JPH0794370B2 - 毛髪処理剤組成物 - Google Patents

毛髪処理剤組成物

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JPH0794370B2
JPH0794370B2 JP8884292A JP8884292A JPH0794370B2 JP H0794370 B2 JPH0794370 B2 JP H0794370B2 JP 8884292 A JP8884292 A JP 8884292A JP 8884292 A JP8884292 A JP 8884292A JP H0794370 B2 JPH0794370 B2 JP H0794370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は毛髪にはり/こしを付与
する毛髪処理剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】毛髪に
関する悩みの中には、髪にはり/こしがない、ボリュー
ムがないといった毛髪の低弾性に関するものが少なくな
い。これらの悩みを持った人々の欲求を満たすため、従
来より、はり/こし付与剤やコンディショニング剤を配
合した毛髪処理剤が数多く使用されている。しかし、こ
れらの大部分は毛髪表面への剤の吸着などにより効果が
発現されるものであって、洗髪時に落とされてしまうた
め、常時処理を行わねばならず、その手間ははなはだわ
ずらわしいものであった。また、毛髪内部に有効成分を
浸透させて効果を発現させようとする試みがなされてお
り、例えばナフタレンスルホン酸の水溶液で毛髪を処理
する方法が報告されている(J.Soc.Cosme
t.Chem.,36,87〜99,1985)。しか
し、これも毛髪への浸透性が悪く、処理に長時間を要す
ると共に、効果も充分でなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】このような実情におい
て、本発明者は鋭意研究を行った結果、テトラリン又は
インダン骨格を有するスルホン酸類と有機溶剤を組合せ
て配合した処理剤は、短時間の処理で毛髪の弾性を改善
し、毛髪に良好なはり/こしを与え、かつこの弾性は長
期間保持されることを見出し、本発明を完成した。
【0004】すなわち、本発明は、次の成分(A)及び
(B)、 (A)有機溶剤 (B)一般式(1)
【化2】 〔式中、A〜Aのうちの一つ以上はスルホン基を示
し、他は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキ
ル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基又は低級ア
ルコキシ基を示し、nは1又は2の数を示す〕で表わさ
れる化合物若しくはその塩であるテトラリンスルホン酸
類又はインダンスルホン酸類を含有することを特徴とす
る毛髪処理剤組成物を提供するものである。
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】上記一般式(1)中、テトラリンスルホン
酸類としては、例えば5−テトラリンスルホン酸、6−
テトラリンスルホン酸、5,7−テトラリンジスルホン
酸、8−ヒドロキシ−6−テトラリンスルホン酸、8−
アミノ−6−テトラリンスルホン酸、8−メチル−6−
テトラリンスルホン酸、8−ブチル−6−テトラリンス
ルホン酸、8−エチル−6−テトラリンスルホン酸、8
−イソプロピル−6−テトラリンスルホン酸、8−メチ
ル−5−テトラリンスルホン酸、8−メトキシ−6−テ
トラリンスルホン酸、8−アセチル−6−テトラリンス
ルホン酸等が挙げられ;インダンスルホン酸類として
は、例えば4−インダンスルホン酸、5−インダンスル
ホン酸、4,6−インダンジスルホン酸、6−ヒドロキ
シ−4−インダンスルホン酸、6−ヒドロキシ−5−イ
ンダンスルホン酸、7−メトキシ−5−インダンスルホ
ン酸、7−アセチル−5−インダンスルホン酸、7−メ
チル−5−インダンスルホン酸、7−メチル−4−イン
ダンスルホン酸、7−ブチル−5−インダンスルホン
酸、7−エチル−5−インダンスルホン酸、7−イソプ
ロピル−5−インダンスルホン酸等が挙げられる。ま
た、これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、
カルシウム塩、アンモニウム塩、有機4級アンモニウム
塩が挙げられる。
【0009】これらのテトラリンスルホン酸類及びイン
ダンスルホン酸類は単独で又は2種以上を混合して用い
ることができ、その配合量は0.1〜10重量%(以
下、単に%で示す)、特に1〜5%が好ましい。0.1
%未満では毛髪処理の効果が充分でなく、10%を超え
てもその増加分に見合うだけの効果の向上が得られな
い。
【0010】本発明において、有機溶剤(A)として
は、次式(2)で表わされる化合物、及び次式(3)で
表わされるN−アルキルピロリドン又は炭素数1〜4の
アルキレンカーボネートが好ましいものとして挙げられ
る。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】これらの有機溶剤(A)の具体例として
は、例えばエタノール、イソプロパノール、n−プロパ
ノール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フ
ェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メ
チルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2−
ベンジロキシエタノール、メチルカルビトール、エチル
カルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビト
ール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、ト
リエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリ
ン、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン、
N−ラウリルピロリドン等が挙げられる。
【0014】斯かる有機溶剤(A)の配合量は0.5〜
50%、特に2〜30%が好ましい。0.5%未満では
充分な効果を奏さず、50%を超えて配合しても、効果
の向上は認められない。また、水と有機溶剤との混合割
合は、溶剤の水溶性にもよるが、溶剤:水=20:80
〜50:50が好ましい。
【0015】本発明の毛髪処理剤組成物には、更に酸又
はアルカリを添加して、そのpHを特定領域に調整するの
が、毛髪を充分に膨潤させ、毛髪内へテトラリンスルホ
ン酸類又はインダンスルホン酸類の浸透を促進するため
に効果的である。すなわち、酸を添加する場合には組成
物のpHを2〜5に調整するのが、またアルカリを添加す
る場合には組成物のpHを8〜11に調整するのが好まし
い。組成物のpHが2未満又は11超では毛髪が損傷され
る恐れがある。酸又はアルカリによる毛髪の膨潤に関し
ては、バットらの研究報告〔G.Ramachandr
a Bhatet.al.,J.Soc.Cosme
t.Chem.,32f,393−405(198
1)〕があり、この研究報告においては酸として塩酸
を、アルカリとして水酸化ナトリウムを用いているが、
毛髪自身がイオン交換体であるため、本発明において
は、酸としては有機酸又はリン酸を、アルカリとしては
アンモニア又は有機アミンを用いることが好ましい。
【0016】上記の有機酸としては、クエン酸、グリコ
ール酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、酢酸、フマル酸、リ
ンゴ酸、レブリン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、マレイ
ン酸、フタル酸、マンデル酸等が挙げられる。また上記
有機アミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、アミノヒドロキシ
メチルプロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1
−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プ
ロパンジオール、あるいはアルギニン等の塩基性アミノ
酸等が挙げられる。
【0017】これらの酸又はアルカリは、単独もしくは
組合わせて用いることができ、組成物のpHが上記範囲と
なる量で、組成物中に好ましくは0.3〜50%、より
好ましくは0.5〜30%配合される。配合量がこれ以
下であると、毛髪のイオン交換能のために膨潤効果がな
く、またこれ以上配合してもこれ以上の効果の増大が認
められない。
【0018】本発明の毛髪処理剤組成物は、上記の有機
溶剤、テトラリンスルホン酸類、インダンスルホン酸類
及び酸又はアルカリ以外の成分の残部は通常水である。
また、本発明の毛髪処理剤組成物には、有機酸のナトリ
ウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等を含有させて、
緩衡系を形成させることが好ましい。
【0019】更に本発明の毛髪処理剤組成物には、本発
明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、ヒドロキ
シエチルセルロース等の増粘剤、界面活性剤、香料、パ
ール化剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤等
を配合してもよい。また、毛髪や皮膚の感触を向上させ
るために、カチオン化セルロースなどのカチオン性ポリ
マーや、ジメチルポリシロキサンやアミノ変性シリコー
ンなどのシリコーン誘導体などを配合することもでき
る。
【0020】本発明の毛髪処理剤組成物の使用方法とし
ては、例えば、毛髪に塗布し、一定時間好ましくは5〜
30分間放置後、洗い流す等の方法が挙げられる。放置
している間、適当な温度好ましくは30〜50℃まで加
温してもよい。塗布する毛髪は、ドライの状態でも、洗
髪後の湿った状態でもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明の毛髪処理剤組成物によれば、短
時間の処理で毛髪に充分なはり/こしを付与することが
でき、且つその効果が長時間持続する。
【0022】
【実施例】次に実施例を挙げて説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。
【0023】実施例1〜6及び比較例1〜3 表1及び表2に示す組成の毛髪処理剤を調製し、次のよ
うにしてその毛髪処理効果を試験した。 (1)使用した毛髪 今までにコールドパーマやブリーチ等の美容処理を行っ
ていない日本人女性の毛髪 (2)評価方法 10gの毛髪の束を作り、その半分を毛髪処理剤組成物
で処理した(40℃、30分間)。流水で洗い流した
後、ヘアドライヤーで乾燥させ、専門パネラー5名で、
毛髪のはり/こしについての一対比較試験を行った。評
価基準は次のとおりとした。 ◎:処理毛の方が非常にはり/こしを感じる ○:処理毛の方がはり/こしを感じる △:未処理毛と同程度である ×:未処理毛よりはり/こしがない 更にこの毛束を市販のシャンプーで4回洗浄、乾燥を繰
り返した後、上記と同様にはり/こしについて評価し
た。 (3)結果 結果は表1及び表2に示すとおりである。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】実施例7〜9 各々実施例に示す組成の毛髪処理剤組成物を調製し、実
施例1〜6と同様に試験した。その結果、いずれも未処
理毛に比べ充分なはり/こしが得られた。この効果はシ
ャンプーを4回繰り返した後も認められた。
【0027】実施例7 下記の組成の毛髪処理剤組成物を調製し、実施例1〜4
と同様に試験した。 (組成) (pH=2.8) (1)2−ベンジルオキシエタノール 10.0% (2)エタノール 20.0 (3)クエン酸ナトリウム 0.1 (4)クエン酸 0.5 (5)乳酸 5.0 (6)6−テトラリンスルホン酸ナトリウム 3.0 (7)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0 (8)セタノール 0.2 (9)プロピレングリコール 3.0 (10)ヒドロキシエチルセルロース 0.8 (11)香料 0.1 (12)水 バランス
【0028】実施例8 (組成) (pH=2.8) (1)N−メチルピロリドン 10.0% (2)エタノール 15.0 (3)乳酸ナトリウム 1.2 (4)乳酸 6.0 (5)5−インダンスルホン酸ナトリウム 3.0 (6)塩化セチルトリメチルアンモニウム 1.0 (7)セタノール 0.2 (8)プロピレングリコール 3.0 (9)香料 0.1 (10)水 バランス
【0029】実施例9 (組成) (pH=9.2) (1)ベンジルアルコール 5.0% (2)エタノール 20.0 (3)モノエタノールアミン 3.0 (4)塩化アンモニウム 3.0 (5)6−テトラリンスルホン酸ナトリウム 3.0 (6)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.0 (7)セタノール 0.2 (8)プロピレングリコール 3.0 (9)香料 0.1 (10)水 バランス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(A)及び(B)、 (A)有機溶剤 (B)一般式(1) 【化1】 〔式中、A〜Aのうちの一つ以上はスルホン基を示
    し、他は水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級アルキ
    ル基、アシル基、カルボキシル基、アミノ基又は低級ア
    ルコキシ基を示し、nは1又は2の数を示す〕 で表わされる化合物若しくはその塩であるテトラリンス
    ルホン酸類又はインダンスルホン酸類を含有することを
    特徴とする毛髪処理剤組成物。
  2. 【請求項2】 更に酸を含有し、pHが2〜5であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の毛髪処理剤組成物。
  3. 【請求項3】 更にアルカリを含有し、pHが8〜11
    であることを特徴とする請求項1記載の毛髪処理剤組成
    物。
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