JP2010237706A - カラーフィルターの画素形成用印刷インク、およびカラーフィルターの画素形成用印刷インクの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの画素形成用印刷インク、およびカラーフィルターの画素形成用印刷インクの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画素の微細さ、シャープさなどの画像特性に優れた性能を有するカラーフィルターを合理的かつ経済的で、また、液晶ディスプレイの大型化に対応できるカラーフィルターを製造する方法を提供すること。
【解決手段】カラーフィルター基板上に、ブラックマトリックスを含んでもよい着色画素に対応する空孔を有するフィルムを介してインクを付与して着色膜を形成し、次いで上記空孔フィルムを除去することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カラーフィルターの製造方法、画素形成用インクおよびカラーフィルターおよびそれを使用した画像表示装置に関し、さらに詳しくはカラーフィルター基板上に、空孔フィルムを介して着色画素を印刷形成するカラーフィルターの製造方法、それに使用する画素形成用インク、上記方法で形成されたカラーフィルターおよびそれを使用した画像表示装置に関する。
昨今の情報化機器の非常な発展に伴い、液晶カラーディスプレーが情報表示部材としてパーソナルコンピューター、モバイル情報機器、テレビジョン、プロジェクター、モニター、カーナビゲーション、携帯電話、電子計算機や電子辞書の表示画面、情報掲示板、案内掲示板、機能表示板、標識板などのディスプレー、デジタルカメラやビデオカメラの撮影画面など、あらゆる情報表示関連機器に多岐に亙って使用されている。
それに伴い液晶カラーディスプレーに搭載されるカラーフィルターもより鮮明性、透過性、コントラスト性などの画像性能面でより優れた品質が要求され、それとともに大きさも前記したような用途の多様化から小型化および大型化がともに進行し、それら全てにおいてカラーフィルターが安価に提供されることが要求されてきている。
カラーフィルターの製造は、加色混合方式の3原色着色画素形成の場合には、多くの場合「フォトリソグラフ法」と称される製造方法によっている。この製造方法では、各色毎に、感光性カラーレジストをスピンコーターで塗布し、次いで予め作成された着色画素の位置や大きさをガラスマスクとして作成したフォトマスクを用いて紫外線照射して硬化させ、未露光部分を除去して着色画素を現像形成する。イエロー色、マゼンタ色、シアン色3原色の画素の形成も同様である。ブラックマトリックスにおいても蒸着法によるクロム膜の形成のほか、同様に黒色レジストを使用して形成される。しかしながら、上記フォトリソグラフ法ではスピンコーターで使用されるカラーレジストの僅かの量、例えば、5%位しか着色画素の形成に寄与しておらず非常に不経済であるとともに得られるカラーフィルターが高価なものになった。
その解決法としてスピンコートの代わりに、プラスチックフィルム上に全面塗布した着色膜をカラーフィルター基板上に転写したり、カラーフィルター基板上にスリットコーターで流し塗ることでカラーレジストのロスを少なくする試みがなされている。しかしながら何れもフォトリソグラフ法で画素を形成しており、多くの工程を経て製造されるという問題は解決されていない。
また、製造方式の合理化および経済性を目的として、印刷方式によるカラーフィルターの製造も試みられたが、当然のことながらR、G、B色が別々の印刷版で行なわれることから、印刷形成された画素にずれが生じ、また、樹脂印刷版の場合にはR、G、B印刷版の延び縮みで画素位置に差が出たりするため、画素印刷の解像性や位置精度が低く、そのため3原色画素の微細さ、シャープさなどが不十分であった。
本発明の目的は、画素の微細さ、シャープさなどの画像特性に優れた性能を有するカラーフィルターを合理的かつ経済的で、また、液晶ディスプレイの大型化に対応できるカラーフィルターを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、カラーフィルターの3原色画素やBM(ブラックマトリックス)を印刷方法で形成するに際して、予めカラーフィルター基板上に3原色画素やBMに対応する空孔を設けたフィルムや塗膜を固定し、その上から従来公知の印刷方法を用いて夫々3原色画素やBMを印刷することにより、上記したような印刷方法の必然的な欠陥である解像性および位置精度が不十分であるという課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は下記の構成からなる。
1.カラーフィルター基板上に、ブラックマトリックスを含んでもよい着色画素に対応する空孔を有するフィルムを介してインクを付与して着色膜を形成し、次いで上記空孔フィルムを除去することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
2.カラーフィルター基板が、ガラス製カラーフィルター基板、プラスチック製カラーフィルター基板および転写用または貼付け用プラスチックフィルムである前記1に記載の製造方法。
3.着色画素が、レッド色、グリーン色およびブルー色の3原色画素、或いはイエロー色、マゼンタ色およびシアン色の3原色画素である前記1に記載の製造方法。
4.カラーフィルター基板が、転写用または貼付け用印刷フィルムであり、該基板上に転写または貼付けによりブラックマトリックスを含んでもよい着色画素を形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
5.空孔フィルムが、下記の少なくとも1種である前記1に記載の製造方法。
(1)プラスチックフィルムに、着色画素に対応した空孔をレーザアブレーションにより形成した空孔フィルム。
(2)カラーフィルター基板上に、プラスチックフィルムを貼り付け、該フィルムに着色画素に対応した空孔をレーザアブレーションにより形成した空孔フィルム。
(3)カラーフィルター基板上に、塗膜を形成した後、該塗膜に着色画素に対応した空孔をレーザアブレーションにより形成した空孔フィルム。
(4)画素に対してネガに製版された印刷版を用いてカラーフィルター基板上に着色画素に対応した空孔を有する膜を形成してなる空孔フィルム。
6.空孔フィルムが、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリビニルブチラール、ポリイミド、ポリアミドイミド、セルロースアセテート、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなる群から選ばれたプラスチックフィルムである前記1に記載の製造方法。
7.空孔フィルム形成材料が、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体およびこれらのアンモニウム塩またはアミン塩;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート−フタレート;ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ビニルアルコール−エチレン共重合体;親水性ポリウレタン、親水性ポリエステル;およびエチレンオキサイド−アルキレン(C3、C4)オキサイド共重合体からなる群から選ばれた樹脂を含む被膜形成材料である前記1に記載の製造方法。
8.空孔フィルムの膜厚が、1〜10μmである前記1に記載の製造方法。
9.空孔フィルムが、熱エネルギー線吸収性成分および/または自己燃焼性樹脂成分を含有する前記1に記載の製造方法。
10.熱エネルギー線吸収性成分が、カーボンブラックおよび/または赤外線吸収性化合物である前記9に記載の製造方法。
11.自己燃焼性樹脂成分が、ニトロセルロースである前記9に記載の製造方法。
12.着色膜の形成方法が、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、スクリーン印刷方式、液体または固体インクジェット印刷方式、ディスペンサー注入方式、静電方式液体印刷方式、熱転写印刷方式および静電方式粉体印刷方式からなる群から選ばれた印刷方式である前記1に記載の製造方法。
13.少なくとも色素およびバインダー(被膜形成成分)を含む前記1〜12に記載の製造方法に使用するインク。
14.有機溶剤系インク、水性インク、無溶剤系インク或いは熱溶融性固体状インクである前記13に記載のインク。
15.色素が、顔料である前記13に記載のインク。
16.顔料が、C.I.ピグメントレッド9、97、168、177、216、224、226、242、254;C.I.ピグメントグリーン7、36;C.I.ピグメントブルー15:6、160;C.I.ピグメントバイオレット23;C.I.ピグメントイエロー20、24、83、93、109、110、113、114、117、125、138、139、150、154、180、185;上記赤色顔料と黄色顔料との、或いは緑色顔料と黄色顔料との共沈顔料、固溶体顔料或いは混晶顔料;C.I.ピグメントイエロー62、74、93、155、185;C.I.ピグメントレッド122、146;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.ピグメントブルー15:3;上記黄色顔料と青色顔料との、赤色顔料と紫色顔料との或いは青色顔料と黄色顔料との共沈顔料、固溶体顔料或いは混晶顔料である前記15に記載のインク。
17.顔料が、粗粒子顔料をニーダー中で水溶性塩および水溶性有機溶剤とともに混練および摩砕し、顔料の平均粒子径を10〜130nmに微細化して得られた顔料摩砕塊状物をろ過および水洗して得られた微細化顔料の水性ろ過ケーキ、該ケーキを乾燥、粉砕した微細化顔料、或いは易分散性重合体と共沈または混練した加工顔料である前記15または16に記載のインク。
18.インクが、水性顔料インクであり、顔料として、微粒子顔料の水性ろ過ケーキおよび/または水性加工顔料を使用し、顔料のカチオン性またはアニオン性誘導体からなる顔料分散助剤を併用することなく分散して得られた性顔料分散液からなる前記13〜17の何れか1項に記載のインク。
18.インクのバインダーが、反応性基を有してもよいランダム、ブロックおよび/またはグラフト共重合体、反応性基を有してもよいオリゴマー、および付加重合或いは付加架橋性を有する不飽和二重結合或いはエポキシ基を有する単量体、オリゴマーおよび/または重合体からなる群から選ばれたポリマー或いはモノマーである前記13〜18の何れか1項に記載のインク。
20.インク中の分散された顔料の平均粒子径が、10〜130nmである前記13〜19の何れか1項に記載のインク。
21.カラーフィルター基板上に固定された、カラーフィルターの着色画素に対応した空孔を有する膜の上に、着色画素に対応する印刷版を用いる印刷方式、および着色画素形成用インクを直接注入或いは転移させる着色方式からなる群から選ばれた着色方式を用いて着色画素を形成後、上記空孔を有する膜を除去することにより形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
22.カラーフィルター基板上に、転写用または貼付用画素印刷フィルムを用いて着色画素が形成されていることを特徴とするカラーフィルター。
23.前記21または22に記載のカラーフィルターを装備していることを特徴としている画像表示装置。
24.平均粒子径が、10〜130nmの微細化顔料の水性ろ過ケーキ或いは該微細化顔料を易分散性重合体と共沈または混練した加工顔料を使用し、顔料のカチオン性またはアニオン性誘導体からなる顔料分散助剤を併用することなく、重合体系分散剤を用いて水性媒体中に分散して得られた水性顔料分散液にバインダーを添加することを特徴とするカラーフィルターの画素形成用印刷インクの製造方法。
25.前記24に記載の製造方法によって得られたことを特徴とするカラーフィルターの画素形成用印刷インク。
本発明において、ガラス製カラーフィルター基板或いはプラスチック製カラーフィルター基板或いは転写用または貼付け用プラスチックフィルムを「カラーフィルター基板」と称する場合がある。また、転写用または貼付け用画素印刷フィルムを「転写用または貼付用画素印刷フィルム」と称する場合がある。レッド色、グリーン色、ブルー色の3原色或いはイエロー色、マゼンタ色、シアン色の3原色画素をそれぞれ「R」、「G」、「B」、「Y」、「M」、「C」と称し、R、G、B画素またはY、M、C画素を総称して「カラーフィルター画素」、「画素群」或いは単に「画素」と称する場合がある。また、ブラックマトリックスを「BM」と称する場合がある。また、画素或いはBMのパターンデザインに対応して形成された空孔を有するフィルム或いは塗布膜を「画素空孔膜」と称し、印刷用の画素空孔を「画素空孔」と称する。それを形成するために使用される空孔形成用プラスチックフィルム或いはコーティング膜を「画素空孔形成用膜」と称する場合がある。
カラーフィルターのR、G、B3原色の画素群或いはY、M、C3原色の画素群としては公知の画像配列パターンが使用され、文字やグラフィックなどの情報表示に適するストライプ配列や映像データー表示に適するモザイク配列或いはトライアングル配列などである。
本発明は、カラーフィルターの3原色画素或いはBMのパターンデザインに対応して夫々の着色画素に合わせた空孔を有するフィルム、塗膜或いは印刷膜をカラーフィルター基板上に固着した状態で、その上から各種印刷方式或いは注入方式で画素形成用印刷インクで着色し、次いで不要となった画素空孔膜を取り除くことで、3原色画素或いはBMを形成させたカラーフィルタープレート或いは転写用または貼付用画素印刷フィルムを製造し、転写または貼付することでカラーフィルタープレートを得ることができる。
本発明の方法が、従来公知の印刷方法によっているにも拘わらず、着色画素を精度良く形成できる理由は、上記したカラーフィルター基板上に固着された画素空孔にあり、次に行われる3色画素やBMの印刷が従来公知の印刷方式で、仮に精度が若干不十分であっても着色される空孔が予め精度良く決められていることから、結果として極めて精度の高い着色画素が形成され、得られたカラーフィルターに画素の微細さやシャープさなどの画像特性に優れた性能を有させることができる。
また、経済的効果面から見ると、従来のカラーフィルターの製造が有機溶剤系の「カラーレジスト塗布−フォトリソグラフ法」であり、数多くの長い製造工程を経て製造されるため、多大の初期投資が必要であり、また、ランニングコストも高かったのに比べ、本発明方法は基本的には印刷方法であり、初期投資が比較的少なくて済み、また、製造工程も短く、合理化が達成でき、ランニングコストも安く、非常に経済的であり、安価なカラーフィルターが提供できる。特に水性着色インクを使用する場合には、超微細化顔料が使用できることから画素の光学的性能などの品質および性能に優れ、また、分散媒体が水性系であることから作業環境の衛生性や消防上の安全性などの設備投資が不要となり、製造工程の合理化効果もあいまって経済的効果が著しい。
また、昨今のディスプレーの大型化に対応してカラーフィルターの大型化が推進されているが、本発明の「画素空孔−印刷方式」によるカラーフィルターはそれほど大きな投資を必要とせずに容易に大型化が可能である。
上記の如くして製造されたカラーフィルターを装備した画像表示装置においても、画素の微細さやシャープさなどの画像特性に優れた性能を有し、また、製造工程も短く、経済的に製造されることからカラーフィルターが安価に提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画素空孔印刷方式によりカラーフィルター基板に3原色画素またはBMが印刷され、カラーフィルターが製造される。基板が、転写用または貼付け用フィルムの場合には、その上に転写用または貼り付け用画素印刷フィルムから、着色画素を転写または貼付けすることにより3原色画素またはBMを形成し、カラーフィルターが製造され、該カラーフィルターはさらに常法によって画像表示装置に装備される。以下、それらの実施態様を述べる。
本発明において、カラーフィルターの着色画素を精度高く作成するために使用する画素空孔は公知の細孔を形成する方法、例えば、以下の方法で作成される。
(1)画素空孔形成用プラスチックフィルム(A)に、予め着色画素に対応させてレーザアブレーションして画素空孔を形成させたプラスチックフィルムを、カラーフィルター基板上に貼り付けて固定する画素空孔膜の形成方法、
(2)カラーフィルター基板上に空孔形成用プラスチックフィルム(A)を貼り付け或いは空孔形成用コーティング膜(B)を形成した後、着色画素に対応させてフィルム或いは塗膜をレーザアブレーションして着色画素に対応する空孔を形成させる画素空孔膜の形成方法、
(3)着色画素以外の部分が印刷されるように製版された印刷版を装備した印刷機を使用してカラーフィルター基板上に画素に対応する空孔を有する画素空孔膜を印刷する画素空孔膜の形成方法などが挙げられる。
上記の如く画素空孔の形成されるフィルムとして、レーザアブレーション処理ができるプラスチックフィルム(A)或いはコーティング膜(B)が使用される。これらの乾燥フィルムの膜厚は形成する画素の厚みに対応して決められるが、凡そ1〜10μmである。前者の画素空孔形成用フィルムの場合にはフィルムとしては、続いて使用される印刷インクに溶解や膨潤しないなど、溶剤に侵されないフィルム材料が使用され、公知のフィルム材料、例えば、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリビニルブチラール、ポリイミド、ポリアミドイミド、セルロースアセテート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチックフィルムが使用される。
プラスチックフィルムの場合には、カラーフィルター基板への貼付けによる固定が必要となるが、接着強度の強さは特に必要とせず一時的に固定化される公知の貼付けの接着方法が利用される。接着剤を使用する場合には、着色画素形成後に剥離する必要があるため、易剥離性を有する接着剤を下塗りする方法が好ましく、また、フィルムと同様に燃焼性を有させることが必要な場合もある。後者のコーティング膜はカラーフィルター基板への接着性を有し、燃焼性を有させた被膜形成性高分子材料を塗布する。
コーティング膜(B)形成材料としては、同様に、続いて使用される印刷インクなどに溶解や膨潤しないなど、溶剤に侵されないこと、画素を印刷した後、不要となった空孔膜を除去する際に使用する除去液に膜が侵されないことが必要である。また、膜の除去液としては、さらに安全性や経済性などを考えると、水や水−低級アルコール(炭素数:1〜3)混合溶媒を使用するのが好ましく、そのためには前記したフィルムを貼り付ける接着剤或いは上記コーティング膜の材料としては親水性高分子材料が挙げられ、中でもカルボン酸を有する共重合体で塗布でき、アルカリ性水溶液で除去できる重合体が好ましい。
前記コーティング膜(B)形成材料としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体など、およびこれらのアンモニウム塩またはアミン塩など;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート−フタレートなど;ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ビニルアルコール−エチレン共重合体など;親水性ポリウレタン、親水性ポリエステルなど;エチレンオキサイド−アルキレン(C3、C4)オキサイド共重合体などの重合体が挙げられ、溶剤溶液や水溶液などの状態で使用される。
空孔形成用フィルムを作成する方法は、カラーフィルター基板に上記したように空孔形成用フィルムを貼付け、またはコーティング液を塗布或いは印刷して画素空孔用膜を形成し、予めコンピューター画面上でデザインされた着色画素配列に従って上記画素空孔用膜を順次レーザアブレーションして画素空孔を形成する。画素の大きさについてはカラーフィルターの用途に応じて設計される画素のデザインによって決まるもので、特に制限されるものではなく、従来使用されている大きさで設計される。通常は3〜300μm、好ましくは5〜100μmであり、膜厚は0.2〜5μm、好ましくは0.5〜3μmである。また、カラーフィルター基板上に形成されるBMについてもその大きさ、パターンは従来と同様になされる。
本発明は、カラーフィルター基板上に設定通りに形成された空孔を用いて画素が形成されることから、着色インクによる印刷精度は比較的要求されず、着色方式としては、従来公知の着色方法が使用される。それらの方法は、例えば、(A)3原色画素またはBMの夫々の印刷版を用いて夫々対応する画素の空孔を介して3原色画素或いはBMを印刷する方式、および(B)画素空孔の夫々各色の画素空孔にコンピューター制御により相当する画素の着色インクが直接注入されて3色画素またはBMを形成するプレートレス・印刷方式(印刷版を使用しない印刷)方式が挙げられる。
(A)の印刷方式としては、従来公知の印刷方式、例えば、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷方式が充分使用される。また、(B)の印刷方式としては、液状インクジェット印刷方式、ディスペンサー注入方式、静電方式液体印刷方式、熱転写印刷方式、静電方式粉体印刷方式、ソリッドインクジェット印刷方式などの印刷方式方式が使用される。
(A)の画素空孔を介して印刷版から印刷する方式について説明する。印刷版を使用する印刷方式では3原色画素或いはBMを印刷する場合の位置見当を精度良く再現することが困難であることを前提にして、3原色画素版或いはBMの印刷版はカラーフィルター基板に固定された画素空孔の夫々の画素およびBMの空孔よりやや大きく設定して製版しておく。印刷後に余剰のインクで汚れ、不要となった画素空孔膜は剥離し、取り除かれることから、各画素を順次印刷した際に印刷精度が不十分であってもカラーフィルター基板に形成される3色画素およびBMは画素空孔の設定された空孔の位置に精度良く形成される。
(B)の画素空孔膜の空孔に直接インクが注入する印刷方式は、画素空孔膜がカラーフィルター基板に固定されており、その空孔に適切な量のインクを注入することで精度の高い着色画素を形成することができる。また、印刷した際に起きやすい印刷欠陥であるエッジ部分の盛り上がりや逆に肉薄れ或いは滲みなどを、空孔を囲む外側のフィルム上に起こるように印刷することで、それらの印刷欠陥は印刷後不要となった空孔膜を除去するとともに取り除かれることになり、印刷された画素には影響されないという優れた特長を有する。
上記印刷方式に使用される画素形成用印刷インクとしては、(A)の各画素の印刷版を用いて印刷する方式に使用されるインクは、夫々の印刷方式に使用されるインクが使用される。例えば、グラビア印刷インク、フレキソ印刷インク、オフセット印刷インク、スクリーン印刷インクなどが使用される。(B)の画素空孔にインクを直接注入する着色方式に使用されるインクとして液状インクジェットインク、ディスペンサー注入インク、静電方式液体インクなどの液状カラーおよび熱転写リボンインク、静電方式粉体インク、ソリッドインクジェットインクなどの溶融性固体状着色インクが使用される。
本発明で用いられる画素形成用印刷インクに使用される材料について説明する。画素形成用印刷インクを構成する成分としては、色素、色素固着剤(バインダー)、および必要に応じて添加されるシランカップリング剤、重合体系分散助剤、色素分散剤、液状媒体を含む。色素としては耐熱性、耐光性、耐溶剤性などの堅牢性に優れている点から特に顔料が好ましい。顔料を使用する場合には顔料固着剤および顔料分散剤が使用される。それらは液状分散媒体の種類或いは有無により、有機溶剤系カラー、水性カラー、付加重合或いは付加架橋性カラー或いは熱溶融性固体状カラーに分類される。
R、G、B色画素用、Y、M、C色画素用およびBM用の形成カラー中に含有される色素について説明する。カラーフィルターのR、G、B色画素およびY、M、C色画素用色素として有機顔料、分散性染料、油溶性染料、水溶性染料、無機顔料などが使用される。例えば、有機顔料では、不溶性アゾ系、溶性アゾ系、高分子量アゾ系などのアゾ系顔料、キナクリドンレッド系、キナクリドンマゼンタ系などのキナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロシアニンブルー系、フタロシアニングリーン系などのフタロシアニン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジンバイオレットなどのジオキサジン系顔料、キノフタロンイエロー顔料、ニッケルアゾエローなどの錯体顔料など、従来公知の顔料が使用できる。BMを形成する顔料としては、カーボンブラック顔料、複合酸化物系黒色顔料、酸化鉄ブラック顔料、酸化チタン系黒色顔料、アゾメチンアゾ系黒色顔料、ペリレン系黒色顔料などの従来公知の黒色顔料が使用される。
分散性染料、油溶性染料、水溶性染料についてもR、G、B色、Y、M、C色として上記構造で示される従来公知の染料類を単独で或いは配合して使用されてもよい。染料は顔料に比べ、化学構造によっては堅牢性に劣るが、色調の鮮明性、冴え、色の透過率、コントラスト性などの光学特性に優れるので顔料と各種染料がそれぞれの特長を生かして使用される。
液晶カラーディスプレーに使用されるカラーフィルターとしては、画像表示部材として人の感じる色を放射することが必要である。バックライト光源として使用される例えば三波長蛍光灯のエネルギー分布におけるR、G、Bに対応する発光波長は610nm、540nm、430nm〜480nmであることから、使用されるカラーフィルターの色調としては、その発光範囲での好ましい波長の色、例えば、レッド色画素は610nm、グリーン色画素は540nm、ブルー色画素は460nmに合わせることが好ましい。従って、カラーフィルターの画素を形成する色素としては上記の対応する色の波長での透過率が高く、物性に優れた色素、特に顔料が使用される。
上記したR、G、Bを形成する顔料としては多くの顔料が使用されるが、代表的な顔料の具体例としては、赤色顔料としてC.I.ピグメントレッド(以下、PRと称する。)9、97、168、177、216、224、226、242、254であり、緑色顔料としてC.I.ピグメントグリーン(以下、PGと称する。)7、36など、青色顔料としてC.I.ピグメントブルー(以下、PBと称する。)15:6、60など、紫色顔料としてC.I.ピグメントバイオレット(以下、PVと称する。)23、サブフタロシアニン顔料など、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー(以下、PYと称する。)20、24、83、93、109、110、113、114、117、125、138、139、150、154、180、185などが挙げられ、さらに上記した赤色顔料と黄色顔料との、または緑色顔料と黄色顔料との共沈顔料、固溶体顔料或いは混晶顔料が挙げられる。
Y、M、Cを形成する顔料としては、黄色顔料としてPY−62、74、93、155、185など、赤色顔料としてPR−122、146、PV−19など、青色顔料としてPB−15:3などが挙げられ、さらに上記した黄色顔料と青色顔料との、赤色顔料と紫色顔料との、または青色顔料と黄色顔料との共沈顔料、固溶体顔料或いは混晶顔料が挙げられる。BMを形成する黒色顔料としてC.I.ピグメントブラック(以下、PBKと称する。)6、7、11、26などの顔料が挙げられる。
本発明に使用される好ましい顔料は微粒子化された顔料である。本発明では、顔料合成工程および顔料化工程を経て製造された粉体粗顔料或いは通常の塗料や合成樹脂用の着色剤の用途に使用されうる粉体顔料であっても、顔料の微粒子化工程に使用される顔料は全て「粗粒子顔料」と称する。微粒子化顔料としては、例えば、これらの粗粒子顔料をニーダー中で水溶性塩および沸点が150℃以上の水溶性有機溶剤とともに混練および摩砕し、顔料の平均粒子径を10〜130nm、好ましくは20〜110nmに微細化して得られた顔料摩砕塊状物をろ過および水洗して得られた微細化顔料の水性ろ過ケーキ或いはさらにそれを乾燥および粉砕した微細化顔料、或いは易分散性重合体と共沈または混練した加工顔料が使用される。
上記で得られた微細化顔料の水性ろ過ケーキ或いは易分散性重合体と共沈または混練した加工顔料を、顔料のアニオン性或いはカチオン性誘導体をからなる顔料分散助剤を併用することなく、疎水性セグメントである親顔料性基および/または親顔料性分子鎖を有する水性重合体分散剤とともに分散して得られた水性顔料分散液に必要に応じて顔料固着剤を添加して得られたカラーフィルター用水性顔料インクを使用する場合には、カラーフィルターの画素に鮮明性、色純度、光学濃度、透過性およびコントラスト性などの光学特性に優れた性能をもたらす。後述するように、親顔料性と疎水性セグメントの疎水性効果によって顔料表面に固着し、顔料の微分散性を安定化させるものと考えられる。
バインダーについて説明する。画素形成用印刷インクが乾燥固着型インクの場合には、バインダーは従来公知の乾燥固着型バインダーが使用され、溶剤溶液、水溶液、エマルジョン、ラテックス或いは固体状熱溶融性樹脂の形で使用された被膜形成性重合体であり、また、該被膜形成性重合体が反応基を有してもよいランダム、ブロックおよび/またはグラフト共重合体であり、必要に応じてさらに架橋剤を含有するバインダーである。また、画素形成用印刷インクが重合型インクの場合には、従来公知の付加重合或いは付加架橋性を有する不飽和二重結合或いは重合性環状エーテル基を有する単量体、オリゴマーおよび/または重合体、さらに必要に応じて添加される重合開始剤、液状媒体からなる付加重合或いは付加架橋性バインダーである。付加重合或いは付加架橋性インクとして、熱重合型、レーザー熱線重合型、紫外線重合型、光カチオン重合型、電子線重合型などの加熱或いはエネルギー線硬化性着色インクなどが挙げられる。
高分子系色素分散剤は分子中に親色素性基および/または親色素性分子鎖、および親媒性基および/または親媒性分子鎖を有する親媒性ランダム、ブロックおよび/またはグラフト共重合体である。色素分散性と色素固着性などのような複数の機能を1成分で有する成分を使用する場合には、その成分で複数の機能を持たせることができる。色素の使用量は一概に決められるわけではないが、彩度および発色濃度を満足させ、かつ印刷インクの粘度および保存安定性を満足させる添加量であることが望ましい。高分子系色素分散剤の使用量は、色素として顔料を使用する場合には全インク組成物に対して2〜30質量%、好ましくは5〜25質量%である。
前記被膜形成材料に使用される好ましい単量体について説明する。疎水性基を有する単量体は有機溶剤性カラーでは親媒性基として作用し、水性カラーでは親色素性基として作用する。例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレンなどの芳香族系ビニル単量体;アクリル酸、メタクリル酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の(炭素数1〜30)アルキルエステル、シクロアルキル(炭素数4〜20)、アルキルシクロアルキル(炭素数6〜20)エステル、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレンなどが挙げられ、疎水性分子鎖を有するマクロモノマーとしては、上記で示した疎水性基を有する単量体の単独或いは共重合体鎖にα,β−エチレン性不飽和基を結合したマクロモノマーが挙げられる。重合性環状エーテル基を有する単量体としてはエポキシ化合物やオキセタン化合物などが挙げられる。
水性着色インクに使用されるバインダーには親水性基および/または親水性分子鎖が導入される。例えば、アニオン性親水基を有する共単量体としては上記したα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、ビニルスルフォン酸、スチレンスルフォン酸など;ノニオン性親水基を有する共単量体としては2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブトキシ(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール)メタクリレート、(メタ)アクリルアミドなど;カチオン性親水基を有する共単量体としてはN,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジンなどが挙げられ、親水性分子鎖を有するマクロモノマーとしては、上記で示した親水性基を有する単量体の単独或いは共重合体鎖或いは親水性基を有する単量体と上記の疎水性基を有する単量体との共重合体鎖にα,β−エチレン性不飽和基を結合したマクロモノマーなどが挙げられる。
架橋剤と反応する基を有する単量体としては、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸、マレイン酸など、水酸基を有する2−ヒドロキシアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなど、エポキシ基を有するグリシジル(メタ)アクリレートなど、メチロール基を有するN−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミドなど、シラン基を有するγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなど、イソシアネート基を有するイソシアネートエチル(メタ)アクリレート、2−(p−イソプロペニルフェニル)プロピル(−2)イソシアネートなどが挙げられる。架橋剤と反応する基を有する分子鎖を有するマクロモノマーとしては、上記で示した反応性基を有する単量体の単独或いは共重合体鎖或いは反応性基を有する単量体と上記の疎水性基を有する単量体との共重合体鎖にα,β−エチレン性不飽和基を結合したマクロモノマーなどが挙げられる。
架橋剤としては、エポキシ基を有するトリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルなど、メチロール基を有するメトキシメチロール化メラミン、ブトキシメチロールメラミンなど、カルボジミド基を有するポリヘキサメチレンカルボジイミドジイソシアネートとビスモノメトキシポリエチレングリコールおよびポリオキシエチレンソルビットモノラウレートとのウレタン反応生成物である多分岐型ポリカルボジイミドなど、イソシアネート基を有するトリメチロールプロパン−トリス(トリレンジイソシアネートアダクト)、トリメチロールプロパン−トリス(ヘキサメチレンジイソシアネートアダクト)のフェノールマスクッドイソシアネートなどが挙げられる。
さらに、着色画素がガラス基板に塗布される場合には、着色インクに反応性有機官能基を有するシランカップリング剤を添加することによって着色インクのガラス基板への密着性が向上し、優れた塗膜性能をもたらすことができる。これらの化合物としては、従来公知のシランカップリング剤が使用される。反応性有機官能基として、例えば、エポキシ基、チオール基、水酸基、アミノ基、ウレイド基、ビニル基、アクリロイル基などを有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的にはβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
使用される着色インクの分散媒体については、油性着色インクで使用される有機溶剤媒体としては、例えば、炭素数1〜10のアルコール類;炭素数2〜6のアルキレングリコール類、ポリアルキレン(炭素数:2〜6)グリコール類、それらのグリコール類のモノアルキル(炭素数:1〜10)エーテル類、ジアルキル(炭素数:1〜10)エーテル類、モノアルキル(炭素数:1〜10)エーテルモノアシレート類;有機酸(炭素数:1〜6)アルキル(炭素数:1〜6)エステル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;アルカン系炭化水素(炭素数:6〜10)、アイソパー、シェルゾールなどの脂肪族炭化水素系溶剤;シクロアルカン(炭素数:6〜10)などの脂環式炭化水素系溶剤;芳香族炭化水素(炭素数:7〜10)溶剤;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの含窒素系溶剤が挙げられる。
水性着色インクで使用される水性媒体は、水および水と水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては、脱イオンされた水であるイオン交換水、蒸留水などを使用するのが好ましい。また、使用される材料により中性、アルカリ性、酸性で使用される。また、水性混合溶媒に使用される水溶性有機溶剤としては、従来公知の水溶性有機溶剤、例えば、(炭素数:1〜3)アルコール類、(炭素数:2、3)グリコール類、グリセリン、アルキレン(炭素数:2、3)グリコールアルキル(炭素数:1〜4)エーテル、ポリアルキレン(炭素数:2、3)グリコールアルキル(炭素数:1〜4)エーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類:N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドンなどの含窒素溶剤が挙げられる。
熱重合型インク、紫外線硬化型インクや電子線硬化型インクなどのエネルギー線付加重合或いは付加架橋性印刷インクについて述べる。公知の熱重合型および紫外線硬化型、光カチオン重合型、電子線硬化型などのラディエーションキュアリング型印刷システムに使用される顔料インクが使用され、色素、色素分散剤および硬化反応を起こしうるα,β−不飽和二重結合或いはエポキシ基を有する付加重合性単量体、付加重合性オリゴマーおよび/または付加架橋性重合体からなるバインダー前駆体、硬化システムの形態に応じて添加される従来公知の重合開始剤および必要に応じて添加される添加剤、希釈溶剤からなる硬化性印刷インクである。
顔料を使用する熱重合型、紫外線硬化型、電子線硬化型インクでは、例えば、顔料が10〜20質量%、付加重合性単量体20〜50質量%、付加重合性オリゴマーや可溶性樹脂10〜40質量%、重合開始剤を使用する場合には3〜10質量%、さらに必要に応じて添加剤、希釈溶剤を添加してインク化される。使用される付加重合性オリゴマーや多官能性単量体としては、(ポリ・テトラメチレングリコール−ヘキサメチレンジイソシアネート系ポリウレタン)−ビスアクリレートなどのウレタンアクリレート系、ビスフェノールA系エポキシ樹脂−ビスアクリレート、フェノールノボラック系エポキシ樹脂−ポリアクリレートなどのエポキシアクリレート系、ポリ(ヘキシレンイソフタレート)−ビスアクリレート、(トリメチロールプロパン−アジピン酸系ポリエステル)−ポリアクリレートなどのポリエステルアクリレート系などのアクリル系オリゴマー、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビスフェノールA−エチレンオキシド付加物のジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げられる。
光カチオン重合型顔料インクでは、例えば、顔料が10〜20質量%、脂環式ジエポキシ化合物40〜60質量%、オキセタン化合物5〜20質量%、重合開始剤および増感剤2〜5質量%、必要に応じて添加剤、希釈溶剤を添加してインク化される。脂環式ジエポキシ化合物としては3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート、リモネンジオキサイドなどであり、オキサテン化合物としてはオキサテンアルコール、ジオキセタン、フェニルオキセタン、キシリレンジオキセタン、2−エチルヘキシルオキセタンなど、ビニルエーテル化合物としてはトリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルなどが挙げられる。
上記のエネルギー線重合型印刷システムに使用される重合開始剤としては従来公知の開始剤が使用される。好ましいものとして、例えば、熱重合開始剤としてはアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノイソバレリン酸、ジメチル2,2’アゾビスイソブチレートなど、光重合開始剤としてはベンジルケタール系、α−ヒドロキアセトフェノン、α−アミノアセトフェノンなど、光カチオン重合開始剤としてはトリアリールスルフォニウム塩、アリールヨードニウム塩など、増感剤として1−クロロ−4−プロポキシチオキサントンなどが挙げられる。
本発明で用いる顔料インクの製造に使用する顔料分散機としては、公知の分散機、例えば、ボールミル、サンドミルビーズミルなどの縦型媒体分散機、ダイノミル、横型ビーズミルなどの横型媒体分散機、ロールミル、超音波ミル、高圧衝突分散機などが使用される。上記の分散機の一種を使用して複数回分散処理する方法、或いは二種以上の分散機を複合させる方法で分散処理される。本発明において、望ましい顔料の分散粒子径は、インク中の顔料の沈降性、保存中の凝集性など、およびカラーフィルターの画素の光学濃度、彩度、鮮明性、透過性、コントラスト性などの表示画像の品質を考慮すると、平均粒子径で好ましくは10〜130nmであり、より好ましくは20〜110nmである。
さらに好ましくは、平均粒子径100nm以下で、かつ150nm以上の粒子が殆どないことがさらに好ましい。所望の粒度分布を有する顔料の分散体を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイズを小さくする、粉砕メディアの充填率を大きくする、また処理時間を長くする、吐出速度を遅くする、粉砕後フィルターや超遠心分離機などで分級、分離するなどの手法が用いられる。または、それらの手法の組み合わせが挙げられる。
次に具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。なお、文中の部および%は特に断りのない限り質量基準である。
実施例1
(a)使用顔料の微細化処理
使用する顔料としてPR254、PG36、PY138、PY139、PB15:6およびPV23を準備し、順次下記の方法で微細化処理を行なった。夫々の顔料100部を塩化ナトリウム400部およびジエチレングリコール130部とともに加圧蓋を装着したニーダーに仕込んだ。ニーダー内に均一に湿潤された塊ができるまで予備混合をし、次いで加圧蓋を閉じて圧力6kg/cm2で内容物を押さえ込みながら混練および摩砕を開始した。内容物が40〜45℃になるように冷却温度および冷却水量を管理しながら7時間混練および摩砕処理を行った。
得られた摩砕物を80℃に加温した3,000部の2%硫酸中に投入して1時間の攪拌処理を行った後、ろ過および水洗をして塩化ナトリウムおよびジエチレングリコールを除去し、夫々の顔料プレスケーキを得た。この各色の顔料プレスケーキにノニオン活性剤を添加し、水で希釈し、超音波分散した顔料分散液を粒度測定機器「ModelN−4」(コールター社製)で平均粒子径を測定したところ、平均粒子径は50〜80nmであった。
(b)顔料分散液の調製
下記の表1に記載の顔料は、濾過をした顔料プレスケーキを使用した。各顔料プレスケーキ中の顔料分は35〜45%であった。追加のイオン交換水はプレスケーキの水分を計算し、不足分として加えた。表1に記載の材料を使用し、記載の部数を配合し、ディゾルバーで2時間攪拌して、顔料の塊がなくなったことを確認後、横型媒体分散機「ダイノミル1.4リットルECM型」(シンマルエンタープライゼス社製、ジルコニア製ビーズ;径0.65mm)を使用し、周速14m/sで分散処理を行った。使用した水性樹脂顔料分散剤−1は、ベンジルメタクリレート−エチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート−メタクリル酸アンモニウム共重合体(質量比;30:20:20:10:20、重量平均分子量;約8,000)の水性溶液(固形分50%、溶液の媒体;水:n−ブタノール:イソプロパノール=3:2:1)である。
Figure 2010237706
得られた各色の顔料分散液を粒度測定機器「ModelN−4」で平均粒子径を測定したところ、平均粒子径は40〜70nmであった。
(c)水性フレキソ顔料インクの調製
下記の表2の配合部数に従い、R、G、Bの水性フレキソ顔料インクを調製した。R、G、Bインクは要求されるカラーフィルターの光学的な透過波長特性に合わせて夫々2種類の顔料分散液を配合し、色調を調整した。十分攪拌した後、ポアサイズ5μmのメンブランフィルターで濾過を行い、R、G、B各色の水性フレキソ顔料インクを得た。使用した被膜形成剤−1はメチルメタクリレート−エチルメタクリレート−(2−エチルヘキシル)メタクリレート−(2−ヒドロキシエチル)メタクリレート−メタクリル酸共重合体(質量比;25:40:20:10:5、固形分40%)の乳化重合液である。
Figure 2010237706
上記で得られたR、G、B色の水性フレキソインクについて、色調や各種光学特性を調べるために、夫々のインクをポリエチレンテレフタレートフィルムにバーコーターで均一に塗布し、乾燥した。各色とも鮮明性、色純度、光学濃度、透過性およびコントラスト性などの光学特性に優れた性能を示した。この要因としては、上記の水性のフレキソ顔料インクでは、(a)の工程で顔料を加圧ニーダー中で混練磨砕した微細化顔料の水性プレスケーキをそのまま使用し、さらに横型媒体分散機にて分散処理をして顔料分散液を製造しているので、分散した顔料の粒子径は非常に微細にすることができたこと、および(b)の顔料分散液の調製で溶剤系の顔料インクでは必要な顔料のイオン性誘導体を添加する必要がないので本来の顔料の色調を出すことができたものと考えられる。
(d)空孔膜を形成させたカラーフィルター基板の調製
クロム蒸着によるBMが形成されたガラス製カラーフィルター基板に予めポリビニルアルコールの1%溶液を塗布し、剥離層を形成しておいた。その上に、t−ブチルメタクリレート−スチレン−メタクリル酸(質量比;60:15:25)共重合体アンモニウム塩の40%水溶液を乾燥膜厚でほぼ8μmになるように均一に塗布し、画素空孔形成用塗布膜を形成させた。次いで、BMに合わせ、コンピューター画面で作成されたR、G、B着色画素デザインに従い、塗布膜層および剥離層を同時にレーザアブレーションして、画素群を形成するための空孔膜とした。
(e)フレキソ印刷によるカラーフィルタープレートの製造
R、G、B画素を形成するため6基の印刷ユニットが装着されているライン型フレキソ印刷機を使用した。印刷の品質を向上させるため1色に付き2ユニットを使用して重ね刷りを行なうことにした。樹脂製エンドレス印刷版は、印刷が少しずれてもよいように画素版はガラス基板上の着色画素の空孔よりやや大きく作成された。印刷ユニットは、セラミック製アニロックスローラーおよび上記で製版したスリーブ型樹脂製エンドレス印刷版を装填した。2基の印刷ユニットの夫々に上記(c)で調製されたレッド色水性フレキソインク−1、グリーン色水性フレキソインク−1およびブルー色水性フレキソインク−1の各インク貯槽と連結し、インク供給装置に充填した。各色ウェット・オン・ウェットで重ね刷りされ、乾燥部に導入されて送風乾燥の後、水中に浸漬され、余分の乾燥インクのついたコーティングフィルム層および剥離層を剥離させ、取り除き、洗浄、乾燥した。次いで、加熱乾燥機に導入し、塗膜は180℃にて焼付け、硬化した。次いで、常法に従い、表面の凸部分を研磨することで平滑にし、R、G、B3原色画素が形成されたガラス製カラーフィルタープレートを得た。
実施例2
(a)画素空孔膜を形成させた転写フィルムの調製
画素転写用フィルムとして、予めポリビニルアルコール−メチロールメラミン系初期縮合物(質量比;7:3)の水溶液を塗布し、焼付け硬化させて剥離層を形成させたポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略称する。)フィルムを準備した。その上に、t−ブチルメタクリレート−スチレン−メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(質量比;50:10:40)共重合体:ニトロセルロース:カーボンブラック顔料(質量比;5:4:1)の40%メチルエチルケトン溶液を乾燥膜厚でほぼ8μmになるように均一に塗布し、易燃焼型空孔形成用塗布膜を形成させた。次いで、コンピューター画面で設定されたR、G、B着色画素に従い、低エネルギーレーザにより塗布膜層をレーザアブレーションして画素空孔膜を形成させた。
(b)グラビア印刷による転写用画素印刷フィルムの製造
R、G、B3原色画素を形成するための印刷ユニットが装着されているグラビア印刷機を使用した。インクボックスに実施例1(c)で調製されたレッド色水性フレキソインク−1、グリーン色水性フレキソインク−1およびブルー色水性フレキソインク−1を充填した。上記(a)で準備した画素空孔膜を形成させたPETフィルムを印刷機のフィルム供給部から供給し、印刷し、乾燥部に導入されて送風乾燥の後、水中に浸漬され、余分の乾燥インクのついたコーティング膜層を剥離させ、取り除き、洗浄、乾燥した。次いで、加熱乾燥機に導入し、塗膜は180℃にて焼付け、硬化され、剥離層の上にR、G、B画素群が印刷されたPETフィルム(以下、「転写用画素印刷フィルム−1」と称する。)が得られた。
(c)転写方式によるカラーフィルターの調製
上記(b)で得られた転写用画素印刷フィルム−1の印刷面の全面に熱硬化性アクリル系接着剤を塗布した。クロム蒸着によるBMが形成されたガラス製カラーフィルター基板に、BMに画素群を合わせて、転写用画素印刷フィルム−1の接着剤塗布面を脱気しながら密着させた。加熱処理を行い、熱硬化性アクリル系接着剤を硬化させた。次いで、PETフィルムを剥離し、ガラス基板にカラー画素が転写され、R、G、B3原色画素が形成されたガラス製カラーフィルタープレートを得た。
実施例3
(a)画素空孔膜を形成させたカラーフィルター基板の調製
BMを印刷するために、実施例1の水性フレキソインクの調製法に準じて顔料としてC.I.ピグメントブラック7を20部使用して黒色水性フレキソインクを調製した。カラーフィルターガラス基板は実施例1の方法に準じてフレキソ印刷機により黒色水性フレキソインクを印刷してBMを形成しておき、さらに実施例1で使用したポリビニルアルコールを塗布し、剥離層を形成しておいた。
カラーフィルターガラス基板に貼り付ける空孔形成用フィルムとして膜厚ほぼ8μmのポリイミドフィルムを準備した。BMおよび剥離層が形成されたカラーフィルターガラス基板の上にポリイミドフィルムを、接着剤としてメチルアクリレート−メタクリル酸(質量比;80:20)共重合体の40%メチルエチルケトン溶液を使用して貼り付けた。次いで、BMに合わせ、設定された着色画素に従い、ポリイミドフィルム層および接着剤層、剥離層を同時にレーザアブレーションし、画素空孔を作成した。
(b)レッド色、グリーン色およびブルー色顔料分散液の調製
下記の表3の配合部数に従い、レッド色顔料組成物、グリーン色顔料組成物或いはブルー色顔料組成物を用いて、重合体−1溶液およびメチルイソブチルケトン−酢酸エチル(MIBK−EA)混合溶媒を配合し、ディゾルバーで2時間攪拌して、顔料の塊がなくなったことを確認後、実施例1で使用した横型媒体分散機を使用し、周速14m/sで分散処理を行った。400メッシュステンレススクリーンで濾過を行い、レッド色、グリーン色およびブルー色顔料分散液を調製した。
この各色の顔料分散液を粒度測定機器N−4で平均粒子径を測定したところ、平均粒子径は80〜110nmであった。重合体−1溶液はスチレン−メタクリル酸エチル−メタクリル酸ブチル−メタクリル酸2−ヒドロキシエチル−メタクリル酸共重合体(質量比;20:30:30:15:5、重量平均分子量:約3万)の40%メチルイソブチルケトン−酢酸エチル(MIBK−EA=質量比;3:2)混合溶媒溶液である。
Figure 2010237706
(c)各色顔料インクジェットインクの調製
上記(b)で得られたレッド色、グリーン色およびブルー色顔料分散液を25部、重合体−1溶液を42部、メトキシメチロールメラミン80%メタノール溶液5.3部およびMIBK−EA混合溶媒23.5部を十分混合し、ポアサイズ5μmのメンブランフィルターで濾過を行なった。使用前に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン4.2部を添加し、充分に混合し、レッド色、グリーン色およびブルー色顔料インクジェット(以下、「IJ」と略称する。)インクを調製した。
(d)IJ印刷方式によるカラーフィルターの製造
R、G、B3原色画素を印刷するためピエゾ方式IJプリンターを準備した。IJ印刷方式ユニットの夫々に上記(c)で調製されたR、G、BIJインクの各インク貯槽と連結し、インク供給装置に充填した。コンピューター画面で、レーザアブレーションされたフィルムの画素空孔よりやや大きめに作成された着色画素に基づきIJプリンターヘッドよりR、G、Bの各色インクを吐出した。各色がプリントされて後、乾燥部に導入されて送風乾燥の後、水中に浸漬し、余分の乾燥インクのついたポリイミドフィルム層、接着剤層および剥離層を同時に剥離して、取り除き、洗浄、乾燥した。次いで、加熱乾燥機に導入し、塗膜は180℃にて焼付け、硬化して、着色画素が形成されたガラス製プレートを得た。次いで、常法に従い、表面の凸部分を研磨することで平滑にし、R、G、B3原色画素が形成されたガラス製カラーフィルタープレートを得た。
上記実施例1〜3で得られたガラス製カラーフィルタープレートは常法に従ってその上に全面オーバーコート層を塗布し、ITO透明電極膜をスパッタリング蒸着で形成して、カラーフィルターを製造した。これらのカラーフィルターを装着して液晶ディスプレーを製造した。これらのカラーフィルターは合理的、経済的な、また大型化に対応できる製造方式で製造されるので、通常のモニター用液晶ディスプレーは勿論、大型液晶ディスプレーであっても安価に提供することができる。
本発明は、カラーフィルターの3原色画素或いはBMのパターンデザインに対応した空孔を有するフィルム、塗膜或いは印刷膜をカラーフィルター基板上に固着した状態で、その上から各種印刷方式或いは注入方式で画素形成用印刷インクで着色し、次いで不要となった画素空孔膜を取り除くことで3原色画素或いはBMを形成させたカラーフィルタープレート、或いは転写用または貼付用画素印刷フィルムを製造し、これを用いてカラーフィルター基板に着色画素を転写または貼付することでカラーフィルタープレートを得ることができる。
本発明の方法が、従来公知の印刷方法によっているに拘わらず、着色画素を精度良く形成できる理由は、上記したカラーフィルター基板上に固着された画素空孔にあり、次に行われる3色画素、BMの印刷が従来公知の印刷方式で、仮に精度が若干不十分であっても着色される空孔が予め精度良く決められていることから、結果として極めて精度の高い着色画素が形成され、得られたカラーフィルターに画素の微細さやシャープさなどの画像特性に優れた性能を有させることができる。
また、経済的効果面から見ると、従来のカラーフィルターの製造が有機溶剤系の「カラーレジスト塗布−フォトリソグラフ法」であり、数多くの長い製造工程を経て製造されるため、多大の初期投資が必要であり、また、ランニングコストも高かったのに比べ、本発明方法は基本的には印刷方法であり、初期投資が比較的少なくて済み、また、製造工程も短く、合理化が達成でき、ランニングコストも安く、非常に経済的であり、安価なカラーフィルターが提供できる。特に水性着色インクを使用する場合には、超微細化顔料が使用できることから画素の光学的性能など品質、性能に優れ、また、分散媒体が水性系であることから作業環境の衛生性および消防上の安全性などの設備投資が不要となり、製造工程の合理化効果もあいまって経済的効果が著しい。
また、昨今のディスプレーの大型化に対応してカラーフィルターの大型化が推進されているが、本発明の「画素空孔−印刷方式」によるカラーフィルターはそれほど大きな投資を必要とせずに容易に大型化が可能である。
上記の如くして製造されたカラーフィルターを装備した画像表示装置においても画素の微細さやシャープさなどの画像特性に優れた性能を有し、また、製造工程も短く、経済的に製造されることからカラーフィルターを安価に提供することができる。

Claims (25)

  1. カラーフィルター基板上に、ブラックマトリックスを含んでもよい着色画素に対応する空孔を有するフィルムを介してインクを付与して着色膜を形成し、次いで上記空孔フィルムを除去することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  2. カラーフィルター基板が、ガラス製カラーフィルター基板、プラスチック製カラーフィルター基板および転写用または貼付け用プラスチックフィルムである請求項1に記載の製造方法。
  3. 着色画素が、レッド色、グリーン色およびブルー色の3原色画素、或いはイエロー色、マゼンタ色およびシアン色の3原色画素である請求項1に記載の製造方法。
  4. カラーフィルター基板が、転写用または貼付け用印刷フィルムであり、該基板上に転写または貼付けによりブラックマトリックスを含んでもよい着色画素を形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
  5. 空孔フィルムが、下記の少なくとも1種である請求項1に記載の製造方法。
    (1)プラスチックフィルムに、着色画素に対応した空孔をレーザアブレーションにより形成した空孔フィルム。
    (2)カラーフィルター基板上に、プラスチックフィルムを貼り付け、該フィルムに着色画素に対応した空孔をレーザアブレーションにより形成した空孔フィルム。
    (3)カラーフィルター基板上に、塗膜を形成した後、該塗膜に着色画素に対応した空孔をレーザアブレーションにより形成した空孔フィルム。
    (4)画素に対してネガに製版された印刷版を用いてカラーフィルター基板上に着色画素に対応した空孔を有する膜を形成してなる空孔フィルム。
  6. 空孔フィルムが、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、ポリビニルブチラール、ポリイミド、ポリアミドイミド、セルロースアセテート、ポリエチレンおよびポリプロピレンからなる群から選ばれたプラスチックフィルムである請求項1に記載の製造方法。
  7. 空孔フィルム形成材料が、(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体およびこれらのアンモニウム塩またはアミン塩;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート−フタレート;ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ビニルアルコール−エチレン共重合体;親水性ポリウレタン、親水性ポリエステル;およびエチレンオキサイド−アルキレン(C3、C4)オキサイド共重合体からなる群から選ばれた樹脂を含む被膜形成材料である請求項1に記載の製造方法。
  8. 空孔フィルムの膜厚が、1〜10μmである請求項1に記載の製造方法。
  9. 空孔フィルムが、熱エネルギー線吸収性成分および/または自己燃焼性樹脂成分を含有する請求項1に記載の製造方法。
  10. 熱エネルギー線吸収性成分が、カーボンブラックおよび/または赤外線吸収性化合物である請求項9に記載の製造方法。
  11. 自己燃焼性樹脂成分が、ニトロセルロースである請求項9に記載の製造方法。
  12. 着色膜の形成方法が、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、スクリーン印刷方式、液体または固体インクジェット印刷方式、ディスペンサー注入方式、静電方式液体印刷方式、熱転写印刷方式および静電方式粉体印刷方式からなる群から選ばれた印刷方式である請求項1に記載の製造方法。
  13. 少なくとも色素および被膜形成成分を含む請求項1〜12に記載の製造方法に使用するインク。
  14. 有機溶剤系インク、水性インク、無溶剤系インク或いは熱溶融性固体状インクである請求項13に記載のインク。
  15. 色素が、顔料である請求項13に記載のインク。
  16. 顔料が、C.I.ピグメントレッド9、97、168、177、216、224、226、242、254;C.I.ピグメントグリーン7、36;C.I.ピグメントブルー15:6、160;C.I.ピグメントバイオレット23;C.I.ピグメントイエロー20、24、83、93、109、110、113、114、117、125、138、139、150、154、180、185;上記赤色顔料と黄色顔料との、或いは緑色顔料と黄色顔料との共沈顔料、固溶体顔料或いは混晶顔料;C.I.ピグメントイエロー62、74、93、155、185;C.I.ピグメントレッド122、146;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.ピグメントブルー15:3;上記黄色顔料と青色顔料との、赤色顔料と紫色顔料との或いは青色顔料と黄色顔料との共沈顔料、固溶体顔料或いは混晶顔料である請求項15に記載のインク。
  17. 顔料が、粗粒子顔料をニーダー中で水溶性塩および水溶性有機溶剤と共に混練および摩砕し、顔料の平均粒子径を10〜130nmに微細化して得られた顔料摩砕塊状物を水洗、ろ過して得られた微細化顔料の水性ろ過ケーキ、該ケーキを乾燥、粉砕した微細化顔料、或いは易分散性重合体と共沈または混練した加工顔料である請求項15または16に記載のインク。
  18. インクが、水性顔料インクであり、顔料として、微粒子顔料の水性ろ過ケーキおよび/または水性加工顔料を使用し、顔料のカチオン性またはアニオン性誘導体からなる顔料分散助剤を併用することなく分散して得られた水性顔料分散液からなる請求項13〜17の何れか1項に記載のインク。
  19. インクのバインダーが、反応性基を有してもよいランダム、ブロックおよび/またはグラフト共重合体、反応性基を有してもよいオリゴマー、および付加重合或いは付加架橋性を有する不飽和二重結合或いはエポキシ基を有する単量体、オリゴマーおよび/または重合体からなる群から選ばれたポリマー或いはモノマーである請求項13〜18の何れか1項に記載のインク。
  20. インク中の分散された顔料の平均粒子径が、10〜130nmである請求項13〜19の何れか1項に記載のインク。
  21. カラーフィルター基板上に固定された、カラーフィルターの着色画素に対応した空孔を有する膜の上に、着色画素に対応する印刷版を用いる印刷方式、および着色画素形成用インクを直接注入或いは転移させる着色方式からなる群から選ばれた着色方式を用いて着色画素を形成後、上記空孔を有する膜を除去することにより形成されたことを特徴とするカラーフィルター。
  22. カラーフィルター基板上に、転写用または貼付け用画素印刷フィルムを用いて着色画素が形成されていることを特徴とするカラーフィルター。
  23. 請求項21または22に記載のカラーフィルターを装備していることを特徴としている画像表示装置。
  24. 平均粒子径が、10〜130nmの微細化顔料の水性ろ過ケーキ或いは該微細化顔料を易分散性重合体と共沈または混練した加工顔料を使用し、顔料のカチオン性またはアニオン性誘導体からなる顔料分散助剤を併用することなく、重合体系分散剤を用いて水性媒体中に分散して得られた水性顔料分散液にバインダーを添加することを特徴とするカラーフィルターの画素形成用印刷インクの製造方法。
  25. 請求項24に記載の製造方法によって得られたことを特徴とするカラーフィルターの画素形成用印刷インク。
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