JPH07914A - 光重合性組成物の塗装方法 - Google Patents

光重合性組成物の塗装方法

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JPH07914A
JPH07914A JP14760193A JP14760193A JPH07914A JP H07914 A JPH07914 A JP H07914A JP 14760193 A JP14760193 A JP 14760193A JP 14760193 A JP14760193 A JP 14760193A JP H07914 A JPH07914 A JP H07914A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サンディングをおこなったり光重合性組成物
に密着付与成分を添加したりする必要なく、しかも塗膜
外観を低下させることなく、上塗り塗料の塗膜と光重合
性組成物の塗膜との密着性を高める。 【構成】 被塗装物に上塗り塗料を塗布してプレヒート
することによって上塗り塗料を半硬化させる。次にこの
上に光重合性組成物を塗布し、光照射して光重合性組成
物を光硬化させた後に、加熱して上塗り塗料を完全硬化
させる。半硬化した上塗り塗料と光重合性組成物は完全
に相溶することはないが界面で一部が相溶して部分的に
両者に絡み合いが生じ、上塗り塗料の塗膜と光重合性組
成物の塗膜の密着性が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上塗り塗料の表面にク
リヤーとして塗装される光重合性組成物の塗装方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】光重合性組成物は速硬化性のため、硬化
時の収縮による歪みが大きく発生し、被塗装物に塗装さ
れる上塗り塗料との密着性が不完全になるおそれがある
という問題があった。そこで、光重合性組成物の密着性
を高めるために、サンディングをおこなって塗装面を粗
面化することによって密着性を高めたり、光重合性組成
物にイソシアネート等の密着性付与成分を添加して密着
性を高めたりすることがおこなわれている。さらに、特
開昭62−110779号公報にみられるように、完全
にウエットオンウエットの状態で上塗り塗料の上に光重
合性組成物を塗布し、熱と光で上塗り塗料と光重合性組
成物を同時に硬化させることによって、上塗り塗料と光
重合性組成物を界面で相溶させて密着性を高める方法も
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記サンディ
ングをおこなう方法では、サンディングのための工程が
増加し、生産性の上で好ましくない。また光重合性組成
物に密着性付与成分を添加する方法では、密着性付与成
分を混合する操作が必要になると共に作業性やポットラ
イフ等の上で問題が生じるものであった。さらにウエッ
トオンウエットで光重合性組成物を塗装する方法では、
上塗り塗料と光重合性組成物とが界面で完全に相溶して
混ざり合うことになるために、クリヤーな塗膜外観を得
ることが難しく、外観不良が発生し易いという問題があ
った。
【0004】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、サンディングをおこなったり光重合性組成物に密
着付与成分を添加したりする必要なく、しかも塗膜外観
を低下させることなく、上塗り塗料の塗膜と光重合性組
成物の塗膜との密着性を高めることができる光重合性組
成物の塗装方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光重合性組
成物の塗装方法は、被塗装物に上塗り塗料を塗布してプ
レヒートすることによって上塗り塗料を半硬化させ、次
にこの上に光重合性組成物を塗布し、光照射して光重合
性組成物を光硬化させた後に、加熱して上塗り塗料を完
全硬化させることを特徴とするものである。
【0006】また本発明にあっては、上塗り塗料の塗膜
の表面に滴下した液滴の接触角から求められるγ値にお
いて、液滴の滴下から15分経過後のγ値に対する液滴
の滴下直後のγ値の比の百分率が129以上になるよう
に、上塗り塗料のプレヒートの条件を設定するものであ
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】上塗り塗料を塗装するに先立って、被塗装
物の表面には下塗り塗料及び中塗り塗料が塗装される。
下塗り塗料は一般に使用されているアニオン型あるいは
カチオン型の電着塗料や、有機溶剤型塗料、水性塗料、
粉体塗料など任意のものを用いることができるものであ
り、各塗料に適した塗装装置及び塗装条件を選んで任意
の方法で塗装することができる。また中塗り塗料はこれ
らの塗料のうち電着塗料を除く任意のものを用いること
ができるものであり、同様に各塗料に適した塗装装置及
び塗装条件を選んで任意の方法で塗装することができ
る。
【0008】本発明において上塗り塗料は、このように
下塗り塗料及び中塗塗料を塗装した上に塗装する塗料と
して使用することができるが、勿論、このような3コー
ト塗装における上塗り塗料の他に、2コート塗装等での
上塗り塗料として使用することもできるものであり、特
に制限されるものではない。この上塗り塗料としては、
有機溶剤塗料、水性塗料など一般の上塗り塗料において
使用されている熱硬化タイプの塗料を用いることができ
るものであり、ソリッドタイプまたはメタリックタイプ
のいずれでもよい。また上塗り塗料をベース塗料とその
上に塗布されるクリヤー塗料とから構成されるようにし
てもよい。上塗り塗料は各塗料に適した塗装装置及び塗
装条件を選んで任意の方法で塗布することができるもの
であり、このように上塗り塗料を塗布した後、プレヒー
トして上塗り塗料を半硬化(セミキュア)させる。
【0009】本発明は上塗り塗料をこのようにプレヒー
トすることによって、上塗り塗料がウエットの状態でな
くなるようにし、上塗り塗料と上塗り塗料の塗膜上に塗
布される光重合性組成物とが界面で相溶して塗膜外観が
低下することを防ぐようにしたものであるが、上塗り塗
料の硬化が進み過ぎると光重合性組成物との密着性を高
く得ることができなくなる。そこで本発明では、上塗り
塗料の塗膜の表面に滴下した液滴の接触角から求められ
る固体の表面エネルギーであるγの値によって上塗り塗
料の硬化の範囲を規制し、プレヒートの条件範囲を制限
するようにしている。
【0010】すなわち、γ値は固体の表面エネルギーを
表すことから、ひいては固体の表面の官能基量について
も表していると考えることができる。そして上塗り塗料
の硬化が進んでいて極性基の存在が少ないと塗膜は濡れ
難く、液滴を滴下した直後と経時後の接触角の変化は小
さいのに対して、逆に上塗り塗料の硬化が進んでいなく
て極性基の存在が多いと塗膜は濡れ易く、液滴を滴下し
た直後と経時後の接触角の変化は大きい。従って液滴を
滴下した直後の接触角から求められるγ値と液滴を滴下
してから経時した後の接触角から求められるγ値を比較
して、後者のγ値を前者のγ値で割った数値は、上塗り
塗料の硬化が進んでいない程大きな数値になる。そこで
本発明では、上塗り塗料の塗膜の表面に滴下した液滴の
接触角からγ値を求め、液滴の滴下から15分経過後の
γ値に対する液滴の滴下直後のγ値の百分率比が129
以上になるように、上塗り塗料のプレヒートを調整する
ものである。この数値が129未満になるまで上塗り塗
料をプレヒートすると、上塗り塗料は硬化が進み過ぎて
光重合性組成物との密着性を高く得ることができなくな
る。この数値の上限は特に規定されるものではないが1
65に設定するのが好ましい。プレヒートの具体的条件
でいえば、プレヒートが60℃×2.5分以下の条件で
あると上記数値は165以上になって塗膜外観が劣る傾
向にあり、極端な場合にはウエットオンウエットの状態
での光重合性組成物の塗装となって外観が著しく低下す
ることになる。
【0011】次に、塗膜のγ値の算出について説明す
る。図1は気体(蒸気)V中で固体Sの表面に液体Lを
滴下したときの固体−気体系の表面エネルギーγSV、固
体−液体系の表面エネルギーγSL、液体−気体系の表面
エネルギーγLVの関係を示すものであり、液体Lの液滴
の接触角θで平衡状態にあると、 γSV=γSL+γLV・cosθ … の式が成立する。さらに固体の表面自由エネルギーに寄
与するロンドン分散力を考慮に入れ、cosθを熱力学
的量とした場合、次式が得られる。
【0012】 γSL=γSV+γLV−2√(γS d ・γL d ) … γS d :分散力に基づく固体の表面自由エネルギー γL d :分散力に基づく液体の表面自由エネルギー 式を式に代入し、γSLを消去すると次式が得られ
る。 cosθ+1=2√γS d ・(√γL d /γLV) … 式は簡便な近似式であるが、より一般的に水素結合の
項を含めた場合は次の式が得られる。
【0013】 γSL=γSV+γLV−2√(γS d ・γL d )−2√(γS p ・γL p )… γS p :極性基に基づく固体の表面自由エネルギー γL p :極性基に基づく液体の表面自由エネルギー この式を式に代入してγSLを消去すると次式が得ら
れる。 1+cosθ=2√γS d ・(√γL d /γLV) +2√γS p ・(√γL p /γLV)… そして、固体の表面エネルギーγは次式であらわされ
る。
【0014】 γ=γS d +γS p … 従って、式からγS d とγS p を求めて式に代入す
ることによって固体の表面エネルギーγを求めることが
できるものである。ここで、式においてγL d 、γL
p 、γLVは液体において既知の数値であり、2種類の液
体を用いて各液体の液滴の接触角θを測定し、各液体に
ついてθ、γL d 、γL p 、γLVを式に代入すると、
γS d とγS p を変数とする二つの方程式が得られるの
で、この連立方程式を解くことによって、γS d とγS
p を求めることができ、これらの数値を式に代入する
ことによって固体の表面エネルギーγを求めることがで
きる。測定に用いる2種類の液体としては特に制限され
るものではないが、例えは水と沃化メチレンを使用する
ことができる。ちなみに水はγL d =22.1、γL p
=50.7、γLV=72.8であり、沃化メチレンはγ
L d =44.1、γL p =6.7、γLV=50.8であ
る。
【0015】上記のように上塗り塗料を塗布してプレヒ
ートすることによって半硬化させた後、この上に光重合
性組成物を塗布する。光重合性組成物としては、紫外線
その他の光の活性エネルギーで硬化する紫外線硬化型ク
リヤー塗料など、プラスチック、木材、金属等の塗装に
一般に使用されている任意のものを使用することができ
る。光重合性組成物に応じた塗装装置及び塗装条件を選
んで任意の方法で塗布することができるものであり、塗
布量は乾燥膜厚で35〜40μm程度が好ましい。そし
て必要に応じて加熱して光重合性組成物をセッティング
し、溶剤を飛散させた後、紫外線等の光を照射して光重
合性組成物を硬化させる。
【0016】このように光照射して光重合性組成物を光
硬化させた後に、加熱することによって上塗り塗料を焼
き付けて完全硬化させる。焼き付けの条件は、120〜
160℃×10〜30分の範囲が好ましい。このように
して、上塗り塗料の上に光重合性組成物によるクリヤー
塗装をおこなうことができるものであり、プレヒートし
て上塗り塗料が半硬化した状態で光重合性組成物を塗布
しているために、上塗り塗料と光重合性組成物は完全に
相溶することはないが界面で一部が相溶して部分的に両
者に絡み合いが生じ、上塗り塗料による塗膜に対して光
重合性組成物の塗膜の密着性を高めることができるもの
である。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によって詳述する。 (実施例1)日本ペイント社製ウレタンアクリレート
「HWR−19」(テトラヒドロ無水フタル酸3mo
l、1,5ペンタンジオール3mol、トリメチロール
プロパン1mol、イソホロンジイソシアネート3mo
l、2ヒドロキシエチルアクリレート3.3mol)5
0重量部、日本化薬社製多官能アクリレートオリゴマー
「カヤラッドDPCA−60」50重量部、メルク社製
重合開始剤「Darocure−1116」5重量部、
チバガイギー社製ヒンダードアミン「LS−292」2
重量部、大日本インキ社製フッ素系表面調整剤「メガフ
ァックF−177」0.1重量部、酢酸ブチル87.6
3重量部を混合して光重合性組成物を調製した。
【0018】一方、鋼板の表面を日本ペイント社製「サ
ーフクリーナーSD550」で脱脂処理すると共に日本
ペイント社製「サーフダインSD5000」で化成処理
した後、日本ペイント社製カチオン電着塗料「パワート
ップU80」を乾燥塗膜厚30μmになるように塗装し
て180℃×20分の条件で焼き付けることによって下
塗り塗装をおこなうと共に、日本ペイント社製オイルフ
リーアルキド樹脂・メラミン樹脂系中塗り塗料「オルガ
P−2」を乾燥塗膜厚35μmになるように塗装して1
40℃×20分の条件で焼き付けた後に水研することに
よって中塗り塗装をおこなった。
【0019】次にこの下塗り塗装及び中塗り塗装をした
鋼板の表面に、日本ペイント社製アクリルメタリックベ
ース塗料「スーパーラックM−155」及び日本ペイン
ト社製アクリルメラミンクリヤー塗料「スーパーラック
O−120」をこの順に上塗り塗料として乾燥膜厚が3
5μmになるように塗布し、表1乃至表3の縦と横の欄
に示す温度及び時間の条件でプレヒートして半硬化させ
た。そしてさらにこの上に上記のように調製した光重合
性組成物を乾燥膜厚が35μmになるように塗布し、8
0℃で5分間セッティングした後、80W/cm高圧水
銀灯(集光型、オゾン発生型ランプ、被射体の距離灯具
下端から8cm)の下を3m/分の速度で通過させて紫
外線を照射して、光重合性組成物を紫外線硬化させた。
この後、140℃で30分間焼き付けることによって、
ベース塗料とクリヤー塗料からなる上塗り塗料を完全に
硬化させた。
【0020】(比較例1)比較のために、実施例1と同
様にしてベース塗料とクリヤー塗料からなる上塗り塗料
を乾燥膜厚が35μmになるように塗布した後に、14
0℃で30分間焼き付けて完全硬化させ、この上に実施
例1と同様に光重合性組成物を塗布して紫外線硬化させ
た。
【0021】(比較例2)さらに比較のために、実施例
1と同様にしてベース塗料とクリヤー塗料からなる上塗
り塗料を乾燥膜厚が35μmになるように塗布した後
に、これを硬化させることなくウエットの状態で、この
上に実施例1と同様に光重合性組成物を塗布し、この後
に実施例1と同様にして光重合性組成物を紫外線硬化さ
せると同時に140℃で30分間加熱して上塗り塗料を
完全硬化させた。
【0022】(実施例2)昭和高分子社製エポキシアク
リレート「リポキシVR−80」65重量部、大阪有機
社製アクリルオリゴマー「ビスコート700」15重量
部、東亜合成化学社製アクリルオリゴマー「アロニック
スM−5700」15重量部、メルク社製重合開始剤
「Darocure−1173」3重量部、ベンゾフェ
ノン3重量部、トリエタノールアミン3重量部、酢酸ブ
チル30重量部を混合して紫外線硬化塗料を調製した。
【0023】この紫外線硬化塗料を光重合性組成物とし
て用いるようにした他は、実施例1と同様にして塗装を
おこなった。 (比較例3)比較のために、実施例1と同様にしてベー
ス塗料とクリヤー塗料からなる上塗り塗料を乾燥膜厚が
35μmになるように塗布した後に、140℃で30分
間焼き付けて完全硬化させ、この上に実施例2と同様に
光重合性組成物を塗布して紫外線硬化させた。
【0024】(比較例4)さらに比較のために、実施例
1と同様にしてベース塗料とクリヤー塗料からなる上塗
り塗料を乾燥膜厚が35μmになるように塗布した後
に、これを硬化させることなくウエットの状態で、この
上に実施例2で得た光重合性組成物を塗布し、この後に
実施例1と同様にして光重合性組成物を紫外線硬化させ
ると同時に140℃で30分間加熱して上塗り塗料を完
全硬化させた。
【0025】上記実施例1において上塗り塗料を塗布し
てプレヒートした後の塗膜のγ値の比を算出すると共
に、比較例1において上塗り塗料を塗布して完全硬化さ
せた後の塗膜のγ値の比、及び比較例2において上塗り
塗料のウエットな塗膜のγ値の比をそれぞれ算出した。
これらのγ値の比の算出は次のようしておこなった。す
なわち、上塗り塗料の塗膜の上に水及び沃化メチレンの
液滴を滴下し、水滴の接触角及び沃化メチレンの液滴の
接触角をそれぞれ接触角測定機を用いて計測してこの接
触角の測定値から前記及びの式に基づいてγ値を計
算し、そしてこの接触角の測定を液滴の滴下直後と、滴
下から15分経過後のぞれぞれについておこなうことに
よって各γ値を計算すると共に、 (滴下15分経過後のγ値/滴下直後のγ値)×100 の式で計算することによって算出することができる。結
果を第1表に示す。第1表において実施例1ではプレヒ
ートの条件に対応してγ値の比を記載してある。尚、実
施例1と実施例2、比較例1と比較例3、比較例2と比
較例4のγ値の比の数値はそれぞれ同じである。
【0026】
【表1】
【0027】また、上記各実施例及び各比較例で塗装し
た塗装品について上塗り塗料の塗膜と光重合性組成物の
塗膜との密着性を試験した。密着性試験は、塗面にNT
カッターを用いて素地に達する等間隔の平行線を1mm
間隔で11本引くと共に、これらの平行線に垂直に交わ
る平行線を1mm間隔で11本引くことによって、10
0個の碁盤目を描き、ニチバンセロテープをこの碁盤目
の上に気泡を含まないように指先で均一に圧着させた後
に、セロテープの一端を持って45°の角度で急激に引
き剥がすことによっておこない、塗面に残った碁盤目の
数によって密着性を評価した。結果を実施例1及び比較
例1,2は第2表に、実施例2及び比較例3,4は第3
表に示す。第2表及び第3表において分母に碁盤目の数
を、分子に塗面に残った数をそれぞれ示す。
【0028】
【表2】
【0029】また、上記各実施例及び各比較例で塗装し
た塗装品について塗膜の光沢やちぢみなどの欠陥につい
て目視判定し、次のように評価した。 ○:特に目立った欠陥なし △:わずかにちぢみなどの発生がみられる ×:外観が極めて損なわれている この外観検査を結果を実施例1及び比較例1,2は第4
表に、実施例2及び比較例3,4は第5表に示す。
【0030】
【表3】
【0031】第1表の結果と、第2表及び第3表の結果
を突き合わせて考察すると、光重合性組成物の密着性を
高く得るためには、上塗り塗料の塗膜の硬化の程度がγ
値の比の百分率が129以上であることが必要であるこ
とが確認される。
【0032】
【発明の効果】上記のように本発明は、被塗装物に上塗
り塗料を塗布してプレヒートすることによって上塗り塗
料を半硬化させ、次にこの上に光重合性組成物を塗布
し、光照射して光重合性組成物を光硬化させた後に、加
熱して上塗り塗料を完全硬化させるようにしたので、サ
ンディングをおこなったり光重合性組成物に密着付与成
分を添加したりするような必要なく、しかも塗膜外観を
低下するようなことなく、光重合性組成物の密着性を高
めた塗装をおこなうことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体−気体系の表面エネルギーγSV、固体−液
体系の表面エネルギーγSL、液体−気体系の表面エネル
ギーγLVの関係を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 肥田 敬治 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗装物に上塗り塗料を塗布してプレヒ
    ートすることによって上塗り塗料を半硬化させ、次にこ
    の上に光重合性組成物を塗布し、光照射して光重合性組
    成物を光硬化させた後に、加熱して上塗り塗料を完全硬
    化させることを特徴とする光重合性組成物の塗装方法。
  2. 【請求項2】 上塗り塗料の塗膜の表面に滴下した液滴
    の接触角から求められるγ値において、液滴の滴下から
    15分経過後のγ値に対する液滴の滴下直後のγ値の比
    の百分率が129以上になるように、上塗り塗料のプレ
    ヒートを調整することを特徴とする請求項1に記載の光
    重合性組成物の塗装方法。
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JP2005305383A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Dainippon Ink & Chem Inc ハードコートフィルムの作成方法

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