JPH07908A - 薄膜の除去方法 - Google Patents

薄膜の除去方法

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JPH07908A
JPH07908A JP16651293A JP16651293A JPH07908A JP H07908 A JPH07908 A JP H07908A JP 16651293 A JP16651293 A JP 16651293A JP 16651293 A JP16651293 A JP 16651293A JP H07908 A JPH07908 A JP H07908A
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JP
Japan
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thin film
water
substrate
soluble substance
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP16651293A
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English (en)
Inventor
Kiyoshi Matsumoto
松本  潔
Yasuo Hayashi
泰夫 林
Satoshi Takeda
諭司 竹田
Makoto Noshiro
誠 能代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】薄膜を除去すべき部分の基体表面に予め水溶性
物質被膜を形成し、次いで基体面に薄膜を形成した後、
この薄膜付き基体を水洗することにより水溶性物質被膜
を除去し、これによって除去すべき部分の薄膜の除去方
法。 【効果】従来のレジストと異なり、乾燥のみで焼成が不
要となる、剥離の際ブラッシングが不要となり、ブラシ
傷等の欠陥の発生もない、残った薄膜の端部が持ち上る
スパイク現象が生じない等の効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶性物質を基体に塗付
することによりその上に形成された薄膜を水洗により除
去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基体上の薄膜の除去方法としては、粘結
剤、フィラーとして、金属酸化物および有機溶媒等を含
むレジストインクを印刷後、薄膜をコーティングした
後、レジストインクと共に薄膜を除去するいわゆるリフ
トオフ法は特開昭49−113573公報、特開昭52
−36495号公報、特開平4−66501公報等に開
示されており、工業上有用な方法として知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしこれらのリフト
オフ法は、1)粘結剤にブチルカルビノールアセテー
ト、エチルセルロース等の有機物を用いることから焼成
が必要である、2)溶剤に有機溶媒を用いることから作
業環境面、安全面の措置が必要である、3)焼成後酸化
チタン、炭酸バリウム、窒化ホウ素等の無機フィラーが
残留するため、この残留レジストを除去し薄膜をリフト
オフする工程でブラッシング等の機械的操作が必要とな
り頻雑なうえに、ブラシ傷等の欠陥が発生する、さら
に、4)残留レジストを除去して残った薄膜のパターニ
ング端が持ち上る、いわゆるスパイク現象が生じ種々の
悪影響をおよぼす、等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題の
解決をすべくなされたものであり、薄膜付き基体から除
去すべき部分の薄膜を除去する方法において、薄膜を除
去すべき部分の基体表面に予め水溶性物質を塗布し、乾
燥して水溶性物質被膜を形成し、次いで基体面に薄膜を
形成した後、この薄膜付き基体を水洗することにより水
溶性物質被膜を除去し、これによって除去すべき部分の
薄膜を除去することを特徴とする薄膜の除去方法を提供
するものである。
【0005】さらに本発明は、薄膜付き基体から本来薄
膜を形成する場所ではない部分の薄膜または薄膜物質を
除去する方法において、基体表面の本来薄膜を形成する
場所ではない部分に予め水溶性物質を塗布し、乾燥して
水溶性物質被膜を形成し、次いで基体面に薄膜を形成し
た後、この薄膜付き基体を水洗することにより水溶性物
質被膜を除去し、これによって本来薄膜を形成する場所
ではない部分に付着した薄膜または薄膜物質除去を除去
することを特徴とする薄膜または薄膜物質の除去方法を
提供するものである。
【0006】本発明において水溶性物質被膜を形成する
ために用いられる水溶性物質としては、水への溶解度が
高く易水溶性で、安価である等の一般的に望ましい性質
の他に、基体上に薄く、均一に、点在することなく、ム
ラなく覆うことができるものが好ましい。
【0007】このような被覆状態は、基体上に塗付、乾
燥した後、結晶として析出することなくアモルファス状
態となる物質により達成される。
【0008】このような物質としては共有結合性が強
く、網目構造を有する、リン酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸
塩、硫酸塩、イオウを含む無機塩、ハロゲン化物、炭酸
塩、重炭酸塩、硝酸塩、有機酸塩、以上の塩の複塩、有
機酸、単糖類および多糖類からなる群より選ばれた少な
くとも1種であることが好ましい。具体的には、トリポ
リリン酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0009】また、薄膜を所望の形状に除去するパター
ニングでは、スクリーン印刷を可能とする粘性等の性質
をもつものが望まれる。この目的には多糖類(例えばヒ
ドロキシエチルセルロース)、有機酸塩(例えばアルギ
ン酸ナトリウム)で良好な結果が得られる。
【0010】水溶性物質の塗布方法は、特に限定されな
いが、水溶液として、スプレー法、ディップ法、ロール
状の布やスポンジにしみ込ませ基体の表面に付与する方
法、はけ塗り法、スクリーン印刷法、または転写法でパ
ターン状に付与する方法等を用いることができる。
【0011】水溶性物質が塗布される基体は、特に限定
されず、ガラス、プラスチック、セラミックス、単結晶
体、金属およびこれらの表面にコーティングされたもの
からなる群より選ばれた少なくとも1種で構成されるも
の等を挙げられる。
【0012】また、除去すべき薄膜の形成方法について
は、特に限定されず、蒸着法、スパッター法、スプレー
法、ゾルゲルディップ法、CVD法、またはキャスティ
ング法等を挙げられる。
【0013】本発明の方法は、薄膜を形成する際に、回
り込み等により、本来目的とする場所でない部分、たと
えば、基体の裏面等に付着した薄膜物質の除去などにも
有用である。
【0014】
【作用】本発明において基体上に塗付された水溶性物質
は、従来多用されているリフトオフ用レジストと異な
り、フィラーを含まずそれ自体が溶解することでリフト
オフ時にブラッシング等の機械的除去操作が不要とな
り、またフィラーの残留によるスパイク現象も認められ
ない。
【0015】
【実施例】
実施例1 アルギン酸ナトリウムとトリポリリン酸ナトリウムを各
々3wt%、2wt%の濃度で含む水溶液をガラス基板
上に所望のパターンをもってスクリーン印刷し乾燥して
水溶性物質被膜を形成した。次に、550℃の温度下で
SiH4 とO2ガスを吹き付け、膜厚500ÅのSiO2
膜を形成し、引き続き560℃の温度下でガス状のS
nCl4 とH2 Oを吹き付け、膜厚2000Åの酸化ス
ズ膜を形成した。
【0016】この基板を水洗したところスクリーン印刷
により形成した水溶性物質被膜部分のSiO2 膜と酸化
スズ膜が除去された。酸化スズ膜のパターンエッジ部分
を走査型電子顕微鏡により観察したところスパイクは全
く観察されなかった。また、SiO2 膜と酸化スズ膜の
除去された部分をX線光電子分光法により分析した結
果、ガラスに由来する成分が検出され、膜が完全に除去
されたことが確認された。
【0017】実施例2 トリポリリン酸ナトリウムの0.3wt%水溶液をガラ
ス基板の片面にスプレーし乾燥して水溶性物質被膜を形
成した。次に、反対のガラス面にクロム膜をスパッター
により約1300Åの厚みで形成した。スパッター時の
基板の温度は室温であるが、スパッタープラズマからの
輻射により約100℃まで上昇する。
【0018】この基板を水洗することにより、水溶性物
質被膜が除去され、非スパッター面、即ち、トリポリリ
ン酸ナトリウムを塗付した面に通常見られる、回り込み
により付着したクロムの除去が完全に達成されたこと
が、X線光電子分光法により確認された。またスパッタ
ー面のクロム膜の光学的性質は、トリポリリン酸ナトリ
ウムをスプレーしない場合と比較して変化がなかった。
【0019】実施例3 四ホウ酸ナトリウムの3wt%水溶液をはけ塗りでガラ
ス基板の片面に塗付後乾燥して水溶性物質被膜を形成し
た。次に、反対側の面に、SnCl4 60%水溶液2リ
ットルとイソプロピルアルコール10リットルとの混合
溶液を500℃の温度下でスプレーし、約1000Åの
酸化スズ膜を形成した。
【0020】この基板を水洗したところ、通常はスプレ
ーのミストの回り込みにより、酸化スズ膜コート面の反
対側の面、即ち、四ホウ酸ナトリウムを塗付して形成し
た水溶性物質被膜面に付着した酸化スズが完全に除去さ
れたことがX線光電子分光法により確認された。この場
合、酸化スズ膜自体の電気的、光学的性質の変化は、四
ホウ酸ナトリウムを塗付しない場合と比べ変化はなかっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明の薄膜の除去方法は、除去したい
薄膜と基体との間に、易水溶性物質被膜を介在させ、水
洗により易水溶性物質被膜と共に薄膜を除去する方法で
あり、以下のような効果を有する。
【0022】パターニング形成用のレジストとして用い
る場合には、無機フィラー、粘結剤、有機溶媒等からな
る従来のレジストと異なり、乾燥のみで焼成が不要とな
る、また、剥離の際ブラッシングが不要となり、したが
ってブラシ傷等の欠陥の発生もない、さらに、残った薄
膜の端部が持ち上るスパイク現象が生じない等の効果を
有する。また、上述の如き優れた効果により、蒸着、ス
パッター、スプレー、CVD等の薄膜形成工程中で発生
する、回り込みにより付着した薄膜物質の除去を極めて
簡便、低コストで行うことも可能となる。
フロントページの続き (72)発明者 能代 誠 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町松原1160番 地 エイ・ジー・テクノロジー株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜付き基体から除去すべき部分の薄膜を
    除去する方法において、薄膜を除去すべき部分の基体表
    面に予め水溶性物質を塗布し、乾燥して水溶性物質被膜
    を形成し、次いで基体面に薄膜を形成した後、この薄膜
    付き基体を水洗することにより水溶性物質被膜を除去
    し、これによって除去すべき部分の薄膜を除去すること
    を特徴とする薄膜の除去方法。
  2. 【請求項2】薄膜付き基体から本来薄膜を形成する場所
    ではない部分の薄膜または薄膜物質を除去する方法にお
    いて、基体表面の本来薄膜を形成する場所ではない部分
    に予め水溶性物質を塗布し、乾燥して水溶性物質被膜を
    形成し、次いで基体面に薄膜を形成した後、この薄膜付
    き基体を水洗することにより水溶性物質被膜を除去し、
    これによって本来薄膜を形成する場所ではない部分に付
    着した薄膜または薄膜物質除去を除去することを特徴と
    する薄膜または薄膜物質の除去方法。
  3. 【請求項3】前記水溶性物質が、アモルファス状態の水
    溶性物質被膜を形成する水溶性物質であることを特徴と
    する請求項1または2記載の除去方法。
  4. 【請求項4】前記水溶性物質が、リン酸塩、ホウ酸塩、
    ケイ酸塩、硫酸塩、イオウを含む無機塩、ハロゲン化
    物、炭酸塩、重炭酸塩、硝酸塩、有機酸塩、以上の塩の
    複塩、有機酸、単糖類および多糖類からなる群より選ば
    れた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜
    3いずれか1項記載の除去方法。
  5. 【請求項5】前記基体が、ガラス、プラスチック、セラ
    ミックス、単結晶体、金属およびこれらの表面にコーテ
    ィングされたものからなる群より選ばれた少なくとも1
    種で構成されるものであることを特徴とする請求項1〜
    4いずれか1項記載の除去方法。
  6. 【請求項6】前記の除去すべき薄膜が、蒸着法、スパッ
    ター法、スプレー法、ゾルゲルディップ法、CVD法、
    またはキャスティング法により形成されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の除去方
    法。
  7. 【請求項7】前記水溶性物質が、水溶液として、スプレ
    ー法、ディップ法、ロール状の布やスポンジにしみ込ま
    せ基体の表面に付与する方法、はけ塗り法、スクリーン
    印刷法、または転写法でパターン状に付与する方法によ
    り塗布されたことを特徴とする請求項1〜6いずれか1
    項記載の除去方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006198452A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Sai Kobo Kk 内外装用ボードの製造方法及び内外装用ボード
KR20110137564A (ko) * 2010-06-17 2011-12-23 삼성테크윈 주식회사 그래핀의 전사 방법
JP2013157343A (ja) * 2012-01-26 2013-08-15 Tokyo Seimitsu Co Ltd ウェーハ処理方法及びシステム

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