JPH0793632A - 硬貨処理装置 - Google Patents

硬貨処理装置

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JPH0793632A
JPH0793632A JP5238570A JP23857093A JPH0793632A JP H0793632 A JPH0793632 A JP H0793632A JP 5238570 A JP5238570 A JP 5238570A JP 23857093 A JP23857093 A JP 23857093A JP H0793632 A JPH0793632 A JP H0793632A
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chute
coins
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chute groove
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Toshiyuki Kobayashi
俊之 小林
Yoshifusa Uehara
良房 上原
Mamoru Nakajima
守 中島
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Takamisawa Cybernetics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 投入硬貨を金種別に振分け処理する硬貨処理
装置であって、受入物の目詰まりその他の異常が発生し
ても早期に正常状態に復帰することができる新規機構を
備えた硬貨処理装置を提供する。 【構成】 正規の経路を通過した時にかかる金種毎の所
要時間を制御手段に予め設定しておき、受入した硬貨の
実際の通過所要時間(計測情報)と予め設定されている
その硬貨についての所要時間(時間情報)とを照合し
て、これらの一致性が満足されないときは異常発生と判
定する。更に、振分け用の経路に、一側端が開放状態と
なっているシュート溝を適用し、異常の検出時には、シ
ュート溝の出力端へ投入物が侵入するのをホッパの侵入
によって完全に阻止すると共に、開閉可能なリジェクト
板をシュート溝から開放にすることで、正規の経路の外
に投入物を完全に排出させることで、正常状態に復帰す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、自動販売機や
金融端末機器などに内蔵され、受入物が真正硬貨か否か
の真偽判定および金種判定の結果に基づいて、受入硬貨
を金種別に所定の硬貨貯溜部へ自動的に振分ける機能を
有する硬貨処理装置であって、偽硬貨の受入や受入物の
目詰まりその他の異常が発生しても、早期に正常状態に
復帰することができる新規機構を備えた硬貨処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような振分け機能を有する硬
貨処理装置として、実開平2−67474号公報に開示
されたものがある。この硬貨処理装置は、同公報記載の
第1図及び第2図に示される如く、受入硬貨を摺動案内
する選別板(19)が備えられ、選別板(19)の摺動面には、
金種に応じて異なった内径に設計された複数個の選別穴
(20a) (20b) (20c) …が案内方向に沿って形成されてい
る。選別板(19)の摺動面に対向して案内板が対設されて
おり、この摺動面と案内板との対向間隔は、全種類の硬
貨が一枚ずつ通過し得る程度の狭い間隔に設定されてい
る。更に、選別板(19)が上記の案内板に対して下側とな
るように若干傾斜して配置され、且つ硬貨の受入端に対
して後端側が下降傾斜しているので、受入された硬貨
は、重力によって選別板(19)上を摺動する。更に、各選
別穴(20a) (20b) (20c) …毎に、受入硬貨の落下を案内
するための計数シュート(21a) (21b) (21c) …が連設さ
れている。これらの計数シュート(21a) (21b) (21c) …
は、各選別穴(20a) (20b) (20c) …に合致した所定金種
の硬貨だけを個別に通過させるための複数の案内孔から
成り、各孔の下端には金種別に硬貨を保留するための保
留部(12)が設けられている。
【0003】そして、選別板(19)の受入端から搬送され
て来た受入硬貨は、選別穴(20a) (20b) (20c) …の内の
金種に応じた所定の一つの選別穴に落下し、更に、その
選別穴に連なる特定の計数シュートに案内されて金種別
に保留されるので、硬貨の振分け処理が達成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる従来
の硬貨処理装置にあっては、受入硬貨を前記保留部へ案
内するための経路が、前記選別板と案内板及び各選別穴
に対応して設けられた計数シュートによって実現され、
更に、かかる機構は固定化された構造であるために、例
えば、誤って偽硬貨などが侵入することによる生じる目
詰まりや、その他の異常が発生しても、自動的にかかる
異物を排除するなどして正規の振分け処理可能状態に復
帰することができなかった。その結果、保守管理が煩雑
となり、特に駅の自動券売機等に内蔵されてかかる異常
が発生した場合には、発券業務に支障を来たして駅構内
の混雑を招来する等の問題があった。
【0005】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
成されたものであり、何等かの異常が発生した場合に
は、自動的に異常状態の除去動作をして自動復帰する硬
貨処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明は、金種を鑑別する鑑別手段の後方に配
設され、該鑑別手段を通過した受入硬貨を金種毎に夫々
異なる複数の特定経路へ振分ける硬貨処理装置を対象と
するものである。
【0007】そして、前記受入硬貨を所定の搬送方向へ
定速搬送する搬送手段を設け、この搬送手段により搬送
される途中で、小径の硬貨ほど搬送方向の手前で貫通落
下させるように、小径の硬貨順に貫通落下可能な内径に
設定された複数の選別穴を設け、これらの選別穴を貫通
落下する硬貨を金種毎に別個の経路に案内するためのシ
ュート溝を夫々の選別穴に連通して設けられる。更に、
これらのシュート溝は溝であるから一側端が開放してお
り、この開放側端を開閉するリジェクト板と、上記リジ
ェクト板より下方向の上記複数のシュート溝内に進退す
るフラッパと、上記リジェクト板の開閉駆動と上記フラ
ッパの進退駆動を行う駆動手段と、上記複数のシュート
溝の各出力端に設けられ硬貨の通過を検出する複数のセ
ンサとを備え、更に、鑑別手段が検出した金種情報の入
力時から上記センサの通過検出情報の発生までの時間の
計測情報と、金種毎に予め設定された時間情報との一致
性を照合し、該一致性を満足するときは、上記駆動手段
を制御して、上記フラッパを上記シュート溝内から退出
させると共に上記リジェクト板にシュート溝の開放側端
を閉じさせることにより、上記シュート溝とリジェクト
板及びフラッパに囲まれて成る坑状の経路を設定し、該
一致性を満足しないときは上記駆動手段を制御して、上
記フラッパを上記シュート溝内に進入させると共に上記
リジェクト板をシュート溝の開放側端から開放させるこ
とにより、上記シュート溝の各出力端への硬貨の通過阻
止及びシュート溝の途中落下状態を設定する制御手段と
を備える構成とした。
【0008】
【作用】変形硬貨などが投入されたために装置内で目詰
りを生じた場合や、投入硬貨が選別穴のうちの正規の選
別穴に貫通落下しなかったために誤ったシュート溝を通
過した場合や、鑑別手段が偽硬貨の検出を見落とした場
合などの異常が発生すると、硬貨等の投入物が正規の時
間内に正規の経路を通って出力されない。本発明はかか
る現象に着目し、正規の経路を通過した時にかかる金種
毎の所要時間を上記制御手段に予め設定しておき、受入
した硬貨の実際の通過所要時間(計測情報)と予め設定
されているその硬貨についての所要時間(時間情報)と
を照合するので、自動的に異常の発生を検出する。更
に、振分け用の経路に、一側端が開放状態となっている
シュート溝を適用し、上記のような異常を検出したとき
は、開閉可能なリジェクト板を開放にすることで、正規
の経路の外に投入物を排出するようにし、且つシュート
溝の出力端へ投入物が侵入するのをフラッパの侵入によ
って完全に阻止する。したがって、異常発生の原因を招
く投入物をかかる排除動作によって完全に除くので、元
の正常動作状態に確実に自動復帰することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面と共に説明す
る。まず、図1に基づいて、本実施例の硬貨処理装置を
適用した応用例を説明することにより、様々な機械シス
テムに適用される機械要素としての本発明の硬貨処理装
置の技術的位置付けを明らかにする。
【0010】図1(a)は、駅の自動券売機に内蔵され
る硬貨処理装置に適用された場合を示す。この硬貨処理
装置は、顧客が硬貨を投入するための投入口Aと、投入
口Aに連なる案内路上に順次に連設された強制搬送機構
B及び鑑別機構Cを備えている。
【0011】強制搬送機構Bは、投入口Aへの投入物を
検出すると、この投入物を案内路に沿って鑑別機構Cへ
強制搬送する。鑑別機構Cは、搬送されてきた投入物の
形状及び材質等を磁気センサや光学センサを用いて自動
計測することにより真貨の有無及び金種を鑑別する計測
ユニットC1 と、上記案内路と共に硬貨の落下を防止す
るための揺動可能な案内板C2 を備えている。
【0012】そして、鑑別機構Cは、計測ユニットC1
の鑑別結果に基づいて、投入物が変形硬貨や偽貨である
と判定した場合には、案内板C2 を所定方向へ回転させ
て上記案内路を開放状態にすることにより、その投入物
を硬貨処理装置の底部に設けられている排出用ベルトコ
ンベアV(同図(b)参照)上へ自重落下させ、その排
出用ベルトコンベアVの終端部に設けられている返却口
(図示せず)を介して投入物を返却させる。一方、鑑別
機構Cは、投入物が真正の硬貨(即ち、真貨)であると
判定した場合には、本実施例の硬貨処理装置Dへ搬出す
る。
【0013】硬貨処理装置Dの詳細な構成は図2ないし
図15と共に後述するが、主たる機能は、受入した硬貨
を金種毎に仕分けて個別の経路を介して硬貨貯溜部Eへ
落下・転送することにある。
【0014】硬貨貯溜部Eは、図1(b)に示すよう
に、硬貨処理装置Dの上記経路群に対応する金種毎の貫
通筒体E1 〜E4 を備え、貫通筒体E1 〜E4 を固定す
る支持体E5 が、駆動モータや電磁ソレノイド等を有す
る駆動機構E6 によって揺動可能に支持されている。
尚、各貫通筒体E1 〜E4 の内径は、硬貨の種類に応じ
て各硬貨を挿通させることができる程度の大きさに設計
されている。貫通筒体E1〜E4 の下端には、同図
(c)に示されるように、貫通筒体E1 〜E4 の下端開
口を一括して開閉制御するための開閉板E7 が揺動可能
に設けられ、更に、開閉板E7 の下側には、複数の釣銭
放出器F1 〜F4 が、夫々の上部開口を各貫通筒体E1
〜E4 の下端開口に対向するようにして配置されてい
る。更に、金庫容器F1 〜F4 の背面側に、前記排出用
ベルトコンベアVが配置されている。
【0015】次に、かかる構造を有する硬貨処理装置の
動作を概説する。
【0016】まず、顧客が乗車券を購入するために硬貨
を投入しているときは、同図(c)中の実線で示すよう
に、貫通筒体E1 〜E4 が立った状態に制御され且つ開
閉板E7 が水平となってこれらの下端開口の全てを閉じ
る。したがって、このときは、投入硬貨は金種毎に振り
分けられて所定の貫通筒体E1 〜E4 内に貯溜される。
【0017】かかる硬貨投入後に顧客が乗車区間を指定
すると、同図(c)中の1点鎖線で示すように、開閉板
7 が下側に向けて回動・傾倒し、貫通筒体E1 〜E4
内に貯溜されていた硬貨を金庫容器F1 〜F4 へ落下さ
せることにより、運賃の回収を達成する。そして、図示
していない発券機構が乗車券を発売する。
【0018】一方、顧客が乗車券を購入するために硬貨
を投入している途中で異物を投入したような場合には、
開閉板E7 を水平に保持したままで、鑑別機構Cからの
指令にしたがって貫通筒体E1 〜E4 を同図(c)中の
2点鎖線で示すように傾倒させることで下端開口を開放
させることにより、いままで貯溜していた全ての硬貨を
排出用ベルトコンベアVへ落下させて返却する。
【0019】又、硬貨投入中に顧客が返却ボタンを操作
した場合でも、同様に、開閉板E7を水平に保持したま
まで、貫通筒体E1 〜E4 を同図(c)中の2点鎖線で
示すように傾倒させて下端開口を開放させることによ
り、いままで貯溜していた全ての硬貨を排出用ベルトコ
ンベアへ落下させて返却する。
【0020】このように本発明の硬貨処理装置は、例え
ば、硬貨処理装置等に適用されて、投入された硬貨の振
分けを行うためのものである。
【0021】次に、本実施例の硬貨処理装置の構成を図
2〜図15と共に説明する。尚、図2〜図14中、矢印
Yの方向が重力方向、矢印Xの方向(硬貨を搬送する方
向)が水平方向又は若干下方傾斜する方向、矢印Zの方
向が正面の方向であることを示す。更に、図2は硬貨処
理装置の正面図、図3は背面図、図4は下側から見たと
きの底面図、図5〜図11は硬貨処理装置の主要素を分
解して示す図、図12〜図14は動作説明図、図15は
硬貨処理装置の動作を制御するための制御回路図であ
る。
【0022】まず、図2(正面図)に基づいて、硬貨処
理装置の構成を説明する。図1に示した鑑別機構などで
真偽鑑別された硬貨Mが平板状の選別板1の左側端(以
下、受入端という)INから搬入される。選別板1の正
面側には、搬送ベルト2a,2bによって受入硬貨Mを
選別板1の所定の摺接面に押圧させつつ搬送方向Xに沿
って強制搬送する搬送機構Gが配設されている。この搬
送機構Gは、アルミダイキャスト製の基部3の下端に一
体に突設された一対のアーム部3a,3bが、選別板1
の下端に固着されている支持突部4a,4bに揺動可能
に支持され、基部3の右側端に固定された駆動モータ5
が搬送ベルト2a,2bを駆動するようになっている。
【0023】更に、搬送機構Gの構造を図5(正面図)
及び図6(上面図)に基づいて詳述すると、まず図5に
示すように、基部3の右側端部に回転自在に設けられた
回転軸6の上側に2個の駆動プーリ7a,7bが固着さ
れ、回転軸6の下端に固着されたプーリ7cと駆動モー
タ5の駆動軸5a間に掛けられた駆動ベルト8を介して
駆動モータ5の駆動力が回転軸6に伝達されるようにな
っている。基部3の左側端部には、上端に従動プーリ9
a,9bが設けられた固定軸10が回転自在に設けら
れ、プーリ7aと9a間に搬送ベルト2a、プーリ7b
と9b間に搬送ベルト2bが夫々巻装されている。更
に、図6(上面図)にも示すように、基部3の上側端に
揺動可能に支持された揺動部材11a,11b,11c
の夫々の一端が、スプリング12a,12b,12cに
より付勢され、夫々の他端には、搬送ベルト2a,2b
を内側から弾性付勢する搬送ローラ13a,13b,1
3cが回動自在に支持されている。更に、基部3の一端
には、背面側に係止突起14a,14bが設けられた一
対の係止摘み15a,15bが設けられており、係止摘
み15a,15bを所定方向へ回転させて後述する係止
穴21a,21b,26a,26b(図8及び図9参
照)に係止突起14a,14bを係止させると、図7に
示すように、搬送機構G全体を選別板1に対向保持させ
ることができ、係止穴21a,21b,26a,26b
と係止突起14a,14bの係止を解除すると、アーム
部3a,3bと支持突部4a,4bの連結部を支点にし
て、正面側へ回動させることができる。このように、搬
送機構Gを選別板1に対して揺動可能に設けたことによ
り、修理や保守の容易化を実現している。
【0024】そして、通常時には、搬送機構Gは選別板
1に対向保持されるので、選別板1の受入端INから搬
入された硬貨Mを、搬送ベルト2a,2bと選別板1の
摺接面との間に挟んだ状態で搬送方向Xへ強制搬送す
る。
【0025】次に、選別板1の構造を図8(分解正面
図)に基づいて詳述する。搬送ベルト2a,2bが対向
する前記摺接面は、振分け処理の対象となっている金種
の硬貨を貫通させる複数個(4個)の選別穴16a,1
6b,16c,16dが搬送方向Xに沿って穿設されて
おり、受入端INに近い選別穴ほど外径の小さな硬貨を
貫通させ得る内径に形成されている。例えば、選別穴1
6aが50円硬貨、選別穴16bが100円硬貨、選別
穴16cが10円硬貨、選別穴16dが500円硬貨を
貫通させるようになっている。更に、夫々の選別穴16
a,16b,16c,16dの下端には凹欠状の切欠き
が形成されている。
【0026】選別穴16a,16b,16c,16d直
下の摺接面には搬送方向Xへ延びる突条レール17が固
着され、搬送中の硬貨の周壁を上縁部に摺接させること
によって、硬貨が不要に落下するのを防止する構造とな
っている。又、選別板1の最右端には、硬貨が誤ってそ
れ以上搬送されることを防止するためのストッパ片18
が固着されている。
【0027】更に、選別穴16a,16b,16c,1
6dの切欠き部の下側端面には、例えばプレス加工によ
って正面手前側へ若干折曲げ形成されて成る舌片19
a,19b,19c,19dが設けられ、舌片19a,
19b,19c,19dより垂下した下端部分には、小
径の貫通孔20a,20b,20c,20dが穿設され
ている。更に、図2に示した搬送機構Gの係止摘み15
a,15bを挿通させるための貫通穴21a,21b
と、ネジ止め固定用のネジ穴22a〜22dが穿設され
ている。尚、X方向に並ぶこれら4組の選別穴16a,
16b,16c,16d、舌片19a,19b,19
c,19d、及び貫通孔20a,20b,20c,20
dは、後述するシュート溝La,Lb,Lc,Ldに沿
って配置されている。
【0028】このような構造の選別板1の背面には、図
9に示す櫛形状の中間板23が固着されている。この中
間板23は、処理すべき最も肉厚の硬貨よりも若干厚い
硬質平板を例えばプレス加工することによって、前記シ
ュート溝La,Lb,Lc,Ld(図2中の2点鎖線で
示す)を構成するための凹欠部24a,24b,24
c,24dが形成され、更に、所定位置に穿設されたネ
ジ穴25a〜25dと選別板1のネジ穴22a〜22d
とを位置合わせしてネジ止め固着される。又、固着され
たときに選別板1の貫通穴21a,21bに合致する貫
通穴26a,26bが穿設されており、更に、左側端に
は後述する電磁ソレノイド40が装着される貫通穴27
が穿設されている。尚、凹欠部24a,24b,24
c,24dの内幅は、夫々特定の硬貨の外径よりも若干
大きな幅に設定されている。
【0029】そして、この中間板23が選別板1の背面
に固着されることにより、凹欠部24a,24b,24
c,24dの上部側が選別穴16a,16b,16c,
16dと連通し、選別穴16a,16b,16c,16
d以外の部分には、凹欠部24a,24b,24c,2
4dの側縁と選別板1の背面壁で仕切られて成る4本の
シュート溝La,Lb,Lc,Ldが構成され、夫々の
シュート溝La,Lb,Lc,Ldの深さは中間板23
の厚さと等しい。
【0030】更に、中間板23の背面には、図10に示
す平板状の押え板28が重ねて固着される。この押え板
28はプレス加工等によって形成されたものであり、中
間板23に固着された状態では、凹欠部24a,24
b,24c,24dの下方部分を除き、残余の背面側全
体を開放にする矩形穴29が穿設されている。又、選別
板1のネジ穴22a〜22d及び中間板23のネジ穴2
5a〜25dに合致するネジ穴30a〜30dに螺合さ
れるネジによって位置決め固着されるようになってい
る。更に、中間板23の貫通穴27に合致する貫通穴3
1と、選別板1の貫通孔20a,20b,20c,20
dに対向する小径の貫通孔32a,32b,32c,3
2dが下方部分に穿設されている。
【0031】そして、このような構造の押え板28が、
選別板1と共に中間板23を挟むようにして固着される
ことで、図4(底面図)に示すように、シュート溝L
a,Lb,Lc,Ldの下方部分には、夫々特定の硬貨
を1枚ずつ通過させることができるスリット状の出力坑
33a,33b,33c,33dが構成されると共に、
相互に対向する貫通孔20a,20b,20c,20d
と貫通孔32a,32b,32c,32dがこれらの出
力坑33a,33b,33c,33dに位置している。
そして、これら相互に対向する貫通孔20aと32a、
20bと32b、20cと32c、20dと32dに対
応して、光スイッチ素子34a,34b,34c,34
dが固着され、出力坑33a,33b,33c,33d
内を硬貨が通過するときに光束が遮断されることによっ
て、硬貨の通過を検出するようになっている。
【0032】更に背面側には、図3(背面図)に示すよ
うに、シュート溝La,Lb,Lc,Ldの上方略半分
の背面側を覆うためのリジェクト板35と、シュート溝
La,Lb,Lc,Ldの下方略半分の背面側を覆うた
めのフラッパ36a,36b,36c,36dが配設さ
れている。即ち、矩形平板で形成されたリジェクト板3
5は、その上端と押え板28の背面上部との間に取り付
けられた蝶番機構37によって揺動可能に支持されてお
り、通常は蝶番機構37に設けられているスプリングに
よって矩形穴29内に介在しつつ中間板23の背面壁に
平行に当接することによって、シュート溝La,Lb,
Lc,Ldの上方略半分の背面側(即ち、開放部分)を
覆い、一方、一端に突設された突起38に連結されてい
るアクチュエータ(図示せず)によって上記スプリング
力に抗して背面側へ引かれることにより揺動すると、シ
ュート溝La,Lb,Lc,Ldの上方略半分を開放す
るようになっている。尚、上記アクチュエータ(図示せ
ず)は、電磁ソレノイド等により動作する電気式アクチ
ュエータである。
【0033】更に、4個のフラッパ36a,36b,3
6c,36dは、押え板28の背面両端に固着されてい
る支持部38a,38b間に回動可能に支持されたロッ
ド39に固着され、押え板28の背面右側端に固定され
た電磁ソレノイド40の駆動軸に連結されたアクチュエ
ータ41を介してロッド39及びフラッパ36a,36
b,36c,36dを一体に回動させるようになってい
る。更に、このアクチュエータ41の構成を図11に基
づいて詳述すれば、ロッド39の一端に揺動部材42が
一体固着され、その揺動部材42の一端が引張りスプリ
ング43を介して所定の突起44に接続されると共に、
他端が電磁ソレノイド40の駆動軸40aに連結されて
いる。そして、電磁ソレノイド40が通電駆動されない
ときは、スプリング43の引張力により、ロッド39と
一体となってフラッパ36a,36b,36c,36d
が図11の時計回り方向へ回動して傾倒したままとな
り、フラッパ36a,36b,36c,36dの上端が
シュート溝La,Lb,Lc,Ldを塞ぐ。一方、電磁
ソレノイド40が通電駆動されると、スプリング43の
引張力に抗して、ロッド39と一体となってフラッパ3
6a,36b,36c,36dが図11の反時計回り方
向へ回動し、シュート溝La,Lb,Lc,Ldに対し
て平行に保持される結果、シュート溝La,Lb,L
c,Ld内を硬貨が通過可能となる。尚、これらのフラ
ッパ36a,36b,36c,36dは、上端ほど薄い
スロープ状の縦断面を有し、且つシュート溝La,L
b,Lc,Ld内を塞ぐときには、夫々の上端が選別板
1に形成されている舌片19a〜19dの背面に当接す
るので、シュート溝La,Lb,Lc,Ldに段差を生
じさせることなく、硬貨の落下方向をスムーズに変更さ
せる。
【0034】次に、かかる構造を有する硬貨処理装置の
動作を説明する。但し、選別穴16a〜16dは順番
に、50円硬貨、100円硬貨、10円硬貨、500円
硬貨に対応した内径に設計されているものとする。
【0035】受入端INから搬入された硬貨Mは搬送ベ
ルト2a,2bによって搬送方向Xへ強制搬送される。
ここで、硬貨Mが50円硬貨であれば、最初の選別穴1
6aに落ち込んでシュート溝Laに沿って落下し、硬貨
Mが100円硬貨であれば、選別穴16a上を通過して
次の選別穴16bに落ち込んでシュート溝Lbに沿って
落下し、硬貨Mが10円硬貨であれば、選別穴16a,
16b上を通過して更に次の選別穴16cに落ち込んで
シュート溝Lcに沿って落下し、硬貨Mが500円硬貨
であれば、選別穴16a,16b,16c上を通過して
最終の選別穴16dに落ち込んでシュート溝Ldに沿っ
て落下する。
【0036】更に、図12に示すように、リジェクト板
35とフラッパ36a,36b,36c,36dをシュ
ート溝La,Lb,Lc,Ldに対して平行となるよう
に設定制御して落下通路を塞がないようにすると、選別
穴16a,16b,16c,16dを通過してきた硬貨
Mはシュート溝La,Lb,Lc,Ldに沿って落下
し、出力坑33a,33b,33c,33d内を通って
出力される。したがって、例えば、図1に示した硬貨貯
溜部Eをこれらの出力坑33a,33b,33c,33
dに対応して配置すると、硬貨の振分け処理を達成する
こととなる。
【0037】また、図13に示すように、リジェクト板
35をシュート溝La,Lb,Lc,Ldに対して平行
となるように設定制御する一方、フラッパ36a,36
b,36c,36dをシュート溝La,Lb,Lc,L
d内に傾倒させて落下通路を塞ぐように設定制御する
と、選別穴16a,16b,16c,16dを通過して
きた硬貨Mは、途中まではシュート溝La,Lb,L
c,Ldに沿って落下するが、途中からフラッパ36
a,36b,36c,36dに規制されて背面側へ落下
する。したがって、硬貨Mが出力坑33a,33b,3
3c,33d内を通過するのを禁止する。そして、例え
ば、図1に示した硬貨貯溜部Eをこれらの出力坑33
a,33b,33c,33dに対応して配置し、更に硬
貨貯溜部Eの背面側に排出用ベルトコンベアVを配置す
ると、偽硬貨などを排出用ベルトコンベアVへ排出する
ことができる。
【0038】又、図14に示すように、リジェクト板3
5を広角度で背面方向へ揺動させることによりシュート
溝La,Lb,Lc,Ldを開放状態に設定制御し、且
つフラッパ36a,36b,36c,36dをシュート
溝La,Lb,Lc,Ld内に傾倒させて落下通路を塞
ぐように設定制御すると、選別穴16a,16b,16
c,16dを通過した硬貨Mは、その直後からシュート
溝La,Lb,Lc,Ldによる規制をほとんど受けな
くなり、更にフラッパ36a,36b,36c,36d
によって出力坑33a,33b,33c,33dへの通
過が禁止されるので、背面側へ自由落下する。この場合
にも、例えば、図1に示した硬貨貯溜部Eをこれらの出
力坑33a,33b,33c,33dに対応して配置
し、更に硬貨貯溜部Eの背面側に排出用ベルトコンベア
Vを配置すると、偽硬貨や停滞した詰まり硬貨などを排
出用ベルトコンベアVへ排出することができる。
【0039】尚、図14の場合と若干異なり、リジェク
ト板35を背面方向へ揺動させてシュート溝La,L
b,Lc,Ldを開放状態に設定制御するが、フラッパ
36a,36b,36c,36dをシュート溝La,L
b,Lc,Ldに対して平行に設定制御することで落下
通路を塞がないようにしたときは、選別穴16a,16
b,16c,16dを通過した硬貨Mの全てが背面側へ
落下せずに、シュート溝La,Lb,Lc,Ldに沿っ
て出力坑33a,33b,33c,33dへ侵入する異
常状態を生じることがある。即ち、かかる設定制御をす
ると、背面側へ排除すべき偽硬貨などが誤って出力坑3
3a,33b,33c,33dを通過することとなるの
で、このような問題を生じさせないためには、リジェク
ト板35を背面方向へ揺動させてシュート溝La,L
b,Lc,Ldを開放するときは、それ以前に、フラッ
パ36a,36b,36c,36dをシュート溝La,
Lb,Lc,Ld内に傾倒させて、出力坑33a,33
b,33c,33d上の落下通路を塞いでおくことが望
ましい。
【0040】次に、この実施例の硬貨処理装置の動作を
制御するための制御回路の構成を図15に基づいて説明
する。この制御回路は、硬貨処理装置を様々な自動機器
に適用することができるように、汎用性を考慮したユニ
ット構成となっている。
【0041】まず、図1に示した硬貨処理装置に設けら
れている鑑別機構C等が投入硬貨を鑑別処理することに
よって発生する金種データDIを入力する金種データレ
ジスタ100と、金種データDIの入力時に同期して計
数動作(アップカウント)を開始すると共に、光スイッ
チ素子34a〜34dの出力信号Sa〜Sdの少なくと
も1つが変化した時点で計数動作を停止する計数回路1
10と、金種データレジスタ100の金種データDI及
び計数回路110の計数データDTを所定のアルゴリズ
ムに基づいて比較照合する照合回路120とを備えてい
る。
【0042】出力信号Sa〜Sdは、投入硬貨が光スイ
ッチ素子34a〜34dを通過するときに論理“L”と
なり、通過しないときには論理“H”となる2値信号で
あり、インバータ回路で論理反転されたのち論理和ゲー
トでストップ信号SPとなり、このストップ信号SPが
論理“H”となるのに同期して計数回路110が計数動
作を停止する。更に、金種データレジスタ100は金種
データDIを入力するのに同期してスタート信号STを
発生するので、このスタート信号STの発生に同期して
計数回路110が再スタートする。したがって、計数回
路110は、スタート信号STの発生からストップ信号
SPの発生までの時間Tcを計測する。
【0043】ここで、図2に示したように、投入硬貨M
は金種に応じた特定のシュート溝La〜Ldを通過する
ので、搬送ベルト2a,2bによる搬送時間の長短に応
じて時間Tcも相違し、この時間Tcは金種固有の特徴
を示すことになる。即ち、50円硬貨が投入された場合
は、鑑別機構Cから最も近い選別穴16a及びシュート
溝Laを通過するので、時間Tc はスタート信号STの
発生から信号Saの発生までの最短時間Tcaとなる。
又、100円硬貨が投入された場合は、選別穴16b及
びシュート溝Lbを通過するので、時間Tc はスタート
信号STの発生から信号Sbの発生までの時間Tcb(但
し、Tca≦Tcb)となる。同様に、10円硬貨が投入さ
れた場合は、選別穴16c及びシュート溝Lcを通過す
るので、時間Tc はスタート信号STの発生から信号S
cの発生までの時間Tcc(但し、Tcb≦Tcc)となり、
500円硬貨が投入された場合は、選別穴16d及びシ
ュート溝Ldを通過するので、時間Tc はスタート信号
STの発生から信号Sdの発生までの時間Tcd(但し、
cc≦Tcd)となる。そして、全体の関係は、Tca≦T
cb≦Tcc≦Tcdである。
【0044】そこで、照合回路120は、予めこれらT
ca,Tcb,Tcc,Tcdの時間データを格納しており、金
種データレジスタ100の金種データDIに基づいて投
入硬貨に対応した時間データを内部留保するようになっ
ている。更に、照合回路120は、計数回路110の計
数結果である計数データDTを入力して、上記の内部留
保した時間データと計数データDTとを比較し、一致す
る場合には正常動作中、不一致の場合には異常発生と判
断するようになっている。尚、完全一致を判断するので
はなく、所定の時間マージンΔτを設定してあり、下記
の条件1〜条件4を満足するときは正常動作中と判断
し、それ以外のときは異常発生と判断してこのときのみ
異常発生信号CHを出力する。尚、条件4中の時間TH
は、例えば、硬貨が投入されたにもかかわらず所定の長
時間経過後でもストップ信号SPが発生しない結果、計
数回路110に生じる最大時間である。
【0045】(条件1) DI=50円のとき、 (0<)Tca−Δτ<DT<T
ca+Δτ (条件2) DI=100円のとき、 Tcb−Δτ<DT<Tcb
Δτ (条件3) DI=10円のとき、 Tcc−Δτ<DT<Tcc
Δτ (条件4) DI=500円のとき、 Tcd−Δτ<DT<Tcd
Δτ タイミングジェネレータ130は、異常発生信号CHの
発生に同期して、所定タイミングに同期した制御信号Q
1,Q2,Q3を、駆動モータ駆動回路140、電磁ソ
レノイド駆動回路150及びアクチュエータ駆動回路1
60に供給することにより、駆動モータ5、電磁ソレノ
イド40及びアクチュエータへの電力供給を制御して、
後述するリジェクト処理を行わせる。
【0046】尚、タイミングジェネレータ130には、
次客による購入動作が開始され待機状態から動作状態へ
移行するための起動信号DR(この信号は具体的には、
次客が硬貨を投入口に投入したことを検知することによ
り発せられる)を入力すると駆動モータ駆動回路140
および電磁ソレノイド駆動回路150を介して駆動モー
タを作動させて搬送ベルト2a,2bを作動させ同時に
電磁ソレノイド40への印加を開始し、図12に示す状
態に保つための入力端子と、照合回路120の異常発生
信号CHを入力する外部入力端子とを備えている。
【0047】次に、図1に示した硬貨処理装置などに適
用された場合の動作例を図16のフローチャートに基づ
いて説明する。
【0048】まず、電源投入等によって起動(スター
ト)すると、ステップ200において標準動作状態が設
定される。即ち、光スイッチ素子34a〜34dをオン
にして光検出状態とする。その他いわゆる「メカ崩れ」
すなわち各部が電源断などの原因によりどの様な作動位
置にあるかを認識できない状態を防ぐためのイニシャル
リセット動作処理が行われるのは、他のメカトロニクス
機器と同様である。
【0049】次に、ステップ210において起動信号D
Rが入力されると、ステップ220において駆動モータ
5および電磁ソレノイド40に電力が供給されて、搬送
ベルト2a,2bによる搬送(順送)動作が開始され同
時に図12に示すように、リジェクト板35とフラッパ
36a〜36dをシュート溝La〜Ldに対して平行に
することにより、各選別穴16a〜16dから出力抗3
3a〜33dまでの全てのシュート溝La〜Ldを硬貨
の通過可能状態にする。
【0050】次に、ステップ230において、鑑別機構
Cが投入硬貨Mを鑑別し、その金種データDIが伝送さ
れてくると、ステップ240において、金種データレジ
スタ100がこの金種データDIを入力・保持すると同
時に、ステップ250において計数回路110が計数動
作を開始する。更に、照合回路120が、金種データD
Iに相当する時間データTca,Tcb,Tcc,Tcdの1つ
の時間データTc を内部保留する。
【0051】次に、ステップ260において、ストップ
信号SPが発生すると、ステップ280において、計数
回路110が計数動作を停止し、更にステップ290に
おいて、照合回路120がその計数データDTと内部保
留している時間データTc とを上記条件1〜条件4に基
づいて比較照合する。一方、ステップ260においてス
トップ信号Spが生じないときは更にステップ270に
おいて、最大時間Tの経過の有無を判定し、T
c の場合(経過の場合)にはステップ280へ移行
し、Tc <TH の場合(経過しない場合)にはステップ
260へ移行してストップ信号Spの発生を待機する。
【0052】したがって、ステップ260〜290で
は、投入硬貨が搬送ベルト2a,2bによって選別板1
の摺動面を強制搬送され、投入硬貨に対応するいずれか
の選別穴16a〜16dを通過して更に対応するいずれ
かの出力坑33a〜33dに至るまでの時間が計測され
ることとなり、金種毎に規定時間内に通過したか否かの
確認が行われる。そして、上記条件1〜条件4を満足す
るときは、硬貨振分け処理が正常に成されていると判断
して、ステップ300を介して再びステップ230から
の次の投入硬貨の振り分け処理に移行する。
【0053】一方、ステップ290において、上記条件
1〜条件4を満足しないと判断した場合には、ステップ
300を介してステップ310へ移行する。尚、異常発
生の態様としては、変形硬貨などが投入されたために目
詰りを生じた場合や、投入硬貨が選別穴16a〜16d
のうちの正規の選別穴に落下しなかったために誤った出
力坑を通過した場合、鑑別機構Cが偽硬貨の検出を見落
とした場合などがある。このようないずれの場合であっ
ても正規の硬貨振分け処理を実現することができないの
で、ステップ310以降のリジェクト処理を行う。
【0054】即ち、ステップ310では、タイミングジ
ェネレータ130からの制御信号Q2に基づいて電磁ソ
レノイド40への給電を停止する。したがって、図13
に示したように、全てのフラッパ36a〜36dがシュ
ート溝La〜Ld内に傾倒して硬貨通路を塞ぐ。次に、
この実施例では約300mS後に、ステップ320にお
いて、制御信号Q3に基づいてアクチュエータを駆動さ
せることにより、リジェクト板35を背面側へ回動さ
せ、シュート溝La〜Ldの上方部分を開放状態にす
る。したがって、図14に示したように、出力坑33a
〜33dへの硬貨通過が完全に阻止される。更に、ステ
ップ330において、駆動モータ5への給電極性を周期
的に変化させることにより、搬送ベルト2a,2bに往
復搬送動作させる。そして、ステップ310〜330の
処理が設定されると、保守要員によるリジェクト解除命
令の操作や顧客による再スタートの指示が行われるま
で、若しくは予め設定されている時間を経過するまで
は、このリジェクト状態を継続して、全ての投入物(硬
貨を含む)を背面側へ排出し、硬貨貯溜部E(図1参
照)への侵入を完全に阻止する。この結果、異常状態が
発生すると自動的に異常解除処理が実現される。そし
て、ステップ340を介して再びステップ210からの
処理が再開される。
【0055】尚、図15に示したように、異常が発生す
ると、照合回路120が異常発生信号CHを外部出力端
子へも出力するので、この異常発生信号CHに同期し
て、硬貨貯溜部E(図1参照)の貫通筒体E1 〜E4
同図(c)の2点鎖線にて示すように排出用コンベアV
側へ傾倒させるようにすれば、異常発生以前に顧客が投
入した硬貨の返却を実現させることができる。即ち、今
まで説明してきた様な種類の硬貨のオーバーランショー
トランが生じて正しく金種別の保留がされていない硬貨
を全て返却することができる。
【0056】以上説明したように、本実施例によれば、
シュート溝La〜Ldの一側を開閉可能にするリジェク
ト板35と、シュート溝La〜Ldの通路内へ傾倒可能
なフラッパを備え、異常発生時にはこれらを自動制御し
て通過禁止及び排出を行うようにしたので、保守管理が
容易となり且つ信頼性の高い自動機器の実現を促進する
ことができる。
【0057】尚、この実施例の硬貨処理装置の制御回路
の構成が一例であってこれに限定されりものではない。
例えば、複数のインターフェイスを予め備えるマイクロ
プロセッサを適用して、上記同様の制御機能をコンピュ
ータプログラムの実行によって行うようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ュート溝に案内されて正規の通過経路を通過した時にか
かる金種毎の所要時間を制御手段に予め設定しておき、
受入した硬貨の実際の通過所要時間(計測情報)と予め
設定されているその硬貨についての所要時間(時間情
報)とを照合して、これらの一致性が満足されないとき
は異常発生と判定するので、異常の発生を確実に検出す
ることができる。更に、一側端が開放状態となっている
シュート溝を適用し、異常の検出時には、シュート溝の
出力端へ投入物が侵入するのをフラッパの侵入によって
完全に阻止すると共に、開閉可能なリジェクト板をシュ
ート溝から開放にすることで、正規の経路の外に投入物
を完全に排出させることができ、確実な正常状態に復帰
することができる。又、異常発生に伴って所謂リジェク
ト処理をする際に、まず、フラッパをシュート溝に侵入
させることによって通過経路の完全な遮断を行った後に
リジェクト板をシュート溝の開放側端を開放するので、
誤った振分け処理を継続することなく確実なリジェクト
処理を達成することができる。
【0059】このように、本発明によれば、投入物の確
実な排除を実現する結果、正常な振分け処理可能状態を
復帰・設定することができることから、自動販売機や券
売機のみならず様々な自動化装置の信頼性向上を実現す
ることができるという優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例の硬貨処理装置を適用した
自動検銭装置例を示す概略構成図である。
【図2】実施例の硬貨処理装置を正面側から見た場合の
構造を示す正面図である。
【図3】実施例の硬貨処理装置を背面側から見た場合の
構造を示す背面図である。
【図4】実施例の硬貨処理装置を下方側から見た場合の
構造を示す底面図である。
【図5】搬送機構の構造を正面側から見た場合の構造を
示す正面図である。
【図6】搬送機構の構造を上面側から見た場合の構造を
示す上面図である。
【図7】搬送機構の支持構造を説明するための側面図で
ある。
【図8】選別板を分解して示す正面図である。
【図9】中間板を分解して示す正面図である。
【図10】押え板を分解して示す正面図である。
【図11】フラッパの制御機構を説明するための説明図
である。
【図12】リジェクト板とフラッパの作用を説明するた
めの要部縦断面図である。
【図13】リジェクト板とフラッパの作用を更に説明す
るための要部縦断面図である。
【図14】リジェクト板とフラッパの作用を更に説明す
るための要部縦断面図である。
【図15】制御回路の構成を示すブロック図である。
【図16】実施例の硬貨処理装置を自動検銭装置に適用
した場合の動作例を説明するためのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1…選別板、2a,2b…搬送ベルト、16a〜16d
…選別穴、17…突条レール、23…中間板、24a〜
24d…凹欠部、28…押え板、29…矩形穴、34a
〜34d…光スイッチ素子、35…リジェクト板、36
a〜36d…フラッパ、40…電磁ソレノイド、La〜
Ld…シュート溝、100…金属データレジスタ、11
0…計数回路、120…照合回路、130…タイミング
ジェネレータ、140…モータ駆動回路、150…電磁
ソレノイド駆動回路、160…アクチュエータ駆動回
路、C…鑑別機構、E…硬貨貯溜部、F1 〜F4 …金庫
容器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金種を鑑別する鑑別手段の後方に配設さ
    れ、該鑑別手段を通過した受入硬貨を金種毎に夫々異な
    る複数の特定経路へ振分ける硬貨処理装置であって、 前記受入硬貨を所定の搬送方向へ定速搬送する搬送手段
    と、 上記搬送方向に沿って小径の硬貨順に貫通落下可能な内
    径に設定された複数の選別穴と、 上記選別穴毎に連設され、これらの選別穴を貫通落下す
    る硬貨の落下方向を規制案内する複数のシュート溝と、 上記複数のシュート溝の開放側端を開閉するリジェクト
    板と、 上記リジェクト板より下方向の上記複数のシュート溝内
    に進退するフラッパと、 上記リジェクト板の開閉駆動
    と上記フラッパの進退駆動を行う駆動手段と、 上記複数のシュート溝の各出力端に設けられ硬貨の通過
    を検出する複数のセンサと、 前記鑑別手段が検出した金種情報の入力時から上記セン
    サの通過検出情報の発生までの時間の計測情報と、金種
    毎に予め設定された時間情報との一致性を照合し、該一
    致性を満足するときは、上記駆動手段を制御して、上記
    フラッパを上記シュート溝内から退出させると共に上記
    リジェクト板がシュート溝の開放側端が閉じている状態
    を保つことにより、上記シュート溝とリジェクト板及び
    フラッパに囲まれて成る坑状の経路を設定し、該一致性
    を満足しないときは上記駆動手段を制御して、上記フラ
    ッパを上記シュート溝内に進入させると共に上記リジェ
    クト板をシュート溝の開放側端から開放させることによ
    り、上記シュート溝の各出力端への硬貨の通過阻止及び
    シュート溝の途中落下状態を設定する制御手段と、を具
    備する硬貨処理装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段に予め設定された前記時間
    情報は、正常処理状態において、前記搬送手段と金種毎
    の前記選別穴及びシュート溝を通って特定の出力端に達
    するまでの金種毎の硬貨の到達時間に設定されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の硬貨処理装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記一致性を満足しな
    いときは、前記フラッパを前記シュート溝内に進入させ
    た後、前記リジェクト板をシュート溝の開放側端から開
    放させることを特徴とする請求項1に記載の硬貨処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記一致性を満足しな
    いときは、前記フラッパを前記シュート溝内に進入させ
    た後、前記リジェクト板をシュート溝の開放側端から開
    放させ、その状態で前記搬送手段を往復搬送動作させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の硬貨処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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