JPH0792314A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents
カラーフィルターの製造方法Info
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- JPH0792314A JPH0792314A JP23373993A JP23373993A JPH0792314A JP H0792314 A JPH0792314 A JP H0792314A JP 23373993 A JP23373993 A JP 23373993A JP 23373993 A JP23373993 A JP 23373993A JP H0792314 A JPH0792314 A JP H0792314A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】基体シートの片側に少なくともカラーフィルタ
ー層を形成した転写シートを用いて所望の基板にカラー
フィルター層を転写するカラーフィルターの製造方法に
おいて、前記転写シートの基体シートが易溶解性かつ非
伸縮性であり、かつ転写手段としてカラーフィルター層
と基体シートをともに所望の基板に転移させたのち、転
写シートの基体シートを溶解することを特徴とするカラ
ーフィルターの製造方法。 【効果】本発明のカラーフィルターの製造方法によれ
ば、カラーフィルター層と基体シートをともに所望の基
板に転移させたのち、転写シートの基体シートを溶解す
るので、基体シート剥離によるストレスが生じず、カラ
ーフィルター層の位置ズレ、表面のシワや凹凸がなくな
り、大量生産にも適している。
ー層を形成した転写シートを用いて所望の基板にカラー
フィルター層を転写するカラーフィルターの製造方法に
おいて、前記転写シートの基体シートが易溶解性かつ非
伸縮性であり、かつ転写手段としてカラーフィルター層
と基体シートをともに所望の基板に転移させたのち、転
写シートの基体シートを溶解することを特徴とするカラ
ーフィルターの製造方法。 【効果】本発明のカラーフィルターの製造方法によれ
ば、カラーフィルター層と基体シートをともに所望の基
板に転移させたのち、転写シートの基体シートを溶解す
るので、基体シート剥離によるストレスが生じず、カラ
ーフィルター層の位置ズレ、表面のシワや凹凸がなくな
り、大量生産にも適している。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置等のディ
スプレイのカラー表示化のために用いられるカラーフィ
ルターの製造方法に関わるものである。
スプレイのカラー表示化のために用いられるカラーフィ
ルターの製造方法に関わるものである。
【０００２】
【従来の技術】カラー液晶表示装置などに使用されるカ
ラーフィルターは、液晶表示装置がそれ自体では白黒表
示機能しかないものを、カラー表示を可能にする大切な
ものである。このカラーフィルターは、透明な基板の上
に例えば、赤、緑および青の各色毎に色パターンを微細
に並べて形成したものであり、カラー液晶表示装置の普
及とともに、高い品質と、画期的な大量生産の手段が、
要求されるようになってきている。
ラーフィルターは、液晶表示装置がそれ自体では白黒表
示機能しかないものを、カラー表示を可能にする大切な
ものである。このカラーフィルターは、透明な基板の上
に例えば、赤、緑および青の各色毎に色パターンを微細
に並べて形成したものであり、カラー液晶表示装置の普
及とともに、高い品質と、画期的な大量生産の手段が、
要求されるようになってきている。
【０００３】従来、カラーフィルターを製造する方法と
して採用されている手段は、大きく分けて二つある。ひ
とつは、透明基板に直接カラーフィルターを形成する方
法である。具体的には、フォトリソグラフィ法、印刷
法、電着塗装法、静電印刷などの手段を用いて、ガラス
等の透明基板に直接形成する方法である。しかしなが
ら、このような方法は、処理対象の透明基板がガラスで
あるので、一枚一枚の対応をするしかなく、割れやすい
こともあって迅速に取り扱えない。とてものこと大量生
産向きではない。
して採用されている手段は、大きく分けて二つある。ひ
とつは、透明基板に直接カラーフィルターを形成する方
法である。具体的には、フォトリソグラフィ法、印刷
法、電着塗装法、静電印刷などの手段を用いて、ガラス
等の透明基板に直接形成する方法である。しかしなが
ら、このような方法は、処理対象の透明基板がガラスで
あるので、一枚一枚の対応をするしかなく、割れやすい
こともあって迅速に取り扱えない。とてものこと大量生
産向きではない。
【０００４】一方、他のひとつの手段として、転写方式
がある。従来の転写方式は、転写シートの基体ベースに
カラーフィルター層を形成し、しかるのち、転写形成す
べき透明基板に、基体ベースとともにカラーフィルター
層を接合し、基体ベースをカラーフィルター層から剥離
するものであった。しかしながら、この転写方式では、
基体シートを剥離する際、カラーフィルター層にストレ
スが生じ、ときとして剥離不良が生じるという欠点もあ
った。とくに、基体シート剥離の際のストレスは、カラ
ーフィルター層の位置ズレ、表面のシワや凹凸の原因と
なり、好ましいものではない。
がある。従来の転写方式は、転写シートの基体ベースに
カラーフィルター層を形成し、しかるのち、転写形成す
べき透明基板に、基体ベースとともにカラーフィルター
層を接合し、基体ベースをカラーフィルター層から剥離
するものであった。しかしながら、この転写方式では、
基体シートを剥離する際、カラーフィルター層にストレ
スが生じ、ときとして剥離不良が生じるという欠点もあ
った。とくに、基体シート剥離の際のストレスは、カラ
ーフィルター層の位置ズレ、表面のシワや凹凸の原因と
なり、好ましいものではない。
【０００５】また、本出願人による特開平２−271301号
公報によれば、転写シートの基体ベースとして、水溶性
フィルムを用い、転写後、カラーフィルター層の水現像
と同時に水溶性フィルムを溶解除去する方法を提案して
いる。しかし、この方法は、カラーフィルター層の各色
毎に繰り返すものであり、赤、緑および青の三色にあっ
ては、３回繰り返す必要がある。これでは、各色の位置
合わせが困難であり、かつ水溶性フィルムは一般に伸張
性があるから、転写面全体の位置精度を正確に合わせる
ことは、相当の熟練を要した。
公報によれば、転写シートの基体ベースとして、水溶性
フィルムを用い、転写後、カラーフィルター層の水現像
と同時に水溶性フィルムを溶解除去する方法を提案して
いる。しかし、この方法は、カラーフィルター層の各色
毎に繰り返すものであり、赤、緑および青の三色にあっ
ては、３回繰り返す必要がある。これでは、各色の位置
合わせが困難であり、かつ水溶性フィルムは一般に伸張
性があるから、転写面全体の位置精度を正確に合わせる
ことは、相当の熟練を要した。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
み、上述の問題点を解決すべく発明されたものである。
すなわち、各色の位置合わせ、および転写面全体の位置
精度を正確に合わせることができ、基体シート剥離によ
るストレスが生じず、しかも大量生産に適するカラーフ
ィルターの製造方法を提供しようとするものである。
み、上述の問題点を解決すべく発明されたものである。
すなわち、各色の位置合わせ、および転写面全体の位置
精度を正確に合わせることができ、基体シート剥離によ
るストレスが生じず、しかも大量生産に適するカラーフ
ィルターの製造方法を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、基
体シートの片側に少なくともカラーフィルター層を形成
して、任意の基板にカラーフィルター層を転写できる転
写シートを作成し、該転写シートを用いて所望の基板に
カラーフィルター層を転写するカラーフィルターの製造
方法であって、前記転写シートの基体シートが易溶解性
かつ非伸縮性であり、かつ転写手段としてカラーフィル
ター層と基体シートをともに所望の基板に転移させたの
ち、基体シートは溶解するがカラーフィルター層は溶解
しない液と接触させることにより、転写シートの基体シ
ートを溶解することを特徴とするカラーフィルターの製
造方法である。
体シートの片側に少なくともカラーフィルター層を形成
して、任意の基板にカラーフィルター層を転写できる転
写シートを作成し、該転写シートを用いて所望の基板に
カラーフィルター層を転写するカラーフィルターの製造
方法であって、前記転写シートの基体シートが易溶解性
かつ非伸縮性であり、かつ転写手段としてカラーフィル
ター層と基体シートをともに所望の基板に転移させたの
ち、基体シートは溶解するがカラーフィルター層は溶解
しない液と接触させることにより、転写シートの基体シ
ートを溶解することを特徴とするカラーフィルターの製
造方法である。
【０００８】以下、図面に従ってさらに詳述する。転写
シートの基体シート１は、易溶解性かつ非伸縮性であ
る。このような性質を有する材料としては、アルミニウ
ム、鉄等の金属箔およびポリエチレンテレフタレート、
ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムがあげられる。ア
ルミニウム箔や鉄箔は、無機酸の水溶液により容易に溶
かすことができる。特にアルミニウム箔は、アルカリに
も溶けるので選択性が広く、また表面を平滑にすること
ができるので好ましい。
シートの基体シート１は、易溶解性かつ非伸縮性であ
る。このような性質を有する材料としては、アルミニウ
ム、鉄等の金属箔およびポリエチレンテレフタレート、
ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムがあげられる。ア
ルミニウム箔や鉄箔は、無機酸の水溶液により容易に溶
かすことができる。特にアルミニウム箔は、アルカリに
も溶けるので選択性が広く、また表面を平滑にすること
ができるので好ましい。
【０００９】ポリエチレンテレフタレートフィルムは、
フェノール類や蟻酸で溶かすことができ、ポリ塩化ビニ
ルフィルムは、シクロヘキサノン、ニトロベンゼンで溶
かすことができる。
フェノール類や蟻酸で溶かすことができ、ポリ塩化ビニ
ルフィルムは、シクロヘキサノン、ニトロベンゼンで溶
かすことができる。
【００１０】図１の介在層２は、カラーフィルター層３
と基体シート１を隔てる透明層であり、適宜設けられ、
無くても良い。ただ、基体シート１の上にカラーフィル
ター層３を直接に乗せにくいとき、親和性を増すための
下引き層の役割で介在させることがある。また、介在層
２は、転写後は、カラーフィルター層の表面を保護する
オーバーコート層となりうる。もちろん、基体シート１
を溶解するとき同時に溶かしてしまえば、オーバーコー
ト層は残らない。介在層２の材料としては、アクリル系
樹脂、ポリイミド、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹
脂など、様々のものを適宜選択すれば良い。
と基体シート１を隔てる透明層であり、適宜設けられ、
無くても良い。ただ、基体シート１の上にカラーフィル
ター層３を直接に乗せにくいとき、親和性を増すための
下引き層の役割で介在させることがある。また、介在層
２は、転写後は、カラーフィルター層の表面を保護する
オーバーコート層となりうる。もちろん、基体シート１
を溶解するとき同時に溶かしてしまえば、オーバーコー
ト層は残らない。介在層２の材料としては、アクリル系
樹脂、ポリイミド、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹
脂など、様々のものを適宜選択すれば良い。
【００１１】カラーフィルター層３は、例えば赤３ａ、
緑３ｂ、青３ｃの各層からなり、様々の手段で形成でき
る。印刷法は、本発明の場合、最も適した方法である。
カラーフィルター層３を形成すべき基体シート１は、シ
ート状物であるから、連続的・高速の印刷法が採用でき
る。具体的な印刷法としては、凹版印刷、凹版オフセッ
ト印刷、平版オフセット印刷、スクリーン印刷が微細で
精確なパターンのインキ膜を得るのに適するので、代表
的であるが、もちろんこれらに限定されない。
緑３ｂ、青３ｃの各層からなり、様々の手段で形成でき
る。印刷法は、本発明の場合、最も適した方法である。
カラーフィルター層３を形成すべき基体シート１は、シ
ート状物であるから、連続的・高速の印刷法が採用でき
る。具体的な印刷法としては、凹版印刷、凹版オフセッ
ト印刷、平版オフセット印刷、スクリーン印刷が微細で
精確なパターンのインキ膜を得るのに適するので、代表
的であるが、もちろんこれらに限定されない。
【００１２】印刷法では、言うまでもなく、少なくとも
赤、緑、青の三色が所望のパターン状、たとえばマトリ
ックス状やストライプ状に印刷される。ここで、「少な
くとも」という意味は、三色のフィルター層以外に、黒
色の光吸収層が、各カラーフィルター層３の境界に設け
られることがあるからである。光吸収層の存在は、カラ
ー液晶表示装置の表示コントラストを向上させる。
赤、緑、青の三色が所望のパターン状、たとえばマトリ
ックス状やストライプ状に印刷される。ここで、「少な
くとも」という意味は、三色のフィルター層以外に、黒
色の光吸収層が、各カラーフィルター層３の境界に設け
られることがあるからである。光吸収層の存在は、カラ
ー液晶表示装置の表示コントラストを向上させる。
【００１３】カラーフィルター層３の印刷法以外の作製
法には、フォトリソグラフィ法、電着塗装法、静電印刷
法があげられる。フォトリソグラフィ法は、大きく２種
類あり、ひとつは、感光性樹脂を所望のカラーフィルタ
ーの形にパターン化し、それを染料で染めてカラーフィ
ルター層とする染色法である。これを赤、緑、青につい
て繰り返される。フォトリソグラフィ法の他のひとつ
は、感光性樹脂にあらかじめ顔料を混入しておき、パタ
ーン化のみでカラーフィルター層とし、染める手間をは
ぶく方法である。感光性樹脂中に色素顔料が分散してい
るものを用いるので、この方法を顔料分散法と呼ぶこと
もある。いずれにしても、フォトリソグラフィ法では、
感光性樹脂で各色の所望パターンを得るために、部分的
な露光と現像の工程がある。
法には、フォトリソグラフィ法、電着塗装法、静電印刷
法があげられる。フォトリソグラフィ法は、大きく２種
類あり、ひとつは、感光性樹脂を所望のカラーフィルタ
ーの形にパターン化し、それを染料で染めてカラーフィ
ルター層とする染色法である。これを赤、緑、青につい
て繰り返される。フォトリソグラフィ法の他のひとつ
は、感光性樹脂にあらかじめ顔料を混入しておき、パタ
ーン化のみでカラーフィルター層とし、染める手間をは
ぶく方法である。感光性樹脂中に色素顔料が分散してい
るものを用いるので、この方法を顔料分散法と呼ぶこと
もある。いずれにしても、フォトリソグラフィ法では、
感光性樹脂で各色の所望パターンを得るために、部分的
な露光と現像の工程がある。
【００１４】前段落で述べた方法以外に、基体シート１
にカラーフィルター層３を形成する方法として、電着塗
装法、静電印刷法があげられる。これらの方法は、実際
上、本発明には、あまり適さないが、不可能ではない。
電着塗装法では、電極として透明導電膜を基体シートに
設ける必要がある。しかし、本発明の転写方式では、転
写後の透明導電膜が、カラーフィルター層３の上に位置
することになるという好都合さがある。
にカラーフィルター層３を形成する方法として、電着塗
装法、静電印刷法があげられる。これらの方法は、実際
上、本発明には、あまり適さないが、不可能ではない。
電着塗装法では、電極として透明導電膜を基体シートに
設ける必要がある。しかし、本発明の転写方式では、転
写後の透明導電膜が、カラーフィルター層３の上に位置
することになるという好都合さがある。
【００１５】静電印刷法では、光導電層と導電層の存在
が不可欠となる。これらを基体シート１に形成するの
は、率直なところ、非現実的である。別個に光導電層と
導電層を有する静電印刷版を作製し、この静電印刷版の
上に形成したカラーフィルター画像を、転写シートの基
体シート１に転移させるのが良い。
が不可欠となる。これらを基体シート１に形成するの
は、率直なところ、非現実的である。別個に光導電層と
導電層を有する静電印刷版を作製し、この静電印刷版の
上に形成したカラーフィルター画像を、転写シートの基
体シート１に転移させるのが良い。
【００１６】上記以外にも、基体シート１にカラーフィ
ルター層３を形成する方法は、当然ありうる。また、カ
ラーフィルター層３の上に接着層を設けても良い。
ルター層３を形成する方法は、当然ありうる。また、カ
ラーフィルター層３の上に接着層を設けても良い。
【００１７】図２は、透明基板４に転写シート全体を接
合したところを示す。当然ながら、カラーフィルター層
３側を透明基板４に向けて接合する。図には示されてい
ないが、透明基板４とカラーフィルター層３の間に接着
層を介在させて接合接着するのが普通である。
合したところを示す。当然ながら、カラーフィルター層
３側を透明基板４に向けて接合する。図には示されてい
ないが、透明基板４とカラーフィルター層３の間に接着
層を介在させて接合接着するのが普通である。
【００１８】この状態で、基体シート１を溶解するがカ
ラーフィルター層は溶解しない液と接触させる。前記し
たように、基体シート１の材質が、アルミニウム、鉄等
の金属箔の場合、無機酸の水溶液により容易に溶かすこ
とができ、しかも、有機質を主成分とするカラーフィル
ター層３は溶解しない。ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムは、フェノール類や蟻酸で溶かすことができ、ポ
リ塩化ビニルフィルムは、シクロヘキサノン、ニトロベ
ンゼンで溶かすことができる。このとき、介在層２とし
て溶剤に対して不溶性の材料を選べば、カラーフィルタ
ー層３が溶解することを防ぐ保護膜となることができ
る。この場合、カラーフィルター層３の材料選定に幅を
もたせることが可能となる。
ラーフィルター層は溶解しない液と接触させる。前記し
たように、基体シート１の材質が、アルミニウム、鉄等
の金属箔の場合、無機酸の水溶液により容易に溶かすこ
とができ、しかも、有機質を主成分とするカラーフィル
ター層３は溶解しない。ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムは、フェノール類や蟻酸で溶かすことができ、ポ
リ塩化ビニルフィルムは、シクロヘキサノン、ニトロベ
ンゼンで溶かすことができる。このとき、介在層２とし
て溶剤に対して不溶性の材料を選べば、カラーフィルタ
ー層３が溶解することを防ぐ保護膜となることができ
る。この場合、カラーフィルター層３の材料選定に幅を
もたせることが可能となる。
【００１９】図３に、基体シートを溶解除去して完成し
たカラーフィルターを示す。図において、転写シートの
ときとは上下関係が逆になって、介在層２が、カラーフ
ィルター層３のオーバーコート層となっている。
たカラーフィルターを示す。図において、転写シートの
ときとは上下関係が逆になって、介在層２が、カラーフ
ィルター層３のオーバーコート層となっている。
【００２０】
【作用】本発明のカラーフィルターの製造方法は、カラ
ーフィルター層と基体シートをともに所望の基板に転移
させたのち、転写シートの基体シートを溶解するので、
基体シート剥離によるストレスが生じず、カラーフィル
ター層の位置ズレ、表面のシワや凹凸がなくなる。ま
た、基体シートが非伸縮性材料を選んだので、各色の位
置合わせ、および転写面全体の位置精度を正確に合わせ
ることができる。
ーフィルター層と基体シートをともに所望の基板に転移
させたのち、転写シートの基体シートを溶解するので、
基体シート剥離によるストレスが生じず、カラーフィル
ター層の位置ズレ、表面のシワや凹凸がなくなる。ま
た、基体シートが非伸縮性材料を選んだので、各色の位
置合わせ、および転写面全体の位置精度を正確に合わせ
ることができる。
【００２１】
【実施例】インキセルの深さ１０μｍの円筒形凹版を用
い、この版に供給されたインキをドクタリングした後、
シリコンゴムを表面層とした円筒型オフセット胴に、前
記インキをパターン状に転移させ、転移したインキを半
乾燥状態にして、２０μｍ厚のアルミニウム箔の帯状物
に転写印刷した。この転写印刷は、赤、緑、青を三色印
刷の要領で位置合わせして行ない、乾燥固化時に１〜３
μｍ厚のカラーフィルター層とした。このカラーフィル
ター層の上にアクリル−ウレタン系接着剤をロールコー
トして接着層を形成し、転写シートとした。
い、この版に供給されたインキをドクタリングした後、
シリコンゴムを表面層とした円筒型オフセット胴に、前
記インキをパターン状に転移させ、転移したインキを半
乾燥状態にして、２０μｍ厚のアルミニウム箔の帯状物
に転写印刷した。この転写印刷は、赤、緑、青を三色印
刷の要領で位置合わせして行ない、乾燥固化時に１〜３
μｍ厚のカラーフィルター層とした。このカラーフィル
ター層の上にアクリル−ウレタン系接着剤をロールコー
トして接着層を形成し、転写シートとした。
【００２２】なお、各色のインキは、以下のとおりであ
る。メラミン樹脂として三井東圧化学（株）製サイメル
３５０（商品名）と、エポキシ樹脂として油化シエルエ
ポキシ（株）製エピコート８２８（商品名）を、各々ジ
エチレングリコールモノエチルエーテルとエチレングリ
コールモノブチルエーテルを２：１で混合した溶剤で、
各々の樹脂に対して２０重量％溶解したワニスを別々に
製造した。次に上記の各々のワニスに顔料および必要に
応じて分散助剤、体質顔料および溶剤を加えて３本ロー
ルで充分に練肉し、赤、緑、青のインキをそれぞれ作製
した。上記２種の樹脂の含有比率としては、メラミン樹
脂のインキに対してエポキシのインキを２０重量％投入
し最終のインキとした。
る。メラミン樹脂として三井東圧化学（株）製サイメル
３５０（商品名）と、エポキシ樹脂として油化シエルエ
ポキシ（株）製エピコート８２８（商品名）を、各々ジ
エチレングリコールモノエチルエーテルとエチレングリ
コールモノブチルエーテルを２：１で混合した溶剤で、
各々の樹脂に対して２０重量％溶解したワニスを別々に
製造した。次に上記の各々のワニスに顔料および必要に
応じて分散助剤、体質顔料および溶剤を加えて３本ロー
ルで充分に練肉し、赤、緑、青のインキをそれぞれ作製
した。上記２種の樹脂の含有比率としては、メラミン樹
脂のインキに対してエポキシのインキを２０重量％投入
し最終のインキとした。
【００２３】〔赤色フィルター用インキ〕 ワニス ７１．７重量部 顔料 ２２．０ 〃 分散助剤 ２．２ 〃 体質顔料 ２．２ 〃 溶剤 １．９ 〃
【００２４】〔緑色フィルター用インキ〕 ワニス ８３．２重量部 顔料 １４．０ 〃 分散助剤 １．４ 〃 体質顔料 １．４ 〃
【００２５】〔青色フィルター用インキ〕 ワニス ８６．５重量部 顔料 １２．０ 〃 分散助剤 ０．６ 〃 体質顔料 ０．６ 〃 溶剤 ０．３ 〃 ここで体質顔料はアエロジルＲ−９７２（日本アエロジ
ル（株）商品名）を用いた。また、各色の顔料および分
散助剤の組成を以下に示す。
ル（株）商品名）を用いた。また、各色の顔料および分
散助剤の組成を以下に示す。
【００２６】（赤色フィルター用） 顔料 リオノーゲンレッドＧＤ（東洋インキ製造（株）製C.I.
ピグメントレッド１６８）７０重量部とリオノーゲンオ
レンジＲ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピグメントオレ
ンジ３６）３０重量部との混合物 分散助剤 下記構造の化合物
ピグメントレッド１６８）７０重量部とリオノーゲンオ
レンジＲ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピグメントオレ
ンジ３６）３０重量部との混合物 分散助剤 下記構造の化合物
【００２７】
【化１】
【００２８】（緑色フィルター用） 顔料 リオノールグリーン２ＹＳ（東洋インキ製造（株）製C.
I.ピグメントグリーン３６）７５重量部とリオノーゲン
イエロー３Ｇ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピグメント
イエロー１５４）２５重量部との混合物 分散助剤 下記の低塩素化銅フタロシアニン誘導体
I.ピグメントグリーン３６）７５重量部とリオノーゲン
イエロー３Ｇ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピグメント
イエロー１５４）２５重量部との混合物 分散助剤 下記の低塩素化銅フタロシアニン誘導体
【００２９】
【化２】
【００３０】（青色フィルター用） 顔料 リオノーブールーＥＳ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピ
グメントブルー１５：６）８０重量部とリオノーゲンバ
イオレットＲＬ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピグメン
トイエロー１５４）２５重量部との混合物 分散助剤 下記の銅フタロシアニン誘導体
グメントブルー１５：６）８０重量部とリオノーゲンバ
イオレットＲＬ（東洋インキ製造（株）製C.I.ピグメン
トイエロー１５４）２５重量部との混合物 分散助剤 下記の銅フタロシアニン誘導体
【００３１】
【化３】
【００３２】以上のようにして得られた転写シートを、
透明ガラス版に、接着層を向けて基体シート付きで、接
合した。つづいて、５重量％の希硫酸水溶液により、ア
ルミニウム製の基体シートを溶解したところ、基体シー
ト剥離によるストレスが生じず、カラーフィルター層の
位置ズレ、表面のシワや凹凸のない、表面平滑なカラー
フィルター板が得られた。
透明ガラス版に、接着層を向けて基体シート付きで、接
合した。つづいて、５重量％の希硫酸水溶液により、ア
ルミニウム製の基体シートを溶解したところ、基体シー
ト剥離によるストレスが生じず、カラーフィルター層の
位置ズレ、表面のシワや凹凸のない、表面平滑なカラー
フィルター板が得られた。
【００３３】
【発明の効果】以上のように、本発明のカラーフィルタ
ーの製造方法によれば、カラーフィルター層と基体シー
トをともに所望の基板に転移させたのち、転写シートの
基体シートを溶解するので、基体シート剥離によるスト
レスが生じず、カラーフィルター層の位置ズレ、表面の
シワや凹凸がなくなり、カラーフィルターとして表面平
滑性に優れたものが得られる。
ーの製造方法によれば、カラーフィルター層と基体シー
トをともに所望の基板に転移させたのち、転写シートの
基体シートを溶解するので、基体シート剥離によるスト
レスが生じず、カラーフィルター層の位置ズレ、表面の
シワや凹凸がなくなり、カラーフィルターとして表面平
滑性に優れたものが得られる。
【００３４】また、基体シートに非伸縮性材料を選んだ
ので、各色の位置合わせ、および転写面全体の位置精度
を正確に合わせることができる。さらに、本発明では、
転写シートにカラーフィルター層を形成する手段として
輪転式の連続印刷法が採用できるのであり、大量生産向
きの製造方法である点も本発明の優れたところである。
ので、各色の位置合わせ、および転写面全体の位置精度
を正確に合わせることができる。さらに、本発明では、
転写シートにカラーフィルター層を形成する手段として
輪転式の連続印刷法が採用できるのであり、大量生産向
きの製造方法である点も本発明の優れたところである。
【００３５】
【図１】本発明のカラーフィルターの製造方法に用いる
転写シートの一例を示す断面図である。
転写シートの一例を示す断面図である。
【図２】本発明のカラーフィルターの製造方法の途中工
程の一実施例を示す断面図である。
程の一実施例を示す断面図である。
【図３】本発明のカラーフィルターの製造方法により得
られたカラーフィルターの一例を示す断面図である。
られたカラーフィルターの一例を示す断面図である。
１ 基体シート ２ 介在層 ３ カラーフィルター層 ４ 透明基板
Claims (5)
- 【請求項１】基体シートの片側に少なくともカラーフィ
ルター層を形成して、任意の基板にカラーフィルター層
を転写できる転写シートを作成し、該転写シートを用い
て所望の基板にカラーフィルター層を転写するカラーフ
ィルターの製造方法において、前記転写シートの基体シ
ートが易溶解性かつ非伸縮性であり、かつ転写手段とし
てカラーフィルター層と基体シートをともに所望の基板
に転移させたのち、転写シートの基体シートを溶解する
ことを特徴とするカラーフィルターの製造方法。 - 【請求項２】カラーフィルター層が、印刷法により形成
された請求項１記載のカラーフィルターの製造方法。 - 【請求項３】カラーフィルター層が、フォトリソグラフ
ィ法により形成された請求項１記載のカラーフィルター
の製造方法。 - 【請求項４】基体シートは溶解するがカラーフィルター
層は溶解しない液と接触させることにより、転写シート
の基体シートを溶解する請求項１，２または３記載のカ
ラーフィルターの製造方法。 - 【請求項５】基体シートを溶解する液に対して不溶性の
介在層を、基体シートとカラーフィルター層の間に設け
た請求項１，２または３記載のカラーフィルターの製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23373993A JPH0792314A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | カラーフィルターの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23373993A JPH0792314A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | カラーフィルターの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0792314A true JPH0792314A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=16959824
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23373993A Pending JPH0792314A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | カラーフィルターの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0792314A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007041330A (ja) * | 2005-08-04 | 2007-02-15 | Dainippon Ink & Chem Inc | カラーフィルター用緑色顔料組成物 |
| CN100442088C (zh) * | 2004-12-01 | 2008-12-10 | 统宝光电股份有限公司 | 彩色滤光片制程 |
-
1993
- 1993-09-20 JP JP23373993A patent/JPH0792314A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN100442088C (zh) * | 2004-12-01 | 2008-12-10 | 统宝光电股份有限公司 | 彩色滤光片制程 |
| JP2007041330A (ja) * | 2005-08-04 | 2007-02-15 | Dainippon Ink & Chem Inc | カラーフィルター用緑色顔料組成物 |
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