JPH0792288A - 沸騰水型原子炉の炉心及びその運転方法 - Google Patents

沸騰水型原子炉の炉心及びその運転方法

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JPH0792288A
JPH0792288A JP5240068A JP24006893A JPH0792288A JP H0792288 A JPH0792288 A JP H0792288A JP 5240068 A JP5240068 A JP 5240068A JP 24006893 A JP24006893 A JP 24006893A JP H0792288 A JPH0792288 A JP H0792288A
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pressure vessel
fuel
boiling water
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田 精 植
Eiji Mihashi
橋 偉 司 三
Tsukasa Kikuchi
池 司 菊
Masaru Nakai
井 優 中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シュラウドや圧力容器への局所的な高速中性
子束照射の最大値を低減し、もって原子炉の安全性と寿
命の延長を図り、経済性が高い沸騰水型原子炉の炉心よ
びその運転方法を提供する。 【構成】 圧力容器1の内側にシュラウド2をほぼ同心
的に配置し、このシュラウド2の内側に全体として横断
面が概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料
集合体4を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心3に
おいて、炉心3外周部に配置された燃料集合体4のう
ち、シュラウド2あるいは圧力容器1に近接する燃料集
合体4(s)を、天然ウラン、回収ウラン、トリウムあ
るいは減損ウランのいずれかによって形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は沸騰水型原子炉(BW
R)の炉心およびその運転方法に係り、特に炉心外周に
配置されているシュラウドや圧力容器等への高速中性子
照射量の局所的な最大値を低減し、シュラウド等の中性
子照射による脆化の進行速度を全体として抑制して健全
性の向上をはかった沸騰水型原子炉の炉心及びその運転
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に圧力容器の内側にシュラウドをほ
ぼ同心的に配置し、そのシュラウドの内側に全体として
横断面がほぼ円形となるように多数の横断面方形の燃料
集合体を配置した炉心を有する沸騰水型原子炉(BW
R)が知られている。
【0003】図4は、出力110万kWの従来のBWR
の炉心部の水平断面を示している。このBWRは、最外
周に圧力容器11を有し、この圧力容器11の内側には
シュラウド12が同心的に配設され、このシュラウド1
2のさらに内側に炉心13が配置されている。
【0004】この炉心13は、764本の横断面方形の
燃料集合体14を全体としてほぼ円柱状に配置したもの
である。最外周の一部の燃料集合体14を除く他の燃料
集合体14は、4本が一組となって1本の十字型制御棒
15を取り囲んで一単位セルを構成している。
【0005】最外周の燃料集合体14とシュラウド12
との間、およびシュラウド12と圧力容器11との間は
水で満たされている。燃料集合体14の内部も水が流通
可能に構成されている。水は、冷却材兼中性子減速材と
して燃料集合体14の内部空間を含むシュラウド12の
内部空間を上昇し、燃料棒15の熱によって加熱され、
蒸気(ボイド)を発生する。蒸気とならなかった水はシ
ュラウド12と圧力容器11の間の空間を下降して再度
炉心下部へ導かれる。
【0006】図5は圧力容器11内部の下部構造の主要
部分を斜視的に示している。圧力容器11下部と炉心支
持板16との間の空間は炉心下部プレナム部17と呼ば
れており、制御棒ハウジング18および制御棒案内管1
9などが配設されている。
【0007】炉心支持板16の上には燃料支持金具20
が着脱自在に配置されている。この燃料支持金具20は
燃料集合体14を支承している。燃料支持金具20に
は、炉心中央部に配置された中心部燃料支持金具と、炉
心の外周部に配置された周辺部燃料支持金具とがある。
中心部燃料支持金具は、一個で4本の燃料集合体14を
支承し、周辺部燃料支持金具は一個で1本の燃料集合体
14を支承している。
【0008】燃料集合体14の上部は、上部格子板21
によって支えられている。
【0009】図6はBWRの燃料集合体14の内部構造
を示している。燃料集合体14の内部には多数の燃料棒
22が配設されており、これらの燃料棒22は、下部タ
イプレート23、スペーサ24、および上部タイプレー
ト25によって規則的に配置されている。燃料棒22の
周りを正方形の横断面を有するチャンネルボックス26
が取り囲んでいる。
【0010】下部タイプレート23は、燃料棒22を支
持する燃料棒支持部23aと、燃料集合体の荷重を燃料
支持金具20へ伝えるとともに冷却材の水の流れを案内
するタイプレート本体部23bと、冷却材が流入する冷
却材流入口23cによって構成されている。冷却材兼中
性子減速材の水は、冷却材流入口23cと燃料棒支持部
23aに多数設けられた冷却材流路27を通って燃料棒
22の間を上昇し、燃料棒22から熱を受取って一部蒸
気となりながら上部タイプレート25の冷却材出口流路
28から出ていく。
【0011】図7はBWRの制御棒15を示している。
制御棒15は、ハンドル29と一体化された先端構造材
30と、中性子吸収材31を収納した4枚のウイング3
2(翼と呼ばれる)と、それらを十字型に一体化するタ
イロッド33と、スピードリミッタ34と一体化されて
いる末端(下端)構造材35とからなる。
【0012】BWRの制御棒15は、炉心13に対して
下方から挿抜される。原子炉の停止中、全ての制御棒1
5は炉心13の内部へ挿入され、出力運転中は一部の制
御棒を除いて炉心13から引き抜かれている。
【0013】図8は燃料支持金具20のうち、上記中心
部燃料支持金具を示している。図8(a)は中心部燃料
支持金具20aの斜視図、図8(b)は燃料集合体14
を支承したところの中心部燃料支持金具20aの一部分
の断面をそれぞれ示している。
【0014】図8(a)に示すように、中心部燃料支持
金具20aは、中心部に制御棒15を貫通させる十字状
の制御棒移動溝36を有し、その周りに燃料支持孔37
を出口とし、冷却材流入孔38を入口とする4系統の独
立の冷却材流路39を有している。
【0015】中心部燃料支持金具20aは炉心支持板1
6に係止し、下部が制御棒案内管19の頂部に挿入され
ている。
【0016】図9は上記周辺部燃料支持金具を示してい
る。図9(a)は周辺部燃料支持金具20bの斜視図、
図9(b)は燃料集合体14を支承したところの周辺部
燃料支持金具20bの断面をそれぞれ示している。
【0017】周辺部燃料支持金具20bは、燃料集合体
14を1本のみ支持するだけであり、冷却材流路40も
1系統のみである。この冷却材流路40は、燃料支持孔
41を出口とし、冷却材流入孔42を入口としている。
冷却材流入孔42の開口面積は、オリフィスプレート4
3の開口部内径によって大きさが規定される。
【0018】周辺部燃料支持金具20bは、制御棒移動
溝が無く、従って制御棒案内管も嵌着されていない。周
辺部燃料支持金具20bは、炉心外周部のセルを構成し
ない燃料集合体14を支持している。炉心外周部では中
性子漏洩のため必然的に出力や発熱量が炉心内部に比べ
て低いため、オリフィスプレート43を冷却材流入孔4
2に着脱自在に装着して冷却材流量を制御している。
【0019】上記構造の従来の沸騰水型原子炉におい
て、炉心外周部に配置された燃料集合体14は、図4に
示すように、シュラウド12または圧力容器11までの
距離が区々の位置に配置されている。すなわち、シュラ
ウド12または圧力容器11に非常に近接した燃料集合
体14と、そうでないものとがある。したがって、シュ
ラウド12または圧力容器11の側壁は、燃料集合体1
4からの高速中性子の照射を強く受ける部分とそうでな
い部分とがある。
【0020】図10は、原子炉定格運転時に炉心中央高
さのシュラウドと圧力容器の側壁が受ける1.35Me
V以上の高速中性子束照射の周方向の分布を示してい
る。
【0021】図10において、横軸の角度θは、炉心中
心Oの真上の位置を0°として時計まわりを正として表
したシュラウドまたは圧力容器の側壁の周方向部位を示
している。縦軸は高速中性子束レベルの相対値である。
高速中性子束の分布は一定の角度で同一パターン繰り返
されるので、図10では0゜≦θ≦45゜の範囲のみを
示している。
【0022】図10から明らかなように、シュラウドま
たは圧力容器の側壁に対する高速中性子束分布は周方向
の部位によって大きく異なり、特にシュラウドでは最大
値と最小値の間には数倍の開きがあり、圧力容器でも高
速中性子束の最大値は最小値の2.5倍程度ある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】シュラウドや圧力容器
は一般的にはステンレス鋼製であり、高速中性子の照射
を受けて次第に脆化することが知られている。上述した
ように、従来の沸騰水型原子炉では、シュラウドまたは
圧力容器への高速中性子束の照射が周方向の部位によっ
て異なるので、脆化の進行速度も部位によって区々であ
る。
【0024】原子炉全体の安全性や健全性を考える基準
は、もっとも強度等が低い部分であるので、圧力容器や
シュラウドで脆化がもっとも進んだ部分が原子炉の寿命
を支配する要因となる。このため、従来の沸騰水型原子
炉では、他の部分が健全であるにもかかわらず一部が脆
化すると、シュラウドや圧力容器全体を取り替え、ある
いは原子炉自体を廃棄等する必要があった。
【0025】そこで本発明の目的は、上記従来の沸騰水
型原子炉の課題を解決し、シュラウドや圧力容器への局
所的な高速中性子束照射の最大値を低減し、もって原子
炉の安全性と寿命の延長を図り、経済性が高い沸騰水型
原子炉の炉心よびその運転方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明による第一の沸騰
水型原子炉の炉心は、圧力容器の内側にシュラウドをほ
ぼ同心的に配置し、このシュラウドの内側に全体として
横断面が概略円形となるように多数の横断面概略方形の
燃料集合体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心に
おいて、前記炉心外周部に配置された燃料集合体のう
ち、前記シュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集
合体は、天然ウラン、回収ウラン、トリウムあるいは減
損ウランのいずれかからなることを特徴とするものであ
る。
【0027】本発明による第二の沸騰水型原子炉の炉心
は、圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的に配置
し、このシュラウドの内側に全体として横断面が概略円
形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合体を配
置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、前記炉
心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シュラウ
ドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、少ない本
数の燃料棒を内包していることを特徴とするものであ
る。
【0028】本発明による第三の沸騰水型原子炉の炉心
は、圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的に配置
し、このシュラウドの内側に全体として横断面が概略円
形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合体を配
置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、前記炉
心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シュラウ
ドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、燃料棒中
に複数の原子炉運転サイクルにわたって中性子吸収能力
を持続する中性子吸収物質を有し、複数の原子炉の運転
サイクルにわたってシュラウドあるいは圧力容器に近接
する位置に配置されていることを特徴とするものであ
る。
【0029】本発明による第四の沸騰水型原子炉の炉心
は、圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的に配置
し、このシュラウドの内側に全体として横断面が概略円
形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合体を配
置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、前記炉
心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シュラウ
ドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、プルトニ
ウム239とプルトニウム241の含有量を抑制した超
ウラン元素(TRU)を含んでいることを特徴とするも
のである。
【0030】本発明による第五の沸騰水型原子炉の炉心
は、圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的に配置
し、このシュラウドの内側に全体として横断面が概略円
形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合体を配
置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、前記炉
心は、ウランからなるウラン燃料集合体とプルトニウム
とウランとを混合したMOX燃料集合体とを規則的に配
置して構成され、前記シュラウドあるいは圧力容器に近
接する前記燃料集合体は、ウラン燃料集合体あるいはプ
ルトニウムの濃度が低いMOX燃料集合体からなること
を特徴とするものである。
【0031】本発明による第六の沸騰水型原子炉の炉心
は、圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的に配置
し、このシュラウドの内側に全体として横断面が概略円
形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合体を配
置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、前記炉
心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シュラウ
ドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、他の外周
部燃料集合体と比べて冷却材の流量が大きくなるように
構成されていることを特徴とするものである。
【0032】本発明による沸騰水型原子炉の運転方法
は、圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的に配置
し、このシュラウドの内側に全体として横断面が概略円
形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合体を配
置して構成した沸騰水型原子炉の炉心の運転方法におい
て、前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前
記シュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体に
近い少なくとも一つの制御棒を、運転中に少なくとも全
長の2/3以上炉心に挿入するようにしたことを特徴と
するものである。
【0033】
【作用】本発明による第一の沸騰水型原子炉の炉心によ
れば、炉心外周部の燃料集合体のうち、シュラウドや圧
力容器に近接する位置に、出力および高速中性子の放出
率が低い天然ウラン等の燃料からなる燃料集合体を配置
しているので、シュラウドや圧力容器への局所的な高速
中性子照射量の最大値を低減でき、シュラウド等の局部
的な高速中性子照射による脆化を抑制することができ
る。
【0034】本発明による第二の沸騰水型原子炉の炉心
によれば、炉心外周部の燃料集合体のうち、シュラウド
や圧力容器に近接する位置に、燃料棒の本数が少ない燃
料集合体を配置しているので、炉心のその位置における
高速中性子の放射が少なく、第一の沸騰水型原子炉の炉
心同様にシュラウド等の局部的な高速中性子照射による
脆化を抑制することができる。
【0035】本発明による第三の沸騰水型原子炉の炉心
によれば、炉心外周部の燃料集合体のうち、シュラウド
や圧力容器に近接する位置に、複数の原子炉運転サイク
ルにわたって中性子吸収能力を持続する中性子吸収材を
有する燃料集合体を配置しているので、この中性子吸収
材が複数サイクルを通じて高速中性子を吸収し、その結
果、炉心のその位置における高速中性子の放射が少な
く、第一の沸騰水型原子炉の炉心同様にシュラウド等の
局部的な高速中性子照射による脆化を抑制することがで
きる。
【0036】本発明による第四の沸騰水型原子炉の炉心
によれば、炉心外周部の燃料集合体のうち、シュラウド
や圧力容器に近接する位置に、プルトニウム239と2
41の含有量を抑制した超ウラン元素が含む燃料集合体
を配置しているので、この燃料集合体の超ウラン元素が
複数の運転サイクルにわたって持続的に高速中性子を吸
収することができる。これにより、炉心のその位置にお
ける高速中性子の放射が少なく、第一の沸騰水型原子炉
の炉心同様にシュラウド等の局部的な高速中性子照射に
よる脆化を抑制することができる。
【0037】本発明による第五の沸騰水型原子炉の炉心
によれば、炉心外周部の燃料集合体のうち、シュラウド
や圧力容器に近接する位置に、プルトニウムを含有しな
いウラン燃料集合体あるいはプルトニウムの含有量が少
ないMOX燃料集合体を配置しているので、ウランより
プルトニウムの方が高エネルギーの高速中性子を放出す
ることから、炉心の上記位置近傍のシュラウド等の脆化
の進行が遅くなり、第一の沸騰水型原子炉の炉心同様に
シュラウド等の局部的な高速中性子照射による脆化を抑
制することができる。
【0038】本発明による第六の沸騰水型原子炉の炉心
によれば、炉心外周部の燃料集合体のうち、シュラウド
や圧力容器に近接する位置に、他の炉心外周部の燃料集
合体より冷却材流量を大きくした燃料集合体を配置して
いる。冷却材の流量が大きいと、冷却材のボイドの割合
が低下し、中性子を減速する効果が大きくなる。すなわ
ち、冷却材の流量を大きくした燃料集合体では、高速中
性子が減速され、その結果、炉心のその位置における高
速中性子の放射が少なく、第一の沸騰水型原子炉の炉心
同様にシュラウド等の局部的な高速中性子照射による脆
化を抑制することができる。
【0039】本発明の沸騰水型原子炉の運転方法によれ
ば、炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体に近い
少なくとも一つの制御棒を、運転中に少なくとも全長の
2/3以上炉心に挿入するので、挿入された制御棒によ
って高速中性子が吸収され、その結果、第一の沸騰水型
原子炉の炉心同様にシュラウド等の局部的な高速中性子
照射による脆化を抑制することができる。
【0040】
【実施例】以下本発明に係る実施例を図面を参照して説
明する。図1は本発明による第一の沸騰水型原子炉の炉
心の横断面を示している。この沸騰水型原子炉は従来の
沸騰水型原子炉とほぼ同一の構成を有している。図1に
おいて、圧力容器1の内側にシュラウド2が同心的に配
設され、このシュラウド2の内側に全体として横断面ほ
ぼ円形の炉心3が配置されている。
【0041】炉心3は多数の横断面方形の燃料集合体4
によって構成されている。炉心3の中央部および一部の
外周部では、燃料集合体4が4本一組となって支持さ
れ、その中央部の間隙に十字型の制御棒5が挿入される
ように構成されている。制御棒5は、図において十字状
の記号で表されている。燃料集合体4と制御棒5の具体
的構成は従来の原子炉と同一である。
【0042】本発明による第一の沸騰水型原子炉は、炉
心3外周部の燃料集合体4のうち、圧力容器1やシュラ
ウド2に近接した燃料集合体4の燃料に、高速中性子の
放射量が少ない天然ウランや、ウラン(U)235が
1.5重量パーセント(wt%)以下の再処理回収ウラ
ンや、トリウム(Th)あるいはウラン濃縮の際に大量
に生成される減損ウランを使用するものである。
【0043】図1では、上記燃料に天然ウラン等を使用
した燃料集合体4に符号sを付して示しており、炉心の
第一象限Iには炉心の4分の1あたり上記天然ウラン等
を使用した燃料集合体4が4本、第二象限IIには炉心の
4分の1あたり上記天然ウラン等を使用した燃料集合体
4が8本、第三象限III には炉心の4分の1あたり上記
天然ウラン等を使用した燃料集合体4が12本ある場合
の配置例を示している。第四象限IVには上記天然ウラン
等を使用した燃料集合体がない場合の従来の炉心を示し
ている。
【0044】符号sを付した燃料集合体4は、原則とし
て炉心内部へは移動されず、図示の位置で複数の運転サ
イクル使用された後に使用済燃料となる。
【0045】符号sを付した燃料集合体4は、他の燃料
集合体4に比べてウランの初期濃縮度が大幅に低いた
め、一燃料集合体あたりの出力は大幅に低い。従って高
速中性子束レベルが相対的に低く、シュラウド2や圧力
容器1への高速中性子照射量の局所的最大値が低減され
る。これによってシュラウド2や圧力容器1の局部的な
脆化の進行が抑制され、全体として寿命が長い沸騰水型
原子炉を得ることができる。
【0046】ただし、上記出力が低い燃料集合体4の数
が多いと、他の燃料集合体4の出力の負担が増大するた
め、シュラウド2や圧力容器1の健全性向上と原子炉の
寿命延長等のメリットと燃料の出力増大によるデメリッ
トとのバランスから本数等の最適条件が決定される。
【0047】なお、上記天然ウラン等を使用した燃料集
合体4は高速中性子の照射を受けると、ウラン235の
減損よりプルトニウムあるいはトリウム233の生成が
速い場合があり、これによって上記天然ウラン等を使用
した燃料集合体4は燃料の健全性が確保される限り、き
わめて長期間使用することができる。
【0048】また、上記天然ウラン等を使用した燃料集
合体4は、通常の燃料集合体4に比べて無限媒質におけ
る増倍率が低いという問題があるが、これら天然ウラン
等を使用した燃料集合体4は炉心外周部に配置されてい
るので、炉心全体の無限媒質における増倍率の低下を招
くことはない。
【0049】次に本発明による第二の沸騰水型原子炉の
炉心について説明する。本発明の第二の沸騰水型の炉心
は、炉心外周部に配置された燃料集合体のうち圧力容器
やシュラウドに近接する燃料集合体の燃料棒の本数を少
なくしたものである。
【0050】燃料棒の本数を少なくした燃料集合体の配
置は、第一の沸騰水型原子炉の炉心における天然ウラン
等からなる燃料集合体の配置と同様であり、図1の符号
sを付した燃料集合体のように配置することができる。
【0051】燃料棒を少なくした燃料集合体は、たとえ
ば他の燃料集合体が9行9列の燃料棒を内包するのに対
して8行8列の燃料棒を内包するようにすることができ
る。この燃料棒の本数の組み合わせは無数にあり、原子
力プラントの特性と時代の要請によって適宜選定され
る。
【0052】燃料棒の本数が相対的に少い燃料集合体
は、一般に出力が低下するため高速中性子束レベルが低
くなる。また、燃料棒の本数が少ないため、冷却材のボ
イドの割合も低くなり、これによって冷却材の高速中性
子の減速特性が向上する。このことはさらに高速中性子
束レベルの低下に寄与する。
【0053】炉心外周部の燃料集合体のうち、圧力容器
やシュラウドに近接する燃料集合体に上記燃料棒の本数
が少ない燃料集合体を配置することにより、圧力容器や
シュラウドへの高速中性子の局所的な照射量の最大値が
低減され、圧力容器やシュラウドの局部的な脆化が抑制
され、全体として寿命の長い沸騰水型原子炉を得ること
ができる。
【0054】この燃料棒が少ない燃料集合体は、複数の
原子炉の運転サイクルを通じて炉心内部には移動され
ず、複数サイクル使用された後に使用済み燃料とされ
る。
【0055】次に本発明による第三の沸騰水型原子炉の
炉心について説明する。本発明の第三の沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、
圧力容器やシュラウドに近接する燃料集合体に複数の運
転サイクルを通じて中性子吸収能力を持続する中性子吸
収材を使用するものである。
【0056】複数の原子炉運転サイクルにわたって中性
子吸収能力を持続する燃料集合体の配置は、第一の沸騰
水型原子炉の炉心における天然ウラン等からなる燃料集
合体の配置と同様であり、図1の符号sを付した燃料集
合体のように配置することができる。
【0057】中性子吸収能力を持続する燃料集合体(符
号sを付した燃料集合体)については、中性子吸収材の
濃度と物質が適当に選定される。たとえば、現在よく使
用されるUO2 −Gd2 O3 燃料ペレットでは、ペレッ
ト全体に占めるガドリニア(Gd2 O3 )添加燃料の重
量パーセント(wt%)が、少なくとも5wt%、通常
10wt%前後とすることができる。
【0058】上記数字は天然ガドリウムGdを使用した
場合であるので、Gd−155やGd−157を濃縮し
たものであれば、ガドリニア(Gd2 O3 )の重量パー
セントを下げることができる。あるいは、同一重量パー
セントのガドリニア(Gd2O3 )によって、長い期間
中性子吸収能力を持続する燃料集合体を得ることができ
る。
【0059】ガドリニアGd2 O3 単独の場合の他に、
希土類元素であるユーロピウム(Eu)の酸化物Eu2
O3 や、ディスプロシウム(Dy)の酸化物Dy2 O3
などをUO2 と混合したり、ガドリニアGd2 O3 とこ
れら希土類酸化物と混合してUO2 と混合することも可
能である。
【0060】上記複数の原子炉運転サイクルを通して中
性子吸収能力を持続する燃料集合体は、圧力容器やシュ
ラウドに近接する位置に複数の原子炉運転サイクル中配
置され、高速中性子を吸収し続ける。これによって、そ
の位置における圧力容器やシュラウドへの高速中性子束
の照射レベルが抑制され、圧力容器やシュラウドの局部
的な脆化が抑制される。
【0061】次に本発明による第四の沸騰水型原子炉の
炉心について説明する。本発明の第四の沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、
シュラウドあるいは圧力容器に近接する位置にプルトニ
ウム239とプルトニウム241の含有量を抑制した超
ウラン元素(TRU)を含有する燃料集合体を配置する
ものである。
【0062】上記超ウラン元素(TRU)を含有する燃
料集合体は、たとえば図1の符号sを付した燃料集合体
の位置に配置することができる。
【0063】上記超ウラン元素(TRU)は、プルトニ
ウム(Pu)239やプルトニウム(Pu)241の含
有量を少なくしたアメリシウム(Au)を主体としたも
のである。これら超ウラン元素(TRU)は、UO2 や
トリウム(Th)酸化物(ThO2 )と混合して使用す
ることができる。超ウラン元素(TRU)核種の大部分
のものは、中性子吸収特性が著しく大きいことがよく知
られており、1運転サイクル程度の中性子照射を受けて
も中性子吸収能力が大幅に低下することがない。さら
に、超ウラン元素(TRU)核種には、中性子吸収後核
分裂性核種に変換するものもある。
【0064】従って、超ウラン元素(TRU)を含む燃
料集合体を図1の符号sを付した位置に複数の原子炉運
転サイクルにわたって配置すれば、出力を適宜に抑制し
ながら核分裂を継続させ、圧力容器やシュラウドへの局
所的な高速中性子照射レベルの最大値を抑制することが
できる。
【0065】次に本発明による第五の沸騰水型原子炉の
炉心について説明する。本発明の第五の沸騰水型原子炉
の炉心は、シュラウドあるいは圧力容器に近接する位置
に、プルトニウム添加燃料を含有しない、あるいはプル
トニウム添加量が少ない燃料集合体を配置するものであ
る。
【0066】この炉心は、ウランからなるウラン燃料集
合体とプルトニウムとウランとを混合したMOX燃料集
合体とを規則的に配置したものであり、シュラウドある
いは圧力容器に近接する位置に、ウラン燃料集合体ある
いはプルトニウムの濃度が低いMOX燃料集合体を配置
している。
【0067】一般に核分裂で放出される中性子のエネル
ギーは、ウランよりプルトニウムの方が高いことが知ら
れている。たとえば、文献ANLー5800(196
1,p.13)には、核分裂中性子の平均エネルギーは
U−235の場合には1.935±0.05MeV、P
u−239の場合には、2.00±0.05MeVであ
ることが記されている。
【0068】一方、中性子減速材である水素の全断面積
は、約0.01MeV以下の中性子に対してはほぼ一定
であるが、中性子エネルギーが高くなるにつれて小さく
なって行くことが知られている(BNL−325、2n
d ed.によると0.1MeVで13バーン、1.0
MeVで4.2バーン、2.0MeVで2.9バーン、
3.0MeVで2.3バーン等)。
【0069】従って、高速中性子のエネルギーが高いほ
ど核分裂で放出された高速中性子は遠方まで透過し、圧
力容器やシュラウドに到達し易くなる。本発明の第五の
沸騰水型原子炉の炉心は、上記高速中性子の性質に基づ
いて圧力容器やシュラウドから遠い位置にプルトニウム
添加量が多いMOX燃料集合体を配置し、圧力容器やシ
ュラウドに近接する位置にウラン燃料集合体やプルトニ
ウム添加量が少ないMOX燃料集合体を配置したもので
ある。これにより、圧力容器やシュラウドへの局所的な
高速中性子束照射の最大値が抑制され、極度な局部的脆
化の進行が防止される。
【0070】次に本発明による第六の沸騰水型原子炉の
炉心について説明する。本発明の第六の沸騰水型原子炉
の炉心は、炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、
シュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体につ
いて、他の外周部燃料集合体と比べて冷却材の流量が大
きくなるように構成したものである。
【0071】従来から、図2に斜線を付して示した炉心
3外周部の燃料集合体4bは、反応を抑制するために炉
心3中央部の燃料集合体4aと比べて冷却材流量が少な
くなるように設定されている。本発明の第六の沸騰水型
原子炉の炉心は、炉心外周部の燃料集合体4bのうち、
圧力容器1やシュラウド2に近接する燃料集合体4c
(符号sを付して示している)の冷却材流量を他の外周
部燃料集合体4bと比べて冷却材流量が大きくなるよう
に構成している。
【0072】図2の第一象限Iは、一象限23本ある外
周部燃料集合体4bのうち4本について、第二象限IIは
8本について、第三象眼III は12本について冷却材流
量を大きくしている場合の配置例を示している。第四象
限IVは、従来の沸騰水型原子炉の炉心を示している。
【0073】冷却材流量を大きくすると、冷却材のボイ
ドの割合が低下し、冷却材の減速効果が大きくなって熱
中性子束レベルと出力が増大する。熱中性子レベルと出
力が増大すると、高速中性子束レベルが低下する。した
がって、圧力容器1やシュラウド2に近接する燃料集合
体4cの冷却材流量を大きくすると、圧力容器1やシュ
ラウド2への局所的な高速中性子束の照射レベルの最大
値が抑制され、局部的な脆化の進行が防止される。
【0074】圧力容器やシュラウドに近接する炉心外周
部の燃料集合体の冷却材流量を上げることは、全炉心の
冷却材流量が一定の場合には、他の燃料集合体の冷却材
流量が若干減少し、熱的余裕を減少させることとなる。
このため、上記一部の燃料集合体の冷却材流量の増加
は、プラント特性および燃料特性を考慮して最適条件を
選定しなければならない。
【0075】炉心外周部の燃料集合体の冷却材流量を上
昇させるには、周辺部の燃料支持金具(着脱自在)のオ
リフィス等の流量制限手段を交換あるいは調整するよっ
て容易に実施できる。
【0076】次に本発明による沸騰水型原子炉の運転方
法について説明する。この沸騰水型原子炉の運転方法
は、炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、シュラ
ウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体に近い少な
くとも一つの制御棒を、運転中に少なくとも全長の2/
3以上炉心に挿入するようにしたものである。
【0077】図3は、上記本発明の沸騰水型原子炉の運
転方法を説明するものである。図3において、記号〇を
付した制御棒5aは、運転サイクルの大部分の期間、少
なくとも全長の約2/3以上炉心に挿入する制御棒を示
している。この制御棒5aは、圧力容器1やシュラウド
2に近接する燃料集合体4の近傍に位置しており、これ
を炉心3に深く挿入して運転することにより、圧力容器
1等に近接する燃料集合体4の出力が大幅に低減し、高
速中性子の放出率が低下する。これによって、圧力容器
1やシュラウド2への局所的な高速中性子束の最大値が
抑制される。
【0078】図3において、第一象眼Iは一象限あたり
2本の制御棒5aが運転中炉心3に深く挿入される場合
を示している。符号sを付した燃料集合体4sは本願の
他の発明による燃料集合体を示しており、制御棒5aと
組み合わされて使用される。
【0079】第二象眼IIは、一象限あたり5本の制御棒
5aを炉心3に深く挿入して運転する場合を示してい
る。この場合、高速中性子の制御が十分期待できるの
で、本願の他の発明と組み合わせてはいない。
【0080】第三象限III は、一象限あたり7本の制御
棒5aを炉心3に深く挿入して運転する場合を示してい
る。この場合制御棒5aによる高速中性子の抑制効果は
十分であるが、この場合でも本願の他の発明による燃料
集合体4sと組み合わせることは可能であり、第三象限
III はこの組合せ例を示している。
【0081】図3の第四象限IVは、従来の炉心あるいは
その運転方法を示している。
【0082】なお、この原子炉の運転方法に使用するこ
れらの制御棒5aは、ハフニウム(Hf)などの長寿命
の中性子吸収材を用いたものが望ましい。それらの制御
棒5aは既に多種多様の構成が既に公知化されているの
で、ここでは説明を省略する。
【0083】以上の諸説明では従来の110万KWプラ
ントの炉心の水平断面図を用いたが、本願がそれに限定
されないのは当然である。
【0084】また、上記本願の各発明は単独でそれぞれ
発明を構成するが、自由に組み合わされても良いことは
明かである。
【0085】また、一般に溶接部は高速中性子照射によ
って脆化し易いため、本発明を圧力容器等の炉心外周構
造物の溶接部に対して実施するようにすることもでき
る。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は炉心外周部の燃料集合体のうち、圧力容器やシュラウ
ドに近接する燃料集合体について、高速中性子放射が少
ない天然ウラン等の使用、燃料棒の本数の低減、中性子
吸収能力が持続する中性子吸収材の使用、超ウラン元素
の使用、プルトニウム添加量の減少、冷却材流量の増
加、あるいは制御棒の挿入等の諸手段を施すことによ
り、圧力容器やシュラウドへの局所的な高速中性子照射
の最大値で決まる高速中性子照射脆化の問題が大幅に軽
減され、交換不可能または交換が極めて困難な圧力容器
やシュラウド等の炉心外周構造物の健全性劣化速度を抑
制することができる。
【0087】この結果、原子炉の健全性が向上するとと
もに、長寿命化がはかられ、健全性を確保したまま長寿
命の沸騰水型原子炉を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第一ないし第五の沸騰水型原子炉
の炉心の実施例を説明した炉心の断面図。
【図2】本発明による第六の沸騰水型原子炉の炉心の実
施例を説明した炉心の断面図。
【図3】本発明による沸騰水型原子炉の運転方法の実施
例を説明した炉心の断面図。
【図4】従来の沸騰水型原子炉の炉心の断面図。
【図5】沸騰水型原子炉の圧力容器内の下部構造の主要
部を示した斜視図。
【図6】沸騰水型原子炉の燃料集合体の内部構造を示し
た縦断面図。
【図7】沸騰水型原子炉用の十字型制御棒の斜視図。
【図8】沸騰水型原子炉の中心部燃料支持金具を示した
図。
【図9】沸騰水型原子炉の周辺部燃料支持金具を示した
図。
【図10】炉心の外周部の高速中性子束の周方向の相対
分布を示したグラフ。
【符号の説明】
1 圧力容器 2 シュラウド 3 炉心 4 燃料集合体 5 制御棒
フロントページの続き (72)発明者 中 井 優 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、 前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
    ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、天
    然ウラン、回収ウラン、トリウムあるいは減損ウランの
    いずれかからなることを特徴とする沸騰水型原子炉の炉
    心。
  2. 【請求項2】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、 前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
    ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、少
    ない本数の燃料棒を内包していることを特徴とする沸騰
    水型原子炉の炉心。
  3. 【請求項3】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、 前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
    ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、燃
    料棒中に複数の原子炉運転サイクルにわたって中性子吸
    収能力を持続する中性子吸収物質を有し、複数の原子炉
    の運転サイクルにわたってシュラウドあるいは圧力容器
    に近接する位置に配置されていることを特徴とする沸騰
    水型原子炉の炉心。
  4. 【請求項4】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、 前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
    ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、プ
    ルトニウム239とプルトニウム241の含有量を抑制
    した超ウラン元素を含んでいることを特徴とする沸騰水
    型原子炉の炉心。
  5. 【請求項5】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、 前記炉心は、ウランからなるウラン燃料集合体とプルト
    ニウムとウランとを混合したMOX燃料集合体とを規則
    的に配置して構成され、前記シュラウドあるいは圧力容
    器に近接する前記燃料集合体は、ウラン燃料集合体ある
    いはプルトニウムの濃度が低いMOX燃料集合体からな
    ることを特徴とする沸騰水型原子炉の炉心。
  6. 【請求項6】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心において、 前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
    ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体は、他
    の外周部燃料集合体と比べて冷却材の流量が大きくなる
    ように構成されていることを特徴とする沸騰水型原子炉
    の炉心。
  7. 【請求項7】圧力容器の内側にシュラウドをほぼ同心的
    に配置し、このシュラウドの内側に全体として横断面が
    概略円形となるように多数の横断面概略方形の燃料集合
    体を配置して構成した沸騰水型原子炉の炉心の運転方法
    において、 前記炉心外周部に配置された燃料集合体のうち、前記シ
    ュラウドあるいは圧力容器に近接する燃料集合体に近い
    少なくとも一つの制御棒を、運転中に少なくとも全長の
    2/3以上炉心に挿入するようにしたことを特徴とする
    沸騰水型原子炉の運転方法。
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