JPH0790073A - ランプ用レンズ - Google Patents
ランプ用レンズInfo
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- JPH0790073A JPH0790073A JP23797093A JP23797093A JPH0790073A JP H0790073 A JPH0790073 A JP H0790073A JP 23797093 A JP23797093 A JP 23797093A JP 23797093 A JP23797093 A JP 23797093A JP H0790073 A JPH0790073 A JP H0790073A
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- Japan
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- hydroxyphenyl
- polycarbonate resin
- integer
- bis
- lamp lens
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 特に自動車等のヘッドランプ用レンズに有用
な耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂製ランプ用レン
ズを提供する。 【構成】 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、カーボネート
前駆物質及び末端停止剤として下記一般式[1] [式中、Rは炭素原子数1〜10のエーテル基が含まれ
ていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭素原子数1〜
10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子、mは4〜2
0の整数、nは1〜100の整数、pは0〜4の整数で
ある。]で表される化合物を反応させて得られるポリカ
ーボネート樹脂よりなるランプ用レンズ。
な耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂製ランプ用レン
ズを提供する。 【構成】 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、カーボネート
前駆物質及び末端停止剤として下記一般式[1] [式中、Rは炭素原子数1〜10のエーテル基が含まれ
ていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭素原子数1〜
10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子、mは4〜2
0の整数、nは1〜100の整数、pは0〜4の整数で
ある。]で表される化合物を反応させて得られるポリカ
ーボネート樹脂よりなるランプ用レンズ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネート樹脂
製ランプ用レンズに関するものである。更に詳しくは、
特に自動車等のヘッドランプ用レンズに有用な耐熱性に
優れたポリカーボネート樹脂製ランプ用レンズに関する
ものである。
製ランプ用レンズに関するものである。更に詳しくは、
特に自動車等のヘッドランプ用レンズに有用な耐熱性に
優れたポリカーボネート樹脂製ランプ用レンズに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のヘッドランプ用レンズに
はガラスが用いられてきた。しかしながら、ガラスは重
く且つ耐衝撃性に劣る。これらの点で優れる2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェ
ノールA)からのポリカーボネート樹脂が用いられるよ
うになってきた。最近ではエネルギー効率の面から自動
車の軽量化が促進され、ランプ用レンズもより光源近く
に設計されるようになっており、従来のポリカーボネー
ト樹脂の耐熱性を更に向上させる必要が生じている。
はガラスが用いられてきた。しかしながら、ガラスは重
く且つ耐衝撃性に劣る。これらの点で優れる2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェ
ノールA)からのポリカーボネート樹脂が用いられるよ
うになってきた。最近ではエネルギー効率の面から自動
車の軽量化が促進され、ランプ用レンズもより光源近く
に設計されるようになっており、従来のポリカーボネー
ト樹脂の耐熱性を更に向上させる必要が生じている。
【0003】ポリカーボネート樹脂の耐熱性を向上させ
る方法が種々提案されており、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンとカーボネート前駆物質を反応させて得られるポリ
カーボネート樹脂が優れた耐熱性を有することも知られ
ている。しかしながら、このポリカーボネート樹脂を射
出成形、押出成形又は圧縮成形しようとしても、溶融粘
度が高過ぎて成形できないという問題があった。この成
形性を改善するために他の二価フェノールや脂肪族ジカ
ルボン酸を共重合する方法が提案されている(特開平4
−233936号公報、特開平4−248833号公
報)。しかしながら、これらの方法では得られるポリカ
ーボネート樹脂の優れた耐熱性が低下するようになり、
満足し得るものではない。
る方法が種々提案されており、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンとカーボネート前駆物質を反応させて得られるポリ
カーボネート樹脂が優れた耐熱性を有することも知られ
ている。しかしながら、このポリカーボネート樹脂を射
出成形、押出成形又は圧縮成形しようとしても、溶融粘
度が高過ぎて成形できないという問題があった。この成
形性を改善するために他の二価フェノールや脂肪族ジカ
ルボン酸を共重合する方法が提案されている(特開平4
−233936号公報、特開平4−248833号公
報)。しかしながら、これらの方法では得られるポリカ
ーボネート樹脂の優れた耐熱性が低下するようになり、
満足し得るものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
自動車等のヘッドランプ用レンズに有用な耐熱性に優れ
たポリカーボネート樹脂製ランプ用レンズを提供するこ
とである。
自動車等のヘッドランプ用レンズに有用な耐熱性に優れ
たポリカーボネート樹脂製ランプ用レンズを提供するこ
とである。
【0005】本発明者は、上記目的を達成せんとして、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサンから実用性のあるポリカー
ボネート樹脂を製造せんとして鋭意検討を重ねた結果、
特定の構造を有する一価フェノールを末端停止剤として
用いることによって、上記ポリカーボネート樹脂の優れ
た耐熱性、透明性、機械物性を保持しつつ成形性を大き
く改善し得ることを見出した。本発明はこの知見に基づ
き完成したものである。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサンから実用性のあるポリカー
ボネート樹脂を製造せんとして鋭意検討を重ねた結果、
特定の構造を有する一価フェノールを末端停止剤として
用いることによって、上記ポリカーボネート樹脂の優れ
た耐熱性、透明性、機械物性を保持しつつ成形性を大き
く改善し得ることを見出した。本発明はこの知見に基づ
き完成したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサンを主とする二価フェノール、カーボネー
ト前駆物質及び末端停止剤を反応させて得られるポリカ
ーボネート樹脂よりなり、該末端停止剤の少くとも45
モル%が下記一般式[1]
(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサンを主とする二価フェノール、カーボネー
ト前駆物質及び末端停止剤を反応させて得られるポリカ
ーボネート樹脂よりなり、該末端停止剤の少くとも45
モル%が下記一般式[1]
【0007】
【化2】
【0008】[式中、Rは炭素原子数1〜10のエーテ
ル基が含まれていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭
素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原
子、mは4〜20の整数、nは1〜100の整数、pは
0〜4の整数である。]で表される置換又は非置換ヒド
ロキシアラルキルアルコールとラクトンの反応生成物で
あるポリカーボネート樹脂よりなるランプ用レンズに係
るものである。
ル基が含まれていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭
素原子数1〜10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原
子、mは4〜20の整数、nは1〜100の整数、pは
0〜4の整数である。]で表される置換又は非置換ヒド
ロキシアラルキルアルコールとラクトンの反応生成物で
あるポリカーボネート樹脂よりなるランプ用レンズに係
るものである。
【0009】本発明で用いる前記一般式[1]で表され
る末端停止剤は、置換又は非置換ヒドロキシアラルキル
アルコールとラクトンを適当な割合で混合して加熱する
ことによりアルコール基とラクトンの反応及びラクトン
の開環重合反応により製造され、ラクトンの重合度はラ
クトンとヒドロキシアラルキルアルコールとのモル比を
調節することによって任意にコントロールすることがで
きる。ラクトンの重合度があまりに大きくなるとフェノ
ールとの反応性が低下するようになるので、ラクトンの
重合度は1〜100が適当である。
る末端停止剤は、置換又は非置換ヒドロキシアラルキル
アルコールとラクトンを適当な割合で混合して加熱する
ことによりアルコール基とラクトンの反応及びラクトン
の開環重合反応により製造され、ラクトンの重合度はラ
クトンとヒドロキシアラルキルアルコールとのモル比を
調節することによって任意にコントロールすることがで
きる。ラクトンの重合度があまりに大きくなるとフェノ
ールとの反応性が低下するようになるので、ラクトンの
重合度は1〜100が適当である。
【0010】上記末端停止剤を与える置換又は非置換ヒ
ドロキシアラルキルアルコールとしては、例えば2−ヒ
ドロキシベンジルアルコール、3−ヒドロキシベンジル
アルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、2−
ブロモ−5−ヒドロキシベンジルアルコール、3−クロ
ロ−4−ヒドロキシベンジルアルコール、3−ヒドロキ
シ−α−メチルベンジルアルコール、4−ヒドロキシ−
α−メチルベンジルアルコール、2−(2−ヒドロキシ
フェニル)エタノール、2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタノール、2−メチル−4−ヒドロキシフェニル
ベンジルアルコール、2−メチル−6−ヒドロキシフェ
ニルベンジルアルコール、2−ヒドロキシ−3−メチル
フェニルベンジルアルコール、2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニルベンジルアルコール、1−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパノール−2、3−(2−ヒドロキシ
フェニル)プロパノール、3−(3−ヒドロキシフェニ
ル)プロパノール、2−ヒドロキシ−5−エチルベンジ
ルアルコール、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−
α−メチルベンジルアルコール、4−(2−ヒドロキシ
フェニル)ブタノール−2、3−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)プロパノール、5−(2−ヒドロキ
シフェニル)ペンタノール、4−(2−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタノール−2、4−(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)ブタノール−2、3−(2
−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ブタノール、6−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサノール−2、4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサノール−3等があげ
られる。
ドロキシアラルキルアルコールとしては、例えば2−ヒ
ドロキシベンジルアルコール、3−ヒドロキシベンジル
アルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、2−
ブロモ−5−ヒドロキシベンジルアルコール、3−クロ
ロ−4−ヒドロキシベンジルアルコール、3−ヒドロキ
シ−α−メチルベンジルアルコール、4−ヒドロキシ−
α−メチルベンジルアルコール、2−(2−ヒドロキシ
フェニル)エタノール、2−(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタノール、2−メチル−4−ヒドロキシフェニル
ベンジルアルコール、2−メチル−6−ヒドロキシフェ
ニルベンジルアルコール、2−ヒドロキシ−3−メチル
フェニルベンジルアルコール、2−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニルベンジルアルコール、1−(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパノール−2、3−(2−ヒドロキシ
フェニル)プロパノール、3−(3−ヒドロキシフェニ
ル)プロパノール、2−ヒドロキシ−5−エチルベンジ
ルアルコール、3−メチル−4−ヒドロキシフェニル−
α−メチルベンジルアルコール、4−(2−ヒドロキシ
フェニル)ブタノール−2、3−(2−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)プロパノール、5−(2−ヒドロキ
シフェニル)ペンタノール、4−(2−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタノール−2、4−(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)ブタノール−2、3−(2
−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ブタノール、6−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサノール−2、4−
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサノール−3等があげ
られる。
【0011】ラクトンは炭素数5〜21のラクトンであ
り、ラクトン環を形成する炭素原子には低級アルキル基
が置換していてもよい。かかるラクトンとしては例えば
δ−バレロラクトン、7−ヒドロキシヘプタン酸ラクト
ン、8−ヒドロキシオクタン酸ラクトン、13−ヒドロ
キシトリデカン酸ラクトン、15−ヒドロキシペンタデ
カン酸ラクトン、17−ヒドロキシヘプタデカン酸ラク
トン、モノメチル−δ−バレロラクトン、モノエチル−
δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、モノメチル
−ε−カプロラクトン、モノエチル−ε−カプロラクト
ン等があげられる。特にδ−バレロラクトン及びε−カ
プロラクトンが好ましい。
り、ラクトン環を形成する炭素原子には低級アルキル基
が置換していてもよい。かかるラクトンとしては例えば
δ−バレロラクトン、7−ヒドロキシヘプタン酸ラクト
ン、8−ヒドロキシオクタン酸ラクトン、13−ヒドロ
キシトリデカン酸ラクトン、15−ヒドロキシペンタデ
カン酸ラクトン、17−ヒドロキシヘプタデカン酸ラク
トン、モノメチル−δ−バレロラクトン、モノエチル−
δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、モノメチル
−ε−カプロラクトン、モノエチル−ε−カプロラクト
ン等があげられる。特にδ−バレロラクトン及びε−カ
プロラクトンが好ましい。
【0012】前記一般式[1]で表される末端停止剤の
使用量は、末端停止剤の全使用量の45モル%以上であ
ることが必要であり、55モル%未満の量で他の末端停
止剤例えばフェノール、 p−tert−ブチルフェノール、
p−クミルフェノール、イソオクチルフェノール等の単
官能フェノール類が使用される。上記末端停止剤の使用
量が45モル%未満では得られるポリカーボネート樹脂
の成形性を大きく改善し難くなる。その最適使用量は、
目的とするポリカーボネート樹脂の成形性や耐熱性を勘
案して適宜決定すればよい。
使用量は、末端停止剤の全使用量の45モル%以上であ
ることが必要であり、55モル%未満の量で他の末端停
止剤例えばフェノール、 p−tert−ブチルフェノール、
p−クミルフェノール、イソオクチルフェノール等の単
官能フェノール類が使用される。上記末端停止剤の使用
量が45モル%未満では得られるポリカーボネート樹脂
の成形性を大きく改善し難くなる。その最適使用量は、
目的とするポリカーボネート樹脂の成形性や耐熱性を勘
案して適宜決定すればよい。
【0013】本発明で用いる1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ンは、その合成時に副生する不純物を極力除去した9
9.50%以上の高純度のものが好ましい。また、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサンの一部を本発明の主旨を逸脱し
ない範囲で(通常40モル%以下)他の二価フェノール
で置換えてもよい。他の二価フェノールとしては、例え
ば4,4−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、ビスフェノールA、2,
2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホキシ
ド、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,
3−ジメチル−4,4−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド等が挙げられる。これらは単独で用いても、二種以
上併用してもよい。なかでもビスフェノールAが好まし
い。
キシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ンは、その合成時に副生する不純物を極力除去した9
9.50%以上の高純度のものが好ましい。また、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−ト
リメチルシクロヘキサンの一部を本発明の主旨を逸脱し
ない範囲で(通常40モル%以下)他の二価フェノール
で置換えてもよい。他の二価フェノールとしては、例え
ば4,4−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、ビスフェノールA、2,
2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホキシ
ド、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,
3−ジメチル−4,4−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド等が挙げられる。これらは単独で用いても、二種以
上併用してもよい。なかでもビスフェノールAが好まし
い。
【0014】本発明で用いるカーボネート前駆物質とし
ては例えばホスゲン、ホスゲンダイマー、ホスゲントリ
マー、上記二価フェノール類のビスクロロホーメート等
があげられ、なかでもホスゲンが好ましい。
ては例えばホスゲン、ホスゲンダイマー、ホスゲントリ
マー、上記二価フェノール類のビスクロロホーメート等
があげられ、なかでもホスゲンが好ましい。
【0015】1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、カーボネー
ト前駆物質及び上記一般式[1]で表される末端停止剤
からポリカーボネート樹脂を製造するには、通常ポリカ
ーボネート樹脂の製造に用いる二価フェノールとホスゲ
ンとの界面重合法による。この方法は、通常酸結合剤及
び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物、ピリジン等が用いられる。溶媒としては例えば
塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
が用いられる。また、反応促進のために例えば第三級ア
ミン、第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることがで
きる。また、予め脱気した溶媒を用い、且つ水溶液には
少量のハイドロサルファイト等の酸化防止剤を添加し、
窒素ガス雰囲気中でホスゲン化してもよい。他の二価フ
ェノール類を共重合するには、全二価フェノール類を同
時に用いるか、別々に合成したオリゴマーを混合して重
合する等の通常の方法を用いることができる。反応温度
は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応中の
pH は通常10以上に保つのが好ましい。
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、カーボネー
ト前駆物質及び上記一般式[1]で表される末端停止剤
からポリカーボネート樹脂を製造するには、通常ポリカ
ーボネート樹脂の製造に用いる二価フェノールとホスゲ
ンとの界面重合法による。この方法は、通常酸結合剤及
び溶媒の存在下に反応を行う。酸結合剤としては例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物、ピリジン等が用いられる。溶媒としては例えば
塩化メチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
が用いられる。また、反応促進のために例えば第三級ア
ミン、第四級アンモニウム塩等の触媒を用いることがで
きる。また、予め脱気した溶媒を用い、且つ水溶液には
少量のハイドロサルファイト等の酸化防止剤を添加し、
窒素ガス雰囲気中でホスゲン化してもよい。他の二価フ
ェノール類を共重合するには、全二価フェノール類を同
時に用いるか、別々に合成したオリゴマーを混合して重
合する等の通常の方法を用いることができる。反応温度
は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時間、反応中の
pH は通常10以上に保つのが好ましい。
【0016】かくして得られるポリカーボネート樹脂の
分子量は、あまりに低いと得られる成形品が脆くて実用
性がなくなり、あまりに高いと流動性が悪く成形不良を
生じ光学的に良好な成形品が得られ難くなるので、溶媒
として塩化メチレンを用い、0.7 g/100ml濃度で
20℃で測定した比粘度が0.161〜0.625のも
のが好ましく、0.224〜0.538のものが特に好
ましい。
分子量は、あまりに低いと得られる成形品が脆くて実用
性がなくなり、あまりに高いと流動性が悪く成形不良を
生じ光学的に良好な成形品が得られ難くなるので、溶媒
として塩化メチレンを用い、0.7 g/100ml濃度で
20℃で測定した比粘度が0.161〜0.625のも
のが好ましく、0.224〜0.538のものが特に好
ましい。
【0017】本発明のランプ用レンズは射出成形、圧縮
成形、押出成形等各種の成形方法により成形されるが、
射出成形法が最も簡便な方法である。射出成形加工温度
は250〜350℃が好ましい。なお、ポリカーボネー
ト樹脂には例えば安定剤、耐候剤、帯電防止剤、離型
剤、染顔料等を透明性を損なわない範囲で添加すること
ができる。
成形、押出成形等各種の成形方法により成形されるが、
射出成形法が最も簡便な方法である。射出成形加工温度
は250〜350℃が好ましい。なお、ポリカーボネー
ト樹脂には例えば安定剤、耐候剤、帯電防止剤、離型
剤、染顔料等を透明性を損なわない範囲で添加すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に説明す
る。なお、実施例において部及び%は重量部及び重量%
であり、比粘度は塩化メチレンを溶媒として0.7 g/
100mlの濃度で20℃で測定し、ガラス転移温度はデ
ュポ社製ンDSC 910型を用いて測定し、全光線透過率
は日本電色(株)製シグマ80型を用いて測定し、溶融
流動性(MFR)はJIS K 7210に準拠して東洋精機
(株)製セミオートメルトインデクサーを用いて測定し
た。
る。なお、実施例において部及び%は重量部及び重量%
であり、比粘度は塩化メチレンを溶媒として0.7 g/
100mlの濃度で20℃で測定し、ガラス転移温度はデ
ュポ社製ンDSC 910型を用いて測定し、全光線透過率
は日本電色(株)製シグマ80型を用いて測定し、溶融
流動性(MFR)はJIS K 7210に準拠して東洋精機
(株)製セミオートメルトインデクサーを用いて測定し
た。
【0019】
【実施例1】ホスゲン吹込管及び還流冷却器付き反応槽
に純水17,800部及び48.5%水酸化ナトリウム
水溶液3,732部を仕込み、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン3,131部を溶解した後、塩化メチレン11,1
10部を加え、激しく撹拌しながら20℃でホスゲン
1,200部を約40分を要して吹込み反応させた。次
いで内温を30℃に上げて3−ヒドロキシベンジルアル
コールとε−カプロラクトンとの反応物(モル比1/
5)420.6部を加えて乳化させた後、トリエチルア
ミン3.5部を加えて2時間撹拌を続けて反応を終了し
た。反応終了後有機相を分離し、塩化メチレンで希釈し
て水洗した後、塩酸にて中和し、水洗を繰返して水相の
導電率が純水と略等しくなったところで有機相を分離
し、塩化メチレンを蒸発しながら粉砕してパウダーを得
た(収率99.5%)。このパウダーの比粘度は0.3
39、ガラス転移温度は175℃、 MFR(280℃)は
2.0であった。このパウダーにトリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイトを0.03%、イルガノックス107
6を0.05%、ステアリン酸モノグリセリドを0.2
%加えて280℃で溶融押出してペレット化した後40
mmφ、1mm厚みの試験片に射出成形した。この試験片の
全光線透過率は89%であった。
に純水17,800部及び48.5%水酸化ナトリウム
水溶液3,732部を仕込み、1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン3,131部を溶解した後、塩化メチレン11,1
10部を加え、激しく撹拌しながら20℃でホスゲン
1,200部を約40分を要して吹込み反応させた。次
いで内温を30℃に上げて3−ヒドロキシベンジルアル
コールとε−カプロラクトンとの反応物(モル比1/
5)420.6部を加えて乳化させた後、トリエチルア
ミン3.5部を加えて2時間撹拌を続けて反応を終了し
た。反応終了後有機相を分離し、塩化メチレンで希釈し
て水洗した後、塩酸にて中和し、水洗を繰返して水相の
導電率が純水と略等しくなったところで有機相を分離
し、塩化メチレンを蒸発しながら粉砕してパウダーを得
た(収率99.5%)。このパウダーの比粘度は0.3
39、ガラス転移温度は175℃、 MFR(280℃)は
2.0であった。このパウダーにトリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイトを0.03%、イルガノックス107
6を0.05%、ステアリン酸モノグリセリドを0.2
%加えて280℃で溶融押出してペレット化した後40
mmφ、1mm厚みの試験片に射出成形した。この試験片の
全光線透過率は89%であった。
【0020】
【実施例2】3−ヒドロキシベンジルアルコールとε−
カプロラクトンとの反応物(モル比1/5)の使用量を
350.5部にし、更に p−tert−ブチルフェノールを
15.2部用いる以外は実施例1と同様にしてパウダー
を得た(収率99%)。このパウダーの比粘度は0.2
93、ガラス転移温度は176℃、MFR は2.5であっ
た。このパウダ−に実施例1と同様の添加剤を加えて実
施例1と同様に成形して評価したところ全光線透過率は
89%であった。
カプロラクトンとの反応物(モル比1/5)の使用量を
350.5部にし、更に p−tert−ブチルフェノールを
15.2部用いる以外は実施例1と同様にしてパウダー
を得た(収率99%)。このパウダーの比粘度は0.2
93、ガラス転移温度は176℃、MFR は2.5であっ
た。このパウダ−に実施例1と同様の添加剤を加えて実
施例1と同様に成形して評価したところ全光線透過率は
89%であった。
【0021】
【実施例3】3−ヒドロキシベンジルアルコールとε−
カプロラクトンとの反応物(モル比1/5)の使用量を
350.5部にし、更に p−tert−ブチルフェノールを
30.3部用いる以外は実施例1と同様にしてパウダー
を得た(収率99%)。このパウダーの比粘度は0.2
53、ガラス転移温度は173℃、MFR は4.0であっ
た。このパウダーに実施例1と同様の添加剤を加えて実
施例1と同様に成形して評価したところ全光線透過率は
90%であった。
カプロラクトンとの反応物(モル比1/5)の使用量を
350.5部にし、更に p−tert−ブチルフェノールを
30.3部用いる以外は実施例1と同様にしてパウダー
を得た(収率99%)。このパウダーの比粘度は0.2
53、ガラス転移温度は173℃、MFR は4.0であっ
た。このパウダーに実施例1と同様の添加剤を加えて実
施例1と同様に成形して評価したところ全光線透過率は
90%であった。
【0022】
【実施例4】3−ヒドロキシベンジルアルコールとε−
カプロラクトンとの反応物(モル比1/5)の使用量を
210.3部にし、更に p−tert−ブチルフェノールを
45.5部用いる以外は実施例1と同様にしてパウダー
を得た(収率98.5%)。このパウダーの比粘度は
0.290、ガラス転移温度は180℃、MFR は2.0
であった。このパウダーに実施例1と同様の添加剤を加
えて実施例1と同様に成形して評価したところ全光線透
過率は90%であった。
カプロラクトンとの反応物(モル比1/5)の使用量を
210.3部にし、更に p−tert−ブチルフェノールを
45.5部用いる以外は実施例1と同様にしてパウダー
を得た(収率98.5%)。このパウダーの比粘度は
0.290、ガラス転移温度は180℃、MFR は2.0
であった。このパウダーに実施例1と同様の添加剤を加
えて実施例1と同様に成形して評価したところ全光線透
過率は90%であった。
【0023】
【比較例1】比粘度が0.451のビスフェノールAか
らのポリカーボネート樹脂を実施例1と同様に評価し
た。このもののガラス転移温度は150℃、MFR は8.
0であり、全光線透過率は89%であった。
らのポリカーボネート樹脂を実施例1と同様に評価し
た。このもののガラス転移温度は150℃、MFR は8.
0であり、全光線透過率は89%であった。
【0024】
【比較例2】3−ヒドロキシベンジルアルコールとε−
カプロラクトンとの反応物に代えてp−tert−ブチルフ
ェノールを90.9部用いる以外は実施例1と同様にし
てパウダーを得た(収率99.6%)。このパウダーの
比粘度は0.248、ガラス転移温度は227℃、MFR
は0.3と溶融流動性が悪かった。このパウダーを用い
て実施例1と同様に成形したところ、成形片にヤケが生
じ、全光線透過率は83%と低くなった。
カプロラクトンとの反応物に代えてp−tert−ブチルフ
ェノールを90.9部用いる以外は実施例1と同様にし
てパウダーを得た(収率99.6%)。このパウダーの
比粘度は0.248、ガラス転移温度は227℃、MFR
は0.3と溶融流動性が悪かった。このパウダーを用い
て実施例1と同様に成形したところ、成形片にヤケが生
じ、全光線透過率は83%と低くなった。
【0025】
【発明の効果】本発明のランプ用レンズは成形性に優
れ、耐熱性が高く且つ透明性にも優れているので、自動
車等のヘッドランプ用レンズに極めて好適である。
れ、耐熱性が高く且つ透明性にも優れているので、自動
車等のヘッドランプ用レンズに極めて好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】 1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを主とす
る二価フェノール、カーボネート前駆物質及び末端停止
剤を反応させて得られるポリカーボネート樹脂よりな
り、該末端停止剤の少くとも45モル%が下記一般式
[1] 【化1】 [式中、Rは炭素原子数1〜10のエーテル基が含まれ
ていてもよい脂肪族炭化水素基、R′は炭素原子数1〜
10の脂肪族炭化水素基又はハロゲン原子、mは4〜2
0の整数、nは1〜100の整数、pは0〜4の整数で
ある。]で表される置換又は非置換ヒドロキシアラルキ
ルアルコールとラクトンの反応生成物であるポリカーボ
ネート樹脂よりなるランプ用レンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23797093A JPH0790073A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | ランプ用レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23797093A JPH0790073A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | ランプ用レンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0790073A true JPH0790073A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17023172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23797093A Pending JPH0790073A (ja) | 1993-09-24 | 1993-09-24 | ランプ用レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0790073A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8729205B2 (en) | 2003-09-30 | 2014-05-20 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Flowability improver for engineering plastics, thermoplastic resin compositions containing the same and molded articles of the compositions |
-
1993
- 1993-09-24 JP JP23797093A patent/JPH0790073A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8729205B2 (en) | 2003-09-30 | 2014-05-20 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Flowability improver for engineering plastics, thermoplastic resin compositions containing the same and molded articles of the compositions |
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