JPH0793724A - 磁気抵抗効果型磁気ヘッド - Google Patents
磁気抵抗効果型磁気ヘッドInfo
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- JPH0793724A JPH0793724A JP23968593A JP23968593A JPH0793724A JP H0793724 A JPH0793724 A JP H0793724A JP 23968593 A JP23968593 A JP 23968593A JP 23968593 A JP23968593 A JP 23968593A JP H0793724 A JPH0793724 A JP H0793724A
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- magnetic
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 硬質磁性膜を用いたMRヘッドにおいて記録
磁界や外部磁界に対して強く、かつトラック部において
磁化の安定した磁気抵抗効果型磁気ヘッドを得ることを
目的とする。 【構成】 MR膜7上に下地膜8を介してMR膜7の磁
区を制御するために一対の硬質磁性膜9を設け、さらに
硬質磁性膜9上にMR膜7にセンス電流を供給するため
の一対のリード層10を設けるとともに一対の硬質磁性
膜9間の間隔Mを一対のリード層間10の間隔Nよりも
広くなるようにした。
磁界や外部磁界に対して強く、かつトラック部において
磁化の安定した磁気抵抗効果型磁気ヘッドを得ることを
目的とする。 【構成】 MR膜7上に下地膜8を介してMR膜7の磁
区を制御するために一対の硬質磁性膜9を設け、さらに
硬質磁性膜9上にMR膜7にセンス電流を供給するため
の一対のリード層10を設けるとともに一対の硬質磁性
膜9間の間隔Mを一対のリード層間10の間隔Nよりも
広くなるようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置等の磁
気記録装置に用いられる磁気抵抗効果型磁気ヘッドに関
するものである。
気記録装置に用いられる磁気抵抗効果型磁気ヘッドに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気記録分野における小型化・大容量化
の要求には目ざましいものがある。例えば、磁気ディス
ク装置を見てみるとディスク径は、3.5インチから
2.5インチ、1.8インチと小さくなってきており、
磁気ディスク一枚当りの容量も2.5インチ150メガ
バイトと言われている。
の要求には目ざましいものがある。例えば、磁気ディス
ク装置を見てみるとディスク径は、3.5インチから
2.5インチ、1.8インチと小さくなってきており、
磁気ディスク一枚当りの容量も2.5インチ150メガ
バイトと言われている。
【0003】これらの要求に応えるため磁気ディスクと
して高保磁力、高残留磁束密度、低ノイズの特徴を有す
る金属薄膜ディスクが開発され、磁気ヘッドとしてメタ
ルインギャップヘッドや薄膜ヘッド、さらに、金属磁性
膜を積層した積層型磁気ヘッド等が開発されてきた。
して高保磁力、高残留磁束密度、低ノイズの特徴を有す
る金属薄膜ディスクが開発され、磁気ヘッドとしてメタ
ルインギャップヘッドや薄膜ヘッド、さらに、金属磁性
膜を積層した積層型磁気ヘッド等が開発されてきた。
【0004】しかし、これらの磁気ヘッドは全て電磁誘
導現象を利用したものであり、その再生出力は磁気ヘッ
ド,磁気ディスク間相対速度に比例する。そのため、さ
らに磁気ディスクの径が小さくなると、もはや十分な再
生出力を得ることが出来なくなっている。そのため、現
在磁気抵抗効果を利用して磁気ディスクからの磁束を感
磁する磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下MRヘッド)が
提案されている。
導現象を利用したものであり、その再生出力は磁気ヘッ
ド,磁気ディスク間相対速度に比例する。そのため、さ
らに磁気ディスクの径が小さくなると、もはや十分な再
生出力を得ることが出来なくなっている。そのため、現
在磁気抵抗効果を利用して磁気ディスクからの磁束を感
磁する磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下MRヘッド)が
提案されている。
【0005】図6は従来のMRヘッドを示す正面図であ
る。図中1はAl2O3TiC等のセラミック材からなる
基板であり、2はAl2O3、SiO2等からなる絶縁
層、3はNiFe等の軟磁性体からなる下部シールド
層、4はAl2O3、SiO2等からなり下部再生ギャッ
プとなる絶縁層、7はNiFe等の磁気抵抗効果現象を
示す材料で構成された磁気抵抗効果膜(以下MR膜と略
す)、5はアモルファス合金,NiFe等からなりMR
膜7に横バイアス磁界を与えるための軟磁性膜、6はT
a,Ti,SiO2等からなり軟磁性膜5とMR膜7と
を磁気的に分離する中間層、8はCr等からなる下地
膜、9はCoNiCr等からなりMR膜7の磁区を制御
するための硬質磁性膜、10は例えばAu、W等のリー
ド層、11はAl2O3、SiO2等からなり上部再生ギ
ャップとなる絶縁層、12はNiFe等からなる上部シ
ールド層、13はAl2O3、SiO2等からなり再生ヘ
ッドであるMRヘッドと記録ヘッドとを分離する絶縁
層、14はNiFe等の軟磁性層からなる記録ヘッドの
下部コア層、15はAl2O3、SiO2等からなり記録
ギャップとなる絶縁層、16はNiFe等の軟磁性層か
らなる記録ヘッドの上部コア層、17はAl2O3等から
なり全体の保護層となる絶縁層である。
る。図中1はAl2O3TiC等のセラミック材からなる
基板であり、2はAl2O3、SiO2等からなる絶縁
層、3はNiFe等の軟磁性体からなる下部シールド
層、4はAl2O3、SiO2等からなり下部再生ギャッ
プとなる絶縁層、7はNiFe等の磁気抵抗効果現象を
示す材料で構成された磁気抵抗効果膜(以下MR膜と略
す)、5はアモルファス合金,NiFe等からなりMR
膜7に横バイアス磁界を与えるための軟磁性膜、6はT
a,Ti,SiO2等からなり軟磁性膜5とMR膜7と
を磁気的に分離する中間層、8はCr等からなる下地
膜、9はCoNiCr等からなりMR膜7の磁区を制御
するための硬質磁性膜、10は例えばAu、W等のリー
ド層、11はAl2O3、SiO2等からなり上部再生ギ
ャップとなる絶縁層、12はNiFe等からなる上部シ
ールド層、13はAl2O3、SiO2等からなり再生ヘ
ッドであるMRヘッドと記録ヘッドとを分離する絶縁
層、14はNiFe等の軟磁性層からなる記録ヘッドの
下部コア層、15はAl2O3、SiO2等からなり記録
ギャップとなる絶縁層、16はNiFe等の軟磁性層か
らなる記録ヘッドの上部コア層、17はAl2O3等から
なり全体の保護層となる絶縁層である。
【0006】このヘッドの場合、記録のトラック幅と再
生のトラック幅とを個別に設定できるため、ワイドライ
ト−ナローリード(広く記録して狭く再生する)が可能
となっている。また、出力の線形性を保つための横バイ
アス方式としてSAL(Soft−Adjacent−
Layer)バイアス方式と呼ばれる方法を用いてお
り、MR膜7に流れるセンス電流により発生する磁界で
軟磁性膜5を磁化させ、軟磁性膜5の磁化から発生する
磁界によりMR膜7にバイアス磁界を印加するものであ
る。また、硬質磁性膜9はMRヘッド特有のバルクハウ
ゼンノイズを抑制するためにMR膜7の磁区を制御し単
磁区化するためのものである。
生のトラック幅とを個別に設定できるため、ワイドライ
ト−ナローリード(広く記録して狭く再生する)が可能
となっている。また、出力の線形性を保つための横バイ
アス方式としてSAL(Soft−Adjacent−
Layer)バイアス方式と呼ばれる方法を用いてお
り、MR膜7に流れるセンス電流により発生する磁界で
軟磁性膜5を磁化させ、軟磁性膜5の磁化から発生する
磁界によりMR膜7にバイアス磁界を印加するものであ
る。また、硬質磁性膜9はMRヘッド特有のバルクハウ
ゼンノイズを抑制するためにMR膜7の磁区を制御し単
磁区化するためのものである。
【0007】この公知例としては特開平2−22021
3号公報に示されたものや、特開昭60−59518号
公報や特開平5−135332号公報等がある。
3号公報に示されたものや、特開昭60−59518号
公報や特開平5−135332号公報等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硬質磁
性膜とMR膜との強磁性交換結合を用いてMR膜の磁区
を制御する場合には硬質磁性膜自体の保磁力が事実上消
失することが知られている。保磁力が消失した膜では外
部磁界の影響やまた上述した従来例のように記録ヘッド
と再生ヘッドとを一体化した複合型ヘッドの場合には記
録時の記録磁界の影響により、もはやMR膜の磁区を制
御することは困難である。
性膜とMR膜との強磁性交換結合を用いてMR膜の磁区
を制御する場合には硬質磁性膜自体の保磁力が事実上消
失することが知られている。保磁力が消失した膜では外
部磁界の影響やまた上述した従来例のように記録ヘッド
と再生ヘッドとを一体化した複合型ヘッドの場合には記
録時の記録磁界の影響により、もはやMR膜の磁区を制
御することは困難である。
【0009】従って、MR膜から隔離した位置に硬質磁
性膜を配することにより、その保磁力の制御性や永続性
が得られる。しかしながら、図7に示すようにMR素子
部(MR膜7,軟磁性膜5,中間層6で構成される)に
おける磁化の方向を見てみると、リード層10の下に設
けられた硬質磁性膜9から発生した磁束がMR素子部を
通って環流するため、MR素子部の中央領域即ちトラッ
ク部の磁化の方向とMR膜の磁化の方向とが逆向きにな
っている。つまり、トラック部の両端において磁化の方
向が逆向きになり、磁化状態としては非常に不安定にな
る。
性膜を配することにより、その保磁力の制御性や永続性
が得られる。しかしながら、図7に示すようにMR素子
部(MR膜7,軟磁性膜5,中間層6で構成される)に
おける磁化の方向を見てみると、リード層10の下に設
けられた硬質磁性膜9から発生した磁束がMR素子部を
通って環流するため、MR素子部の中央領域即ちトラッ
ク部の磁化の方向とMR膜の磁化の方向とが逆向きにな
っている。つまり、トラック部の両端において磁化の方
向が逆向きになり、磁化状態としては非常に不安定にな
る。
【0010】通常MRヘッドを用いる場合、記録トラッ
ク幅は再生トラック幅よりも広く設定されるため、上述
したように磁化状態として非常に不安定なトラック端部
においても再生動作が行われることになる。トラック端
部においては磁化状態が不安定であるが故にバルクハウ
ゼンノイズが発生し、トラック全体で再生した再生波形
に影響するという課題があった。また、小型の磁気ディ
スク装置では固有のサーボヘッドを持たないためMRヘ
ッド自身を用いてサーボを行う必要があった。しかし、
上述したようにトラック端部における磁化状態が不安定
なためオフトラックした場合(記録トラックからはずれ
た場合)の再生出力の直線性が悪くサーボ性能が悪化す
る。特に、トラック幅が狭くなってくるとトラック端部
の影響が相対的に大きくなるためトラック密度の向上が
できないという課題があった。
ク幅は再生トラック幅よりも広く設定されるため、上述
したように磁化状態として非常に不安定なトラック端部
においても再生動作が行われることになる。トラック端
部においては磁化状態が不安定であるが故にバルクハウ
ゼンノイズが発生し、トラック全体で再生した再生波形
に影響するという課題があった。また、小型の磁気ディ
スク装置では固有のサーボヘッドを持たないためMRヘ
ッド自身を用いてサーボを行う必要があった。しかし、
上述したようにトラック端部における磁化状態が不安定
なためオフトラックした場合(記録トラックからはずれ
た場合)の再生出力の直線性が悪くサーボ性能が悪化す
る。特に、トラック幅が狭くなってくるとトラック端部
の影響が相対的に大きくなるためトラック密度の向上が
できないという課題があった。
【0011】従って、本発明は外部磁界や記録磁界に影
響されず、かつトラック幅方向の磁化状態を安定させ、
トラック密度の向上ができ記録密度を高くすることので
きる磁気抵抗効果型磁気ヘッドを提供することを目的と
している。
響されず、かつトラック幅方向の磁化状態を安定させ、
トラック密度の向上ができ記録密度を高くすることので
きる磁気抵抗効果型磁気ヘッドを提供することを目的と
している。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、磁気抵抗効果膜上に下地膜を介して前記磁気抵抗効
果膜の磁区を制御するために一対の硬質磁性膜を設け、
さらに前記硬質磁性膜上に前記磁気抵抗効果膜に電流を
供給するための一対のリード層を設けるとともに前記一
対の硬質磁性膜間の間隔が前記一対のリード層間の間隔
よりも広くなるようにした。
め、磁気抵抗効果膜上に下地膜を介して前記磁気抵抗効
果膜の磁区を制御するために一対の硬質磁性膜を設け、
さらに前記硬質磁性膜上に前記磁気抵抗効果膜に電流を
供給するための一対のリード層を設けるとともに前記一
対の硬質磁性膜間の間隔が前記一対のリード層間の間隔
よりも広くなるようにした。
【0013】
【作用】本発明は上記構成により、外部磁界や記録磁界
に影響されず、かつトラック幅方向の磁化状態を安定す
ることができ、サーボ特性が安定化しかつトラック幅の
狭小化に対応することができる。
に影響されず、かつトラック幅方向の磁化状態を安定す
ることができ、サーボ特性が安定化しかつトラック幅の
狭小化に対応することができる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の一実施例における磁気抵抗効
果型磁気ヘッドを示す正面図である。図1においては、
1は基板であり、2は絶縁層、3は下部シールド層、4
は絶縁層、5は軟磁性膜、6は中間層、7はMR膜、8
は下地膜、9は硬質磁性膜、10はリード層、11は絶
縁層、12は上部シールド層、13は絶縁層、14は下
部コア層、15は絶縁層、16は上部コア層、17は絶
縁層であり、これらは従来の構成と同じである。
果型磁気ヘッドを示す正面図である。図1においては、
1は基板であり、2は絶縁層、3は下部シールド層、4
は絶縁層、5は軟磁性膜、6は中間層、7はMR膜、8
は下地膜、9は硬質磁性膜、10はリード層、11は絶
縁層、12は上部シールド層、13は絶縁層、14は下
部コア層、15は絶縁層、16は上部コア層、17は絶
縁層であり、これらは従来の構成と同じである。
【0015】図2は本発明の一実施例における磁気抵抗
効果型磁気ヘッドを示す部分拡大図である。実施例にお
いて従来例と異なっているのは、硬質磁性膜9間のセン
ス電流が流れる方向に沿った間隔Mをリード層10間の
間隔よりも広くしていることである。
効果型磁気ヘッドを示す部分拡大図である。実施例にお
いて従来例と異なっているのは、硬質磁性膜9間のセン
ス電流が流れる方向に沿った間隔Mをリード層10間の
間隔よりも広くしていることである。
【0016】本実施例の磁化の方向を見てみると従来例
と同様に硬質磁性膜9から発生した磁束は硬質磁性膜9
の下のMR膜7の中を通って環流しているが、硬質磁性
膜9間の間隔Mをリード層10間の間隔Nよりも広くな
るようにしているのでトラック端部においても磁化の方
向が逆向きになることがない。
と同様に硬質磁性膜9から発生した磁束は硬質磁性膜9
の下のMR膜7の中を通って環流しているが、硬質磁性
膜9間の間隔Mをリード層10間の間隔Nよりも広くな
るようにしているのでトラック端部においても磁化の方
向が逆向きになることがない。
【0017】硬質磁性膜9としては耐食性に優れたCo
系合金例えばCoNiPt,CoPt,CoCrPt,
CoCrTa,CoCrTaPt,CoNiCr,Co
NiCrPt,CoNiのうち1種を用いることができ
る。また、下地膜8としてはCrを用いることが好まし
い。下地膜8としてCrを用いることにより硬質磁性膜
9の保磁力を高くすることができ、それだけ記録磁界や
外部磁界による影響を低減することができる。
系合金例えばCoNiPt,CoPt,CoCrPt,
CoCrTa,CoCrTaPt,CoNiCr,Co
NiCrPt,CoNiのうち1種を用いることができ
る。また、下地膜8としてはCrを用いることが好まし
い。下地膜8としてCrを用いることにより硬質磁性膜
9の保磁力を高くすることができ、それだけ記録磁界や
外部磁界による影響を低減することができる。
【0018】ここで本実施例のMRヘッドと従来例のM
Rヘッドのオフトラック特性の比較を行う。
Rヘッドのオフトラック特性の比較を行う。
【0019】用いた膜の代表的な膜厚は軟磁性膜5とし
てNiFeRhを220Å,中間層6としてTaを20
0Å,MR膜7としてNiFeを300Å,下地膜8と
してCrを400Å,硬質磁性膜9としてCoNiPt
を400Åであり、記録トラック幅を5μm とし、再生
トラック幅を3μm とした。実施例では図2で示したd
の値を3μm として試作した。
てNiFeRhを220Å,中間層6としてTaを20
0Å,MR膜7としてNiFeを300Å,下地膜8と
してCrを400Å,硬質磁性膜9としてCoNiPt
を400Åであり、記録トラック幅を5μm とし、再生
トラック幅を3μm とした。実施例では図2で示したd
の値を3μm として試作した。
【0020】測定は2.5インチ磁気ディスクを用い、
周速4.5m/s、周波数2MHzで行った。測定結果
を図3(a)(b)に示す。従来例ではトラック端部付
近で磁化状態の不安定性に起因した再生波形の乱れが見
られるのに対し実施例では直線性の良いオフトラック特
性が得られている。
周速4.5m/s、周波数2MHzで行った。測定結果
を図3(a)(b)に示す。従来例ではトラック端部付
近で磁化状態の不安定性に起因した再生波形の乱れが見
られるのに対し実施例では直線性の良いオフトラック特
性が得られている。
【0021】次に再生トラック幅を種々変えその時の波
形歪を測定した。波形歪の定義として32回の連続記録
再生を行い、その時の出力の平均値(X)と標準偏差
(σ)を求めσ/Xとした。測定結果を図4に示す。従
来例ではトラック幅が5μm よりも狭くなると徐々に波
形歪の値が大きくなってきているのに対し本実施例では
トラック幅が狭くなっても特に顕著な差は見られない。
このことから本発明はトラック幅が5μm 以下で特に有
効である。
形歪を測定した。波形歪の定義として32回の連続記録
再生を行い、その時の出力の平均値(X)と標準偏差
(σ)を求めσ/Xとした。測定結果を図4に示す。従
来例ではトラック幅が5μm よりも狭くなると徐々に波
形歪の値が大きくなってきているのに対し本実施例では
トラック幅が狭くなっても特に顕著な差は見られない。
このことから本発明はトラック幅が5μm 以下で特に有
効である。
【0022】dの値については硬質磁性膜9の厚みや長
さ及び用いる材料の残留磁束密度により最適化されなけ
ればならないが、本発明のCo系合金を用いた場合には
2μm から5μm 程度の値が好ましい。
さ及び用いる材料の残留磁束密度により最適化されなけ
ればならないが、本発明のCo系合金を用いた場合には
2μm から5μm 程度の値が好ましい。
【0023】図5は本発明の他の実施例における磁気抵
抗効果型磁気ヘッドを示す正面図である。本実施例では
下地膜8及び硬質磁性膜9の長さをリード層10の長さ
よりも長くしている。通常リード層10にはAuが用い
られるが、Auは柔らかい金属でありヘッド表面にはあ
まり露出させることは好ましくない。しかしながら硬質
磁性膜9から発生する磁束量は硬質磁性膜9の長さによ
り異なり、その長さが短くなる程、反磁界成分が大きく
なり磁束量は減少する。従って本実施例はヘッド表面に
露出しているリード層を必要最低限にするとともに硬質
磁性膜9の長さを長くすることができ、十分な磁束を発
生しMR膜7の磁区を制御することができる。
抗効果型磁気ヘッドを示す正面図である。本実施例では
下地膜8及び硬質磁性膜9の長さをリード層10の長さ
よりも長くしている。通常リード層10にはAuが用い
られるが、Auは柔らかい金属でありヘッド表面にはあ
まり露出させることは好ましくない。しかしながら硬質
磁性膜9から発生する磁束量は硬質磁性膜9の長さによ
り異なり、その長さが短くなる程、反磁界成分が大きく
なり磁束量は減少する。従って本実施例はヘッド表面に
露出しているリード層を必要最低限にするとともに硬質
磁性膜9の長さを長くすることができ、十分な磁束を発
生しMR膜7の磁区を制御することができる。
【0024】なお、本実施例ではSALバイアスを用い
たヘッドについて説明したが、特にバイアス法について
限定するものではなく電流バイアス法やシャントバイア
ス法等についても同様の効果が得られることは明らかで
ある。また、ここではMRヘッドと記録ヘッドを分離し
た構造のヘッドについて説明したが、構造についてもこ
れに限定されるものではなく例えば上部シールド層12
と下部コア層14が一体となったヘッドやMRヘッド単
体においても同様の効果が得られることは明らかであ
る。
たヘッドについて説明したが、特にバイアス法について
限定するものではなく電流バイアス法やシャントバイア
ス法等についても同様の効果が得られることは明らかで
ある。また、ここではMRヘッドと記録ヘッドを分離し
た構造のヘッドについて説明したが、構造についてもこ
れに限定されるものではなく例えば上部シールド層12
と下部コア層14が一体となったヘッドやMRヘッド単
体においても同様の効果が得られることは明らかであ
る。
【0025】
【発明の効果】本発明は、上述した構成により、外部磁
界や記録磁界に影響されず、かつトラック幅方向の磁化
状態を安定することができ優れたオフトラック特性を得
ることができ、サーボ特性の安定化が図れる。また、特
にトラック幅が狭くなった時に再生出力の安定性に優れ
たMRヘッドを得ることができる。
界や記録磁界に影響されず、かつトラック幅方向の磁化
状態を安定することができ優れたオフトラック特性を得
ることができ、サーボ特性の安定化が図れる。また、特
にトラック幅が狭くなった時に再生出力の安定性に優れ
たMRヘッドを得ることができる。
【図1】本発明の一実施例における磁気抵抗効果型磁気
ヘッドを示す正面図
ヘッドを示す正面図
【図2】本発明の一実施例における磁気抵抗効果型磁気
ヘッドの部分拡大図
ヘッドの部分拡大図
【図3】(a)本実施例の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの
オフトラック特性を示すグラフ (b)従来の磁気抵抗効果型磁気ヘッドのオフトラック
特性を示すグラフ
オフトラック特性を示すグラフ (b)従来の磁気抵抗効果型磁気ヘッドのオフトラック
特性を示すグラフ
【図4】本実施例と従来例のトラック幅と波形歪との関
係を示すグラフ
係を示すグラフ
【図5】本発明の他の実施例における磁気抵抗効果型磁
気ヘッドを示す正面図
気ヘッドを示す正面図
【図6】従来の磁気抵抗効果型磁気ヘッドを示す正面図
【図7】従来の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの部分拡大図
1 基板 2,4,11,13,15,17 絶縁層 3 下部シールド層 5 軟磁性膜 6 中間層 7 磁気抵抗効果膜(MR膜) 8 下地膜 9 硬質磁性膜 10 リード層 12 上部シールド層 14 下部コア層 16 上部コア層
Claims (3)
- 【請求項1】基板と、前記基板上に設けられた磁気抵抗
効果膜と、前記磁気抵抗効果膜上に互いに接触しない様
に設けられた一対の硬質磁性膜と、前記一対の硬質磁性
膜上に設けられるとともに先端部を前記磁気抵抗効果膜
に接合させしかも互いに接触せずさらに前記磁気抵抗効
果膜にセンス電流を供給する一対のリード層とを備え、
前記一対のリード層の先端部の間隔が、前記硬質磁性膜
の先端部の間隔よりも狭いことを特徴とする磁気抵抗効
果型磁気ヘッド。 - 【請求項2】硬質磁性膜としてCoNiPt,CoP
t,CoCrPt,CoCrTa,CoCrTaPt,
CoNiCr,CoNiCrPt,CoNiのうち1種
を用いることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果
型磁気ヘッド。 - 【請求項3】リード層間の間隔が5μm 以下であること
を特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型磁気ヘッ
ド。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23968593A JPH0793724A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッド |
US08/166,090 US5442507A (en) | 1993-09-24 | 1993-12-13 | Magnetoresistive magnetic head |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23968593A JPH0793724A (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0793724A true JPH0793724A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=17048394
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23968593A Pending JPH0793724A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-27 | 磁気抵抗効果型磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0793724A (ja) |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP23968593A patent/JPH0793724A/ja active Pending
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