JPH0789098A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JPH0789098A
JPH0789098A JP24138593A JP24138593A JPH0789098A JP H0789098 A JPH0789098 A JP H0789098A JP 24138593 A JP24138593 A JP 24138593A JP 24138593 A JP24138593 A JP 24138593A JP H0789098 A JPH0789098 A JP H0789098A
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JP
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ink
black
flow path
nozzle block
nozzles
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JP24138593A
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English (en)
Inventor
Takashi Nojima
隆司 野島
Akira Kida
朗 木田
Hideki Yamaguchi
秀樹 山口
Soichi Hiramatsu
壮一 平松
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Hitoshi Nakamura
仁志 中村
Akira Miyagawa
晃 宮川
Hideaki Kawakami
英明 川上
Kenji Kawazoe
憲嗣 河添
Tetsuya Ishikawa
哲也 石川
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明にもとづくインクジェット記録装置
は、ノズルブロックに連結したインク流路の容積とノズ
ルブロックおよびノズルの構成とが、各記録ヘッドごと
に定められて設けられ、さらに第一の記録ヘッドのイン
ク流路の容積が記録ヘッドユニットの他の記録ヘッドの
インク流路の容積よりも小さく、第一の記録ヘッドのイ
ンク流路と連結するノズルブロックの流路抵抗またはノ
ズルの数、径あるいは長さは、他の記録ヘッドのインク
流路と連結するノズルブロックを構成するノズルの流路
抵抗よりも大きいことを特徴とする。 【効果】 したがって、吸引回復によって廃棄されるイ
ンクの量を従来ものもに比べて格段と少なくすることが
可能であり、さらに装置の小型化や低ランニングコスト
の実現も可能とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置の記録ヘッドおよびそのインク流路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プリンタ,複写機,ファクシミリ等の記
録装置は、転送されてくる画像情報に基づいて、記録ヘ
ッドのエネルギー発生体を駆動することにより、紙やプ
ラスチック薄板等の記録シートにドットパターンからな
る画像を記録していくように構成されている。
【0003】前記記録装置には、記録方式により、イン
クジェット方式,ワイヤードット方式,サーマル方式,
レーザービーム方式等に分けることができ、そのうちの
インクジェット方式(インクジェット記録装置)は、記
録ヘッドの吐出口からインク(記録液)滴を吐出飛翔さ
せて、これを用紙等の被記録媒体に付着させて記録する
ように構成されている。
【0004】このようなインクジェット記録装置におい
ては記録しない状態が続いたような場合、前記吐出口か
らの水分蒸発等によりインクの粘度が上昇して、インク
の吐出速度が遅くなったり目詰まりになる場合がある。
【0005】このような、吐出不良の原因を解消する手
段として、例えば、弾性体であるゴム等より作られたキ
ャップを圧接して前記吐出口からの水分蒸発等を防止し
吐出不良を防止するキャップ機構が用いられている。
【0006】このキャップ機構にはポンプが連結されて
おり、キャップ内に負圧を発生させ吐出口よりインクを
引き出しより安定した吐出を維持する機構が設けられて
いる。
【0007】このようなインクジェット方式の記録装置
は流路の連結された複数の吐出口、いわゆるノズルブロ
ックをつなげ合わせることによって容易にカラー化が図
れることから近年は多数の製品が開発されている。通常
使用ではカラー印字に比して黒色印字を用いる機会が多
いため黒のノズル数を増やす場合が多い。またノズルブ
ロック毎にノズル径を異ならせることにより印字に階調
を出すことも可能となっている。
【0008】図6は、従来の記録ヘッドのノズルと流路
との関係を説明するための断面図である。この図におい
て、参照符号601はインクタンク一体型のカラーイン
クジェット記録ヘッド、602,603,604および
605はそれぞれイエロー(Y),マゼンタ(M),シ
アン(C)およびブラック(Bk)の4色のそれぞれに
対応するインクタンク、606,607,608および
609は各インクタンクにそれぞれ対応したノズルブロ
ック(一つのノズルブロックに複数のノズルが並列配置
されている)、そして610,611,612および6
13はそれぞれのインク流路に設けられたフィルター
で、インクタンクおよびノズルブロックは互いにフィル
ターを有するインク流路を介して連通している。一般的
行われる画像記録において、ブラックを印字する機会は
他の色を印字する機会よりも多いことから、この従来例
ではブラックのノズルブロック609を構成するノズル
の数は他のものよりも多く設けている。さらに、この図
において参照符号614,615,616および617
で示された各斜線部分は後述する必要吸引量に相当する
インクが保持されるインク流路の容積を表すものであ
る。
【0009】図7は、印字不良が発生した場合にノズル
内のインクを吸引除去するための装置である。この図に
おいて、参照符号701がキャップ機構、702がポン
プ機構、そして703が廃液タンクである。これらの構
成要素は互いに連通している。
【0010】キャップ機構701は、インクジェット記
録ヘッド601の全ノズル領域に覆いかぶさることが可
能な形状となっている。記録ヘッド601の印字不良が
発生した場合に、ポンプ702に連結したキャップ機構
701によりノズル全面に負圧をかけてノズル内のイン
クを引き出す動作を行う。この際、各インク流路にはイ
ンクタンクとの境界にインクに含まれる塵等を除去する
ためのフィルターが設けられているので、吸引による印
字回復時にはノズルからフィルターまでのインクを吸引
することが必要である(以下、必要吸引量とする)。
【0011】ここで、イエローおよびブラックに着目し
て印字不良を回復する吸引回復操作の一例を説明する。
ブラック用インクタンクのノズル数が他のものに対して
2倍である記録ヘッドでは、ブラック用ノズルの断面積
が2倍となるため、ブラックインクの流量も2倍とな
る。一方、この従来例では、図6の斜線614,61
5,616および617で表された容積を比較してみる
と、イエローのインクタンクの必要吸引量が他のものよ
りも多く、ブラックのインクタンクの必要吸引量がもっ
とも少ない。そこで、例えばイエローのインクタンクお
よびノズルに対する必要吸引量が0.4ccの場合、ブ
ラック用インクタンクおよびノズルに対する必要吸引量
は0.2ccとなる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような構
成で吸引回復を行った時、イエローの必要吸引量0.4
cc吸引する負圧をキャップ701にかけると、イエロ
ーにおいては0.4cc吸引されるが、ブラックにおい
ては0.4cc×2=0.8cc吸引される。その結
果、イエローとブラックの合計吸引量は、0.4cc+
0.8cc=1.2ccとなる。ブラックの必要吸引量
は0.2ccであるにもかかわらず0.8cc吸引され
てしまうことから、0.6ccのインクが無駄となる。
したがって、記録ヘッドのランニングコスト増大や吸引
されたインクの廃液タンクの容積が必要以上に大きく設
定されたりするので装置の小型化等が困難である。そこ
で、本発明の目的は、記録ヘッドのノズルブロックおよ
びインクタンクを適切に配置することにより、インクの
節約,装置小型化,低ランニングコスト等を達成するこ
とが可能なインクジェット記録ヘッドおよびこのヘッド
を備えたインクジェット記録装置を提供することであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明にもとづくインクジェット記録装置は、複数
のノズルが配列したノズルブロックと、ノズルブロック
に連通しかつインクタンクからノズルブロックにインク
を供給するためのインク流路とを有する記録ヘッドを複
数配置した記録ヘッドユニットと、印字不良が発生した
際にノズルブロック前面に負圧力を与えてノズルからイ
ンクを吸引する回復機構とを有するインクジェット記録
装置において、ノズルブロックに連結したインク流路の
容積と、ノズルブロックおよびノズルの構成は、各記録
ヘッドごとに定められて設けられ、さらに第一の記録ヘ
ッドのインク流路の容積が記録ヘッドユニットの他の記
録ヘッドのインク流路の容積よりも小さく、第一の記録
ヘッドのインク流路と連結するノズルブロックの流路抵
抗またはノズルの数、径あるいは長さは、他の記録ヘッ
ドのインク流路と連結するノズルブロックを構成するノ
ズルの流路抵抗よりも大きいことを特徴とする。
【0014】また、好ましくは、記録ヘッドとインクタ
ンクとは脱着自在に結合するもので、さらに好ましく
は、記録ヘッドは、インクを吐出するために利用される
エネルギーを発生する素子として、インクに膜沸騰を生
じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体を有する
ことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明にもとづくインクジェット記録装置は、
ノズルブロックに連結したインク流路の容積と、ノズル
ブロックおよびノズルの構成とは、回復機構によるイン
ク吸引回復操作の際に各ノズルブロックに最小限必要と
される吸引量のみが吸引されるように、各記録ヘッドご
とに定められて設けられることによって、回復機構によ
るインク吸引回復操作の際に各ノズルブロックに最小限
必要とされる吸引量のみが吸引されるようにすることが
可能となり、廃棄されるインクの量が少なくなる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0017】<実施例1>図1は、本発明にもとづく記
録ヘッドのノズルと流路との関係を説明するための断面
図である。この図において、参照符号1はインクタンク
一体型のカラーインクジェット記録ヘッド、2,3,4
および5はそれぞれイエロー(Y),マゼンタ(M),
シアン(C)およびブラック(Bk)の4色のそれぞれ
に対応するインクタンク、6,7,8および9は各イン
クタンクにそれぞれ対応したノズルブロック(一つのノ
ズルブロックに複数のノズルが並列配置されている)、
そして10,11,12および13はそれぞれのインク
流路に設けられたフィルターで、インクタンクおよびノ
ズルブロックは互いにフィルターを介して連通してい
る。一般に、ブラックを印字する機会は他の色を印字す
る機会よりも多いことから、この実施例でも従来例と同
様にブラックのノズルブロック9を構成するノズルの数
は他のものよりも多い。さらに、この図において参照符
号14,15,16および17で示された各斜線部分は
後述する必要吸引量に相当するインクが保持されるイン
ク流路の容積を表すものである。この実施例は、従来例
と異なりブラック用インクタンクの必要吸引量がもっと
も多い。
【0018】図1に示した記録ヘッドが印字不良となっ
た場合にノズル内のインクを吸引除去するための装置と
して、図7に示した従来の吸引装置を用いることが可能
である。
【0019】ここで、イエローおよびブラックに着目し
て印字不良を回復する吸引回復操作の一例を説明する。
ブラック用インクタンクのノズル数が他のものに対して
2倍である記録ヘッドでは、ブラック用ノズルの断面積
が2倍となるため、ブラックインクの流量も2倍とな
る。一方、この実施例では、図1の斜線14,15,1
6および17で表された容積を比較してみると、ブラッ
ク用インクタンクの必要吸引量が他のものよりも多く、
イエロー用インクタンクの必要吸引量がもっとも少な
い。そこで、例えばイエローのインクタンクおよびノズ
ルに対する必要吸引量が0.4ccの場合、ブラック用
インクタンクおよびノズルに対する必要吸引量は0.2
ccとなる。
【0020】このような構成で吸引回復を行った時、イ
エローの必要吸引量0.2ccを吸引する負圧をキャッ
プ701にかけると、イエローにおいては0.2cc吸
引され、ブラックにおいては0.2cc×2=0.4c
c吸引される。よって、ブラックの必要吸引量0.4c
cが確保される。イエローとブラックの合計吸引量は、
0.2cc+0.4cc=0.6ccとなる。すでに述
べた従来では1.2ccとなることから、0.6ccの
インクが一回の吸引回復において本実施例の構成によっ
て節約されることになる。なお、この実施例ではノズル
本数の多いノズルブロックに連結したインク流路を最長
に設定したが、ノズルブロックの流路抵抗という観点か
らいえば、他のノズルブロックに比してノズルの太さが
太い場合やノズルの長さが短い場合あるいはノズル内部
に流路抵抗となる突起や曲部の少ない場合においても、
ノズルブロックに連結した流路を最長にすればよい。さ
らに、ノズルブロックに連結したインク流路において
も、「容積が最大のもの」を流路抵抗最小のもと組み合
わせるという観点からいえば、流路を太いものとするこ
とができる。
【0021】<実施例2>図2は、本発明にもとづく記
録ヘッドの他の実施例を説明するための断面図である。
この図において、参照符号201はインクタンク一体型
のカラーインクジェット記録ヘッド、202,203,
204および205はそれぞれイエロー(Y),マゼン
タ(M),シアン(C)およびブラック(Bk)の4色
のそれぞれに対応するインクタンク、206,207,
208および209は各インクタンクにそれぞれ対応し
たノズルブロック(一つのノズルブロックに複数のノズ
ルが並列配置されている)、そして210,211,2
12および213はそれぞれのインク流路に設けられた
フィルターで、インクタンクおよびノズルブロックは互
いにフィルターを介して連通している。一般に、ブラッ
クを印字する機会は他の色を印字する機会よりも多いこ
とから、この実施例でも従来例と同様にブラックのノズ
ルブロック206を構成するノズルの数は他のものより
も多い。さらに、この図において参照符号214,21
5,216および217で示された各斜線部分は後述す
る必要吸引量に相当するインクが保持されるインク流路
の容積を表すものである。この実施例は、従来例と異な
りブラック用インクタンクの必要吸引量がもっとも多く
なるように、並列配置されたシアン,マゼンタおよびイ
エローのインクタンク上にブラックのインクタンクを配
置することによってノズルからブラックインクタンクま
での流路を図1に示した実施例よりも長くとっている。
【0022】図2に示した記録ヘッドが印字不良となっ
た場合にノズル内のインクを吸引除去するための装置と
して図7に示した従来の吸引装置を用いることが可能で
ある。
【0023】ここで、イエローおよびブラックに着目し
て印字不良を回復する吸引回復操作の一例を説明する。
ブラック用インクタンクのノズル数が他のものに対して
2倍である記録ヘッドでは、ブラック用ノズルの断面積
が2倍となるため、ブラックインクの流量も2倍とな
る。一方、この実施例では、図2の斜線214,21
5,216および217で表された容積を比較してみる
と、実施例1と同様にブラック用インクタンクの必要吸
引量が他のものよりも多い。したがって、実施例1と同
様に総吸引量の減少が可能となり、ランニングコストの
低滅および排インク減少の効果を奏する。
【0024】<実施例3>図3は、本発明にもとづくイ
ンクジェット記録ヘッドの第3の実施例を説明するため
の図である。この図において、参照符号301はインク
タンク一体型のカラーインクジェット記録ヘッド、30
2,303,304および305はそれぞれイエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およびブラック
(Bk)の4色のそれぞれに対応するインクタンク、3
06,307,308および309は各インクタンクに
それぞれ対応したノズルブロック(一つのノズルブロッ
クに複数のノズルが並列配置されている)、そして31
0,311,312および313はそれぞれのインク流
路に設けられたフィルターで、インクタンクおよびノズ
ルブロックは互いにフィルターを介して連通している。
一般に、ブラックを印字する機会は他の色を印字する機
会よりも多いことから、この実施例でも従来例と同様に
ブラックのノズルブロック306を構成するノズルの数
は他のものよりも多い。さらに、この図において参照符
号314,315,316および317で示された各斜
線部分は後述する必要吸引量に相当するインクが保持さ
れるインク流路の容積を表すものである。この実施例で
は、各インクタンクを積層した構成をとっており、ブラ
ック,イエロー,マゼンタおよびシアンの順でインク流
路の長さが異なるようになっている。また、図3の斜線
314,315,316および317で表された容積を
比較してみると、実施例1と同様にブラック用インクタ
ンクの必要吸引量が他のものよりも多い。したがって、
実施例1と同様に総吸引量の減少が可能となり、ランニ
ングコストの低滅および排インク減少の効果を奏する。
【0025】<実施例4>図4は、本発明にもとづくイ
ンクジェット記録ヘッドの第4の実施例を説明するため
の図である。この図において、参照符号401はインク
タンク一体型のカラーインクジェット記録ヘッド、40
2,403,404および405はそれぞれイエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およびブラック
(Bk)の4色のそれぞれに対応するインクタンク、4
06,407,408および409は各インクタンクに
それぞれ対応したノズルブロック(一つのノズルブロッ
クに複数のノズルが並列配置されている)、そして41
0,411,412および413はそれぞれのインク流
路に設けられたフィルターで、インクタンクおよびノズ
ルブロックは互いにフィルターを介して連通している。
一般に、ブラックを印字する機会は他の色を印字する機
会よりも多いことから、この実施例でも従来例と同様に
ブラックのノズルブロック406を構成するノズルの数
は他のものよりも多い。さらに、この図において参照符
号414,415,416および417で示された各斜
線部分は後述する必要吸引量に相当するインクが保持さ
れるインク流路の容積を表すものである。
【0026】<実施例5>図5は、本発明にもとづくイ
ンクジェット記録ヘッドの第5の実施例を説明するため
の図である。この図において、参照符号501はインク
タンク一体型のカラーインクジェット記録ヘッド、50
2,503,504および505はそれぞれイエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)およびブラック
(Bk)の4色のそれぞれに対応するインクタンク、5
06,507,508および509は各インクタンクに
それぞれ対応したノズルブロック(一つのノズルブロッ
クに複数のノズルが並列配置されている)、そして51
0,511,512および513はそれぞれのインク流
路に設けられたフィルターで、インクタンクおよびノズ
ルブロックは互いにフィルターを介して連通している。
一般に、ブラックを印字する機会は他の色を印字する機
会よりも多いことから、この実施例でも従来例と同様に
ブラックのノズルブロック506を構成するノズルの数
は他のものよりも多い。さらに、この図において参照符
号514,515,516および517で示された各斜
線部分は後述する必要吸引量に相当するインクが保持さ
れるインク流路の容積を表すものである。
【0027】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0028】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0029】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0030】さらに、記録装置が記録できる被記録媒体
の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記
録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよ
うな記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによ
ってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個
の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0031】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0032】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0033】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0034】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0035】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上のように、本発明にもとづくインク
ジェット記録装置は、ノズルブロックに連結したインク
流路の容積と、ノズルブロックおよびノズルの構成は、
各記録ヘッドごとに定められて設けられ、さらに第一の
記録ヘッドのインク流路の容積が記録ヘッドユニットの
他の記録ヘッドのインク流路の容積よりも小さく、第一
の記録ヘッドのインク流路と連結するノズルブロックの
流路抵抗またはノズルの数、径あるいは長さは、他の記
録ヘッドのインク流路と連結するノズルブロックを構成
するノズルの流路抵抗よりも大きいく設けれるので、回
復機構によるインク吸引回復操作の際に各ノズルブロッ
クに最小限必要とされる吸引量のみが吸引されるように
することが可能となり、廃棄されるインクの量を従来も
のもに比べて格段と少なくすることが可能で、その結果
装置の小型化や低ランニングコストの実現も可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の記録ヘッドの流路を説明
するための断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の記録ヘッドの流路を説明
するための断面図である。
【図3】本発明の第3実施例の記録ヘッドの流路を説明
するための断面図である。
【図4】本発明の第4実施例の記録ヘッドの流路を説明
するための断面図である。
【図5】本発明の第5実施例の記録ヘッドの流路を説明
するための断面図である。
【図6】従来の記録ヘッドの流路を説明するための断面
図である。
【図7】印字不良が発生した場合にノズル内のインクを
吸引除去するための装置の構成を説明するための断面図
である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録ヘッド 2 インクタンク(イエロー) 3 インクタンク(マゼンタ) 4 インクタンク(シアン) 5 インクタンク(ブラック) 6,7,8,9 ノズルブロック 10,11,12,13 フィルター 14,15,16,17 インク流路の容積
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平松 壮一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井上 博行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 仁志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 宮川 晃 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 川上 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 河添 憲嗣 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 石川 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルが配列したノズルブロック
    と、前記ノズルブロックに連通しかつインクタンクから
    前記ノズルブロックにインクを供給するためのインク流
    路とを有する記録ヘッドを複数配置した記録ヘッドユニ
    ットと、印字不良が発生した際に前記ノズルブロック前
    面に負圧力を与えて前記ノズルからインクを吸引する回
    復機構とを有するインクジェット記録装置において、 前記ノズルブロックに連結した前記インク流路の容積
    と、前記ノズルブロックおよび前記ノズルの構成とが各
    記録ヘッドごとに定められて設けられ、 第一の記録ヘッドのインク流路の容積は前記記録ヘッド
    ユニットの他の記録ヘッドのインク流路の容積よりも小
    さく、さらに前記第一の記録ヘッドのインク流路と連結
    するノズルブロックの流路抵抗、ノズルブロックを構成
    するノズルの数、径および長さから選択される少なくと
    も一つのパラメータは、前記他の記録ヘッドのインク流
    路と連結するノズルブロックを構成するノズルの同一パ
    ラメータよりも大きいことを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録装置において、 前記記録ヘッドと前記インクタンクとは脱着自在に結合
    することを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の記録装置におい
    て、 前記記録ヘッドは、前記インクを吐出するために利用さ
    れるエネルギーを発生する素子として、前記インクに膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体
    を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
JP24138593A 1993-09-28 1993-09-28 インクジェット記録装置 Pending JPH0789098A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100417154B1 (ko) * 2000-09-29 2004-02-05 캐논 가부시끼가이샤 잉크 제트 기록 장치
JP2015199262A (ja) * 2014-04-08 2015-11-12 ブラザー工業株式会社 液体消費装置
CN108944038A (zh) * 2017-05-18 2018-12-07 精工爱普生株式会社 印刷装置

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