JPH0788975B2 - 給湯器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複数の給湯回路と給湯温度切替装置を有する
給湯器に関するものである。

従来の技術 第２図は、複数の給湯回路を有する従来の給湯器を示し
たもので、第２図において、19は給湯器本体、２は熱交
換器、３は熱交換器２を加熱する加熱器、４は熱交換器
２に接続された給水回路、５は給水回路４に設けた水量
スイッチ、６は給湯回路７・11に接続する熱交換器２の
出湯回路に設けた温度検出器、７は前記したように熱交
換器２の出湯回路に接続された給湯栓側の給湯回路で、
９は給湯栓である。10は浴槽、11は熱交換器２に接続さ
れた浴槽10への給湯回路、12は浴槽10への給湯回路11に
設けた開閉装置、13は給湯栓側給湯回路７用の湯温設定
器（50℃近辺）、14は浴槽10への給湯回路11用の低温出
湯用湯温設定器（43℃近辺）、15は浴槽10への給湯回路
11用の高温出湯用の湯温設定器（80℃近辺）、16は開閉
装置12の開・閉と給湯設定温度を低温出湯用湯温設定器
14の値に切切替える操作スイッチ、17は開閉装置12の開
・閉と給湯設定温度を高温出湯用湯温設定器15の値に切
替える操作スイッチ、20は湯温設定器13・14・15の内か
ら選択された値と温度検出器６と水量スイッチ５の流量
信号により加熱器３を動作させ、かて開閉装置12を開閉
させる制御器である。

上記構成において給湯器本体19の動作を説明すると、給
湯栓９または開閉装置12を開くと給湯回路７または11に
水が流れ、それによる給水回路４の水量スイッチ５の動
作による信号を制御器20が検知し、加熱器３を動作させ
る。これにより熱交換器２は加熱され、熱交換器２で熱
交換された湯は熱交換器２に接続された給湯回路７・11
を通ってそれぞれ給湯栓９もしくは浴槽10へ出湯する。
その時の給湯温度は、操作スイッチ16が押され開閉装置
12が開いている場合は浴槽10へ注湯するための低温出湯
用湯温設定器14の値、または操作スイッチ17が押され開
閉装置12が開いている場合は浴槽10へ高温さし湯するた
めの高温出湯用湯温設定器15の値、それ以外は給湯栓側
給湯回路用の湯温設定器13の値の設定温度になるよう、
制御器20は出湯回路に設けられた温度検出器６による給
湯温度と比較しながら、加熱器３を制御する。

発明が解決しようとする問題点 ところが、上記従来の構成においては、複数に分岐した
給湯回路７・11の給湯温度設定器の優先が決まっておら
ず、給湯栓９ではいかなる温度設定の湯も出ることとな
る。このため、浴槽10への高温さし湯のため操作スイッ
チ17を押し、開閉装置12を開いて浴槽10への給湯回路11
より浴槽10へ高温出湯用湯温設定器15による80℃の設定
温度で給湯中に、給湯栓９を開くと、給湯栓側の給湯回
路７を通り給湯栓９から、同じ80℃の湯が出てしまい、
誤まって使用者が火傷する恐れがあった。つまり、複数
に分岐した給湯回路７・11の給湯温度設定器の優先が決
まらないため非常に危険なシステムであった。

本発明は、このような従来の問題点を解消するもので、
途中に開閉装置を介しての浴槽への給湯回路より高温出
湯用湯温設定器による80℃の高温さし湯がなされている
時、もしくは高温さし湯をする時に一方で給湯栓を開い
た場合には、浴槽10等への給湯回路に設けられた開閉装
置を閉止し、また給湯温度設定を給湯栓用の温度設定に
切替えることで、浴槽へ低温の出湯をすることなく給湯
栓からの高温80℃の出湯を阻止して火傷等の危険を防止
するものである。すなわち、複数に分岐した給湯回路の
出湯の給湯温度設定に最低限度の優先を設けることで、
いつでも給湯栓より安心して出湯できるようにするもの
である。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、熱交換器の給湯
回路を複数に分岐し、端末に給湯栓を有する給湯栓側給
湯回路および途中に開閉装置を介して端末を浴槽につな
いだ浴槽給湯回路と、前記給湯栓側給湯回路の給湯温度
を設定する給湯湯温設定器と、前記浴槽給湯回路の給湯
温度を設定する浴槽湯温設定器と、前記給湯栓側給湯回
路に設け、設定流量以上流れたことを検知する水量検出
手段と、前記浴槽給湯回路より前記浴槽湯温設定器の高
温設定温度で出湯中に、前記給湯栓側給湯回路に前記設
定流量以上の流量を検出した前記水量検出手段の信号と
前記給湯湯温設定器で設定した低温設定温度の信号によ
り、前記開閉装置を閉じ、かつ給湯設定温度を前記低温
設定温度に保持し、また前記給湯湯温設定器の低温設定
温度で給湯栓給湯回路より出湯中に、前記浴槽湯温設定
器で高温設定温度を入力しても前記開閉装置を閉じたま
まで、かつ前記低温設定温度の前記給湯栓側給湯回路の
出湯を継続する制御器とを備えたものである。

作用 本発明の給湯器は上記した構成によって、給湯栓側給湯
回路から給湯湯温設定器で設定入力した低温設定温度の
出湯中に、浴槽湯温設定器で高温設定温度を設定入力し
て浴槽給湯回路から浴槽へ高温の湯を注湯しようとして
も、給湯湯温設定器からの低温設定温度の信号と水量検
知手段からの水流検知信号を予め受信している制御器
が、前記低温設定温度信号と高温設定温度信号を比較
し、給湯栓からの出湯を優先判定して浴槽給湯回路の開
閉装置は継続して閉止し、給湯栓から前記高温設定温度
の出湯は微量だに実行せず、給湯を継続使用中に火傷危
険のない安全な給湯優先使用ができる。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図に基づいて説明する。
この第１図において、１はガス・電気等を熱源としてい
る給湯器本体、２は熱交換器、３は熱交換器を加熱する
加熱器、４は熱交換器２に接続された給水回路、５は給
水回路に設けられた水量スイッチ、６は給湯回路７・11
に接続する熱交換器２の出湯回路に設けた温度検出器、
７は前記熱交換器２の出湯回路に接続された給湯栓側の
給湯回路、８は給湯栓側の給湯回路７に設けられた水量
スイッチ、９は給湯栓、10は浴槽、11は開閉装置12を介
して熱交換器２に接続された浴槽への給湯回路、12は浴
槽10への給湯回路11に設けた開閉装置、13は給湯栓側の
給湯回路７用の湯温設定（50℃近辺）、14は浴槽10への
給湯回路11用の低温出湯用の湯温設定器（43℃近辺）、
15は浴槽10への給湯回路11用の高温出湯用湯温設定器
（80℃近辺）、16は開閉装置12の開・閉と給湯設定温度
を低温出湯用湯温設定器14の値に切替える操作スイッ
チ、17は開閉装置12の開・閉と給湯設定温度を高温出湯
用湯温設定器15の値に切替える操作スイッチ、18は湯温
設定器13・14・15の内から選択された値と温度検出器６
と給水回路４の水量スイッチ５の信号により加熱器３を
動作させ、かつ操作スイッチ16・17と給湯回路７の水量
スイッチの信号により開閉装置12を開・閉し、かつ給湯
温度設定を切替える制御器である。

上記構成において動作を説明する。給湯栓９または開閉
装置12を開くと、給湯回路７または11に水が流れ、それ
による給水回路４にも水が流れ、この流れを受けて水量
スイッチ５のオン信号を制御器18が検知し、加熱器３を
動作させる。これにより熱交換器２は加熱され、熱交換
器２で熱交換された湯は熱交換器２に接続された給湯回
路７・11を通って、それぞれ給湯栓９もしくは浴槽10へ
出湯する。その時の給湯温度は、操作スイッチ16が押さ
れ開閉装置12が開いている場合は浴槽10へ注湯するため
の低温出湯用湯温設定器14の値、または操作スイッチ17
が押され開閉装置12が開いている場合は浴槽10へ高温出
湯用湯温設定器15の値、それ以外は給湯栓側給湯回路用
の湯温設定器13の値の設定温度になるよう、制御器18は
出湯回路に設けられた温度検出器６による給湯温度と比
較しながら加熱器３を制御する。

ここで、浴槽10への高温さし湯のため操作スイッチ17を
押し、開閉装置12を開いて浴槽10への給湯回路11より浴
槽10へ高温出湯用温度設定器15による約80℃の設定温度
で給湯する。この給湯中に、給湯栓９を開くと、給湯栓
側給湯回路７に湯が流れて給湯栓側の給湯回路７に設け
た水量スイッチ８のオン信号を制御器18が検知し、浴槽
10への給湯回路11上の開閉装置12を閉じて浴槽10への注
湯を停止し、かつ給湯温度設定を給湯栓９への給湯回路
７用の湯温設定器13の値に切替え、同時に熱交換器２を
出た湯温を温度検出器６が検出した値と湯温設定器13に
よる設定湯温とを制御器15が比較し、加熱器３を制御す
る。

また、浴槽10への通常注湯のため操作スイッチ16を押
し、開閉装置12を開いて浴槽への給湯回路11より浴槽10
へ低温出湯用温度設定器14による約43℃の設定温度で給
湯中には、給湯栓９を開いて給湯栓側給湯回路７に流れ
た湯量を検知した水量スイッチ８のオン信号が出ても、
制御器18は開閉装置12を閉じず、また湯温設定器14の設
定温度を保持し、43℃の湯温で２つの給湯回路７・11で
の同時使用ができる。

また、給湯栓９を開き、給湯栓側の給湯回路７用の湯温
設定器13の設定温度で給湯中に、制御器18は、浴槽10へ
の高温出湯用の操作スイッチ17の信号を受けつけない。

発明の効果 以上のように、本発明の給湯器は、給湯栓側給湯回路か
ら給湯湯温設定器で設定入力した低温設定温度の出湯中
に、浴槽湯温設定器で設定入力した高温設定温度の出湯
を浴槽給湯回路から出湯させようと操作しても、制御器
が出湯中の前記低温設定温度の方が、後から設定入力し
た前記高温設定温度よりも低いと判定し、浴槽へ高温設
定温度の出湯は微量の実行もしないから、給湯栓から予
期しない突然の高温出湯を防止しながら給湯栓での給湯
使用を優先できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す給湯器の構成図、第２
図は従来の給湯器の構成図である。 １……給湯器本体、２……熱交換器、３……加熱器、４
……給水回路、５……水量スイッチ、６……温度検出
器、７……給湯栓側の給湯回路、８……水量スイッチ、
９……給湯栓、10……浴槽、11……開閉装置を介した給
湯回路、12……開閉装置、13……湯温設定器、14……低
温出湯用湯温設定器、15……高温出湯用湯温設定器、16
……低温出湯用操作スイッチ、17……高温出湯用操作ス
イッチ、18……制御器。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 康弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−60450（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−23743（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】熱交換器の給湯回路を複数に分岐し、端末
   に給湯栓を有する給湯栓側給湯回路および途中に開閉装
   置を介して端末を浴槽につないだ浴槽給湯回路と、前記
   給湯栓側給湯回路の給湯温度を設定する給湯湯温設定器
   と、前記浴槽給湯回路の給湯温度を設定する浴槽湯温設
   定器と、前記給湯栓側給湯回路に設け、設定流量以上流
   れたことを検知する水量検出手段と、前記浴槽給湯回路
   より前記浴槽湯温設定器の高温設定温度で出湯中に、前
   記給湯栓側給湯回路に前記設定流量以上の流量を検出し
   た前記水量検出手段の信号と前記給湯湯温設定器で設定
   した低温設定温度の信号により、前記開閉装置を閉じ、
   かつ給湯設定温度を前記低温設定温度に保持し、また前
   記給湯湯温設定器の低温設定温度で給湯栓給湯回路より
   出湯中に、前記浴槽湯温設定器で高温設定温度を入力し
   ても前記開閉装置を閉じたままで、かつ前記低温設定温
   度の前記給湯栓側給湯回路の出湯を継続する制御器とを
   備えた給湯器。