JPH079021U - ハーネスカバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 外形を必要最小限に小さくでき、ロック部の
破損やワイヤハーネスの噛み込みの危険性がなく、ショ
ック等で外れにくいハーネスカバーを提供すること。 【構成】 ヒューズボックス等の電気接続箱（５）のワ
イヤハーネス配置面（５ａ）に本体側ボス部（５ｂ）を
設ける。ハーネスカバー（７）に本体側ボス部に嵌入又
は外嵌可能なカバー側ボス部（７ｂ）を設ける。本体側
ボス部とカバー側ボス部の内部にそれぞれロック爪を設
ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ヒューズボックス、リレーボックス、ジャンクションボックス等の 電気接続箱に接続されるワイヤハーネスを覆うハーネスカバーに関するものであ り、特に、自動車等に搭載される電気接続箱において、輸送中の破損、ワイヤハ ーネスの噛み込み等の防止を図るものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４に示すように、自動車に搭載される上記ヒューズボックス、リレーボック ス、ジャンクションボックス等の電気接続箱１に接続するワイヤハーネス２は、 金属製のボディー（図示せず）と対向するヒューズボックス１の裏面１ａに配置 されることが多い。そのため、従来より、ワイヤハーネス２とボディーのこすれ を防止するためワイヤハーネス２を覆うハーネスカバー３を電気接続箱１に取付 けている。

【０００３】 上記ハーネスカバー３の両側部には、ロック穴３ａ，…，３ａを設けており、 ハーネスカバー３は、このロック穴３ａ，…，３ａを電気接続箱１に設けたロッ ク突起１ｃ，…，１ｃ係合することにより電気接続箱１に固定される。このよう に、ロック穴３ａとロック突起１ｃによりハーネスカバー３を固定する場合、電 気接続箱１内部の防水性を確保するために、ロック突起１ｃは必ず電気接続箱の 両側部１ｂ，…，１ｂに設ける必要がある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、ヒューズボックス１の両側部１ｂロック爪１ｃを設けた場合、 それに伴って、ハーネスカバー３のロック穴３ａも両側部に設ける必要があるた め、ハーネスカバー３は、ワイヤハーネス２を覆うのに必要な面積以上に大きく なり、材料費や成形金型費が高くなる。

【０００５】 また、ヒューズボックス１の各ロック爪１ｃ及びハーネスカバー３の各ロック 穴３ａが両側部に位置することから、組付け前の輸送時に破損する危険性が大き い。さらに、各ロック爪１ｃ及びロック穴３ａが外部に露出しているから、組付 け時にワイヤハーネス２を噛み込む危険性が大きく、しかも、いったんハーネス カバー３を電気接続箱１に取付けた後に、ショック等でロック爪１ｃとロック穴 ３ａの係合が外れることもある。

【０００６】 本考案は上記問題を解消するためになされたもので、外形を必要最小限に小さ くでき、ロック部の破損やワイヤハーネスの噛み込みの危険性がなく、ショック 等で外れにくいハーネスカバーを提供すること等を目的としてなされたものであ る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、電気接続箱に接続するワイヤハーネス を覆うハーネスカバーにおいて、上記電気接続箱のワイヤハーネス配置面に筒状 の本体側ボス部を突設し、該本体側ボス部の内部にロック爪を形成する一方、上 記ハーネスカバーに、上記電気接続箱のワイヤハーネス配置面と対向して上記本 体側ボス部に嵌入又は外嵌可能な筒状のカバー側ボス部を突設し、該カバー側ボ ス部の内部に、カバー側ボス部を本体側ボス部に嵌入又は外嵌したときに上記本 体側ボス部のロック爪に係合するロック爪を形成していることを特徴とするハー ネスカバーを提供するものである。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、ヒューズボックス等のワイヤハーネス配置面（裏面若しくは 表面）に設けた本体側ボス部に、ハーネスカバーに設けたカバー側ボス部を嵌入 又は外嵌して、本体側ボス部のロック爪にカバー側ボス部のロック爪を係合する 。これにより、ヒューズボックス等の電気接続箱とハーネスカバーの各ロック爪 を両側部に設ける必要がなくなるので、ハーネスカバーの面積はワイヤハーネス を覆うのに必要な最小限の面積まで小さくでき、材料費や成形金型費が安くなる 。

【０００９】 また、ヒューズボックス等とハーネスカバーの各ロック爪は、各ボス部の内部 に形成しているため、各ボス部が各ロック爪の破損及び噛み込み防止壁として機 能し、組付け前の輸送時に破損する危険性や組付け時にワイヤハーネスを噛み込 む危険性がなくなり、しかも、ショック等でロック爪の係合が外れることがない 。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案を図示の実施例により詳細に説明する。 図１及び図２に示すように、金属製の自動車のボディーと対向するヒューズボ ックス５の裏面（ワイヤハーネス配置面５ａ）にワイヤハーネス６を配置し、こ のワイヤハーネス配置面５ａにワイヤハーネス６を覆うハーネスカバー７を設け ている。

【００１１】 上記ワイヤハーネス配置面５ａの適所には、大径な筒状の本体側ボス部５ｂ， …，５ｂを一体的に設けている。一方、上記ハーネスカバー７は、ワイヤハーネ ス６を覆うために必要な最小限の面積に設定しており、ハーネスカバー７の裏面 ７ａには、上記ヒューズボックス５の本体側ボス部５ｂにそれぞれ嵌入可能な小 径な筒状のカバー側ボス部７ｂ，…，７ｂを一体的に設けている。

【００１２】 図３（Ａ），（Ｂ）に詳細に示すように、上記ヒューズボックス５の各本体側 ボス部５ｂの内部には、上記ワイヤハーネス配置面５ａから上方へ立ち上がった ロック爪５ｃを一体的に形成すると共に、上記ハーネスカバー７の各カバー側ボ ス部７ｂの内部には、下端部から上方へ立ち上がったロック爪７ｃを一体的に形 成しており、上記ヒューズボックス５の本体側ボス部５ｂにハーネスカバー７の カバー側ボス部７ｂを嵌入したとき、カバー側ボス部７ｂのロック爪７ｃが本体 側ボス部５ｂのロック爪５ｃに係合してロックされる。なお、上記ヒューズボッ クス５にハーネスカバー７を係合ロックした後に、ハーネスカバー７を取外す必 要が生じた場合には、ハーネスカバー７のカバー側ボス部７ｂに外方から治具を 挿入して、ロック爪７ｃをロック爪５ｃから外すことができる。

【００１３】 本実施例では、ヒューズボックス５のワイヤハーネス配置面５ａとハーネスカ バー７の裏面７ａとにロック爪５ｃ，７ｃを設けているため、従来のように両側 部にロックのための機構を設ける必要がなく、ハーネスカバー７の面積をワイヤ ハーネス６を覆うために必要な最小限の面積に低減することができ、ハーネスカ バー７の材料費や成形金型費が安くなる。

【００１４】 また、ヒューズボックス５とハーネスカバー７の組付け前の輸送時には、上記 各ボス部５ｂ，７ｂが各ロック爪５ｃ，７ｃの破損防止壁として機能するため、 各ロック爪５ｃ，７ｃが破損する危険性がなくなる。

【００１５】 同様に、ヒューズボックス５とハーネスカバー７の組付け時には、上記各ボス ５ｂ，７ｂ部がワイヤハーネス６の噛み込み防止壁として機能するので、ワイヤ ハーネス６が各ロック爪５ｃ，７ｃに噛み込まれる危険性もなくなる。

【００１６】 さらに、ハーネスカバー７をヒューズボックス５に取付けた後は、上記各ボス 部５ｂ，７ｂが各ロック爪５ｃ，７ｃのショック防止壁としても機能するので、 各ロック爪５ｃ，７ｃがショック等で外れにくくなる。

【００１７】 なお、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能であ り、例えば、上記実施例のハーネスカバーはヒューズボックスに取付けているが 、本考案のハーネスカバーは、リレーボックス、ジャンクションボックス等のそ の他の電気接続箱にも適用することができる。また、上記実施例では、本体側ボ ス部を大径、カバー側ボス部を小径とし、カバー側ボス部を本体側ボス部に嵌入 する構成としているが、カバー側ボス部を大径としてカバー側ボス部を本体側ボ ス部に外嵌する構成としてもよい。

【００１８】

【考案の効果】

以上の説明より明らかなように、本考案のハーネスカバーは、電気接続箱のハ ーネス配置面に設けた本体側ボス部に、ハーネスカバーに設けたカバー側ボス部 を嵌入して、本体側ボス部内部のロック爪にカバー側ボス部内部のロック爪を係 合するようにしているため、電気接続箱とハーネスカバーの各ロック爪を両側面 に設ける必要がなくなるので、ハーネスカバーの面積をワイヤハーネスを覆うた めに必要な最小限の面積まで小さくでき、材料費や成形金型費が安くなる。また 、ヒューズボックス等とハーネスカバーの各ロック爪は、各ボスの内部に形成し ているため、各ボスが各ロック爪の破損及び噛み込み防止壁として機能し、組付 け前の輸送時に破損する危険性や組付け時にワイヤハーネスを噛み込む危険性が なくなり、しかも、ショック等でロック部が外れにくくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案のハーネスカバーとヒューズボックス
の斜視図である。

【図２】 ヒューズボックスにハーネスカバーを組付け
た平面図である。

【図３】 本体側ボス部にカバー側ボス部を嵌入したと
きの断面図であり、（Ａ）は（Ｂ）のＢ−Ｂ線断面図、
（Ｂ）は（Ａ）のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】 従来のハーネスカバーとヒューズボックスの
斜視図である。

【符号の説明】

５ ヒューズボックス ５ａ ワイヤハーネス配置面 ５ｂ 本体側ボス部 ５ｃ ロック爪 ６ ワイヤハーネス ７ ハーネスカバー ７ａ 裏面 ７ｂ カバー側ボス部 ７ｃ ロック爪

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 電気接続箱に接続するワイヤハーネスを
   覆うハーネスカバーにおいて、 上記電気接続箱のワイヤハーネス配置面に筒状の本体側
   ボス部を突設し、該本体側ボス部の内部にロック爪を形
   成する一方、 上記ハーネスカバーに、上記電気接続箱のワイヤハーネ
   ス配置面と対向して上記本体側ボス部に嵌入又は外嵌可
   能な筒状のカバー側ボス部を突設し、該カバー側ボス部
   の内部に、カバー側ボス部を本体側ボス部に嵌入又は外
   嵌したときに上記本体側ボス部のロック爪に係合するロ
   ック爪を形成していることを特徴とするハーネスカバ
   ー。