JPH0794027A - 電線・電気ケーブル - Google Patents

電線・電気ケーブル

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Publication number
JPH0794027A
JPH0794027A JP26149193A JP26149193A JPH0794027A JP H0794027 A JPH0794027 A JP H0794027A JP 26149193 A JP26149193 A JP 26149193A JP 26149193 A JP26149193 A JP 26149193A JP H0794027 A JPH0794027 A JP H0794027A
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JP
Japan
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electric
melting point
weight
parts
added
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Pending
Application number
JP26149193A
Other languages
English (en)
Inventor
Saeri Utsunomiya
小衣里 宇都宮
Izumi Ishikawa
泉 石川
Kazuhiko Goto
和彦 後藤
Kenji Matsui
研二 松井
Satoshi Kaneko
智 金子
Toshio Niwa
利夫 丹羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ポリオレフィンに老化防止剤に添
加した組成物を絶縁体などとする電線・電気ケーブルに
おいて、当該老化防止剤の添加によるブルームの発生や
当該老化防止剤の不均一分散による架橋度のバラツキ、
異物形成、ボイド形成などを極力抑えるようにした電線
・電気ケーブルを提供することを目的とするものであ
る。 【構成】 本発明は、ポリオレフィン100重量部に対
して単独もしくは混合物の融点が140℃以下である老
化防止剤を0.01〜10重量部添加してなる電気絶縁
組成物を絶縁体などの構成材に用いた電線・電気ケーブ
ルにあり、このように老化防止剤の融点が低く、かつそ
の添加量が適量であるため、ブルームの発生、異物、ボ
イドなどの発生もなく、均一な架橋度の絶縁体など有す
る電線・電気ケーブルが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィンに老化
防止剤を添加した組成物を絶縁体などとする電線・電気
ケーブルにおいて、当該老化防止剤の添加によるブルー
ムの発生や当該老化防止剤の不均一分散による架橋度の
バラツキ、異物形成、ボイド形成などを極力抑えるよう
にした電線・電気ケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電線・電気ケーブルにおい
て、その構成部分である絶縁体やシースさらに半導電層
部分などにあっては、一般にポリエチレンや架橋ポリエ
チレンなどのポリオレフィン樹脂で形成されることが多
く、その場合、当該樹脂構成部分の熱劣化や酸化劣化を
防止するため、老化防止剤を添加することが多い。
【0003】このような酸化防止剤としては、従来、例
えばブチル酸,3,3−ビス(3−第三ブチル−4−ヒ
ドロキシルフェニル)エチレンエステル、2,2′−エ
チリデン−ビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノー
ル)、4,4−チオビス−(6−第三ブチル−3−メチ
ルフェノール)、ハイドロキノン、2−メルカプトベン
ゾチアゾール、N,N′−ジフェニル−P−フェニレン
ジアミンなどが使用されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
酸化防止剤をポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂に
添加する際、所望の熱劣化や酸化劣化の防止機能を得る
ため、当該酸化防止剤をポリオレフィン樹脂の溶解度以
上に添加することがあり、この場合、押出成形などの後
に酸化防止剤が樹脂成形品の表面に滲み出てくるとい
う、所謂ブルーム現象が生じることが多い。このような
ブルームがあると、その酸化防止剤の析出物により周囲
が汚染されたり、あるいは押出成形品の外観不良が起こ
ったりするなどの問題があった。
【0005】さらにまた、用いる酸化防止剤の融点
(m.p.)が高い場合、例えば融点が145℃を越え
るような高融点物質の場合、通常の押出温度が120℃
〜130℃程度と140℃以下であることが多いため、
押出時に当該添加された酸化防止剤が良好に再溶融され
ず、樹脂中に不均一な状態で分散されることが多い。こ
のような不均一な分散があると、架橋度にバラツキが生
じたり異物やボイドが形成されたりするなどの問題があ
った。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
て行われたもので、ポリオレフィンに添加する老化防止
剤として、融点が140℃以下の物質を用いることによ
って、押出時の再溶融がスムーズに行われ、ブルームの
発生や分散の不均一性などが防止できるようにした電線
・電気ケーブル(通常の電力ケーブルのみならず、通信
用や巻線なども含まれる)を提供せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用】かゝる本
発明の特徴とする点は、ポリオレフィン100重量部に
対して単独もしくは混合物の融点が140℃以下である
老化防止剤を0.01〜10重量部添加してなる電気絶
縁組成物を絶縁体、シース、半導電層部分などの構成材
に用いてなる電線・電気ケーブルにある。
【0008】上記本発明で使用する老化防止剤として
は、融点が140℃以下の物質であって、例えば、フェ
ノール系、アミン系、硫黄系、リン系、サリチル酸系、
ベンゾフェノン系、ベンドトリアゾール系、有機金属
系、キノリン系、キノン系、イミダゾール系などの単独
あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらのうちで
特に有効なものとしては、2,6−ジ−第三ブチル−4
−メチルフェノール(融点=69〜140℃以下のも
の)、ヒドロキノン−モノメチルエーテル(融点=54
〜55℃)、α−テフチルアミン(融点=50℃)、ジ
ステアリルチオジプロピオネート(融点=63.5〜6
8.5℃)、N,N′−ジイソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン(常温で液体)などの老化防止剤が挙げられ
る。
【0009】さらに、融点が140℃を越える老化防止
剤であっても、他の老化防止剤の2または3以上の物質
と適宜混合することにより、その融点が140℃以下に
なる老化防止剤も使用することができる。例えばその例
として、4,4−チオビス−(6−第三ブチル−3−メ
チルフェノール)(融点=161〜2℃)に、4,4−
チオビス−(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)
(融点=127℃)やジステアリルチオジプロピオネー
ト(融点=63.5〜68.5℃)を混合した場合など
が挙げられる。
【0010】また、本発明で使用されるポリオレフィン
樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密
度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDP
E)などのポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン
−1、ポリ4−メチルペンテン−1などのα−オレフィ
ンホモポリマー、エチレン−エチルアクリレート共重合
体(EEA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチ
レン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン
−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−プロ
ピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチ
レン−プロピレン−ジエン共重合体などのエチレンと他
のモノマーとの共重合体などの単独もしくは複数のポリ
マーの混合物などが挙げられる。さらにまた、これらの
ポリオレフィン樹脂は架橋、未架橋にかかわらず使用す
ることができる。
【0011】そして、これらのポリオレフィン樹脂10
0重量部に対して、上記老化防止剤の添加量を0.01
〜10重量部としたのは、0.01重量部未満では量が
少な過ぎて老化防止剤の添加効果が得られず、逆に10
重量部を越えるとブルームの原因となったり、添加の割
にはそれ以上の熱劣化や酸化劣化の防止機能が得られな
くなるからである。
【0012】なお、上記本発明の電気絶縁組成物には、
もちろん上記老化防止剤の他に、必要により例えばケー
ブルの絶縁体や半導電層、シースなどの特性に合わせ
て、他の樹脂や添加物を適宜添加することが可能であ
る。
【0013】
【発明の効果】いずれにしても、本発明では、上記のよ
うな融点が140℃以下である老化防止剤を添加してあ
るため、押出時の温度程度(140℃以下)で十分再溶
融される。したがって、老化防止剤の添加量が多くて
も、ブルームが発生し難くなり、その結果、酸化防止剤
の析出物による周囲の汚染や押出成形品の外観不良を効
果的に防止することができる電線・電気ケーブルが得ら
れる。
【0014】さらにまた、上記押出時における老化防止
剤の再溶融によって、当該老化防止剤の樹脂中への均一
な分散が可能となるため、異物、ボイドなどの発生がな
く、均一な架橋度の優れた電線・電気ケーブルが得られ
る。
【0015】
【実施例】
実施例1 高密度ポリエチレン(HDPE)の100重
量部に2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール
(融点=69〜140℃以下のもの)からなる老化防止
剤を5重量部添加して、電線導体上に絶縁体として押出
成形したところ、老化防止剤の融点が低く、かつその添
加量が適量であるため、ブルームの発生、異物、ボイド
などの発生もなく、均一な架橋度の絶縁体を有する電線
が得られた。
【0016】実施例2 高密度ポリエチレン(HDP
E)の100重量部にジステアリルチオジプロピオネー
ト(融点=63.5〜68.5℃)からなる老化防止剤
を5重量部添加して、電線導体上に絶縁体として押出成
形したところ、老化防止剤の融点が低く、かつその添加
量が適量であるため、ブルームの発生、異物、ボイドな
どの発生もなく、均一な架橋度の絶縁体を有する電線が
得られた。
【0017】実施例3 高密度ポリエチレン(HDP
E)の100重量部に4,4−チオビス−(6−第三ブ
チル−3−メチルフェノール)(融点=161〜2℃)
とジステアリルチオジプロピオネート(融点=63.5
〜68.5℃)との混合物(融点=140℃以下)から
なる老化防止剤を5重量部添加して、電線導体上に絶縁
体として押出成形したところ、上記老化防止剤の混合物
の融点が低く、かつその添加量が適量であるため、ブル
ームの発生、異物、ボイドなどの発生もなく、均一な架
橋度の絶縁体を有する電線が得られた。
【0018】比較例1 高密度ポリエチレン(HDP
E)の100重量部に2,6−ジ−第三ブチル−4−メ
チルフェノール(融点=69〜140℃以下のもの)か
らなる老化防止剤を15重量部添加して、電線導体上に
絶縁体として押出成形したところ、老化防止剤の融点が
低いものの、その添加量が多過ぎて、ブルームの発生が
見られ、良好な絶縁体を有する電線が得られなかった。
【0019】比較例2 高密度ポリエチレン(HDP
E)の100重量部に3,3−ビス(3−第三ブチル−
4−ヒドロキシルフェニル)エチレンエステル(融点=
170℃)からなる老化防止剤を2重量部添加して、電
線導体上に絶縁体として押出成形したところ、老化防止
剤の融点が高いため、押出時に良好な再溶融が行われ
ず、ブルームの発生が見られると同時、異物、ボイドな
どの発生も有り、また、均一な架橋度の絶縁体を有する
電線は得られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 研二 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 金子 智 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 丹羽 利夫 東京都江東区木場1丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン100重量部に対して単
    独もしくは混合物の融点が140℃以下である老化防止
    剤を0.01〜10重量部添加してなる電気絶縁組成物
    を絶縁体などの構成材に用いてなることを特徴とする電
    線・電気ケーブル。
JP26149193A 1993-09-24 1993-09-24 電線・電気ケーブル Pending JPH0794027A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26149193A JPH0794027A (ja) 1993-09-24 1993-09-24 電線・電気ケーブル

Applications Claiming Priority (1)

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JP26149193A JPH0794027A (ja) 1993-09-24 1993-09-24 電線・電気ケーブル

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Publication Number Publication Date
JPH0794027A true JPH0794027A (ja) 1995-04-07

Family

ID=17362652

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26149193A Pending JPH0794027A (ja) 1993-09-24 1993-09-24 電線・電気ケーブル

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JP (1) JPH0794027A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6052917A (en) * 1996-12-11 2000-04-25 Matsumoto Machine Mfg. Co., Ltd. Vacuum rotary dryer

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6052917A (en) * 1996-12-11 2000-04-25 Matsumoto Machine Mfg. Co., Ltd. Vacuum rotary dryer

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