JPH0789056A - 印刷システム - Google Patents

印刷システム

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JPH0789056A
JPH0789056A JP5258853A JP25885393A JPH0789056A JP H0789056 A JPH0789056 A JP H0789056A JP 5258853 A JP5258853 A JP 5258853A JP 25885393 A JP25885393 A JP 25885393A JP H0789056 A JPH0789056 A JP H0789056A
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JP
Japan
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ink
plate
plate material
pair
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Withdrawn
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JP5258853A
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English (en)
Inventor
Shigeyoshi Hirashima
滋義 平島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH0789056A publication Critical patent/JPH0789056A/ja
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  • Inking, Control Or Cleaning Of Printing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インキパンやドクターブレードの洗浄等を行
うことなく、1つの版胴で複数の色替え印刷を行えるよ
うにすること。 【構成】 1つの版胴40に対して複数のインキユニッ
ト45A、45Bを交換できるインキユニット交換装置
126を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、電子グラビア
印刷システムに適用するのに最適な印刷システムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、特開平2−1392
38号公報に見られるように、凹版印刷の一例である電
子グラビア印刷システムでは、ポリエチレン樹脂等の熱
可塑性樹脂で成形された、厚さ200ミクロン程度のシ
ート状の版材(以下、単に版材と記載する)を使用して
いる。
【0003】そして、製版機による製版工程では、この
版材を版胴の外周に巻き付けて高速で回転させながら、
版胴の軸方向に往復動される半射体レーザのレーザビー
ムによって、版材の表面に写真等の凹凸による画像デー
タを製版(刻み込むこと)する。
【0004】次に、印刷機による印刷工程では、前の製
版工程で製版された版材を印刷機の版胴の外周に再び巻
き付ける。そして、版胴を高速で回転させながら、版材
の凹凸による画像データにインキロールによってインキ
を塗布すると共に、被印刷物である紙等を圧胴によって
版材の表面に圧着させながら高速で送るようにして、紙
等の表面に写真等の画像を高速で印刷する。
【0005】この際、カラー印刷の場合には、シアン、
マゼンタ、イエローの3原色の他、必要に応じてブラッ
ク等を用いる多色の重ね刷りを行う。
【0006】そして、電子グラビア印刷システムによれ
ば、半導体レーザから照射されるレーザビームによって
版材の表面に凹凸による画像データをサブミクロンオー
ダで高精度に刻み込むことができるので、写真等の画像
を極めて高精度に印刷することができる。
【0007】ところで、従来の電子グラビア印刷システ
ムでは、1つの版胴に対して1つのインキユニットを組
み合せるのが基本であった。従って、シアン、マゼン
タ、イエロー、ブラックの4色の重ね刷りを行うもので
は、色別の4つのインキユニットを4つの版胴にそれぞ
れ1つずつ設置していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、色別の4つの
インキユニットを4つの版胴にそれぞれ1つずつ設置し
ていた従来の電子グラビア印刷システムは、システム全
体が著しく大型化してしまい、広い設置スペースが必要
であると言う問題があった。
【0009】なお、インキユニットの数を減らして、イ
ンキユニットのインキパン内を洗浄して他のインキと交
換すると共に、ドクターブレードも洗浄又は交換するこ
とによって、1つの版胴に対して色替えすることが可能
ではあるが、この色替え作業は非常に煩雑で、能率が悪
い上に、作業者が汚れ易く、実用性が低い。
【0010】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、インキパンやドクターブレードの
洗浄等を行うことなく、1つの版胴で複数の色替え印刷
を行えるようにした印刷システムを提供することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の印刷システムは、外周に版材が巻き付けら
れた版胴と、上記版材の表面に一定量のインキを塗布す
るためのインキパン、インキロール及びドクターブレー
ドからなるインキユニットとを備えた印刷システムにお
いて、1つの版胴に対して色別の複数のインキユニット
を交換するインキユニット交換装置を設けたものであ
る。
【0012】
【作用】上記のように構成された本発明の印刷システム
は、インキユニット交換装置によって色別の複数のイン
キユニットを1つの版胴に対して交換することができる
ので、インキパンやドクターブレードの洗浄等を行わな
くても、1つの版胴で複数の色替え印刷を行える。
【0013】
【実施例】以下、本発明を電子グラビア印刷システムに
適用した実施例を図を参照して説明する。
【0014】
【シート状の版材の説明】まず、図19及び図20によ
って、シート状の版材(以下、単に版材と記載する)を
説明する。
【0015】版材1は、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性
樹脂でほぼ方形状に成形された、厚さ200ミクロン程
度のシートである。そして、この版材1の表面1aで、
図1に斜め格子状のハッチングで示したほぼ方形状の製
版エリアA内に写真等の画像データ2がサブミクロオー
ダの凹凸によって高精度に製版(刻み込むこと)され
る。そして、版材1の左右両側に沿って一定ピッチのス
プロケット穴3が平行に形成されている。
【0016】
【版材ジャケットの説明】次に、図19及び図20によ
って、版材ジャケットを説明する。
【0017】版材ジャケット6は、ほぼ方形状で、3辺
6a、6b、6cがほぼコ字状に閉塞され、1辺6dに
版材出入口7が開口された扁平な袋状に形成されてい
る。
【0018】この際、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹
脂でほぼ方形状に成形された、厚さ200ミクロン程度
のベースシート8とカバーシート9とを上下に水平に重
ねて、これらの3辺6a、6b、6cを所定の巾でほぼ
コ字状に熱シール(加熱しながら加圧してベースシート
8とカバーシート9とを熱融着すること)することによ
り、この版材ジャケット6を簡単に製造することができ
る。
【0019】そして、版材ジャケット6の熱シールされ
た左右両側縁が左右一対の平行で、所定巾の帯状のロー
ラ圧着部10に形成されている。
【0020】そして、版材ジャケット6のカバーシート
9には、ほぼコ字状に熱シールされた3辺6a、6b、
6cの内側に沿って上方に垂直に立ち上げられたほぼコ
字状の立ち上げ部9aを介して水平な天板9bが一体に
形成されていて、カバーシート9の天板9bとベースシ
ート8との間に版材1の厚さ以上の高さを有する扁平で
ほぼコ字状の版材収納空間11が形成されている。
【0021】そして、版材1がその表面1aを上向きに
して版材ジャケット6の版材出入口7から版材収納空間
11内に矢印a、a′方向に出し入れ自在に挿入されて
収納されている。
【0022】この際、カバーシート9のほぼコ字状の立
ち上げ部9aによって版材収納空間11の高さを版材1
の厚さ以上に高くできることから、その版材収納空間1
1内への版材1の矢印a、a′方向の出し入れをスムー
ズに行うことができる。
【0023】そして、カバーシート9の版材出入口7側
の端部である開口端9cの中央部から左右両端部にかけ
て切欠き12が形成されていて、この切欠き12のほぼ
中央部に開閉蓋13が一体成形されている。
【0024】そして、この開閉蓋13をベースシート8
の開口端8aの近傍位置のほぼ中央部に形成された長穴
状の開閉蓋ロック穴14内に差し込んでロックすること
により、版材ジャケット6の版材出入口7を閉塞して、
内部に収納された版材1を収納状態にロック(版材1が
飛び出さないようにすること)するようにしている。
【0025】そして、カバーシート9の版材出入口7の
左右両側にそのカバーシート9の開口端9c側から平行
に切り込まれた左右一対のスリット15が形成されてい
て、カバーシート9の開口端9aはこれら左右一対のス
リット15の最深部間を結ぶ折り目に沿って全巾に亘っ
て矢印b、b′方向に無理なく容易に開閉できるように
構成されている。
【0026】そして、版材出入口7の左右両側で、左右
一対のスリット15の最深部から左右両側の立ち上げ部
9aにかけて、版材挿入方向(矢印a′方向)に向って
先すぼまり状に形成された左右一対の版材挿入案内用の
テーパー部17が一体成形されている。
【0027】従って、版材ジャケット6の版材出入口7
から版材収納空間11内に版材1を矢印a’方向から挿
入する際に、版材1の左右両端部を左右一対のテーパー
部17によって案内することができるので、版材収納空
間11内への版材1の矢印a′方向からの挿入動作をス
ムーズに行える。
【0028】そして、版材ジャケット6の版材出入口7
側に偏倚された位置で、左右一対のローラ圧着部10
に、ベースシート8とカバーシート9とを上下に貫通す
る左右一対のジャケット固定穴18が形成されている。
【0029】そして、版材ジャケット6の版材出入口7
側に偏倚された位置で、内部に収納された版材1の左右
両側のスプロケット穴3の真上位置及び真下位置に、カ
バーシート9の天板9b及びベースシート8を上下に貫
通する左右一対の長穴状のスプロケット挿入穴19が形
成されている。
【0030】そして、版材ジャケット6の版材出入口7
の近傍位置で、左右方向の中心に対して左右非対称位置
に、後述する製版機や印刷機に対する版材ジャケット6
の誤装填(誤挿入)検出手段の被検出部を構成する誤装
填(誤挿入)検出穴21、22が形成されている。な
お、一方の誤装填(誤挿入)検出穴21は開閉蓋13の
横近傍位置に形成されており、他方の誤装填(誤挿入)
検出穴22は版材1の一方のスプロケット穴3のセンタ
ー上に配置されている。
【0031】そして、版材ジャケット6内に収納される
版材1の種類の識別用(新しい版材か否か、どの画像デ
ータ2で何色を製版したか等の種類を識別する)のバー
コードラベル23が版材ジャケット6のカバーシート9
上等に貼り付けられている。なお、版材ジャケット6の
カバーシート9には、版材1の上記の種類を目視によっ
て識別するための目視用穴24が必要に応じて形成され
る。
【0032】
【製版、印刷システムの概要説明】次に、図21及び図
22によって、製版、印刷システムの概要を説明する。
【0033】この製版、印刷システムは、まず、製版機
27によって、1〜4枚の版材1の表面1aに、写真等
の凹凸による画像データ2を製版(刻み込むこと)す
る。但しこの際シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
等の色別の画像データ2を1〜4枚の版材1に別々に製
版する。
【0034】次に、その製版された1〜4枚の版材1を
印刷機37に供給して、1〜4枚の版材1の表面1aの
色別の画像データ2によってカット紙47に1回〜4回
の重ね刷りを行って、写真等の1色刷り〜4色が合成さ
れたカラー印刷を行うものである。
【0035】そして、この製版、印刷システムでは、製
版前、製版後、印刷前及び印刷後を通して、一貫して、
版材1を版材ジャケット6内に収納して取り扱うことに
より、版材1の表面1aへの塵埃等の付着や傷の発生を
防止するものである。
【0036】
【製版機の概要説明】図21に示すように、製版機27
にはジャケット装填テーブル28とその上部に配置され
た版材給排装置29が取り付けられている。そして、製
版機27の内部には、製版用の版胴30と、その版胴3
0の外周に巻き付けられる版材の表面1aに、半導体レ
ーザ31から出射したレーザビームLBをコリメータレ
ンズ32及び対物レンズ33を通して照射するレーザブ
ロック34が配置されている。そして、レーザブロック
34は版胴30の軸方向[図21の(B)の紙面に対し
て垂直な方向]に往復動されるように構成されている。
【0037】
【印刷機の概要説明】図22に示すように、印刷機37
には1〜4枚の版材ジャケット6を装填するための1〜
4個のジャケット装填テーブル38及び版材給排装置3
9が設けられており、印刷機37内にはジャケット装填
テーブル38と同数の印刷用の版胴40、圧胴41及び
インキパン42、インキロール43、ドクターブレード
44等によって構成された色別のインキユニット45が
配置されている。なお、1〜4個のインキパン42内に
はシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の4色の水
性のインキ46が色別に供給されている。そして、印刷
機37には被印刷物であるカットされた印刷紙、即ちカ
ット紙47を積載した給紙トレー48が設けられてお
り、内部にはカット紙47を1〜4個の圧胴41に順次
循環させるための後述するカット紙循環装置が設けられ
ている。なお、図22の(A)ではジャケット装填テー
ブル38、版材給排装置39、版胴40、圧胴41、イ
ンキユニット45を2組設置した様子を示している。
【0038】
【製版工程の概要説明】図21の(A)に示すように、
製版前の版材1が内部に収納された版材ジャケット6を
製版機27のジャケット装填テーブル28上に矢印a方
向から水平に装填する。すると、版材給排装置29によ
って、版材ジャケット6内から版材1が矢印a方向に自
動的に引き出されて、製版機27内の版胴30の外周に
図21の(B)に示すように自動的に巻き付けられる。
【0039】そこで、図21の(B)に示すように、版
胴30によって版材1を矢印c方向に高速で回転させな
がら、半導体レーザ31によって版材1の表面1aにレ
ーザビームLBを照射しつつ、レーザブロック34を版
胴30の軸方向に往復動させて、レーザビームLBによ
って版材1の表面1aに写真等の色別の画像データ2を
サブミクロンオーダの凹凸によって高精度に直接刻み込
むようにした、いわゆるダイレクト製版を1〜4枚の版
材1について順次行う。
【0040】この際、写真スキャナーやデジタルVTR
等のマルチメディアから取り込んだ写真等の画像のデジ
タル情報を画像処理コンピュータ等にて電子編集して、
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の4色のデジ
タル情報を得る。そして、1〜4枚の版材1を順次交換
しながら、その4色の色別のデジタル情報に基づいてレ
ーザ駆動回路によって半導体レーザ31を駆動して、1
〜4枚の版材1に4色の色別の画像データ2をそれぞれ
別々にダイレクト製版する。
【0041】そして、製版済みの版材1が版材給排装置
29によって版胴30の外周から矢印a′方向に自動的
に送り戻されて版材ジャケット6内に再び収納されて製
版工程を終了する。なお、この後版材ジャケット6をジ
ャケット装填テーブル28上から矢印a′方向に抜き取
って、次の印刷機37に装填する。
【0042】
【印刷工程の概要説明】図22の(A)に示すように、
製版工程で色別に製版された製版済みの色別の版材1が
収納されている1〜4枚の版材ジャケット6を印刷機3
7の1〜4個のジャケット装填テーブル38上にそれぞ
れ矢印a方向から水平に装填する。すると、各版材給排
装置39によって、各版材ジャケット6内から各版材1
が矢印a方向に自動的に引き出されて、印刷機37内の
1〜4個の版胴40の外周に図22の(B)に示すよう
に自動的に巻き付けられる。
【0043】そこで、図22の(A)に示した給紙トレ
ー48内のカット紙47を1〜4個の圧胴41に順次循
環させるように供給して、図22の(B)に示すような
印刷を行う。
【0044】即ち、各版胴40を矢印d方向に高速で回
転させながら、各版材1の表面に近接させた各インキロ
ール43を各版胴40に同期させて矢印e方向に高速回
転させて、インキパン42内の色別のインキ46を各版
材1の色別の画像データ2の凹凸に塗布し、各ドクター
ブレード44によって不要なインキ46を掻き落とす。
そして、各版胴40と同期して矢印f方向に高速で回転
される各圧胴41によってカット紙47を各版材1の表
面1aに圧着させながら高速で送るようにして、各版材
1の写真等の色別の画像データ2によって、カット紙4
7に順次色別の画像4を高速印刷する。
【0045】そして、カット紙47を1〜4個の圧胴4
1に順次循環させることによって、各版材1の写真等の
色別の画像データ2を順次重ね刷りすることによって、
シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の4色が合成
されたカラー写真等の画像4が印刷された1枚のカラー
印刷物を印刷することができる。但し、1色刷り、2色
刷り、3色刷り、その他4色以上の印刷も可能であり、
印刷する色の数に応じて、製版工程数、及び印刷工程数
が増減することになる。
【0046】
【版材給排装置の概要説明】まず、上述した製版機27
及び印刷機37のジャケット装填テーブル28、38、
版材給排装置29、39及び版胴30、40が同一構造
に構成されている。そこで、製版機27のジャケット装
填テーブル28、版材給排装置29及び版胴30の概要
について、図23によって説明する。
【0047】まず、水平なジャケット装填テーブル28
の上部にテーブルカバー51が水平に装填されていて、
これらの間に形成された水平なジャケット装填空間52
内でジャケット装填テーブル28上に版材ジャケット6
が版材出入口7側を前向けにして矢印a方向から水平に
装填(挿入すること)されるように構成されている。な
お、ジャケット装填テーブル28の上部で矢印a方向側
の端部には左右一対のジャケットストッパー71が形成
されていて、テーブルカバー51の左右両側には版材ジ
ャケット6の左右両側を平行に案内するための左右両側
ガイドが形成されている。
【0048】そして、版材給排装置29はジャケット装
填テーブル28のテーブルカバー51上に設置されてい
て、この版材給排装置29には、それぞれ左右一対で左
右対称状のジャケット及び版材引き込み装置55及びジ
ャケット固定装置56と、ジャケット中央及び両側開蓋
装置57が備えられている。
【0049】そして、左右一対のジャケット及び版材引
き込み装置55は、モータ(図示せず)によって正逆回
転駆動されると共に、モータによって駆動されるカム機
構(何れも図示せず)によって可逆的に上下方向に昇降
駆動される左右一対の駆動ローラ77及びスプロケット
82とを有しており、左右一対の駆動ローラ77は定位
置で回転される左右一対のピンチローラ79の上部に圧
着、離間されるように構成されている。
【0050】また、左右一対のジャケット固定装置56
は、モータによって駆動されるカム機構(何れも図示せ
ず)によって上下方向に昇降駆動される左右一対の垂直
な固定ピン96を有している。
【0051】また、ジャケット中央及び両側開蓋装置5
7は、モータによって駆動されるカム機構(何れも図示
せず)によって上下方向に回転駆動される中央及び両側
開蓋吸着パッド117と、定位置に固定された中央及び
両側固定吸着パッド121とを有している。なお、これ
らの吸着パッド117、121は真空ポンプ(図示せ
ず)に接続された真空吸着パッドに構成されている。
【0052】
【版材給排装置の概要動作】まず、給版時には、図23
に示すように、作業者が手で版材ジャケット6を版材出
入口7側からジャケット装填テーブル28とテーブルカ
バー51との間のジャケット装填空間52内に矢印a方
向から水平に装填(挿入)する。
【0053】この際、版材ジャケット6がジャケット及
び版材引き込み装置55の左右一対の駆動ローラ77の
下まで挿入されたことがセンサー(図示せず)によって
検出されると、左右一対の駆動ローラ77が図23で反
時計方向に回転駆動されると共に下降駆動されて、図2
0に1点鎖線で示すように、これらの駆動ローラ77が
版材ジャケット6の左右一対のローラ圧着部10を左右
一対のピンチローラ79上に圧着する。
【0054】すると、左右一対の駆動ローラ77によっ
て版材ジャケット6がジャケット装填空間52内の一定
位置まで矢印a方向に自動的に引き込まれて、版材ジャ
ケット6の版材出入口7の左右両端が左右一対のジャケ
ットストッパー71に当接されて停止される。
【0055】なお、この際、版材ジャケット6の自動引
き込み途中で、版材ジャケット6に左右非対称位置に形
成されている誤装填(誤挿入)検出穴21、22の有無
をセンサー(図示せず)で検出することによって、版材
ジャケット6の表裏、前後の誤装填(誤挿入)を検出す
ることができる。そして、誤装填(誤挿入)の場合に
は、左右一対の駆動ローラ77を直ちに逆回転駆動し
て、版材ジャケット6を矢印a′方向に自動排出する
か、誤装填(誤挿入)であることの表示等を行って作業
者に知らせる。
【0056】そして、版材ジャケット6が一定位置まで
自動的に引き込まれたことがセンサー(図示せず)によ
って検出されると、ジャケット中央及び両側開蓋装置5
7の中央及び両側開蓋吸着パッド117が下方である矢
印b′方向に回転されて版材ジャケット6のカバーシー
ト9の開口端9cの中央及び両側上に真空吸着されると
共に、中央及び両側固定吸着パッド121上に版材ジャ
ケット6のベースシート8の開口端8aの中央及び両側
が真空吸着される。そして、これに引き続き、中央及び
両側開蓋吸着パッド117が上方である矢印b方向に回
転されて、カバーシート9の開口端9cが上方に持ち上
げられて、版材ジャケット6の版材出入口7が開蓋(開
口)される。
【0057】そして、左右一対のジャケット固定装置5
6の左右一対の固定ピン96が図20に1点鎖線で示す
ように、垂直に下降され、版材ジャケット6の左右一対
のジャケット固定穴18に挿入されて、版材ジャケット
6が一定位置に固定される。
【0058】そして、左右一対のジャケット及び版材引
き込み装置55の左右一対の駆動ローラ77が版材ジャ
ケット6の左右一対のローラ圧着部10の上方に離間さ
れると共に、左右一対のスプロケット82が図23で反
時計方向に回転駆動された状態で下降されて、図20に
1点鎖線で示すように、これらのスプロケット82が版
材ジャケット6の左右一対のスプロケット挿入穴19を
挿通して版材1の左右一対のスプロケット穴3に係合さ
れる。
【0059】すると、左右一対のスプロケット82によ
って版材ジャケット6内から版材1が図19に示すよう
に、矢印a方向に自動的に引き出される。そして、図2
3に1点鎖線で示すように、版材1が版胴30の外周に
自動的に巻き付けられる。
【0060】なお、排版時には、上述した給版時の逆動
作で、版胴30から矢印a′方向に繰り出された版材1
が左右一対のスプロケット82によって版材ジャケット
6内に矢印a′方向に自動的に引き込まれた後、中央及
び両側開蓋吸着パッド117や中央及び両側固定吸着パ
ッド121による版材ジャケット6の真空吸着が解除さ
れると共に、左右一対の固定ピン96による版材ジャケ
ット6の固定が解除される。そして、左右一対の駆動ロ
ーラ77によって版材ジャケット6がジャケット装填空
間52内から矢印a′方向に自動的に排出される。
【0061】
【印刷機の印刷部の説明】次に、図16によって、印刷
機の印刷部を説明する。
【0062】印刷機37内には、上下2つの印刷部12
4、125が設置されていて、これら上下2つの印刷部
124、125には、それぞれ1つの版胴40及び圧胴
41と、色別の2つのインキユニット45A、45Bが
設けられている。そして、各印刷部124、125にお
ける2つのインキユニット45A、45Bは後述するイ
ンキユニット交換装置126によって各1つの版胴40
に対して自由に交換できるように構成されている。
【0063】従って、この印刷機37は、2つの版胴4
0と、合計4つのインキユニット45A、45Bを有し
ており、4つのインキユニット45A、45Bの4つの
インキパン42内にはシアン、マゼンタ、イエロー、ブ
ラック等の4色のインキ46を色別に供給することがで
きるように構成されている。
【0064】
【印刷機のカット紙循環装置の説明】次に、図16によ
って、印刷機のカット紙循環装置を説明する。
【0065】このカット紙循環装置127は、カット紙
47を給紙トレー48から下部印刷部124へ矢印g方
向に供給する給紙コンベア128と、カット紙47を上
下印刷部124、125間で矢印h方向に移送する反転
胴129と、カット紙47を上部印刷部125から排紙
トレー49へ矢印i方向に排出する排紙コンベア130
とを有している。
【0066】
【4色のカラー印刷工程】まず、写真等の凹凸による画
像データ2がシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等
の4色分、色別に製版された4枚の版材1のうちの2枚
の版材1を上下2つの印刷部124、125の各版胴4
0の外周に巻き付ける。
【0067】次に、上下2つの印刷部124、125の
色別の各2つのインキユニット45A、45Bのうちの
一方のインキユニット45Aを各版胴40の下部にセッ
トする。
【0068】次に、カット紙循環装置127の給紙コン
ベア128によって、カット紙47を給紙トレー48か
ら下部印刷部124へ矢印g方向に順次連続的に供給し
て、1回目の印刷工程を行う。
【0069】この1回目の印刷工程では、下部印刷部1
24で、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の4
色のうちの1色目の写真等の画像4がカット紙47に順
次連続的に印刷される。そして、引き続き、このカット
紙47が反転胴129によって上部印刷部125へ矢印
h方向に順次連続的に供給されて、この上部印刷部12
5で、引き続き、2色目の写真等の画像がカット紙47
に順次連続的に重ね刷りされる。
【0070】そして、この2色分が順次連続的に重ね刷
りされたカット紙47が排紙コンベア130によって矢
印i方向に順次連続的に排紙されて排紙トレー49に順
次収容されて、1回目の印刷工程(2色重ね刷り)が終
了する。
【0071】次に、上下2つの印刷部124、125に
おける各版胴40の外周に巻き付ける色別の版材1を上
記4枚のうちの残りの2枚の版材1に交換する。
【0072】また、上下2つの印刷部124、125の
色別の各2つのインキユニット45A、45Bをインキ
ユニット交換装置126によって交換して、それぞれ他
方のインキユニット45Bを各版胴40の下部にセット
する。
【0073】また、2色が重ね刷りされて排紙トレー4
9に順次収容された1回目の印刷済みのカット紙47を
給紙トレー48内に再度セットする。
【0074】そして、1回目の印刷工程で2色が重ね刷
りされた印刷済みのカット紙47をカット紙循環装置1
27によって上記同様に給紙トレー48から下部印刷部
124及び上部印刷部125に順次連続的に供給して、
2回目の印刷工程(2色重ね刷り)を行う。
【0075】そして、この2回目の印刷工程によって、
上下印刷部124、125でシアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラック等の4色のうちの3色目及び4色目の写真
等の画像4を順次連続的に重ね刷りして、排紙トレー4
9に順次収容する。
【0076】従って、この印刷機37によれば、2つの
版胴40に対してそれぞれ2つのインキユニット45
A、45Bを順次交換しながら、印刷工程を2回行うこ
とにより、1枚のカット紙47にシアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラック等の4色が重ね刷りによって合成され
たカラー写真等の画像4を印刷することができる。但
し、1色刷り、2色刷り及び3色刷り等も可能である。
【0077】
【インキユニットの説明】次に、図1〜図9、図13及
び図14によって、2つのインキユニット45A、45
Bを説明する。
【0078】まず、2つのインキユニット45A、45
Bは1つの版胴40の下部に左右対称状で平行に配置さ
れている。そして、これらの各インキパン42は、上面
全面が開口部42aによって開放され、版胴40と平行
なほぼ船型形状に構成されている。そして、これらの各
インキパン42内には水平なインキロール43とほぼ垂
直なドクターブレード44とが版胴40と平行で、か
つ、左右対称状に収納されている。そして、各インキパ
ン42内には色別の水性のインキ46が供給されてい
る。
【0079】そして、図1及び図2に示すように、各イ
ンキロール43及びドクターブレード44は各インキパ
ン42内のインキ46内に共に浸された状態に収容され
ている。なお、各インキロール43のロール軸43aの
長さ方向の両端が各インキパン42の長さ方向の両側壁
42bに一対の軸受43bによって回転自在に支持され
ており、ドクターブレード44は後述するドクターブレ
ードホルダーによって支持されている。
【0080】なお、各インキパン42の長さ方向の両側
壁42bの上端に版胴40に対する逃げ用の円弧状切欠
き42cが左右対称状に形成されている。そして、各イ
ンキパン42の巾方向の両側壁42dのうちの外側に配
置される一方の側壁42dの上半分には後述するドクタ
ーブレードホルダーに対する逃げ用の凹部42e及び切
欠き42fが形成されている。また、各インキパン42
内でインキロール43とドクターブレード44との間に
は、インキ46の横揺れ防止プレート42gが配置され
ている。
【0081】
【インキユニット交換装置の説明】次に、図1〜図12
によって、印刷機の1つの版胴40に対して2つのイン
キユニット45A、45Bを交換するためのインキユニ
ット交換装置を説明する。
【0082】このインキユニット交換装置126は、ベ
ース133上に取付台である回転台134を上下方向に
昇降自在及び水平方向に回転自在に支持する回転台支持
機構135と、2つのインキユニット45a、45Bの
2つのインキパン42を回転台134の左右両側の上部
に上下方向に昇降自在に支持する各一対、合計4つの平
行四連リンク機構136A、136Bと、2つのインキ
ユニット45A、45Bの2つのドクターブレード44
を回転台134の左右両側に上下方向に回転自在に支持
する左右一対のドクターブレード支持機構137A、1
3Bと、これら2つのインキパン42及びドクターブレ
ード44を昇降駆動する1つの昇降駆動機構138と、
2つのインキユニット45A、45Bの2つのインキロ
ール43を交互に回転駆動する1つのインキロール駆動
機構139と、2つのドクターブレード44を同時に振
動駆動する1つのドクターブレード横振機構140と、
回転台134を定位置に固定する2つの回転台固定機構
141等を備えている。
【0083】以下、このインキユニット交換装置126
の各機構を順次説明する。
【0084】
【回転台支持機構】図9〜図11に示すように、回転台
支持機構135は、ベース133上の中央部に垂直に固
着された支持台142と、この支持台142内に軸受1
43を介して垂直に支持されて、垂直な回転中心Pに沿
って上下方向である矢印j、j′方向に昇降自在に構成
されると共に、回転中心Pの周りに水平方向である矢印
k、k′方向に回転自在に構成された回転支軸144
と、この回転支軸144を上方である矢印j方向に上昇
付勢する圧縮バネ145とによって構成されている。そ
して、平面形状がほぼ長方形状で、下部フレーム134
aと上部フレーム134bとによって上下2段に形成さ
れた水平な回転台134の下部フレーム134aの中央
部が回転支軸144の上端上に止ネジ134cによって
着脱自在に固着されている。
【0085】
【平行四連リンク機構】図1〜図10に示すように、各
一対、合計4つの平行四連リンク機構136A、136
Bは、回転台134の下部フレーム134a長さ方向に
沿った左右両端縁の上部に複数の止ネジ146によって
水平で平行に固着された左右一対の支点軸147、14
8と、2つのインキユニット45A、45Bの各インキ
パン42の底部フレーム149に水平で平行に固着され
た左右一対の支点軸150、151と、これら左右各一
対の支点軸147、148及び150、151の長さ方
向の両端部間に回転自在に取り付けられて、左右一対の
支点軸147、148を中心に上下方向である矢印m、
m′方向に回転自在に構成された左右各一対、合計4つ
の左右対称状の平行リンク152、153とによって構
成されている。なお、左右各一対の支点軸147、14
8の間隔及び150と151の間隔が等しく、各一対の
平行リンク152と153の長さが等しく形成されてい
る。
【0086】
【ドクターブレード支持機構】図1〜図10及び図12
に示すように、左右一対のドクターブレード支持機構1
37A、137Bには、各インキロール43の軸方向か
ら見てほぼL字状で左右対称状に形成された左右一対の
ドクターブレードホルダー155が使用されている。そ
して、図14に示すように、これらのドクターブレード
ホルダー155は一対のL型アーム155aと、これら
一対のL型アーム155a間を水平に連結する上端連結
部155b、中間連結部155c及び下端連結部155
dによって枠組みされている。そして、これらのドクタ
ーブレードホルダー155は一対のL型アーム155a
の下端部で平行四連リンク機構136A、136Bを跨
ぐようにして、回転台134上の左右一対の支点軸14
7、148の長さ方向の両端に上下方向である矢印n、
n′方向に回転自在であると共に、これらの支点軸14
7、148の軸方向である矢印o方向に摺動可能に取り
付けられている。そして、これらのドクターブレードホ
ルダー155の上端連結部155bから各インキパン4
2内に向けてほぼ逆L字状で左右対称状に延出された屈
曲アーム部155eの各インキパン42内の先端に各ド
クターブレード44の下端が全巾に亘ってほぼ垂直に支
持されている。なお、各屈曲アーム部155eは各イン
キパン42の切欠き42f内に挿入可能な小巾部155
fによって各上端連結部155bに一体に接続されてい
る。なお、ドクターブレードホルダー155の中間連結
部155cの長さ方向のほぼ中央部には一定長さのロー
ラ受け155gが固着されている。
【0087】
【昇降駆動機構】図2、図5、図6及び図8に示すよう
に、昇降駆動機構138は、ベース133上で版胴40
の真下位置に設けられている。そして、この昇降駆動機
構138には、インキパン42を版胴40に対して昇降
駆動するインキパン昇降駆動手段157と、ドクターブ
レード44を版胴40に対して昇降駆動するドクターブ
レード昇降駆動手段158とを有している。
【0088】そして、インキパン昇降駆動手段157
は、インキパン42の底部フレーム149の長さ方向の
ほぼ中央部を下方から押し上げるベアリングであるロー
ラ159と、このローラ159が回転自在に取り付けら
れたスライダー160と、ベース133上に斜めに取り
付けられてスライダー160をインキパン42の長さ方
向に沿って斜め上下方向である矢印p、p′方向に案内
する傾斜ガイド161と、ベース133上のブラケット
162に一端が水平な取付軸163を介して上下方向に
回転自在に取り付けられて、スライダー160を傾斜ガ
イド161に沿って矢印p、p′方向に駆動するインキ
パン42の長さ方向に沿ったエアシリンダー164とに
よって構成されている。なお、エアシリンダー164の
シリンダーロッド164aの先端がスライダー160に
水平な連結軸164bを介して回転自在に取り付けられ
ている。
【0089】そして、ドクターブレード昇降駆動手段1
58は、ドクターブレード44の長さ方向のほぼ中央部
相当位置にてドクターブレードホルダー155のローラ
受け155gを下方から押し上げるベアリングであるロ
ーラ166と、このローラ166が回転自在に取り付け
られたスライダー167と、ベース133上に斜めに取
り付けられてスライダー167をローラ受け155gの
長さ方向に沿って斜め上下方向である矢印q、q′方向
に案内する傾斜ガイド168と、ベース133上のブラ
ケット169に一端が水平な取付軸170を介して上下
方向に回転自在に取り付けられていて、スライダー16
7を傾斜ガイド168に沿って矢印q、q′方向に駆動
するローラ受け155gの長さ方向に沿ったエアシリン
ダー171とによって構成されている。なお、エアシリ
ンダー171のシリンダーロッド171aの先端がスラ
イダー167に水平な連結軸164bを介して回転自在
に取り付けられている。また、このドクターブレード昇
降駆動手段158の傾斜ガイド168及びエアシリンダ
ー171は、インキパン昇降駆動手段157の傾斜ガイ
ド161及びエアシリンダー164に対して逆傾斜及び
逆向きに配置されている。
【0090】
【インキロール駆動機構】図4〜図8に示すように、イ
ンキロール駆動機構138は、回転台134の上部フレ
ーム134bの一端側の上部に横向きに取り付けられた
ギアードモータである駆動モータ173と、この駆動モ
ータ173によって左右一対のインキロール43を選択
的に回転駆動するギアトレイン174とによって構成さ
れている。そして、ギアトレイン174は駆動モータ1
73の出力軸175に固着された駆動ギア176と、回
転台134の一端側の側面に回転自在に取り付けられて
互いに常時噛合されると共に、一方が駆動ギア176の
上側に常時噛合された一対の中間ギア177、178
と、左右一対のインキパン42の長さ方向の外側で、各
インキロール43のロール軸43aの一端に固着され
て、一対の中間ギア177、178に噛合、離脱可能に
構成された一対の従動ギア179、180によって構成
されている。
【0091】
【ドクターブレード横振機構】図7、図8及び図12に
示すように、ドクターブレード横振機構140は、ま
ず、左右一対のドクターブレードホルダー155を左右
一対の支点軸147、148の軸方向に矢印o方向に振
動させることによって、左右一対のドクターブレード4
4を左右一対のインキパン42内で版胴40の軸方向で
ある矢印o方向に振動させるように構成している。
【0092】そして、このドクターブレード横振機構1
40は、回転台134の上部フレーム134bの他端側
の上部に垂直で下向きに取り付けられたギアードモータ
である駆動モータ182と、回転台134の上部フレー
ム134b上で、回転台134の回転支軸144の真上
位置に垂直な回転軸183を介して回転自在に取り付け
られた振動円板184と、この振動円板184と左右一
対のドクターブレードホルダー155の左右一対の下端
連結部155dとの間をそれぞれ一対のユニバーサルジ
ョイント185を介して連結した左右一対の連結ロッド
186と、回転台134の上部フレーム134bの下部
に配置されて、駆動モータ182の出力軸187によっ
て振動円板184を矢印r方向に振動回転する円板18
8、連結アーム189、円板190、小ギア191及び
大ギア192からなる伝動機構193とによって構成さ
れている。
【0093】
【回転台固定機構】図3〜図8及び図10に示すよう
に、回転台固定機構141は、回転台134の左右一対
の支点軸147、148の両端間に複数の止ネジ195
によって直角状に固定された一対の固定金具196と、
ベース133上に垂直に取り付けられた一対の固定台1
97と、一対の固定金具196の中央部に下向きで垂直
に取り付けられた一対の固定ネジ198と、一対の固定
台197の上端の中央部に形成された一対のネジ穴19
9とによって構成されている。なお、一対の固定金具1
96は断面形状がほぼコ字状に形成されていて、一対の
固定ネジ198はこれら一対の固定金具196に上下方
向に一定範囲内で移動自在に保持されていて、一対の圧
縮バネ200によって上方に上昇付勢されている。ま
た、一対の固定台197の上面には回転台134の一対
の支点軸147、148の位置決め用の段部201とV
溝202が形成されている。
【0094】
【インキユニットの交換動作】次に、以上のように構成
されたインキユニット交換装置126の動作を説明す
る。
【0095】まず、図1〜図8に示す状態は、回転台固
定機構141の一対の固定金具196を一対の固定ネジ
198によってベース133上の一対の固定台197上
に固定することによって、回転台134を版胴40と平
行で水平状に固定している。
【0096】そして、図1〜図4に示すように、一方の
インキユニット45Aをベース133上の1つの昇降駆
動機構138によって上昇して版胴40の下部に平行状
にセットしている。なお、他方のインキユニット45B
は版胴40の一側方に待避させている。
【0097】つまり、図2及び図5に示すように、イン
キパン昇降手段157のエアシリンダー164がスライ
ダー160を傾斜ガイド161に沿って矢印p方向に上
昇駆動して、ローラ159が一方のインキユニット45
Aのインキパン42の底部フレーム149を下方から矢
印j方向に押し上げている。従って、一対の平行四連リ
ンク機構136Aの平行リンク152、153が一対の
支点軸147、148を中心に矢印m方向に回転され
て、一方のインキパン42が矢印m方向に上昇されて、
円弧状の切欠き42cによって版胴40に近接されると
共に、一方のインキロール43が版胴40との平行度を
保ったままで、版胴40の外周に巻き付けられている版
材1の表面1aに数mmの至近距離に近接された状態に
セットされている。
【0098】また、図2及び図6に示すように、ドクタ
ーブレード昇降駆動手段158のエアシリンダー171
がスライダー167を傾斜ガイド168に沿って矢印q
方向に上昇駆動して、ローラ166が一方のインキユニ
ット45Aのドクターブレードホルダー155のローラ
受け155gを下方から矢印j方向に押し上げている。
従って、一方のドクターブレードホルダー155が一方
の支点軸147を中心に矢印n方向に回転されて、一方
のドクターブレード44が版胴40との平行度を保った
ままで、版胴40の外周に巻き付けられている版材1の
表面1aに矢印n方向から押圧されている。
【0099】この際、ローラ166がドクターブレード
44の長さ方向のほぼ中央部を矢印j方向に押し上げ
て、ドクターブレード44を版材1の表面1aに矢印n
方向から押圧するので、ドクターブレード44を全長に
亘って版材1の表面1aに無調整で均一に押圧すること
ができる。
【0100】そして、図1〜図4に示すように、版胴4
0の一側方に待避された他方のインキユニット45Bは
自重にて他方の平行四連リンク機構136Bによって矢
印m′方向に下降され、この他方の一対の平行四連リン
ク機構136Bの一対の平行リンク153が他方の支点
軸148上に当接されて停止されている。
【0101】そして、図4に示すように、一方のインキ
ユニット45Aの一方のインキパン42が矢印m方向に
上昇され、他方のインキユニット45Bの他方のインキ
パン42が矢印m′方向に下降されたことによって、イ
ンキロール駆動機構139のギアトレイン174中の一
方の従動ギア179が一方の中間ギア178に噛合され
ると共に、他方の従動ギア180が他方の中間ギア17
7から離間されて、これら両ギア177と180との間
に隙間Gが形成される。
【0102】そして、この状態で、前述した1回目の印
刷工程が開始されると、図1〜図4に示すように、版胴
40によって版材1が矢印d方向に高速で回転されると
同時に、図4、図7及び図8等に示されたインキロール
駆動機構139の駆動モータ173の出力軸175の駆
動ギア176によってギアトレイン174の中間ギア1
77、178及び従動ギア179を介して一方のインキ
ユニット45Aの一方のインキパン42内の一方のイン
キロール43が矢印e方向に高速で回転駆動される。
【0103】なお、図4に示すように、他方のインキユ
ニット45Bの他方のインキパン42の従動ギア180
と中間ギア177との間には隙間Gがあるために、この
他方のインキパン42内の他方のインキロール43は全
く回転されない。
【0104】そして、一方のインキユニット45Aの一
方のインキパン42内のインキ46が一方のインキロー
ル43によって版材1の表面1aに塗布され、この一方
のインキパン42内の一方のドクターブレード44が版
材1の表面1aの不要なインキ46を掻き落とす。
【0105】また、この印刷工程中は、図7、図8及び
図12に示されたドクターブレード横振機構140の駆
動モータ182によって駆動される伝動機構193によ
って振動円板184が矢印r方向に振動回転され、一対
の連結ロッド186及び一対のドクターブレードホルダ
ー155を介して一対のドクターブレード44がこれら
の長さ方向に沿って矢印o方向に振動(いわゆる横振)
駆動される。
【0106】次に、この1回目の印刷終了後に、2回目
の印刷工程に入る時には、まず、図5及び図6に1点鎖
線で示すように、1つの昇降駆動機構138の一対のエ
アシリンダー164、171によって一対のスライダー
160、167を一対の傾斜ガイド161、168に沿
って矢印p′、q′方向に下降させて、一対のローラ1
59、166を矢印j′方向に下降させて、図3に1点
鎖線で示すように、一方のインキユニット45Aを下降
位置まで矢印m′方向に下降させる。
【0107】次に、回転台固定機構141の一対の固定
ネジ198を一対の固定台197から上方に外し、回転
台134全体を図11に1点鎖線で示すように、圧縮バ
ネ145によって矢印j方向に一定高さまで上昇させ
る。
【0108】次に、回転台134を回転支軸144を中
心に矢印k又はk′方向に180°回転して、2つのイ
ンキユニット45A、45Bを矢印k又はk′方向に1
80°反転させる。そして、他方のインキユニット45
Bを版胴40の下部へ移動させると共に、一方のインキ
ユニット45Aを版胴40の一側方に待避させる。
【0109】そして、回転台固定機構141の一対の固
定ネジ198を一対の固定台197の一対のネジ穴19
9に締めつけて、一対の固定金具196によって回転台
134を一対の固定台197上に固定する。なお、この
時、図3及び図4に示すように、回転台134の一対の
支点軸147、148を一対の固定台197の位置決め
用段部201及びV溝202によって位置決めするよう
にして回転台134を版胴40と平行に高精度に固定す
ることができる。
【0110】そして、この後、1つの昇降駆動機構13
8によって、前述同様に、他方のインキユニット45B
の他方のインキパン42及びドクターブレードホルダー
155を矢印m、n方向に平行に上昇させて、この他方
のインキユニット45Bを版胴40の下部に下方からセ
ットする。
【0111】この時には、2つのインキユニット45
A、45Bの上記180°反転によって、図4に示す、
他方のインキユニット45Bの他方のインキパン42の
従動ギア180が中間ギア177に噛合され、一方のイ
ンキユニット45Aの一方のインキパン42の従動ギア
179が中間ギア178から離間されて、これら両ギア
179と178との間に前記同様の隙間Gが形成され
る。
【0112】従って、2回目の印刷工程では、他方のイ
ンキユニット45Bの他方のインキロール43が矢印d
方向に高速で回転駆動されて、他方のインキユニット4
2内のインキ46が版胴40の外周の版材1の表面1a
に塗布され、他方のインキユニット45Bの他方のドク
ターブレード44によって版材1の表面1aの不要なイ
ンキ46を掻き落とすことになる。
【0113】以上のように構成され、動作されるインキ
ユニット交換装置126によれば、回転台134の18
0°反転動作と、2つのインキユニット45A、45B
の昇降動作とによって、1つの版胴40に対して2つの
インキユニット45A、45Bを無理なく、素早く、簡
単に、しかも安定良く交換することができる。
【0114】そして、この2つのインキユニット45
A、45Bの交換操作を行うことにより、インキパン4
2やドクターブレード44をその都度、洗浄してインキ
46の交換を行わなくても、1つの版胴40で2色のイ
ンキ46の色替え印刷を簡単に、素早く行うことができ
る上に、洗浄による汚れ等が発生しない。
【0115】そして、回転台134によって2つのイン
キユニット45A、45Bを180°反転させることに
よって、2つのインキユニット45A、45Bをベース
133上の1つの昇降駆動機構138上に交互に配置さ
せるので、1つの昇降駆動機構138によって2つのイ
ンキユニット45A、45Bを選択的に昇降駆動するこ
とができて、構造の簡素化を図ることができる。
【0116】そして、2つのインキユニット45A、4
5Bの2つのインキパン42を取付台である回転台13
4に対してそれぞれ平行四連リンク機構136A、13
6Bによって版胴40に対する平行度を保ったままで、
安定して昇降できるので、これらのインキパン42の昇
降時にインキ46を不測にこぼすような危険がない上
に、これらのインキパン42を版胴40の下部にセット
する際に、これらのインキロール43を版胴40に対し
て無調整で平行状態に設定することができる。
【0117】そして、1つのローラ166によってドク
ターブレードホルダー155を下方から押し上げて、ド
クターブレード44を版胴40の外周の版材1の表面1
aに下方から押圧する際に、ドクターブレード44の長
さ方向のほぼ中央位置相当部をローラ166によって押
し上げるようにして、ドクターブレード44を全長に亘
って版材1の表面1aに無調整で均一に押圧させるよう
にしたので、印刷時におけるドクターブレード44によ
る版材1の表面1aのインキ46の掻き取り作用をドク
ターブレード44の全長に亘って均一に行える。従っ
て、カット紙47に対するインキ46の塗布厚さが均一
となり、高品位のグラビア印刷を行える。
【0118】そして、インキロール43及びドクターブ
レード44を共にインキパン42内のインキ46中に浸
すように収容して、印刷後にインキパン42及びドクタ
ーブレード44をいちいち洗浄しなくても良いようにし
たので、印刷後にインキパン42及びドクターブレード
44を洗浄しなくても良く、洗浄不要のインキユニット
45A、45Bを提供できる。
【0119】そして、インキロール43及びドクターブ
レード44を共にインキパン42内に収容させたので、
ドクターブレード44で版材1の表面1aから掻き取っ
たインキ46をインキパン42内に容易に、かつ、確実
に回収することができて、インキ46がインキパン42
の周囲にこぼれて汚れ等の不都合が発生しない。
【0120】特に、印刷中にドクターブレード44はド
クターブレード横振機構140によって矢印o方向に振
動されるが、ドクターブレード44がインキパン42内
に収容された状態で矢印o方向に振動されるので、その
ドクターブレード44の振動(横振)によって、インキ
46がインキパン42外に飛散することがない。また、
印刷中にドクターブレード44をインキ46中に浸した
ままで、矢印o方向に振動(横振)させることができる
ので、インキパン42内のインキ46を常時自動攪拌す
ることができて、インキ46の乾燥による粘性劣化を防
ぐことができて、高品位のグラビア印刷を行える。
【0121】そして、インキロール43及びドクターブ
レード44を共にインキパン42内に収容したことによ
って、インキユニット45A、45Bの全体の大巾な小
型化を図ることができる。
【0122】
【インキパンの閉塞装置】次に、図1〜図8、図13及
び図14によって、未使用時におけるインキパン閉塞装
置を説明する。
【0123】このインキパン閉塞装置205は、インキ
ユニット45A、45Bの未使用時に、これらの各イン
キロール43及びドクターブレード44を各インキパン
42内のインキ46中に浸すように収容させた状態で、
これら各インキロール43及びドクターブレード44の
上から各インキパン42を蓋206によって閉塞するよ
うにしたものである。
【0124】この際、各蓋206の4辺には下向きの各
一対、合計4つの側壁206a、206b及び一方の側
壁206bのほぼ中央部から一側方に水平に突出された
1つの突片206cが一体に形成されている。そこで、
各蓋206の側壁206a、206bを各インキパン4
2の各一対、合計4つの側壁42b、42dの外側に嵌
合させるようにして、各蓋206を各インキパン42の
上部に水平に装着して、各インキパン42の上部開口4
2a、一対の円弧状切欠き42cを閉塞すると共に、突
片206cによって各インキパン42の切欠き42fの
上からドクターブレードホルダー155の小巾部155
f上を閉塞する。なお、各蓋206は各インキパン42
の一対の側壁42b等に設けられた複数の位置決め用ピ
ン207に複数の位置決め用切欠き208によって係合
されて位置決めされる。
【0125】そして、インキユニット45A、45Bの
使用時には、各蓋206を取り外して、各インキパン4
2の上部を開放させるようにしたものである。
【0126】このように、インキパン閉塞装置205
は、インキユニット45A、45Bの未使用時には、各
インキパン42を蓋206によって閉塞しておき、使用
時に、蓋206を取り外して、各インキパン42を開放
させるようにしたので、インキユニット45A、45B
の未使用時に各インキパン42内のインキ46が乾燥し
て固まることや、各インキパン42内に侵入したゴミ等
によってインキ46が汚れること等を未然に防止するこ
とができる。従って、次回使用時に、インキの固まりや
ゴミ等がインキ46に混入して、印刷時に傷や汚れ等の
不都合を未然に防止できて、高品位のグラビア印刷を行
えると共に、版材1の耐久性も向上できる。
【0127】しかもこの際、各インキロール43及びド
クターブレード44を各インキパン42内に収容したま
まで、これらの上から各インキパン42に蓋206を装
着することができるので、各インキパン42に対する各
蓋206の脱着を容易に行えると共に、各インキロール
43及びドクターブレード44を各インキパン42と一
緒にまるごと閉塞することができるので、各インキロー
ル43及びドクターブレード44を洗浄不要な状態に確
実に保存できる。
【0128】
【インキ循環装置の説明】次に、図15によって、各イ
ンキパン42に付設されたインキ循環装置を説明する。
【0129】このインキ循環装置211は、図16に示
した印刷機37の合計4つのインキパン42にそれぞれ
1つずつ、合計4つがシアン、マゼンタ、イエロー、ブ
ラック等の4色分、色別に付設されるものであるが、図
15では、これらのうちの1つについて説明する。
【0130】まず、インキパン42とインキタンク21
2との間にインキ供給経路213が形成され、インキパ
ン42と廃液タンク214との間にインキ排出経路21
5が形成されている。そして、インキ供給経路213と
インキ排出経路215との間をバイパス状に接続させた
インキ循環経路216が形成されている。なお、インキ
循環経路216の途中にインキタンク212へのインキ
戻し経路217や洗浄液218が供給されている洗浄液
タンク219等が接続されている。
【0131】そして、インキ循環経路216には、メイ
ンポンプP1 (必要に応じてサブポンプP2 )やインキ
フィルタF1 等やバルブV1 、V2 、V3 、V4 、V5
等が設けられている。そして、インキパン42内にはイ
ンキ46の液面WLを一定に保つための液面センサS1
が設けられている。
【0132】なお、このインキ循環経路216中のメイ
ンポンプP1 及びサブポンプP2 は、前述したインキユ
ニット交換装置126の2つのエアシリンダー164、
171をエアによって駆動するエアシリンダー駆動回路
220によって共通に駆動されるように構成されてい
る。このエアシリンダー駆動回路220において、A1
はエアコンプレッサ、CV1 、CV2 はチェック弁、F
2 はエアフィルタ、R1、R2 、R3 はレギュレータ、
SP1 、SP2 、SP3 はスピコン、RV1 はリリーク
弁、SL1 、SL2 はサイレンサ、V7 、V8 、V9
10、V11はバルブを示している。
【0133】
【インキ循環装置の動作】次に、2つのエアシリンダー
164、171の駆動と合せて、インキ循環装置211
の動作を説明する。
【0134】
【エアシリンダーON】A1 →V7 →CV1 →F2 →R
1 →V10→CV2 →SP1 →R2 →V11→SP2 及びS
3 →エアシリンダー164及び171がONとなり、
前述したように、インキパン42及びドクターブレード
44の矢印m、n方向への上昇駆動が行われる。
【0135】
【エアシリンダーOFF】SP2 及びSP3 →V11→大
気によってエアシリンダー164、171がOFFとな
り、前述したようにインキパン42及びドクターブレー
ド44の矢印m′、n′方向への自重による下降が行わ
れる。
【0136】
【ポンプON】A1 →V1 →CV1 →F2 →R1 →V9
→R3 →メインポンプP1 又はサブポンプP2 がONと
なる。
【0137】
【インキパンへのインキ供給】メインポンプP1 のON
により、インキタンク212内のインキ46がV2 →F
1 →V5 を通ってインキパン42内に自動的に供給され
る。そして、インキパン42内のインキ46の液面WL
が一定量に達すると、液面センサS1 で検出されてメイ
ンポンプP1 がOFFとなる。
【0138】
【印刷中の液面保持】そして、印刷中に、液面センサS
1 でインキパン42内のインキ46の液面WLを常時監
視して、インキパン42内のインキ46の量を安定良
く、一定に保つようにインキ46の自動供給を行うこと
ができるので。インキロール43による版材1の表面1
aへのインキ46の塗布量を一定にして、高品位のグラ
ビア印刷を行えると共に、インキパン42内のインキ量
の自動管理を行える。
【0139】
【印刷中のインキ循環】印刷中に、メインポンプP1
ONにより、インキパン42→V3 →F1 →V5 →イン
キパン42の順にインキ46を自動的に循環することが
できる。
【0140】そして、このインキ46の自動循環作用に
よって、インキ46中のゴミやインキの固まり等をイン
キフィルタF1 によって除去して、インキ46の浄化を
行えるので、ゴミやインキの固まり等によって版材1や
ドクターブレード44、カット紙47に傷や汚れ等がつ
くことを未然に防止することができて、版材1やドクタ
ーブレード44の耐久性の向上と共に、高品位のグラビ
ア印刷を行える。
【0141】
【インキの保存】メインポンプP1 のONにより、イン
キパン42内のインキ46をV3 →F2→V4 を通して
インキタンク212にインキ46を自動的に戻して、イ
ンキ46をインキタンク46内に保存することができ
る。なお、サブポンプP2 のONにより、インキパン4
2内のインキ46をV3 からインキタンク212に直接
戻すことも可能である。
【0142】
【廃液タンクへのインキ排出】メインポンプP1 のON
により、インキパン42内のインキ46をV3 →F1
6 を通して廃液タンク214内に自動的に排出するこ
とができる。なお、サブホンプP2 のONにより、イン
キパン42内のインキ46をV6 から廃液タンク214
に直接排出することもできる。
【0143】
【洗浄液の供給】メインポンプP1 のONにより、洗浄
液タンク219内の洗浄液218をV1→F1 →V5
通してインキパン42内に自動的に供給して、インキパ
ン42内、インキロール43及びドクターブレード44
を自動的に洗浄することができる。
【0144】
【洗浄液の排出】インキパン42内の洗浄後に、メイン
ポンプP1 のONにより、インキパン42内の洗浄液2
18をV3 →F1 →V6 を通して廃液タンク214内に
自動的に排出することができる。なお、サブポンプP2
のONにより、インキパン42内の洗浄液218をV6
から廃液タンク214へ直接排出することができる。
【0145】
【洗浄液の循環】メインポンプP1 のONにより、イン
キパン42→V3 →F1 →V5 →インキパン42の順に
洗浄液218を自動的に循環することができる。
【0146】そして、インキパン42内への洗浄液21
8の自動供給作用、洗浄液218の自動循環作用によっ
て、インキパン42内、インキロール43及びドクター
ブレード44の自動洗浄と、インキ供給経路213、イ
ンキ排出経路215及びインキ循環経路216のインキ
通路の大部分を洗浄することができるので、洗浄作業の
大巾の省力化を図ることができる。
【0147】
【製版機のレーザブロック移送機構の説明】次に、図2
1の(B)、図17及び図18によって、製版機のレー
ザブロック移送機構を説明する。
【0148】このレーザブロック移送機構223は、レ
ーザブロック34が取り付けられたレーザブロック移動
台224を一対の水平な摺動ガイド225上で摺動させ
るようにして、このレーザブロック移動台224を駆動
モータ226によって回転駆動される送りネジ227に
よって、版胴30の軸方向と平行な方向である矢印s、
s′方向に移送させるように構成したものである。な
お、版胴駆動機構229は駆動モータ230によって伝
動機構231を介して版胴30を矢印c方向に低速で回
転駆動するように構成されている。
【0149】
【ダイレクト製版】そして、製版時には、版胴駆動機構
229によって版胴30と一体に版材1を矢印c方向に
高速で回転させながら、レーザブロック34の半導体レ
ーザ31によってコリメータレンズ32及び対物レンズ
33を通してレーザビームLBを版材1の表面1aに照
射しつつ、レーザブロック移送装置223によってレー
ザブロック34を版材1の製版エリアA内で矢印s、
s′方向に往復移動させるようにして、レーザビームL
Bによって版材1の表面1aに写真等の色別の画像デー
タ2をサブミクロンオーダの凹凸によって高精度に直接
刻み込む(ダイレクト製版)する。
【0150】この際、図12の(B)に示すように、ポ
リエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂で成形された版材1の
表面1aにレーザビームLBを照射することによって、
版材1の表面1aを融かして飛散又は昇華させることに
よって、版材1の表面1aにサブミクロンオーダの凹凸
による画像データ2をダイレクト製版する。
【0151】従って、このダイレクト製版中は、版材1
の表面1aから融けて飛散又は昇華した粉塵Dや煙等が
多量に発生する。
【0152】
【製版機の粉塵、煙除去装置の説明】次に、図17及び
図18によって、ダイレクト製版中において多量に発生
する粉塵Dや煙等を除去するための粉塵、煙除去装置を
説明する。
【0153】この粉塵、煙除去装置234は、版胴30
の外周に巻き付けられている版材1の表面1aと、レー
ザブロック34の対物レンズ33の表面33aとの間の
隙間G1 内に、版胴30の接線方向に沿って、かつ、版
材1の製版エリアAの全巾に亘ってエアカーテン235
を形成するものである。
【0154】そのために、製版エリアAの全巾以上の長
さを有する送風手段であるクロスフローファン236を
レーザブロック34の上部に下向きで水平に配置すると
共に、製版エリアAの全巾以上の長さを有する上向きで
水平な吸気ダクト237と、吸気パイプ238及び吸気
ポンプ239とによって構成される吸気手段をレーザブ
ロック34の下部に配置している。
【0155】なお、クロスフローファン236はファン
ケース236a内に軸方向に長い円筒状の羽根車236
bを回転自在に取り付けたものであり、羽根車236b
がモータ236cによって矢印t方向に高速で回転駆動
されて、ファンケース236の下端にその全長に亘って
形成された送風口236dから製版エリアAの全巾に亘
って下向きである矢印u方向に帯状の吐出空気流を発生
する。また、吸気ダクト237には上端にその全長に亘
って吸気口237aが形成されていて、吸気ダクト23
7の下端に接続された吸気パイプ238に吸気ポンプ2
39が取り付けられている。そして、吸気ポンプ239
の作動によって、吸気パイプ238を通して吸気ダクト
237の吸気口237aの全巾に亘って下向きである矢
印v方向の帯状の吸引空気流を発生する。
【0156】そして、吸気パイプ238の吸気ポンプ2
39より下流側に集塵手段である集塵フィルタ240を
備えた集塵器241が接続されている。
【0157】
【粉塵、煙除去動作】上記のように、クロスフローファ
ン236による矢印a方向の帯状の吐出空気流と、吸気
ポンプ239、吸気パイプ238及び吸気ダクト237
による矢印v方向の帯状の吸引空気流とによって、版材
1の表面1aとレーザブロック34の対物レンズ33の
表面33aとの間の隙間G1 に、版胴30の接線方向に
沿って、かつ、版材1の製版エリアAの全巾に亘って矢
印u、v方向のエアカーテン235を形成した状態で、
前述したダイレクト製版を行う。
【0158】すると、レーザビームLBによる製版位置
の矢印s、s′方向の変化に拘わらず、ダイレクト製版
時に多量に発生する粉塵Dや煙等を全てエアカーテン2
35内に取り込んで吸気口237aから吸気ダクト23
7内に完全に回収することができる。そして、吸気ダク
ト237内に回収された粉塵Dや煙等は吸気パイプ23
8を通して集塵器241に集塵され、集塵フィルタ24
0によって回収される。
【0159】従って、この粉塵、煙除去装置234は、
ダイレクト製版時に多量に発生する粉塵Dや煙等を周囲
に全く撒き散らすことなく完全に回収することができ
る。従って、粉塵Dや煙等が周囲に撒き散らされること
による他の機構、装置等への影響や臭い等の人体への影
響をなくし、クリーンな環境を維持できる。そして、飛
散した粉塵D等が静電気によって版材1の表面1aに付
着することが全くないので、版材1に画像データ2を高
精度に安定良く刻み込むことができて、高品位なグラヒ
ア印刷が可能である。
【0160】そして、対物レンズ34の前に障害物が全
くないので、対物レンズ33を版材1の表面1aに約1
0mm程度まで著しく近接させることができて、レーザ
ビームLBのパワーロスを少なくしたハイパワーのダイ
レクト製版を行える。
【0161】また、エアカーテン235によって対物レ
ンズ33の表面33aを常時クリーニングするレンズク
リーニングの機能を発揮できて、対物レンズ33の表面
33aに付着した粉塵D等をエアカーテン235によっ
て自動的にクリーニングすることができるので、対物レ
ンズ33の表面33aの汚れを未然に防止することがで
きて、対物レンズ33の表面33aの汚れによるレーザ
ビームLBのパワーロスも防止することができる。
【0162】従って、レーザビームLBのパワーロスの
少ない、ハイパワーのダイレクト製版を行うことができ
るので、版材1の表面1aに画像データ2を高精度に安
定良くダイレクト製版することができる。
【0163】以上、本発明の一実施例に付き述べたが、
本発明は上記の実施例に限定されることなく、本発明の
技術的思想に基づいて各種の変更が可能である。
【0164】例えば、印刷機において、1つの回転台上
に4つ等の3つ以上のインキユニットを取り付けて、こ
の回転台の回転によって、その3つ以上のインキユニッ
トを1つの版胴に対して順次交換するようにしても良
い。
【0165】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の印刷シ
ステムは、次のような効果を奏する。
【0166】請求項1は、インキユニット交換装置によ
って色別の複数のインキユニットを1つの版胴に対して
交換することができるようにして、インキパンやドクタ
ーブレードの洗浄等を行わなくても、1つの版胴で複数
の色替え印刷を行うことができるようにしたので、版胴
の数とは無関係に、必要な色数を設定することが可能で
あり、版胴の数を大巾に削減できて、印刷システム全体
の小型化、省スペース化を図ることができる。
【0167】請求項1は、インキパンやドクターブレー
ドの洗浄等を行わなくても、1つの版胴で複数の色替え
印刷を行うことができるので、洗浄による汚れ等が発生
しない。
【0168】請求項1は、インキユニット交換装置によ
って複数のインキユニットを簡単に交換できるので、色
替え印刷を素早く、簡単に行える。
【0169】請求項2は、色別の複数のインキユニット
を1つの回転台上に設置し、この回転台の回転によって
1つの版胴に対して複数のインキユニットを交換するよ
うに構成したので、回転台の回転によって、複数のイン
キユニットを素早く、簡単に交換できる。
【0170】請求項3は、色別の2つのインキユニット
を1つの回転台上に互いに独立して昇降自在に設置し、
この回転台の回転と、2つのインキユニットの昇降によ
って1つの版胴に対して2つのインキユニットを交換す
るように構成したので、版胴に対するインキユニットの
交換作業を無理なく、簡単に、しかも安定して行える。
【0171】請求項4は、上記回転台上に取り付けられ
た1つの駆動モータと、上記回転台と上記2つのインキ
ユニットの2つのインキロールとの間に取り付けられ
て、これら2つのインキユニットの昇降により上記駆動
モータによる2つのインキロールの駆動経路が切り換え
られるギアトレインとからなるインキロール駆動機構を
備えたので、2つのインキロールを1つのインキロール
駆動機構によって選択的に駆動することができて、構造
が簡単であり、しかも、2つのインキユニットの昇降に
2つのインキロールの駆動経路が自動的に切り換えられ
るので、インキユニットの交換作業を素早く、簡単に行
える。
【0172】請求項5は、上記回転台のベース上に1つ
の昇降駆動機構を配置し、上記回転台の回転によって上
記2つのインキユニットを上記1つの昇降駆動機構上に
交互に配置させるように構成したので、2つのインキユ
ニットの1つの昇降駆動機構によって選択的に駆動する
ことができて、構造が簡単であり、しかも、回転台の回
転によって2つのインキユニットに対する1つの昇降駆
動機構の接続状態を自動的に切り換えることができるの
で、インキユニットの交換作業を素早く、簡単に行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である電子グラビア印刷システ
ムにおける印刷機のインキユニット交換装置を説明する
図8のA−A矢視での断面図である。
【図2】図8のB−B矢視での断面側面図である。
【図3】図8のC−C矢視での側面図である。
【図4】図8のD−D矢視での側面図である。
【図5】図8のE−E矢視での断面側面図である。
【図6】図8のF−F矢視での断面側面図である。
【図7】図8のG−G矢視での断面側面図である。
【図8】インキユニット交換装置の平面図である。
【図9】インキユニット交換装置の概略斜視図である。
【図10】インキユニット交換装置の回転台の斜視図で
ある。
【図11】インキユニット交換装置の回転台の支持構造
を示す断面側面図である。
【図12】ドクターブレード横振機構を示す分解斜視図
である。
【図13】インキパン閉塞装置を示す分解斜視図であ
る。
【図14】インキパン閉塞装置の閉塞状態の斜視図であ
る。
【図15】インキパンのインキ循環装置を説明する配管
図である。
【図16】印刷機のカット紙循環装置を説明する概略側
面図である。
【図17】製版機の粉塵、煙除去装置を示す斜視図であ
る。
【図18】図17の一部切欠き側面図である。
【図19】この電子グラビア印刷システムに使用される
版材とそれを収納する版材ジャケットを示す斜視図であ
る。
【図20】版材が収納された版材ジャケットを示す斜視
図である。
【図21】図21の(A)は製版機の概略側面図であ
り、図21の(B)は製版原理を説明する概略側面図で
ある。
【図22】図22の(A)は印刷機の概略側面図であ
り、図22の(B)は印刷原理を説明する概略側面図で
ある。
【図23】製版機及び印刷機に備えられた版材給排装置
を示す一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
1 版材 1a 版材の表面 37 印刷機 40 版胴 42 インキパン 43 インキロール 44 ドクターブレード 45A、45B インキユニット 126 インキユニット交換装置 133 ベース 134 回転台 138 昇降駆動機構 139 インキロール駆動機構 173 駆動モータ 174 ギアトレイン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周に版材が巻き付けられた版胴と、上記
    版材の表面に一定量のインキを塗布するためのインキパ
    ン、インキロール及びドクターブレードからなるインキ
    ユニットとを備えた印刷システムにおいて、 1つの版胴に対して色別の複数のインキユニットを交換
    するインキユニット交換装置を設けたことを特徴とする
    印刷システム。
  2. 【請求項2】色別の複数のインキユニットを1つの回転
    台上に設置し、この回転台の回転によって1つの版胴に
    対して複数のインキユニットを交換するように構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
  3. 【請求項3】色別の2つのインキユニットを1つの回転
    台上に互いに独立して昇降自在に設置し、この回転台の
    回転と、2つのインキユニットの昇降によって1つの版
    胴に対して2つのインキユニットを交換するように構成
    したことを特徴とする請求項2記載の印刷システム。
  4. 【請求項4】上記回転台上に取り付けられた1つの駆動
    モータと、上記回転台と上記2つのインキユニットの2
    つのインキロールとの間に取り付けられて、これら2つ
    のインキユニットの昇降により上記駆動モータによる2
    つのインキロールの駆動経路が切り換えられるギアトレ
    インとからなるインキロール駆動機構を備えたことを特
    徴とする請求項2又は請求項3記載の印刷システム。
  5. 【請求項5】上記回転台のベース上に1つの昇降駆動機
    構を配置し、上記回転台の回転によって上記2つのイン
    キユニットを上記1つの昇降駆動機構上に交互に配置さ
    せるように構成したことを特徴とする請求項3又は請求
    項4記載の印刷システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6095045A (en) * 1996-06-19 2000-08-01 Man Roland Druckmaschinen Ag Device for filling depressions in a cylinder; doctor blade device for this purpose and process for changing it
CN110342101A (zh) * 2019-07-25 2019-10-18 浙江华丽达包装有限公司 一种用于制成包装盒的轻质环保型纸板及用于纸板加工的v槽机

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