JPH0793798A - 光学ヘッド - Google Patents

光学ヘッド

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JPH0793798A
JPH0793798A JP5236062A JP23606293A JPH0793798A JP H0793798 A JPH0793798 A JP H0793798A JP 5236062 A JP5236062 A JP 5236062A JP 23606293 A JP23606293 A JP 23606293A JP H0793798 A JPH0793798 A JP H0793798A
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JP
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light beam
optical
conversion element
shift correction
parallel light
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JP5236062A
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English (en)
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Takashi Yoshizawa
隆 吉澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、複数種のシフト補正手段を備えるこ
となく、一種類のシフト補正手段により、きめ細かにシ
フト補正が簡単かつ確実にできる光ヘッドを提供するこ
とを目的とする。 【構成】本発明は、光ビームを供給する半導体レーザ3
2から供給された光ビームRを平行光束に変換して投射
する変換素子33とを光学ベース31に固定し、前記変
換素子33により平行光束に変換された光ビームRの光
軸を移動させるシフト補正部材35を具備し、前記シフ
ト補正部材35は、前記平行光束の光ビームRの光路途
中に介在してその平行光束の光軸の位置をシフト補正す
る光学部材71と、この光学部材71を保持するととも
に球面軸体部を有する保持体72と、光学ベース31に
形成され、前記保持体72を回転自在に嵌め込む球面軸
受け用受部76と、前記光学部材71を所定位置で光硬
化性接着剤77で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク装置等に用
いられる光学ヘッドに係り、特に、出射光軸のシフトを
補正できるようにした光学ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】情報記録再生装置として知られる従来の
光ディスク装置の光学系は、例えば図11で示すように
構成されている。これには、固定光学系Aと、リニヤモ
ータ4上に構成される移動光学系Bとからなる光学ヘッ
ドがあり、前記固定光学系Aは、図12で示すように構
成される。すなわち、これは半導体レーザ(光ビーム供
給手段)1から出射されるレーザビームRは、コリメ−
タレンズ(変換素子)2、ビームスプリッタ3およびシ
フト補正部材11を介して、前記移動光学系Bにおける
立上ミラー12へ送られる。そして、立上ミラー12に
より、そのレーザビームRの光軸が90°変更されると
ともに、その上方の対物レンズ(収束素子)13で収束
された後、光ディスク(情報記憶媒体)14に照射され
るようになっている。
【0003】また、前記光ディスク14から反射された
レ−ザビームR´は、前記光路を逆送されて固定光学系
Aへ送り込まれる。そして、この固定光学系Aにおける
ビームスプリッタ3,5、収束レンズ6およびシリンド
リカルレンズ7を介して光検出器8,10へ導かれ、こ
こで、電気信号に変換され、光ディスクに記録されてい
る情報が再生されると共にトラッキング信号等を得る。
【0004】なお、図12中、9は半導体レ−ザ1から
出射される光の量を検出する光量用検出器である。
【0005】ところで、この従来の光ヘッドにおいて
は、部品の加工精度や部品の取付精度により、対物レン
ズ13からの出射光の輝度中心と、その対物レンズ13
の光軸中心とのずれ、いわゆるビームシフトが生じ易
い。このビームシフトが生じると、フォ−カスエラ−信
号あるいはトラッキングエラ−信号にオフセットを発生
させたり、情報信号の読取りに関して、C/N比を低下
させたりするという不都合が起きる。
【0006】そこで、従来、ビームシフトが生じている
ときには、ビームスプリッタ3の光出射側に前述したシ
フト補正手段11を設け、このシフト補正手段11によ
り、ビームシフトを矯正するようにしている。
【0007】従来のシフト補正手段11は、図13や図
14で示すように、一端面が斜めになっている中空円筒
15と、この中空円筒15の傾斜端面に取り付けられた
平行平板の透明なシフト補正用光学ガラス16とによっ
て構成され、光学ガラス16は、固定光学系Aの光路上
において光軸に対して斜めに配置される。
【0008】そして、ビームシフトを補正する場合に
は、光学ガラス16を保持した中空円筒15を光路中に
入れることにより、対物レンズ13の出射光の輝度分布
の中心と、対物レンズ13の中心とを一致させる。この
ときのシフト補正量dは次式で与えられる。
【0009】 d=t・sin Φ{1−cos Φ/(n ・cos Φ´)} ただし、d :シフト補正量 t :平行平板の厚さ Φ :平行平板に対する光軸の入射角 Φ´:平行平板に対する光軸の屈折角 n :平行平板の屈折率 次に、そのシフト補正の方法を具体的に述べる。この場
合、図23で示すように対物レンズ13から出射した直
後のパターンをCCDカメラ19で撮影し、これをモニ
タ用CRT20に映し出す。図15はそれによる、対物
レンズ13から出射した直後の光束の輝度分布を示して
いる。これは、輝度分布の中心位置と、対物レンズ13
の外径との関係を模式的に示したものである。
【0010】同図中、18aは第1の領域を示し、この
第1の領域18aは対物レンズ13の外径を示す領域で
ある。従来例では対物レンズ13の半径は、4.5mmで
ある。同図中、18bは第2の領域であり、この第2の
領域18bは出射光にビームシフトが生じていても実用
上問題のない範囲である。また、同図中、18cは第3
の領域であり、この第3の領域18cは出射光にビーム
シフトが生じていて補正が必要かつ可能な範囲である。
この第3の領域18cの半径は第2の領域18bの半径
の2倍である。
【0011】一方、同図中、18dは第4の領域であ
り、この第4の領域18dは、ビームシフトが大きすぎ
て補正ができない領域であり、この場合、光ヘッドは不
良品となる。
【0012】そこで、光束の輝度中心が第2の領域18
b内であれば、シフト補正は行わない。つまり、シフト
補正手段11は光路内に挿入しない。
【0013】次に、光束の輝度中心が第3の領域18c
内にある場合について、補正前後の輝度中心の様子を図
16〜図18を参照し、また、シフト補正手段11の挿
入方法を図19〜図22を参照しながら説明する。
【0014】まず、図16に示すように、光束の輝度中
心Pが右方向にずれている場合について説明する。同図
中、点P1、P2およびP3はすべて補正前の輝度中心
位置である。この場合、輝度中心を左方へ移動させなけ
ればならないので、シフト補正手段11を図19に示す
状態でビームスプリッタ3の後方へ挿入する。前記式で
定められる補正量は従来の場合、約0.3mmであり、こ
れは第2の領域18bの半径の約4分の3に相当する。
【0015】したがって、図19(a)(b)に示す状
態でシフト補正手段11を挿入することにより、点P
1、P2およびP3はそれぞれ点P1´、P2´および
P3´に移動し、シフト補正がなされる。
【0016】なお、点P1は補正が可能な場合の中でも
最も大きなビームシフトを生じているときであり、点P
3は最も小さなビームシフトを生じているときである。
【0017】また、図17に示すように、光束の輝度中
心が左方、上方あるいは下方にずれている場合について
も同様にして補正がなされる。すなわち、左方にずれて
いる場合にはシフト補正部材11を図20(a)(b)
に示す状態で挿入し、上方にずれている場合には、シフ
ト補正手段11を図21(a)(b)に示す状態で挿入
し、下方にずれている場合には、シフト補正手段11を
図22(a)(b)に示す状態で挿入すれば良い。この
ときの補正前後の輝度中心の様子を図17に示す。
【0018】なお、ここで、述べる上方とは図12にお
いて図面の表面側、下方とは図面の裏面側、右方とは図
面に向かって右側、および左方とは図面に向かって右側
をいう。
【0019】また、光束の輝度中心のずれ方向がきれい
に右方、左方、上方あるいは下方でない場合、例えば図
18に示すような場合には、右方のときの補正方向(図
19)と上方のときの補正方向(図20)との中間の状
態でシフト補正部材11を挿入すれば良い。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ものにおいては、1種類のシフト補正手段11につき、
シフト補正可能な量は1通りに限られてしまうので、き
め細かな補正ができない。これを解決するために、平行
平板の傾斜量が異なる複数種のシフト補正手段11を用
意し、それを選択使用することにより、きめ細かな補正
が可能になるが、この場合には、コストが高くなるとと
もに、調整時に複数種のシフト補正手段から適正な一つ
のものを選択しなければならず、選択に手間取るという
問題を生じる。
【0021】そこで、本発明の目的は、複数種のシフト
補正部材を用意する必要がなく、一種類のシフト補正部
材で、きめ細かに平行光束の輝度中心を容易かつ確実に
調整できる光学ヘッドを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明は、光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
と、この光学部材を保持するとともに球面軸体部を有す
る保持体と、光学ベースに形成され、前記保持体の球面
軸体部を回転自在に嵌め込む球面軸受け用凹部と、前記
光学部材を所定位置で固定する手段とからなる光学ヘッ
ドである。
【0023】また、本発明は、前記保持体の球面軸体部
と、これを嵌め込む球面軸受け用凹部とは、互いに対応
した略半球面状に形成した。
【0024】また、本発明は、前記固定手段として、保
持体の球面軸体部とこれ嵌め込む球面軸受け用凹部との
間に塗布される光硬化性接着材、特に嫌気性光硬化性接
着材を用いてその両者を接着固定する。
【0025】また、本発明は、前記シフト補正手段の少
なくとも球面軸体部は、前記光硬化性接着材に照射する
光を透過する材料によって形成した。
【0026】さらに、本発明は、前記保持体の球面軸体
部は、これ嵌め込む球面軸受け用凹部との間で球面軸受
け作用を司る部分を残して切除部を形成した。
【0027】
【作用】前記補正手段は、シフト補正用光学部材を保持
する保持体が球面軸体部を有し、これが光学ベースに形
成された球面軸受け用凹部に回転自在に嵌め込まれるか
ら、その光学部材の揺動や回動等が自由であり、その調
整位置で保持体を固定する。前記平行光束の光ビームの
光路途中に介在してその平行光束の光軸の位置をシフト
補正する。
【0028】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図6にもとづ
いて説明する。図2は光ディスク装置の概略的な構成を
示すものであり、図6はその制御系を示す。図2で示す
ように、光ディスク装置の光学ヘッド30は、固定光学
系21と移動光学系22とを備えてなり、前記移動光学
系22は、リニアモータ23によって情報記憶媒体とし
ての光ディスク24に対向しながらその半径方向に移動
する。
【0029】光学ヘッド30における固定光学系21は
図1で示すように構成されている。すなわち、例えばア
ルミニュ−ム材料からなる光学ベ−ス31を有し、この
光学ベ−ス31には光ビ−ム供給手段としての半導体レ
−ザ32とこれから出射するレーザビームRと反射レー
ザビームR′を案内する光路が設けられ、その光路には
以下のような素子が配置されている。
【0030】つまり、半導体レーザ32から出射される
レーザビームRは、コリメ−タレンズ(変換素子)3
3、ビームスプリッタ34および後述するシフト補正部
材35を介して、前記移動光学系22に設けた立上げミ
ラー36へ送られ、この立上ミラー36により、レーザ
ビームRは、その光軸方向が90°変更されて上方へ送
られ、対物レンズ(収束素子)37において収束され、
前記光ディスク24に照射される。
【0031】また、前記光ディスク24から反射された
レ−ザビームR´は、前記光路を逆送されて固定光学系
21へ戻される。そして、この固定光学系21における
ビームスプリッタ34で反射され、1/2波長板38、
収束レンズ39を通り、別のビームスプリッタ40で分
割される。分割された一方の光束は光検出器41へ導か
れ、他方の光束は別の光検出器42へ導かれる。なお、
この光検出器41および光検出器42はともに、複数の
光感受部を有している。これらの光検出器41,42に
よって得た電気信号の処理については後述する。
【0032】また、固定光学系21の光学ベ−ス31の
側壁には、前記半導体レ−ザ32から出射されるレ−ザ
ビームRの光量を検出するための検出器43が設けられ
ている。
【0033】一方、前記光ディスク24の表面には、ス
パイラル状に溝(記録トラック)が形成されており、こ
の光ディスク24は固定部としてのベース(図示しな
い)上に固定されているスピンドルモータ45によっ
て、例えば一定の線速度で回転される。このスピンドル
モータ45はモータ制御回路46によって制御される。
【0034】前記光ディスク24に対する情報の記録、
再生あるいは消去は、その光ディスク24の下部に設け
られている光学ヘッド30によって行われる。
【0035】すなわち、図6で示すように、光学ヘッド
30の移動光学系22は、リニアモータ23の可動部と
なっており、リニアモータ23はリニアモータ制御回路
47によって駆動制御されている。そして、可動部とし
ての移動光学系22は光ディスク24の半径方向に移動
させられる。
【0036】前記リニアモータ制御回路47には、位置
検出器48が接続されている。この位置検出器48は前
記リニアモータ23によって移動される移動光学系22
の位置に対応した位置信号を出力するものである。これ
により、リニアモータ制御回路47は位置検出器48か
らの位置信号と後述するCPU51からの目的の移動位
置に応じた電流をリニアモータ23に通電することによ
り、光学ヘッド30における移動光学系22を介して、
対物レンズ37を光ディスク24の半径方向に移動させ
る。前記光学ヘッド30の移動光学系22には、前述し
た立上げミラー36、対物レンズ37の他にフォーカシ
ングコイル52が設けられている。
【0037】半導体レーザ32から出射されたレーザビ
ームRは、コリメータレンズ33により平行光束に変換
され、ビームスプリッタ34を透過する。なお、レーザ
ビームRの一部はこのビームスプリッタ34で反射さ
れ、半導体レーザ32から出射している光量をモニター
するための光量用検出器43に入射する。この後、レー
ザビームRはシフト補正部材35を透過する。なお、こ
のシフト補正部材35の具体的な構成等については後述
する。
【0038】さて、光学ヘッド30における固定光学系
21から出射したレーザビームRは、立上ミラー36に
よりその光軸方向が90°変更されて対物レンズ37に
入射すが、このとき、レーザビームRの強度中心と対物
レンズ37の中心とは一致した状態であることが望まし
い。レーザビームRは、対物レンズ37へ導かれ、収束
された後、スポットとして光ディスク24へ照射され
る。光ディスク24での反射光R′は前記の光路を逆走
し、ビームスプリッタ34へ達する。反射光R′はこの
ビームスプリッタ34で反射され、1/2波長板38、
収束レンズ39およびビームスプリッタ40を透過し
て、光検出器41および光検出器42に導かれること前
述した通りであるが、前記光検出器41,42の所定の
光感受部に入射した光を光電変換して得られた2つの検
出信号がそれぞれトラッキング制御回路54、フォーカ
ス制御回路55および情報信号処理回路56に出力され
る。
【0039】トラッキング制御回路54は光検出器41
および光検出器42からの検出信号により、対物レンズ
37で収束された光スポットと光ディスク24の所定ト
ラック中心との半径方向のずれを示すトラッキングエラ
ー信号を生成する。このトラッキングエラー信号はリニ
アモータ制御回路47を通してリニアモータ23に送ら
れ、このリニアモータ23を介して対物レンズ37を半
径方向に所定の量だけ移動させることにより、光スポッ
トが常に所定トラックをずれなくトレースすることが可
能となる。
【0040】一方、フォーカス制御回路55は光検出器
41および光検出器42からの検出信号により、対物レ
ンズ37で収束された光スポットの焦点と光ディスク2
4の記録面との光軸方向のずれを示すフォーカスエラー
信号を生成する。このフォーカスエラー信号はフォーカ
シングコイル52に供給され、対物レンズ37を光軸方
向に所定の量だけ移動させることにより、光スポットが
常に光ディスク24の記録面上に焦点を結ぶことが可能
となる。
【0041】さらに、情報信号処理回路56は光検出器
41および光検出器42からの検出信号により、光ディ
スク24上に記録されている情報に基づく信号を再生
し、この情報信号からデータを復調処理後、再生するも
のである。
【0042】また、前記半導体レーザ32は、レーザ制
御回路58により制御されている。再生時には、所定の
再生光量のレーザビームが発生するよう、半導体レーザ
32をレーザ制御回路58により制御する。記録時には
次の手段がとられる。
【0043】レーザ制御回路58は、CPU51からの
切換え信号に応じて再生光量に対応したレーザビームR
を半導体レーザ32より発生させる。この状態におい
て、光ディスク制御回路61からインターフェイス回路
62およびバス63を介して供給される記録パルスを変
調したデータに応じて、半導体レーザ32を駆動して記
録光量のレーザビームRを発生させる。
【0044】前記情報信号処理回路56で処理された情
報信号はインターフェイス回路62でエラー訂正処理な
どがなされたのち、光ディスク制御回路61に出力され
る。また、前記トラッキング制御回路54、フォーカス
制御回路55、情報信号処理回路56、レーザ制御回路
58、リニアモータ制御回路47およびスピンドルモー
タ制御回路46等はバス63を介して、CPU51によ
って制御されており、このCPU51はメモリ52に記
憶されたプログラムによって所定の動作が行えるように
なっている。
【0045】なお、トラッキング制御回路54、フォー
カス制御回路55とCPU51との間で情報の授受を行
うために、D/A変換器65およびA/D変換器66と
が設けられている。
【0046】次に、前記光学ヘッド30におけるシフト
補正手段のシフト補正部材35につき、図3ないし図5
を参考にしながら説明する。図3はそのシフト補正部材
35を示し、図4および図5はその調整取付け状況を示
している。
【0047】この実施例におけるシフト補正部材35
は、図3で示すように構成される。つまり、シフト補正
部材35は、シフト補正用の透明な光学部材としての、
例えば厚さ2mm、横8mm、縦10mmの透明な平行
平板71と、半径4.5mmの半球状の球面軸体部を形
成する保持体72とを有してなり、この保持体72の円
形端面に平行平板71の一端面を接合して一体に連結し
た構成になっている。ただし、この実施例では平行平板
71と半球状の保持体72は別部材に分離しているわけ
ではなく、透明な例えばポカーボネイト樹脂で一体に成
形されている。なお、シフト補正部材35の材質として
は、ポリカーボネイト樹脂の他に、アクリル樹脂、アモ
ルファスポリオレフィン樹脂といった透明な樹脂材料、
あるいはBK−7といった光学ガラスでも構わない。
【0048】もっとも、シフト補正部材35の平行平板
71と半球状の保持体72とを別部材に分離してこの両
者を接続して構成してもよく、この場合、保持体72の
方は透明な平行平板71とは別の材料でもよく、例えば
アルミニュ−ムとし、これによって保持される光透過部
材としての平行平板71を光学ガラス(BKー7)によって
形成してもよいものである。
【0049】一方、図4で示すように、固定光学系21
の光学ベース31に形成した、ビームスプリッタ34の
先の光路を形成する溝状のスペース75の底面には、前
記シフト補正部材35の半球状の保持体72に対応して
半径9mmの半球状の掘込み凹所からなる球面軸受け用
凹部たる受部76を形成している。そして、この球面軸
受け用凹部たる受部76に前記シフト補正部材35の球
面軸体部たる半球状の保持体72を嵌め込んである。こ
のため、シフト補正部材35は、保持体72と受部76
との球面軸受けの関係で、自由な方向へ傾けたり、回動
したりできる。それによって選択した任意の位置で、光
硬化性接着剤77、例えば『3033』(スリーボンド
社製)によって保持体72を受部76に固定されるよう
になっている。
【0050】次に、具体的なシフト補正方法について説
明する。まず、従来例と同じ方法により、レーザビーム
Rの輝度中心と対物レンズ37の中心とのシフト量およ
びシフト方向を確認する。その結果、シフト補正が必要
と認められたときには、シフト補正部材35を使用す
る。つまり、シフト補正部材35の保持体72の半球状
表面に光硬化性接着剤77を塗布し、これを受部76に
落とし込む。そして、平行平板71の上端部を、例えば
ピンセットまたは指の先でつまみ、平行平板部71の姿
勢を選択する。シフト補正部材35を傾けたり回転した
りして透明な平行平板71の姿勢を選択し、光軸のシフ
ト補正を行う。シフト補正部材35は保持体72と受部
76との球面軸受けの関係で、レーザビームRの光軸に
対する平行平板71の前後左右の傾きや量が自由に選択
できる。
【0051】つまり、輝度中心が右方、左方、上方ある
いは下方にずれている場合のシフト補正部材35の調整
例を図4(a)(b)と図5(a)(b)に示す。シフ
ト方向が右方、左方、上方あるいは下方といった単一方
向でない場合には、その方向に応じて回転させ、かつ、
あおることにより、『d』のシフト補正がなされる。そ
して、ビームの輝度中心と対物レンズ中心とを一致させ
る。また、回転角、あおり角ともに一定の設計許容範囲
内であれば自由に設定することができる。
【0052】シフト補正部材35はその保持体72の半
球状表面に光硬化性接着剤77を塗布し、これを受部7
6に嵌め込むから、光硬化性接着剤77のある程度の粘
性によって、平行平板部71の回転やあおりは滑らかに
なされ、また、各位置に仮止めされる。
【0053】さらに、光硬化性接着剤77が特に嫌気性
のものであるならば、位置調整が完了した後から光照射
まで間に仮硬化が起こり、調整がずれるという不具合い
が生じないという効果がある。
【0054】以上のような調整が完了したならば、所定
の光をシフト補正部材35の保持体72における曲面部
に照射して光硬化性接着剤77を硬化させる。この際の
照射時間は30秒程度と短いので、工数的にも有利であ
る。これによって固定光学系21の光学ベース31にシ
フト補正部材35を固定できる。
【0055】なお、シフト補正部材35の保持体72
は、半球曲面状の形状に限定されるものではない。図7
〜図9でそれぞれ示すような様々なもの考えられる。図
7で示すものは、半球の頂部を除去した形の体積の小さ
い球の一部からなり、受部76の曲面に接触する面積が
小さい。
【0056】図8で示すシフト補正部材35の保持体7
2は、球体の頂部を利用した半球から肉を削り取ったよ
うな形状のものであり、体積、及び受部76の曲面に接
触する面積が小さい。この図8や先に述べた図7のシフ
ト補正部材72はこれを樹脂で成形する場合、いわゆる
肉ヒケが生じ難い。このため、平行平板71の部分の平
行度を確保することができる。
【0057】図9と図10で示すシフト補正部材35の
保持体72は、その球体の一部を切欠いた形状のもので
あり、いずれも体積、及び受部76の曲面に接触する面
積が小さい。図9は側面4個所に切欠き81を形成し、
図10は平行な複数の溝82を形成した。この場合も、
樹脂で成形する場合、いわゆる肉ヒケが生じ難い。この
ため、平行平板71の部分の平行度を確保する。
【0058】また、以上、いずれの形状にしても、滑ら
かにシフト補正部材35を回転させたり、あおりを与え
たりすることができ、しかも、接着剤77を塗布する最
低限の面積は確保できる。
【0059】なお、シフト補正部材35の保持体72を
軸受する受部76は、球面でなくともよく、例えば断面
V字形の凹部であってもよい。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、あ
らゆる方向および一定範囲内のあらゆる量のビームシフ
トに対して、きめ細かなシフト補正が低い部品コストお
よび組み立てコストで実現される。したがって、従来の
ように、複数種の補正手段を備える必要がなく、コスト
を低減できるとともに、最適なシフト補正部材を選択す
るといった作業も不要となり、手間が省けるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である光学ヘッドの固定光学
系を示し、(a)はその断面図、(b)はそのカバーを
開いてそれを示す斜視図。
【図2】前記固定光学系を備える光ディスク装置の概略
的な構成の説明図。
【図3】前記固定光学系光に用いられるシフト補正部材
を示し、(a)はその平面図、(b)はその正面図、
(c)はその斜視図、(d)はその側面図。
【図4】(a)(b)はそれぞれ前記シフト補正部材に
より、光束の輝度中心を右および左方へシフト補正する
状態を示す図。
【図5】(a)(b)はそれぞれ前記シフト補正部材に
より、光束の輝度中心を下および上方へシフト補正する
状態を示す図。
【図6】前記シフト補正部材を用いた光ディスク装置の
制御系の回路の構成を示す図。
【図7】シフト補正部材の変形例を示す図。
【図8】シフト補正部材の変形例を示す図。
【図9】シフト補正部材の変形例を示す図。
【図10】シフト補正部材の変形例を示す図。
【図11】従来の光学装置を示す概略的構成図。
【図12】図10の光学装置に備えられる固定光学系を
示す構成図。
【図13】図12の固定光学系に備えられるシフト補正
装置を示す側面図。
【図14】図13のシフト補正装置を示す正面図。
【図15】図11の光学装置の対物レンズ出射光の輝度
分布と対物レンズの外形との関係を説明する図。
【図16】図15の対物レンズ出射光の輝度中心位置の
補正前後の状態を示す図。
【図17】図15の対物レンズ出射光の輝度中心位置の
補正前後の状態を示す図。
【図18】図15の対物レンズ出射光の輝度中心位置の
補正前後の状態を示す図。
【図19】図15の対物レンズ出射光の輝度中心を左方
へシフト補正する状態を示すもので、図19(a)はそ
の平面図、図19(b)は側面図。
【図20】図15の対物レンズ出射光の輝度中心を右方
へシフト補正する状態を示すもので、図20(a)はそ
の平面図、図20(b)は側面図。
【図21】図15の対物レンズ出射光の輝度中心を下方
へシフト補正する状態を示すもので、図21(a)はそ
の平面図、図21(b)はその側面図。
【図22】図15の対物レンズ出射光の輝度中心を上方
へシフト補正する状態を示すもので、図22(a)はそ
の平面図、図22(b)はその側面図。
【図23】前記シフト補正部材により、補正される輝度
分布パタ−ンを写すモニタ装置を示す構成図。
【符号の説明】
31…光学ベ−ス、32…半導体レ−ザ(光ビ−ム供給
手段)、33…コリメ−タレンズ(変換素子)、35…
シフト補正部材、71…平行平板、72…保持体。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
    この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
    束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
    段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
    より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
    るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
    記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
    勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
    と、この光学部材を保持するとともに球面軸体部を有す
    る保持体と、光学ベースに形成され、前記保持体の球面
    軸体部を回転自在に嵌め込む球面軸受け用凹部と、前記
    光学部材を所定位置で固定する手段とからなることを特
    徴とする光学ヘッド。
  2. 【請求項2】光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
    この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
    束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
    段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
    より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
    るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
    記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
    勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
    と、この光学部材を保持するとともに略半球面状の球面
    軸体部を有する保持体と、光学ベースに形成され、前記
    保持体の球面軸体部を回転自在に嵌め込む略半球面状の
    球面軸受け用凹部と、前記光学部材を所定位置で固定す
    る手段とからなることを特徴とする光学ヘッド。
  3. 【請求項3】光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
    この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
    束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
    段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
    より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
    るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
    記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
    勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
    と、この光学部材を保持するとともに球面軸体部を有す
    る保持体と、光学ベースに形成され、前記保持体の球面
    軸体部を回転自在に嵌め込む球面軸受け用凹部と、前記
    保持体の球面軸体部とこれ嵌め込む球面軸受け用凹部と
    の間に塗布される光硬化性接着材を用いてその両者を接
    着固定する、光学部材を所定位置で固定する手段とから
    なることを特徴とする光学ヘッド。
  4. 【請求項4】光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
    この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
    束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
    段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
    より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
    るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
    記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
    勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
    と、この光学部材を保持するとともに球面軸体部を有
    し、少なくともその球面軸体部を光硬化性接着材に照射
    する光を透過する材料によって形成した保持体と、光学
    ベースに形成され、前記保持体の球面軸体部を回転自在
    に嵌め込む球面軸受け用凹部と、前記保持体の球面軸体
    部とこれ嵌め込む球面軸受け用凹部との間に塗布される
    光硬化性接着材を用いてその両者を接着固定する、前記
    光学部材を所定位置で固定する手段とからなることを特
    徴とする光学ヘッド。
  5. 【請求項5】光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
    この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
    束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
    段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
    より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
    るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
    記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
    勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
    と、この光学部材を保持するとともに球面軸受け作用を
    司る部分を残して切除部を形成した球面軸体部を有する
    保持体と、光学ベースに形成され、前記保持体の球面軸
    体部を回転自在に嵌め込む球面軸受け用凹部と、前記光
    学部材を所定位置で固定する手段とからなることを特徴
    とする光学ヘッド。
  6. 【請求項6】光ビームを供給する光ビーム供給手段と、
    この光ビーム供給手段から供給された光ビームを平行光
    束に変換して投射する変換素子と、前記光ビーム供給手
    段と変換素子を固定する光学ベースと、前記変換素子に
    より平行光束に変換された光ビームの光軸をシフトさせ
    るシフト補正手段を具備し、前記シフト補正手段は、前
    記平行光束の光ビームの光路途中に介在して選択した姿
    勢により平行光束の光軸の位置をシフトする光学部材
    と、この光学部材を保持するとともに球面軸体部を有す
    る保持体と、光学ベースに形成され、前記保持体の球面
    軸体部を回転自在に嵌め込む球面軸受け用凹部と、前記
    保持体の球面軸体部とこれ嵌め込む球面軸受け用凹部と
    の間に塗布される嫌気性の光硬化性接着材を用いてその
    両者を接着固定する、光学部材を所定位置で固定する手
    段とからなることを特徴とする光学ヘッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5898653A (en) * 1995-10-17 1999-04-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical head unit for use in an information read/write apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5898653A (en) * 1995-10-17 1999-04-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Optical head unit for use in an information read/write apparatus

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