JPH079305Y2 - 潤滑性絶縁電線 - Google Patents

潤滑性絶縁電線

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JPH079305Y2
JPH079305Y2 JP1985010652U JP1065285U JPH079305Y2 JP H079305 Y2 JPH079305 Y2 JP H079305Y2 JP 1985010652 U JP1985010652 U JP 1985010652U JP 1065285 U JP1065285 U JP 1065285U JP H079305 Y2 JPH079305 Y2 JP H079305Y2
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paraffin
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JP1985010652U
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厚 東浦
信之 中村
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、潤滑性エナメル絶縁電線に係り、特に最外周
に潤滑剤層を設けた潤滑性エナメル絶縁電線に関するも
のである。
近年、電気機器の製造に際し、その合理化、省力化が進
み、トランス、モーター等のコイル巻工程においても、
自動化、高速化が盛んに行われている。このコイルに用
いられるエナメル絶縁電線は、最近の自動化、高速化に
伴ない、高度の耐巻線加工性が要求されている。しかし
て、この巻線加工性は主に、絶縁電線表面の摩擦係数、
耐摩耗性が大きく関与しており、摩擦係数が小さく、耐
摩耗性の高い絶縁電線が望まれている。
従来は、この巻線加工性を向上させるため、(イ)絶縁
電線上に単に潤滑油を塗布したり、固形パラフインを溶
媒に溶解させた溶液を塗布する等が一般的に行なわれて
いる。又、最近では、固形パラフインを溶融し塗布する
方法が徐々に広まりつつある。(ロ)又一方では、脂肪
酸系ワツクスに、バインダーとして、シエラツク、フエ
ノール樹脂等を配合使用した水系エマルジヨンをエナメ
ル絶縁電線上に塗布焼付ける方法も一部行なわれてい
る。(ハ)さらには、低分子量ポリエチレンを絶縁塗料
に配合して巻線加工性を向上させることも提案されてい
る。
しかしながらこのような従来の技術には、次のような問
題点があつた。
(い)すなわち、こういつた方法では、高速・自動化が
益々進んでいる現状では十分とは言えないのが実情であ
る。
(ろ)前記の(ロ)の場合には、耐摩耗性、摩擦係数は
何れも改善されるが、しかし装置上工程が増大し、安価
に製造することが困難であり、又、コイル巻の後工程に
おいて含浸ワニスのはじけが生じ、場合によつては、コ
イルとしては電気特性を低下させる等の問題が生じる。
(は)前記の(ハ)の場合には、摩擦係数は改善する
が、しかし耐摩耗性は余り向上がみられない等の欠点を
有する。
本考案の目的は、このような従来の欠点を解消し、巻線
加工性の優れた潤滑性エナメル絶縁電線を提供すること
である。
本考案は、その実施例が図面にもみられるように、中心
導体1周囲に長手方向にエナメル絶縁被覆層2を形成し
た絶縁電線において、該絶縁被覆層2の外周に、パラフ
イン100重量部に対し二硫化モリブデン微粉末を0.1〜10
重量部分散配合した混和物を塗布被着せしめて潤滑剤層
3を設けたことを特徴とする。
本考案におけるパラフインは、平均炭素数20〜50程度の
直鎖状又は環状炭化水素を主成分とする分子量300〜750
程度の飽和炭化水素の混合物であり、常温で液体であつ
ても、固体であつてもかまわない。又、必要ならば、こ
のパラフインを揮発性の溶剤、例えば、メチルエチルケ
トン、トルエン、シクロヘキサン、酢酸エチル等を使用
し、希釈してもかまわない。
一方、二硫化モリブデンは、それ自体熱可塑性材料と混
合して潤滑性を付与することが知られていたが、こうし
た材料を本考案のように、パラフイン中に分散配合して
潤滑性が著しく向上することと、しかもこのような混合
物を応用して絶縁電線に潤滑性を付与せしめることは知
られていない。この二硫化モリブデンは微粉末のものを
用い、配合量は、0.1重量部〜10重量部(パラフイン100
重量部に対して)で、耐摩耗性、摩擦係数の改善の効果
が増大する。なお二硫化モリブデンの配合量を前記の範
囲に限定した理由は、0.1重量部未満では、充分な効果
が表われず、10重量部を越えると、外観が良くないこと
のほか、特性がかえつて悪化するからである。又、好ま
しい範囲としては、0.5〜5重量部である。
このように本考案の潤滑性絶縁電線は、用いた本来の絶
縁電線としての諸特性を何等変えることなく、耐摩耗
性、摩擦係数が著しく改善されたものである。
以下本考案をさらに実施例及び比較例にて説明する。
実施例1 ポリウレタン絶縁ワニス(東特塗料社製商品名F2−NC
A)を0.45mmφの銅線1上に21μmの厚さに塗布焼付け
して、絶縁被覆層2を形成してポリウレタン絶縁線(以
下UEWと略称する)を得た。
このUEWの絶縁被覆層上に、温度90℃に加熱溶融したパ
ラフイン(東芝ケミカル社製商品名TVE5091)100重量部
に対して、二硫化モリブデン微粉末(以下MOS2と略称す
る)(クライマツクスモリブデン社製)1重量部を配合
分散せしめた液を、厚さが1μ程度になるように塗布し
て潤滑剤層3を形成した(第1図参照)。
実施例2 ポリエステルイミド絶縁ワニス(日触スケネクタデイ社
製商品名Isomid40Tを0.8mmφの銅線上に35μの厚さに塗
布焼付けして、絶縁被覆層2を形成してポリエステルイ
ミド絶縁電線(以下EIWと略称する)を得た。
次にこのEIWの絶縁被覆層上にパラフイン(日本精ろう
社製m.p.140゜F)5重量部をメチルエチルケトン50重量
部、トルエン45重量部で溶解した溶液100重量部に対
し、MoS20.5重量部(パラフイン100重量部に対しては10
重量部の割合になる)を配合分散したものを厚さ1μ程
度になるように塗布し乾燥して、潤滑剤層3を形成し
た。
実施例3 ポリエステル絶縁ワニス(日東電工社製商品名デラコー
トE−220G)を0.7mmφの銅線1上に30μmの厚さに塗
布焼付けして絶縁被覆層2を形成してポリエステル絶縁
電線(以下PEWと略称する)を得た。
次に、このPEWの絶縁被覆層上に前記実施例2と同様な
パラフイン溶液100重量部に対して、MoS20.1重量部(パ
ラフイン自体に対しては2重量部)を配合分散させたも
のを厚さ1μ程度になるように塗布乾燥して潤滑剤層3
を形成した。
実施例4 パラフイン100重量部に対する二硫化モリブデン量を0.1
重量部にした点を除き、実施例1と全く同様にして潤滑
剤層3を形成した絶縁電線を得た。
比較例1〜3 前記実施例1〜3において、それぞれMoS2を添加してい
ないものを用いて、それぞれ全く同様にして潤滑剤層3
を形成した絶縁電線を得た。
比較例4 パラフィン100重量部に対する二硫化モリブデン量を20
重量部にした点を除き、実施例1と全く同様にして潤滑
剤層3を形成した絶縁電線を得た。
以上各実施例及び比較例にて得られた絶縁電線の特性を
試験するため、JIS3003による往復式摩耗試験器を用い
て、耐摩耗性を測定した。又第2図に示す方法にて静摩
擦係数を測定し、各々の得られた結果を表−1に示す。
なお、第2図は本考案における静摩擦係数の測定方法の
説明略図であり、参照数字4は試料すなわち絶縁電線を
示し、参照数字5は荷重板であり、その質量をWgとす
る。同じく6は滑車、7は荷重を示す。
荷重板5が動き始めたときの荷重7の質量を.Fgとする
と、求める静摩擦係数=F/Wである。
以上述べたことから、本考案の効果は次の如くである。
本考案の潤滑性絶縁電線は絶縁電線本来の諸特性を変え
ることなく、絶縁電線の巻線加工性、特に、耐摩耗性、
摩擦係数を著しく改善することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例品を示す断面略図であり、 第2図は本考案における静摩擦係数の測定方法の説明略
図である。 1……導体、2……絶縁被覆層 3……潤滑剤層、4……試料(絶縁電線) 5……荷重板〔質量W(g)〕、6……滑車 7……荷重〔質量F(g)〕

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心導体1の周囲に長手方向にエナメル絶
    縁被覆層2を形成した絶縁電線において、 該絶縁被覆層2の外周に、パラフイン100重量部に対し
    二硫化モリブデン微粉末を0.1〜10重量部分散配合した
    混和物を塗布被着せしめて潤滑剤層3を設けたことを特
    徴とする潤滑性絶縁電線。
JP1985010652U 1985-01-29 1985-01-29 潤滑性絶縁電線 Expired - Lifetime JPH079305Y2 (ja)

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JPH0753219Y2 (ja) * 1986-05-20 1995-12-06 三菱電線工業株式会社 絶縁電線

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JPS582910U (ja) * 1981-06-30 1983-01-10 東京特殊電線株式会社 高周波線輪用絶縁電線
JPS59132509A (ja) * 1983-01-20 1984-07-30 古河電気工業株式会社 絶縁電線

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