxなどから成る絶縁保護膜38を被着させて、
本実施例に係る画像読取装置40が製造されるのであ
る。ここで、透明層間絶縁膜32の厚みは約12000
〜18000Å、金属膜の厚みは約12000〜180
00Å、及び絶縁保護膜38の厚みは約3000〜80
00Å程度で被着されるが、特に限定されるものではな
い。
【0022】次に、以上の構成に係る画像読取装置の作
動を説明する。まず、任意の第1ブロックB1,2,...
n における任意の一対のフォトダイオード10とブロ
ッキングダイオード12に対し、図4に示すように抵抗
Rdと抵抗Reが接続されていて、加算回路が構成され
ている。したがって、入力端子D(y) , E(x) からそれ
ぞれ第1の駆動電圧D=5V,第2の駆動電圧E=5V
が入力された時、B点の電位Vdは5Vであり、読出し
状態となる。次に、第1の駆動電圧D=0V,第2の駆
動電圧E=0Vである時は、B点の電位Vdは0Vであ
り、またD=0V,E=5V、又はD=5V,E=0V
が入力された時は、B点の電位Vdは2.5Vであり、
いずれも蓄積状態となり、読み出されることはない。
【0023】ところで、B点の電位Vdが2.5Vであ
る時、フォトダイオード10とブロッキングダイオード
12との間の電位VPDが2.5V以下に下がっていなけ
れば、何ら問題が生ずることはない。また、フォトダイ
オード10に入射する光が強すぎる場合、電位VPD
2.5Vであっても読み出されてしまうことになる。し
かし、この場合であっても、蓄積時間を短くすれば、す
なわち高スピード化すれば、読出しを避けることができ
る。
【0024】これら入力端子D1,2,... y 及び入力
端子E1,2,... x にはそれぞれ図示しないバッファ
ーゲートを介してシフトレジスタの各出力端子が接続さ
れていて、これらによって第1の印加手段及び第2の印
加手段がそれぞれ構成されている。したがって、用いら
れるシフトレジスタには合計(x+y)段のフリップフ
ロップが備えられていて、従来のn(=x×y)段のフ
リップフロップが備えられていたシフトレジスタと比較
して、大幅にゲート数を少なく構成することができる。
【0025】かかる実施例において、使用される抵抗R
d,Reは入力端子D1,2,... y 及び入力端子E1,
2,... x の数に対応して、抵抗Rdはy本、抵抗R
eはx本であり、抵抗をRd=Re=R、第1又は第2
の駆動電圧をVとすると、消費電流は入力端子D(y)
は(y−1)/2R×Vであり、入力端子E(x) 側は
(x−1)/2R×Vである。したがって、たとえば8
chアナログ(220ブロック)をy=10,x=22
のマトリックスで構成し、抵抗をRd=Re=R=10
KΩ、第1又は第2の駆動電圧をV=5vとすると、入
力端子E(x) 側の消費電流は5.25mA、入力端子D
(y) 側の消費電流は2.25mAとなる。故に、使用さ
れる抵抗Rd,Reはこれから逆に決められ、数KΩ〜
数10KΩが好ましい。
【0026】ここで、より具体的に画像読取装置の加算
回路に用いられる抵抗Rd,Reの抵抗値を求める。図
5(a) に示すように、1ブロック、8チャンネルの画像
読取装置を5Vの駆動電圧で駆動させる場合を例にして
説明する。まず光電変換素子であるフォトダイオードP
Dの大きさを110μm角、ブロッキングダイオードB
Dの大きさを33μm角でそれぞれ形成し、下部電極を
クロム、上部透明電極をITOにて形成するとともに、
半導体としてアモルファスシリコンa-Siを9000Å堆
積して半導体層を形成した。得られた画像読取装置を5
Vの駆動電圧で駆動させた時に、その1ブロックに流れ
るキャパシタンスキック電流Iを実測したところ、約
5.7μAであった。そこで、画像読取装置において、
読み取り電流からこのキャパシタンスキック電流Iによ
る影響を除去し得る程度に抵抗Rd,Reの抵抗値を設
定するのが好ましい。
【0027】一方、上記画像読取装置は同図5(b) に示
すモードの時、すなわち、入力端子E(x) 及び入力端子
(y) に駆動電圧5Vが印加された時に駆動させられ、
また同図(c) に示すモードの時、すなわち入力端子D
(y) に駆動電圧5Vが印加される一方、入力端子E(x)
が0Vである時、又は同図(d) に示すモードの時、すな
わち入力端子E(x) 及び入力端子D(y) が0Vである
時、画像読取装置は駆動させられない。ここで、画像読
取装置が駆動させられる時、抵抗がRe=Rd=Rとす
ると、加算回路における全抵抗値はR/2となる。画像
読取装置の駆動時における加算回路の全抵抗値(R/
2)が小さいときには駆動電力の消費が大きくなるた
め、抵抗値は大きい方が好ましい。ところが抵抗値が大
きすぎると、遅延時間が長くなるため、加算回路の全抵
抗値(R/2)は約100KΩ以下が好ましい。
【0028】また、画像読取装置の非駆動時である図
(c) に示すモードは、駆動時である図(b) に示すモード
から切り替わった時に生じるが、この時、キャパシタン
スキック電流Iが流れる。このキャパシタンスキック電
流Iによって画像読取装置が駆動させられてはならない
ため、図(c) に示すモードである時、キャパシタンスキ
ック電流Iをアースに流し得る抵抗値である抵抗Rを選
定する必要がある。この抵抗Rは安全をみて、キャパシ
タンスキック電流I(約5.7μA)の数倍以上の電流
を流すことができるように設定しておくのが好ましい。
そこで、キャパシタンスキック電流Iの5倍の電流を流
すことができるものと仮定すると、抵抗Rの抵抗値は約
88KΩとなり、また同様に10倍と仮定すると、約4
4KΩとなる。この抵抗値は画像読取装置の駆動時にお
ける抵抗Rの抵抗値の上記条件を満足し、抵抗Rの抵抗
値を約88KΩとした時、駆動時の全抵抗値は約44K
Ωとなり、駆動時にキャパシタンスキック電流Iを充分
に流すことができ、また、この電流I(約5.7μA)
による電圧降下は約0.25Vであることから、駆動電
圧5Vに対して微小であり、特性に影響を与えることは
ない。したがって、上記仮定である図(c) に示すモード
である時に、キャパシタンスキック電流Iの5倍以上の
電流を流すことができる抵抗値の抵抗Rを選定するのが
好ましい。
【0029】次に、この画像読取装置の動作を、図6
(a) に示す駆動側を3×3にマトリックス化した画像読
取装置42を例にして、同図(b) に示すタイムチャート
に基づき説明する。なお、この画像読取装置42は前述
の図1乃至図3に示す画像読取装置を簡略化したもので
あり、その構成は同様であるため、説明を省略する。
【0030】画像読取装置42の第1及び第2の印加手
段を構成する入力端子D1,D2,D3及び入力端子E
1,E2,E3にはそれぞれバッファーゲートを介して
シフトレジスタの出力端子が接続されていて、このシフ
トレジスタに入力されたデータ入力パルスはクロックパ
ルスCLKにしたがってシフトレジスタ内を順にシフト
していき、シフトレジスタの各出力端子から順番に出力
される。
【0031】すなわち入力端子D1,D2,D3から順
番に入力された第1の駆動電圧は抵抗Rdを介して、そ
れぞれ第1ブロックB1,B2,B3と、第1ブロック
B4,B5,B6及び第1ブロックB7,B8,B9の
光電変換素子を印加する。ここで、第1の駆動電圧を順
番に入力させるタイミングは立上りと立下りとを一致さ
せている。一方、入力端子E1,E2,E3から順番に
入力された第2の駆動電圧は抵抗Reを介して、それぞ
れ第1ブロックB1,B4,B7と、第1ブロックB
2,B5,B8及び第1ブロックB3,B6,B9の光
電変換素子を印加する。ここで、第2の駆動電圧を順番
に入力させるタイミングは立上りと立下りとを一致させ
ている。
【0032】その結果、入力端子D1,D2,D3から
順番に入力された第1の駆動電圧と、入力端子E1,E
2,E3から順番に入力された第2の駆動電圧とがそれ
ぞれ抵抗RdとReとから成る加算回路によって加算さ
れ、所定の印加電圧に達した時、その第1ブロックB
1,B1……B9の光電変換素子が駆動させられるので
ある。したがって、たとえば入力端子D1から第1の駆
動電圧が入力させられているときに、入力端子E1,E
2,E3から順番に第2の駆動電圧をシフトさせて印加
することにより、第1ブロックB1,B2,B3内の光
電変換素子は順番に駆動させられることになる。また同
様に、入力端子D2から第1の駆動電圧が入力させられ
ているときに、入力端子E1,E2,E3から順番に第
2の駆動電圧をシフトさせて印加することにより、第1
ブロックB4,B5,B6内の光電変換素子は順番に駆
動させられることになる。
【0033】このようにして画像読取装置42は駆動さ
せられるのであるが、上述したように第1及び第2の駆
動電圧のタイミングにおいてその立上りと立下りとを一
致させるとともに、抵抗RdとReの値を一致させるこ
とにより、T1からT2へ、T2からT3へと順番に移
行させる時、第1ブロックB1とB2、B2とB3等と
の間の印加電圧の変化分はそれぞれ表1中の下段に示す
通りとなる。その結果、第1ブロックB1,B1……B
9毎の印加電圧の変化分の合計は0、すなわちブロック
間で打ち消され、ノイズが出力されることはない。
【0034】
【表1】
【0035】以上、本発明に係る画像読取装置の一実施
例を詳述したが、本発明は上述の実施例に限定されるこ
となく、その他の態様でも実施し得るものである。
【0036】たとえば図7及び図8に示すように、画像
読取装置44は前述の実施例と同様、m×n個の光電変
換素子としてのフォトダイオード10と、これらに逆極
性で直列に接続されたブロッキングダイオード12とが
一次元に配列されている。そして、これらフォトダイオ
ード10の各アノード端子、及びブロッキングダイオー
ド12の各アノード端子はいずれも前述の実施例とほぼ
同様の構成によって、マトリックス配線14及び入力配
線D(1-y) ,E(1-X) に接続されている。すなわち、か
かる画像読取装置44においては、ブロッキングダイオ
ード12の共通配線16に接続される抵抗Rd,Reと
入力配線D(1-y) ,E(1-X) はフォトダイオード10と
ブロッキングダイオード12の上部透明電極を接続する
接続電極36と同時に形成されていて、これらは透明層
間絶縁膜32に形成されたコンタクトホール34によっ
て取出し配線46,48に接続されて構成されている。
【0037】かかる構成の画像読取装置44の製造方法
は、常法により絶縁基板18上にフォトダイオード10
とブロッキングダイオード12とを形成するとともに、
フォトダイオード10の下部電極24からは引出し配線
26を一体的に形成し、またブロッキングダイオード1
2の共通配線16から延びだす取出し配線46と取出し
配線48を一体的に形成する。そして、これらフォトダ
イオード10などの上に被着された透明層間絶縁膜32
にコンタクトホール34を形成した後、アルミニウムな
どの金属膜を被着させ、更にこの金属膜をフォトリソグ
ラフィ法などによりエッチングして、接続電極36とマ
トリックス配線14、及びコンタクトホール34を介し
て接続される抵抗Rd,Reによる加算回路と入力配線
(1-y)及びE(1-X) を形成する。その後、絶縁保護膜
38を被着させて、画像読取装置44が製造されるので
ある。かかる構成の画像読取装置44における抵抗R
d,Reによる加算回路は接続電極36の材料によって
構成され、たとえばアルミニウムが用いられる場合、そ
の比抵抗は3μΩ・cmであり、幅10μm×長さ7mm×
厚さ1000Åの抵抗体を作成すると、210Ωの抵抗
値が得られる。
【0038】次に、図9及び図10に示すように、画像
読取装置50における抵抗Rd,Reによる加算回路を
アモルファスシリコンa-Siなどから成る半導体層22の
上に、フォトダイオード10などの上部透明電極20を
形成するITOなどによって形成することも可能であ
る。すなわち、絶縁基板18上に下部電極24を形成す
る下部電極膜と、半導体層22を形成する半導体膜と、
上部透明電極20を形成する透明導電膜を順に被着させ
た後、逆の順にフォトリソグラフィ法によってエッチン
グして上部透明電極20などを形成する際、同時にIT
Oなどから成る透明導電膜によって抵抗Rd,Reを形
成するのである。ITOなどから成る透明導電膜は比較
的抵抗値が高いため、所望の抵抗値の抵抗Rd,Reを
構成するのが容易となる利点がある。すなわち、たとえ
ばITOの比抵抗は500μΩ・cmであり、幅10μm
×長さ7mm×厚さ1000Åの抵抗体を作成すると、3
5KΩの抵抗値が得られる。
【0039】かかる構成において、抵抗Rd,Reから
成る加算回路は下部電極24などを形成する下部電極膜
52と半導体層22の上に積層形成されているため、こ
の抵抗Rd,Re部に光の入射があると、光起電力を生
ずることになる。そこで、抵抗Rd,Re部の上部には
透明層間絶縁膜32を介して遮光膜54が設けられる。
また、下部電極膜52は抵抗Rd,Reによる加算回路
部に共通ラインとして存在するため、下部電極膜52に
端子を設けて、その上の半導体層22に逆バイアス電圧
を印加したり、あるいは0(ゼロ)Vとなるようにアー
スするのが好ましい。
【0040】また、かかる構成において、抵抗Rd,R
eから成る加算回路部の下に形成されている半導体層2
2は図10に示すように、抵抗Rd,Reのパターンと
は異なるパターンにエッチングされていても良いが、レ
ジスト膜の形成工程を簡略化するために、半導体層22
を抵抗Rd,Reのパターンと同一のパターンにエッチ
ングしておいても良いのは言うまでもない。
【0041】なお、上記画像読取装置50は半導体層2
2の上に形成された抵抗Rd,Reから成る加算回路は
同図10に示すように、透明層間絶縁膜32に覆われて
いて、抵抗Rd,Reとその抵抗Rd,Reに駆動電圧
を供給する入力配線D(1-y)及びE(1-X) とは透明層間
絶縁膜32に形成されたコンタクトホール34や取出し
配線56,58、及び接続電極60によって接続されて
いる。一方、ブロッキングダイオード12のアノード端
子に形成された共通配線16と抵抗Rd,Reとは透明
層間絶縁膜32に形成されたコンタクトホール34を介
して接続電極60によって接続されて構成されている。
【0042】以上、本発明に係る画像読取装置における
代表的な実施例を詳述したが、本発明に係る画像読取装
置は上述の実施例に限定されるものではなく、その他の
態様でも実施し得るものである。
【0043】たとえば図11に示すように、本発明に係
る画像読取装置70は抵抗Rd,Reによる加算回路の
上に透明層間絶縁膜を介して入力配線D(1-y) 及びE
(1-X)を配設することも可能である。すなわち、抵抗R
d,Reから成る加算回路を絶縁基板18上にブロッキ
ングダイオード12の共通配線16と一体的に形成する
とともに、共通配線16から延びだす抵抗Rd,Reの
他端側に抵抗として機能し得ない端子部72を設ける。
次に、抵抗Rd,Re部などの上に被着させた透明層間
絶縁膜に端子部72の所定位置などにコンタクトホール
34を設けた後、フォトダイオード10とブロッキング
ダイオード12とを接続する接続電極36とともに入力
配線D(1-y) 及びE(1-X) を形成し、抵抗Rd,Reの
端子部72と入力配線D(1-y) 及びE(1-X) とをコンタ
クトホール34を介して接続するのである。
【0044】かかる構成を採ることにより、画像読取装
置70を極めて小型化できるだけでなく、1つの絶縁基
板から製造し得る画像読取装置70の数を多くできるこ
とから、製造コストを下げることが可能となる。
【0045】次に、図12及び図13に示すように、画
像読取装置74の加算回路を構成する抵抗Rd,Re
を、対向電極76,78とアモルファスシリコンa-Siな
どの半導体層から成る抵抗体80によって構成すること
も可能である。すなわち、対向電極76,78をたとえ
ば共通配線16などと一体的に形成するとともに、その
対向電極76,78部にフォトダイオード10などを構
成する半導体層を被着させて、抵抗体として用いるので
ある。アモルファスシリコンa-Siなどの半導体の電気電
導度は103 〜10-8(Ω・cm)-1程度であり、対向電
極76と78の間隔と、対向長さを調整することによ
り、必要とする抵抗値を適宜設定することができる。
【0046】この構成に係る画像読取装置において、対
向電極をITOなどから成る上部透明電極によって形成
することも可能である。また、抵抗体として用いられる
半導体はp型半導体、n型半導体あるいはi型半導体な
どのうちいずれであっても良いが、たとえば電気電導度
が10-3〜100 (Ω・cm)-1程度であるμC−n型水
素化アモルファスシリコンなどの電気電導度が比較的高
い半導体を被着させて用いても良い。なお、μC−n型
水素化アモルファスシリコンはリンP又は周期律表第5
族の元素を水素化アモルファスシリコンにドープして得
られるものである。
【0047】また、上記実施例において、抵抗を構成す
る対抗電極76,78を絶縁基板18上に被着した下部
電極膜によって形成していたが、対抗電極のうち一方を
下部電極膜によって形成し、他方を上部透明電極膜によ
って形成することも可能である。本例においては、抵抗
体を構成する半導体層、すなわちp型半導体層、i型半
導体層又はn型半導体層などのうち、たとえばi型半導
体層などを堆積させないように構成するのが好ましい。
【0048】以上、本発明に係る画像読取装置を図面に
基づいて説明したが、本発明は図示した実施例に限定さ
れるものではないのは言うまでもない。
【0049】たとえば、上述の実施例はフォトダイオー
ド10とブロッキングダイオード12のカソード端子同
士を接続していたが、逆にフォトダイオード10とブロ
ッキングダイオード12のアノード端子同士を接続し
て、そのフォトダイオード10のカソード端子を加算回
路を構成する抵抗に接続し、そのブロッキングダイオー
ド12のカソード端子を電流増幅回路に接続したもので
も良い。またブロッキングダイオード12でなく、TF
Tなどによって選択駆動されるタイプのものにも適用し
得るもので、さらには密着型だけでなく、いわゆる完全
密着型の画像読取装置にも適用し得ることは当然であ
る。
【0050】また、本発明に係る画像読取装置は前述し
たように、光電変換素子の駆動側を抵抗による加算回路
を用いてマトリックス化して駆動させることにあり、か
かる装置に各種の構成を付加して実施することが可能で
ある。
【0051】たとえば、上述したように加算回路を構成
する抵抗の抵抗値を可能な範囲内で充分大きく取って、
キャパシタンスキックの影響を無視し得るように構成す
るのが好ましいが、かかる構成に加えて読み取り開始時
におけるキャパシタンスキックの影響を除去するために
疑似光電変換素子を設けることが可能である。すなわ
ち、本発明と同様の構成に係る一次元に配列された複数
の光電変換素子に駆動電圧を順番に印加して該光電変換
素子の電気信号を読み出す画像読取装置において、前記
光電変換素子に駆動電圧を印加する前に、該光電変換素
子とほぼ同一特性を有する複数の疑似光電変換素子に駆
動電圧を順番に印加することを繰り返し2回以上行なう
ように構成することができる。
【0052】また、本発明と同様の構成に係る一次元に
配列された複数の光電変換素子に駆動電圧が順番に印加
されて該光電変換素子の電気信号が読み出される画像読
取装置において、前記光電変換素子とほぼ同一特性を有
する疑似光電変換素子を複数設けるとともに、前記光電
変換素子に駆動電圧が印加される前に該疑似光電変換素
子に駆動電圧を順番に印加することを繰り返し2回以上
行なう初期化手段を設けて構成しても良い。
【0053】さらに、本発明に係る画像読取装置は、フ
ォトダイオードに一定時間おきに駆動パルスを印加し、
該駆動パルスが印加されている間に該フォトダイオード
から流れ出す電流を時間積分することによって当該一定
時間内に該フォトダイオードに入射した光量を電気信号
として読み出す画像読取装置であって、前記フォトダイ
オードと出力ラインを共通にする疑似フォトダイオード
に、前記駆動パルスが立ち上がる時に立ち下がるととも
に立ち下がる時に立ち上がる疑似駆動パルスを印加し、
前記駆動パルスが立ち下がった後まで時間積分するよう
に構成した画像読取装置に適用することが可能である。
【0054】また、本発明に係る画像読取装置は、出力
ラインを共通にする複数のフォトダイオードに一定時間
おきに駆動パルスをそれぞれ順番に印加し、該駆動パル
スが印加されている間に該フォトダイオードから流れ出
す電流を時間積分することによって当該一定時間内に該
フォトダイオードに入射した光量を電気信号として読み
出すように構成した画像読取装置において、前記駆動パ
ルスが印加され終わったフォトダイオードに、当該次の
フォトダイオードに印加される駆動パルスが立ち下がる
時に立ち上がるとともに当該更に次のフォトダイオード
に印加される駆動パルスが立ち上がる時に立ち下がる補
助駆動パルスを印加し、前記駆動パルスが立ち下がった
後まで時間積分するように構成した画像読取装置に適用
することも可能である。
【0055】更に、本発明に係る画像読取装置は、フォ
トダイオードと、該フォトダイオードに一定時間おきに
駆動パルスを印加する駆動回路と、該駆動パルスが印加
されている間に該フォトダイオードから流れ出す電流を
時間積分する信号処理回路とを備えた画像読取装置にお
いて、前記フォトダイオードと出力ラインを共通にする
疑似フォトダイオードと、該疑似フォトダイオードに前
記駆動パルスが立ち上がる時に立ち下がるとともに立ち
下がる時に立ち上がる疑似駆動パルスを印加する疑似駆
動回路とを設け、かつ、前記信号処理回路を前記駆動パ
ルスが立ち下がった後まで時間積分するように構成した
画像読取装置に適用することが可能である。
【0056】また、本発明に係る画像読取装置は、出力
ラインを共通にする複数のフォトダイオードと、該フォ
トダイオードに一定時間おきに駆動パルスをそれぞれ順
番に印加する駆動回路と、該駆動パルスが印加されてい
る間に該フォトダイオードから流れ出す電流を時間積分
する信号処理回路とを備えた画像読取装置において、前
記駆動パルスが印加され終わったフォトダイオードに、
当該次のフォトダイオードに印加される駆動パルスが立
ち下がる時に立ち上がるとともに当該更に次のフォトダ
イオードに印加される駆動パルスが立ち上がる時に立ち
下がる補助駆動パルスを印加する補助駆動回路を設け、
かつ、前記信号処理回路を前記駆動パルスが立ち下がっ
た後まで時間積分するように構成した画像読取装置に適
用することも可能である。
【0057】かかる画像読取装置によれば、駆動回路な
どによりフォトダイオードに一定時間おきに駆動パルス
が印加され、疑似駆動回路などにより疑似フォトダイオ
ードに疑似駆動パルスが印加される。この疑似駆動パル
スは駆動パルスが立ち上がる時に立ち下がるとともに立
ち下がる時に立ち上がるようにされているので、フォト
ダイオードの容量に起因して生じるキャパシタンスキッ
クと疑似フォトダイオードの容量に起因して生じるキャ
パシタンスキックとは互いに逆極性になって、これらの
ほとんどは相殺されてなくなる。
【0058】しかしながら、これらの容量には差がある
のでキャパシタンスキックは完全には相殺されずに少し
だけ残留する。すなわち、フォトダイオードの容量の方
が大きい場合には、駆動パルスが立ち上がる時にキャパ
シタンスキックの残留成分は正のノイズとして現れ、駆
動パルスが立ち下がる時に負のノイズとして現れる。逆
に疑似フォトダイオードの容量の方が大きい場合には、
駆動パルスが立ち上がる時にキャパシタンスキックの残
留成分は負のノイズとして現れ、駆動パルスが立ち下が
る時に正のノイズとして現れる。これらキャパシタンス
キックの残留成分は極性が逆になるだけでなく、或る特
定のフォトダイオードと疑似フォトダイオードとの間の
容量差に起因して残留するものであるから、それらの大
きさは全く同じになる。したがって、信号処理回路など
により駆動パルスが印加されている間だけでなく駆動パ
ルスが立ち下がった後までフォトダイオードから流れ出
す電流が時間積分されることによって、これらキャパシ
タンスキックの残留成分は完全に相殺され、その一定時
間内にフォトダイオードに入射した光量だけが電気信号
として読み出されることになる。
【0059】また、駆動回路などにより複数のフォトダ
イオードに一定時間おきに駆動パルスがそれぞれ順番に
印加され、これらの駆動パルスが印加され終わったフォ
トダイオードに補助駆動回路などにより補助駆動パルス
が印加される。この補助駆動パルスはその次のフォトダ
イオードに印加される駆動パルスが立ち下がる時に立ち
上がるとともにその更に次のフォトダイオードに印加さ
れる駆動パルスが立ち上がる時に立ち下がるようにされ
ているので、駆動パルスが立ち上がる時に生じるキャパ
シタンスキックはその2つ前のフォトダイオードに印加
される補助駆動パルスが立ち下がる時に生じるキャパシ
タンスキックによって相殺され、駆動パルスが立ち下が
る時に生じるキャパシタンスキックはその1つ前のフォ
トダイオードに印加される補助駆動パルスが立ち上がる
時に生じるキャパシタンスキックによって相殺される。
【0060】このようにキャパシタンスキックのほとん
どは相殺されてなくなるが、これら3つのフォトダイオ
ードの容量には差があるのでキャパシタンスキックは完
全には相殺されずに少しだけ残留する。これらキャパシ
タンスキックの残留成分は極性が逆になるだけでなく、
或る特定のフォトダイオードと1つ前又は2つ前のフォ
トダイオードとの間の容量差に起因して残留するもので
あるから、それらの大きさはほとんど同じになる。した
がって、信号処理回路などにより駆動パルスが印加され
ている間だけでなく駆動パルスが立ち下がった後までフ
ォトダイオードから流れ出す電流が時間積分されること
によって、これらキャパシタンスキックの残留成分はほ
ぼ完全に相殺され、その一定時間内にフォトダイオード
に入射した光量だけが電気信号として読み出されること
になる。
【0061】このように、本発明に係る画像読取装置に
上述の構成を付加することによって駆動電圧に伴うノイ
ズを容易に軽減することができる。
【0062】その他、本発明はキャパシタンスキックが
生じ易い電荷蓄積型のものの他、光電変換素子にCdS-C
dSe などを用いた光導電型のものにも適用し得るなど、
その趣旨を逸脱しない範囲内で当業者の知識に基づき種
々なる改良,修正,変形を加えた態様で実施し得るもの
である。
【0063】
【発明の効果】本発明に係る画像読取装置は、光電変換
素子に駆動電圧を印加する駆動側をx個毎にy個のブロ
ックに区分し、x×yのマトリックスにより第1の駆動
電圧と第2の駆動電圧とを順番にシフトさせて、光電変
換素子あるいはブロックで区分された一定個数の光電変
換素子を単位に順次駆動させるように構成しているた
め、駆動側のゲート数を極めて少なく構成することがで
き、安価な画像読取装置を提供することができる。しか
も、アナログ部の構成を低減させることができるため、
ノイズに強い装置を構成することができる。さらに、駆
動電圧はノイズマージンが高いため、画像読取装置の設
計が簡便なものとなる。また、画像読取装置の読み取り
速度は駆動側のシフトレジスタの性能によって大きく影
響されるが、構成の付加により、シフトレジスタの性能
にかかわらず読み取り速度を向上させることが可能とな
る。さらに、本発明に係る画像読取装置は、加算回路を
構成する抵抗を光電変換素子を構成する構成層、すなわ
ち下部電極、半導体層、上部透明電極及び接続電極のう
ちいずれかを用いて形成しているため、製造工程がほと
んど増加することなく、安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像読取装置の一実施例を示す要
部回路構成図である。
【図2】同図(a) は図1に示す画像読取装置のA−A断
面説明図であり、同図(b) はB−B断面説明図である。
【図3】図1に示す画像読取装置の回路図である。
【図4】同図(a) は図1乃至図3に示す画像読取装置の
基本的構成を示す説明図であり、同図(b) はその基本動
作を説明するための図である。
【図5】本発明に係る画像読取装置を構成する加算回路
の抵抗の最適抵抗値を求めるための説明図であり、同図
(a) は簡略化した画像読取装置の回路図、同図(b) は駆
動時を示す加算回路図、同図(c) 及び同図(d) は非駆動
時を示す加算回路図である。
【図6】同図(a) は図1に示した実施例を簡略化した画
像読取装置の回路図であり、同図(b) はその動作を説明
するためのタイムチャートである。
【図7】本発明に係る画像読取装置の他の実施例を示す
要部回路構成図である。
【図8】図7に示す画像読取装置のA−A断面説明図で
ある。
【図9】本発明に係る画像読取装置の更に他の実施例を
示す要部回路構成図である。
【図10】同図(a) は図9に示す画像読取装置のA−A
断面説明図であり、同図(b) はB−B断面説明図であ
る。
【図11】本発明に係る画像読取装置の更に他の実施例
を示す要部回路構成図である。
【図12】本発明に係る画像読取装置の更に他の実施例
を示す要部回路構成図である。
【図13】図12に示す画像読取装置のA−A断面説明
図である。
【図14】従来の画像読取装置の一例を示す回路図であ
る。
【図15】図14に示した従来例の動作を説明するため
のタイムチャートである。
【符号の説明】
10;フォトダイオード(光電変換素子) 12;ブロッキングダイオード 16;共通配線 18;絶縁基板 20;上部透明電極 22;半導体層 24;下部電極 26;引出し配線 28,30,46,48,56,58;取出し配線 32;透明層間絶縁膜 34;コンタクトホール 36,60;接続電極 40,42,44,50,70,74;画像読取装置 52;下部電極膜 54;遮光膜 72;端子部 76,78;対抗電極 80;抵抗体 B1,2,... n ;第1ブロック C1,2,... y ;第2ブロック D;第1の駆動電圧 E;第2の駆動電圧 Rd,Re,R;抵抗 D1,2,... y ;入力端子 E1,2,... x ;入力端子 D(1-y) ,E(1-X) ;入力配線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次元に配列された複数の光電変換素子
    に駆動電圧が順番に印加されて該光電変換素子の電気信
    号が読み出される画像読取装置であって、前記光電変換
    素子に駆動電圧を印加する駆動側をx個毎にy個のブロ
    ックに区分し、該ブロック内のx個の光電変換素子を単
    位に順番に第1の駆動電圧を印加する第1の印加手段
    と、各ブロック間で相対的に同一位置にある光電変換素
    子を単位に順番に第2の駆動電圧を印加する第2の印加
    手段と、前記第1の駆動電圧と第2の駆動電圧とが同時
    に印加した時、当該光電変換素子を駆動させる駆動電圧
    を印加する抵抗から成る加算回路とを備える画像読取装
    置において、 前記抵抗から成る加算回路が前記光電変換素子を構成す
    る構成層により形成されていることを特徴とする画像読
    取装置。
  2. 【請求項2】 一次元に配列された複数の光電変換素子
    がm個毎にn個の第1ブロックに区分され、該1の第1
    ブロック内のm個の光電変換素子を単位に駆動電圧が順
    番に印加されて該光電変換素子の電気信号が読み出され
    る画像読取装置であって、前記区分されたn個の第1ブ
    ロックに駆動電圧を順番に印加する駆動側をさらにx個
    毎にy個の第2ブロックに区分し、該1の第2ブロック
    内のx個の第1ブロックを単位に順番に第1の駆動電圧
    を印加する第1の印加手段と、各第2ブロック間で相対
    的に同一位置にある第1ブロックを単位に順番に第2の
    駆動電圧を印加する第2の印加手段と、前記第1の駆動
    電圧と第2の駆動電圧とが同時に第1ブロックに印加し
    た時、当該第1ブロック内のm個の光電変換素子を単位
    に駆動させる駆動電圧を印加する抵抗から成る加算回路
    とを備える画像読取装置において、 前記抵抗から成る加算回路が前記光電変換素子を構成す
    る構成層により形成されていることを特徴とする画像読
    取装置。
  3. 【請求項3】 前記光電変換素子が逆極性で直列に接続
    されたフォトダイオードとブロッキングダイオードであ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載する画
    像読取装置。
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