JPH0789874B2 - 家畜用ペ−スト状飼料 - Google Patents

家畜用ペ−スト状飼料

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JPH0789874B2
JPH0789874B2 JP61265529A JP26552986A JPH0789874B2 JP H0789874 B2 JPH0789874 B2 JP H0789874B2 JP 61265529 A JP61265529 A JP 61265529A JP 26552986 A JP26552986 A JP 26552986A JP H0789874 B2 JPH0789874 B2 JP H0789874B2
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livestock
feed
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present
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紀一 鈴木
和延 小野
達 坪井
志郎 大塚
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ニツチク薬品工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は免疫物質を含む牛初乳および/または豚血清を
配合した家畜用ペースト状飼料に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、免疫物質を含む牛初乳あるいは豚血清を配合した
粉末状の飼料が開発され、主に牛、豚の代用乳、人工乳
として用いられている。(特公昭59−30382号公報)こ
れら飼料は家畜母乳の代替物として位置づけされ、また
その給与方法は出生後の子牛、子豚が粉末飼料をそのま
ま摂食できないため、ミルク状に溶解して与えているの
が現状である。
しかしながら、豚を例にとると実際の現場においては体
重が小さく未熟なもの、ミルクを飲めない程度衰弱して
いたりする子豚が多くおり、単にミルクにして与えるだ
けではこれら子豚に飼料を充分に摂食させることができ
ないなどの難点がある。
また、免疫物質を含む牛初乳あるいは豚血清を配合した
粉末状の飼料を用いる場合においては、ミルクを調合す
る際、60℃以上の温度のお湯で代用乳、人工乳を溶解す
ると免疫物質が失活してしまうこと、あるいは調合した
ミルクは微生物の絶好の培地であり日持ちが悪いなどの
問題が残されているのが現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記問題点を解決し、お湯に溶かす必要がなく
取り扱いが簡便でしかも保存性も良好な免疫物質を含有
する家畜用飼料を提供し、家畜の育成率改善に資するも
のである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは粉末の代用乳をお湯に溶かして給与するこ
とに替え、簡便に給与できる飼料について種々研究を重
ねた結果、免疫物質を含む牛初乳あるいは豚血清を動植
物性油脂等の飼料原料と配合しペースト状にすれば、前
記の問題点を解決することができることを見出し本発明
を完成した。
すなわち、本発明は免疫物質を含む牛初乳および/また
は豚血清を動植物性油脂、蛋白質原料および食品・飼料
添加物と配合し、ペースト状にしてなることを特徴とす
る家畜用ペースト状飼料であって、その目的とするとこ
ろはお湯に溶かすことなく、また免疫物質を失活させる
ことなく簡便に動物に給与でき、しかも保存性がよく取
り扱いが容易で、強制投与ができるペースト状の家畜用
飼料を提供し、家畜の飼育成績特に哺乳期の育成率を向
上させることにより、畜産経営に資するものである。
本発明において使用する免疫物質を含む牛初乳、豚血清
は、免疫物質が失活しない方法で得たものであればいず
れの方法で得たものでも使用できるものであり、例え
ば、濾過、抽出あるいは濃縮または凍結乾燥若しくは噴
霧乾燥したものおよびこれらの組み合わせた方法により
得たものなどが利用できる。その使用量は牛初乳、豚血
清中の免疫物質の含有量及び処理後の免疫物質の含有量
あるいは給与する対象動物等により任意に選択すること
ができるが、少ないと免疫効果が望めず、また多すぎて
もより効果を発揮させることは難しいので1〜50%の範
囲で使用するのが望ましい。
本発明に使用する動植物性油脂としては牛脂、ラード、
乳脂等の動物性油脂:大豆油、ココナッツ油、カカオ脂
等の植物性油脂などが挙げられ、飼料用あるいは食品用
いずれのグレードのものも使用できる。また、その使用
量としては良好な物質のペースト状とするため10〜70%
の範囲で使用するのが望ましい。
また、本発明に使用する蛋白質原料としては、全脂粉
乳、脱脂粉乳、ミルクカゼイン、乾燥ホエー、大豆蛋白
粉、その他などが挙げられ、また食品・飼料添加物とし
ては各種のビタミン類、ミネラル類、抗酸化剤、防腐
剤、乳化剤、フレーバー等を任意に選択し使用すること
ができる。
本発明の家畜用ペースト状飼料は免疫物質を含む牛初乳
および/または豚血清に上記したような動植物性油脂、
蛋白質原料および食品・飼料添加物等を配合し、さらに
必要に応じ適当量の水を添加しニーダーなどで混練りし
てペースト状にすればよい。またこれらペースト状にし
たものは必要に応じてさらにホモジナイズないしは摩砕
するのが望ましい。
本発明の家畜用ペースト状飼料はチューブ、壜等の容器
に充填するのが望ましく、特にチューブに入れたもの
は、押し出してその適当量を子豚などの動物に給与する
ことができるので極めて簡便に取り扱えるものである。
本発明の家畜用ペースト状飼料はチューブに入れた場
合、指先で押し出したときに流動性が少なく、押し出し
た形状が保たれる程度の物性が望ましく、この物性を保
持するためには、上記の原料の他に水および糖類、澱粉
類、プロピレングリコール、その他等保水性物質、安定
剤等を使用するのが望ましい。
本発明の家畜用ペースト状飼料は子牛、子馬、子豚等に
給与すると効果が著しいが、犬、猫などのペット動物に
も用いることができる。
〔発明の効果〕
本発明の家畜用ペースト状飼料は次のような利点があ
る。
(1)食欲不振、衰弱している幼家畜、並びに重篤症状
を呈している家畜はミルク状の飼料を給与しても自発的
にこれを摂食することは困難であるが、本発明の家畜用
ペースト状飼料を口の周辺部に塗布するか、または口蓋
上部に差し入れると、家畜は自発的に嘗めて飲み込み、
免疫物質並びに各種の栄養物が取り込まれることによ
り、体力並びに抗病性が高まるので、動物を健全な状態
に回復させることができ、更には自発的摂食行動につな
げることができる。
(2)ミルク状の飼料を常温で長期保存するためには殺
菌が必須条件であり、加熱工程において飼料中に配合さ
れている免疫物質は変形を起こし、その効果が失活して
しまうとともに経費がかかるが、本発明の家畜用ペース
ト状飼料は動植物性油脂を多量に含んでいるために免疫
物質を含んでいる牛初乳、豚血清はいわゆる油漬の状態
で、免疫物質の失活がなく、かつ保存性は常温において
も極めて良好である。
(3)ミルク状の飼料を給与する場合は最低1日1回の
調合あるいは専用の給乳機を必要とし手間並びに設備費
がかかる。これに対して本発明の家畜用ペースト状は対
象の動物を発見したとき随時指先に一定量をとり、それ
を口の周辺部に塗布するかまたは口蓋上部にいれればよ
く、給与方法が極めて簡便で、かつ特別な設備費が不要
である。
(4)本発明の家畜用ペースト状初乳は高カロリーの動
植物性油脂を多量に含んでおり、一般の代用乳、人工乳
に比べてはるかに高い栄養価があり即効性がある。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれにより制限されるものではな
い。
実施例1 免疫物質を含む牛初乳のスプレー乾燥物20部、ラード50
部、大豆油10部、カゼイン10部、麦芽エキス5部および
ビタミン・ミネラル混合物5部に若干量の水を加え、ニ
ーダーにて捏和してペースト状となし家畜用飼料を得
た。
体重750g〜800gの出生直後の未熟豚5頭について、各々
の母豚につけたままこの家畜用ペースト状飼料を1日30
gづつ3回、3日間口蓋上部に与えたところ、いずれの
未熟豚も舌をよく動かし家畜用ペースト状飼料を摂食し
た。
本処置の結果、その後の成長は同腹の無処置の未熟豚に
比較して格段に良好であった。
また上記の家畜用ペースト状飼料を生後2日目の初乳を
飲んでいない子牛(ホルスタイン種雄)に100gを口蓋上
部に塗り、給与した。その結果、給与前の子牛の血清中
のIgG濃度はマイナスであったが、給与12時間後におい
ては子牛血清中のIgG濃度はプラスに転換し、その有用
性が認められた。
実施例2 実施例1の組成のうち、免疫物質のスプレー乾燥物に代
え、豚血清から塩析分画して製造した豚血清由来の免疫
物質に置き換えて本発明の家畜用ペースト状飼料を製造
した。
この家畜用ペースト状飼料を出生6〜7日目で下痢をし
ヒネ豚となった子豚3頭に人工乳給与と並行して1日1
回50gづつ口蓋上部に7日間給与したところ、同腹の無
処置の豚に比較して増体量は著しく改善された。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】免疫物質を含む牛初乳および/または豚血
    清を動植物性油脂、蛋白質原料および食品・飼料添加物
    と配合し、ペースト状にしてなることを特徴とする家畜
    用ペースト状飼料。
JP61265529A 1986-11-10 1986-11-10 家畜用ペ−スト状飼料 Expired - Lifetime JPH0789874B2 (ja)

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JPS63119655A JPS63119655A (ja) 1988-05-24
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